SPAM注意

(編集・水波)最近SPAM投稿が増えておりますが、見つけ次第手動で削除いたしますので、決してクリックなどされないよう、ご注意下さい。

2026年7月28日火曜日

ゲームブックにおける死と物語 第8回:『単眼の巨獣』における選択と成長 FT新聞 No.4934

おはようございます。FT新聞編集部員のくろやなぎです。 本日は『ゲームブックにおける死と物語』の第8回として、『単眼の巨獣』(著:ロア・スペイダー、2025年、FT書房)に関する考察記事のつづきをお届けします(前回掲載は2026/06/30、No.4906)。 『単眼の巨獣』は、「混沌」と呼ばれるモンスターを主人公とするゲームブックです。 混沌は、「あらゆるものを取り込み、成長を続ける」という特徴をもつモンスターですが、その中でも「森の一つ目狼」と呼ばれる個体は、自らの「分裂体」を生み出すという「まれな選択」を行う、変わり者の混沌でした。 作品のプロローグで、一つ目狼は人間たちの国からの討伐隊に殺されますが、その分裂体である「君」は、一つ目狼によって海へ逃がされて生き延び、作品の序盤の舞台となる絶海の孤島に流れ着きます。 前回の記事では、このプロローグにおけるいくつかの描写や、本編開始直後のある強敵との遭遇の場面を手がかりとして、混沌の「本能」と、一つ目狼や君の「個性」および「選択」との関係性について考察しました。 「あらゆるものを取り込み、成長を続ける」という指向性は、すべての混沌に共通する「本能」として語られますが、その「本能」から生じる具体的な行動は、結果として一律ではなく、それぞれの個体の個性を反映したものになります。特に、「まれな選択」をした一つ目狼の分裂体であり、さらに、その一つ目狼に命を救われる・逃がされるという経験(これも、混沌としては「まれな」経験のはずです)をした「君」は、その分裂元である一つ目狼よりも、さらに特殊で個性的な個体だと言えるかもしれません。 そして、そのような変わり者の「君」が今後どうなっていくのかは、ひとつひとつの場面における読者(プレイヤー)の選択にかかっています。 では、作品の中で、君(としての読者)にはどのような選択肢が用意されており、そこでの選択の積み重ねに応じて、君の「取り込む」「成長する」という「本能」はどのような形をとることになるのでしょうか。 あるいは、その成長の途上には、どのような形での終わり(死)が待ち構えており、君はそれをどう回避し、生き延びていくのでしょうか。 前回は物語上の背景や描写に基づき考察を行いましたが、今回の記事では、『単眼の巨獣』のゲームとしてのルールや進行という側面から、君の選択と成長のあり方について見ていきたいと思います。 記事の中には、作品の最序盤の内容に関する詳細な記述が含まれます。未プレイの方はご注意ください。 作品はBOOTHにて販売されていますので(本稿作成時点では在庫あり)、実際に読みたい・遊びたい、と思われた方はぜひお早めにどうぞ。 [FT書房公式HP内 『単眼の巨獣』紹介ページ] https://ftbooks.xyz/shinkanjyoho/tangan ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ゲームブックにおける死と物語 第8回:『単眼の巨獣』における選択と成長  (くろやなぎ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ■君の成長と2種類の数値 まず、主人公である「君」の強さや成長が、どのような要素によって構成されているのかを確認しておきましょう。 プロローグの終わりに絶海の孤島へ流れ着いた時点での、君のステータスは以下のとおりです。  戦闘力:10  体力(現在値/最大値):10/10  【能力】 「ゼリーの体」  【スキル】 なし 数値化されたステータスが2種類と、取得したものを個別に記録していくタイプの【能力】【スキル】という2つのカテゴリー。 他には金貨も食料もアイテムもなく、経験値もフラグ管理のための記号もない、非常にシンプルな構成ですが、これらの4要素が作品内での「君」を表現する指標のすべてとなります。 「戦闘力」は、生物としての「強さ」の指標であり、戦闘力が高いほど強い生物になるとされています。 『単眼の巨獣』の戦闘は、基本的には「戦闘力の比べあい」の一発勝負となっており、君の戦闘力(素の戦闘力に、【能力】と【スキル】とサイコロの出目によるボーナスを加算した合計値)が相手の戦闘力より大きければ勝利、そうでなければ敗北、というシンプルなルールになっています。サイコロによるランダムなボーナスは君の戦闘力にのみ加算され、相手の戦闘力は固定値となっているので、君の戦闘力が順調に成長している場合は、目の前の敵に100%勝利できる(サイコロの出目を見る以前に勝利が確定している)状況も珍しくはありません。 物語上の設定として、君は混沌としての「本能」に基づき「最強」を目指して戦い続けるわけですが、ゲームとしても、とにかく戦闘力を高める(戦闘力に乗せられるボーナスを増やす)ことがわかりやすい勝利への道になるため、主人公としての「君」の目的は、そのまま読者としての「君」の目的と重なりやすくなっていると言えるでしょう。 「体力」は、最大値が生物としての「体長」や「頑丈さ」の指標となり、現在値が無くなると死亡する(GAME OVERになる)と決められています。 先に述べたように、戦闘は「戦闘力」による一発勝負ですので、体力の削り合いのような側面はありません(敵にはそもそも体力の設定がありません)。また、たとえば「サイコロの出目が体力以下だと成功」のような、体力を使用した判定のルールも存在しません。 では、体力はどのような場面で必要になってくるのかと言うと、たとえば以下のような場面が挙げられます。 ・敵から一方的な遠距離攻撃などを受けたとき (→現在値が減り、1以上残っていれば生き延びる) ・戦闘などで【スキル】を使用するとき (→戦闘力を一時的に増やしたり、特殊効果を発動したりする代わりに、現在値が減る) ・いくつかの特定の【能力】を取得するとき (→新たな【能力】と引き替えに、最大値が減る) ・戦闘で、【能力】や【スキル】やサイコロによるすべてのボーナスを戦闘力に足しても勝てないとき (→現在値と最大値を削って、戦闘力に上乗せできる) ここで注目したいのは、ひとつめのケース(いわゆる「ダメージを受ける」とき)を除いては、すべて「体力を失う代わりに、何かを得る」という構造になっていることです。 君はひたすら戦闘と成長のために生きるモンスターであり、食料やアイテムなどの消費財を何も携行せず、もちろん貨幣も使用しません。この作品が「何かを失う代わりに、何かを得る」という選択を読者に迫ろうとするとき、「支払われる代価」という役回りを担うのは、君の外部にある何らかのモノではなく、主に君自身の「体力」なのです。 ルール説明における定義に従えば、君の体力が成長するということは、君の「体長」が増加し、生物として「頑丈」になる、ということと同義です。 これは、成長する君の姿に対する具体的なイメージを喚起する表現であり、その意味では、物語としての側面に寄せた説明だと言うこともできるでしょう。 一方、ゲームとしての側面から見れば、君の体力の成長は「何らかのメリットと交換可能なリソースの蓄積」を意味するものでもあります。 勝利への近道として「戦闘力」を伸ばすか、あるいはリソースとしての「体力」を蓄えるか。そして、蓄積された「体力」を、どのタイミングで、何を得る代価として使用するか。 これが、『単眼の巨獣』の全体を通して、読者に対して(暗黙のうちに)投げかけられ続ける問いのひとつとなります。 ■最序盤における選択と成長のバリエーション それではここで、君の成長に関して、実際にどのような選択肢が用意されているのかを見ていきましょう。 プロローグ直後のパラグラフ1では、さっそく君にとって最初の成長の機会が与えられます。 君はもともと、自らの分裂元である「森の一つ目狼」の腕に保護されるようにして、絶海の孤島に流れ着きました。そして、砂浜でふと「空腹」を感じた君は、まず目の前にあるその「一つ目狼の腕」を「取り込む」ことに決めます。 これによって、君の外見はいくらか変化し、以下のうちどれか1つの【能力】を得ることができます。  ・爪(戦闘力+10)  ・角(戦闘力+5、体力の現在値/最大値+5)  ・毛皮(体力の現在値/最大値+10) この選択は、ゲームを開始したばかりの読者に対する、一種のチュートリアルになっているとも言えるでしょう。 というのは、「どの【能力】を取得するかという選択を通じて、読者がある程度、戦闘力と体力とのバランスを調整することができる」という、君の成長に関する基本的な構造が、きわめてシンプルな具体例として提示されているからです。 読者はここで、戦闘力を優先するか(爪)、体力を優先するか(毛皮)、それとも両者のバランスを取るか(角)、という数値的な成長の方向性を考慮しつつ、「爪」「角」「毛皮」それぞれに固有の特性やイメージも踏まえて、「君」としての最初の選択を行うことになります。 そして、つぎのパラグラフからはルートが細かく分岐していき、最初の中ボス的な敵の手前(パラグラフ14)で再び合流することになりますが、そこまでをゲームの最初のブロック(以下、この記事では《ブロックA》と呼びます)とすると、《ブロックA》は全部で16のパラグラフで構成されており、通過するパラグラフのパターンを細かく分ければ9通りのルートが存在します(GAME OVERになるものを除く)。 通るルートごとに、取り込める相手(能力値の上昇幅や、取得できる【能力】または【スキル】)は異なっており、さらにパラグラフ内での選択や分岐の結果も含めると、まだまだ序盤の段階ではありますが、すでに君の成長のバリエーションはそれなりの数にのぼります。 たとえば、あるルートを順調に進んでいくと、《ブロックA》の最後に辿り着いた君は、以下のようなステータスになっています。 〈ケース1〉  戦闘力35 体力15/15 【能力】「ゼリーの体」「爪」「腕」「丈夫な消化器官」「尻尾」 君が初期状態から上記のステータスになるまでの成長のプロセスを、少し詳しく見ていきましょう。 スタート地点の砂浜から森の中へと向かった君は、島の大ボス的な存在である「マグマレックス」と巨大ゴリラとの戦闘に遭遇します。やがて勝利したマグマレックスはゴリラを貪り食いますが、隠れてその場をやり過ごした君は、マグマレックスが去った後に、食べ残しの「腕」(戦闘力+5)を取り込むことができます。このとき、パラグラフ1で「爪」(戦闘力+10)を選択していれば、「腕」との相乗効果で戦闘力がさらに+5されるため、君の戦闘力は合計「30」まで上昇します。 つづいて君の前には「死体漁りの群れ」(戦闘力20)が出現しますが、君の方が戦闘力が高いので、サイコロを振るまでもなく君は勝利し、体力(現在値及び最大値)を+5した上で、新たな【能力】である「丈夫な消化器官」(腐った死体や多少の毒を食べても体力が減らない)を取得します。 さらに森の奥へ進むと、「腐った尻尾」が落ちています。これは、本来は食べると体力の現在値が「10」減ってしまうのですが、君はついさっき「丈夫な消化器官」を取得したばかりなので、その効果によって体力を減らさずに「尻尾」(戦闘力+5)の【能力】を取得することができます。 こうして、君は効率的に成長しながら、「関連する能力を系統的に取得することで、追加のボーナスを得ることができる」「特定の能力は、戦闘時以外にも効果を発揮することがある」という、この作品のゲームシステムにおける基本的事実を新たに知ることができます。 ある意味では、これもまたチュートリアルのつづきのような展開だと言えるかもしれません。 ただし、上記はあくまで、君の選択した「成長」と「ルート」とが、うまく噛み合った場合の結果です。 たとえば、最初に「爪」(戦闘力+10)ではなく「毛皮」(体力+10)を取得していると、同じルートに入っても、「腕」(戦闘力+5)を取得した時点の君の戦闘力は、初期の「10」に「5」を足した「15」だけ。つまり、つぎに出てくる「死体漁りの群れ」(戦闘力20)には、サイコロの「6」を出さないと勝つことができません(この時点では、君の戦闘力に加算できる値は「1D6」で、戦闘力が同じなら負けです)。危険だと思えば「この場から急いで離れる」こともできますが、その場合、君はそのままあっさりと《ブロックA》を終えることになり、このブロックでの君の成長は、最初の「毛皮」と「腕」1本ぶんだけ、ということになります。 また、「死体漁りの群れ」と戦った上で負けてしまうと、勝ったときとは逆に、自分の体の一部を食べられてしまうため、体力の現在値を「10」減らさなければなりません(→君の体力:10/20)。 さらに、その先で「腐った尻尾」を見つけても、「死体漁りの群れ」を倒していない君は「丈夫な消化器官」を持っていないので、食べようとすると体力を「10」減らす必要があります。しかし、君の体力の現在値も「10」しかないので、食べると体力がきっちり0になり、死んでGAME OVERになってしまいます。つまり、腐った尻尾は無視して先へ進むしかありません。 結果、《ブロックA》の最後に辿り着いた君は、先ほどの〈ケース1〉とまったく同じルートを通過していても、以下のようなステータスになっています。 〈ケース2〉  戦闘力15 体力10/20 【能力】「ゼリーの体」「毛皮」「腕」 〈ケース1〉と比べると、戦闘力が半分以下であるばかりか、体力の現在値でも【能力】の数でも劣っており、なかなかに先行きが不安な状態だと言えるでしょう。 そして両者の違いは、元をたどれば、パラグラフ1の最初の選択肢で「爪」を選んだか「毛皮」を選んだかという、その1点に起因します。 もちろんこれは、パラグラフ1では「爪」を選ぶのが正解だとか、「毛皮」が間違いだとかいうことではありません。 上記の森を進むルートのひとつが、たまたま「現時点としては戦闘力が高めの敵」が出てくるルートだったというだけで、森に入らず砂浜沿いに進むルートを選べば、戦闘がない代わりに「体力を減らす」イベントが発生したり、新たな【スキル】を取得できたりする場合もあります。そちらのルートだと、むしろ「毛皮」で体力を増やしておいた方が、多少のダメージを受けても余裕がある状態で先へ進むことができ、体力を消費する【スキル】も心おきなく使用できる、という点で有利だと言えるかもしれません。あるいは、どのルートでもそこそこの対応をするためには、結局のところ「角」(戦闘力+5、体力+5)でバランスを取っておくのがちょうどよい、という考え方もあるでしょう。 『単眼の巨獣』においては、読者の意識的な選択による分岐と、君の状態に応じて芋づる式に連鎖していく成長や苦難のプロセスとが、相互に絡み合いながらゲームを先へと進めていきます。 「爪」か「毛皮」か、「森」か「砂浜」か、といった選択は、それ自体としては明確な優劣を含まないとしても、それらの組合せの結果は、あるときは「最強」への近道となり、またあるときは死へ向かう下り坂となります。ある「君」にとって効率的に成長できるルートは、別の「君」にとってはほとんど成長できずに命からがら逃げのびるルートにもなり得るでしょう。そして、成否が微妙な状況においては、最終的にはサイコロの出目が君の運命を左右するかもしれません。 このような構造の中には、君の成長におけるひとつひとつの選択の重さと、その選択の結果を予見しコントロールしようとすることの限界を、ともに見て取ることができるように思います。 また、いま述べてきた2つのケースの違いは、ゲームの終盤における君の状態から振り返れば、実にささやかなものにすぎないようにも見えます。 順調に成長を続けた君は、戦闘力は3桁の規模になり、所有する【能力】も20種類を超えているので、その立場からすれば、ここでの「爪」か「毛皮」かという選択など、ほとんど意味をもたないように思えるかもしれません。 ただ、この「最序盤においては重要に見える差が、後にはほとんど意味のないもののようになる」ということ自体が、作品内での君の「桁違い」な成長の本質を表しているとも言えるでしょう。 「10」と「20」の違いが大きな意味をもつ《ブロックA》から、やがて(私の勝手な命名による)《ブロックB》、《ブロックC》、《ブロックD》……と進んでいくにつれて、君の状態は量的にも質的にも大きく変容し、作品自体のあり方もまた、《ブロックA》と同一のシンプルなルールの中にありながら、ある意味では《ブロックA》とは別のゲームのような様相を呈することになります。詳しくは次回以降で改めて述べる予定ですが、このような君の成長(あるいは死)の描き方が、「混沌」という特異なモンスターを主人公に据えた、『単眼の巨獣』というゲームブックの重要な特徴だと私は考えています。 [注:ここまでに述べた一部の【能力】(具体的には「腕」と「尻尾」)のボーナスについて、作品の本文では「攻撃力+5」と書かれているのですが、作品のルール説明で「攻撃力」という単語は使用されておらず、作品内のどこにも「攻撃力」という単語に関する説明はありません。「攻撃力」は「戦闘力」と読み替えてそのまま意味が通じるため、この記事の中では、作品内で「攻撃力」となっている箇所でも、ルール説明で使用されている「戦闘力」に表現を統一する形で記載しています。] ■最序盤におけるサバイバルと選択 さて、先ほどの〈ケース2〉の「君」に話を戻しましょう。 少なくとも《ブロックA》の規模感の中では、〈ケース2〉は〈ケース1〉に比べてかなりのビハインドを負っているように見えますが、これは単なる「失敗例」というわけではありません。 むしろ、すべてが順調に進んだ〈ケース1〉とはまた別の意味で、この〈ケース2〉の軌跡もまた、『単眼の巨獣』という作品に関する充実したチュートリアルになっているように思います。 まず、「死体漁りの群れ」(戦闘力20)との戦闘について改めて見てみましょう。これは、このルートを選んだ君(現時点の戦闘力:15)にとっては初めて経験する戦闘です。 ここでサイコロを振って「6」が出なければ、君は敵の戦闘力を上回れないため、そのままだと敗北となります。ただし、戦闘ルールの最後には、体力の現在値と最大値を減らせば、その分の数値を戦闘力に上乗せできることが記されています。 つまり、サイコロの出目が最低の「1」でも、君の体力を最大値ごと「5」減らせば、君は何とか勝利を収めることができるのです。 また、君はここで、唯一の初期能力である「ゼリーの体」に頼ることもできます。 「ゼリーの体」がもつ特殊効果として、君は好きなタイミングで一度だけ、ゼリーの体を「消費」することで以下のいずれかの効果を得ることができます。  (1)サイコロ1つの目を好きな数字に変更できる  (2)体力の現在値の消費または減少を0にできる  (3)「〜の体」という能力を得た際、体力の現在値/最大値と戦闘力を+20できる (3)の効果はここでは使用できませんが、(1)の効果によってサイコロの出目を「6」にすれば、君は体力を減らすことなく「死体漁りの群れ」に勝利できます。 あるいは、ここで「君」がひとまず敗北を受け入れ、体力を減らして先へ進んだ場合は、「腐った尻尾」を見つけたときに(2)の効果を発動し、「体力の現在値を10減らす」というペナルティを無効化しつつ「尻尾」の【能力】を取得することも可能になります。 上記のように、最初に「毛皮」(体力+10)を選択してからこのルートに入った読者は、早くも君の敗北(戦闘力不足)や死(体力の枯渇)の気配を感じつつ、戦闘ルールにおける最終手段や「ゼリーの体」の特殊効果も意識しながら、先へ進んでいくことになります。 最初に「爪」(戦闘力+10)を選んでこのルートに入った読者に比べると、なかなかハードな道のりにはなりますが、そのぶん一足先に、体力や特殊な【能力】と引きかえにその場を切り抜けるという、このゲームにおけるサバイバルの一側面を経験できるとも言えるでしょう。 そしてまた、最初にどの【能力】を選んでいても、このルートの途中でマグマレックスに戦いを挑んでしまった場合、君はあっさりとマグマレックスに食べられてGAME OVERになってしまいます(詳細は前回の記事参照)。 この段階では、マグマレックスと君との間には戦闘力にして数十の差があるため、同レベルの敵との間では大きな影響を及ぼした「爪」と「毛皮」の違いは意味をもたず、どちらにしても「ゴリラの前の前菜」にされてしまいます。 こうして死に至る選択をした読者は、最序盤からサクッと「君」を殺しに来るパラグラフ構成を見て、この作品(あるいは「君」が生きるこの作品世界)における「殺意」の高さを実感するかもしれません。 なお、スタート地点から森に入らず、砂浜沿いに移動するルートを選択すると、また別の展開が君を待っています。 そこでは、トカゲや魚を「取り込む」機会があり、細かい選択に応じて「鱗」などの【能力】や「放電」という【スキル】を取得できる場合がありますが、それらの対象をすべてスルーして進み続けた場合は、パラグラフ1の終了時点と比べ、全く何も成長していない状態でブロックの最後に辿り着くことも可能です。こうして戦闘や成長を先送りした読者は、他のルートの場合よりも一歩遅れたタイミングで、この作品における戦闘や成長の実際を知ることになるでしょう。 『単眼の巨獣』の最序盤(私が《ブロックA》と呼ぶ部分)では、全部で16のパラグラフの中に、9通りの通過ルートと、2箇所のデッドエンド(必ずGAME OVERとなるパラグラフ)、そして11種類の【能力】と2種類の【スキル】の取得の機会が埋め込まれています。 このブロックは、読者のためのチュートリアルとみなすこともできますが、それは決して「やさしい一本道」だからではありません。むしろ、このゲームの厳しさや多面性の基盤となる部分を、細やかな分岐によって、限られた要素でわかりやすく提示してくれるという意味において、《ブロックA》はこの作品らしい導入部分となっているように思います。 ■おわりに チュートリアル的な《ブロックA》の最後に辿り着いた君は、そこで一体の敵と出会います。 その敵とは、「チャージ・コンパニョン」。物語のプロローグに登場した、君の分裂元である「森の一つ目狼」を殺した討伐隊を構成するゴーレムたちのうちの一体です。 この敵が、枝分かれしていたルートの合流地点に配置されているということは、この作品にとってふたつの意味をもっているように思います。 ひとつは、ゲームにおける中ボス的な存在として、「チャージ・コンパニョン」は「戦って倒す」べき敵であるということです。 そこでは必ず「戦闘力の比べあい」が発生し、《ブロックA》での君の成長具合によっては、体力を削って戦闘力に上乗せしたり、「ゼリーの体」の特殊効果を発動しなければならない状況も生じるでしょう。 君は「チャージ・コンパニョン」を容易に倒せる状態まで成長しているか、そうでなければ、苦しい局面を切り抜けるためのルールや特殊効果を(読者として)使いこなせる必要があるのです。 また、さらにその先の敵の強さは、君がこの「チャージ・コンパニョン」を倒せた、ということを前提として調整されていることになります。 そしてもうひとつ、物語の上でも、君が「チャージ・コンパニョン」を倒すことには、大きな意味が与えられていると言えるでしょう。 「チャージ・コンパニョン」との遭遇、戦闘、そして君の勝利は、物語の最後まで辿り着くためには、必ず通過しなければならないイベントです。すなわち、「チャージ・コンパニョン」という存在は、『単眼の巨獣』という作品が君の物語を語りきるための、不可欠な構成要素として位置付けられているのです。 では、君の物語における「チャージ・コンパニョン」の意味とは何でしょうか。 「森の一つ目狼」を殺した当事者のひとつである「チャージ・コンパニョン」は、君にとっての仇敵であることは確かですが、君がそれを倒すことには、単なる「復讐」を超えた意味を見出すことができるように思います。 次回の記事(配信日未定)では、この「チャージ・コンパニョン」と君たち(君自身と「森の一つ目狼」)との関係性を軸に、「生物」と「生物ではないもの」をキーワードとして、『単眼の巨獣』の考察のつづきを展開する予定です。 【書誌情報】 ロア・スペイダー『単眼の巨獣』(絵:中山将平、監修:杉本=ヨハネ、FT書房、2025年) https://booth.pm/ja/items/6823989 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月27日月曜日

☆雑記☆ FT新聞 No.4933

おはようございます、自宅の書斎から杉本です。 1ヶ月遅れで恐縮ですが、名古屋で日本初のTrollConが開催されました! トンネルズ&トロールズ、そしてモンスター!モンスター!TRPGの生みの親であるケン・セント・アンドレによって認められた、公式のイベントです。 めちゃくちゃ楽しかったですよ。 さて、そのTrollConで打診された「お願い」をひとつ、叶えるために今日は記事を書いています☆ ◆Tシャツがほしいのかい! 寄せられた「お願い」……それはTシャツを作ってほしいというものです! 今回は「モンスター!モンスター!TRPG」から「ヒューマンズ!ヒューマンズ!」のTシャツ作成依頼を承っております。 他に「こんなTシャツがほしい」というご要望がありましたら、ご連絡ください☆ 「ローグライクハーフ」のTシャツも、ご要望があれば、権利関係の整理がつく範囲で作ってまいります! ご希望をお寄せくださいませ☆ 「モンスター!モンスター!TRPG」のほうは権利を買う必要がありますので、ご希望の人数に合わせて価格を相談させていただく流れになります! ◆動きはじめました☆ 最近なにをしていたかというと、作家としては「アランツァワールドガイド」の記事を書きつつ、編集長としては「ローグライクハーフ」と「モンスター!モンスター!TRPG」を中心としたムック本(不定期に刊行される雑誌)の準備を敷いておりました。 これも、いまは胎動とでも言うべき時期にあります……充実した紙面にしていきます! ◆未来の話。 9月には「ローグライクハーフ」の公式シナリオとしては未登場の「盗賊都市ねぐらレーナ」を舞台としたシナリオ「ハンティング・ペストガール」を配信するべく、奮闘しております☆ 「SAGBがよく分かる本」のほうも、準備をしなければいけません★ こちらも、やっていきます! ◆キャラクターブックを作ろうかなぁ☆ 先週の火曜日の記事を読みました。 中山将平による「キャラクターブック」のアイディアは、とても魅力的であるように感じます☆ なにより、アランツァという世界を全世界の人々に届けるにあたって、イマジネーションにつながる最強のアイテム感がすごいですよね! これも、案を練ってまいります☆ 今回はこのあたりで。 それではまた! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月26日日曜日

読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第13回出題編 FT新聞 No.4932

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● 読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第13回(出題編) かなでひびき ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●  はろにちわー!  初めての方は、はじめまして!  おなじみの方は、毎度!  火曜日の記事『これはゲームブックなのですか?』にて、掲載させていただいてる、ヴァーチャル図書委員長かなでひびきですぅ! 「としょいんちょー」なんてものを長年やってますと、中には奇妙な話をいただくことがあります。  何が奇妙か? っていうと、謎かけの部分だけあって、答えがプッツン尻切れトンボなお話。  推理小説の結末がどうしても知りたくなるように、かなでもいろいろ頭をひねっておりますが、どうも、イマイチ腑に落ちるオチがない。  というわけで、FT書房の読者様、皆様のお知恵を貸していただけませんか?  これから紹介いたしますショートストーリー。  謎だけのお話に、オチを付けていただけませんか? 「物語で遊ぶ」のがゲームブックでしたら、これも「ゲームブック」!?  世界で一つだけ、あなただけの結末がつけられる!  もしも、この謎かけにピピぴと琴線が響きましたら、解答編のご応募、よろしくお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『くまだ! 熊が出たぞ!』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■  えー、バカバカしい話を一席。  舞台はS市。そう、未だにコンビニは深夜には止まっちまう。野良猫も野良犬も、猪から果てはクマまで出る、っていうあそこですわ。  ある男が、殺人を犯したんでさ。  なんでも、某国民的子どもさんに大人気なヒーローの中身はこしあんか粒あんか。  ちょっと行きずりで酒場からの帰りに起こった犯行でさ。  運良く殺人の目撃者もいない。  しかも、衝動的な犯行だから、「恨み」という線からも足跡が辿りにくい。  そうなると、困ってくるのは、死体の処理でさぁな。  で、その男、苦労して現場の道路にある山に引きずり込み、人気のない奥の茂みに、まるで待ち構えたように穴とシャベルがあった!  これ幸いと、彼は死体を捨てて、ご丁寧に土なんかかぶせちゃったりして。  で、これで一安心、と思っていると、ガサガサと茂みの向こうから女の子の声が聞こえたんでさぁ。 「誰かいるの?」  どんどん声はこっちへ近づいてくる。  慌てる男の頭に、素晴らしいひらめきが! 「ウゴォォォォ! うがァァァ」  まるで怪獣みたいな低い声でおたけんだんでさぁ。  で、それを聞いた女の子「く、クマだー!」って逃げたんでさぁね。  これで危機は去った。  その男は、家帰ったらこのエライ事の疲れがどっと出て、そのまんま眠りに落ちちまったんでさぁ。 ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴  出題編のお話はここまで。  皆さんに解答編で書いて頂きたいのは「くまのフリをして危機を切り抜けた犯人。この後彼に降りかかった運命は?」ということ。  ハッピーエンドもよし、バットエンドもよし。  なるべくフレッシュなものを考えて欲しい!  まことに勝手ながら、期限は1週後の8/2日曜24時までとさせていただきます。  発表はその2週後の8/16日曜記事にて!  もちろんワタクシ、かなでひびきも1本書かせていただきます。  また、答えに限らず、皆様が思いついた謎。そちらも大募集しております!  日常を題材にしたミステリー。SF。そしてクトゥルフ神話ネタから剣と魔法のファンタジーまで!  あなたの思いついた「出題編」をご投稿下さい!  喜んでここで出題させていただきます。  そして、読者のみなさんも、それにアンサーよろしくお願いいたしますうっ!  かなでの方も、マジでマジでお返事ならぬマジ解答いたします!  (つまんなかったらごめんなさい)  あなただけの謎かけに、あなただけの答え!  FT書房オンリーワンのショートショートを作り上げるのは、アナタですぅ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 「今回の解答編」及び「オリジナル出題編」 ご投稿はコチラより↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report  *リドルストーリー投稿と文頭に追記下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■  ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月25日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第702号 FT新聞 No.4931

From:水波流 日々に紛れてなかなか書きあぐねているうちに、シナリオ案ばかり思いついてしまうので、そろそろひとつ形にせねばなるまいと思っています。夏らしく、水に潜る話です。(私が水モチーフだともう不穏だと言われそうですが……) From:葉山海月 夜間のこと。 ビデオ返却のためドライブへしゃれこみます。 到着して、ふと見て見るとビデオがない! 慌ててドアを開け、外の光と車内灯で車の中を調べます。 どこにもない! これは密室消失事件か!? と思いましたら。 外に開けたドアポケットの中に滑り込んでいましたとさ。 From:中山将平 僕ら、8月9日(日)マイドームおおさかにて開催の「TGFF2026」に物販で出展します。 配置は【η08b】です。 ゲームブック、1人用TRPG「ローグライクハーフ」、モンスター!モンスター!TRPG関連作品等を扱います。 ぜひお立ち寄りいただけましたら。 当日は、僕中山が現地に行く予定です。 こっそりカエル人の本も持っていきます! さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (天)=天狗ろむ (く)=くろやなぎ (明)=明日槇悠 (葉)=葉山海月 (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■7/19(日)~7/24(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年7月19日(日)天狗ろむ FT新聞 No.4925 ローグライクハーフシナリオソムリエ その6『素敵なあの子に今年もプレゼントを』 ・編集部員・天狗ろむがお送りする、個人制作シナリオ紹介の第6弾をお届けしました。 ローグライクハーフのシナリオは、d66、d33が基本の形式ですが、今回ご紹介する、寝子氏の作『素敵なあの子に今年もプレゼントを』はd22形式! 中間イベントの前後で舞台が変わるという、新しい形式です。 前半は「素敵なあの子」、りにゃちゃんへのプレゼント探しをしまして、さて後半は……? 是非プレイして確かめてみてくださいね! プレイ報告やご感想、そしてシナリオ紹介記事の寄稿はいつでもお待ちしております〜! (天) 2026年7月20日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4926 アランツァへのいざない 装備品や食べもの(その他) ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について深掘りする本連載。装備品や食べものについて「植物由来」「動物由来」のものをご紹介してきたところで、今回は「その他」。具体的には、水や鉱物に由来するものが中心です。 こうしたリストの中に、実際に自分が出会って印象深かった装備品等を見つけると、ついテンションが上がってしまいますね。個人的には、某ゲームブック作品で苦労させられた〈ド〉について、ローグライクハーフでは使う側にも回れるのがうれしいところです(「城塞都市ドラッツェン」の都市オプションにて実装。ただし、命中時の追加効果はありませんが…)。 記事の冒頭には、モンスター!モンスター!TRPGでは初となる国産ソロアドベンチャー作品についてのご案内もありますので、ぜひご確認ください! (く) 2026年7月21日(火)かなでひびき FT新聞 No.4927 『これはゲームブックなのですか!?』vol.135 ・バーチャル図書館委員長かなでひびき氏がゲームブックに関係ありそうでなさそうな周辺のよもやま話をしていきます。 今回紹介する作品は『異世界の召喚者』(株式会社 亥辰舎)! ゲームブック形式で紹介される、ファンタジー作品に出てくるアイテムの緻密なミニチュア、さらにはその制作過程まで楽しめる、一粒で三粒おいしい夢のような本。 梅干、絵の具セット、鍬などの日常的なモノから、レイピア、天使の羽、水晶、ランタンなどファンタジーの定番アイテム、果ては「蒸気じかけの翼」、「ワイルドバイク」といったスチームパンクテイストあふれるものまで! 複数のクリエーター様によって作られています。 もちろん「異世界」を謳うゲームの方も、ファンタジーとSFが交じり合うスチームパンク世界。ただの本かと思って、ページめくればあらびっくり、実際に「立体化」されてあなたの前に広がるこのインパクト! 「さぁ! ページをめくりたまえ!」 そう、記事の末尾にヒントのあるパラグラフ42もそこに…… (明) 2026年7月22日(水)ぜろ FT新聞 No.4928 第6回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第501回。 荷物持ちの少年タイガと、妖狐フォルネ、魔猫ニャルラの一人と二匹が、スズメバチとドラゴンの両方の特性を兼ね備えた狂暴な「蜂竜」の巣でのみ取れる「王蜜」を求めて、女王蜂竜との激戦の末に勝利! 王蜜をゲットして、持ち帰る事に成功します。タイガたちにもお裾分けのサプライズが! 次の冒険……の前に、タイガは自分の旅の目的を話し始めます。 タイガが目の前で誰かが危険な目にあうのを見過ごせない性格になった理由は、彼の過去に秘められていたのでした。 (天) 2026年7月23日(木)岡和田晃 FT新聞 No.4929 D&D第4版リプレイ〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜 第3回  ・こんな緊張の糸が張り詰める中、ネディアのもとに届いた1通の手紙。 そこには、「喜ぶのだ。そなたの妹サナに、由緒正しき家柄の立派な結婚相手が見つかった!」 うれしい!? 驚きに戸惑うネティア。 その一方、この機会に、ハルデン卿のことをお父上に尋ねることができるかもしれない。 さらに、政敵だったら、協力を仰げるかもしれない。 ヘルメスは己が患者を救うため、クシュタリは、異形の存在と関わる者を、浄化するため。 早速結婚式へ向かうために、“大陸横断鉄道”ライトニング・レイルに乗り込む一同だった……。 一方、何をしているかわからなかったジュスは、とんでもない(笑)団を結成して、一同のもとへ駆けつけた! 奇想天外に転がる一幕! どうぞご一読を! (葉) 2026年7月24日(金)ぜろ FT新聞 No.4930 感想【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ   ・ついにラストまでたどり着きました! ぜろ氏の水曜日のローグライクハーフリプレイ『蜂竜の森』 今回は感想記念に!? 本リプレイの感想を語っちゃいます! 殺意が見え隠れするようなその難易度における「ローグライクハーフ」らしさ。 はじめての「巨大なクリーチャー」との戦い。 その中で、お気に入りとなったキャラ。タイガ、フォルネ、ニャルラへの思い入れ。 などなど、あんなことこんなことを深掘りしてまいります! ぜろ氏ファンなら必読! (葉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週の読者様の声のご紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。 紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。 すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。 ↓↓ (成田砂男さん) 「アランツァビジュアルガイドシリーズ」、はいっ!中山先生、それ欲しいですっ!(手をあげてぴょんぴょんしています) 特にビジュアル人物ガイドがいいですねぇ。 きっとこれまで沢山の人物たちが生まれているでしょうから、実際に作るとなるともの凄い労作になりそうな気配はしますが! いやでも、結局どれも読みたいですね! (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます、作るのは杉本ですよ(笑 ビジュアル人物ガイド、特に声をいただいております! アランツァを代表する人物をある程度まで絞り込んで、そこからすべてをはじめようと思います! (ジャラル アフサラールさん) 亥辰舎さんは「クリエイターの為の〜」のシリーズ出されているのは知っていましたが、こういう本も出されていたのですね。 (お返事:かなでひびき) おたよりありがとうございます。 かなでは、逆に「ドールハウスクラフト」シリーズから入りましたので、そんな雑学的なものを扱っていたとは!  驚きです! かなりジャンルも多彩で、知的好奇心をくすぐるラインナップですねー。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月24日金曜日

感想【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4930

●感想 【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ ぜろです。 こちらの記事は、水曜日のローグライクハーフリプレイ「蜂竜の森」の感想になります。 ローグライクハーフ「蜂竜の森」のネタバレ記事となっておりますので、未プレイの方はご注意願います。 ○従者への殺意が高いシナリオ 今回は「巨大樹の迷宮」に引き続いてのタイガ、フォルネ、ニャルラの冒険をお届けしました。 森へハチミツを取りに行く冒険ということで、このメンバーにぴったりのゆるふわな冒険が繰り広げられることに期待していたんです。 そう、ここのところ難易度的には落ち着いたレベルの冒険をしていたために、忘れていたんですよ。 そもそもローグライクハーフとは、従者に非常にシビアな作品だったということを。 そういえば、私が最初にプレイした二作品「黄昏の騎士」と「混沌迷宮の試練」は、従者がバタバタとリタイアしていきましたっけ。 そしてこの作品は、従者に対する殺意の高さを久しぶりに感じさせてくれました。 特に冒頭の「清流の主」イベントはやばかったですね。 フォルネが失敗し、ニャルラがサイコロで5以上を出さなければタイガをロストしてしまう、というギリギリの岐路に立たされました。 さらに中間イベントでも、蜂竜が従者を狙って攻撃すると明記されていますからね。 ルールの解釈で切り抜けましたけれど、下手をしたらこちらでもタイガの命はなかったかもしれません。 従者を主人公に据えるプレイって怖い。 ○巨大なクリーチャーの脅威 今回、はじめて「巨大なクリーチャー」と戦うことになりました。 シンプルに、とてつもなく強い。 1点のやりとりをするのが基本の作品にあって、2点のダメージを与えてくる敵、そして2点のダメージを出さないと攻撃が通らない敵というのは、本当に脅威でしかありません。 私はこれまでのプレイで2点のダメージというものを1回も出したことがなかったので、そんなことが可能なのかと思ってしまいました。 2点のダメージを与える手段は限定的ですが、複数の手段があります。 それらがきちんと作中に用意してあるという親切設計ではありました。 さらに2点のダメージを与える手段が尽きたとしても、ラスボスの生命点を3点以下にすれば、時間さえ稼げれば自滅していってくれます。 そう。親切なのですよ。基本的には。 その親切のうえを行く凶悪さなだけで。 もっとレベルを上げてから挑むべきだったかもしれません。 けれども、この作品の適正レベルは10から12らしいですぞ。 さて、2点のダメージを与える複数の手段ですが、私のキャラクターたちは、そのほとんどが有効でなかったために、作戦を考えるのに非常に苦労しました。 まずは丸太。 丸太が攻撃手段として用意されているというだけで、漫画「彼岸島」の初期の頃を連想しますね。 「みんな、丸太は持ったな!」 しかし、フォルネとニャルラではとても扱えません。 リプレイ本編では、タイガが丸太を発見し、丸太による攻略を夢想する、という場面で丸太を登場させました。 そして次に騎乗槍と騎乗生物の組み合わせによる突撃。 こちらはフォルネが人間形態になれば可能ではあるかもしれません。 しかし従者枠が足りないため騎乗生物を得ることができず、断念。 主人公のタイガに竜人の村で留守番してもらって騎乗生物を買うことができればあるいは。 そもそも竜人の村に立ち寄った際には所持金が底をついていたので無理だったのでした。 それで選んだのが、ニャルラ向けには蟷螂蜂毒。 フォルネ向けには西法術【氷槍】となりました。 最初の注釈で書かれていなければ、私はきっと【氷槍】は取得しなかったように思うので、たちまち詰んでいたのではないかと思います。 ○キャラクターについて そんな作品の中にあっても、やはりキャラクターのイメージについては、やはりポケモン風アニメ調な脳内イメージができていました。 蜂竜の女王は伝説のポケモンクラスですね。 それだけでなく、ヘラクレスナイトを含む竜人の面々もかなり良いです。 私にとってはゲームブック「百竜の森」からの再登場ということになります。 ヘラクレスナイトのほかにも、道具屋のキャティやその姉など、あちらの作品で登場した竜人たちを嬉々として登場させてしまいました。 ヘラクレスナイトは設定そのものが、私のプレイヤーキャラクターたちとの相性もバッチリでしたね。 「蜂竜の森」では語られていないヘラクレスナイトと道具屋キャティの関係性なども、しっかりリプレイには反映させました。 ゲームブック「百竜の森」は百竜の森の繭の内部の物語で、「蜂竜の森」は繭の外側の森の物語です。 そこで、ヘラクレスナイトと竜人たちが繭の外に移住する展開にさせてもらいました。 こういう繋ぎを考えるのも楽しいです。 ○百竜の森について そういえばこの「百竜の森」の繭は「百年に一度だけ」繭がなくなり外と繋がると説明がなされています。 しかしこの設定は、「百竜」からの連想でうっかり「百年」としてしまったミスだと思っています。 たぶん「一年に一度」、繭が薄くなる時期がある、というのが正しい。 というのも、そうでないとゲームブック「百竜の森」のストーリーが成立しなくなるのです。 あちらの作品では、繭が薄くなる日に繭の中へと入り込んだものの失敗し、次の年にリベンジする、という物語が展開します。 さらに百竜の森の研究家ザスカル氏は、何度も森の内部に出たり入ったりしています。 あと、百竜の森の変わり種の竜が外部に出てくるのが百年に一度では、事実として語られるというよりも、伝説や伝承のレベルになっていると思うんですよね。 ということで、私の中では完全に「一年に一度」という設定にさせていただき、勝手に「繭なしの日」と命名させていただきました。 ○今後の展開について タイガ、フォルネ、ニャルラはすっかりお気に入りのキャラクターになりました。 この先もぜひいろんな作品に登場させたいところです。 できれば作品の雰囲気をほのぼのした側に引っ張ってこられるものにしたいところです。 そう言いながら、今回のエピローグでわりと重めの設定を語らせてしまうのが、私の悪い癖かもしれません。 そんな中でもこの一人と二匹は、きっと強くたくましく楽しくやっていってくれると思います。 とはいえ、タイガたちの冒険が続いていたので、いったんここで区切りにして、次はまた別の作品でお目にかかることになると思います。 それではまた、次回別の作品のリプレイでお会いしましょう。 ■登場人物 タイガ 主人公の人間の少年。もうすぐ11歳。フォルネとニャルラの二匹を連れて旅をしている。 フォルネ 銀毛で3本尻尾の妖狐。タイガに心酔している。 ニャルラ 星空色の毛並みの良い魔猫。気まぐれ。 キャティ 竜人の村の道具屋。初出はゲームブック「百竜の森」。 カトリーナ 竜人の村の女戦士。蜂竜討伐の遠征中。 ナイトさん ヘラクレスナイト。カブトムシ形態から人間形態に変形できる竜人の村への協力者。その動機はキャティへの一目ぼれ。 蜂竜の女王 巨大なクリーチャー。巣への侵入者に対し怒りで我を忘れ、赤熱化し暴走する。 ■作品情報 作品名:蜂竜の森「ローグライクハーフ」d33シナリオ 著者:ロア・スペイダー 監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 巨大樹の迷宮「ローグライクハーフ」d66シナリオ(「蜂竜の森」収録) https://ftbooks.booth.pm/items/5361362 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月23日木曜日

D&D第4版リプレイ〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜 第3回 FT新聞 No.4929

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版リプレイ 竜(ドラゴン)の予言に選ばれし者たち 〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜 連載第3回 岡和田晃 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ▼はじめに 本作は、かつてD&D日本語版公式サイトに掲載されていた、エベロン世界が舞台の『ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版』リプレイ「竜の予言に選ばれし者たち」の続編です。 当時のサイトは閉鎖されていますが、前日譚の「トレイルブレイザーズを探せ!」と「竜の予言を解放せよ!」はウェブアーカイブで閲覧可能です。D&D第4版や舞台の世界観そのものの解説にもなっておりますので、未読の方は以下よりご覧ください。 https://web.archive.org/web/20110520091921/http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/article/web_replay_eb/index.html うまく繋がらない方は以下もあわせてご利用ください。 https://www.dropbox.com/scl/fi/hfckq3h4rglyer10ycaj4/1_.pdf?rlkey=xzasih78fdhbqoikbr98kovkl&dl=0 https://www.dropbox.com/scl/fi/nluo5nzotbnpeanc1zh0r/2_.pdf?rlkey=f49qwu5pxzhc4flzcw7kj1v5y&dl=0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ DM:ダンジョンマスター(岡和田晃) ネディア:ヒューマンのレンジャー(PL:中山葵) ヘルメス:ヒューマンのアーティフィサー(PL:カナイセイジ) クシュタリ:カラシュターのパラディン(PL:見田航介) ベック:ウォーフォージドのファイター(PL:高橋志行) ジュス:ティーフリングのウィザード(PL:ノダソル) ●無法者頭、ジュス DM:ネディアは悩んどいてね。一方のジュスは何をしている? ジュス:忘れたのか。俺様はしばらく文明を離れ、「ジュス団」を作っているのさ。パーティの面々に冒険に呼ばれた時だけ、ひょっこりと出てくる。 DM:そうでした(笑)ダイスでランダムにジュス団の構成員を決めたら、副団長のランバートのほか、11人の「雑魚」相当の人間の屑が集まっていることになったんだっけ。  では、ジュス団は、山賊たちが好んで住みそうな洞穴を占拠している(『スター・ウォーズ』のダース・ヴェーダー登場の音楽を口ずさむ)。 ヘルメス/ランバート:(ランバートの台詞を横取りし)「へへ、おかしら、次はどの村を襲いましょうか(笑)」 ジュス:「馬鹿野郎ッ! ジュス団は義賊なんだ。可哀想な農民をイジめるような真似はするな! 丸焦げにしてやる!」 ヘルメス/ランバート:「でも、おかしら。いくら義賊でも、こう毎日ダイコンばかり食ってるんじゃあ、干からびちまいますわ」 DM:ジュス団の下っ端たちは、洞窟に怪しげな飾り付けを施して悦に入ったり。海賊旗みたいなのを立てたりしています。暇を持て余した連中は、近くの畠からダイコンをくすねて来たりも……。 ジュス:「ゴルァ! 俺様の{マジック・ミサイル/魔法の矢}の餌食になりたいのか! ジュス団は義賊なんだぞ! ほら、ジュス団の存在価値をアピールするために、ダイコンを返して、ついでに畠を耕してこい!」 ネディア:ジュスがいい人になっている(笑) DM:こうして、ジュス団は地域密着型の義賊となるべく、日々研鑽を積んでいるのだった……って、そろそろ話を進めていいですか(笑) ジュス:大丈夫だ。俺様が地域密着型の義賊としてこいつらを育てているのは、俺様が冒険に出ている間、こいつらが路頭に迷わないようにという深〜い配慮があってのことなんだ!(力説) 一同:なんだってー!(爆笑) ジュス:「(一喝する)野郎ども、ここに“ジュス団の基地”を作るのだ〜!」 ヘルメス/カナイ:アドベンチャーが終わるたびに戻ってみると、基地が少しずつ大きくなっていたりしそうですね。 ベック/高橋:で、ある時、帰ってみると、ランバートが下手打って牢屋に閉じ込められている(笑) クシュタリ/見田:それじゃあ、『ドラゴンクエストIII』の「商人の町」ですよ(笑) ジュス:(無視して)DM、手下たちを育てつつ、ヴェディカーやテリクあたりの様子をうかがっているのだが……。 DM:判定するまでもなく、ジュスはすぐに気づきました。どうやら死体調達吏たちが、次々と姿を消しているらしいのです。どいつもこいつも脛に傷持つ連中なので、大きな話題にはならず、「むしろ、せいせいした」「ヴェディカーのゴミが掃除されたというような声すら聞こえてくる始末……。 ジュス:それでも死体調達吏は役人なんだから、役所は守ってくれないのか? DM:役人とはいっても、ゴロツキと大差ない連中と思われていたのか、ろくな調査もされず、すぐに捜索は打ち切られてしまったようで。死霊大臣の直下だったら安全のようだけど、君みたいな下請けの死体調達吏はねぇ……。 ジュス:用済みになったとか? 口封じとか?  DM:さあね、その両方かも。いかがわしい仕事だから、身に覚えがありすぎますねぇ。 ジュス:まずい、危険を感じるな……。 DM:小耳に挟んだ話では、「ティーフリングの死体調達吏が狙われている」という話もあったね。 ジュス:悔しいが、どうやら潮時みたいだな。仕方がない、あいつらの尊い犠牲で……。 一同:おいおい! ジュス:……もとい(笑)あいつらに協力してもらって、一刻も早く逃げ出さなくちゃな。 ●カルナスの首都コースへ DM:それでは、ネディアに戻りましょう。 ネディア:結婚式まで、あとどれくらい日にちが残っているんですか? DM:だいたい一週間くらいでしょうね。 ネディア:早い! 「どうしてそんなに急なの?」 DM:「ええと、その……」手紙を届けに来たシヴィス氏族の配達人の言うことはなんだか要領を得ません。仮に配達人が油を売っていたとしても、ずいぶん急な婚姻だということはわかります。 ネディア:急ぐ理由でもあったんでしょうか……。なんだか、とっても嫌な予感がします。 ヘルメス/カナイ:このDMだからなあ(笑) DM:こらこら(笑) ネディア:結婚式は、いったいどこで行なわれるのでしょう? DM:もちろん、カルナスの首都、コースで催されますよ。 ベック:コース! 距離はどれくらいあるのでしょう。 DM:かなり離れていますが、大陸横断鉄道“ライトニング・レイル”を使えば、あっという間ですよ。ええと、第3.5版のサプリメント『EXPLORER'S HANDBOOK』(未訳)には、ライトニング・レイルでの所要時間がきちんと記載されています。それによれば、コース〜ヴェディカー間は522マイル(約835.2キロメートル)もありますが、所要時間はわずか17.5時間! ネディア:1日かからないんですねぇ。徒歩だと数週間は要しそうな日程ですが。 DM:『ルールズ・コンペンディウム』によれば、徒歩だと1時間で3マイルしか進めませんし、〈持久力〉判定なしに歩くのならば、1日に10時間の行軍が限界ですね。 ネディア:どうやら、“ライトニング・レイル”で行くしかなさそう。 ベック/高橋:(地図を身ながら)シベリア鉄道で旅をしているみたいですね(笑) DM:あるいは、オリエント急行かなあ(笑) ベック:「でも、これはかえって好都合ですね。この機会に、ハルデン卿のことをお父上に尋ねることができます」 ヘルメス:「しかも政敵だったら、協力を仰げるかもしれない」 クシュタリ:うーん、そう、うまく事が運べばよいがのう……。 DM:結婚式の招待状には、一等車両のチケットが5枚同封されています。「ボディーガード用に用意した」との但し書きも添えられています。 ヘルメス:「よし決めた。俺はネディアに同伴してコースまで行く。俺の患者たちを苦しめる原因は、きっとそこにあるから」 クシュタリ:「それなら、私も同行するぞ。そこに諸悪の根源が眠っているのならば、偉大なるシルヴァー・フレイムの名にかけて、見過ごすことは到底できぬからな」 ベック:「もちろん行きます。ハルデン卿の企ては“竜の予言”にも関わりがありそうですし……」 クシュタリ:「異形の存在と関わる者は、浄化せねばならん!」 ジュス:盛り上がってきたな。DM、そろそろ登場していいか? DM:OK。それでは、皆さんが第1話の時のように、ヴェディカーの酒場〈トロールの脳漿〉亭で歓談していると……。ジュスが乱入してきますね。 ジュス:「やあ、みんな、久しぶりだな。俺様の秘術の腕を、また見たいとは思わないか?」 一同:(寒い目でジュスを見る) ネディア:「ジュス、あなた盗賊団の親玉になったんじゃなかったの?」 ジュス:「盗賊団じゃない。ジュス団と言うのだ。義賊の集まりだぞ。貴様らもジュス団に入りたいのか? 入団試験は厳しいぞ〜」 ネディア:「(ため息をつき)そうじゃなくって、ジュス。わたしたちと一緒にコースへ行ってほしいの(手を握る)」 ジュス:「(どぎまぎしながら)……いいだろう。実は、死体調達吏が次々と行方不明になっているらしい。いなくなって当然の連中も多いとはいえ、気分のよい話ではないからな」 DM:ということで、コースへ向かうということで、パーティの意見が一致しましたね。それでは主要クエストを与えます。ハルデン・ド=オリエンの企てを明らかにするです。  副次クエストは、ヘルメスにカルナス後宮で女が衰弱する事件を阻止する、ベックにバリジスクの卵のような触媒が、何の儀式に使われるのかを探る、ジュスに死体調達吏が狙われる真の目的を探る。  ネディアとクシュタリについては、ストーリーが進行するうちに、また、新たな副次クエストが渡される可能性があります。 ネディア:了解しました〜! ●“ライトニング・レイル”乗車  ネディアの両親からの手紙には、“大陸横断鉄道”ライトニング・レイルの切符を買うのに充分すぎるほどのお金が添えられていた。  ライトニング・レイルの運賃は決して安価なものではないが、それを差し引いても充分すぎるほどの額であった。  出発までの数日間、パーティはヴェディカーでのつてを頼り、情報収集を開始する。  すると、思わぬ事実が明らかになった。ネディアの妹サナの結婚相手であるエラストレル・イル=ワイナーン卿とは、カルナスのレッケンマーク騎士団一の剛の者、カルドラス・イル=クルドバッハ卿の部下だということが判明したのである。  しかし、このエラストレル卿がくせもので、最終戦争時にはカルナスを離れていたのだけれども、要職についていた将軍たちが死んだので、戻ってきたのだということが判明した。レッケンマーク騎士団の隠し玉とも言われているが、神出鬼没、どのような人間であるのか、とらえどころがない。 ネディア:戦争がない間、レッケンマーク騎士団はいったい何をしているのでしょう? DM:それは〈事情通〉で判定してちょうだい。 ネディア:(ころころ)20が出ました! DM:ならば、だいたいのところは察しがつきました。あまり知られていませんが、彼らは人里離れた場所で大規模な軍事演習をしていると言われています。ただ、ついでに言っておけば、死体調達吏狩りを裏で主導していたのは、レッケンマーク騎士団ではなく、“ヴォルの血”の仕業だと噂されていますね。 ヘルメス:つまり、ハルデン卿は“ヴォルの血”に関わっているのかなあ。 DM:さあね。そうこうしているうちに、ヴェディカーでの滞在時間のリミットが見えてきましたよ。 ネディア:仕方がない。駅にまで戻って、大陸横断鉄道“ライトニング・レイル”に乗り込みます……。 DM:“ライトニング・レイル”は、エレメンタルを動力として動く列車です。導線石と車輪の間に火花を散らせつつ、軍艦のような偉容をもって走り続けます。君たちは駅で切符と身分証明書をチェックされた後、一等車両へ案内されます。“ライトニング・レイル”の内部は切符の等級ごとに部屋が分かれていますから、コースまで一等車両に乗ると、一人頭261gpはかかりますね。 ヘルメス:高えーっ! DM:その代わり、ちゃんとした個室が与えられますよ。もっとも一等車両でも2〜3人で相部屋になってしまいますが……。 ネディア:ありがとうございます、お父さま(笑)ええと、わたしとクシュタリが同じ部屋で、あとの3人が同席ということで問題ありませんか? クシュタリ:異存はないぞ。女子部屋というやつだな(笑)ベックは性別がないが……。 ネディア:それでも、女子部屋に来てもらうのはなんとなく抵抗がありますね。 ベック:ちょっと自分にはよくわかりませんが……。それなら男性陣の方へ行きましょうか。 DM:君たちは、一等車両は、各個室は30平方フィートほどの広さになっています。窓やベッドもついていて、なかなか快適です。廊下に出ると、10フィート幅の廊下が続いています。  パーティが乗り込むと、すぐに“ライトニング・レイル”は発車する。何度も“ライトニング・レイル”に乗っているネディアやクシュタリも、“ライトニング・レイル”への搭乗が初めてのジュスも、窓の外で流れていく雄大なカルナスの風景に、しばし見とれている。  やがて、ゆっくりと陽が暮れてくる。 ネディア:食事は個室でとるんですか? DM:一等車両にはルームサービスがありますし、食堂車両もありますから、頃合いを見てそちらに移ってもらってもOKです。 ベック:DM、自分は食事をするのですか? DM:『エベロン・プレイヤーズ・ガイド』には食事不要と書かれています。でも、食事を取ることができないとも書かれていませんよ。もっとも、メンテナンスならば、むしろ注油をしたほうがよかったりして。 ベック:いや、自分はヒューマンの食事に興味がありますから、ここは食堂車へ向かうことにしましょうか。 ジュス:食堂車で食事をすると、一等車両とは別料金になるのか? DM:公式設定には書かれていないので、DM裁量で判断すると……ルームサービスだと別料金、食堂車ならばコミコミということで! ジュス:それなら食堂車へ行くぞ!(即決する) 一同:(爆笑) ジュス:俺様はケチなんじゃない。肉が食いたいんだ! ネディア:ジュスって、そんなに野蛮なの? ジュス:違わい! サイアリにいたころ、俺様の氏族は肉の調理にうるさかったんだ。半端な肉をオルクス様に供えたら、バチがあたっちまう。 DM:グルメ・キャラになっているわけね(笑)面白いからOKですよ。カルナスは20世紀前半のドイツに似た社会なので、ご当地料理としては、ソーセージやジャガイモをうまく使った料理が出てくる感じかなあ。おそらく肉料理も充実しているはず。乗車の時にもらったメニューに、本日の日替わり料理として「カルナス風ビーフ・ソテー」がメインディッシュだと書いてあります。 ジュス:グレイト。食堂車へ行こう! ベック:自分も興味本位で、ジュスの後をくっついて行きます。 ネディア:せっかくの機会なので、私も食堂車に行きたいと思うんですが……。 ヘルメス:それなら、俺も行くぞ。パーティを組んでいる以上、バラバラで動くのは危険だからな。 クシュタリ:同意。やむを得ないとはいえ、部屋で分断されているより、全員で動いているほうが心強いわい。 (つづく) “『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版リプレイ 竜の予言に選ばれし者たち 〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜” is unofficial Fan Content permitted under the Fan Content Policy.Not approved/endorsed by Wizards. Portions of the materials used are property of Wizards of the Coast.(c)Wizards of the Coast LLC. ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月22日水曜日

第6回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4928

第6回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「蜂竜の森」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ぜろです。 ローグライクハーフ「蜂竜の森」の冒険譚です。 妖狐のフォルネ、魔猫のニャルラ。二匹のお供を連れたタイガの冒険です。 今回の目当ては「蜂竜の王蜜」。 コーネリアス商会の料理人クックロッド氏の依頼による、危険な蜂竜の巣でしか取れない食材採取の冒険です。 蜂竜と戦う竜人やヘラクレスナイトの協力を得て蜂竜の巣へと侵入。 そこで怒りに我を忘れた蜂竜の女王との戦いになり、ギリギリの戦いの中、勝利したのでした。 今回は冒険のその後を描きます。 【フォルネ(妖狐) レベル13 技量点:2 生命点:5→3/5 魔術点:4→0/4 従者点:8】 【装備】(人間形態でのみ効果あり) 片手武器 木盾(生命点+1) 鎖鎧(生命点+1防御ロール+1) <スキル> 【変化】人間形態に変化する。 【空蝉】防御ロール振り直し。パーティの誰の時でも可。 【西法術:氷槍】魔術ロール成功で2点ダメージ 【持ち物】 1小柄(飛び道具)※人間形態でのみ使用可。 2草避けのお守り 植物によるアクシデントへの対応力を上げる。 【ニャルラ(魔猫) レベル13 技量点:1 生命点:9→5/10 器用点:8→4/8 従者点:5】 【装備】なし <スキル> 【満月のような瞳】全員が暗闇ペナルティを受けない 【素早い反射】防御ロール振り直し。器用点1点消費。 【柔らかい肉球】先攻決め、不意打ち判定が自動成功。器用点1点消費。 【狩りの本能】弱いクリーチャーを倒した時、追加で攻撃ロール。器用点1点消費。 【目も当てられぬ激怒】攻撃ロールの直前に使用し、成功したらクリティカル扱いに。 【温存経験点】1 【タイガ 従者 荷物持ち】 【持ち物】 食料0 金貨5 1 ロープ 2 オオトカゲの宝石(金貨18枚分) ●アタック01-15 ニャルラと蜂竜の王蜜 ここは蜂竜の巣の内部。 薄い金色の照明に照らされたような洞内。 天井の六角形の巣穴からぽたぽたと垂れている蜂竜の王蜜は、池を形づくっている。 巨大なクリーチャー、蜂竜の女王に、激戦のすえ勝利した。 蜂竜の女王は体を横たえ、手足を縮めた状態で丸まっている。 手足はもぞもぞと動き、顎もガチガチと鳴っているので、生きてはいる。 けれどもう、何か行動を起こそうという様子は見られない。 赤熱化した身体が熱を発し、密閉された巣の内部はどんどん温度を上げている。 それにともない蜜の甘い匂いが充満し、くらくらするほどだ。 「フォルネ、しっかり。立てる?」 「はい。ええ、大丈夫です」 僕は、身を挺して僕とクロスボウを守ってくれたフォルネを抱き起こした。 少年の姿のフォルネの髪は乱れ、和装の胸のあたりは赤熱化した球の直撃を受けて黒く焦げていたが、どうにか立ち上がる。 そこへニャルラも駆け寄ってきた。 「じゃまものやっつけたから、はやくお〜みつ、もってこ!」 ニャルラはまだまだ元気だ。 さっき蜂竜の女王の攻撃をもろに食らって、今にも死んでしまうのではないかと心配したけど。 「げんきげんきっ。あと半分くらいだいじょ〜ぶだよっ」 あと半分ってのはよくわからないけれど、ニャルラがとにかくタフネスだってことはわかった。 「それよりフォルネのほうがだいじょうぶ? なんだか息もあらいし、顔もまっかだし」 たしかにフォルネのダメージは深刻だ。けど顔はダメージというより、赤面しているように見えた。 「だ、大丈夫……です」 フォルネはニャルラに顔を見られないようにか、僕の胸により深く顔をうずめた。 なぜだか、フォルネの心臓の鼓動の高鳴りが聞こえるような気がした。 「あ、そだ。奥の部屋で、お〜みつがまゆみたいなのに入ってるの。あれならかんたんに運べそう」 そういえば、ここの王蜜たまりの池から、運搬係の蜂竜が、王蜜を吸い上げては運んでいた。 ニャルラが見つけたのは、きっとその王蜜の貯蔵庫だ。 「だったら、そっちの王蜜を運び出そう」 僕はそう提案し、そちらに移動しようとした。 その時、背後から高熱を感じた。見ると、蜂竜の巣が、燃えはじめていた。 女王の赤熱化の影響か、フォルネがはじいた火炎の球が燃え移ったのか。 材質を考えると、この巣は非常によく燃えるのではないか。もう時間がない。 「急ごう」 僕たちはニャルラの案内で、貯蔵庫へと移動する。 そうしている間にも火はすごい勢いで燃え広がっている。 ゆっくりと王蜜を採取している時間はない。 僕とフォルネは手早く王蜜を手に取る。 「さあニャルラ、行くよ!」 なんとしてもひとつでも多く追加で持っていこうと粘っているニャルラにそう声をかけ、甘く焦げた匂いが充満する蜂竜の巣から脱出した。 僕たちが外に出ると、巣の外観は、もうすっかり火の手に覆われていた。 一応ここは森の中でも開けた場所だし風もない。 巨大樹はがっしりとした巨体なので、飛び火にさえ注意すれば燃え移ることはなさそう。 中に残った働き蜂の蜂竜たちは、外に出てくる様子はない。そうした判断もできないのだろうか。 ごうごうという炎の音に混じり「ギガガガガ」という、ひときわ大きな顎を鳴らす音が響いた。 蜂竜の女王の断末魔だろう。 僕たちは、炎に包まれた蜂竜の巣をじっと見つめていた。 と、ニャルラが急に僕によじのぼり、頬をなめはじめた。 「たいがのほっぺ、あま〜い」 「ニャルラ、自分だって王蜜でべたべたなのに、なんで僕なの?」 「アタイのおてて、どくどくなのよ。はやくキレイにしてよ〜」 「あ、そうだったね、ごめんごめん」 僕はニャルラを地面におろすと、丁寧に前脚を布でぬぐっていく。 「やったな。まさか巣ごと駆除してしまうとは思いもしなかったぞ」 そこに、ナイトさんの引き締まった声が降ってきた。 僕たちはそこでようやく周囲を見渡した。 外の戦闘は終わっていた。そこかしこに蜂竜が倒れており、竜人の戦士たちが、互いの健闘をたたえあっているところだった。 そして、人間形態に変形したナイトさんが、僕たちの前に降り立った。 「君たちの実力は承知していたつもりだった。しかしこれは偉業というほかないな」 「私からも感謝の言葉を贈らせてもらおう。君たちは我らの村の救い主だ」 竜人の女戦士カトリーナさんもそんな風に言ってくる。 さらにほかの竜人の戦士たちも僕たちの周りに集まってきて、口々に感謝の気持ちを伝えてきた。 「お供のふたりはだいぶ傷ついているようだ。ここはひとつ、私が先に村まで送っていこう。君たちのサイズならたぶん飛べるだろう」 ナイトさんがそんなことを言い出した。 「いえ、私はタイガさまのおそばに……」 フォルネが断わろうとする。 「大丈夫だ。カトリーナをはじめ竜人の戦士たちがいる。タイガ君を無事に村まで送り届けることは保証しよう」 「タイガくんのことは私たちに任せておいて。それより早く村に行って手当を受けた方が良いわ」 そう言われては、フォルネも折れるしかなかった。 ニャルラの方は、ナイトさんに乗って空を飛べることに大はしゃぎだ。 ナイトさんは二匹を連れて、先行して飛び去っていった。 「彼は、とにかく早く村に戻って蜂竜の脅威が去ったことを報告したくて仕方ないのね、私の妹に」 飛び去るナイトさんを眺めながら、カトリーナさんがそう言った。 それから僕たちは、特に大きな危険に遭遇することもなく竜人の村に戻った。 先に到着したフォルネとニャルラはすでに手当を受けていた。 二匹によればナイトさんは村長とキャティさんの前で、へにょへにょした奇妙な踊りをしながら蜂竜退治の報告をしたらしい。 「妹の前では緊張しすぎていつもそうなんだよ。いつになったらくだけた態度が取れるようになるのかね」 カトリーナさんは呆れていた。 僕たちは竜人の村では歓待を受け、数日間身体を休めることができた。 そうしてフォルネとニャルラの体力がすっかり回復した頃、僕たちは村をあとにした。 さあ、カラメールに戻って、コーネリアス商会で依頼の達成と顛末を報告しよう。 [プレイログ] 蜂竜の王蜜2個入手。 ニャルラが追加で1個の入手チャレンジ。幸運点で目標値は4。失敗すると火に巻き込まれダメージ。 サイコロの出目3+技量点1=4 成功し、蜂竜の王蜜を追加で1個入手。 ●アタック01-16 クックロッドの歓喜 コーネリアス商会に戻ると、まさにクックロッドさんが来ているところだった。 クックロッドさんは料理人。僕たちはクックロッドさんの依頼で蜂竜の王蜜を採集に行ったんだ。 クックロッドさんは険しい表情をしている。なにかあったのかな? 「討伐隊が森へと向かったのですが、蜂竜とまったく遭遇しなかったそうなのです」 それはそうだろうね。竜人の戦士たちが、外を徘徊する蜂竜たちを駆逐して回っていたから。 巣を失った蜂竜は、散り散りになってどこかへ行ってしまった。 「何者かによって駆除されたのか、あるいはほかの地へと移動してしまったのか。なんにせよ、これで蜂竜の王蜜は手に入らなくなってしまったのです」 クックロッドさんは目に見えて落胆していた。 僕とフォルネ、ニャルラは顔を見合わせた。 僕たちが竜人の村で数日間過ごしている間に、そんなことになっていたのか。 「カラメールに出されていた『非常事態宣言』もまもなく解けるでしょう。君たちも森に行ってくれて、ありがとう」 これは、今すぐに伝えた方がいいよね? 「アタイたち、お〜みつ取ってきたのよっ」 ニャルラがすましたドヤ顔で宣言する。 僕は王蜜の入った繭を3つ、取り出した。 「蜂竜の巣は燃えちゃったんで、これだけなんですけど」 クックロッドさんは最初、僕たちが何を言っているのかわからないといった顔をしていたが、目の前の王蜜の繭を見せられて、じわじわと現実を理解したらしい。 「おお……おお……! そんなまさか、信じられない!!」 これ以上ないほどに全身で喜びを表現していた。 「伝説の食材をこの手にできるなんて。討伐隊が行く前に、君たちが依頼を達成していたとは。ありがとう。ありがとう!」 クックロッドさんはそう言って、王蜜の繭に抱きついたのだった。 **** 蜂竜の女王を討伐したことを報告すれば、多額の報酬が約束されているという。 けれども僕たちは、やめておくことにした。 蜂竜の巣が消えたことで「我こそは蜂竜を討伐した」という者たちが後を絶たないらしい。 そんな中で僕たちが討伐報告に行っても、きっと信じてもらえないだろうし、証明する方法もない。 そんな僕たちを見かねてか、ヴァンダービルドさんは商会から、王蜜の買い取り料金のほかに報酬として多額の金品を用意してくれた。 僕は、そんなにはもらえないと辞退しようとしたけれど、断らせてもらえなかった。 聞くところによると蜂竜の王蜜は、コーネリアス商会主催の晩さん会で使用されたらしい。 もちろん料理を取り仕切ったのはクックロッドさん。メインディッシュの「ドラゴンステーキのロイヤルソースがけ」に王蜜が使用されていて、大評判だったとのこと。 晩さん会に参加していたコニーさんが教えてくれた。 「それでね、タイガくん、フォルくん、ニャルちゃん」 コニーさんが別室に僕たちを案内する。 そこにはクックロッドさんが待ち受けていて、テーブルの上と下とに、豪華なごちそうが並べられていた。 忙しいはずのヴァンダービルドさんまでおり、僕たちの入室を待ちわびていたようだ。 「せっかくの王蜜、採ってきた皆さんにも味わっていただきたくて、用意させていただきました」 「本当は君たちを晩さん会に招待したかったのだがね」 「ね、ね、すごいでしょう。晩さん会の料理を再現してもらったのよ」 これは……すごい。 フォルネは絶句している。 ニャルラは瞳に星くずを散らし、全身で喜びを表現している。 「ど、ど、ど……どらごんすてーきっ!!」 「さあどうぞ、召し上がれ」 ニャルラは床の料理に突進していき、さっそくメインのドラゴンステーキにかぶりついていた。 僕はテーブルにつく。フォルネは少年の姿に【変化】し、僕の隣に着席した。 蜂竜の巣の一件からフォルネは、僕の前で人間の姿になることに、それほど嫌がる様子を見せなくなった。 とはいえ、積極的に人間の姿をすることはない。 僕たちはクックロッドさんの料理を、心ゆくまで堪能したのだった。 ●幕間 次の旅へ カラメールには、すっかり長期に滞在してしまった。 その間にコーネリアス商会の伝手で、僕の探し人についての情報を集めてもらったけれど、有力な手掛かりは得られないままだった。 そろそろ、旅立ちのときだ。 けど僕には、このところずっと考えていたことがあった。 旅や冒険には危険はつきものだ。ときにはそれが命がけになることもある。 それはわかっている。 それでも、今回の冒険はリスクがあまりにも高すぎた。 僕自身、川に引きずり込まれたときには本当に危ないところだった。 それに蜂竜の女王とも戦わなければならない状況になってしまった。 勝てたのは偶然が重なった結果だ。まともに戦って勝てる相手じゃない。 僕だけならともかく、フォルネとニャルラが僕の前で死んでしまうなんてこと、考えたくない。 そんな考えを僕が話し始めたら、全部言い切る前にフォルネにたしなめられた。 「タイガさまがこの話をどこに運ぼうとしているかはわかりませんが、私たちを置いていくというのだけは絶対にありえませんからね」 「よくわかんないけどアタイも〜」 「そもそも、タイガさまの方こそ、自分の身を危険にさらしすぎなのです。私たちの前に自分の心配をしてほしいところですよ」 「それは、そのとおりなんだけれども」 僕自身、どうしたらいいのかわかって話し始めたわけじゃない。 フォルネとニャルラをここに置いていけば、コニーさんはきっとよくしてくれるに違いない。 けれども、僕はそれを望んでいるわけじゃない。 フォルネとニャルラがあまりに勝ち目のない相手に対しても果敢に向かっていくことに、言いようのない不安に駆られてしまったことはたしかだ。 僕は決めた。僕の旅の目的を、今、話しておこうと。聞いてくれるかな。 「タイガさまが探し人をしていることは知っていましたが……無理に話さなくてもいいんですよ」 「ううん。聞いておいてもらいたいんだ。僕にとってフォルネもニャルラも大切。だから、知っておいてもらいたくて」 そうして、僕は話し始めた。僕が旅に出るきっかけの出来事を。 **** そのとき、僕は兄のハルトと一緒に森で探検ごっこをして遊んでいた。 ハルトは、今の僕と同じくらいの年だったと思う。 ハルトはちょうどいい形の枝を見つけて剣に見立て、僕を引っ張って森の奥へと進んでいく。 森の奥といっても、子どもの遊び場。村のすぐそばの、森の入口あたりで奥に行った気分にひたっていただけだ。 ハルトが剣士、僕は魔法使いの役だ。 「大丈夫。どんな敵が来てもオレが守ってやるからな。タイガは安心して魔法を放て」 ハルトはそんな風に、自信満々に僕を導いてくれていた。 その生き物の気配には、僕とハルト、同時に気がついた。 それほどに、まがまがしい気配を放っていたからだ。 茂みからこっそり覗くと、それは巨大なヤギの姿をした魔獣だった。 頭頂から生える二本の長い漆黒の角は、まるで悪魔のよう。 僕は、足ががくがくと震えた。心が純粋な恐怖心に支配されていた。 「まずいな。あれ、村の方に向かってないか」 ハルトの声も震えている。 魔獣が森のこんな浅いところにいるのを見るのは初めてだ。 このあたりは比較的安全で、僕たちの格好の遊び場になっていたんだから。 村はもうすぐそこだ。 ハルトが言うように、ここに魔獣がいるのなら、きっと村が襲われる。 「早く、村のみんなに知らせないと」 でも、僕の足は動かなかった。完全にすくんでしまっていた。 「ハルト……。僕、動けない」 「オレも一緒に行くから、がんばれ」 「できない」 「じゃあ、オレが村に知らせに行ってくるから、ここで待ってろ」 「できない」 「大人の力が必要だ。きっと迎えに来るから」 「できない、できない、できない」 僕はただ、怖くて仕方なかった。ハルトはいつも、僕の多少のわがままは聞いてくれた。ハルトと離れたくなかった。 「……わかった。じゃあオレがあいつを、森の奥へ引きつける」 「……え?」 「アイツがいなくなれば、村までは安全だ。そうしたら、動けるだろ。タイガが村まで行って、大人に知らせるんだ」 「え? え?」 「頼んだぞ、タイガ」 ハルトは、僕の返事も聞かずにもう動き出していた。 僕から離れると、木の枝の剣でばしばしと幹を叩き、魔獣に居場所を知らせた。 大ヤギの魔獣は、のっそりと首を回す。 その視界の先には、剣木を構えた少年が、震えながら立っている。 「こっちだ。クソデカヤギ野郎」 ハルトが森の奥へ向かって駆けだすと、大ヤギはそれを追い、森の奥へと消えていった。 僕は、怖くて茂みにうずくまり、……そのまま、何もできなかった。 夕暮れ時になり、村の大人たちが僕を見つけてくれた。僕はただ、泣きじゃくっていた。 「村に、大ヤギの魔物が現れて大あばれしたんだ。犠牲も出た。たまたま村に来ていた冒険者が手傷を負わせ、なんとか追い払ったところだ」 「ハルトとタイガが森に行ったと聞いて、探しにきた。無事で良かった。ハルトはどうした。一緒じゃなかったのか?」 僕はそれを聞いて、また大泣きをした。感情がぐちゃぐちゃで、何をどう話したのか、よく覚えていない。 それでも、村の大人たちには伝わった。 「そうか。ハルトはお前を逃がすために、魔獣を引きつけたんだな」 そうじゃない。ハルトは僕に言ったんだ。 村に行って大人に知らせろって。 できなかったのは僕だ。だからハルトは戻ってこなかった。だから村は襲われた。 大人の付き添いで家に帰る。 父さんも母さんも暗く沈んでいた。きっともういきさつを聞いているんだろう。 でも二人とも、決して僕を責めなかった。それどころか、僕が無事に帰ったことを喜んでくれた。 それで僕は、余計に自分で自分を責めた。 次の朝、僕と両親、森に慣れた村人数人で、森の奥へと向かった。 ハルトの捜索のためだ。 そして見つけた。ハルトがあの時、使っていた剣木を。 それは崖下に落ちていた。血のような赤黒いものがこびりついていた。 ……見つかったのはそれだけで、結局、ハルトは見つからないまま捜索は打ち切られた。 僕は誓いを立てた。僕は、ハルトみたいになる。 ハルトが僕にしてくれたように、誰かが危ない目にあっているのなら、絶対に助ける。 もう、何もできない僕にはならない。 「頼んだぞ、タイガ」 ハルトの最後の言葉は、いつも僕の耳から離れない。 僕には確信があった。 ハルトは、きっと生きてる。だって、どんなに探しても遺体は見つからなかったから。 どうして村に帰ってこないのかはわからないけれど、きっと何か事情があるんだ。 あれから数年が経ち、僕は、あの時のハルトと同じくらいの年齢になった。 あるとき、森で妖狐のフォルネと知り合い、僕の時は動き出した。 フォルネは僕にはない、戦う力があった。僕はフォルネに、人探しの旅に出たいことを告げた。 フォルネは即答で、僕と一緒に行くと言ってくれた。 ハルトを探す。それが僕が旅をする理由。 会ってどうするかはまだ考えていないけれど、ハルトには謝りたい。 あのとき、僕が動けなかったことを。 **** 話が終わったとき、フォルネの表情が少しかげったのを、僕は見逃さなかった。 フォルネがなにを思ってしまったのか、わかる。 「生きてる可能性はほとんどない……って、思ったんでしょ」 「……お見通しですね」 「いいんだ。それが普通だと思うから。けど、それは旅をやめる理由にはならないよ」 村の大人たちにもさんざん言われた。だから僕は、旅の目的をあまり話さなくなった。 けど、僕はあきらめない。あきらめたら、そこで終わってしまう。探しつづける限り、可能性は残っている。 「……そんなことがあったから僕は、目の前で誰かが危険な目にあうのは見過ごせない。けど、フォルネにもニャルラにも危険な目にあってほしくないんだ。自分勝手なことを言っているのはわかっているけれど」 「言いたいことはわかりました。でもそれは聞けない相談ですね。なぜなら私は、タイガさまに救われたあの日から、タイガさまのために命を捧げると決めているからです」 「決めてるってそんな」 「なんと言われようと、私の考えは変えられませんよ。私の方こそ、タイガさまになにかあったら、残された私がどんな気持ちになるか、考えたことがおありですか」 「それは……」 わかってる、と言うのは、あまりにも軽い言葉のように感じられた。 「どっちもどっちだね〜」 ニャルラがそう言った。 それを聞いて、フォルネの表情が少しほころんだ。 「本当にそうですね。タイガさまにも私にも譲れないものがあるし、それは変えられない。今まで私たちは、勝手に互いの心情を推し量って不安がっていました。お互いの気持ちを話せただけでも違うんじゃないですか」 「そうだね。それは本当にそうだ。フォルネ、これからもよろしくね」 「はい。タイガさま」 「はいはい。アタイも〜。たいがと一緒にいたら、めずらしいもの食べれるし、おもしろいとこいっぱい行けるもんね」 ニャルラが絶妙なタイミングで場をなごませてくれたため、僕とフォルネは一緒にくすりと笑ったのだった。 「はると、みつかるといいねっ」 「私も願っています。タイガさまが、お兄さまとまた会える日を」 【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ 完 【収支報告】 オオトカゲの宝石 金貨18枚 蜂竜の王蜜3 金貨30枚 褒賞金 金貨30枚 褒賞の宝石 金貨45枚 合計 123枚 手持ちの金貨5枚と合わせ、所持金は128枚 ■登場人物 タイガ 主人公の人間の少年。もうすぐ11歳。フォルネとニャルラの二匹を連れて旅をしている。 フォルネ 銀毛で3本尻尾の妖狐。タイガに心酔している。 ニャルラ 星空色の毛並みの良い魔猫。気まぐれ。 コンスタンサ コーネリアス商会の令嬢。通称コニー。オウカンワシにさらわれたところをタイガたちに救われる。 ヴァンダービルド コーネリアス商会の当主。コニーの父親。 クックロッド コーネリアス商会の料理人。蜂竜の王蜜取得に情熱を燃やす。 キャティ 竜人の村の道具屋。初出はゲームブック「百竜の森」。 カトリーナ 竜人の村の女戦士。蜂竜討伐の遠征中。 ナイトさん ヘラクレスナイト。カブトムシ形態から人間形態に変形できる竜人の村への協力者。その動機はキャティへの一目ぼれ。 蜂竜の女王 巨大なクリーチャー。巣への侵入者に対し怒りで我を忘れ、赤熱化し暴走する。 ■作品情報 作品名:蜂竜の森「ローグライクハーフ」d33シナリオ 著者:ロア・スペイダー 監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 巨大樹の迷宮「ローグライクハーフ」d66シナリオ(「蜂竜の森」収録) https://ftbooks.booth.pm/items/5361362 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。