From:水波流 6月28日(日)に開催される『TrollCon Nagoya 1』、応募締切が来週【6月14日】までと迫って参りました! 水波もGMとして参加いたしますが、今回は ・『モンスター!モンスター!TRPG』 ・『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』 ・『トンネルズ&トロールズ完全版』 ・『社会思想社版T&T5版』 という、“新旧すべての《これでもくらえ!》”を体験できる特別な機会となっております! 人数にまだ空きがあるうちに、ぜひ下記フォームよりお申し込み下さい! https://gforms.app/r/jORZVgb From:葉山海月 悪役なんかが「貴様は苦しみながらじわじわ死んでいくのだぁ!」とかぬかします。 しかし、我々は「苦しみながらじわじわ」死に向かって生きているんではないんでしょうか? From:天狗ろむ もう今年も半ばまでやってきました。台風や豪雨など、厳しい自然に悩まされることが少ない日々であれと願っております。 そんな6月のおススメ公式シナリオは、先月書籍版も登場した『常闇の伴侶』! 夏至を目前にした初夏の蛮族都市フーウェイに近い太鼓の森での因習にまつわるお話。今年の夏至は6月21日だそうですので、今から始めればゆっくり遊んでもピッタリです。 そして私事ながら…今週のぜろ氏と東洋夏氏のリプレイに、拙作キャラクターを登場させて頂いておりました。記事を確認させて頂いてビックリしたり喜ばしかったり!(恐らく偶然とは思うのですが、【幸運ロール】にクリティカルしたような気持ちに。お二方、ありがとうございます!) From:中山将平 僕ら、明日6/7(日)以下の2つのイベントにサークル参加します! ・「ボードゲームフリーマケット16」 開催地:神戸のKITOホール・ギャラリーA 配置:【めっちゃ08】 ・「コミティア156」 開催地:東京ビッグサイト 配置:【か05a】 また、僕自身は個人サークル「ギルド黄金の蛙」の活動として、「コミティア156」の方にサークル参加します! 配置は【い52a】。自作のカエル人コンテンツを扱います。 東京でカエル人のコンテンツを頒布する機会は多くないと思いますので、お近くの方はぜひ遊びにお越しいただけましたら。 さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (葉)=葉山海月 (く)=くろやなぎ (明)=明日槇悠 (天)=天狗ろむ (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■5/31(日)~6/5(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年5月31日(日)かなでひびき FT新聞 No.4876 読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第12回(解答編) ・かなでひびき氏による企画。かなで氏が集めた奇妙で結末がない物語の断片。この前半部に、読者の皆様がオチに当たるストーリーを考えるという企画です。 今回のお話は、「立ち止まって、じっと空を凝視する男。そのうちに一人、二人と町の人が集まり始めて、ついには街のみんなが空を見上げはじめた!? 男はどうして、空を見上げっぱなしなままなのか? あるいは空に本当に何かが浮かんでいたのか?」 今回も、ホラーっぽいのからギャグ。こったひねりがあるものから勢いで押し切るネタまで、かなり多彩なオチが豊作! 解答者さんの知恵の数々、お楽しみください! (葉) 2026年6月1日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4877 アランツァへのいざない アランツァ百氏族1 ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について深掘りする本連載、今回のお話は「氏族」について。 アランツァの各地に存在する「有望な氏族」は、冒険者たちを輩出する可能性をもつ集団で、しばしば特定の職業と結びついています。氏族といえば血縁集団というイメージも強いですが、アランツァにおける氏族では、他人どころか他種族を養子として迎え入れることも珍しくないとのこと。 FT書房作品に登場する(または自分で創作する)さまざまなキャラクターたちの背景を想像しながら、何度も読み返したくなる情報が満載です。今回は約30の氏族が紹介されていますが、「百氏族」のタイトルどおり有望な氏族はまだまだあるようですので、どうぞお楽しみに! なお、月曜日の記事の冒頭では、杉本=ヨハネ氏がファン作品のご紹介もしております。シナリオやサプリメントを作成された方は、ぜひお気軽に記事内の連絡先までお知らせください! (く) 2026年6月2日(火)かなでひびき FT新聞 No.4878 『これはゲームブックなのですか!?』vol.133 ・バーチャル図書館委員長かなでひびき氏がゲームブックに関係ありそうでなさそうな周辺のよもやま話をしていきます。 今回紹介する作品はぜろ氏推薦の『魔女の館の殺人』(三日市 零・著 ハーパーBOOKS+)! PR動画の謎を解き、脱出ゲーム『魔女の館の殺人』の参加資格を得た哲学科の変人入ってる美形、柏木詩文と驚異的な記憶能力の持ち主、進藤理人。 山の上の夢幻館に集められた男女10名は、「アリスの呪いを解いて館から脱出せよ」とのミッションに挑戦するのですが、謎解き中にレア焼けバラバラの焼死体に遭遇! タイムリミットが迫る中、脱出に加えて真犯人当てもしなくてはならない「脱出ゲーム」と「クローズド・サークル」のフルコース。あなたは夢幻館から脱出できるか! (明) 2026年6月3日(水)ぜろ FT新聞 No.4879 第3回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第494回。引き続き、寝子氏によるローグライクハーフシナリオ『可愛いあの子に最高のプレゼントを』に挑戦しています。 お友達の少女りにゃへのお誕生日プレゼントを探して、森エリアを探索中のウサナギ一行。 森ではトラブル連発です。思わぬ出会いにドリルウサギたちも激おこの事態に!? りにゃのお家に着いてとうとうパーティも始まりますが、これまでの物語に出てきたウサギたちや、とある宿の親子も大集合! 和気あいあいとした雰囲気の中、発生してしまったトラブル対処を『お願い』されたウサナギ。やる気十分で次回に続きます! (天) 2026年6月4日(木)東洋夏 FT新聞 No.4880 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.4 ・X(旧Twitter)にて意欲的にリプレイ執筆中であり、生き生きとしたキャラクターたちが魅力的な、東洋夏氏による「怨霊列車は夜笛を鳴らす」のリプレイ第4回目をお届けしました。 前作の『写身の殺人者』リプレイと同様に、主人公の一人は従騎士の少年・シグナス。そして二人目の主人公は、剣型ゴーレム「おどる剣」クロ。 人をさらう怪物〈怨霊列車〉なる、夜空を走る面妖な列車に乗り込んだ二人は、同行者として陽気なコビット兵士のヨンと、いかめしいドワーフの兵士アルゴットを加え、先頭車両を目指します。 今回はちょうど、中間地点に位置する車両。中で待ち受けていたのは、サン・サレンの鎧を着た女騎士と、そして、唐突な別れ……。 シグナスへの試練は、様々な形で振りかかってきます。それでも何とか踏ん張る彼に、どうぞエールを……! (天) 2026年6月5日(金)休刊日 FT新聞 No.4881 休刊日のお知らせ ・毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。 あなたの記事を、お待ちしております! (葉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週の読者様の声のご紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。 紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。 すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。 ↓↓ (匿名希望さん) アランツァへのいざない 第4回 アジール、フェーデ、決闘裁判など、私たちの史実を介して垣間見る、アランツァ世界の様相は、とても興味深いものでした。 ところで、はざま の解説は、私にはとても腑に落ちるものでした。 trpg やゲームブック、あるいは小説などでファンタジーの世界に遊ぶ時、私たちはまさに、はざま の中へと足を踏み入れているように思われるのです。 (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます☆ ファンタジー世界は時間を超越したところにあるものですし、私たちの世界の境界線に近い場所にあるものだという考え方も、しっくりきます。 ファンタジーの世界が「はざま」という思い、とても素敵だと思います。 (匿名希望さん) アランツァへのいざない、神々編。楽しく読ませていただきました。 神と言いながら魔法から入るのがユーザーフレンドリーと言いますか、特徴的と言いますか。神々のことがわかると次は天使のことが気になります。普段どこでどんな生活をしているのでしょう? (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます☆ 厳密な意味では人が神を観測することはできないので、神そのものについて記述しても(私を含めて)誰にもその真意を理解することはできない、という考えで記事を書きました。 人間が正確に理解できるのは結果、言い換えると恩恵なので、魔法から「神の姿」を想像するという思想設計です。 天使は人間の目が届かないところに普段はいます。 人間の目が届かないところにいるので、どこで何をしているのか人間には分かりません。 たぶんエヴァシュネという、アランツァに重なり合う並行世界にいます。 アランツァに姿を現すのは、基本的には神の使命を帯びた際のみです。 (ジャラル アフサラールさん) 作者の三日市 零さん、変わった名前に聞き覚えがあると思ったら『このミステリーがすごい!』大賞に応募して隠し玉(編集部推薦)として『復讐は合法的に』が刊行された人でした。何でもコロナ禍により在宅勤務となった事が小説を書く切っ掛けだったそうです。漫画『歌舞伎町アンダーサルベージ』の原作もされていて今後が楽しみな作家さんです。 (お返事:かなでひびき) ありがとうございます! コロナの時のエピソード、まるでクロフツの「入院生活が暇だったんで、かの傑作『樽』を書いた、ってのをほうふつさせますねー。 『歌舞伎町アンダーサルベージ』、知らなかったですぅ。勉強になります! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年6月6日土曜日
2026年6月5日金曜日
休刊日のお知らせ FT新聞 No.4881
おはようございます。 本日は、タイトルのとおり休刊日です。 毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。 あなたの記事を、お待ちしております! FT新聞編集部一同 ■FT新聞へのご投稿はコチラ! こんな記事はどうかな?というご相談からでもぜひご連絡ください。 ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年6月4日木曜日
ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.4 FT新聞 No.4880
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイ vol.4 (東洋 夏) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ FT新聞をお読みの皆様、こんにちは! 本日の担当は東洋 夏(とうよう なつ)。 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』のリプレイ小説をお届けいたします。 夜を駆け、人をさらう謎の怪物〈怨霊列車〉の調査を依頼されたのは、十二歳の見習い聖騎士シグナスと、その相棒〈おどる剣〉のクロ。陽気なコビットのヨン、それから貫禄あるドワーフのアルゴットという頼もしい兵士二名を味方に加えて、未だ帰還者ゼロの危険な調査に挑みます。 前回vol.3では、亡霊たちの晩餐会で危うくシグナスくんが生きたムカデを食べさせられそうになり、かと思えば万神殿めいた車両で謎のシスターから食料を分け与えてもらうという、〈怨霊列車〉の予測不能な空間設計に翻弄されました。 さあ、今回は何が彼らを待ち受けているのでしょうか。 また、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。 ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。 前口上はこれでおしまい。 さあ、冒険の始まりです! ◇ 〈シグナス(レベル8、聖騎士)〉 ・技量点:0 ・生命点:8 ・筋力点:4 ・従者点:9 ・技能:【高潔な魂】【全力攻撃】【癒しの光】 ・持ち物:見習いの片手剣(片手武器、斬撃)、丸盾、板金鎧(防御ロールに+1)、金貨11枚、スノーレパードアイ(金貨30枚相当の宝石)、ランタン、食料2食分 〈クロ(レベル11、おどる剣、炎属性)〉 ・技量点:1 ・生命点:7 ・器用点:6 ・従者点:7 ・技能:【装備化】【凶器乱舞】【精密攻撃】【鋼の意志】 ・持ち物:なし ◇ [4号車]中間イベント シスターから買った──生臭め、とドワーフのアルゴットはぼやいたが──バケットと赤ワインの入ったバスケットを荷物袋に押し込んで、シグナスたちは次の車両に向かうことにした。 最前列の椅子では幼子が丸くなって寝ている。その子が何者なのか尋ねる勇気はシグナスにも無く、コビットのヨンですら軽口を叩かなかった。〈怨霊列車〉の中で暮らす子供が正常な存在であるかどうかなど、知ってしまえばより重い荷を負うことにもなりかねない。 (サー・ノックスだったら、サー・スノウスノウなら、あるいはブラーク様……) 尊敬する聖騎士の諸先輩なら、果たして尋ねただろうか? 子供を救うために、あるいはシスターを救うために。シグナスは今の自分には処理しきれないと判断する冷静さと、己の気概のなさを嘆く心の間で、板挟みになってしまった。 連結部に出ると、やはり夜空は冴え渡り、数え切れぬ星がシグナスに瞬きかけてくる。先頭車両にあたる龍の頭骨が見えた。列車はゆっくりと空中で曲がっているらしい。何処へ向かっているのだろう? 頭骨から数えると、次の車両は〈怨霊列車〉の中間地点になるようだ。 「さて、お次は何かな。開けてびっくり」 「せんことを願う。口を閉じておれ」 乗り込むなり、三人はこれまでの車両と様相が違うことに気づく。内側の扉が壊されているのだ。そして、鼻をつく異臭が漂っている。腐ったものの臭い。悪夢の晩餐会で嗅いだそれより、遥かに強烈だ。晩餐会と違って隠すつもりもないらしい。 「こっちの扉を開けとこうよ」 とヨン。 「いつでも逃げられるでしょ」 「それがいいと思います」 シグナスは賛成した。そして腰に手を伸ばすと、鞘から〈おどる剣〉のクロを抜く。 「俺は出番無しでいたかったんだがな」 「協力して」 「分かってる。荒事になったら、お前だけではどうにも頼りない」 「クロ!」 〈おどる剣〉はからかうように、空中で一回転した。 壊れて歪になった内扉を潜り抜ける。 その先には、人がいた。シグナスは息を飲む。何という僥倖か。鎧を見れば分かる。サン・サレンの騎士だ! 女性騎士は紋章入りのマントを翻し、こちらを振り向く。凛とした眼差しがシグナスを射抜いた。 「少年、何者か。見慣れぬ紋章だが」 「ナリクから参りました、従騎士身分のシグナスと申します。ご領主様よりこの列車の調査を拝命しました、サー」 挨拶をしながら、シグナスは必死に紋章学の授業で教わったはずの、サン・サレンの紋章一覧を記憶の中でひっくり返している。しかし、残念ながらその回の授業にはあまり身が入っていなかったのだろう。どれだけ考えても、騎士のマントに掲げられた紋章が誰のものか思い出せない。 「私はグロリアだ。シグナス、君の主はいないのか」 「サー・グロリア、残念ながら乗車できませんでした。あの、あなた様も列車の調査に?」 騎士はその言葉にたちまち顔を曇らせた。何か深い理由があるようだと察して、シグナスは無理に問いかけずに沈黙を守る。これは気難しい主人サー・ノックスと付き合う上で会得した、叱られないための大切な処世方法であった。 「私は……」 騎士は、短い金髪に指を突っ込んでぐしゃぐしゃに掻き回す。 「私は……」 それでも女騎士グロリアの激しく苦悶する様子が心配になって、シグナスが歩み寄ろうとした。それを待ち構えていたように、耳障りな金属音を立てて、床から何かが起き上がる。 朽ちかかった体に鎧を纏い、半ばまでちぎれかかった首に頭を乗せた、死せる兵士たちだ。囲まれている。〈おどる剣〉のクロが飛来して、シグナスの背後についた。 「お前ら、シグだけじゃなくておいら達も見ろよ!」 「シグナス、そこで待っておれ。すぐに行く!」 ヨンとアルゴットの声が聞こえ、それを心強く思いながら、シグナスは女騎士の方を窺う。この死せる兵士たちが彼女にも襲いかかるのではないかと心配したのだ。しかし無用であったらしい。女騎士が剣を抜き高々と頭上に突き上げると、その切っ先に炎の渦が生じた。 「魔法を操る騎士!」 シグナスは目を輝かせる。ナリクの聖騎士が得意とするのは退魔の技で、聖遺物などの触媒を介さず魔法を操るのは残念ながら不得意な領域だ。女騎士が生じさせた炎は離れているシグナスの頬すらちりちりと熱くなるほどで、これなら死せる兵士たちを一網打尽に出来るかもしれない。乾燥した骸に抗するための火は定石だ。シグナスはむしろ巻き込まれないようにすべきだろうと、回避する場所を求めて目線をさまよわせる。 そして、騎士は剣を振り下ろした。 「……え?」 だが、その切っ先が示したのは、死せる兵士たちではない。 (※主人公が「戦う従者」を連れている場合、第0ラウンドに女騎士グロリアは一度だけ、その集団のひとつに向けて【炎球】を行使します。サン・サレンの騎士なのに、何故……!? 判定は【対魔法ロール】(目標値4)を集団として行い、失敗した場合は1点のダメージを受けるとのこと。まず振ってみましょう。……うっ、出目3。失敗です。出目3の場合は1体の従者がダメージを受けてしまいます。もとより生命点1なので、ヨンかアルゴットのどちらか1人が犠牲になるということですね。選べない、選びたくない。しかしプレイヤーは決断しなければなりません。ということでダイスに語ってもらいましょう。偶数ならヨン、奇数ならアルゴットが死せるものの国に参ります。出目……5。アルゴットです) 「避けて! ふたりとも!」 女騎士グロリアが狙ったのはヨンとアルゴット。炎球が炸裂した。赤々と燃え上がる炎の内に、人影が見える。シグナスは絶叫した。 「何で! 何でこんなことをするんですか! サー・グロリア!!!」 そこに折り重なるように死せる兵士たちが襲いかかってくる。 「サン・サレンの兵士ですよ、味方に、そんなの騎士がやる事じゃない!」 「シグナス、冷静になれ!」 (※騎士グロリア自体は0ラウンド以降静観の構えを取ります。ここで襲い掛かってくるのは〈騎士グロリアの部下たち〉。出現数7、レベル3。アルゴットの弔い合戦と参りましょう。まず0ラウンドにクロの技能【凶器乱舞】で斬り込みます。ダイスロールの結果は、何とクリティカル→クリティカル→成功で3体を蹴散らしました。クロ先輩がむしろ激怒なさっているのでは!?) 〈おどる剣〉のクロが宙を舞い、シグナスに最も近づいた3体の首をたちまちの内に刈り取った。死せる兵士たちはその鋭さに一歩退く。驚いたことに、統制が取れていた。 「シグナス」 「分かってる。僕は卑怯者になんか負けない」 シグナスの口ぶりに、〈おどる剣〉クロは斜めにかしいで懸念を表明する。この大勢の死せる兵士たちに囲まれていても、シグナスの覚えるべき恐怖は怒りによって封じられていた。無謀と紙一重の勇気に突き動かされて、シグナスは仕掛ける。 (許せない……!) 狙うは一点。鎧に覆われず、死者であるためにアンバランスになった首だ。 (※1ラウンド。シグナスの攻撃はクリティカルからのファンブル。精神的な乱高下が現れております。クロは手堅く成功。忘れてはならないヨン、こちらは残念ながら失敗。死せる兵士たちはあっという間に残り2体となりました。防御はシグナスとクロで1回ずつ挑戦し、共に成功) 死せる兵士たちの剣をいなし、シグナスは骨が剥き出しになった兵士の喉元に向かって切っ先を突き上げる。がつんという手応えと共に、死せる兵士の頭が吹っ飛んで行った。 「次!」 返す刃でもう1体。意気込んで踏み込んだ剣は、しかし今回は肋骨と鎖帷子に挟み込まれて止まった。一気に興奮が醒め、シグナスは己の窮地を悟る。剣が引き抜けなければ、このまま四方八方から刺されて終わりだ。 そこに〈おどる剣〉のクロが飛び込んで来て、シグナスが悪戦苦闘していたその肋骨を砕き、兵士の半身をばっさりと切り落とす。 「阿呆!」 「ごめん、クロ」 「冷静なれと言っただろう!」 先だっての悪夢連続殺人事件に遭遇して以来、シグナスは主人ノックスから、敏捷性と正確性を重点的に叩き込まれてきた。聖騎士のうちでも頭抜けた剣速を誇る主人にはまだ足元にも及ばないが、それでも確実に技量は向上している。 (※2ラウンド。シグナスの攻撃成功、クロはまたもクリティカル→成功でオーバーキルな感じで最後の1体を粉砕しました。クロ先輩がキレッキレです) 落ち着きを取り戻したシグナスは、攻めに転じた兵士たちの剣をことごとく避け、また1体の首を刎ねた。その様子に安堵したか〈おどる剣〉クロの刃もますます冴え渡り、唸りを上げて宙を舞うと兵士たちのど真ん中に切り込んで行く。 形勢不利と見たのだろう。死せる兵士たちの長と思しき骸が、くるりと頭を回して騎士を向く。そして予想外にも明瞭な言葉を発したのであった。 「グロリア様! ここは我らに! 貴方様はあの怨霊の主を!」 「うむ」 女騎士が踵を返し、次の車両目掛けて連結部の扉を開く。そこに〈おどる剣〉のクロが浮かび上がった。 「騎士たるもの、背中を見せるは不名誉と思わんのか!」 烈火のごとき気迫で踊りかかろうとするところに、兵士隊長が主人の盾となるべく飛びかかる。 「止まれ、剣めぇっ!」 生前は巨体であっただろう兵士隊長に、クロは包み込まれるように抑え込まれた。──かと思われたが、全身を錐のように回転させた〈おどる剣〉は、兵士隊長の骸をずたずたに割いて、骨粉を散らしながら背面へと突き抜ける。しかしその一瞬のもみ合いのうちに、女騎士グロリアは次の車両へと姿を消していた。 兵士隊長の敗北を契機に、死せる兵士たちは次々と力を無くして床に倒れていく。その内の小柄な骸が、シグナスに向けて精一杯手を伸ばしながら言った。その手のひらに、腐れた死者には不釣り合いな、水晶の指輪が差し出されている。 「……この時代の騎士よ……。このふざけた遊戯からグロリア様を……」 最後の言葉は聞き取れなかった。骨が次々と砕けて、歯は抜け落ち、音を出す事が出来なくなったからである。シグナスは骨の間に落ちた指輪を摘まみ上げた。指輪は持ち主のようには砕けず、検分すると女騎士グロリアの紋章によく似た意匠が彫り込まれている。 だが、持ち主は「どうせよ」と託したかったのだろう。 (助けてとか言いたかったのかな。でもあなたの主人は、僕の仲間を奪ったんだ。それはあなたの主人と、同じ領主に仕える仲間でもあったはずなのに) シグナスは冷ややかに、崩れていく兵士たちの骸を見ていた。しかしその耳にヨンの泣き声が届いた時、若き従騎士は己を恥じたのである。敵を憎むより先に寄り添うべき味方がいたというのに、それにすら思いが至らない。 (情けない。未熟過ぎる。こんな風だから、いつもサー・ノックスに呆れられちゃうんだ、僕は) せめて子供っぽく泣いたりはせずにいよう。歯を食いしばり、ぎゅっと拳を握り締めたシグナスの横で、クロは珍しく忠告もしなければ茶々も入れずに、黙って浮いていた。 ◇ 今回のリプレイは、ここまでです。 早くも、アルゴットさんとお別れの時が来てしまいました。 聖騎士の技能に【神の加護】というものがあり、これを用いると、自分以外も含めて【対魔法ロール】に失敗した味方をカバーすることができます。もしかしたらアルゴットさんも護れたのかもしれません。シグナスくんは残念ながらこの技能を取っておらず……。きっと「もっと鍛錬をして、先輩たちのように技能が使いこなせていれば」と悔しさで一杯でしょう。 これもローグライクハーフの心揺さぶるポイントだと思うんですが、生命点1で技量点0の従者たちは本当にあっけなく倒れて行きます。恐らくは、微かに手が滑ったとか、一歩先に出過ぎたとか、ほんのわずかなボタンの掛け違いのような瞬間に命を落としてしまう。厳しい世界です。だからこそ忘れずにいたい。数字ではなく血肉の通った「誰か」として想いたい。そういう気持ちを抱かせてくれます。心はめちゃくちゃ痛むのですけどもね! さあ涙を拭って、次の車両でお目にかかりましょう。 良きローグライクハーフを! ◇ (登場人物) ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。泣かないように踏ん張っている。 ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉。元は人間かつ騎士だと主張している。 ・ヨン…身長1メートルほどの陽気な種族「コビット」の兵士。 ・アルゴット…土を掘り、金属を加工する技術に優れた種族「ドワーフ」の兵士。グロリアの火球により落命。 ・グロリア…サン・サレンの女騎士。アンデッドの部下を引き連れ、様子がおかしい。 ■作品情報 作品名:『怨霊列車は夜笛を鳴らす』 著者:ロア・スペイダー イラスト:海底キメラ 監修:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/6820046 『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年6月3日水曜日
第3回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4879
第3回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「可愛いあの子に最高のプレゼントを」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ぜろです。 「可愛いあの子に最高のプレゼントを」リプレイです。 お友だちのりにゃちゃんへ贈る誕生日のプレゼントを探すという、ほんのりほんわかしたローグライクハーフのシナリオです。 街エリアと森エリア、両方を見てまわってプレゼント候補を探そうという主人公ウサナギと、そのお供の九匹のウサギたち。 街エリアでは道中でいくつかのプレゼント候補を見つけながら、森のほうへ。 森には無造作に置かれた謎の宝箱があり、花ウサギの合唱練習に居合わせて怖がらせてしまったり。 森でのプレゼント探しを続行する第3回です。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】58 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン ぬいぐるみねこちゃん 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ※ウサニャンが脱落 ●アタック01-5 ウサヒコとニセモノの耳 草むらの中に、ウサギの耳がぴこぴこと揺れているのが見えた。 「あれ? もしかしてウサニャンが戻ってきたヒコ?」 いつもうっかりなウサヒコが、まっさきに接近しようとするのを全力で止める。 待って。様子がヘン。よく見て。あの耳、薄緑色してる。ウサニャンじゃないよ。 「そっかぁ残念ヒコ。じゃあ、なにウサギかな?」 揺れるウサミミは、だんだんと接近してくる。 そして草むらから飛び出してきたのは、耳だけウサギで口もとが牙だらけのモンスターだった。 これはウサギじゃない。ウサギモドキだ! 【22 ウサギモドキ】 ウサギモドキは植物系モンスターだ。 ウサギのふりをして油断させて、仲間と思って近づいたウサギから養分を吸うのが目的だ。 けど、僕たちが警戒していたから、しびれを切らして飛び出してきたみたいだ。 【ウサギモドキ レベル4 生命点6 攻撃回数2】 いちはやく気づいたおかげで準備は万端だ。 草むらから飛び出した瞬間にドリルウサギのドリルが立て続けに飛ぶ。 ところが、ウサピュン、ウサマル、ウサチュウが攻撃を外してしまった。 ウサギだと思っていたら、草むらから飛び出したのが思ってたのと違う外見だったから、戸惑ってしまったみたい。 けど、ウサマロのドリルはしっかり命中。それも、すぐ次ににょきっと生えたドリルも放って二連発だ。 ドリルウサギ、たまに調子がいいと、こんな感じで二連発できることもある。 ドリル攻撃でひるみ、動きが止まったところでほかのウサギたちが一斉攻撃をかける。 ウサヒコが強烈な頭突きでウサギモドキを吹っ飛ばす。さらに落下地点で待ちかまえると、下から突き上げて、もう一度空へと舞い上がらせた。 落下地点にウサタロ、ウサミ、ウサコの三匹が攻撃をしかける。 けれどウサギモドキは着地とともに、今度は自分でジャンプしてかわした。 三方から殺到したため、目標のウサギモドキを見失った三匹は頭と頭がごっつんこしてしまった。 ウサタロ、ウサミ、ウサコの頭に星がくるくる回っている。 ウサギモドキ、手ごわいな。 僕も参戦。ピコピコハンマーでピコっと叩いた。 でも、倒しきれなかった。あと一撃なのに。 最初のラウンドで、手数で攻めて押し切るのが僕たちの基本戦略だから、ここで倒しきれなかったのは痛いな。 ウサギモドキは鋭い牙を突き刺そうと襲ってくる。 僕は難なく回避したけど、次にウサタロに向かった。 ウサタロも、ふらふらくらくらギリギリ回避。 僕は念のため【かばう】つもりでいたけれど、その必要はなかった。 そこに、さっきダブル頭突きを決めたウサヒコが体当たりをかける。 ウサギモドキはころころっと転がり、ピンっと立っていた頭のウサミミがしおしおにうなだれた。 くたびれたウサミミは、しおれた葉っぱのように見えた。 これで決着だ。 [プレイログ] 【ウサギモドキ レベル4 生命点6 攻撃回数2】 ウサギモドキに気づくか【魔術ロール】目標値は4。サイコロの出目4で成功。不意打ちはなし。 ○0ラウンドのドリルウサギの攻撃 ウサピュン サイコロの出目2+1 失敗 ウサマル サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサチュウ サイコロの出目2+1 失敗 ウサマロ サイコロの出目6 クリティカル ウサギモドキの生命点6→5 ウサマロの追加攻撃 サイコロの出目3+1 命中 ウサギモドキの生命点5→4 ○1ラウンド 剣士枠のウサギたちの攻撃 ウサヒコ サイコロの出目6 クリティカル ウサギモドキの生命点4→3 ウサヒコの追加攻撃 サイコロの出目3+1 ウサギモドキの生命点3→2 ウサタロ サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサミ サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサコ サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサナギの攻撃 サイコロの出目2+2 命中 ウサギモドキの生命点2→1 ウサギモドキの攻撃 ウサナギの回避 サイコロの出目4 回避 ウサタロの回避 サイコロの出目3+1 回避 ○2ラウンド ウサヒコの攻撃 サイコロの出目5 ウサギモドキの生命点1→0 戦闘終了 ●アタック01-6 ウサギノエリート 森ではトラブル連発で、なかなかプレゼントに繋がる材料は見つけられなかった。 そろそろ戻らないと、りにゃちゃんの誕生日会に間に合わないかな。 そう思って戻り始めたけれど、もうひとつイベントが残っていたみたい。 そっか。前回花ウサギから逃げ出したためだ。あのイベントは回数にカウントされなかったから。 【21 エリートドリルウサギ】 森を抜けようと急いでいると、三匹のドリルウサギに出会った。 ドリルウサギの仲間に会えるなんて珍しい。同じドリルウサギのウサピュンたちは、嬉しそうに耳をぴくぴく動かしている。 「やあ、ボクはウサピュン。ドリル仲間だね」 ウサピュンは、ツノとツノの先端をくっつける、ドリルウサギ特有の親愛のポーズを取ろうとした。 けれど、そのツノを相手が振り払った。 「……え?」 そのドリルウサギたちは、不遜な口調で言った。 「ノウサギどもと一緒にいるようなゲセンなやからが、友好的に接してくるでないわ」 「我らエリートなドリルウサギと対等につきあうつもりだとは、思い上がりもはなはだしい」 「私立聖ウサギノ学園に入学してくるなら、後輩として使ってやらないこともないけどね」 これには、ウサピュンたちドリルウサギも激おこだ。 「ねえ、アイツらやっちゃっていいピュン?」 「どっちが思い上がりか、わからせてやるマル」 「ボクも激おこチュウ」 「アイツらやっつけて、プレゼント巻き上げるマロ」 待って待って。 怒れるのはわかるけど、向こうは中立なんだからこっちから手を出すのはやめとこうよ。 「チュウりつ? あれが? チュウ」 それにほら、そんなウサギたちから奪ったものをりにゃちゃんへのプレゼントにするなんて、あんまり楽しくないでしょ。 「それもそっかマロ」 僕たちは、さらに偉そうなことを言っているエリートドリルウサギたちを放置してその場を離れた。 さあ、森を抜けて誕生日会の会場であるりにゃちゃんの家へと急ごう。 [プレイログ] 【エリートドリルウサギ 出現数3 レベル5】 反応表 サイコロの出目2 中立。 ※中立にもいろいろあるよねって思い、一触即発だけど戦闘にはならなかったので結果的に中立と同じ効果が得られる感じにしました。 ●アタック01-7 プレゼントは誰の手に 【最終イベント】 りにゃちゃんの家についた。 たくさん集まりすぎて、お部屋には入りきれないみたい。 だからお庭でパーティするみたいだ。 考えてみたら、僕たちだけでもひとりと九匹だ。今はウサニャンがいないから八匹か。 最初からお部屋でやる想定ではなかったのかもしれない。 知らない人やウサギもいたけれど、会ったこともあるウサギたちもいたよ。 まずは主催者側には、今回の主役のりにゃちゃん。 今日はおめかしして、おしゃれなドレスを着ている。ねこ耳の間からはねた髪が揺れていてかわいらしい。 僕たち、森から帰ってきてそのままの格好で来ちゃったけど、よかったのかな。 「あ! うさなぎも来てくれたなの!」 「来たよ。誕生日おめでとう!!」 「ありがとなの!」 そばには、そのお姉さんのリナさんもいる。僕たちが仮面ウサギから取り返したペンダントを首からかけている。 こういうときのためのアクセサリーとして使っているんだね。 それから、りにゃちゃんのおともだち、ふぃあ。 しゃべらない黒ウサギだけど、心の声で会話ができる不思議なウサギだ。 魔王ウサギが嫁にしたいって狙ってて、一度はさらわれたこともあるけれど、れっきとしたオスウサギ。 今では魔王様も、おともだちになってる。 魔王様は本当は「マオウサギ」って種類のウサギみたいだけど、魔王ウサギの方がしっくりくるから、ここではそんな感じに呼ぶね。 そんな魔王ウサギも、配下をたくさん連れてお祝いに来ていた。 いつもはりにゃちゃんや僕たちの方で魔王城に遊びに行っているから、魔王ウサギたちがこっちに来るのはとても珍しい。 魔王ウサギの隣ではダイオウウサギがごろんと転がりグースカ寝ている。このウサギいつも寝てないか? それから魔王軍四天王ならぬ二兎の、ミズウサギとメラウサギ。水と炎のウサギたち。魔王城で戦ったけれど、今では仲良しだ。 魔王ウサギの執事、トゲイワウサギ。 「そういえばトゲイワウサギよ、我が用意したプレゼント用の宝箱はどうしたのだ。持っていないではないか」 「はい魔王様。あまりにかさばるので、中のプレゼントだけ出して、箱は森の中へ置いてきました」 「ばっかもん。あの宝箱があるから良いのではないか」 「はっ。申し訳ありません」 変なところで、森の道の真ん中に雑に置いてあった宝箱の意味がわかってしまった。 中に入っていた金貨5枚は回収し忘れたんだろう、きっと。もうもらっちゃったから返さないけど。 変わったところでは、魔王城でからくりウサギの研究にいそしんでいる宇佐美博士なんかも来ている。 またなんだかよくわからない、からくりウサギを連れていた。 「あの博士、アタチと名前かぶってるからあんま好きじゃない☆ミ」 ウサミがそんな風にぶーたれた。魔王城での最初の出会いでもショック受けてたしね。 人数が多いため、とくに開始のあいさつがあるわけではなく、立食パーティ式にそれぞれ歓談をはじめている。 今日のパーティの食事は、「天駆ける狗」亭のマスター、ダヴァラン氏が手がけているとのことだ。その料理はとてもおいしい。 今、りにゃちゃんとなかよくお話しているお姉さんは、ダヴァランさんの娘のディジベラさんっていうんだって。 りにゃちゃん、まだ幼いのに顔が広いなぁ。 参加者のほうは、ギリギリまで森に行っていた僕たちが最後くらいで、だいたいそろっているみたい。 ある程度したら主役のりにゃちゃんのあいさつがあるんだろうな。 と、そこへ新たな来客が現れた。 「下にーィ 下にっ!!」 四匹の家臣ウサギが担ぐ輿に乗ってちょんまげを結ったウサギ。トノサマウサギだ。 ええ? りにゃちゃん、トノサマウサギとも友だちだったの? 僕、トノサマウサギとは2回戦って、2回とも追い払っちゃったんだけど。 「おお、ここはなにやらよさげな会場じゃな。苦しゅうないぞ。おお。皆我への貢ぎ物を持っておるようじゃな。感心感心」 そう言って輿ごとずいずい会場に入ってくるトノサマウサギ。 これは来客じゃない。予定外の闖入者だ。 魔王ウサギにトノサマウサギ、その横には寝そべったダイオウウサギ。 これってかなりレアな構図ではないだろうか。王様大集合だ。 「ここは我が友、ふぃあと懇意にしているりにゃちゃんの誕生日会場。皆が持つのはりにゃちゃんへの誕生日プレゼントだ。貢ぎ物では断じてないわ。りにゃちゃんへのプレゼントを持たぬ者は去るが良い」 「いけませんねえ。我が君、ここは私が先陣を切りましょう」 魔王ウサギの怒りを受け、トゲイワウサギが動いた。 「私の新技を披露しましょう。ハアッ!」 四肢を踏みしめ、土の魔法を放つ。 トゲイワウサギの気合に合わせ、トノサマウサギ一帯の地面が隆起し、ちくちくした無数のトゲが生えた。 家臣ウサギたちは痛がり、輿を手放してしまう。悲鳴を上げて転げ落ちるトノサマウサギ。 「おかしいですねぇ。もっと派手に土の槍が出て貫くはずなのですが」 「よくやったトゲイワよ。十分な隙だ。食らえ。魔王ビイイィィム!」 魔王ウサギの腕輪から放たれた謎光線は上空に向けて発射され、複数に分裂するとトノサマウサギとその神輿を担ぐウサギたちに降り注いだ。 僕が戦った時には見たことのない攻撃だ。あの腕輪は、からくりが得意な宇佐美博士が作ったのかな? 「魔王軍二兎として、俺もやるぜ。うおおお、サラマンダーショット!」 そこにメラウサギが、格好つけた技名とともに炎の弾を発射した。 「魔王軍二兎が一兎、『兎波が走る』ミズウサギ。私も参りますわ。ハイパー水鉄砲!」 ミズウサギの放った水流は、メラウサギの炎の弾に命中し、「じゅう」という音とともに消火してしまった。 同時に水流も消え去り、トノサマウサギまでは届かない。 「邪魔すんなミズウサギ。なにやってんだ」 「貴方の弾が私の進路を妨害したのでしょう?」 メラウサギとミズウサギは口ゲンカを始めてしまった。 けど、魔王ウサギの攻撃までで、もう十分だった。 あまりに派手派手な光線攻撃に、会場内は大騒ぎになっている。 「退却、退却じゃあああ!」 トノサマウサギたちは輿を放り出してスタコラサッサ。 トノサマウサギの逃走ルートにいた客たちは慌てて避けたけれど、一人のお客がトノサマウサギとぶつかった。 その拍子に、持っていた飲料が跳ね飛んでしまい、宇佐美博士が連れたからくりウサギが頭からかぶる形になった。 トノサマウサギはかまわずに逃げ去ってしまう。 「まったく、人騒がせな侵入者よ」 魔王ウサギは、邪魔者を追い払った達成感で満足げだ。 「どうだふぃあよ。我は有能であろう」 そして想い人ふぃあへのアピールも忘れない。 「(ケンカ……ダメ……)」 「そうよ、ケンカはダメなの」 ふぃあのテレパシーと、本日の主役のりにゃちゃんに叱られて、魔王ウサギはしゅんとなった。 「ガ……ガガガ……ピピ……」 そのとき、機械っぽい異音が会場内に響いた。 「ガガピー!!!!」 「うん? おお、これはいかん!!」 宇佐美博士が大きな声で告げる。 「我の造りし大ケッサクのウサギ型ゴーレムが、液体をかぶってショートしておる!」 ええっ!? 「なんだと。博士、今回はしっかり防水加工もしていると自慢していたではないか!」 「水への備えは完璧であった。しかし……ジュースは対象外だったのだ。このままでは暴走する!」 言っているそばからウサギ型ゴーレムは、腕をぐるんぐるんと振り回して暴れはじめた。 これにはお客たちも慌てて逃げ出し、会場の外周に避難する。 メラウサギとミズウサギも、口論している場合ではないと逃げだした。 「ふはははは。我が改良に改良を重ねたこの『からくりウサギ マークII』は無敵なのだ!」 「ええい博士、ラスボスみたいなムーブをかますでない。こうなればまた我が打ち倒してやろう」 「まつの!」 魔王ウサギが再びビームを出そうとするのを、りにゃちゃんが止めた。 「そのこうげきは、かいじょうがめちゃめちゃになってしまうの!」 「いや、しかし、あやつを止めねば……」 「(ヤメテ……)」 ふぃあの声が会場にいる人全員の心に届き、魔王ウサギも少し落ち着いた。 「ふぃあまでがそう言うならば仕方ない。だが、どうするのだ」 「ええ、それなら……」 りにゃちゃんの姉、リナちゃんが、僕たちに言った。 「ウサナギさん、暴走するからくりウサギを止めるの、お願いできない?」 「うさなぎ! やあっつけてなの!」 二人から『お願い』されたなら、僕がやらなきゃね。 じゃあ、みんないい? いくよ! 「ピュン!」「もち☆ミ」「やるマロ!」「いくヒコ!」 次回、ラスボス戦!! [プレイログ] すべてボス戦前の演出につき、なし。 【からくりウサギ レベル4 生命点8 攻撃回数3】 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】58 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン ぬいぐるみねこちゃん 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ※ウサニャンが脱落 ■登場人物 ウサナギノミコト 通称ウサナギ。ウサギ使いの少年。 りにゃ ねこ耳ねこしっぽの女の子。誕生日パーティするよ。 リナ りにゃの姉。仮面ウサギに大事なペンダントを盗まれたことがある。 魔王ウサギ マオウサギ。いろいろあったけど今はりにゃのトモダチ。 ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ ドリルウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサコ 普通のウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサニャン ウサナギのファミリーのウサギ。途中脱落し、花ウサギと一緒に合唱している。 ふぃあ りにゃの友だちで、魔王ウサギの想い人。テレパシーで会話できる。 トノサマウサギ どこかの偉い殿様らしい。空気は読めない。 トゲイワウサギ 魔王ウサギの執事。以前のふぃあ誘拐の実行犯。 メラウサギ 魔王軍二兎のうちの一兎。火系の攻撃が得意。 ミズウサギ 魔王軍二兎のうちの一兎。水系の攻撃が得意。 宇佐美博士 魔王城でからくりウサギの研究開発にいそしむマッドな博士 からくりウサギマークII 宇佐美博士が開発したゴーレム。ジュースで暴走。 ダヴァラン 「天駆ける狗」亭のマスター。天狗ろむさん作品のキャラクター。友情出演。 ディジベラ 「天翔ける狗」亭の看板娘。天狗ろむさん作品のキャラクター。 ■作品情報 作品名:「可愛いあの子に最高のプレゼントを」 作者・イラスト:寝子 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 可愛いあの子に最高のプレゼントを(冊子版) https://lennon257.booth.pm/items/6915985 可愛いあの子に最高のプレゼントを(ダウンロード版) https://lennon257.booth.pm/items/6713417 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年6月2日火曜日
これはゲームブックなのですか!? vol.133 FT新聞 No.4878
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『これはゲームブックなのですか!?』vol.133 かなでひびき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 脱出ゲームって楽しいよね! 謎を解きながら、一歩一歩正解を積み上げていって、「閉じられた場所」から脱出する。 それは、リアルで「脱出ゲーム」のイベントが開催されていることでも、わかると思う。 じゃあさぁ。 加えて、頭脳系遊戯王道である「ミステリ」……しかも、「閉じられた場所での殺人」なんて加われば、もう言うことないんじゃない? などと、今回も不謹慎なことを抜かしながら、バーチャル図書委員長かなでひびき登場! 今回紹介する本は『魔女の館の殺人』(三日市 零・著 ハーパーBOOKS+)よ! (ぜろ様、情報提供ありがとうございますっ!) 主人公たちは、哲学科で「考える」こと担当で変人入ってる美形、つまりホームズ役の柏木詩文と、「一度見たことは絶対に忘れない」驚異的な記憶能力の持ち主「進藤理人」がワトスン役! ひょんなことで、シェアルームを始めた二人。 ある日、理人は詩文に、うさんくさいサイトを見せる。 「ビルディング社の公式サイトで見つけたキャンペーン動画」。 一見、なんの変哲もないある会社のPR動画に見えるけど、やはり引っかかるノイズがある。 そして、それを解いたとき、これから始まる惨劇……脱出ゲーム『魔女の館の殺人』の始まりだった。 山の上に立つ、『ゲームの舞台』となる夢幻館に集められたのは、男女含めて10名。 「魔女狩りで、不運の死を遂げたアリスの呪いを解いて、この館から脱出して欲しい」 ゲームの設定はこの通り。 和やかなホラー!?感抜群のまま、ゲームに臨もうとした理人たちだったけど、謎を解いていく中、焼死体、しかもレア焼けでバラバラなものが! 「謎解き」は、フィクションだから楽しいのであって、リアル事件が起こった彼らは、早速警察に連絡しようとする。 しかし、通信手段は断たれてしまっている! しかも「脱出ゲーム」なんだから、扉は閉められている! タイムリミットが迫る中、脱出への正解。加えて真犯人当てまでしなくてはならない! こうして、命懸けのゲームは始まった! 「脱出ゲーム」と「クローズド・サークル」って相性ぴったりだと思うの。 この作品は、その二つがぴたりと理想的にはまっている。 脱出自体の謎も難易度が低すぎず、歯ごたえがあるし、何より巻末に全て答えが乗ってる! 何より見事なのは、「殺人事件」の真相に迫ることが「脱出」への正解につながっていることね。 おそらく、勘のイイ人は「動機」という点から、犯人の目星はつくかもしれないけど、そこは「閉じられた館」。 警察や外部協力者に手伝ってもらって、館に集まった全ての人々の過去を徹底的に洗い出せば簡単に解決はできると思うけど、それができない以上「現場にある手がかり」のみで事件を解かなきゃいけない。 そして、名作のパズラー推理小説のように、物語に出てきた「違和感」を覚える行動は、全て犯人を指し示している! 全ての歯車がピッチリ合うラストは、ホームズ役の詩文くんに拍手を送りたくなったわ! 「脱出ゲーム」と「犯人当て」。 なんとも豪華なフルコースが、これ一冊で楽しめる! 読まなければ後悔することウケアイ。 ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ 『魔女の館の殺人』 著 三日市 零 出版社 ハーパーBOOK+(2025/5/15) 文庫 880円(税込) ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年6月1日月曜日
アランツァへのいざない アランツァ百氏族1 FT新聞 No.4877
おはようございます、枚方市のスターバックスから杉本です。 蕨之介さんから「ローグライクハーフ」の公開です! https://talto.cc/projects/x0FqMkHgTo9ZyFOsEZron 「トウフが飛んだ日」 盗賊都市ネグラレーナに【妖怪】が来た、というシナリオだそうです☆ FT新聞の月曜記事では冒頭で、このように「ローグライクハーフ」や「モンスター!モンスター!TRPG」のシナリオやサプリメントのファン作品のご紹介をしております。 sugimotojohn☆hotmail.comまでお寄せください(☆を@に変えて送ってください)。 さて、本日の記事は「アランツァへのいざない」から、アランツァに存在する氏族から百ほどを選んでご紹介します。 一度に全部をご紹介しようと思ったのですが、あまりに長いなと感じました。 ここのところ記事がとても長いので、胃もたれしないように、3回に分けてご紹介します☆ それでは、さっそくまいりましょう。 ◆一族について アランツァ世界には冒険者になる可能性がある「有望な氏族」が数多くいます。アランツァ世界の諸都市では、他人(他種族)を養子として迎え入れることはごく一般的です。異なる種族が一族のメンバーであることは、それほど珍しいことではありません。 家名の横に書かれている都市は、その家柄と関わりの深い都市名です。該当する都市ではその家が力を持っている、と言い換えることもできます。特に書かれていない場合、その一族の中心にある種族は人間です。 主な職業には、【魔術師】や【戦士】といった冒険者のものだけでなく、商人や職人といった仕事が書かれている場合があります。このような職業にはゲーム的な意味合いはありませんが、その一族がどのようなものであるかを知る手がかりになるでしょう。 ◆ドルチ家 拠点:商業都市ナゴール 主な種族:善の種族 主な職業:宿屋関係、商人 ドルチ家はアランツァ世界で初めて、全国展開した宿屋【剣竜亭】を創設した冒険者サウル・ドルチとその娘ソーニャの一族。人を惹きつける風貌と家柄で知られている。商才のある裕福な一族である。 ◆フロッグ家 拠点:商業都市ナゴール 主な種族:人間、かえる人 主な職業:交易商人 フロッグ家は不通となっていたかえる沼の交易路をつなぎ再開、さらには空中庭園に住む古い時代のかえる王に認められて交易を行う商人の一族。フロッグの名字はそのかえる王から賜わる。かえる沼に城を構えて、そこにたくさんの食客を囲んでいる。 ◆ダビデ家 拠点:商業都市ナゴール 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ、コビット、ノーム、ゴーレム 主な職業:古物商 ダビデ家は骨董品で財をなした一族。ナゴールでもっとも栄えている古物商であり、レアリティの高い魔法の装備品を入手する上で有利。商才のある者を家に迎えることで栄えてきた。 ◆ココフ家 拠点:商業都市ナゴール、北方都市サン・サレン 主な種族:人間、半巨人 主な職業:【魔術師】、学者 ココフ家は魔法の力に優れた一族。もともとはサン・サレンの貴族。知識神ソロンドオルを信仰する。ビジョンと呼ばれる、未来を見通す力を持つ者が不定期に生まれる。ココフ家には「ビジョンの力を持つ者が2人以上家にいると、不幸が訪れる」という迷信があるため、2人目は追放されるか、自発的に家を出る。 ココフ家、特にビジョンの力を持つ者は、未来において誰かが自分を裏切る可能性や、ひとつ選択肢が違っただけで異なる相手と永遠の愛を誓う人間の姿を何度も見てきたため、総じて人間の信条や信念といったものを信じない傾向が強い。 ◆ディストール家 拠点:商業都市ナゴール、水上都市聖フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ、コビット、ノーム、ゴーレム 主な職業:【戦士】【魔術師】 ディストール家は聖フランチェスコの貴族で、剣士の家系。剣術に優れるが細身な傾向がある。戦士としては不利に働く血筋を、魔法の才が補う。強い向上心を持ち、貴族社会に生きる者が多い。そのいっぽうで、冒険稼業を尊ぶべき仕事のひとつと考え、積極的に支援する。冒険者の才を持ちながら経済的に恵まれない者を養子にとり、自立に至るまで養育することもある。知識神ソロンドオルを信仰する。 ◆レム家 拠点:水上都市聖フランチェスコ、城塞都市ドラッツェン 主な種族:人間、エルフ、コビット、ゴーレム 主な職業:【魔術師】、【秘術師】 レム家は魔法の力に優れた一族。大貴族で、聖フランチェスコの宮廷魔術師を含む、優秀な魔法使いを輩出してきた。もともとはドラッツェンの古い家柄で、いまは両市それぞれに根をおろしている。いつでも真剣で、都市や周囲の人間の繁栄に対する責任を自分たちが負っているという自負を抱える、高慢でまじめな一族。龍神ラガルティハを信仰する。 ◆ホラドリウス家 拠点:水上都市聖フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ、ゴーレム 主な職業:【魔術師】 小島都市ホラドリウスはかつて天空に浮上した空中都市だったが、魔力が尽きて極北の地へと落下した。ホラドリウスの一族はその空中浮上を可能にした大魔法使いの子孫で、今は海洋に浮かぶその小島の支配者でもある。 一族のなかで魔法使いの道を選んだ者は長いヒゲを伸ばす風習がある。知識神ソロンドオルを信仰する。 ◆ウォルドーフ家 拠点:水上都市フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ、ノーム、ゴーレム 主な職業:なんでも ウォルドーフ家は聖フランチェスコに名高い貴族の一族。優しく面倒見がいい一方で、貴族らしい高慢な態度が鼻につく「典型的な」貴族である。冒険者とは縁遠い血筋であるはずが、一人娘アルウェラが「天使の花嫁」という祭りで知り合った異国の魔法使いとたった1日で(!)結婚を決める。その結果、この大陸に異国魔法の使い手を迎え入れた、数少ない一族としても有名になる。 ◆ヌヴェール家 拠点:水上都市聖フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ、ノーム、ゴーレム 主な職業:【僧侶】 ヌヴェール家は聖フランチェスコの下級貴族で、宗教関係者を多く輩出してきた家。古いしきたりを重んじる、保守的な家柄。僧籍に入るものが多い都合、養子が多い。ヌヴェールの家ではさまざまな種族や人種が、家族として同じ食卓につく。「人一人は大切」が家訓。二神教徒(剣神エスパダ、盾神エスクード)。 ◆ヴィトリッチ家 拠点:水上都市聖フランチェスコ、冒険都市カラメール 主な種族:人間、エルフ、ノーム 主な職業:商人、芸術家 ヴィトリッチ家は商人と芸術家という、ときに相反する信条を持つこともあるふたつの稼業を並行して続ける一族。もともとはカラメール出身で、褐色または黒色の肌の者が多い。快活で情熱的であるいっぽう、感情的な面も持ち合わせている。 ◆クラフトマルト家 拠点:水上都市聖フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ、ノーム 主な職業:【魔術師】、【異国魔法使い】 クラフトマルトは聖フランチェスコの宮廷魔術師の家系。清貧と品行方正を旨とする、潔癖な一族。異国魔法を使う、数少ないこの大陸の魔法使い。知識神ソロンドオルの信徒。 ◆ダーク家 拠点:水上都市聖フランチェスコ、貿易都市ビストフ 主な種族:人間 主な職業:【盗賊】、船乗り、【道化師】 ダーク家は船乗りや盗賊の家系。平民。本拠地は聖フランチェスコにあるが、世界中を旅している。性格は掴みどころがなくひょうひょうとしており、口がよくまわる。なんでも要領よくやれるが、努力が嫌いで続かない。根性もない。 ◆レインホールド家 拠点:貿易都市ビストフ、神聖都市ロング・ナリク 主な種族:人間、エルフ、コビット、末裔、ナリク民(ドワーフ、エルフ、人間の混血) 主な職業:狩人、【盗賊】、【戦士】 レインホールド家はジンド大陸と呼ばれる別大陸の血をひく由緒正しい家系。「変身獣」を狩猟することをなりわいとする。やや沈鬱な性格をしていることが多く、偏頭痛などを抱えている。これの解消のためにスモーク(タバコなど)やドラッグを消費することもある。 ◆アーチボルト家 拠点:貿易都市ビストフ 主な種族:人間、エルフ、コビット 主な職業:弓闘士、【盗賊】 アーチボルト家はジンドと呼ばれる別大陸の貴族家系。弓で戦うことで武勲を築いてきた家柄で、ジンドでは名誉ある「最高弓闘士」の称号を何度も勝ち取ってきた。誇りある一族で、自ら戦う力を持たない者たちを守ることを矜持とする。 ◆アキヅキ家 拠点:貿易都市ビストフ 主な種族:人間、エルフ、コビット 主な職業:サムライ、【戦士】 アキヅキ家は代々剣豪を輩出する一族。極東にあるヤーパン国からこの大陸に渡り、カタナと呼ばれる両手用の武器を駆使して戦う。 ◆マキシミリアン家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ 主な種族:人間、エルフ、コビット 主な職業:【戦士】 マキシミリアン家は代々、盗賊都市ネグラレーナの領主を務めてきた由緒正しい家柄。実利的な性格で、感情を排した冷静な思考を習慣とする。マキシミリアン家は都市内に怪物を入れる権利を王として所持しており、動物や怪物の管理に長じている。 ◆グレゴリア家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ 主な種族:人間、エルフ 主な職業:なんでも グレゴリア家は堕落した伯爵家。行き過ぎた淫行で知られるセエラ伯爵夫人をはじめ、その魔性で他の貴族たちを籠絡してきた古い家柄。穏やかで柔らかい態度、相手の心を癒やす話し方、淫蕩に満ちた生活とは裏腹に信心深い姿勢が特徴的。 ◆ローズガーデン家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ 主な種族:人間、エルフ、コビット 主な職業:なんでも ローズガーデン家は美しい容姿で知られる一族で、ネグラレーナの華とたとえられる。容姿端麗に加えて芸術家の血筋でもあり、音楽に対する造形が深い。好奇心が強く、都市内に広いコネクションを持つ。 ◆ランカスター家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ、神聖都市ロング・ナリク 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ、コビット 主な職業:【僧侶】、【聖騎士】 ランカスターは聖フランチェスコのヌヴェール家と並んで、多くの宗教関係者を出してきた家柄。剣神エスパダと盾神エスクードの二神教徒。多くの街の二神教徒とつながりがある。ランカスター家の一族には内部対立があり、信仰に基づいた使命と善をまっとうすることを重視する者たちと、一族の繁栄こそ最も大切な事柄と決めて、そのために行動する者たちがいる。しかし、その対立はお互いを滅ぼそうというものではない。彼らはお互いの方向性がそれぞれランカスター家の存続に必要であると考え、いがみ合いながらもお互いの役割をわきまえている。 ◆ガーデンハート家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ、水上都市聖フランチェスコ 主な種族:人間、エルフ 主な職業:【盗賊】、【魔術師】 ガーデンハート家は里を追われたエルフの一族。街に出たのはニナ・ガーデンハートがはじめで、彼女はもともと自然神ヴェルディアを信仰する狩人だったが、追われて都市部での生活を続けるうちに盗賊剣士となった。一族は途中で分裂して、ニナはネグラレーナを経て聖フランチェスコに流れた。 ◆スティング家 拠点:盗賊都市ネグラレーナ、山岳都市カザド・ディルノー 主な種族:人間、ドワーフ 主な職業:【戦士】、【戦鍛治】 スティング家はカザド・ディルノーからネグラレーナに移住したドワーフの一族。ものづくりが得意で、武器屋の経営や鍛冶職人として生計を立てる。 ◆ロンデンベルク家 拠点:城塞都市ドラッツェン、冒険都市カラメール 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ、半巨人 主な職業:【戦士】、遊歴の騎士 ロンデンベルク家は剣士の家柄。その多くはドラッツェンの軍に仕えてきたが、一匹狼となって諸都市を放浪する者もいる。一族は体格が大きく、よく通る指導者向きの声質をもつ。豪胆ないっぽうで細心な性格をしている。信心深さと謙虚さに欠けており、相手の命を奪うことにもためらいがない。総じて外敵には冷酷だが、仲間には親切であり、そのことに無自覚でもある。 ◆アストリンゼント家 拠点:城塞都市ドラッツェン 主な種族:人間、エルフ、ノーム 主な職業:医師、【僧侶】 アストリンゼント家は医者と聖職者を輩出してきた家柄。宮廷医師となったサンライト・アストリンゼントが有名。獣人の一族で、先天的に獣血が体内に流れている。たいてい、誠実で実直な性格をしている。奉仕的な面を持つ善人で、稼いだ金の大半を慈善医療に注ぎ込むため貧しい生活を営んでいる。[万能医薬品]を使って回復を行うには[医薬品の投与]のスキルが必要。 ◆ケンシルバニア家 拠点:城塞都市ドラッツェン、冒険都市カラメール 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ、半巨人 主な職業:【戦士】、【盗賊】 ケンシルバニアはドラゴンスレイヤーの一族。狩人として生活をしながら、ドラッツェン周辺でドレイク狩りを行う。性格はうぬぼれが強い自信家で、自分を認めてくれる強者とは容易に仲良くなる。ドラゴンを倒すことで名をあげた家でありながら、龍神ラガルティハを信仰する。 ◆トゥルーク家 拠点:城塞都市ドラッツェン、からくり都市チャマイ 主な種族:ゴーレム 主な職業:なんでも トゥルーク家はゴーレムの一族。ゴーレムは血が通った生物ではないため、一族も血のつながりがあるわけではない。作り主を失った身寄りのないゴーレムたちの中から、研究、学問、製作に興味のある者を集めて作られた一家。 ◆マルドゥーク家 拠点:冒険都市カラメール、城塞都市ドラッツェン 主な種族:人間、エルフ、ドワーフ 主な職業:【戦士】 マルドゥーク家は代々騎士の家柄で、忠誠心の高い一族として知られる。背が高い。弱者を守るためにその剣はあると教えられて育つ。剣の腕はそれほどでもないが、有言実行(その分無口)を旨とする一族は代々、他の騎士団員からの信頼を得続けている。 ◆ブローシス家 拠点:城塞都市ドラッツェン 主な種族:人間、ドワーフ、半巨人 主な職業:【戦士】 ブローシス家はもともと傭兵稼業を続けていた祖先が、ドラッツェンに定住して冒険者になったことではじまった一家。背はそれほど高くないが筋肉質で頑丈な肉体を持つ。あまり賢くはなく、不器用だったが、さまざまな武器を使いこなす戦闘好きだった。街の人々のために命を懸けるいっぽう、話すのが苦手で顔を隠して街を歩いたという。ブローシスは街の人々に愛されていたが、世渡りがヘタで、騎士団のような他の街の守り手とは仲がよくなかった。それが原因で小規模な集団戦時に孤立、敵のトロルたちに殺害されたと言われている。 ◆ロドラン家 拠点:城塞都市ドラッツェン 主な種族:人間、半巨人 主な職業:なんでも ロドラン家は尊大な態度が鼻につく、契約主義の一族。龍の血を色濃く引いており、ときどき人間に近いサイズの龍が生まれる。約束は守り、曲解もしない。ロドラン家はその点において信頼のおける家柄であるが、彼らの「人間性」には信用がおけないと言われている。切り替えが早く、仲間が死んだとしても数秒後には「仲間がいない前提での未来」の計画を構築できる。ロドラン家は傭兵の家系で、高貴な身分の対象を守護する契約を結ぶことで生計を立てる。契約の期間中であれば命がけで戦い、全身全霊をもって対象を守るが、契約が切れた次の瞬間には帰宅をはじめるのがロドラン家の人間である。このような気質はその龍の血ゆえと言われているが、彼らの心のうちは定かではない。 ◆シェブラン家 拠点:城塞都市ドラッツェン、山岳都市カザド・ディルノー、からくり都市チャマイ 主な種族:ドワーフ、ノーム 主な職業:【戦士】、【戦鍛治】 シェブラン家はドワーフとノームの両方の血を引く一族で、体格は両者の中間ぐらい(人間よりも少し背が低く、恰幅がいい)。テホと呼ばれるドラッツェン近郊の都市における貴族の一族。チャマイから流れてきたノームとカザド・ディルノーのドワーフが恋に落ちて誕生した家柄で、シェブラン家はテホの地の開拓民のリーダー的存在だったと言われている。多産の家系であるためシェブランの名字は珍しくなく、ドラッツェン、カザド・ディルノー、チャマイといった都市でその子孫を見ることができる。 ◆マグマンティ家 拠点:城塞都市ドラッツェン、神聖都市ロング・ナリク 主な種族:人間、エルフ、ノーム、ナリク民(ドワーフ、エルフ、人間の混血)、鳥人 主な職業:【錬金術師】 マグマンティは鳥人または獣人の血をひく一族。記憶力がよく、愛情にも憎しみにも執着する。義理がたく人の恩を忘れないいっぽう、やられたことも忘れず、復讐の機会を窺いながら生きる厄介な性格。錬金術に造詣が深く、魔法の道具や怪物を作り出すことに精神的な充足を覚える。 ◆ガドル家 拠点:城塞都市ドラッツェン 主な種族:半巨人 主な職業:【戦士】 ガドル家は半巨人の家柄。冒険好きの一家で戦士の家系。ガドル家は勇敢な戦士として都市内で評価されており、1年に一度はドラッツェンの城に招かれて、姫将軍ジャルベッタや将軍たちへの謁見を許される。 今回はこのあたりで。 それではまた!! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら 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2026年5月31日日曜日
読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第12回解答編 FT新聞 No.4876
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● 読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第12回(解答編) かなでひびき ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● はろにちわー! 初めての方は、はじめまして! おなじみの方は、毎度! 火曜日の記事『これはゲームブックなのですか?』にて、掲載させていただいてる、ヴァーチャル図書委員長かなでひびきですぅ! かなでが集めてきた「謎だけ」で答えのないお話に、オチを付けていただくというこの企画! 今回のお話は、「突然空を見上げ、動かなくなった男。 だんだんとそのまわりに人が集まっていき、ついには街の人皆が空を見上げはじめる! 男はどうして、空を見上げっぱなしなままなのか? あるいは空に本当に何かが浮かんでいたのか?」ということ! って話だったよねー! そして、応募していただいた皆様、ありがとうございます! 早速、紹介していっちゃうね! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『何かが空を飛んでいる』(解答編) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (ジャラル アフサラールさん) 空には「地獄行くならタルタロスへ! ハデス観光」 「君もエインヘリャルになろう!ワルキューレが君を待っている! ラグナロク傭兵会社」 「今、入信すれば極楽行き優先権配布!阿弥陀如来」 次々と空に映し出される広告?に男が気が付くと周囲の人々も唖然と空を見上げていた。 そして広告?が終わると皆の心の中に声が聞こえてきた。 「我が子らよ。世界の維持にも費用が掛かるので今回コマーシャルを導入してみた。意見や要望があるのなら祈りの時に言ってくれ。」 あの天に移った広告はこの世界の神様が流しているCMらしい。世界の維持にも費用が掛かるとは…男はスマホで見たい動画が出るまでCMを見ながら思った。 End FT書房のチャンネルもあるYouTubeで動画に挟まれるCM見て思いつきました。ちなみに私の推しは「チルのAIネオヴィジョン・スタジオ」と「トラブルバスターズ」です。 +++++++++++++ (かなでコメント) 毎回投稿ありがとうございますっ! なるほどねー。TVも動画も「CM」ってのはお邪魔虫ですが、こういうネタに貢献するとは! しかも「空に投影する」っいうのは、いかにも実用化されそうじゃないんでしょうか? 個人的には、「地獄行くならタルタロスへ! ハデス観光」のくだりが、ツボに入りました! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (緒方直人さん) 『この看板から目をそらしたら殺す。見るなと人に教えても殺す。身振り手振りでも殺す。とにかくちょっとでも余計な動きをしたら即殺す。』 空を見上げた男の眼に飛び込んで来たのは、そう書かれたビル屋上の巨大看板であった。 悪いイタズラだと視線を戻そうとしたその刹那。右から、左から、誰とも知れぬ断末魔の絶叫が続々と脳髄に突き刺さり続ける。 もう動けない。死の恐怖が男の心臓を完全に鷲掴んだ。単なる幻聴かも知れない。だがそれを確かめる勇気が、どうやっても絞り出てこない。。。。。 +++++++++++++ (かなでコメント) 毎回投稿ありがとうございます! 緒方さんっていえば、軽妙なギャグストーリーの印象がありますが、今回は鋭いホラーですねー! 日常に忍び寄り、突然牙むく恐怖。 こういう系、大好きなんですよ! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (ヴェルサリウス28世さん) >読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第12回(出題編) B(解答編エピソード1) 「ご隠居、また1枚カードを手に入れました。なんて書いてあるんですか」 「今後は全部この方式でいくつもり? いや、こっちの話だ。 ここには『あまつかせくものかよひちふきとちよをとめのすかたしはしととめむ』と書いてある」 「どんな歌ですか」 「お前さん、まずこの『天津風』って何だと思うかね」 「『天津風』ってんですから、空に吹く風のことじゃないんですか」 「違う。これは人名だ」 「分かった、相撲取りの四股名でしょう」 「惜しい。これは、風属性の魔法使いの名前だ」 「風属性!? え、この世界って風属性みたいな魔法属性の設定がある世界でしたっけ」 「まあ、風属性の魔法が得意な魔法使いをそう呼んでる、程度の話だ。 さて、美形英雄、エルフ・ザ・ピンチがあるときピンチになって仮面を外し素顔を見せた。周囲にいた敵はばったばったと倒れた。その素顔の美しいのを見て、天から天女が舞い降りて、その美しさを称えて舞い踊った。エルフの素顔が見えたのは至近距離にいた者だけだが、空を舞う天女の姿は近くの都からも見えたという」 「なるほど。それでみんなAパートでは空を見上げてたと。『交差点』ってのは辻のことですよね。『信号が変わり』って何のことですか」 「お前さんは田舎育ちなので知らんだろうが、都ともなると南北の街道からも東西の街道からも人や馬車や騎乗生物が行き交っておる。そこでその交通を整理するために、定期的に赤と青の色が変わる機械が設置されておるのだ」 「すげえや、さすが都ともなると違いますね。『ドライバー』って何ですか」 「馬車を操る御者のことだな」 「『ポリスメン』っていうのは」 「交通整理を行う衛兵のことをそう呼んでいた。 さてその天女の姿を見た男たちはみなこう思った。 『天津風、雲の通い路吹き閉じよ。乙女の姿しばしとどめん(風属性の魔法を得意とする魔法使い天津風よ、その魔法で雲の中にある天女が帰るためのディメンジョンゲートを吹き閉ざしてくれ。美しい天女の姿をもっと目にしていられるように)』と」 C(解答編エピソード2) 「ここまでが天津風のいわばエピソード1。このエピソードが好評だったため、続編であるいわばエピソード2が作られた」 「嫌な予感がしますが、どんな話になったんですか」 「まず主人公は前作では名前だけの登場だった風の魔法使い天津風その人だ。天津風は天女を帰らせまいと風魔法を放った。雲の中にあったディメンジョンゲートは破壊され、その余波で羽衣が傷ついた天女が地上へ真っ逆様に落下する。とっさに天津風が風魔法を唱えると、天女はまるで羽が落ちるようにゆっくりと落下し、天津風の腕の中に納まった。 天女は、ディメンジョンゲートを破壊した本人とも知らずに天津風にこう言う。 『命を助けていただき、お礼のしようもございません。この上は羽衣の魔力が戻るまで、三年(みとせ)の間、あなたの妻となりましょう』 時は流れてちょうど3年目の日。天津風のもとに隣国の兵士が来て天女を隣国皇帝に献上するよう迫った。 エピソード1で舞い降りた天女の姿絵を見た隣国の皇帝が、その天女を妻にせんとして兵士を送ってきたのだ。 天津風は得意の風魔法で応戦するも衆寡敵せず。あわや天女を連れ去られそうになる。 『私は既にあなたに操を捧げ、皇帝といえども二夫に仕えようとは思いませぬ。羽衣修復のための魔力をあなたに捧げますのでお使いください』 『実は三年(みとせ)の昔、お前の帰るべき雲の通い路を破壊したのは私なのだ。私にはお前の愛を受ける資格などない』 『そのようなことはうすうす分かっておりました。既に私が愛するのはあなた一人』 天女の魔力を受けて天津風は膨大な魔力を要する最高位魔法を使い、召喚に応じて破壊神シヴァが地上に降臨した。 巨大なシヴァの姿は都の辻からも見え、人々はシヴァの姿を見上げた」 「その場面はあるんだ」 「エピソード1の使い回しだがな。 破壊神シヴァは、隣国の兵士をひと振りで全滅させるとともに、額の第三の目から発する破壊光線が隣国の皇帝居城へと一直線。皇帝はとどめを刺され、断末魔の一声を上げて死亡する。 天津風は、魔力を使い果たし天に帰れなくなった天女と幸せに暮らしたということだ。 一説にさっきの歌の本当の意味はこうだという。 『天津風! 雲の通い路吹き閉じよ! 乙女の姿! シヴァ! 死! とどめ! ン!』」 D(解答編エピソード3) 「エピソード2に続き、エピソード3まで作られた。 この主人公は前作主人公天津風と天女の息子、時津風。 彼は両親の魔力を受け継ぎ、召喚魔法に長け、シヴァ、その妃カーリー、ナーガ、チャンドラ(月天)といった高位存在を召喚することができ、その召喚魔術を使っていろいろな冒険を行った。 チャンドラ(月天)を召喚したときは、明け方になっても空に残るはずの月(有明の月)が上ってこないため、明け方から辻に集まっていた人々は驚いて空を見上げ、有明の月が上ってくるのを待った」 「やっぱりその場面はあるんですね。Aパートではうだるように暑い日、とありますけど」 「長月(旧暦9月。新暦でいえば10月頃)だとそこまで暑くはないかもしれんが、今回はその設定じゃないので、その日はまだ朝から暑い日だったんだろう。裏を言えば夏に撮ったエピソード1の映像の使い回しだ。 このエピソード3は別の歌になっている。 『今Con.(Conjuration Spell:召喚呪文)と言い、シヴァ、カーリーに、ナーガ、月の、有明の月を待ち出でつるかな』」 ================ 天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ:小倉百人一首第12番。僧正遍昭の歌。『古今和歌集』より。 僧正遍昭(816〜890)は、平安時代前期の僧侶・歌人。六歌仙、三十六歌仙の一。桓武天皇の孫で高位官僚であったが仁明天皇の死に際して出家、僧正の地位まで上り詰めた。俗名は良岑宗貞(よしみねのむねさだ)。素性法師は出家前の子。 『天津風』って何だと思うかね:落語『千早振る』の「竜田川ってのは何だと思う。川の名前? 相撲取りの名だ」というくだりをオマージュしている。実際、時津風部屋に「天津風」(1937〜2013。最高位前頭三枚目)という相撲取りがいた。 風属性の魔法使い:筆者は「風属性の魔法使いは風属性の魔法しか使えない」というシステムのTRPGを見たことがないが、なろう系でしばしば見るこの設定はどこから生じたものであろうか。 天女:天・人・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄の六道を輪廻する衆生のうち、前世の善業により天界に転生した天人の女性をいう。不老長寿だが不死ではなく、天人五衰の末に死亡してまた六道を輪廻する。仏教の設定的には神足通を会得してるだろうからディメンジョンゲートや羽衣を必要としないはずだが、羽衣説話においては羽衣がないと天に帰れないという設定となっている。「天つ風」の歌でいう「雲の通い路」とは、雲の中にあるとされた天上と地上を結ぶ通路である。 信号:世界初の交差点信号機は、1868年、イギリス・ロンドンのウェストミンスター宮殿前交差点に、馬車の交通を整理するため、鉄道技師であったジョン・ピーク・ナイト(1828〜1886)が発明したもの。警察官が手動でレバーを操作し、昼間は「ストップ」「ゴー」を示す腕木(セマフォア)を、夜間はガス灯の赤青を切り替える仕組みであった。蒸気自動車は既に1769年には発明されていたが、道路を傷め馬を驚かすため、1896年まで、市内では時速2マイル(時速約3キロ)に制限され、人や動物に予告するために、赤い旗を持った歩行者が先導しなければならなかった。 ドライバー:英driverは、自動車が発明される前は馬車などの御者(現在では自動車運転手と区別してCoachmanなどと呼ぶ。)のことを指していた。 ポリスメン:英policeman(複数policemen。ポリティカルコレクトネス普及後は主にpoliceofficerが使われる。)が「警察官」の意味で使われるようになったのは、1829年イギリスの首都警察法が制定されて以後である。中世ヨーロッパ(風の世界観)において、治安維持はその土地を支配する領主の権限であった。 ディメンジョンゲート:仏教的には天界は須弥山の上空(下位2天は須弥山の中腹・頂上)で地続きだが、西洋風ファンタジー的世界では天界は地上とは別次元界のことが多いだろう。そのような次元間をつなぐゲートを作って雲の中に隠してあるという設定である。 え? Aパートに「雲ひとつない空が広がっている。」って書いてある? それはあれだ。晴れの日に群衆の見上げるシーンだけ撮影したのと、空で舞う天女のシーンをあとで合成したんで、場面ごとに雲があったりなかったりしてるんだ。よくあることさ。 天女の姿絵(乙女の姿):紀貫之『古今和歌集』仮名序に「僧正遍昭は、歌の様は得たれども誠少なし。例えば絵に描ける女を見ていたずらに心を動かすがごとし」とあるのに掛けている。 シヴァ(Siva):ヒンドゥー教の主要3神(ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ)の一つ。仏教では、自在天(イーシュヴァラ)、大自在天(マヘーシュヴァラ、摩醯首羅)、大黒天(マハーカーラ)、伊舎那天(イシャーナ)などとして取り入れられた。『リグ・ヴェーダ』では暴風神ルドラが登場していたが、後にシヴァの異名の一つとされシヴァと同一視されていった。なので、風魔法の最高位にシヴァ召喚があったもおかしくはない。ファイナルファンタジーシリーズのシヴァ(Shiva)は氷の召喚獣だが、綴りが異なる。 エピソード2での登場は、物語終盤に出てきてすべてを解決する、まさにデウス・エクス・マキナである。 吹き閉じよ!:昔のアニメや特撮のサブタイトルには「!」がたくさん付いてたことがあった。「恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった!」(「ウルトラマンレオ」40話サブタイトル。1975年1月10日放送)、「もう一つの北斗神拳! ラオウを闇に葬り去れ!!」(「世紀末救世主伝説 北斗の拳」70話サブタイトル。1986年4月17日放送)など。 (千葉繁の声で)「次回、天津風2! 天津風! 雲の通い路吹き閉じよ!! 乙女の姿!!! シヴァ!!!! 死!!!!! とどめ!!!!!! ンーーーーー!!!!!!!」 時津風:一般名詞としては、「良いタイミングで吹く追い風」という意味。陽炎型駆逐艦の10番艦「時津風」(2代目)が、陽炎型駆逐艦の9番艦「天津風」(2代目)に次いで建造されていることから、天津風の息子の名に採用した。 天津風と時津風の親子関係の設定は、僧正遍昭と素性法師の親子関係から。 天女の名が「おとき」(手塚治虫『火の鳥 羽衣編』のヒロイン)だったら、母からも一字取ったことになるが、ネーミングとしてはどうだろう。前回「鳥野ソラネ」と「湯雲カエル」を出してるんだが。本作の天女は別にタイムトラベラーでもないし。 カーリー:シヴァ神の妃パールヴァティーの化身の一つ。もともとは別個の神格だったともされるが、後世パールヴァティーの化身・別名とされていった。 ナーガ:インド神話の蛇神。元来コブラを神格化した蛇神であったはずだが、コブラの存在しない中国においては漢訳経典において「竜」と翻訳され、中国に元来からあった竜信仰と習合し、日本にもその形式で伝わった。 チャンドラ:インド神話の月神。仏教では月天として取り入れられた。 Con.:コンジャレーション(英conjuration)は「魔法」を意味する英語の一つだが、使い分けは設定により様々で、召喚魔術をconjurationとすることもある。他にsummoning、invocation、evocationが使われることも。AFFでは「招霊術」と訳されているようだ。クトゥルフ神話TRPGでは、「○○の召喚」は「summon ○○」、「○○の招来」は「call ○○」、「○○との接触」は「contact ○○」とされているようだ。 今来むと言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな:小倉百人一首第21番。素性法師の歌。『古今和歌集』より。 素性法師(生没年不詳)は、平安時代の歌人・僧侶。三十六歌仙の一。僧正遍昭の出家前の子。俗名は諸説あるが、一説に良岑玄利(よしみねのはるとし)という。 +++++++++++++ (かなでコメント) 今回も力作、ありがとうございます! 今回はまさかの三部作! しかもちゃんと前回との続きになっているのがスゴイ! まるで大河ドラマダイジェストのような重厚さと、和歌を使った言葉遊び。それを裏打ちする博学。 かなでの予想、いえ、誰も予想もつかない大風呂敷(誉め言葉)を広げるのは、やはりヴェルサリウス28世さんならではだと思います。 しかし、ピンチくん、愛されてますねー。ありがとうございます! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (ジェオリブさん) その時! 誰か空から降ってきた! 「何者だ!」 街の隅っこで、目を凝らしていた男の足元に、突然穴が開いた! あっという間に、落とし穴に男が消えるが、空ばかり見ている人々に気づかれるわけでもなし! そして、落ちてきた男は、そいつだった! 事態が呑み込めていない人々をよそに、落とし穴の数は、だんだんと増えていき、ついには町全体を覆う。 +++++++++++++ (かなでコメント) なるほどねー。 頭上注意! に見せかけて「足元注意」とは! これぞミスディレクション! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (アガサ・ターナーさん) 「なんだよ! これ! 『誰か空を見上げたら、それにつられて街のみんなが空を見た』って」 「ははは! 面白いフックでしょ?」 あなたは、ド新人のライター。 田中啓二先生の原稿が、突然得意の締め切り破りで穴が開いたので、急遽あなたがショートショートを書くことになったのだが…… 「で、この話のオチは?」 「オチ? オチなんてないです! そこが新機軸なんです! まさに新世紀の読み物です!」 あなたの首を締め上げる編集。 目をむいたあなたの目に飛び込んできたのは、空! あなたは身に危険が迫っていることも忘れて、空を見つめる。 様子が変だと気づいた編集も、空を見上げた。そこには……。 巨大なワープロ画面と、そして「オチのない」書きかけのショートショートがあった。 まさに「あなた」が書いたみたいな! +++++++++++++ (かなでコメント) おおっ! これまた「ショートショート」としての「物語」がちゃんとありますねー。 しかし、ほんとこの作者と編集者には、こころより心中お察しいたしますぅ! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (ミスターKさん) 空を見上げる。 そこには、同じように空を……こっちを見上げる街の人々の姿があった。 +++++++++++++ (かなでコメント) おっ! ストレートですねー! 「オマエを驚かせてやる! 墓を掘ってみな!」とある男に言われ、掘ってみたら…… みたいな名作を思わせます! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (聖ローリングローリーさん) 「ひどいもんだな。こりゃ……」 デイケアサービスから帰る老人たちに突っ込み、そのまま帰宅中の小学生の群れに突っ込んだトラックなんか序の口。 道という道には、転がる自転車、玉突き事故を起こした車。横転した電車の下敷きになったバイク。いまだにうめき声をあげる人々。泣き叫ぶ声でいっぱい! まさに蜂の巣をつついたような騒ぎ! 「まさに、交通機関全部が事故にあったみたいです。医療機関もパンクしていて、まさに町が麻痺しています」 「不幸がかさなっただけ……にも見える。しかし、万が一テロだったら大変なことだぜ……」 同時刻、あるテロリストが某国に通信を入れていた。 「金と欲に汚染されたブタどもの某市に、鉄槌は下った! 都市としての機能を失わせることに成功!」 「まさか『立ちんぼ』しているだけでこのような結果になるとはな。 これは『神の意思』が我々に味方してくれている証拠だ! 当局も、原因にたどり着くとは思えない……」 +++++++++++++ (かなでコメント) まさかのクライムサスペンス! そうくるか! 乱歩先生のおっしゃってる「可能性の殺人」を「テロ」に仕上げるその発想に脱帽! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (たてまえさん) 前から目をつけていた、ホラー作家、中の芳樹先生。 中学生のころから、「この人実体験の恐怖を筆にぶつけてるんだろ」としか思えない話を書いていて、図書館で心奪われたときには、もう絶版! 特に、その中の短編、『何かがそらにいる』。 あらすじは、突然一人の男が、空を見上げ始める。 そうすると、それにつられたように、通行人も空を見上げる。 それにつられて、空を見上げる人は、一人、二人と増えていき、ついには町中の人が空を見上げる。 そして、空にあったものとは!? 残念ながら、これが最後の先生の遺作となり、続きは尻切れトンボのまま。 しかし、今回手に入れたかの先生の遺構に、それが記されていた! あの頃に戻ったように、わくわくしながら読み進め…… さて、問題の箇所。 胸躍らせて読み進める。 そこには一行だけ書いてある。 「空を見ろ」 空を見上げる僕。 そういえば。あの雲の形が、なんか文字を作っている!? その読解に時間をかけていると、人が一人集まり、二人集まり…… +++++++++++++ (かなでコメント) なるほど。 なんか「連鎖する呪い」風な、ホラーテイストを感じますぅ。 で、このお話で提示された謎がさらに深まるのも、◎! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (小牧さん) 空をただ、見つめ続ける。この奇怪な行動のやりだしっべとなった男。 皆の緊張が高まる中、突然男が声を上げた! 「いてて! ちょっと、私の首をおろしてください!」 ちょうど接骨医もいたので、小気味よい音とともに首を直してもらったところ。 彼が言うことには。 「いやー。思いっきり上を向いて、しっかり目を閉じたら、もう瞼が開かなくなる、っていう体のトリックを試してたんですよー」 +++++++++++++ (かなでコメント) おおっ! 「体のトリック」ネタですか!? なるほど、バーチャルリアリティで作品が楽しめる(笑)そのアイディアに脱帽! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (トカレフかつをさん) 必死で、空を見つめている男。 緊張の高まる中、ふと、近場で口を開けている男の口に、ポップコーンが! そう、最初見上げていた男は、「ヘリから投げ落としたポップコーンを口でキャッチできるか?」企画に参加していたのだ! +++++++++++++ (かなでコメント) おおっ! なるほどギャンブルネタですね! 「二階から目薬」とか、『懺悔室』とかを思わず思いおこしちゃいました! ギャンブルというネタは、今回のお答えの中でも、唯一じゃないのでしょうか? ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (まなべてるさん) そして、空から何かが落ちてきた! 金色の粒だったそれは、やがて、何!? たらい!? 男に直撃するたらい。 何が起こったか把握できない隣の男にもたらい! 次々にたらい! たらいが街の皆の頭に! これが「全国一億ドリフ計画」の一環とは、まだ気づくよしもない! +++++++++++++ (かなでコメント) ド直球なかつ力強い回答。 その勢いに大爆笑しちゃいましたよ! 「全国一億ドリフ計画」ぜひやっていただきたいものですねー。 ああ! ドリフは遠くなりけり! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (葉山海月さん) その時、男が叫んだ! 「エイプリル・フールだ!」 街の皆は、一斉にほっとした。 +++++++++++++ (かなでコメント) おおっ! なんてベタで直球なオチ! すがすがしささえ感じますねー。 ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (七尾八尾さん) そして、男が言った! 「みなありがとさん! わしのボケに付きおおてくれて」 次の瞬間、あたりの人はヘロヘロと腰砕けになりずっこける! さすがはボケのツッコミの街、日本のラテン、オーサカだ! +++++++++++++ (かなでコメント) おっ! うまい! 原因は空ではなく、本人に! という水平思考的発想ですねー。 なんか、あざやかな「その手のパズル」の回答を見せられたような気がいたします! しかし、恐るべし関西人! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (クレイジーケンナオコさん) 発端の男が、やっと首を下げた。 「ああ。やっと鼻血が止まった……。みなさんお揃いで、何をしているんです?」 +++++++++++++ (かなでコメント) うまい! これまた、空がミスディレクションとなっている話。 しかも、オチに一ひねりしてあるっ! いい話です! ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ (かなでひびきさん) 見上げた空には、その男の顔があった。 いや、それだけではない、その隣であっけにとられて、空を見上げていた男も、止まっているドライバーも、警察官も。 そう、そこには街の皆が! いや、皆どころではなく、「街そのもの」があったのだ! まるで、それは、鏡、いや、広い水面に映る鏡像みたいに! そして、 「なにか……あの目、吸い込まれそうだ……」 それぞれの人がそれぞれの胸像を見つめているうちに、次々と人は空に落ち、車も空に落ち、建物も大地も全て空に吸い込まれ……。 「あー! 今日は一段と綺麗な空だわぁ」 空を見上げていた男が言った。 「ですよね」 側に立った男も頷いて去った。 そして、車が行き交い、雑踏も賑わいを取り戻して、世はすべてこともなし。 +++++++++++++ (かなでコメント) 最後はお粗末ながら、かなでのショートショートを持ってまいりました。 シュールな実験作を狙ったのですが…… 皆様、いかがだったでしょうか? ・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ 改めて、皆さん! たくさんのご応募ありがとうございます! みんなで考えたショートリドルストーリーの、お味はいかがだったかな? 今回応募していただいたいっぱいの作品だけど、オチのバラエティが豊かだったと思うわ。 「空に何かある」系。 「実は見上げていた人に何かある」系。 加えて、それを見越した「メタ」系。 で、「ちゃんとしたショートショート」になってるものも、「力技で通す」一発ギャグ系のものも! その書き方も、シリアス系から、少し不思議系、ギャグ系まで! 例えば、ジャラルさんも緒方さんも同じ「空に何かある」系だけど、ジャラルさんはギャグ、緒方さんはシリアスなホラーに仕立てていて、とっても面白かったです! もちろんそのアイディアも感動! 少し不思議系なら、ジェオリブさん、アガサさん、ミスタKさん、たてまえさん、小牧さん。、 トカレフさんのオチは、この手のばくち系大好きなかなでのツボに入りましたぁ! ローリーさんのオチなんか、はっきりとクライムサスペンスになっていて、印象深かったです! ギャグ系だったら、葉山さんに、七尾さん。クレージーケンナオコさん。まなべさん。 特に、実際に試せる「体のトリック」を取り入れた小牧さん、スゴイです! そしてまた、ヴェルサリウス28世さんの連作シリーズね。 勉強にもなるし、読み応えのある一本! 本当にライフワークになってきている感がありますよね(笑) それでいて、みんな話、そしてオチが違う、っていうのは、やはり皆さんの想像力の底力を見せていると感動さえいたしました。 かなで的には、大収穫ね。 締め切りは終わったけど、ここに応募された答えにこだわらず、みんなでご自由に謎の続きを考えて欲しいの。 魅力的な謎は、それだけで一つの物語。 それでは、次回の「問題編」 あなただけのオリジナルストーリー、ご応募お待ちしております! どうぞよろしくお願いいたしますぅ! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月30日土曜日
FT新聞1ウィーク! 第694号 FT新聞 No.4875
From:水波流 祝・RLH『常闇の伴侶』発売! 蛮族の街に近い太古の森で行われる奇祭の謎に迫る物語です。 ローグライクハーフは基本ルールがWEBで無料で公開されておりますので、これまで遊んだことが無いという方でも、本作だけで遊んで頂けます。 遠方なので手に入れられないよという方にも、通販が6月上旬予定。下記にて予約受付中です。 https://ftbooks.booth.pm/items/8232653 From:葉山海月 ある人の話。 「葬儀場や火葬場にまつわる幽霊話は、思ったほど多くない。浄化されているからかも。 逆に、結婚式場はヤバい。新郎新婦に恨みつらみをはらませる人もすくなくないから」 深く納得! From:中山将平 僕ら、明日5/31(日)インテックス大阪で開催の「スーパーコミックシティ33day3」にサークル参加します! 配置は【そ18b】です。 また、このイベントは僕の個人サークル「ギルド黄金の蛙」も参加していまして、こちらの配置は【そ13a】です。 実は僕今日も、この「ギルド黄金の蛙」は名古屋の栄駅直結オアシス21で開催の「いきものづくし」というイベントに参加しています。 配置は【E11】。お近くの方はぜひ遊びにお越しいただけましたら! さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (天)=天狗ろむ (明)=明日槇悠 (く)=くろやなぎ (水)=水波流 (葉)=葉山海月 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■5/24(日)~5/29(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年5月24日(日)葉山海月 FT新聞 No.4869 Ψ『Belleville_Rendez_vous』 日曜ゲームブック ・日曜ゲームブックに、彼女が帰ってきました! 便利屋ましろと相棒卓球が送る、奇天烈な探偵奇譚の第6弾 『Belleville Rendez vous』! かつて彼女たちの暮らす街に現れたヒーロー「ハートゲッター」。10年前に活動を停止しているそのヒーローを探しにやってきた男、ジローに依頼され「ハートゲッター」を探すことになったましろたち…果たして、「ハートゲッター」は見つかるのでしょうか? 今回は何と、ましろサイドと卓球サイドでお話が展開します。更に、WEBブラウザゲーム版では、ましろのボイスやBGMつきの豪華仕様!お好みの方でお楽しみください! (天) 2026年5月25日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4870 アランツァへのいざない 神 ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について深掘りする本連載、今回のお話は「神」について。 この世界で魔法を使用する行為は神との契約によってなされます。極端なことを言えば、約束ごと(戒律)を守るかぎり、信仰心がなくても構わないとのこと。 厳密には「魔法」ではありませんが、無信仰および悪魔との契約によって「悪魔召喚術」を使うこともできます。 多種多様な神が存在する中で、唯一神と称される信仰対象が主神15柱の中に並び立っている点も興味深いですね。 皆さんならアランツァで、魔法の運用をどのように考えるでしょうか? 自分に合った神との約束で、よきアランツァライフを! (明) 2026年5月26日(火)中山将平 FT新聞 No.4871 カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第51回 ・イラストレーター中山将平氏による、ファンタジー創作に関する不定期連載。今回のテーマは「ゴーレム」です。 近年のファンタジー物語におけるゴーレムは多様化して、さまざまな形態のゴーレムの存在が許容されているように見えます。この多様性の背後には、それぞれのゴーレムの姿や機能に込められた、作成者の意図や過去の事情などがあり、そのように「物語そのものを背負いうる」有機的な要素のひとつとして、中山氏はゴーレムに面白さや可能性を感じていると語ります。 前回(2026/03/24、No.4808)の「天使」の話でも、「天使は神様の性質を背景に持っている」という話がありました。人工物というよりは「神」工物ですが、天使もまた、物語の中でゴーレムと「同じ文法で扱える要素」のひとつなのかもしれません。 [編註:前回は記念すべき第50回を第49回として配信してしまったのですが、今回は第51回を第52回と、1回分先走ってカウントして配信してしまいました。重ね重ね申し訳ございません。] (く) 2026年5月27日(水)ぜろ FT新聞 No.4872 第2回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第493回。引き続き、寝子氏によるローグライクハーフシナリオ『可愛いあの子に最高のプレゼントを』に挑戦しています。 お友達の少女りにゃへのお誕生日プレゼントを探して、まずは街エリアを探索中のウサナギ一行。 ですが、彼らを狙う不穏な影が……ほのぼのながら、勿論戦闘もあるので、気を付けてね! ぜろ氏の私物もちらりと分かるかも?な、ぬいぐるみ屋さんでのお買い物をしたあと、森エリアの探索も始まります。さてさて、最高のプレゼントは見つかるでしょうか? (天) 2026年5月28日(木)岡和田晃 FT新聞 No.4873 シンプルに、スピーディに、そして生き残れ!——それが『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』だ。 ・いよいよ発売となりました『モンスター!モンスター!TRPG』の新作『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』翻訳の岡和田氏による紹介記事。前回に続いて、今回は「技能(スキル)」と「特殊能力(アビリティ)」のお話です。 『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』の技能ルールを、過去の『ハイパー・トンネルズ&トロールズ』のルールと比較しながら、その役割について解説します。またプレイヤーのアイデア力が問われる「特殊能力」の運用についても触れていきます。 ところで、6/28(日)にはこの『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』がさっそく遊べるコンベンション「TrollCon Nagoya 1」が、トロール洞主催で開催されます。(『トンネルズ&トロールズ』も!) ルールブックはその場でもご購入できますので、ぜひ遊びに行かれてはいかがでしょうか! (水) 2026年5月29日(金) けいねむ FT新聞 No.4874 TrollCon Nagoya 1 プレイヤー募集開始のおしらせ ・先日FT新聞 No.4818 にてお知らせしました、 「TrollCon Nagoya 1」 ——ついにプレイヤー募集開始です! 今回のTrollCon Nagoyaは、単なるTRPGコンベンションではありません。 なんと、 「Tunnels & Trolls」「Monsters! Monsters!」「Humans! Humans!」だけで丸一日遊ぶ」 という、日本でも極めて異例のコンベンションです! ええ、遊びます! 40年以上受け継がれてきた、T&T系ゲームの“進化と混沌”を一日で遊び倒します! 待ちきれない方も、興味がわいてきた方も、どうぞよろしくお願いいたします。 (葉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週の読者様の声のご紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。 紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。 すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。 ↓↓ (緒方直人さん) Ψ『Belleville_Rendez_vous』 日曜ゲームブック、今回も面白かったです。ましろさんシリーズももう6作目ですね。今回はザッピングシステムっていうんですか、凝ってましたね。ハートゲッター編と呪いのビデオ編、どちらも楽しく読ませていただきました。(特に呪いのビデオ編はムズカシカッタ!)で、ジローは一応、卓球さんが惚れるほどのイケメン枠ということでいいのかな? レギュラー化してはたして二人のイチャコラが今後も見られるのか、また次回も楽しみにしております。 (お返事:葉山海月) ありがとうございます! そうなんですよね。ボチボチ書き始めてン年来! ここまで来れたのは、緒方さんはじめ、支えてくれる方の声援があったからです! これからも、よろしくお願いいたします。 『呪いのビデオ編』、気に入っていただけたようでうれしいです。 本来『ハートゲッター編』だけのものだったんですが、突如、新しくアイデアが浮かび、勢いでザッピングシステム(もどき)ができたのは、奇跡みたいなものです。 ジローレギュラー化か……。 思いつきませんでした。 うち、その場の思い付きでキャラを出すもんで(笑) それでは、また拙作は続きますが、どうぞよろしくお願いいたします! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月29日金曜日
TrollCon Nagoya 1 プレイヤー募集開始のおしらせ FT新聞 No.4874
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ TrollCon Nagoya 1 プレイヤー募集開始! けいねむ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さまこんにちは。 トロール洞主宰のけいねむです。 先日FT新聞 No.4818 にてお知らせしました、 「TrollCon Nagoya 1」 ——ついにプレイヤー募集開始です! 今回のTrollCon Nagoyaは、単なるTRPGコンベンションではありません。 なんと、 「Tunnels & Trolls」「Monsters! Monsters!」「Humans! Humans!」だけで丸一日遊ぶ」 という、日本でも極めて異例のコンベンションです! しかも今回は、 ・『モンスター!モンスター!TRPG』 ・『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』 ・『トンネルズ&トロールズ完全版』 ・『社会思想社版T&T5版』 という、“新旧すべての《これでもくらえ!》”を体験できる超濃厚ラインナップ! ルールは違う。世界観も違う。 しかし全部、同じ血を引くゲーム。 40年以上受け継がれてきた、T&T系ゲームの“進化と混沌”を一日で遊び倒します! さらに当日はFT書房の物販も実施! 日本語版M!M!関連書籍をその場で購入し、そのまま遊べます! T&T/M!M!ファンはもちろん、 ・「昔遊んでいた!」 ・「最近また気になっている」 ・「実は未経験だけど興味がある」 ・「OSRっぽい理不尽と自由が好き」 という方も大歓迎です! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■開催概要 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【イベント名】 TrollCon Nagoya 1 【日時】 2026年6月28日(日) 9:00 開場 17:00 撤収 【会場】 ラルゴ会議室 愛知県名古屋市中村区竹橋町5-12 4階403号室 (名古屋駅徒歩10分圏内) 【参加費】 2,000円 【募集人数】 プレイヤー16名(4卓) 【主催】 トロール洞 【協賛】 FT書房 【ゲスト】 杉本=ヨハネさん 中山将平さん 水波流さん ※当日はFT書房物販あり! 告知ビジュアルはこちら↓ https://ftbooks.xyz/ftnews/article/Trollcon01.jpg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■タイムスケジュール ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 09:00 開場 09:30 開会式 10:00 セッション開始 12:00 昼休憩(40分程度) 14:30 セッション終了・ゲストトーク 16:00 閉会式・物販開始 17:00〜17:30 撤収 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■プレイヤー募集について ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 現在、プレイヤー参加者を募集中です! 参加希望者は、本記事末のリンクか告知イラスト掲載のQRコードよりご応募ください。 定員に達した場合は募集終了、または抽選となる場合があります。 「T&Tを遊べる場所が減った」 ——そんな時代だからこそ。 今なお遊び続ける人も、 昔遊んでいた人も、 最近知った人も。 名古屋で、一緒に《これでもくらえ!》を叫びましょう! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■卓紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【A卓 M!M!TRPG】 GM:けいねむ 定員4名 『スコグヘイムの村』 トロールワールド、カザン川源流近くの古代ドワーフ都市跡「ハエル=クー」。 その廃墟を探索していた君たちは、突如起動したポータルに巻き込まれ、異世界ズィムララへと飛ばされてしまう。 辿り着いた先にあったのは、見覚えのある廃墟。そして麓には、小さなドワーフの村。 しかし——その村の様子は、どこかおかしい。 M!M!2.7付属シナリオをベースにした、探索・異変解決シナリオ! ズィムララ初心者歓迎! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【B卓 M!M!TRPG】 GM:K-SAN 定員4名 『魚人はつらいよ 〜深きもの、ルルイエ立志編〜』 君たちは超巨大海底都市に暮らす下っ端魚人。 蛸神様の無茶振り、 上司ハイドラ主任のパワハラ、 逃げた赤ちゃんショゴスの確保——。 ブラック職場めいた海底生活を送る君たちの前に、ついに“人間冒険者パーティー”が現れる! クトゥルフ神話世界を、M!M!的視点からコミカルに描く怪作! 敵側を「Humans! Humans!」ルールで構築する、非常に危険なシナリオです! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【C卓 トンネルズ&トロールズ完全版】 GM:ホーリーえっくす 定員4名 『ジャイアントキリング ケース・ジャイアント』 遺跡探索を終えた帰路。 冒険者たちは、巨人率いるモンスター軍団に村を滅ぼされた避難民と遭遇する。 迫る巨人。 崩壊した村。 限界状況。 生き残るため、そして村を救うため、冒険者たちは“ジャイアントキリング”へ挑む! T&Tらしい、「生き延びる知恵」が問われる戦場型シナリオ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【D卓 社会思想社T&T5版】 GM:水波流 定員4名 『深き水のもとで』 ゴブリンから村を守る依頼を受けたPCたち。 しかし、村の様子はどこか奇妙だった。 なめし革を特産とするその村は、一体どんな秘密を抱えているのか——? GMウォーロックvol.4掲載、『マップブック』対応シナリオを、今回は特別に「社会思想社T&T5版」でプレイ! 「完全版やM!M!はまだ未経験……」 という方にもおすすめ! 豊富な武器表と共に、懐かしくも危険な“T&T黄金時代”を体験してください! (アフリカ投げナイフもあります) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■最後に ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今の時代、T&TやM!M!だけでコンベンションを開く。 それは、正直かなり無茶です。 ですが—— だからこそ、やる意味がある。 ケン・セント・アンドレが生み出した、自由で、危険で、理不尽で、そして最高に創造的なTRPG文化を。 名古屋から、もう一度盛り上げます。 6月28日、トロールたちの祭りでお会いしましょう! ご参加申込はこちらのURL、または告知ビジュアルのQRコードからお願いします! https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfEM-gni89A6Hq6XknMSmQr9ML6WZy7zMJHZ6GbTpsHW4Pibg/viewform?usp=dialog ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月28日木曜日
シンプルに、スピーディに、そして生き残れ!——それが『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』だ。 FT新聞 No.4873
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● シンプルに、スピーディに、そして生き残れ!——それが『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』だ。 岡和田晃 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ゲームマーケット2026春に参加された方からは、『モンスター!モンスター!TRPG』の新作『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』の入手報告があがっていますが、買いそびれた人でも、通販でゲットできますのでご安心ください。 さて、今回は「『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』は問いかける——人間とは何か、と。」(「FT新聞」No.4859)の続きです。言葉というものは不思議なもので、無限定な思考に一定の意味と秩序、方向性を与えるものとなっています。たかがゲームターム、されどゲームタームというわけで、そこから『モンスター!モンスター!TRPG』らしさ、というものが立ち上がってくるというお話をしてみました。 今回は「技能(スキル)」と「特殊能力(アビリティ)」の話です。「職業(プロフェッション)」というのは、奇しくもゲームマーケット2026でクイックスタートルール&アドベンチャーが発売されていた『ダンジョン・クロール・クラッシックスTRPG』(Kaizoku Press)で0レベルキャラクターの職業を設定するのと同様、冒険者という広範なカテゴリーとは別個の専門性を指しています。 D&D第5版なんかなら、ここで行動の動機までもランダムで決定してしまうのでしょうが、そこはオールドスクールの雄ということで、キャラクターの内面は、あくまでもプレイヤーに委ねられています。 『ダンジョン・クロール・クラッシックスTRPG』の場合、職業によって習熟している武器や取引アイテムは変わってきますが、『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』の場合は、あくまでも社会におけるPCの立ち位置というに留まります。 具体的に数値的な影響を与えるのは、「技能」と「特殊能力」の2つになります。人間の場合、[応急処置]や[方角案内]といった技能を3つまで獲得することができ、レベル1からスタートします。ムーン・エルフの場合は、長命であることを活かして1d6のレベルからスタート。 どの技能を取得できるかは、2d6のランダムで決まり、重複した場合は、重複ごとに1レベルずつ技能値がアップします。それで、技能値ぶんだけ関連するセービング・ロールへのボーナスになる、というシンプルなものです。[応急処置]が2レベルなら、手当の際のセービング・ロールに+2される、ということです。 このルールは『トンネルズ&トロールズ完全版』などのタレント(キャラクター作成時に選択し、関連するセービング・ロールに+3のボーナスを与える)をいっそうシンプルかつスピーディにアレンジしたもののようにも思われます。 また、『ハイパー・トンネルズ&トロールズ』にも技能のルールがありますが。こちらは各職業ごとに取得や成長の難易度が決まっており——1レベルの戦士であれば「乗馬」か「調教」という具合です——修得したぶんだけ、セービング・ロールのレベルを下げることができるというものです。例えば「魔法抵抗」の技能は、戦士の場合成長難易度が3。つまり3レベルになって初めて1レベルぶんの「魔法抵抗」を取得でき、敵の呪文に対する抵抗の際を、セービング・ロールのレベルを「魔法抵抗」のレベルぶん下げられる、というわけです(要するに、目標値が5刻みで下がるということ)。 私はハイパーT&Tを、国産RPG有数の意欲的なルールシステムだと思っており、この技能ルールも画期的だと思っていますが、反面、どの技能を取得するのか職業ごとに細分化し、さらにはキャラクター・レベルに応じた難易度が設定されていることが、このゲームのスピードを損ねているとも思ってきました。 実際、技能ルールを省略し、他のハイパー・ポイント(セッションごとに与えられるキャラクター・レベルに等しいボーナスで、1点消費するごとに、セービング・ロールで振るサイコロの個数を1個増やせる)のようなルールを、自分のセッションでは導入したこともザラです。 極端な話、GMは『モンスター!モンスター!TRPG』のカオス・ファクターのルールの代わりに、ハイパー・ポイントを導入した運用をしてもよいわけです。展開がいっそう派手になるわけですが、その方が『モンスター!モンスター!TRPG』らしい、と思うプレイヤーも少なくないでしょう。 特殊能力はどうでしょうか? 特殊能力は2d6で決まり、それを用いれば、各々の特殊能力に設定されている関連能力値の10分の1ぶん、セービング・ロールへのボーナスが得られます。思うに、これは『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』や『モンスター!モンスター!TRPG』の第2.7版で設定されている奇策(スタント)との連携をスムーズにさせるため、あえてシンプルにしているという面があるのではないかと思います。 ルールブックを熟読して設定との整合性を確認したうえで、特殊能力の発動を判定するTRPGも多いなか、『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』の場合、スピードと応用力が命。それで効果については、特殊能力と能力値レベルを紐づけることで、一定の上限を認めて無敵にはしない。 例えばムーン・エルフの特殊能力に「幻惑の熟達」というものがあります。こちらは知性度に紐づいた特殊能力なのですが、幻影や魔術的な光景を生み出すことができます。具体的な呪文ではなく特殊能力なので、知性度を用いた策略を仕掛ける際に、「幻惑の熟達」の特殊能力による効果を上乗せし、「奇策」の成功率を上げる、という使い方をするのがよいでしょう。 例えばムーン・エルフのアーモ(知性度25)が、正面から立ち向かっても勝てそうにない巨大なターキー・モンスター(MR300)を森の一角に設けた落とし穴へ追い込もうとしたとします。このとき「幻惑の熟達」で自分の分身がいると見せかけ、ギリギリまで相手をおびき寄せて作戦の成功率を上げる「奇策」を打つ、といった具合です。セービング・ロールのボーナスはあくまでも+2なので、そう大きな効果が期待できるわけではありませんが、アーモの職業が「野伏」で、かつ技能に[自然知識]があったら、相乗効果が期待できるのではないでしょうか? プレイヤー側が、自分の有利になるように粘ってアイデアを出していくと、ルールからかけ離れてしまうと煙たがられるタイプのTRPGもままありますが、『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』は逆。人型生物はか弱い存在なのですから、とにかく奇策で生き延びるほかないのです! 『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』を導入し、あなたのPCの生存率を上げるコツを身に着けてはいかがでしょうか? ■書誌情報 TRPGルールブック&『モンスター!モンスター!TRPG』用サプリメント 『ヒューマンズ!ヒューマンズ!』日本語版 著 ケン・セント・アンドレ 訳 岡和田晃 絵 スティーブ・クロンプトン 印刷版 2,200円 通販は以下(6月発送予定) https://ftbooks.booth.pm/items/8232648 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月27日水曜日
第2回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4872
第2回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「可愛いあの子に最高のプレゼントを」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ぜろです。 はじまりました「可愛いあの子に最高のプレゼントを」リプレイ。 お友だちのりにゃちゃんへ贈る誕生日のプレゼントを探すという、ほんのりほんわかしたローグライクハーフのシナリオです。 街エリアと森エリア、両方を見てまわってプレゼント候補を探そうという主人公ウサナギと、そのお供の九匹のウサギたち。 平和なお話が続くと思っていましたが、なにやらウサナギたちを観察する不穏な影があるようで? 戦闘シーンも不可避な第2回です。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】60 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ●アタック01-2 ウサナギと仮面子ウサギたち 【21 忍び寄る影】 突然、路地裏から飛び出してきた複数の白い影が、背後から僕めがけて飛びかかってきた。 「うー」「やー」「たー」 いち早く察知できた僕は、かろうじてかわすことができた。 僕を行き過ぎて、したっと着地した三匹のウサギは、身体を反転して僕に向き直り、敵意むき出しの視線を送ってくる。 三匹とも子ウサギと言っていいサイズだ。しかしその顔には、特徴的な仮面がつけられていた。 バタフライマスクのようだが、表情が違う。「笑い」「怒り」「冷血」を模した仮面だ。 仮面ウサギっていう、この界隈に出没する怪盗ウサギがいる。 前に、森に逃げこんだ仮面ウサギから、りにゃちゃんの姉、リナちゃんのペンダントを取り返したことがあった。 この子ウサギだち、仮面をつけてるってことは、仮面ウサギの関係者だろうか。 「失敗しちゃった! ししょーのカタキだったのに!」 「しくじっちゃった! なんか盗み返してやる気だったのに!」 「ヘタこいた! みんなでかかればいけると思ったのに!」 なんだか本当に、仮面ウサギの弟子たちみたいだ。 一応確認だけど、君ら仮面ウサギの弟子だよね? なんで僕を狙うのさ。 「ボクたちは仮面ウサギ様のおしかけ弟子だいっ」「だいっ」「だいっ」 自分で「おしかけ」と言い切っているあたり、かわいい。 「仮面ウサギ様はペンダントを奪い返されて変わってしまった」 「仮面ウサギ様は、仮面を取ってふつうのウサギに戻りますなんていうんだ」 「だから、仮面ウサギ様のかわりにお前からなんか盗んで、やる気を取り戻してもらうんだ」 もう泥棒するのやめるんなら、いいことじゃない。 それに僕たちは、仮面ウサギに盗まれたペンダントを取り返しただけだよ。 先に盗んだのは仮面ウサギの方じゃないか。 どうする? まだやるの? 僕の振った反応表は、がっつり【敵対的】だった。 【仮面子ウサギ 出現数3 レベル4】 もう、僕からなんか盗まない限りここから立ち去らないって気迫でいる。 「盗む。そして逃げるっ」 「仮面ウサギ様にやる気を取り戻してもらうには、これしかないっ」 「もう怪盗なんてしないなんて、言わせないよ絶対」 僕はゆっくりと首を横に振った。 君たちのやる気はわかったけれど、僕に集中しすぎて、いくらなんでも周りが見えてなさすぎだよ。 気づいてないの? 君たちもう、完全に取り囲まれてるんだけど。 僕のファミリーのウサギたちは、三匹の仮面子ウサギを完全に包囲しきっていた。 さあ、いって、ドリルウサギたち。 僕の合図でドリルウサギたちが、ぴゅんぴゅんっとツノを飛ばす。 ウサピュンとウサマルの攻撃は続けざまに命中し、笑い面と怒り面の仮面子ウサギたちは、ぽてころってなってバタンのキューだ。 「え。ど、どうして。反応表振ってたのに」 冷血面の仮面子ウサギは動揺している。 反応が【敵対的】だと、最初のラウンドはそっちから攻撃できるはずだもんね。 でも残念。それは1ラウンド目から。ドリルウサギたちは、その前に0ラウンド攻撃ができるのさ。 「そんなぁ」 冷血面の仮面子ウサギは、完全に戦意を喪失した。 逃げようとする仮面子ウサギのために、道をあけてあげるように合図を送る。 ほかの二匹も連れていってね。追わないからさ。 これに懲りたら、もう人からものを盗るのはやめるんだよ。 「お、おおお、おぼえてろ〜。次はぜえったい盗んでやるからな〜」 仮面子ウサギは、お約束のような捨てゼリフを残して去った。否、去ろうとした。 しかし、ほかの二匹の子ウサギたちをずりずりと引きずっているので、その歩みは非常に遅かった。 捨てゼリフまで残して去ろうっていうのに、じりじりずりずりと、まだそこにいる。 間が。間がもたない。 どうしよう。僕たちが家まで送り届けてあげよっか。 「いらんわぁ〜」 冷血の仮面なのに、もう泣きそう。 僕たちは仮面子ウサギが完全に立ち去るまで、ゆっくりと見守るのだった。 プレゼントを買いに来たはずなのに、逆に持ち物を奪われてしまうところだった。危なかったー。 [プレイログ] ウサナギの器用度チェック 目標値4。サイコロの出目4+技量点1 5で最初の盗みは回避。 出現数は3。反応表は6で【敵対的】。 0ラウンド(ドリルウサギの攻撃) ウサピュン サイコロの出目3+1 合計4で命中 ウサマル サイコロの出目5+1 合計6で命中 半分に減らしたので戦闘終了。 ※仮面子ウサギたちの三つの仮面の元ネタは「キン肉マン」に登場するアシュラマンです。 ●アタック01-3 ウサナギとわがやのぬいぐるみ 【中間イベント 可愛いあの子にぬいぐるみを】 歩いているうちに大きな通りは途切れ、このまま進めば森へ入ってゆく。 ここまでで、ひとまずプレゼント候補になるのは焼きたてのねこパンだけかな。もう焼きたてじゃないけど。 そう思っていると、街はずれに行列が見えた。 こんなところにお店なんてあったかな? 近づくにつれ、どこから連なっているのかわかった。 大きめの天幕が張られている。 行列はそこに吸い込まれるように入っていくのだ。 行商かなにかの移動型の商人が、ここに一時的に店舗を構えているに違いない。 街はずれなのにこの行列はすごいな。 よほど良いものを扱っているのか、宣伝のしかたがうまいのか。 それとも、その両方か。 興味がわいたので、僕も列に並んでみることにした。 もしかしたら、掘り出し物を見つけられるかもしれないし。 時間をかけて待つと、列はゆっくりと進んでいき、やがて僕たちの番になった。 天幕に入るとそこは、ところせましとぬいぐるみが並べられた空間だった。 入場制限がかかっているおかげで、しっかり見て回ることができる。 ファミリーのウサギたちは目を輝かせて、あちこちのぬいぐるみを見にいってしまった。 「みてみて、この首のないまんまるアルパカの子、マルパカちゃんっていうんだって!☆ミ」 「こっちにはやわらかカピバラさんがいるニャン」 「座り抱きまくらのフニオくん、めっちゃやわらかいタロ」 「ピカチュウ!」「シナモロール!」「パペットスンスン!」「なおとらちゃん!」 ちょっと君たち、また今プレイヤーさん家にあるぬいぐるみ列挙してるだけでしょ。 店内を見て回る中で、ねこのぬいぐるみが気になった。 ひざねこちゃん。触れてみると、いい肌ざわり。 手に取ってみると、ずしりと重い。リアルな猫のウェイトを意識してるみたい。 だっこしたり、ひざの上に乗せたりするのにちょうど良さそう。 「君、一緒に来るかい?」 僕はそう声をかける。ぬいぐるみは喋らないから、この子だなって思ったら、こっちから声をかけるんだ。 「へえ、君はそうやってぬいぐるみを選ぶんだね。実はこっちにおしゃべりする子もいるんだよ」 店員が、そうやって教えてくれた。案内されたそこには、しゃべるねこちゃんのぬいぐるみが。 ボタンを押すと、ねこの鳴き声じゃなくて、普通の言葉でごあいさつ。他にもいくつかおしゃべりするパターンがあるみたいだった。 うん。これもいいね。でも、僕が求めているのとは違うみたい。 実際に触ってみて、語りかけてみて、ピンときたのは最初の子だった。しゃべらない方のねこのぬいぐるみ。 うん。君に決めた。 僕は、その猫ちゃんを買っていくことにした。ラッピングもお願いね。 [プレイログ] ぬいぐるみノウサギさん 金貨5枚 しゃべるデラックスノウサギさん 金貨15枚 ラッピング手数料 金貨2枚 原作ではウサギでしたが、うちのぬいぐるみにウサギがいなかったのでねこに変更。 ぬいぐるみねこちゃんとラッピング手数料で金貨7枚 ラッピングされたねこのぬいぐるみ(プレゼントランク2)入手 金貨60枚→53枚 ●アタック01-4 ウサニャンとウサギの合唱団 僕らは森へとやってきた。 勝手知ったる森の中。いつもの道を歩いてゆく。 森で見つけられるプレゼントって何があるだろう。 魔王のお城まで行けばなにか見つけられるかな? でも、あそこまで行ったらお誕生会に間に合わないな。 もう少し手前、間に合う時間までに切り上げよう。 【12 無造作に置かれた宝箱】 「たからばこ、はっけ〜ん☆ミ」 ウサミがそんな風に教えてくれたけれど、ほとんど全員同じタイミングで気がついた。 なぜならその宝箱は、通り道を塞ぐように、堂々と置いてあったから。 豪華な装飾がほどこされた新しい宝箱だ。箱そのものにも価値がありそう。 あたりまえだけど、普通道の真ん中に宝箱は置いてない。いつもこんなところに宝箱はなかった。 つまりこの宝箱は、誰かがわざわざ置いたってことだ。 あやしい。あやしすぎる。 でも、罠にしたってこんな雑な置き方しないだろうし。いったいどんな意図で? 宝箱型のモンスター、ミミックとかかな? それとも、ウサミミのウサミミックとかかな? とにかく注意した方がよさそう。 罠かもしれない。うかつにあけないで。 「マロ?」 遅かった。 僕が注意したときには、すでにウサマロがジャンプ頭突きで宝箱を開けていた。 ひとまず開けてもなにも起きなかった。罠じゃなかったのかな? ウサヒコが宝箱のへりに飛び乗って中をのぞきこむ。 「おおっ!」 ウサヒコはびっくり声を上げると、そのままバランスを崩して宝箱の中に落っこちた。 振動で箱のふたが閉じてしまう。 まさか、閉じ込められちゃった!? 慌てて近づき箱を空ける。宝箱はすんなり開いて、ウサヒコがびっくり箱みたいに中から飛び出した。 そうして僕と、顔と顔とがごっつんこ。 お互い鼻を押さえてうずくまる。 あいたたた……。でも、ひとまず無事でよかった。 ウサヒコのことだから、びっくりさせようとして失敗したんでしょ? 「ごめんちゃい。あ! これみっけたヒコ!」 ウサヒコが出したのは金貨5枚。 豪華な宝箱に、中身は金貨5枚だけ。 いったいなんだったんだろう。 謎は深まる……。 [プレイログ] 無造作に置かれた宝箱 宝箱の内容をサイコロを振って決める。 サイコロの出目5 宝物表(修正+1)で判定。 サイコロの出目2+1=3 2d6枚の金貨。下限は金貨5枚 サイコロの出目1と1=2 下限の金貨5枚を入手 金貨53枚→58枚 【11 歌う花ウサギ】 綺麗な歌声が聞こえる。 まるでコーラスみたい。リズミカルな輪唱だ。 声のする方に近づいてみる。 そこでは、三匹の花ウサギたちが、歌の練習をしているところだった。 花ウサギは、頭に花が咲いている緑色のウサギだ。 ウサギのように見えるけど、マンドラゴラの一種なんだって。 マンドラゴラって知ってる? 普段は土に埋まってるニンジンっぽい植物なんだけど、引っこ抜くときにすっごい悲鳴を上げるの。 その悲鳴を聞いた人はばったり倒れちゃったりするんだって。 もしかして、花ウサギが練習しているのって、音波攻撃の練習? ぴた、と歌がやんだ。 僕たちの存在に気がついたみたい。 「ぴょえっ!」 花ウサギたちは跳びあがった。 「ウサギのたいぐんだああぁぁ!!」 あああ、しまった。僕たちひとりと九匹の大パーティだから、びっくりさせちゃったかも。 花ウサギたちは、大きく息を吸い込んだ。 そして次の瞬間。 「ボエエエェェエエエ!!!!」 文字にトゲトゲが生えているような破壊的なビブラート音声が、僕たちを襲った。 とっさに耳をふさぐのが間に合わず、まともに聞いてしまった僕は、思わずうずくまってしまう。 僕のほかにも何匹かは間に合わず、悲鳴を上げて転げ回っている。 花ウサギは、僕たちを排除するためにさらなる攻撃をしようとしているみたいだ。 しかもこの攻撃は……。 僕たちは花ウサギたちの歌声に聞きほれていただけで、やっつけるつもりはない。 ここは逃げよう。 【花ウサギ 出現数3 レベル3】 僕たちが逃げはじめると、花ウサギたちは追撃してくる。 三匹の攻撃を、それぞれ1回は受けないと逃げきれそうにない。 「みんな気をつけて。音の塊を打撃として放ってくるよ」 僕が花ウサギ二匹分の攻撃を引き受け、難なくかわす。 でも、もう一匹の攻撃がウサギたちの方に向かった。 音の塊がウサニャンへ飛ぶ。 「にゃにゃにゃにゃーん!」 ウサニャンは、大きな声で「運命」を感じさせる音節を叫んだ。 花ウサギたちの攻撃がぴたりと止んだ。ウサニャンの発した音節に興味があるみたいだ。 「……みんな。わたしはここまでニャン。ちょっと花ウサギたちと合唱したら帰るニャン」 え。そんな、一緒にりにゃちゃんの誕生日会へ行こうよ。 「やめとくニャン。だってわたし、りにゃちゃんとキャラかぶるから……」 えええ。同じねこ系のキャラクターだからって、かぶらないよ! だってほら、りにゃちゃんと語尾ちがうでしょ。りにゃちゃんは語尾に「ニャン」つかないよ。 「だいじょうぶ。ここはわたしがくいとめるニャン。だからみんなは行ってニャン」 そうしてウサニャンは、花ウサギたちと一緒に第九の合唱を始めた。 僕にはもう、ウサニャンの行動を止める言葉がなかった。 「行こうみんな。ウサニャンが花ウサギたちを止めてくれてる間に」 僕はそう告げる。他のみんなはウサニャンにお別れを告げると、名残惜しそうに進み始めた。 次回、森の中には危険がいっぱい! [プレイログ] 【花ウサギ 出現数3 レベル3】 反応表のサイコロの出目6 敵対的 【逃走】を選択 0ラウンド 花ウサギの大きな音(幸運度で目標値5)失敗するとその後の判定ロールに-1のペナルティ ウサナギ サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサギたちのサイコロの出目6、5、4、1、2、3、1、6、5 ウサピュン、ウサマル、ウサニャン、ウサコが成功 【逃走】のため、花ウサギのフリー攻撃が三匹分。ウサナギ2回、ウサニャン1回に割り振り。 ウサナギの回避 サイコロの出目5と4で判定ペナルティ-1があっても回避成功 ウサニャンの回避 サイコロの出目1でファンブルで失敗。脱落。 ※【逃走】なのでウサナギの【かばう】は対象外と思っていましたが、【かばう】は【防御ロール】に対して発動するため、ここは本当なら【かばう】で防げた攻撃でした。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】60→53→58 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン ぬいぐるみねこちゃん 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ※ウサニャンが脱落 ■登場人物 ウサナギノミコト 通称ウサナギ。ウサギ使いの少年。 りにゃ ねこ耳ねこしっぽの女の子。誕生日パーティするよ。 リナ りにゃの姉。仮面ウサギに大事なペンダントを盗まれたことがある。 魔王ウサギ マオウサギ。いろいろあったけど今はりにゃのトモダチ。 ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ ドリルウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサコ 普通のウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサニャン ウサナギのファミリーのウサギ。途中脱落し、花ウサギと一緒に合唱している。 ■作品情報 作品名:「可愛いあの子に最高のプレゼントを」 作者・イラスト:寝子 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 可愛いあの子に最高のプレゼントを(冊子版) https://lennon257.booth.pm/items/6915985 可愛いあの子に最高のプレゼントを(ダウンロード版) https://lennon257.booth.pm/items/6713417 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月26日火曜日
カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第52回 FT新聞 No.4871
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第52回 「ゴーレム」 (中山将平) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ おはようございます。 今度の土曜日・日曜日ともに個人サークル「ギルド黄金の蛙」でイベントに出展しているイラストレーターの中山将平です。 土曜日は名古屋オアシス21で開催の「いきものづくし」。 日曜日はインテックス大阪で開催の「スーパーコミックシティ33DAY3」(このイベントはFT書房も出展しています)。 詳細は僕のツイッターをぜひチェックしていただけましたら。 さて、今回のテーマは「ゴーレム」。 短い記事になりそうですが、書きたいことがありましたのでそれをまとめたいと思います。 というのも、僕ずっと思っているんですよ。 ゴーレムって、実はかなり面白いモンスター……いや、面白すぎるといえるモンスター、なんじゃないかって。 どういうことか、早速具体的に見ていきましょう。 ◆ ゴーレムの面白さ いきなり結論からなのですが、ゴーレムって、考えれば考えるほど「その姿から作り手の種族や用途、作成の意図を感じることができる」モンスターなのではないでしょうか。 いえ、全てのゴーレムからこれを感じられるわけではないんです。 現実世界においてゴーレムは、「数秘術」で知られる「カバラ」の秘術の中で語られたものであると記憶しています。 (詳しい方で、もし別の出典をご存知の方がいらっしゃった場合は、ぜひ教えていただけましたら。) そのような「歴史上の初期において考えらえれていた」ゴーレム像においては、前述の「面白さ」を感じることは難しいかもしれません。 しかし、近年のファンタジー物語の中で語られるゴーレムは相当に多様化したといえるのではないでしょうか。 僕らは、例えば翼があって飛べるゴーレムも、頭が3つあるゴーレムも、許容できると思います。 僕が今回お話ししたい面白さは、「なぜ翼が必要だったのか。なぜ頭が3つあった方が良かったのか」という問いの中にあります。 ◆ 翼の有るゴーレム、頭が3つあるゴーレム ゴーレムの作り手が鳥人だった場合、翼がないことはかえって不自然かもしれません。 それは、彼ら自身の現身として創作されたものだと想像できるからです。 あるいは、ゴーレムの作り手が渓谷など「飛行」の必要性が高い場所に暮らす種族だったらどうでしょうか。 そのゴーレムが「移動用」であることが分かった瞬間、翼がなくても飛行機能がある可能性すら浮上すると思います。 頭が3つあるゴーレムは、もしかしたら三叉路を防衛する必要がある場所に設置されていたのかもしれません。 わざわざ3つも頭があるわけですから、その利点をいかんなく発揮できる(あるいは過去において発揮できた)物語があると面白いなぁと感じます。 このことが興味深いのは、ゴーレムの形という「結果」を見ることで、読者やゲームのプレイヤーが「過去にいた作成者の意図を推察できる可能性がある」という点です。 もちろん逆に、「過去の事情を知ることによって、ゴーレムの隠された機能に気づく」という展開も用意できることでしょう。 これはただのギミックかもしれませんが、思うにもっと大切なもの、重要な要素である場合も考えられるのではないでしょうか。 ◆ カエル人世界で描いたゴーレム カエル人のTRPGを考えている際、4つ目のシナリオで一体のゴーレムを創作しました。 今までプレイしていただいたプレイヤーには一度も話す機会がなかったのですが、そのゴーレムは「失われた神(過去に強い力を持っていたが、現在は地下に潜り、力を蓄えている神)」の信者が作ったもので、よくよく観察していけばその神がカエル人の歴史と未来に大きな影響を及ぼすことが分かる仕様にしていました。 これって、おそらくゴーレムではなくても、同じ文法で扱える要素がたくさんあるのだと考えています。 人工物であれば、より使いやすいかと。(人工的なモンスターって、広義ではゴーレム的なものだと扱えるかもしれないと考え、今回の話題は「ゴーレム」としました。) 語るべきは、「そのように扱える視点がある」という点なのだと思っています。 ◆ まとめ モンスターという一要素が、実は重大な過去の事実や物語そのものを背負いうる、伝えうる。 そのような可能性を考えつつ、物語を「有機的なもの(意味が連続して繋がりうるもの)」として描いていきたい。 今回は、そういうお話でした。 では、今日はそろそろこのあたりで。 よきファンタジー・ライフを。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月25日月曜日
アランツァへのいざない 神 FT新聞 No.4870
おはようございます、枚方市のスターバックスから杉本です☆ 本日の「アランツァへのいざない」は「神」について触れてまいります。 すでにwikiにある情報ですが、「アランツァワールドガイド」の原稿として肉づけをしました。 それでは、さっそく。 ◆この世界の魔法と信仰について 魔法を使用する行為は神との契約によってなされます。神との契約は「約束」によって成立していて、アランツァではその心根を問われることはありません。極端なことを言えば、約束ごと(戒律)を守るかぎり、信仰心がなくても構わないのです。とはいえ、善神は善の行いを、悪神は悪の行いをするような戒律がありますから、自分に合わない神を選ぶことは負担になるでしょう。 アランツァにおける魔法の呪文は特殊技能の一種で、神との契約によって与えられる力を意味しています。特殊技能さえ取得すれば、誰でも魔法を覚えることはできます。しかし、ちゃんと唱えるには、魔力点を基準にした【判定ロール】に成功しなければなりません。 魔法には系統があります。「奇跡」「魔術」「呪術」「錬金術」「異国魔法」「からくり術」がその代表です。「悪魔召喚術」については、悪魔はアランツァ世界の神々とは別の力を源としているため、厳密には魔法ではありません。ですが、人間が神のことを本当の意味では知らないように、悪魔を統べるこの術のことも知らず、そういう意味ではすべて同じといえます。 ◆魔法を使うには アランツァ世界を舞台にしたTRPG「ローグライクハーフ」では、さまざまな【職業】が登場します。キャラクター作成時や特定のレベルに達した際に【副能力値】を選ぶのと同じタイミングで【職業】を選ぶことになります。基本ルールでは【魔術点】を選べば【魔術師】、【幸運点】を選べば【僧侶】になります。それ以外の【職業】は、ローグライクハーフwikiにて詳細が記述されています(https://x.gd/KjD6s)。 ゲーム的には、神への信仰心がどのように表現されてもかまいません(まったく表現されなくても問題はありません)。参考までに、対応する一覧表をここに記します。これはアランツァ世界の「カタチ」を示したもので、ゲーム的な意味合いはありません。 【僧侶】が信仰する神:【幸運点】 ・剣神エスパダ、盾神エスクードなど 【聖騎士】が信仰する神:【筋力点】 ・唯一神セルウェー 【緋色の魔術師】が信仰する神:【魔術点】 ・炎神カタク 【吟遊詩人】が信仰する神:【幸運点】 ・自然神ヴェルディア 【魔術師】が信仰する神:【魔術点】 ・知識神ソロンドオル、獣神セリオンなど 【秘術師】が信仰する神:【魔術点】 ・龍神ラガルティハ 【呪術師】が信仰する神:【幸運点】 ・闇神オスクリード 【死せる砂漠の道化師】が信仰する神:【幸運点】 ・死神ベルドゥー 【錬金術師】が信仰する神:【幸運点】 ・混沌神カルネー 【異国魔法使い】が信仰する神:【魔術点】 ・海神ホリィドゥーン 【からくり術師】が信仰する神:【魔術点】 ・からくり神テクア 【悪魔召喚師】が信仰する神:【幸運点】 ・無信仰、あるいは悪魔 ◆奇跡 【僧侶】が行使します。基本ルールで【幸運点】を選んだ際に、自動的に選ばれる職業です。 状態異常の除去や防御、回復やアンデッドにダメージを負わせる呪文などが中心です。主人公が生き延びる率を上げる、王道の魔法が多く含まれています。 ◆聖騎士の奇跡 【聖騎士】が行使します。サプリメント『廃城の秘宝』に収録されています。 死んだ直後のキャラクターを復活させるなど、復活と回復、そして力づよい防御の呪文を持ち合わせています。 ◆緋色の魔術 【緋色の魔術師】が行使します。これは【種族】として『ヒーローズオブダークネス』に登場します。 炎に関する魔術を使います。 ◆奏楽 【吟遊詩人】が行使します。『四猫亭の幽霊』に収録されています。 音楽そのものが魔法の呪文として働きます。 ◆魔術 【魔術師】が行使します。基本ルールで【魔術点】を選んだ際に、自動的に選ばれる職業です。 攻撃魔法が中心ですが、敵の反応をよくするなど、オールラウンドに冒険を行えます。 ◆秘術 【秘術師】が行使します。サプリメント『雪剣の頂 勇者の轍』に収録されています。 人里離れた秘境で修行を続けることで習得する、閉ざされた世界で独自の進化を遂げた魔法です。 ◆呪術 【呪術師】が行使します。サプリメント『死霊沼の聖母』に収録されています。 対象に状態異常を引き起こす魔法が呪術の中心です。アンデッドに関連するものが多くあります。 ◆錬金術 【錬金術師】が行使します。サプリメント『女王の肉』に収録されています。 怪物と呼ばれるクリーチャーを製作します。錬金術は技であって魔法の呪文ではありませんが、信仰の対象となるのは混沌神カルネーです。 ◆異国魔法 【異国魔法使い】が行使します。サプリメント『エメラルド海の探索』に収録されています。 海の向こうから渡ってきた、系統の異なる魔法の呪文を駆使することができます。 ◆からくり術 【からくり術師】が行使します。厳密にはからくり神テクアから受けたインスピレーション(霊的ひらめき)をもとにゴーレム等の製作を行うため、魔法の呪文ではありません。サプリメント『昆虫都市』に収録予定です。 ◆悪魔召喚術 【悪魔召喚士】が行使します。サプリメント『蛇禍の悪魔』に収録予定です。 ◆アランツァの主神15柱 アランツァ世界を代表する15柱の神さまを紹介します。これまでに記述したように、【職業】(「ヒーローズオブダークネス」においては【種族】)によって信仰する神が決まることもあります。これらの信仰はプレイヤーのロールプレイに影響を与えるかもしれませんが、ルール的な制約は一切ありません。 これらの神さまのいずれかを信仰するのであれば、あなたのキャラクターが生まれ育った街で信仰対象になっている神さまを確認してください。街の信仰対象を信仰してもいいですし、それ以外の神を信仰することもできます。 以下に登場する「職業/種族」は、その神を信仰する者が就くことの多い【職業】や【種族】を示しています。これは傾向を示しているもので、制限ではありません。 アランツァ世界の主な神を紹介します。アランツァにはこの神さまの他に、たくさんのマイナー神が存在します。 ◆唯一神セルウェー セルウェーは神聖都市ロング・ナリクや自治都市トーン、西方砂漠の諸都市で信仰される、男の老人の姿をした、威厳のある善神です。光の神とも呼ばれます。善の種族にまんべんなく信仰され、愛情と善行を励行する宗教です。 セルウェーと縁が深い少数種族は鳥人で、ロング・ナリクには飛翔槍士、自治都市トーンには飛翔騎士と呼ばれる部隊がそれぞれの都市を守っています。 宗教を代表する英雄は翼人リナエル。 奨励:愛を信じ、人々のために生きること。 職業:【聖騎士】【僧侶】 種族:【翼人】 英雄:翼人リナエルは美しい心を持った村娘を守るために堕天して、後にロング・ナリクの「救国の英雄」となりました。伴侶となった村娘が天寿を迎えた後に、許されて天使へと戻ります。本人は帰天しましたが、その子孫は今もロング・ナリクのどこかで暮らしています。 ◆剣神エスパダ 剣神エスパダは盗賊都市ネグラレーナ、商業都市ナゴール、城塞都市ドラッツェンなど広い地域で信仰の対象となっている宗教です。弟神にあたる盾神エスクードとセットで二神教と呼ばれます。もっとも冒険者に親しみの深い宗教としても知られています。エスパダは長い剣を持ち、鎧に身を包んだ戦乙女の姿をしています。苛烈で厳しい神ですが、信者に対しては公正さともって接します。「アランツァの戦乙女」とも呼ばれ、戦における勝利を司る攻撃の神で、多くの冒険者に愛されています。自治都市トーンとその北にある盗賊都市ネグラレーナでは特に信仰されます。 奨励:善を行い、悪を砕くために剣を振るい、命を懸けること。 職業:【僧侶】【戦士】【剣闘士】【盗賊剣士】 英雄:鋼剣のリュカ。混沌ごろしなどで知られる人間の英雄で、龍人の血を引くと言われています。「死霊都市ネグラレーナ」の領主であるフアナ女王に仕えています。 ◆盾神エスクード 屈強な体格をした若い男性で、大きな盾と戦槌を持っていますが、鎧は着ません。剣神エスパダの弟。温厚な性格で、エスパダの後を歩き、戦いのさいには彼女を守る存在です。戦いにおける防御を司る神といえます。誠実さ、正直さ、実直さを好む神で、よくまわる舌やごまかしを嫌います。 奨励:善を行い、善を守るために盾を掲げること。誠実に生きること。 職業:【僧侶】【戦士】 英雄:伝説の戦士ガバナック・ロンデンベルク。ウォードレイクの卵を持ち帰ったドラッツェンの英雄で、後に「生きては帰れない砂漠」でゴーレム化した姿を目撃されています。 ◆自然神ヴェルディア 野放図に生えた2本の角を持つ、中性的な顔立ちの美しい神。エルフの姿をしていますが、下半身はシカかヤギのような動物で描かれます。植物と陸上の自然を司る神です。 ヴェルディアはコビット、人間、エルフが信仰する神とされています。大自然の力の象徴で、風と稲妻の神という側面もあります。 奨励:自然とともに生き、動植物の繁栄に尽力すること。 職業:【吟遊詩人】【僧侶】【獣使い】 種族:【半巨人】【ジグリ・ザグリ】 英雄:英雄は勇猛たる樹人アルボール。トレントの一種で、もっとも古い存在の1人と言われています。太古の森の守護者でしたが、今は若さを失い、動かなくなりました。 ◆炎神カタク 目に炎を宿した、屈強な戦士の姿をした神です。ドワーフに似た姿で描かれることもありますが、ヒゲは生やされません。ドワーフの故郷であるカザド・ディルノーの都市宗教で、戦いと炎を司ります。 奨励:善良なる神に創られた5つの種族を守護すること。 職業:【戦士】【戦鍛治】 種族:【緋色の魔術師】 英雄:「カタクの瞳」たるロソス。世界で初めてオリハルコン鉱脈を見つけた、信心深いドワーフの戦士です。現在はカザドの重鎮として、将軍の座に就いています。 ◆知識神ソロンドオル 片手に天秤を、片手に本またはペンを持つ人間型の神です。知的な顔立ちの男性として描かれることが多いですが、性別は不明。知識と学問を司ります。 ソロンドオルはアランツァの生きものたちに、魔法の使い方を教えたとされる神です。ソロンドオルはエルフたちを中心に信仰されています。また、ネグラレーナの大学やチャマイにある図書館といった施設は、熱心なソロンドオルの信徒によって建設されました。 奨励:魔法の実践と研究に励むこと。知を探究すること。 職業:【魔術師】 英雄:魔術師ティーボグ。ライフノードの放射を浴びて不老を得たとされる、善の魔術師です。「からくり都市チャマイ」にあるエルダーベリー魔法学校の創設者にして校長であり、七賢者の筆頭でもあります。 ◆獣神セリオン 獅子の顔と人間の身体を持つ神です。複数の獣神(鳥神、馬神など)の頭領。動物を司る神です。自然で暮らす犬人、獣人、ケンタウロスなどが信仰します。なかでももっとも特筆すべき種族は魔獣犬で、この四足の動物は一見すると大きくなった狼か犬のようですが、実際には人間に劣らない知能をもつ種族です。彼らは建築や製作に適した腕を持たないため、二本足の種族を奴隷にしてそういった仕事に従事させ、洞窟を快適化した居住空間を発展させます。彼らが建てる(建てさせる)もののひとつに祠があり、彼らの住み家からは獣神セリオンを祀った祠がよく見つかります。 奨励: すべての獣たちと心を一とすること。 職業:【獣使い】 種族:【ケンタウロス】 英雄:ヴォルグ・ヴィエリ。蛮族都市フーウェイの心ある集落民に拾い育てられた犬人です。「太古の森」の力が「蛮族都市フーウェイ」やその周辺へと拡大しつつある時期に、人間たちと獣人の間に立ち、侵略に対抗して街を守りました。長毛種で、その体毛は「朝陽に輝く銀の光」と称された美しい灰色をしています。 ◆龍神ラガルティハ 顔を上に向けて気炎を上げる、巨大なドラゴンの姿で描かれます。ドラゴンたちの神で、彼らには「ドラゴン神ラガルティハ」と呼ばれます。また、トカゲ人たちはラガルティハを「チャ」と呼びます。獣神セリオンとは仲が悪く、自分が自然界の頂点であると互いに主張しあっています。龍とは虫類を司ります。 ラガルティハが創り出した最初の龍が「歌う者バスケス」で、この龍を含めてアランツァにはドラゴンが108体しか創られませんでした。そして、ドラゴンは増えないので、今ではかなり数が減っているようです。 奨励:もっとも優勢な種族である龍族の繁栄を目指すこと。 職業:【秘術師】 種族:【地龍(リンドヴルム)】 英雄:歌う者バスケス。強い秘術によって召喚される「神の子」。 英雄:黄金龍オレニアックス。「水上都市サン・フランチェスコ」の守護者。今は同市の広場にて長い眠りについており、ほとんど目覚めることがない。 ◆海神ホリィドゥーン 「聖なる夜明け」の意味を持つ海の神は、アランツァの船乗りたちが信仰する海の神です。屈強な男の人魚、あるいはウロコの生えた脚を持つマーマンの姿で描かれます。手には銛を携えています。海と船を司ります。 ホリィドゥーンは海難から信者たちを守り、安全な航海を約束するとされています。水の精霊たちのあるじであり、海底に豪華な宮殿を構えてそこに住んでいるとも言われています。 奨励:美しき海を愛し、その恵みに感謝して生きること。 職業:【異国魔法使い】 英雄:「海を翔ぶ鳥」「ウロコ脚もつ鳥人」のディアラ。アランツァの主大陸ラドリドと「異郷都市キョウ」の間を休むことなく渡ることのできる、驚異の鳥人。蛇に似た細い縦長の瞳を持つその姿はワイバーンにも似て、龍と鳥人の混血であるとの噂もある。大陸を航海する「貿易都市ビストフ」の船団を難破から救ったことで知られる。 ◆からくり神テクア テクアは歯車と金属でできた、機械の神として知られます。ノームたちが描くさいには、頭にゴーグルを着けた、ノームの中年女性なこともあります。からくりを司ります。 知的好奇心旺盛で、ノームにからくりの知識を授けたと言われています。 奨励:からくりの実践と研究に励むこと。 職業:【からくり術師】 英雄:思考戦車スミス。「からくり都市チャマイ」で造られた戦車であり、チャマイの軍人であるスミス将軍が戦場で四肢を失った際、本人の強い希望によって、その脳をもとに人格核が構築された。強力な戦車になった後は将軍を辞して、最前線の部隊を率いる部隊長となった。現在もチャマイを守る。 ◆闇神オスクリード アランツァ世界を終わりに導くことを目標とする、生きとし生けるものの敵神です。アンデッドに力を与えて動かす、その力の源と言われています。 オスクリードは鉄の玉座に座る、王冠を被った骸骨として描かれます。極北に住むクマのような姿で描かれることもあります。 奨励:闇の世界に近づき、悪しきものに親しみ取り込むこと。 職業:【呪術師】 英雄:最凶のアンデッド「死を振りまく女王」ペルディダ。今は「死霊都市フアナ・ニクロ」がある死霊沼の南部に存在した。かつて死霊沼を統治し、生に絶望した者たちの最後の救済者として、その魂と引き換えに永遠の隷属という「救い」をもたらした。フアナ女王との間に交わされた取引によって、現在はフアナ・ニクロの外のどこかに存在している。 ◆死神ベルドゥー 死を司る神。祈りを捧げて待つ等身大のカマキリとして描かれます。言葉を発さない神として知られています。じっと動かないかと思うと、あっという間に近づいて、その手で祈りを刈り取るのです。死を司り、信者が何かを殺すさいには加護を与えることがあります(が、信者が死にそうなときに助けることはありません)。ベルドゥーは悪神ですが、死を神聖なものとして受け止める信徒もいます。 奨励:死神を畏れ敬い、その手に捕らえられないように祈ること。 種族:【死せる砂漠の道化師】 英雄:自然種族のカマキリ人、「祈るもの」レリギオサ。大陸南部にあるブランシェン山の周辺に棲息する。人語を解さず、人間の味方でもない。この地方を「開拓」する人間たちを何度となく攻撃、捕食。彼女に率いられた人間サイズの昆虫たちが、軍隊にも似た統率された行動をする「奇跡」は何度も目撃されている。 ◆混沌神カルネー もっとも古くから存在する神です。うごめく肉塊から、あらゆる生物の口や眼や鼻、手足がランダムに生えた姿で描かれます。現在は眠りについていると言われています。 奨励:混沌を取り入れ、その力を我がものとすること。 職業:【錬金術師】 種族:【ウーティス(顔のない混沌)】 英雄:白の魔法使い。半神であり、ポロメイア小国家連合で宮廷魔術師を務めていたが、生命の秘密を求めて「混沌都市ゴーブ」へと転居。その後、因縁深き冒険者に殺害された。 ◆クモ神アラネル 人の顔を持つ8本脚のクモですが、そのうちの1本が半分だけ欠けています。アラネルはマイナー種族アラネアの守り神で、この種族自体は邪悪ではありませんが神は邪悪です。 アラネルは新しい神で、その前身は悪魔(魂吸い)だったと言われています。 奨励:クモと昆虫を大切にして、それらの繁栄に尽力する。 種族:【アラネア】 英雄:存在しない。 ◆魚神ペソンブレ 水中に生きる者たちの神です。その姿は魚人そのもので、暗闇でぼんやりと光る瞳を持っています。ペソンブレは自分が創った種族を、太古の時代に海へと投げ込みました。彼らはペソンブレの子ら、あるいは魚神の子らと呼ばれていて、まさに魚人そのものといった外見をしているそうです。 長い年月を経て、これらの魚人はいくつかの種族に枝分かれしています。マーマン、シブリム人、そして末裔(まつえい)と呼ばれる種族ですが、ここではそれらの種族について多くを語りはしません。 奨励:海の底に眠る大いなる神を信じ、その力を讃えること。 職業:【末裔】 英雄:深暗の瞳を持つシブリム人、刺角を持つ末裔クブレス。海底都市の守護者、ペソンブレを信仰する魚人たちを率いる将軍。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 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2026年5月24日日曜日
Ψ『Belleville_Rendez_vous』 日曜ゲームブック FT新聞 No.4869
◆警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告◆ MC said…… 『The Outfoxies』vol.6 『Belleville Rendez vous』予告 (BGM 『Belleville Rendez vous』from『ベルウィル・ランデブー』) 「燃えるような恋」ってぇのは、都市伝説の一つだと思っていたけど、どうも認識を改めなくっちゃならねぇらしい。 というのがさぁ、突如、うちらの前に現れた風来坊。 ジローと名乗ったそいつ。なんでもこの街にかつていた「ハートゲッター」ってヒーローを探しているみたいなんだけど。 なんかその捜査途中で、ねぇ。あーた。 相棒の卓球先生の方が、なんかキャッキャウフフワールドへ! いやー、いつになっても、恋愛っていいもんすねー。 俺もそろそろモテますかね」 『The Outfoxies』track06! 『Belleville Rendez vous』予告! チャンネルは決まったぜ! 葉山海月代理、アタック・ザ・ばにぃメイド。 「ましろさんは動かない」ザ・ましろでした。 あ、そうそう。 今回は俺視点と卓球視点という一粒で二度おいしい物語が用意されている。 途中から主人公が切り替わることもあると思う。 「俺」視点で描かれているのが俺サイド、三人称で描かれているのが卓球サイドの話だ。 よろしくな! ◆緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news◆ おっと! 速報だ! スペシャルコンテンツ! なんとWEBブラウザゲーム版が同時公開! {BGM}も、、俺の声も拝める、もとい聞ける豪華仕様! このままアニメ化、ついでに「ローグライクハーフ」化 さらには映画化でカンヌとしゃれこみたいもんだね。 うん。希望と妄言はいくら言ってもタダだかんに。 WEBブラウザゲーム版を作っていただいた水波編集長。 そして支えていただいた皆さんに感謝を込めて! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ The Outfoxies vol.6 『Belleville Rendez vous』 著:葉山海月 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ツヅキハコチラツヅキハコチラツヅキハコチラツヅキハコチラ ↓ https://ftbooks.xyz/ftnews/gamebook/Belleville_Rendez_vous.txt ↓WEBブラウザゲーム版はこちら(「BGM」ONがお薦め!) https://ftbooks.xyz/ftnews/gamebook/belleville_Rendez_vous.html ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月23日土曜日
FT新聞1ウィーク! 第693号 FT新聞 No.4868
From:水波流 娘が小学校の図書委員になり、貸出作業の話をしてくれ、ふと図書貸出カードってもう無いんだなぁと。 小学時代に誰も読んでない本のカードに名前を書くのが誇らしかった記憶。 「耳をすませば」の話をしてみたが「ちょっと意味がわかんない」と言われました。(まぁ仕方ない) From:葉山海月 罪深くて毛深い、っていうのはありなんでしょうか? From:中山将平 僕ら、今日5/23(土)と明日5/24(日)の両日、幕張メッセで開催の「ゲームマーケット2026春」にサークル参加しています! 配置は【に42】です。 発売の新刊は2冊。「ロ—グライクハーフ 常闇の伴侶」と「ヒューマンズ!ヒューマンズ!」。 僕自身も現地に行っております!(カエル人の本もあります) ぜひ遊びにお越しいただけましたら! また、5/31(日)には、FT書房とギルド黄金の蛙の両方がインテックス大阪で開催の「SUPER COMIC CITY 33 -day3-」にサークル参加します。 お近くの方は、そちらもぜひご注目いただけましたら。 さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (天)=天狗ろむ (明)=明日槇悠 (く)=くろやなぎ (葉)=葉山海月 (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■5/17(日)~5/22(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年5月17日(日)天狗ろむ FT新聞 No.4862 ローグライクハーフシナリオソムリエ その4『我ら、その速さに命運を賭す』 ・編集部員・天狗ろむがお送りする、個人制作シナリオ紹介の第4弾をお届けしました。 ローグライクハーフのシナリオには、「特殊ルール」が設けられることがあります。公式シナリオであれば『巨大樹の迷宮』を登っていく程に難易度が上がっていく【高度】ルールなど。そんなシナリオの肝にもなる「特殊ルール」を上手く組み込んだのが、リプレイ連載もされている東洋夏氏の作『我ら、その速さに命運を賭す』です。 ジャンルはズバリ、騎乗生物による「レース」! あなたのPCは果たして1位の座をゲット出来るでしょうか? 是非チャレンジしてみて下さいね! プレイ報告やご感想、そしてシナリオ紹介記事の寄稿はいつでもお待ちしております〜! (天) 2026年5月18日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4863 「アランツァへのいざない」第4回 ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について深掘りする本連載、今回のお話は「貨幣と流通」「アジール」「フェーデ」「決闘裁判」「はざま」について。 「アジール」や「フェーデ」と聞いても多くの方はピンとこないとおもわれますが、現実の世界にあるものなんですね。人と人が暮らしていれば出てくる仕組みなので、アランツァにもある。翻って自分たちが今いる世界についても詳しくなれる学識的な解説です。 一方で、「はざま」はアランツァというファンタジー世界特有のものです。そこにいる誰でも「はざま」という何かに落としものをして、記憶を忘れたり、小物を失ったり、やれていたことが急にできなくなったり、いきなり情熱をなくしたりするのです。「不運の日々」と呼ばれる5日間は1年の「はざま」にあたり、都市の広場でこの世の者たちではない何かによる市場が開かれるので、これが失ったものを取り返すチャンスでもあるのだとか。 ファンタジーの方向性の違う魅力がいっぺんに詰まった設定の数々。まだあなたが知らないアランツァへようこそ! (明) 2026年5月19日(火)くろやなぎ FT新聞 No.4864 ゲームブックにおける死と物語 第6回:「ヒーロー物」としての『魔人竜生誕』における死と物語 ・編集部員くろやなぎが不定期でお届けしているゲームブック考察記事、今回取り上げた作品は『魔人竜生誕』です。 「ヒーロー物」を完全再現する、というコンセプトのもとで書かれたバトル中心のこの作品において、主人公はいつ、どのように死んで、その死はどのように描写されるのか。そして逆に、どんなときは死なないのか。そんな感じのことを「ヒーロー物」としてのゲーム性や物語の展開を踏まえて考えてみました。 先週の火曜日の丹野氏のコラムにおける、「インセンティブ」としての「約束」の話とも関係しているかもしれません。 (く) 2026年5月20日(水)ぜろ FT新聞 No.4865 第1回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第492回。今回からは、寝子氏によるローグライクハーフシナリオ『可愛いあの子に最高のプレゼントを』に挑戦します。 寝子氏のオリジナルワールド「キャトルド」の、人とウサギが共存する街「ウサギノニワ」で繰り広げられる、ほんのりゆるふわファンタジー。ウサナギノミコト少年、通称ウサナギが、ねこ耳しっぽの女の子、りにゃちゃんのお誕生日会に招待され、九匹のウサギのファミリーを引き連れていくというストーリーです。従者ウサギの名前は覚えなくてもかまわないということですが、九匹のウサギの語尾がかわいらしくて楽しいですね。 りにゃちゃんに渡すものを用意しようと街にくりだす一行ですが、はたして無事にプレゼントで喜んでもらえるでしょうか? はじめてのおつかいではありませんが、陰から見守ってあげましょう。そっとそ〜っと…… (明) 2026年5月21日(木)東洋夏 FT新聞 No.4866 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.3 ・X(旧Twitter)にて意欲的にリプレイ執筆中であり、生き生きとしたキャラクターたちが魅力的な、東洋夏氏による「怨霊列車は夜笛を鳴らす」のリプレイ第3回目をお届けしました。 前回の『写身の殺人者』リプレイと同様に、主人公の一人は従騎士の少年・シグナス。そして二人目の主人公は、剣型ゴーレム「おどる剣」クロ。 人をさらう怪物〈怨霊列車〉なる、夜空を走る面妖な列車に乗り込んだ二人は、同行者として陽気なコビット兵士のヨンと、いかめしいドワーフの兵士アルゴットを加え、先頭車両を目指します。 今度の車両の中は、一見豪華な晩餐用の食堂車でしたが……? 怨霊列車は容赦ない! お食事中の方は要注意! (天) 2026年5月22日(金) 水波流 FT新聞 No.4867 RLH『常闇の伴侶』5/23発売! ・皆さんお待ちかね! 5月23日(土)、24日(日)「ゲームマーケット春2026(幕張メッセ)」にて、 水波流氏が執筆しました、ローグライクハーフ『常闇の伴侶』が発売となります! 「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ」のd66シナリオであり、「蛮族都市フーウェイ」が舞台です。 ローグライクハーフは基本ルールがWEBで無料で公開されておりますので、これまで遊んだことが無いという方でも、本作だけで遊んで頂けます。 イラストは松本貴子氏 通販は6月上旬予定。 今回は、本作の紹介とともに、物語に込められた思いも余すところなく吐露します。 水波氏の民俗学への深い造形とともに、お楽しみください! (葉) ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月22日金曜日
RLH『常闇の伴侶』5/23発売! FT新聞 No.4867
おはようございます。 FT新聞編集長の水波流です。 いよいよ明日、5月23日(土)、24日(日)「ゲームマーケット春2026(幕張メッセ)」にて、 私が執筆しました、ローグライクハーフ『常闇の伴侶』が発売となります! 「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ」のd66シナリオであり、「蛮族都市フーウェイ」が舞台です。 ローグライクハーフは基本ルールがWEBで無料で公開されておりますので、これまで遊んだことが無いという方でも、本作だけで遊んで頂けます。 イラストは松本貴子さん 通販は6月上旬予定。下記にて予約受付中です。 https://ftbooks.booth.pm/items/8232653 ここからは長文になりますが、作品の紹介をさせて頂きます。 世界の根源たる太古の森に蠢く闇の奇祭 蛮族の男女と共に君は探索に赴く…… 『常闇の伴侶』は、アランツァ世界の北方に位置するフーウェイ地方が舞台の作品です。 〈蛮族都市〉と呼ばれるフーウェイですが、単に粗野で野蛮な未開の部族=ファンタジーでいうところのバーバリアンのような存在ではありません。 私の頭に浮かぶのは、北欧やヴァイキング、またはケルトやネイティブアメリカンの呪術的な風俗など、西洋文明の価値観では計れない、独特な歴史ある文化を持つ人々のことでした。 フーウェイの物語を準備しているときに、私は川の畔を散歩したり、裏山を逍遙したり、自然の中に身を置いて、風の音や草木の匂いを感じるようにしています。 冒険の舞台になるのは、世界の根源的な姿を残すと言われる〈太古の森〉。 その奥深い森に蠢く闇の奇祭を、蛮族のひとりが目にしたところから物語は始まります。 知性を持つ樹人トレント、そして危険な存在である闇エルフたち、森の奥には何が潜んでいるのか。 シナリオの仕掛けとして、背景をもった「特別な従者」を2人(剣士とまじない師)、どちらかを選んで同行して貰うルールを作りました。 ゲーム的には従者の1人ですが、シナリオ中にどんどん話しかけてきて、物語に大きく関わります。 また物語は主人公である「あなた」の選択で、エンディングも分岐します。 私の書くシナリオには、物語が分岐する「選択肢」がよく登場します。それは、作者である私自身が、「どちらが正解か」を選べなかった場面なのです。 ですので、どちらかが正ルートなどではありません。「あなた」が選んだほうが、「あなたの物語」になるのだと私は思っています。 (もちろん、もう一度別の選択肢を選ぶために、それこそローグライクハーフらしく何度も遊んで頂けるというのは作者として大変嬉しいことですが) 私は昔から、善悪二元論というものに懐疑的で、この物語も「自分が信じているものは本当に正しいのか」という考え方が根底に流れています。 この物語を読み終わった後、皆様がどのような感想をお持ちになったのか、機会がありましたらぜひそれをお聞かせ頂ければ、嬉しく思います。 なお『常闇の伴侶』には、その後のフーウェイの物語としてd33『名付けられるべきではないもの』、d33『汝、獣となれ人となれ』というお話があります。 またフーウェイの入門シナリオとして、d33『九つの樹の道』も先日配信いたしましたので、そちらも遊んで頂ければ幸いです! ■書誌情報 『常闇の伴侶』ローグライクハーフd66シナリオ 作:水波流 絵:松本貴子 監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ 発行元:FT書房 https://ftbooks.booth.pm/items/8232653 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年5月21日木曜日
ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.3 FT新聞 No.4866
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイ vol.3 (東洋 夏) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ FT新聞をお読みの皆様、こんにちは! 本日の担当は東洋 夏(とうよう なつ)。 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』のリプレイ小説をお届けいたします。 夜を駆け、人をさらう謎の怪物〈怨霊列車〉の調査を依頼されたのは、十二歳の見習い聖騎士シグナスと、その相棒〈おどる剣〉のクロ。共に調査に参加しようとした師匠は列車によって地上の遥か彼方に置き去りにされてしまい、半人前のシグナスはおっかなびっくり先頭車両を目指して歩き出すことに。生存をかけた冒険の始まりです! 前回vol.2では、列車に乗り込んだふたりが錯乱していた兵士たちを助け、その内のふたりを仲間に加えるところまでをお届けしました。 よく舌の回るお調子者のコビット族のヨンと、巌のようにどっしりといかめしいドワーフ族のアルゴット。四人組になった一行は、次の車両に向かいます。 さあ、怪物の腹の内側には、果たして何が待ち受けるものか。 ちなみに本編の前に申し上げておきますと、今回のリプレイはお食事中の方には向かない描写が出てまいります。予めご了承ください。 また、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。 ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。 前口上はこれでおしまい。 さあ、冒険の始まりです! ◇ 〈シグナス(レベル8、聖騎士)〉 ・技量点:0 ・生命点:8 ・筋力点:4 ・従者点:9 ・技能:【高潔な魂】【全力攻撃】【癒しの光】 ・持ち物:見習いの片手剣(片手武器、斬撃)、丸盾、板金鎧(防御ロールに+1)、金貨21枚、スノーレパードアイ(金貨30枚相当の宝石)、ランタン 〈クロ(レベル11、おどる剣、炎属性)〉 ・技量点:1 ・生命点:7 ・器用点:6 ・従者点:7 ・技能:【装備化】【凶器乱舞】【精密攻撃】【鋼の意志】 ・持ち物:なし ◇ [2号車]22:晩餐車両 兵士たちに手ほどきされ、シグナスは車両の先頭の扉を開ける方法を会得した。次の車両へは空中を飛ぶ〈怨霊列車〉の繋ぎ目を渡るので、そこにも多少のコツと度胸が必要である。 風吹きすさぶ連結部に立つと、頭上には真っ暗な夜空に輝く一面の星。踏み出そうとする足の遥か下方では、雪原が妖しくほの白い光を放っていた。 今は何処を飛んでいるのだろう。既に廃城は影も形もない。置き去りにされたサー・ノックスも、サン・サレンからの救援の姿も見えない。乗り物といえば馬車、空を飛ぶといえばグリフォンしか馴染みのないシグナスにとって、空飛ぶ列車とは驚異の存在だ。常識外れの度が過ぎて、かえって驚くことを忘れてしまうほどに。 シグナスは平衡感覚を失いそうになりつつも、先に連結部を渡ったアルゴットに手を引いてもらって、ひと跨ぎに次の車両に取り付いた。クロは吹き飛ばされるといけないので、元の鞘の中である。 「先に何があるかは分からん」 と、ドワーフのアルゴット。三つ編みにした彼の髭が、強風にあおられてシグナスの額を叩いた。 「おお、すまん」 「大丈夫です。それより」 「いやいや、おいら達だって開けたさ、何回も」 反対側からコビットのヨンが声を張り上げる。 「だけど開けるたんびに中身が変わるの。おもろだろ。お宝の山に出会うまで開け閉めしたいね」 「けしからん。当初の目的を忘れとる」 アルゴットが顔をしかめ、シグナスに、 「覚悟しておいた方が良いぞ。死の罠であるかもしれん」 そうして開かれた連結扉の先は、しかし禍々しさとは無縁のものだった。 車内にはまた左手に乗降口と、前方に車両内部に続く扉があって、その小さい空間には、ほっとするような暖かな空気が詰まっている。夜空を渡って凍えそうになったシグナスの体は暖気にあたって、緊張をみるみる解いていった。 内部に続く扉を一枚挟んで聞こえてくるのは優雅なリュートの響き。さらに扉の上部にはナリクでもまだ高価なガラスの覗き窓があり、向こう側に煌々と照明が点っていることを伝えていた。 「今回はアタリかも」 ヨンが目を輝かせる。 「きっと派手でおもろだよ」 アルゴットは渋い顔で、 「お前の面白いは信用ならん」 と言った。 シグナスは好対照なふたりの間で、 「行くんですよね?」 コビットのヨンはにっかり笑い、ドワーフのアルゴットは牛のように唸る。行くということだ。 三人が慎重に車輌内部の扉を開くと、食器の触れ合う音がどっと聞こえてくる。豪華に装飾された晩餐用の食堂車らしい。着飾った貴族たちが円形の卓に着き、メイドや執事が客席の間を音もなく滑らかに歩いて給仕をしている。 「いらっしゃいませ。切符を拝見いたします」 やって来た白髪の執事に切符を渡すと、彼は一瞥するなり微笑んで、一行を席に案内した。 シグナスが見るところ、これはかなり格式高い晩餐会に紛れ込んだようである。銀製の食器は鏡になるほど磨き上げられ、ナイフだけでなくフォークまで揃えられていた。 (※さて、見た目は華麗なのですが、ここは〈怨霊列車〉の内側。シグナスたちが目にしているのは幻影による偽物の美しさです。出される食事すら幻で、口にする前にその欺瞞を見破れるか、【判定ロール】ないし【魔術ロール】(目標値4)に挑戦します。なお対象は全員ですが〈おどる剣〉は食事が出来ないため、クロは対象外と判断しました。それではいきます。シグナス=出目3で失敗。ヨン=出目5で成功。アルゴット=出目5で成功。おお、シグナスくん。君は相変わらず判定ごとが苦手な少年のままなのだね……) 「ねえ三つ編みお髭のドワーフどん。この三つ編みにそっくりな三又の痩せっぽちは何者だい」 「黙ってろ、チビ助。俺はこういうのは苦手だ」 ヨンとアルゴットが息ぴったりにシグナスの方を向く。本当に仲良しなんだなとシグナスは思った。 「これはフォーク。指でつまむ代わりに、突き刺すんです。見てて」 シグナスの主人である聖騎士ノックスは、騎士であると同時に大富豪の息子である。如何なる食事の場面で主人と並んでも恥ずかしくないように、一通りのマナーは教え込まれていた。それが〈怨霊列車〉の中で活きるとは、思いもよらない事ではあったが。 (人さらいの列車なのに、何でこんなに高貴な人がたくさん乗ってるんだろう。……いや、僕が今すべきは、目の前のパスタを礼儀正しく食べること。ボロを出したら襲ってくるパターンかも知れないし) 前菜に出されたマカロニをフォークで突き刺す。それを口に入れた時、コビットのヨンが真っ青な顔でシグナスを指さし、けたたましい悲鳴を上げた。 「それ食べ物じゃないよお!」 フォークに刺されたマカロニが、独りでに反り返ってシグナスの鼻にぴたりとくっつく。 「うわっ」 思わず口の中から──主人ノックスと一緒だったら叱られるだろうが──フォークを引き戻したシグナスの目の前で、くねくねと動くマカロニが真っ黒いムカデに変化した。シグナスは悲鳴を上げてフォークを投げ捨てる。美味しそうだったミートソース和えのマカロニは、腐ってドロドロした何かの中にうごめくムカデの群れに変貌していた。 「怨霊共め!」 どんと机を叩いてアルゴットが立ち上がった。その瞬間、幻想の晩餐会は砕け散り、客も執事もメイドも円卓も照明も塵と化す。残されたのは暗闇だけ。 シグナスがランタンに火を灯すと、その鎧の爪先をてらてらと光るムカデが横切って行った。 (※残念ながら判定に失敗したシグナスくんは、次の〈できごと〉が終わるまで攻撃ロールに−1のペナルティ。食感を思い出して力が入らなかったりするのでしょうか、と想像するだけでぞわぞわしてしまいますね。そしてプレイヤーは、前回の冒険『写し身の殺人者』で道中の判定ロールを全失敗したシグナスくんを思い出し、別の意味でぞわぞわしております。気を取り直して次の車両に行きましょう!) ◇ [3号車]21:シスターがいる客室車両 這いずる虫たちから一刻も早く逃れたくて、シグナスは次の車両へと急いだ。宙を渡る恐ろしさも、悪夢の晩餐会を後にできるとあっては何ほどのこともない。 「次もおもろだといいねえ」 コビットの兵士ヨンが、もう早や先程の出来事が喉元を過ぎているらしい調子で言うと、 「面白いものか!」 ドワーフの兵士アルゴットが筋肉質の体を憤りに震わせる。 「いやいや、シグのファインプレーよ、あれは。おもろだったよ」 ヨンが黄ばんだ歯をずらりと見せて笑い、ナリクの従騎士シグナスはいたたまれない気持ちになった。極寒の空の上でも頬が火照るのが分かるほどに。 「からかうでない、このイカれコビットめ」 アルゴットが勢いよく三両目の扉を横に滑らせる。内側は予想に反し、厳粛な静けさに支配されていた。三人はそれでも慎重に、続きの扉を開いてみる。 前の車両とは違って、人の気配がなく薄暗い。かすかな光は所々に置かれたロウソクが発しているようだ。座席は二人がけの長椅子が進行方向を向いて二列に並び、その真ん中が通路になっている。 おぞましさは感じられない。しかし前の車両だって最初は由緒正しいパーティーの一幕のように思ったのだから、感覚を信用することはできないとシグナスは自らを戒めた。今回は失敗をしないように気を引き締めなくては……。 シグナスがランタンを持ち上げてゆっくり歩き出すと、不意に〈怨霊列車〉にふさわしいと思えぬものが、くっきりと薄暗闇の中で輪郭を浮かび上がらせた。神像である。それも無数にある。規則正しく並んでいる座席の幾つかが抜かれて祭壇になっており、そこに諸神の像が置かれているのだった。どうやらロウソクは座席ではなく、神像の足元を照らすためのもの、祈りを捧げる明かりのようである。 「礼拝堂、なのかな?」 シグナスの呟きに、アルゴットが髭をしごきながら、 「どうやらそのようだ」 と賛同する。ランタンの灯りが伸ばしたヨンの影が、きょろきょろと辺りを見渡した。 「この中身は初見だねえ。お、ドワーフどん、お前さんのカタクさんじゃないかい」 ヨンが指さすのは、ドワーフに似た姿で表現される、炎と戦の神である。 「うむ。祈りの時をもらえるか、シグナスよ。いかな邪悪であろうと、カタク神への祈りを歪ませることは出来ぬであろう故に」 「どうぞ」 シグナスが見渡すと、そのひとつの座に、剣を手にした善神セルウェーの像が背筋を伸ばして立っておられた。ロング・ナリクの聖騎士はセルウェー神の恩寵によって、奇跡を起こす力を授かる。そしてナリクにおいてセルウェー神は〈唯一神〉だ。何より、シグナスはセルウェー教の聖堂に附属する孤児院で育ってきたのである。このように他宗教の神と一緒くたに並べられるというのは、シグナスの心を波立たせるものだった。主人サー・ノックスであったら何と仰るだろう。 コビットのヨンが獣神セリオンの像の足元に置いてあった器を引っくり返したらしい。派手な音が車両に響き渡る。 「おい!」 と祈りを中断してアルゴットが怒鳴った。ヨンよりもシグナスの方が驚いて跳び上がり、 「おもろだねえ。金貨があったよ」 サン・サレンの金貨を指先につまんで他人事のように言ったヨンのその脳天に、アルゴットが拳骨を落とす。 「騎士様の前で盗みなど、このイカレ──」 「お静かになさいませ」 唐突に放たれた女性の声に、三人は一斉に動きを止めた。最前列の椅子が軋んで、何者かが立ち上がる。 「何奴!」 アルゴットが斧を手に誰何した。板張りの床を踏む軽い足音を響かせて、ランタンの灯りの内側に、怖がる様子もなく黒衣の女性がすたすたと歩み入って来る。 シスターだ、とシグナスは理解した。セルウェー教の装束では無いが、雰囲気で分かる。聖堂付き孤児院で幼い自分を世話してくれたような、神に仕えるシスターに違いない。黒いベールの下から覗くハシバミ色の瞳が、三人を順に見渡した。 「皆様、そのように大きな音を立てられては、子供たちが起きてしまいますわ。それに神々の御前です。礼儀をわきまえていただかなくては」 シスターはなおも斧を構えたままのアルゴットを見、 「ここは清浄です。魔が入ることはできません。暴力を振るう場所ではないのよ」 と言った。不承不承の様子でアルゴットは斧を下ろす。微笑んだシスターは付け加えた。 「静かにしていただけるなら、お座席で休まれても構いません」 しかし、シグナスは急ぐつもりである。背中を向けようとしたシスターに、慌てて声をかけた。 「あの、待ってください。教えていただきたいことがあります」 「何かしら」 三人の中で最年少のシグナスが代表して発言したことに、恐らくシスターは意表をつかれたようである。振り返った彼女は、驚きに目を丸くしていた。 「この〈怨霊列車〉に……」 「しいっ!」 シスターは唇に指を当て、シグナスの言葉を制する。 「あの……」 「いけません。語らないからこそ保たれているのです。語れば、気づかれてしまう」 不意に〈怨霊列車〉の甲高い汽笛が鳴って、列車を震わせた。 シスターは目を伏せる。いったい何に気づかれるというのだろうか? しかしそれも問うことは出来ないらしい。今のは〈怨霊列車〉からの警告だ。シグナスは仕方なく、全ての質問を心の奥に押し戻す。 シスターは聞き分けの良い子供を見るような笑顔になって、こう続けた。 「もしよろしければ、神の恵みなどいかがでしょう? お布施をいただけるなら、ですけども♪」 (※ここでは、以下のふたつをシスターにお願いすることが出来ます。 ・【休憩】して生命点と副能力値の回復ができる ・金貨5枚で食料を1食分売ってくれる シグナスくんはヨンたちを助けるためにすべての食料を使ってしまいましたから、ここでシスターから買わせていただきましょう) ◇ 今回のリプレイは、ここまでです。 ちなみにシスターから買わせていただいた食料は「篭に入ったワインとバケット」だそうです。未成年飲酒はどうなんだと思いましたが、実際に中世では未成年でもお酒を飲んでいたそうなので、このままの描写で進めたいと思います。孤児院時代はさておき、聖騎士に仕えるようになってからは飲んでそうですね。 赤なんだろうか、白なんだろうか、ブドウの産地は何処なんだろうか、とか考え出すとこのひとつの描写から無数に物語が広がりそうですし、もっと大人な冒険者ならここでシスターとワイン談義が盛り上がるのかもしれません。 ローグライクハーフ経験者の方は、是非うちの主人公ならどういう反応をするかと考えてみてください。きっと面白いですから。 それではまた、次の車両でお目にかかりましょう。 良きローグライクハーフを! ◇ (登場人物) ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。しばらくマカロニが食べられない。 ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉。元は人間かつ騎士だと主張している。 ・ヨン…身長1メートルほどの陽気な種族「コビット」の兵士。 ・アルゴット…土を掘り、金属を加工する技術に優れた種族「ドワーフ」の兵士。 ・謎のシスター…怨霊列車に乗り込んだシスター。正気を保っているが、存在のすべてが謎。そのワインとバケットは何処から!? ■作品情報 作品名:『怨霊列車は夜笛を鳴らす』 著者:ロア・スペイダー イラスト:海底キメラ 監修:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/6820046 『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 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2026年5月20日水曜日
第1回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4865
第1回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「可愛いあの子に最高のプレゼントを」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ●はじまり 「おてがみきてたよ。うさなぎ宛て〜☆ミ」 食器の片づけを済ませ、ベッドメイクをし、そろそろお風呂に入ろうかなってタイミング。 ファミリーウサギの一匹がそんなことを言いながら、トコトコと手紙を持ってきてくれた。 「ウサミ、ありがと」 僕は受け取ると、さっそく開封する。 そこには、文字をならいたてといった子どもの文字で、こんなことが書いてあった。 「りにゃの たんじょびパーティに きてくだちい!」 あ、これ、招待状だ。 りにゃちゃんの誕生日会のお誘いだ。 りにゃちゃんは、ねこ耳とねこしっぽの女の子。 ちょっと前にちょっとした事件で知り合った。 ここは、おしゃべりするウサギがたくさん住んでる不思議な世界。ウサギノニワって呼ばれてる。 だから、ねこ耳とねこしっぽの女の子はめずらしい。 そんなりにゃちゃんには、リナちゃんってお姉さんもいる。 ねこ耳の子のお姉さんなのに、リナちゃんは普通の人間。なんでだろ? リナちゃんのペンダントを、森へ逃げた仮面ウサギから取り返しに行ったのが、知り合ったきっかけだった。 ほかにも、森の中の魔王城に、りにゃちゃんのおともだちの黒ウサギ「ふぃあ」を取り戻すために乗り込んだりもしたっけ。 今では、魔王ウサギとはおともだちで、ときどきみんなでお城に遊びに行ったりもしている。 もしかしたら、このお誕生日パーティ、魔王様も呼んでるのかな? 招待状の下の方には、パーティの開催日時が書いてあった。 ……って、明日の午後なんだけど!? なんで手紙、こんなギリギリに届いたの? どっかで迷子にでもなってたのかな? 「ちがうの。ポストからはみでて落ちてたのよ☆ミ」 そっか。それじゃしょうがないね。 逆に、見つけてくれてありがとだね、ウサミ。 気づかなかったら、明日ドタキャンしちゃうとこだったよ。 「えっへん☆ミ」 でもどうしよう。誕生日のパーティなんだから、プレゼント持ってかなきゃだよね。 今日はもう夜だからお店も閉まっちゃってるし、どうしよ。 すると、うちのたくさんいるファミリーウサギたちが、口々にいろんな提案をしてくれた。 「あしたの午前にピュンっと行って用意するピュン」 「いつもの森の採集はおやすみにするヒコ」 「いっそ森に行けば、プレゼントになりそうないいもの見つけられるかもニャン?」 「『街』にプレゼント買いに行ったほうがよくなくない?☆ミ」 「だったら両方行っちゃうチュウ」 「時間足りないマル〜」 「早起きすればだいじょぶマロ」 早起きしなくても、いつもどおり日の出とともに起きれば、両方行ってもじゅうぶん間に合うと思うよ? 「それもそうね☆ミ」 じゃあ、明日の予定も決まったところで、今日はもう寝よっか。 「「「「はーい」」」」 森と街へ、りにゃちゃんのプレゼント探しか。 明日は忙しくなるぞ。 ■ローグライクハーフとは ローグライクハーフの世界へようこそ! ローグライクハーフは、TRPGのように遊ぶこともでき、ゲームブックのように遊ぶこともできるという両者の中間のような位置づけのルールです。 一人でもプレイできますし、三人まででTRPGのように遊ぶこともできます。 その内容はランダムダンジョン。サイコロを振ってイベントを決め、起きた出来事に対処します。 同じイベントに行き当たらないような工夫がされているのもポイント高いですね。 簡単に遊ぶには、とても良くできたシステムなのです。 そしてリプレイは、実際に遊んだ様子に脚色や演出を加えて、物語ふうに書き記したものになります。 自分が設定したキャラクターを冒険の舞台に立たせた記録は、ゲームプレイの思い出に、さらなる感動をもたらしますよ。 ●作品紹介 ぜろです。 今回挑戦するのはローグライクハーフ「可愛いあの子に最高のプレゼントを」になります。 著者は寝子さん。読みは「ねこ」ですが、作品ははウサギ愛に満ちあふれています。 寝子さんのオリジナルワールド「キャトルド」。「ウサギノニワ」が舞台の作品をいくつも公開しています。 おしゃべりするかわいいウサギたちがくり広げる、ほんのりゆるふわファンタジー。 あとは読みながら雰囲気を把握していただければ。 この作品はローグライクハーフのリプレイなので、「可愛いあの子に最高のプレゼントを」のシナリオに沿った冒険をします。 本作品は、d22シナリオです。 ローグライクハーフでは、6×6個のイベントが用意されているd66シナリオと、3×3個のイベントを配置したd33シナリオが主流なので、これはちょっと珍しいですね。 d22シナリオというと、2×2で合計4個のイベントがある計算です。 でも、ランダムなイベントを潜り抜ける作品でイベント4個は少なく感じられますよね。 本作品では、「森編」「街編」に分かれてそれぞれ4個ずつ、合計8個のランダムイベントが置かれています。 ちょうど寝子さんの前作「ウサギクエストR」がこれに似た構造でした。 主人公は、ウサナギノミコト。通称ウサナギ。 ウサギ使いの少年です。 九匹のウサギのファミリーを従者として引き連れていて、普段は森へ採取などをして生計を立てています。 従者ウサギの名前は、ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ、ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ。 セリフの語尾に特徴をつけているだけのウサギたちなので、覚えなくてもかまいません。 戦闘の際には全員一斉の先制攻撃で、反撃の隙を与えずに倒しきるのが基本スタイルです。 ウサナギたちはこの冒険の前に「仮面のウサギを追え!」「ウサギクエストR」というふたつの作品をクリアし、成長してきました。 ここにステイタスを表記しておきます。データをあまり参照せず、物語の雰囲気を追いたい方は、読み飛ばしていただいてかまいません。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】62 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) さっき私は「成長」と書きましたが、スマンありゃウソでした。 【未使用経験点】が2点。2回分の冒険で貯まる分です。 つまり、まるで成長していない。 でも、武器がパワーアップしていたり、連れているウサギが兵士扱いから剣士扱いになったりしてますから。 さあ、それでは本編に入りましょう。 プレイを始める前のおことわりを。 「ローグライクハーフ」のルールは、FT新聞誌上の発表も含み、追加要素などもいろいろ発表されています。 しかし忙しい私はあれこれ参照しきれません。 そこで今回は、冊子版の「基本ルール」と「可愛いあの子に最高のプレゼントを」のみを参照してプレイしています。 さて、私はうっかりさんなので、基本的なところで根本的な勘違いをしたまま、あるいは堂々と間違った解釈をして突き進んでしまうことがあるかもしれません。 だから、私のプレイにとらわれず、みなさんはみなさんのローグライクハーフライフを送ってください。 リプレイの文中では、「プレイヤー視点」と「キャラクター視点」をあまり区別せず、わざと混在させて書くのがいつものスタイルです。 あるときにはキャラクターの心情になりながら、あるときにはメタ視点から眺めつつ進めていきます。 ●アタック01-1 街でプレゼントを探そう! 僕たちは街へとやってきた。この街「ウサギノニワ」は、人とウサギが共存する素敵な場所だ。 僕もいつも、森での採取品を売りにきては、食料品などを購入している。 都市オプション「ウサギノニワ」があれば、ここだけにある希少な装備品なんかも手に入れられる。 けれども今日の僕たちは目的が違うし、時間もないからそれはできないのだった。残念。 街にきたのはいいけれど、どこを見に行こうかな。 りにゃちゃんが欲しがりそうなものがわからない。 「だったら大通りをつきぬけて、めぼしいものをさがすヒコ」 「そのまま森へとピュンって」 そうだね。まっすぐ森へ抜ける道をたどって、何かいいものがあるか探してみよう。 さあ、ここからは、ランダムダンジョンのルールにのっとり、サイコロを振ってイベントを決めていく冒険が始まる。 本リプレイでは、サイコロを振ってイベントが決まったら、次にあるような表記でイベント番号と簡単な内容を示し、話を進めていくことにする。 【12 あなたが落としたのは】 大通りで、茶髪の女性がキョロキョロとあたりを見回しながら歩いていた。 ベンチの裏をのぞいてみたり、記憶をたどるように立ち止まって思案していたり。 まるでなにか、探しものをしているみたい。 「アタチがきいてくる!☆ミ」 ウサミがしゃたたと女性に駆け寄り、少し会話して戻ってきた。 「あのね、落としものしちゃったんだって! それで来た道を思い出しながら戻ってるトコ☆ミ」 そうなんだね。じゃあ、僕たちも手伝ってあげよっか。手分けして探したらきっと早く見つかるよね。 「じゃあ、だれが見つけるか競争タロ」 「ピュンって見つけてやるピュン」 「もう探しチュウ〜」 ウサギたちは一斉に散っていった。 ちょっとちょっと、気が早すぎだよ。 僕は茶髪のお姉さんに近寄ってあいさつすると、なにを落としたのか聞き取る。 新しめのウサギ柄のお財布らしい。 みんな、どんな落とし物かも聞かないで、なにを探すつもりでいるんだろう。 やがて、ウサギたちが次々と、思い思いのものを持って戻ってきた。 「あなたが落としたのは、この黄色いハンカチですコ?」 「はつねミクの缶バッジひろったニャン」 「こっちはソールくんのアクスタ☆ミ」 「つまようじ!」 「ねこ足もようのサイコロ!」 「かんでんち!」 「みみかき!」 「竜鍵諸島のキャラクターマグネット!」 「ニナ・ガーデンハートさんのセミヌードしおり!」 ちょっとちょっと、普通にこの世界になさそうなものが並んでるんだけど。 君たち、今目の前にあるものを列挙してるだけでしょ。 落としものはお財布なんだって。 「まちがえちゃった、てへぺろ」 僕たちはもう一度探してみたけれど、残念ながら見つけることはできなかった。 「探してくれてありがとう。もしかしたら家に置き忘れたのかもしれないから、一度戻ってみるわ」 お役に立てず、ごめんなさい。 「いいの。みんなで探してくれて、うれしかったから」 お姉さんはお礼にアメちゃんをウサギたちに配ると、去っていった。 なんの成果も得られなかったうえにアメちゃんまでもらっちゃうなんて、もうしわけなかったな。 さあ、いくよ。 僕は、自分がもらったアメちゃんがなに味かで盛り上がっているウサギたちに声をかけた。 [プレイログ] 財布を落とした女性 発見は器用ロールで目標値5 ウサナギ サイコロの出目2+技量点1=3 失敗 【11 焼きたての香り】 ウサギたちがアメちゃんをなめ終える頃、香ばしい匂いが大通りに漂ってきた。 これはぜったい、パンやさんだ。いってみよう。 そこはウサギのパンやさん。 両親ウサギと、カラフルな四匹の子ウサギたちが、パンを売っていた。 子ウサギたちはそれぞれの色から、チョコちゃん、リンゴちゃん、レモンちゃん、オモチちゃんって名前なんだって。 いろんなキャラクターの形をしたパンが並んでいた。同じ形のものはいっこもない。 キャラクターのアイディアは子ウサギたちが考えて、みんなで作ったんだって。 ウサギさんの形のパンもあったけれど、僕の目を引いたのは、ねこの形のパン。 これならりにゃちゃんの誕生日のプレゼントにもよさそう。 パーティにはたくさんの料理が並ぶけど、パンなら後で食べてもらってもいいもんね。 ほかにもっといいプレゼントを見つけたら、僕たちで食べちゃってもいいんだし。 僕は焼きたてのパンをひとつ購入した。 そんな僕の様子を物陰から観察する影たちの存在に、僕たちはまだ誰も気づいていなかった。 [プレイログ] パン1個金貨2枚で購入可能。 プレゼント用か食料用、どちらか1個しか購入できない。 プレゼント用に購入。 焼きたてのねこパン(プレゼントランク1)入手。 金貨62枚→60枚 (元ネタは絵本「からすのパンやさん」) 次回、トラブル発生?! 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】62→60 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ■登場人物 ウサナギノミコト 通称ウサナギ。ウサギ使いの少年。 りにゃ ねこ耳ねこしっぽの女の子。誕生日パーティするよ。 リナ りにゃの姉。仮面ウサギに大事なペンダントを盗まれたことがある。 魔王ウサギ マオウサギ。いろいろあったけど今はりにゃのトモダチ。 ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ ドリルウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ 普通のウサギ。ウサナギのファミリー。 ■作品情報 作品名:「可愛いあの子に最高のプレゼントを」 作者・イラスト:寝子 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 可愛いあの子に最高のプレゼントを(冊子版) https://lennon257.booth.pm/items/6915985 可愛いあの子に最高のプレゼントを(ダウンロード版) https://lennon257.booth.pm/items/6713417 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! 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