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2020年3月29日日曜日

T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.11 No.2622

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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.11

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from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回も総勢20名のご参加を頂いております。途中参加ももちろん大歓迎!

毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/

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事件の結末

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■事件A:8人出撃
〈大断崖〉山間のフョードル村からの救援要請に継続して対処にあたる。
地元の部族から精霊の祭壇として祀られている旧い神殿は、どうやら悪意を持つ何者かによって占拠されているようだ。
未確認情報ではあるが〈熊神教団〉の関与の可能性もある。ベアカルトはカザン帝国に公然と反旗を翻す不逞の輩。見つけ次第、躊躇せず放逐せよ。
探索には〈狼の部族〉から呪術師キース、〈狐の部族〉から女戦士オードリーが同行する。
脅威予測)中
報酬)中

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

「傷ついた女性がいたらそっと近寄りハンケチを差し出す……ポル・ポタリア参☆上、ってね。ボクぁ、昔から『オードリー』って女性はほっとけないんだ。よければ、寝室まで護衛しますよ?」
 急勾配の険しい山道を〈精霊の祭壇〉を目指して、歩みを進める一行。斧を担いだ大柄な女戦士の周りを、軽薄そうな男ポルがうろちょろとまとわり付きながら、にやけた調子で口説き文句を並べていた。
「フン、そんな台詞はアタシと同じ数の敵を倒してから言うんだね」
「ヒュ〜」
 にべもない女戦士オードリーの言葉に、ポルは口笛を吹きながら肩をすくめてごまかした。その横で、狼の部族の呪術師キースと並んで、赤毛の大男バラクが言葉を交わしていた。
「……でな、俺の部族も昔は四本腕の金の大熊に導かれて大熊に変身出来たらしいんだよな」
「ほう」
「だがある日、集落にやって来た化け物みたいに強い山賊に祖霊がぶっ殺された挙句に皮ぁ剥がれてな。俺達の部族は寒ーい冬の嶺に追放されたってぇ話だ」
 キースが深刻そうな顔でごくりと喉を鳴らした。
「噂によると、祖霊の毛皮は頭や爪までついた立派なマントになっちまって、今じゃ行方知れずらしい。もしもそいつを取り返せれば、ひょっとしたらまた俺達の部族も祖霊の力を借りられるのかもしれねぇな。そうすりゃ俺のことも〈熊の兄弟〉なんて呼んでくれるかい?」
 バラクはニヤリと笑みを浮かべると、本気か冗談かわからない顔で話を締めくくった。
 そんな二人の少し前方を、アンドレアはいつもの穏やかな笑みを潜め沈黙を守りながら歩を進めていた。その背中に、東洋風の装束の戦士デュラルが声をかけてきた。
「古代帝国の塔で珍しいものを手に入れたようじゃないか」
 アンドレアはその腰にこれまでの黒の剣に加え、見慣れぬ赤い刀身の剣を下げていた。
「ああ、役に立つといいんだがな……今回の敵は、手強いぞ」
「クマクマ団じゃったかのー、熊に変身する連中がおるんじゃろ? ワシも変身してみたいもんじゃのぉ」
 同じく背後から老戦士メックリンガーがショボショボとした目を擦りながら声をかけた。
「呑気なもんだな、爺さん」
  デュラルが呆れたように口にした。
「なぁに。窮すれば通ず、というじゃろ。いざというときはこの無敵のメックリンガーに任せとかんかい」
 つばを飛ばしながら槍を無闇に振り回す老兵を尻目に、デュラルは肩を竦めて山間に見え隠れする神殿に向き直った。
 最後方では、田舎からでてきたばかりという青年ゲディスに、黒髪長髪の剣士スパイデイがこれまでの探索の内容を話して聞かせていた。
「その時です。大きな遠吠えとともに、敵の首領がなんと大熊に」
「それはおっかねえズラ〜」
「しかし我々も負けてはおりませんよ。徹底的に攻撃を続け、そして勝利を収めたのです!」
「ようし、先輩方を見習って、オラもがんばっぺ!」
 ゲディスは村から持参したトマホークを握りしめ、ウララーと熱く雄叫びを上げた。
「ええ、共に頑張りましょう!」
 その横を片腕がグレムリンの腕のドワーフ戦士クリフが神妙な顔つきで注意深く歩を進めていた。
 ふと彼方から、かすかに遠吠えが聞こえた。一行は誰ともなしに遠くに見える神殿の方角を見やった。全員の視線が〈精霊の祭壇〉に集中する。天には暗雲が立ち込めてきたように思えた。


 神殿の奥の部屋で、古ぼけた鏡に向かって壮年の男性が金属製の全身鎧を一箇所ずつ身に着けていた。ノックの音とともに薄く扉が開き、不安げな若い男の顔が覗いた。
「スールさま……」
「いよいよ来たか。カシム、私の指示通り仕掛けてくれたか?」
 カシムは小さく頷く。
「……果たしてあれで時間稼ぎになるかどうか」
 聖堂騎士スールは金属鎧の上に教団の法衣を身に纏うと、最後にメイスを腰に下げ、鏡の横に立てかけてあったフレイルを手に取った。
「ブラザー・スール。死ぬ覚悟はできたのかね」
 カシムの背後から、聖印を身に着けた年嵩の男が姿を現した。何が面白いのかニヤついた笑みを浮かべている。
「ただでは死にませぬ。一人でも多くの帝国人を道連れに」
「バカめ。犬死だ」
 吐き捨てるようにそう言うと、クリストフはカシムの肩に手をかけた。
「貴様もこの男と一緒に死ぬつもりか? 生き残ってあの娘と添い遂げたくはないのか」
「わ、私は……」
 聖堂騎士スールは毅然とした口調で言葉を挟んだ。
「導師クリストフ。彼らを巻き込むつもりはありません。ご心配ならどうぞご一緒にお逃げ下さい」
 そういうと、スールはカシムの顔を正面からじっと見つめた。
「子熊らに父なる熊神の加護を」
「く、熊に幸あれ」
 冷たい足音とともに立ち去るクリストフとカシムを見送り、スールは踵を返して回廊を歩き出した。


 神殿の入口。明かりは消されており、外光が差し込むのも手前の限られた部分だけである。と、そこに低い姿勢で赤毛頭が覗いた。バラクは素早く入口付近を見て取ると、さっと顔を引っ込めた。明かりはなし、奇襲もなし、特におかしいところはない。
「エミリアかソーグがいてくれりゃよかったんだけどな……」
 バラクはそう独りごちると小声で魔術を詠唱した。そして左右の柱の影に紫色の輝きを見つけると小さく頷いた。
「やっぱ仕掛けてあらぁな……おい、ポル。右を頼めるか。俺は左を片付ける」
「はいよ。お任せあれ」
 ポルは片手を上げて笑いながら、するすると歩を進めた。柱から柱の低い位置に細いトリップワイヤーが仕掛けてあり、気づかずに引っ掛けると左右の柱の影からクロスボウが射出される仕掛けであった。単純なものだ。無論、急いで仕掛けたのだろうからその程度でもよくやったと言うべきか。
 ポルは手慣れた様子でクロスボウを抑え込みながら、ワイヤーを切断した。
「こちらは完了っと……」
 向かい側を見やるとバラクも同じように仕掛けを無効化しているところだった。二人は後続に手で合図を出すと、先行して神殿内部に歩を進めようとした。と、その時、バラクが足を取られ大きく体勢を崩した。
「く……なんだこりゃ」
 たまらず石畳についた手に、ぬらぬらとした液体がまとわりついた。
「大丈夫か、バラク」
 アンドレアが素早く近づき手を差し出そうとし、同じく足を取られた。
「これは……くそっ。油か」
「やられた、二重の罠か」
 気づいたときには全員が既に入口から踏み込んでいた。轟音とともに広間の中央に置かれた篝火の台座が火柱をあげて燃え上がった。あたり一面が赤い灯りで照らし出される。火柱は緩やかに四肢を持つ怪物の姿を取りながら、3つに別れて台座から這い出してきた。灼熱の風が一行に向けて吹き付ける。
「まずいぞ、こりゃあ」
 油を撒き散らされた石畳の床が真っ赤に燃え上がった。

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【戦闘】
PC:アンドレアMR70防5、バラクMR50防5、クリフMR45防5魔防5、デュラルMR40防5、ポルMR30防5、スパイデイMR30防5、メックリンガー老MR30防5、ゲディスMR20、呪術師キースMR25、女戦士オードリーMR60防5
敵:ファイアエレメンタルMR140*3

 *床の油に着火し、PC側全員に毎ターン防御無視3ダメージ

1ラウンド:PC【384】 VS 敵【372】 /敵側に12ダメージ!(ファイアエレメンタルA136、B136、C136)

 *炎・PC側全員に3ダメージ
「もたもたしてはこっちが不利じゃ!」
 *クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
「くそったれが! この程度でバラク様を止められると思うなよ!」

2ラウンド:PC【373】 VS 敵【360】 /敵側に13ダメージ!(ファイアエレメンタルA131、B132、C132)

 *炎・PC側全員に3ダメージ
 *デュラル、屍人使いエリファスの杖を使用。《L2これでもくらえ!》発動! ファイアエレメンタルAに40魔法ダメージ!
 *呪術師キース《L2これでもくらえ!》詠唱。ファイアエレメンタルBに40魔法ダメージ!
 *メックリンガー老、《L2これでもくらえ!》の呪文石の呪文石を使用。ファイアエレメンタルCに40魔法ダメージ!

3ラウンド:PC【367】 VS 敵【298】 /敵側に69ダメージ!(ファイアエレメンタルA68、B69、C69)

 *炎・PC側全員に3ダメージ

4ラウンド:PC【350】 VS 敵【252】 /敵側に98ダメージ!(ファイアエレメンタルA36、B36、C36)

 *炎・PC側全員に3ダメージ
 猛攻を受けて火勢が弱まりつつある炎の魔神たちは揃って魔法語の詠唱を始めた。
「まずい、あれは」
 同様の魔術の使い手であるデュラルにはその詠唱が理解できた。彼は背後を振り返ると新人に鋭い口調で警告した。
「ゲディス、下がれ! お前ではひとたまりもないぞ」
 その言葉に弾かれたようにゲディスは脱兎のごとく駆け出した。
「バラク!」
 ポルは一声叫ぶと対抗呪文の詠唱を始めた。バラクが慌てて追いかけて詠唱を始める。焦燥した表情だったキースもはっとすると同じ魔法語を唱え始めた。
 *ファイアエレメンタルA《炎の嵐》詠唱
 *ポル《ないことに》詠唱。ファイアエレメンタルAの《炎の嵐》を無効化
 *ファイアエレメンタルB《炎の嵐》詠唱
 *バラク《ないことに》詠唱。ファイアエレメンタルBの《炎の嵐》を無効化
 *ファイアエレメンタルC《炎の嵐》詠唱
 *呪術師キース《ないことに》詠唱。ファイアエレメンタルCの《炎の嵐》を無効化

5ラウンド:PC【326】 VS 敵【210】 /敵側に116ダメージ!(ファイアエレメンタル全滅)

戦闘終了:アンドレアMR55/70防5、バラクMR35/50防5、クリフMR30/45防5魔防5、デュラルMR25/40防5、ポルMR15/30防5、スパイデイMR15/30防5、メックリンガー老MR15/30防5、ゲディスMR5/20、呪術師キースMR10/25、女戦士オードリーMR45/60防5、スパルトイMR21/30(送還)

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「魔神たちも思ったよりは役に立ってくれたようだな」
 全員が荒い息をつく中、神殿の奥から完全武装の聖堂騎士スールが姿を現した。
 あたり一面にはまだ熱気と焼け焦げる嫌な匂いが漂っていた。
「1人だと……?」
「どういうつもりだ」
 火傷の箇所を押さえながら、一行は怪訝そうな顔で周囲を伺った。
「ここで何やってるか知らねぇが、取りあえず邪魔させて貰ったぜ、熊の旦那」
 バラクが身振りで一行を制し、言葉をかけながら前へ出た。
「俺は《冬の嶺の赤き炎》バラク=ヘルムハート。……まぁ顔は覚えてるだろうな」
「……あぁ」
 バラクは改めて対面する気まずさから、頭を掻きながら言葉を続けた。
「なにか大義名分があるなら聞いてやるぜ。ただの狂信者として死ぬのも不名誉だろ?」
「君たちこそわかってはいない」
 スールはゆっくりと歩みを進めながら口を開いた。
「ここが太古なんだったのか、知っているのか」
「精霊の祭壇を穢しておいて、なにを言うか貴様!」
 呪術師キースが怒鳴りつけた。スールはそれを受け流すように静かに言葉を続けた。
「精霊の祭壇……正しくは全ての精霊を敬う神獣エレーラを祀る祭壇。そしてエレーラ様は全ての獣人の守り手」
「何が言いたい」
「我ら呪われし熊人……太古はエレーラ様の御加護を賜る従者であった」
「馬鹿な。そんな話は聞いたことがない」
 キースが困惑した様子で口にした。その横で狐の部族の女戦士オードリーも首をかしげている。
「エレーラ様が獣人を率いて死の女神と戦われた時、その最も近くでお仕えしたのも我ら熊人であった。エレーラ様は敗れ、レロトラーの呪縛によって今はお休みになられているが、我らの戦いはまだ終わっていない」
「そうかい。ただ、そう言うことはレトロラーに直接言ったらどうだ? カザンの闘技場で勝ち抜きゃ聞いて貰えるだろうさ」
 バラクは大斧と長剣を構え直した。
「武器を取りな。せめて戦士として機会を与えてやる」
「君たちこそ、油断し過ぎではないのかね」
 スールは薄く笑うと、柱の影から筒状の絨毯を取り出し、一行の前に大きく広げた。
 そこには重武装の騎士をズタズタに引き裂く二頭の大熊の図が描かれていた。
 と、不意に遠くから熊の遠吠えが轟いたかと思うと、なんと絨毯の中の熊が振り返り、一行めがけて飛び出してきた。
「怪我人は下がれ。俺たちだけでやる」
 バラクの言葉に、まだ余力のあるアンドレア、クリフ、デュラル、そして女戦士オードリーが一歩前に出た。
「カザン帝国の異教徒どもよ、悔い改め偉大なる熊神の御本にひざまずくがよい! ベアカルト聖堂騎士団スール・レトナーク、参る!」

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【戦闘】
PC:アンドレアMR55/70防5、バラクMR35/50防5、クリフMR30/45防5魔防5、デュラルMR25/40防5、女戦士オードリーMR45/60防5
敵:聖堂騎士スールMR100防10、絨毯の大熊MR100*2
(待機):ポルMR15/30防5、スパイデイMR15/30防5、メックリンガー老MR15/30防5、ゲディスMR5/20、呪術師キースMR10/25

1ラウンド:PC【216】 VS 敵【256】 /PC側に40ダメージ!(アンドレア52、バラク32、クリフ27、デュラル22、オードリー42)

「多勢に無勢とはいかぬようじゃぞ」
「そのようですね。ではこちらもそれ相応の手段でやらせてもらいましょう」
 クリフとアンドレアが背中合わせで目配せした。その横でデュラルも小さく頷き詠唱をはじめた。

 *アンドレア、ファイアブランドを使用。《炎の嵐》発動! 敵全体に20魔法ダメージ!
 *クリフ《イーゼルヴァンの黒き手》詠唱。聖堂騎士スールに10魔法ダメージ!クリフ10回復。
 *デュラル《炎の嵐》詠唱。敵全体に20魔法ダメージ!

2ラウンド:PC【210】 VS 敵【209】 /敵側に1ダメージ!(聖堂騎士スール50、絨毯の大熊A60、B60)

「ちっ、これでようやく互角か……」
「おい狐女! ……助けてやらぁ」
 額の汗を拭う女戦士オードリーの背後から、呪術師キースが魔法語の詠唱を始めた。
 *呪術師キース《凶眼》詠唱。女戦士オードリーの攻撃力*3。
 *アンドレア、バラク《いだてん》詠唱。2回行動。
 *聖堂騎士スール、神の如き回復薬を使用。30回復。
「貴様らに太古より熊神教団に伝わる、真の狂戦士の闘いぶりを見せてやろう」
 *聖堂騎士スール、ハイパーバーサーク

3ラウンド:PC【364】 VS 敵【196+145=341】 /敵側に23ダメージ!(聖堂騎士スール80、絨毯の大熊A52、B52)

「な、なんだあの鬼神のような戦いぶりは」
「ええい、熊だ。先に熊を片付けちまえば……援護を頼む!」
「こうしちゃおれん。ワシも前線に出るゾイ」
 メックリンガー老が噛み砕いた木の実を回復薬で流し込みながら、槍を構えて走り出した。
 *メックリンガー老、ボンバの実+奇跡的な回復薬を使用。20回復。
 *スパイデイ、クリフに《いだてん》詠唱。2回行動。
 *ポル《いだてん》詠唱。2回行動

4ラウンド:PC【362】 VS 敵【197+126=323】 /敵側に39ダメージ!(聖堂騎士スール77、絨毯の大熊A39、B39)

 *呪術師キース《L2これでもくらえ!》詠唱。
 *聖堂騎士スールの身代わりの依り代が砕け散った! ダメージ無効
「なんだと、畜生」
 *ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
「フフフ……ソナン・イエの拳士ワカ=シマヅから伝授された技を使う時が来たようだ」
 ポルは不敵に笑うと鞭を柱に絡みつかせ、怪鳥の如き奇声を上げながら、熊に向かって飛び蹴りを仕掛けた。
「キエェェェー!!」

5ラウンド:PC【455】 VS 敵【190+125=315】 /敵側に140ダメージ!(聖堂騎士スール41、絨毯の大熊A0、B0)

 倒れた熊が絨毯の上で姿を消し、さすがの狂戦士も片膝をついた。
「まだだ……まだ終わってはいない」
 聖堂騎士スールは懐から薬瓶を取り出し一気に煽ると、一行を睨みつけ熊の唸り声をあげた。
 *聖堂騎士スール、神の如き回復薬を使用。30回復。
 *聖堂騎士スール:ワーベア化→MR+100回復10

6ラウンド:PC【318】 VS 敵【374】 /PC側に56ダメージ!(アンドレア55、バラク33、クリフ34、デュラル19、オードリー39、メックリンガー27、ポル12)

「こっちも奥の手を使え!」
 デュラルがそう呼びかけると、アンドレア、スパイデイが懐に手を入れ、熊神石を掴み出した。
「己の目的の為に祭壇を私物化するお前たちは正義ではない!」
 *デュラル、アンドレア、熊神石を使用。ワーベア化→MR+30
 *スパイデイ、熊神石の破片使用。ワーベア化→MR+25
 *デュラル《凶眼》詠唱。攻撃力*3。
「変身!」

7ラウンド:PC【430】 VS 敵【372】 /敵側に58ダメージ!(聖堂騎士スール133)

「形勢逆転だぜ」
 熊化した一行が聖堂騎士スールににじり寄る。と、その時、不意に3人の熊の姿が朧げにかすみ、瞬時に人の姿に戻った。
 広間を見下ろす回廊から高笑いが響き渡った。
「ははは。愚かな。熊神の司祭の前で異教徒に祝福が与えられると思うたか」
 聖印を手にした灰色の法衣姿の導師クリストフが一行を見下ろしていた。
「くっ……」
「撃てい」
 導師クリストフの足元に控える若い男女が、震える手で火打石銃の銃口を一行に向けた。
 ズドンと轟音が二発、広間に木霊した。

狙撃:カシム【27】/デュラルに27ダメージ!(デュラル0)
狙撃:アンジェリカ【25】/スパイデイに25ダメージ!(スパイデイ0)

 銃弾に撃たれた二人の身体が激しく吹き飛び、柱に叩きつけられた。
「せ、先輩方、大丈夫ズラか!」
 駆け寄ったゲディスの目に、血反吐を吐きながら呻く二人の胸元の装飾品が粉々に砕け散るのが見えた。
 *デュラル、スパイデイ、身代わりの依り代が砕け散り、ダメージ無効

「さぁブラザー・スールよ。皆殺しにせよ」
 その様を目にし、聖堂騎士スールは人の姿に戻り、寂寥感の漂う目で一行を見つめた。
「殺す気はない。もともと時間を稼ぐことだけが目的だ……」
 そうつぶやき、両手の武器を投げ捨てた。
「……投降する。私はどうなってもかまわん。配下の者には寛大な処置を」

「ああっ、ブラザー・スール……」
 回廊から教団員カシムとアンジェリカが悲痛な叫びを上げる。背後で歯噛みをしていた導師クリストフは二人に目をやった。
「……助けたいかね?」
「お願いします!」
 その言葉に導師クリストフは歪んだ笑みを浮かべ、両者の肩に手を置いた。
「よかろう……《変身強制》」

 両膝をついて無抵抗の様子のスールに近づいた一行は、背後から新たな唸り声を耳にし、身を硬くして振り返った。
 回廊から二頭の熊が飛び降りるところだった。
「まだやるってのか!」

8ラウンド:PC【252】 VS 敵【174】 /敵側に78ダメージ!(教団員カシム61、アンジェリカ61)

「馬鹿な……修練不足の者が石の助力もなく変身したらどうなるか」
 スールは呆けた様子で戦いを目にしていた。
「くそっ、クリストフ、貴様!」
「貴様とは酷い言われようではないか。卿の窮地を救いたいという涙ながらの申し出を受けたまでのこと」
 回廊の上からニヤついた笑みで戦いを眺めるクリストフにスールは鋭い口調で言葉を続けた。
「人の心を無くしてまで、何の信仰だ……!」
「この背教者めが! 命の続く限り熊神に奉仕する事こそが信徒たる者の務め」
「私はそうは思わぬ!」
「もうよいわ。奴らが時間を稼いでいる間に、拙僧は帰還させてもらおう」
 回廊の窓を開けた導師クリストフが振り返り、蔑んだ目線でスールに一瞥をくれた。
「背教者スール、"熊の中の熊"へは報告させてもらうからな。……《翼》!」
 導師クリストフはそのまま窓の外へ身を投げ、魔法の力で飛び去っていった。

9ラウンド:PC【264】 VS 敵【148】 /敵側に116ダメージ!(教団員カシム3、アンジェリカ3)

「神獣エレーラよ、我ら呪われし熊人は、生きる事すら許されぬというのか」
 スールは片足を引きずりながら戦いに近づくと、広間のエレーラの神像に呪詛の言葉を吐いた。
 目の前ではカシムとアンジェリカがとどめを刺せられようとしていた。
「エレーラよ!」
 響き渡った声に、女戦士オードリーが不意に斧を下ろした。気勢を殺がれた一行も、振り上げた武器を持つ手を止めた。
 静寂が広間を支配していた。全員の荒い息と血の匂いだけが静かに漂っていた。
「……やめだ。アタシは祭壇を荒らす奴を取り除きに来たんだ。降伏した奴の命まで奪おうとは思わない」
 捻れた杖に怪我をした体を預けながら、呪術師キースも口を揃えた。
「狐女と同じ意見とは癪に障るが、狼の部族とて同じだ。同じ神獣エレーラを祀る〈熊の兄弟〉であるなら余計にな」

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「真面目に働くつもりがあるなら砦までついてくれば仕事はあると思うぜ。どうだ?」
「礼を言う。だが、私は教団に戻らねばならない。次に会ったとき……君たちの手が剣を握っているならば、やはりまた我々は戦う事になるだろう」
 聖堂騎士スールは傍らに控える二頭の熊の身体を優しく撫で、出発を促した。
「〈熊の兄弟〉よ。戦いを捨て、静かに暮らす道もあるのだと覚えておいてくれ」
 呪術師キースが言葉をかけた。スールは寂しそうに首を振ると、傷だらけの熊たちとともに山道を下っていった。
「さぁて。乗りかかった船だ。収穫祭の準備も手伝うぜ」
 バラクの言葉にメックリンガー老が嬉しそうな顔で言葉を続けた。
「ええのう、村の地酒をたっぷり頂きたいもんじゃ」
「最高ズラ〜」

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート
アンドレア →熊神石に亀裂が入った。次に使えば砕け散りそうだ。
クリフ
ゲディス
スパイデイ →熊神石の破片が完全に砕け散った。身代わりの依代を使用した。
デュラル・アフサラール →熊神石に亀裂が入った。次に使えば砕け散りそうだ。身代わりの依代を使用した。
ポル・ポタリア
メックリンガー老 →《L2これでもくらえ!》の呪文石、奇跡的な回復薬、ボンバの実を使用した。


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■事件B:6人出撃
司令室にて、ガガック兵長と西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンが君たちを出迎えた。
「おお、貴様ら。無事で何よりだ。報告は聞いているぞ」
「我ら西方エルフはカルドゥニアとともに〈竜塚〉へ向かう。森のあるじのお言葉が気にかかるゆえな」
ギルサリオンを横目に、ガガック兵長が言葉を続けた。
「浄化した遺跡の警護はレックス砦で引受ける事となった」
「諸君らの助力も願いたいところだが……」
(下記より選択して下さい)
・西方エルフとともに〈竜塚〉へ向かう
・浄化した遺跡の警護にあたる
脅威予測)中
報酬)中

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

 〈大断崖〉の麓を流れる大河ヴォルガ川。重武装の一行が神妙な顔で大河のほとりを下流に向かって行軍している。
 目指すはヴォルガ川がカザンカ川と合流する古き伝承の残る地〈竜塚〉と、その麓に古くからあるユランタウ修道院である。
「ユランタウってのは、カザン古語でユラン(蛇)とタウ(丘)ってのが語源なんだってよ」
「へええ」
「元々この辺は蛇が多い土地なんだ。ユランってのは蛇の意味。それが転じて蛇たちの親玉……〈竜〉の事も指すようになったらしいな」
 この地方の伝承に詳しい盗賊のニンツが、弟分のカーモネーギーに目的地ユランタウの由来について語っていた。その横を歩く一行も興味深げに耳を傾けはじめたため、話は〈カザンの悪夢〉こと、ユランタウの黒竜退治の伝説に移った。

 むかしむかし、まだカザン帝国ができて間もない時代、この地にユランタウと呼ばれる丘があった。丘にはその名の通り丈夫な丸太のごとき蛇たちが蔓延り、その蛇たちの王である邪悪な黒竜が巣食っていた。
 黒竜はたびたび〈大断崖〉を越えて北の大都市タリーマークを襲い、人々をさらっては貪り食らった。その圧倒的な力にはカザン帝国の騎士団でさえ歯が立たず、人々は黒竜を〈カザンの悪夢〉と呼び、恐れた。
 数度の討伐に失敗した大魔術師カザンは、親友であるシャンキナルの森の偉大なるエルフ王、ベリエンベールの力を借りることにした。
 エルフ王ベリエンベールは聖地シャンスに伝わる秘宝を手に、配下の西方エルフの精鋭を率い、カザン帝国の魔術師たちともに黒竜討伐に遠征した。
 激しい戦いの末、ついに魔術師たちはエルフにとって禁断である火を丘に放ち、蛇たちを焼き殺すことに成功した。
 そして蛇の王たる黒竜は偉大なるベリエンベール王と一騎打ちとなり、三日三晩にわたる戦いの末に6つの肉片にされ退治された。
 しかしベリエンベール王もその戦いで黒竜の毒を受け、その後生涯、片腕を使うことができなくなったという。
 竜の死骸は、丘の麓に建立された修道院に祀られることとなり、以後この地は〈竜塚〉と呼ばれるようになった。

「……てなわけで、この辺りで〈カザンの悪夢〉のことを知らないやつはいないのさ」
 ニンツの物語が終わると東洋風の少女シャオリンが感心した様子で拍手を送った。
「……ま、退治した英雄ってのが語り部によって違ってな。俺の村じゃ、大魔術師カザンその人ってことになってたんだが……ギルサリオンの野郎が言うなら、ベリエンベール王なんだろうさ」
「伝説ってそんなもんだよねえ」
「まぁベリエンベール王だって伝説上の人物だ。かのナーガ連邦との戦いで死んだというやつもいるし、実はまだ生きていてシャンキナルの森を治めているというやつもいる。……なんにせよ、黒竜の悪夢をもう一度見る訳にはいかねえ」
 ニンツとカーモネーギーは少し先を歩く西方エルフ隊長ギルサリオンの姿をそっと眺めながら話を締めくくった。
「アタシの故郷にも眠れる龍の伝説があるんだヨ。あのね、寐龍(メイロン)って言ってネ……」
 シャオリンは無口な戦士ヘルトにソナン・イエに伝わる伝承を楽しそうに語りはじめると、この辺りにも鱗とか落ちてないかなあとキャッキャと一人騒がしく笑っていた。
「ねえ睡蓮。アナタもそう思うよネエ?」
 シャオリンは手にした小さな木彫りのドールに優しげに話しかけた。古代帝国の塔で弐の騎士ヴェルナルドゥスの魔力によって動き出したドールであったが、塔を離れたその後二度と動く事はなかった。しかし時折、置いたはずの場所から移動していたり、閉じたはずの目をうっすらと開けていたりと不思議なことが続いていた。
「またお話してくれないかなァ……」
 シャオリンはひとしきり話し終わると残念そうな顔をしながらドールを鞄の中にしまい込んだ。

「マロウズはどうした?」
「あいつなら偵察だとか言って先に向かったぞ」
 ギルサリオンの問いに、赤毛の少女エミリアがぶっきらぼうに言葉を返す。
(やつめ、よほどカルドゥニアのことを気にしているようだな)
 ギルサリオンは後方を振り返ると、目で追えぬほど静かな動作で足を運んでいる深緑のローブの術士隊を眺め、ため息を付いた。
「ギルサリオン様」
 術士アルヴェルディアが側に寄って行軍を促した。
「ああ、わかっている。急ごう」
「待て」
 歩を進めようとするギルサリオンをエミリアが留めた。鋭い視線を周囲に投げかける。
「何か……変だ」
 そう口にしながら懐に手を入れると〈そこにあり〉の呪文石を掴み出した。周囲の木々のそこかしこに隠された存在を示す紫の光が生じる。
「ちっ……厄介なのがいるようだぞ」

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:シャオリンMR45防5魔防5、ヘルトMR40防5、ニンツMR40防5、カーモネーギーMR35防10、エミリアMR30防5
西方エルフ森林警備隊:隊長ギルサリオンMR60防5、術士アルヴェルディアMR35
敵:吸血植物MR30*10

1ラウンド:PC【281】 VS 敵【298】 /PC側に17ダメージ!(シャオリン45、ヘルト40、ニンツ40、カーモネーギー35、エミリア30、隊長ギルサリオン60、術士アルヴェルディア35)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)
「くっ……こいつは」
「まるで蛇だ」

2ラウンド:PC【254】 VS 敵【288】 /PC側に34ダメージ!(シャオリン43、ヘルト38、ニンツ38、カーモネーギー33、エミリア28、隊長ギルサリオン58、術士アルヴェルディア29)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)
「術士のダンナ、援護を!」
 *術士アルヴェルディア《死の刃》詠唱。ニンツの攻撃力*2。
 *隊長ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
「燃えろぉ!」
 *シャオリン、炎のガントレットを使用。《炎の嵐》発動! 敵右翼に20魔法ダメージ!

3ラウンド:PC【322】 VS 敵【228】 /敵側に94ダメージ!(吸血植物A0、B0、C0、D0、E1,F21、G21、H21、I21、J21)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)
 *増援:吸血植物MR30*5

4ラウンド:PC【242】 VS 敵【299】 /PC側に57ダメージ!(シャオリン36、ヘルト31、ニンツ31、カーモネーギー26、エミリア21、隊長ギルサリオン51、術士アルヴェルディア22)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)
「くそっ、キリがない」
「こんなところで足止めを食らってる場合じゃねえってのに……!」
 と、そこへ前方の木立より一頭の銀狼が飛び出し、手近な吸血植物を噛み千切った。

 *増援:銀狼MR65

「チャンスだ! 各個撃破!」
 *ニンツ《これでもくらえ!》詠唱。吸血植物Fに20魔法ダメージ!
 *術士アルヴェルディア《L2これでもくらえ!》詠唱。吸血植物Oに40魔法ダメージ!

5ラウンド:PC【290】 VS 敵【230】 /敵側に60ダメージ!(吸血植物A0、B0、C0、D0、E0,F0、G15、H15、I15、J15、K24、L24、M24、N24、O0)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)

6ラウンド:PC【272】 VS 敵【216】 /敵側に56ダメージ!(吸血植物A0、B0、C0、D0、E0,F0、G8、H8、I8、J8、K17、L17、M17、N17、O0)

 *吸血植物、特殊能力/吸血(PC側全員に毎ターン防御無視2ダメージ)

7ラウンド:PC【257】 VS 敵【154】 /敵側に103ダメージ!(敵全滅)

戦闘終了:シャオリンMR30/45防5魔防5、ヘルトMR25/40防5、ニンツMR25/40防5、カーモネーギーMR20/35防10、エミリアMR15/30防5、隊長ギルサリオンMR45/60防5、術士アルヴェルディアMR16/35、銀狼MR61/65

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「……すまない。遅くなった」
 銀狼は朧げな形でエルフの青年マロウズに姿を変えた。ギルサリオンが驚いた表情で近づく。
「氏族の名を捨てたはずの男が、眷属に姿を化すとはな」
「……これは俺ごときの力ではない」
 そう言うと、マロウズは腰に刺した不思議な光を放つ短剣を抜き放ち、日にかざした。
「なんと……古代の遺物か」
「ああ、西方エルフがこの地に住まうよりもはるか昔、〈古き森〉の主たちの残した逸物のようだ……俺には過ぎた代物だがな」
「銀の河ケレブスィールが健在であればなんと言われるかな」
「嘆いているだろうさ。枯木のウロの中でな」
 マロウズは吐き捨てるように言うと、仲間の方へ向き直った。
「急ごう。竜塚はもうすぐそこだ」


 ユランタウ修道院。〈竜塚〉の麓、黒竜の死骸を祀ったとされる古い建造物である。いまや訪れる者も少なく、風雨にさらされ苔むした姿を晒している。
 暗雲立ち込める中、一行は異様な気配を感じつつ、遠巻きに修道院を見やっていた。
「こんなとこで突っ立っててもどうしようもねえだろ。偵察は俺たちに任せとけよ」
 ニンツが一歩前に出て、盗賊二人に指示を出した。
「エミリアは右手から、カーモネーギーは左手から回り込んでくれ。俺は正面に向かう」
「わかったよ、兄貴」
「ふん、お前が正面でいいのかは疑問だがね」
 それぞれ返事を口にしながら、足音を消して静かに修道院へ向かった。その様子を尻目にギルサリオンは配下に手早く指示を出した。
「アルヴェルディア、カルドゥニアに儀式の準備を」
 その時、丘の上から激しい突風が吹き下ろしてきた。たまらず手で顔を覆った一行の耳に、かすかに竜の鳴き声が聞こえた。
「……妙な気配がする」
「おい! まずいぞ、こりゃ」
 修道院の周囲に散った盗賊たちから警戒の声が上がる。正面や窓が全て開き、武装した怪物が姿を現した。
「既に入り込んでいたか……術士隊は散開し浄化に当たれ!」

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘A】
PC:ニンツMR25/40防5、カーモネーギーMR20/35防10、エミリアMR15/30防5
敵:骸骨兵MR50*2

1ラウンド:PC【87】 VS 敵【93】 /PC側に6ダメージ!(ニンツ25、カーモネーギー20、エミリア15)

 *増援:骸骨兵MR50

2ラウンド:PC【89】 VS 敵【131】 /PC側に42ダメージ!(ニンツ16、カーモネーギー16、エミリア6)

「くそっ、これじゃまずい。いったん引くぞ」
 *PC側撤退

【戦闘B】
PC:マロウズMR41/45防5、シャオリンMR30/45防5魔防5、ヘルトMR25/40防5、隊長ギルサリオンMR45/60防5
敵:屍人兵MR80*2

1ラウンド:PC【149】 VS 敵【141】 /敵側に8ダメージ!(屍人兵A76、B76)
2ラウンド:PC【146】 VS 敵【146】 /両者ダメージなし
3ラウンド:PC【158】 VS 敵【140】 /敵側に18ダメージ!(屍人兵A67、B67)

 *ニンツたち合流

【合流戦闘】
PC:マロウズMR41/45防5、シャオリンMR30/45防5魔防5、ヘルトMR25/40防5、隊長ギルサリオンMR45/60防5、ニンツMR16/40防5、カーモネーギーMR16/35防10、エミリアMR6/30防5
敵:屍人兵MR67/80*2、骸骨兵MR50*3

 *エミリア、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
 *カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。

1ラウンド:PC【271】 VS 敵【281】 /PC側に10ダメージ!(マロウズ41、シャオリン30、ヘルト25、ギルサリオン45、ニンツ16、カーモネーギー16、エミリア6、スパルトイ30)

 両軍入り乱れての攻防の最中、窓を突き破って屍の猟犬が飛び出してきた。
 *増援:アンデッドハウンドMR60*2
 *エミリア、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
 *マロウズ、シャオリン、ヘルト、ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。

2ラウンド:PC【428】 VS 敵【375】 /敵側に53ダメージ!(屍人兵A59、B59、骸骨兵A42、B42、C43、アンデッドハウンドA53、B53)

「シャオリン!」
 ヘルトが珍しく鋭い口調で呼びかけた。振り返った耳に先行する魔法語の詠唱が木霊し、シャオリンはハッとして詠唱を重ねる。
「げ、原祖たる太陽の灼熱を用いて、アタシたちの敵を打ち倒す焔よ来てヨ……《炎の嵐》!」
 *ヘルト、シャオリン《炎の嵐》詠唱。敵全体に20魔法ダメージ!*2

3ラウンド:PC【275】 VS 敵【224】 /敵側に51ダメージ!(屍人兵A11、B11、骸骨兵A0、B0、C0、アンデッドハウンドA6、B6)

「よっしゃあ、これで終わりだ」
「……油断するなっ」
 歓声を上げたニンツをエミリアが鋭い口調で制した。開きっぱなしの扉の奥から巨体の怪物がゆっくりと姿を現していた。

 *増援:オーガ屍人兵MR100*2

 その姿を目にしたニンツは、カーモネーギーに一声呼びかけた。意図を汲んだカーモネーギーはすかさず距離を取って弓に矢をつがえる。ニンツはそのままエミリアに目配せをすると、巨体の怪物めがけて走り出した。
「いくぜ、ウスノロ野郎!」
「何をしてる! 無茶だ!」
 マロウズとヘルトが後を追った。
 ニンツは腰の二本の短剣を引き抜いて真正面からオーガ屍人兵に飛びかかったが、眼前で急に素早いステップで横にすり抜けた。
「やれ! カーモネーギー、エミリア!」

 *カーモネーギー、《死の刃》の呪文石を使用。攻撃力*2。
狙撃:カーモネーギー【60】/オーガ屍人兵Aに60ダメージ!
 *エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動! オーガ屍人兵Aに60魔法ダメージ! オーガ屍人兵A死亡

「てめぇはこれでもくらっとけや!」
 *ニンツ《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。オーガ屍人兵Bに40魔法ダメージ!

4ラウンド:PC【201】 VS 敵【196】 /敵側に5ダメージ!(屍人兵A10、B10、アンデッドハウンドA5、B5、オーガ屍人兵A0、B59)
5ラウンド:PC【259】 VS 敵【192】 /敵側に67ダメージ!(屍人兵A0、B0、アンデッドハウンドA0、B0、オーガ屍人兵A0、B45)
6ラウンド:PC【257】 VS 敵【65】 /敵側に190ダメージ!(敵全滅)

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 乱戦に決着がついた頃、周囲でも術士隊によって大量の屍人兵が調伏されていた。その数、三十余り。一行は改めて、精鋭術士隊たるカルドゥニアの力を目にし、汗一つかかず、眉ひとつ動かさぬその立ち居振舞いに、背筋が寒くなった。
 ニンツはふと、傍に立つ術士の足元にきらりと輝くものが視界をかすめた。かがみ込むと銀製の首飾りであった。ニンツは拾い上げて術士の女エルフに差し出した。エルフは空虚な眼差しで差し出された品を見つめると、無言で受け取り首から下げ直した。
「……礼くらい言えねえのかよ」
「カルドゥニアの魂は精霊の樹に捧げられている。心はここには、無い」
 マロウズが背後から静かに声をかけた。そして寂しげとも懐かしげとも言える表情で、離れてゆく女エルフを見つめた。
「イアヴァスリルの事が気になるようだな」
「……さぁ、何のことかわからんな」
 マロウズはギルサリオンの視線を反らすように真逆へ向き直った。
「エルダーリーフ氏族の〈秋の輝き〉と称された娘……カルドゥニアに選ばれるのは氏族の名誉……そうだろう?」
「俺には関係のない話だ」
 マロウズは吐き捨てるように呟くと静かにギルサリオンから離れた。ギルサリオンはため息をつくとアルヴェルディアに術士隊を率いて丘の上に向かうよう指示を出した。竜の鳴き声を孕んだ風は、なお強く丘から吹き下ろしていた。

「やれやれ、屍人兵どもが騒がしいと思ったら……これはどうしたことかね」
 無造作に投げかけられた言葉に、一行は慌てて修道院の入り口へ向き直った。
 片眼鏡をかけ、顎に薄い山羊鬚を生やしている男性が、扉から姿を現したところだった。男は髭を触りながら興味深そうに一行を見回した。
「ほう……諸君らは例の。妹たちが世話になったようだな」
 男は軽い口調で話し続けながら歩を進めた。一行に緊張が走る。
「我はエレファバ。マリオナルシス卿の教えを賜る者である」
 男は両手を広げて優雅にお辞儀をした。そして丘の上を振り仰ぐように眺めながら誰に言うともなくつぶやいた。
「黒竜には過去の汚名をそそぐ機会をくれてやろうと思うのだよ。今度こそ〈カザンの悪夢〉の名に恥じぬよう大いに暴れてもらいたいものだ」
 男はくっくと喉を鳴らして笑った。一行は顔を見合わせた。
 そこへ、修道院の奥から足を引きずりながら別の人影が姿を現した。人影は真紅のローブを身に纏い、ゆっくりと歩を進めながら一行に声をかけた。
「あらあら……誰かと思ったら」
 片目片腕となり足をひきずるその人影は、一行もよく知っている女……屍人使いエルファニであった。
「兄上、魔力は捧げました。あとは時間の問題でしょう」
「よし、ではゆくぞ」
 男は懐から小ぶりなワンドを取り出した。
「待て!」
 ニンツが一歩踏み出し、叫んだ。男はそれを横目で眺めると、ワンドを持たぬ方の手を軽く払った。《泥だ沼だ》という囁き声が耳に届くや否や、一行の足元が突如、泥沼と化しずぶずぶと足が取られて沈みはじめた。
「それでは諸君、ごきげんよう」
 男はワンドを一振りすると、薄い笑みを顔に浮かべながら、エルファニと共に姿を消した。


 竜の鳴き声は更に大きく木霊していた。丘から吹き下ろす風は力を増し、辺りの木々は大きく揺れ、枝から葉が舞い散った。遠くに咆哮が聞こえはじめた。
「竜は……目覚めちまったのか」
 カーモネーギーが絶望的な口調で呟いた。
「いいや。まだ微睡んでいるだけだ……いまなら、まだ」
 ギルサリオンが毅然とした表情でそう答えた。
「お伽噺の3つの宝物がありゃあな」
 ニンツが本気とも冗談ともつかぬ口調で答えた。
「三種の聖遺物は聖地シャンスだ。そうだろ」
 マロウズはギルサリオンの目を見つめながら口にした。
「アルヴェルディア、カルドゥニアとともに儀式の準備を。少しでも長く、竜の目覚めを遅らせよ」
「御意」
 術士たちが足早に丘の上に立ち去ると、ギルサリオンは一行を振り返った。
「聖地へ向かう」


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
" 片耳の" マロウズ
エミリア →《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
カーモネーギー →《死の刃》の呪文石を使用した。
シャオリン
ヘルト
偵察兵のニンツ →《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用した。


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■事件C:6人出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
貴様らあてに魔術師カンダックから伝言が届いているぞ。
「諸君、これを読んでいるという事は生きて帰ってきたのだろう。こちらも古代帝国ティグリアについて少し調べることができた。文献によると《七英雄》参の騎士の名はクリストフォルス。〈幻影遣い〉と呼ばれていたそうだ。次の階層には此奴が待ち構えているに違いない。私はいましばらく調査を続けたいので、スラムグリオン魔法学校を離れることはできない。無理はせず、慎重に進みたまえ。また何かわかったことがあれば連絡する」
第四階層へは、初の挑戦となる。事前情報がないため、一層の注意をして望むように。
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

 第三階層の弐の騎士の玉座から続く古代樹の大階段を登りきった先、初めて足を踏み入れる第四階層は古典的とも言える石畳の迷宮が広がっていた。
 階段を登りきって、2ブロック先を左へ曲がり、4ブロック前進し、また左へ……。
 三名が並ぶとやっとの、縦横およそ3m四方の空間を、一行は言葉少なげに歩を進めていた。

「気をつけろよ。こう見通しが悪くてはいつ何が出てくるかわからんからな」
 先行して罠や仕掛けを調べていた盗賊ソーグが後方を振り返りながら声をかけた。
「まぁ、俺はこの方が落ちつきますがね」
 ドワーフ戦士ヤスヒロンが、ひんやりとした石壁を撫でながらつぶやいた。
「階層ごとにこうも違うのダナ……」
 初めてこの塔に足を踏みいれた、カエル人の戦士サマが周りを見回しながら口にする。
 魔獣の住処たる密林と化していた第三階層と打って変わった閉塞感のある空間に、一行はまだ慣れず、居心地悪そうな様子であたりを見回していた。
「10フィートの棒でも持ってくりゃ良かったかね」
 ソーグとともに前を歩いていた戦士へーざぶろーのつぶやきを耳に、後方のカエル人戦士ヴェルサリウス27世が神妙な様子で頷いた。
 前衛の様子を眺めながら、無敵の万太郎は隣に並ぶ長身の痩せた男に話しかけた。
「まさか第四階層にも付いて来てくれるとは思わなかったよ」
「ま、師匠に頼まれたからにはな」
 男はそう言うと大げさな身振り手振りとともにニヤリと笑った。
「……義理堅い男イェスタフとは俺様のことさ」

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【隊列】
前衛:ソーグ、ヤスヒロン、へーざぶろー
中衛:万太郎、イェスタフ、サマ
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール

【進路】
北2→西4→南2→東2→南2
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「さて……どうする、隊長」
 ソーグはT字路を前に、振り返って万太郎の指示を仰いだ。
 向かって右手(西)と左手(東)には通路が伸びており、ほぼ正面(南)には扉が見えた。
 付け加えると、東の通路は2ブロック先で南に折れている。
「うーん……」
 万太郎は少し悩んだが、とりあえず目の前の扉からいこうと宣言した。ソーグが小さく頷き扉を調べ始めた。
「【#6】……? どういう意味だ」
 ソーグは扉の正面の金属板に彫り込まれた数字に首をひねりつつ、罠と仕掛けを手早く調査した。気になるものは何もない。鍵も開いていた。扉に耳をつけて音を探るが、特に何も聞こえては来ない。振り返ると後ろから覗き込んでいた万太郎が頭を掻きながらつぶやいた。
「悪いな。俺はどうもこういう作業が苦手で」
「なに、まだ借りを返せてないからな」
 ソーグはニヤリと笑うと、万太郎の肩を軽く叩いた。そして一行に行くぞと声をかけると、扉を引き開けた。

 目を疑う光景が広がっていた。
 そこは街の広場。噂話に興じる民衆。人々が見つめる先には、広場の中央に設置された処刑台。
 一行は刹那、息を呑み、立ち尽くしていた。ソーグは慌てて背後を見返した。奇妙なことに入ってきたはずの扉そのものがどこかへ姿を消していた。
「ディニエル!」
 突然ヤスヒロンが大声を出し、走り出そうとした。隣のへーざぶろーがその腕を掴んで引き止めた。
「よせ! 何をしてる」
「離せ! 妹が……!」
 ヤスヒロンは身を振りほどこうと、もがきながら叫んだ。へーざぶろーはやむなく羽交い締めにして口を塞いだ。
 万太郎がヤスヒロンの視線の先に目をやると、目隠しをされた若いエルフの娘が処刑台に向けて連行されていくところだった。
「ディニエル! ディニエル!」
 ヤスヒロンは塞がれた口から叫び続けた。
 背後から、辺り一面にまばゆい光が放たれた。一行が振り返ると光はヴェルサリウスの掲げた古代帝国の宝珠から発せられていた。
 光に照らされ、周囲の街の風景が歪み始める。やがて光が収まった時、辺りは薄暗い石造りの部屋に姿を変えていた。
「ふぅむ……やはりか」
 静まり返った部屋を見回し、ヴェルサリウスが宝珠を懐にしまいながら、誰に言うともなしにつぶやいた。万太郎がその後を引き継いだ。
「……参の騎士は〈幻影遣い〉」

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Room #6:
・東西4ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・古ぼけた家具
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 蜘蛛の巣の張った部屋には、古めかしいテーブル、椅子、戸棚が転がっていた。四方それぞれの方角には扉が見える。
 まだ先程の光景も生々しく、この古びた石造りの部屋と人々の息づかいが聞こえんばかりの雑踏と、どちらが真実なのか測りかねると言ったところである。
「なんだったんだ……いまのは」
 へーざぶろーはしきりに頭を振って平常心を取り戻そうとしている。当のヤスヒロンは放心したかのように口をつぐんでいた。
「この様子じゃ、ここは探すだけ無駄だな。……で、どっちに行くよ」
 ソーグが入ってきた以外の3つの扉を指し示しながら問いかけた。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(東)
 調査(ソーグ)→罠発見!→罠解除(ソーグ)→解除成功!

【進路】
扉(東)→東2→北2
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「ああ、やはりここで繋がるわけか……」
 曲がり角から先を覗いたソーグがそう呟いた。へーざぶろーと万太郎が覗き込むと、先程の部屋に入る前の扉が見えた。
「どうする? 一旦戻るか」
「あまり先へ先へは行きたくないかな」
「ではそうしよう」
 ソーグはそう答えつつ、先程からむっつりと押し黙ったままのヤスヒロンにチラリと目をやった。

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【進路】
西6→扉
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「……今度は【#1】か」
 一行の前にまた金属板のついた扉が見えた。横にスライドするタイプの石扉だ。通路はそこで北に曲がっている。
 前衛3人は後ろを振り返ったが、後衛のメンバーは任せるとばかりに鷹揚に頷くだけであった。
「〈そこにあり〉の呪文石が足りないやつは俺に言ってくれ。多めに用意してある」
 万太郎は一行を見回しながらそう伝えた。
「さっきみたいなのでは、調べるだけ無駄かもしれんがな……」
 ソーグはそう言いながら、石扉を手早く調べ、聞き耳を立てようとした。
「待て。そのまま開けるナ」
 中衛のサマが一歩前に出て、引き戸に仕掛けられていたワイヤーを手早く切断した。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉
 調査(ソーグ)→失敗
 そこにあり(サマ)→罠発見!→罠解除(サマ)→解除成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「ば、馬鹿な。こんなところに」
 扉を開けた瞬間、凄まじい熱風が顔を打ち、広めの部屋の中に巨大な赤い体躯の竜の姿が目に飛び込んできた。
 へーざぶろーが素早く魔法語を詠唱するが、発した光を受けてもなお赤竜はその巨体を揺るがせなかった。
「ちっ、今度は消えないのか」
「来るぞ、気を抜くな!」

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:ソーグMR45防5、ヤスヒロンMR45防5、へーざぶろーMR35、無敵の万太郎MR25防5、イェスタフMR40防5、サマMR20防5、ヴェルサリウス27世MR20防10魔防5、バードドールMR30、ハンタードールMR35
敵:レッドドラゴンMR350防20魔防10

 *先制射撃:ハンタードール【29】/レッドドラゴンに29ダメージ!(レッドドラゴン341)

1ラウンド:PC【275】 VS 敵【292】 /PC側に17ダメージ!(ソーグ45、ヤスヒロン45、へーざぶろー33、万太郎25、イェスタフ40、サマ20、ヴェルサリウス20、バードドール28、ハンタードール33)

 *ヴェルサリウス27世《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。レッドドラゴンには通じない!
 *サマ《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。レッドドラゴンには通じない!
 *万太郎、古代帝国の指輪を使用。《わたしを守って、あなたを守って》発動! ソーグの魔法防御+15。
 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(前衛3人に10魔法ダメージ)

「ヤスヒロン! いつまでボケっとしてやがるんだ! そんな事じゃ死ぬぞ!」
 ソーグが炎に身を焼かれながら、集中を欠いた動きで漫然とモーニングスターを振るうヤスヒロンを叱咤した。
「奴の鱗を貫き通す一撃が必要だ。例の杖を使え!」
「あ、ああ」
 ヤスヒロンはピシャピシャと自らの頬を叩いて気合を入れ直した。
「イェスタフ、援護を頼む!」
「ちぇっ。俺様に魔法を期待するなよな」
 万太郎の言葉にイェスタフは苦笑いしながら初歩的な魔法語の詠唱を始めた。
 *ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《L3これでもくらえ!》発動! レッドドラゴンに60魔法ダメージ!
 *ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
 *へーざぶろー《死の刃》詠唱。攻撃力*2
 *イェスタフ《死の刃》詠唱。万太郎の攻撃力*2

2ラウンド:PC【353】 VS 敵【277】 /敵側に76ダメージ!(レッドドラゴン235)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(中衛3人に10魔法ダメージ)

「グワァ」
 カエル人サマが業火に身を焦がされる。比較的軽装の中衛と後衛メンバーはブレスを食らってはひとたまりもない。慌てて懐から回復薬を取り出した。
 *サマ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
「くそっ、さすがはドラゴン。手強いッ」

3ラウンド:PC【292】 VS 敵【244】 /敵側に48ダメージ!(レッドドラゴン207)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(後衛3人に10魔法ダメージ)
 *ヴェルサリウス、奇跡的な回復薬を使用。10回復。

4ラウンド:PC【272】 VS 敵【233】 /敵側に39ダメージ!(レッドドラゴン188)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(前衛3人に10魔法ダメージ)

「このままじゃ、ジリ貧だ」
「ああ、出し惜しみしてる場合じゃ無いな」
 *ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
 *万太郎《凶眼》の呪文石を使用。攻撃力*3
 *サマ《これでもくらえ!》詠唱。レッドドラゴンに20魔法ダメージ! 
 *イェスタフ《これでもくらえ!》詠唱。レッドドラゴンに20魔法ダメージ! 

5ラウンド:PC【326】 VS 敵【209】 /敵側に107ダメージ!(レッドドラゴン81)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(前衛3人に10魔法ダメージ)

6ラウンド:PC【214】 VS 敵【165】 /敵側に49ダメージ!(レッドドラゴン52)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(中衛3人に10魔法ダメージ)

7ラウンド:PC【196】 VS 敵【149】 /敵側に47ダメージ!(レッドドラゴン25)

 *レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス(後衛3人に10魔法ダメージ)

「とどめだ! 首を落とせ」

8ラウンド:PC【187】 VS 敵【135】 /敵側に52ダメージ!(レッドドラゴン死亡)

戦闘終了:ソーグMR25/45防5、ヤスヒロンMR15/45防5、へーざぶろーMR3/35、無敵の万太郎MR5/25防5、イェスタフMR20/40防5、サマMR10/20防5、ヴェルサリウス27世MR10/20防10魔防5、バードドールMR8/30、ハンタードールMR13/35

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

 全員半死半生となってようやく倒した赤竜の巨体が、霞のようにぼやけて姿を消した。
「危ないところだった……」
 万太郎は額の汗を拭って、それぞれの被害状況を確認した。大怪我を負った者も多い。一度出直すべきかもしれない。
「フン、竜の財宝と言うには随分チンケな代物ではないか」
 ヴェルサリウスがソーグの見つけた宝箱を〈開け〉の呪文石で解錠して、中身を覗き込むと、残念そうな声を上げた。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #1:
・東西3ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
・宝箱(銀貨1500枚(金貨150枚相当)、?ぶき、?まきもの、?いし、?きみょうなアイテム)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
ソーグ →戦闘後《そこにあり》の呪文石を使用し、レッドドラゴンの財宝を発見。
ヤスヒロン
へーざぶろー
無敵の万太郎 →《凶眼》の呪文石を使用した。
サマ →《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
ヴェルサリウス27世 →《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。

→レッドドラゴンの宝箱より、銀貨1500枚(金貨150枚相当)、?ぶき、?まきもの、?いし、?きみょうなアイテムを入手した。
→レッドドラゴンの幻影に手痛い損害を被った一行は、一度撤退し体勢を立て直す事にした。

■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP.png

■入手した財宝
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。未鑑定のまま分配するため、詳細は入手後に確定となる。
それぞれ1つしか無いため先着順。(既に他者に取られていた場合は金貨となる)
・?ぶき
・?まきもの
・?いし
・?きみょうなアイテム
・金貨50枚


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ランキング

1位:
ヴェルサリウス27世/MR20防10魔防5
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨160枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))

サマ/MR20防5
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨55枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)

ソーグ/MR45防5+
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨30枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、奇跡的な回復薬、《ないことに》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)

無敵の万太郎/MR25防5
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨40枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*6、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))

5位:
へーざぶろー/MR35
 +金貨20枚、選択した財宝
→(所持品:金貨25枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)

ヤスヒロン/MR45防10
 +金貨20枚、選択した財宝
→(所持品:金貨50枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬、ボンバの実)

7位:
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
 +金貨50枚
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)

アンドレア/MR70防5++
 +金貨50枚
→(所持品:金貨80枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、熊神石、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》)

クリフ/MR45防5魔防5+
 +金貨50枚
→(所持品:金貨90枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、奇跡的な回復薬、竜の牙、炎の石、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》)

デュラル・アフサラール/MR40防5+
 +金貨50枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬*2、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、熊神石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《凶眼》《炎の嵐》)

11位:
エミリア/MR30防5
 +金貨45枚
→(所持品:金貨45枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*3、《そこにあり》の呪文石*3、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬*1、竜の牙、熊神石の破片、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能))

偵察兵のニンツ/MR40防5
 +金貨45枚
→(所持品:金貨65枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬×2、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》)

13位:
カーモネーギー/MR35防10
 +金貨40枚
→(所持品:金貨105枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬、異界獣の黒曜石、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》)

シャオリン/MR45防5魔防5
 +金貨40枚
→(所持品:金貨80枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《大まぬけ》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)

スパイデイ/MR30防5
 +金貨40枚
→(所持品:金貨65枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》)

ヘルト/MR40防5
 +金貨40枚
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】&【カッツバルゲル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《厄払い》の呪文石、異界獣の黒曜石、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)

ポル・ポタリア/MR30防5
 +金貨40枚
→(所持品:金貨95枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*3、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)

メックリンガー老/MR30防5
 +金貨40枚
→(所持品:金貨75枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《L2これでもくらえ!》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、ボンバの実)

19位:
ゲディス/MR20
 +金貨35枚
→(所持品:金貨35枚。)

"片耳の"マロウズ/MR45防5
 +金貨35枚
→(所持品:金貨90枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《死の刃》《そこにあり》)

■砦にて待機(今回投稿無し)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。

<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り

☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。

・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
〈大断崖〉風の峡谷に放棄された古城が発見された。
スラムグリオン魔法学校の文献にも記される、へローム王国時代の著名な魔術師ダルゴンの大図書館ではないかと噂されている。
神の如き力を持つと言われた魔術師の1人、ダルゴンの遺した魔導書を手に入れることが出来れば、ひと財産である事は間違いない。
脅威予測)中
報酬)大


B:
司令室にて、ガガック兵長と西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンが君たちを出迎えた。
「報告は聞いている。〈シャンキナルの森〉の西方エルフの聖地へ向かうのだとな。レックス砦から大規模な探索部隊を出すという提案もさせてもらったが……」
「聖地シャンスは我ら西方エルフの魂の拠り所。本来であれば諸君ら帝国人には踏み入って貰いたくない場所なのだ。無論、今が非常時であるのは承知の上でだが……諸君ら少数部隊のみでの同行を願いたい」
参謀である魔術師ヴォーゼル卿が言葉を続けた。
「聖地には意志を持つ古代植物や太古の魔術などが仕掛けられていると聞く。よいか、準備を怠るでないぞ」
脅威予測)中
報酬)小


C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層は古典的とも言える石造りの迷宮になっているようだ。
幻術によるものか不可思議な現象も起こっている。一層の注意をして探索に望むように。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い

■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP.png


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】

https://www1.x-feeder.info/FTGAME/

出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】

https://jp.surveymonkey.com/r/QYYZPZ8

参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
 *投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。

【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。

■今回の締切:4/12(日)24時まで

 *ep.12配信予定:5月中旬


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