━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイ vol.1 (東洋 夏) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ FT新聞をお読みの皆様、こんにちは! 東洋 夏(とうよう なつ)と申します。 光栄にも木曜日の枠を再び頂戴し、ローグライクハーフのリプレイ小説を連載させていただくこととなりました。 いちファンの拙い作ではございますが、最後まで楽しんでいただけましたら幸いです。 前回の連載ではサン・サレンを舞台にした『写身の殺人者』を取り上げ、ロング・ナリクの従騎士(見習いの騎士)シグナスと相棒の〈おどる剣〉クロによる初めての冒険をお届けしました。 今回もシグナス&クロを主役に、同じくサン・サレンを舞台にした『怨霊列車は夜笛を鳴らす』を遊んでみます。 ここから読んでいただいても、全く問題はございません。 ただ、「どんな奴が主役なのかもう少し詳しく知っておきたいぜ、舌に合うか分からんからね!」という不安なお気持ちはもっともですので、簡単に登場人物の紹介を記しておきましょう。主要メンバーはたったの三人、正確には二人と一振りを覚えていただけましたら、ばっちりです。 ○シグナス……ロング・ナリクの聖騎士見習い。十二歳の人間。孤児であったが、素質を見出されノックスの弟子になる。素直で優しい性格で、交渉事は苦手。前回の連載では、サン・サレンを悩ます悪夢連続殺人を解決するべく奮闘した。 ○クロ……ゴーレムの一種、自律型兵器〈おどる剣〉。赤子のシグナスと共に孤児院に預けられた。元は人間で、いずこかの女王に仕える騎士であったという不完全な記憶を持つ。 ○ノックス……ロング・ナリクの聖騎士。シグナスの師。二十代後半の人間。無口で無表情であり、囁かれる暗い噂の数々も相まって味方からも恐れられている。 さて、いかがでしょうか。お口に合いそうでしょうか。 「少年と導きの剣」というファンタジーの王道をイメージしつつ、ローグライクハーフならではのランダム性によって各々の立ち位置や味付けはどんどん変化していきます。 各イベントをどうやって味付けするのか。その自由度もご堪能いただければ幸いです。 ふたりのステータスは後にご覧いただくとして、まず今回はプロローグをお届けします。 なお、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。 ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。 前口上はこれでおしまい。 さあ、冒険の始まりです! ◇ [プロローグ/従騎士、ふたたび冒険へ] 光のどけき春の日、神聖都市ロング・ナリクにて──。 「やめ!」 従騎士たちの溜め息が王宮の練兵場を満たす。 「おお、実にたるんでいる! その調子で聖騎士になれると思っているのか? 素振り百回追加!」 今度は一斉に抗議の悲鳴が上がった。 「千回にするぞ、ひよっこども!」 本日は、コーデリア王女殿下の信頼も厚い近衛騎士隊長トリスタン直々の指導である。月に一度のサー・トリスタンの特別授業は厳しいことで有名だ。楽しみにしているかと問われれば、従騎士シグナスは首を小さく横に振るだろう(大きく振る勇気は無い)。 そよ風に乗って、仲間たちが百を数え上げる声が切れ切れに入ってくる。 (ほんとなら、その場にいるはずだったのだけど) と従騎士シグナスは思い、緊張でこわばった足をもぞもぞと動かした。 (でも、どちらが大変かって話なら、僕の方じゃないかな。だって) 机を挟んで目の前にはシグナスをこの場に呼び出した張本人、シグナスの主人である聖騎士ノックスが、いつもどおり何を考えているかさっぱり分からない顔で座っている。形の良い長い足をきっちりと床に着けた姿勢は、いつ如何なる瞬間にも動き出せるようにするためだ。シグナスは、主人が足を組んだ姿を見たことがない。隣国ドラッツェンが放った暗殺者から常に追われている、という噂を連想して、本当だったらどうしようと不安になる。それもこれも、ドラッツェンの恐ろしい女王ジャルベッタをたった独りで襲撃して、隣国の逆鱗に触れたからなのだ、という与太話も。 「読め」 前振りなく主人が突き出した書状を、シグナスは恐る恐る両手で受け取った。指ざわりの良い上質な紙である。それだけで怖い。悪いことをした覚えはないけれど……。 「ええと」 読もうとして、さて困った。ひと単語目が分からない。基本的な読み書きは孤児院で教わってきた。主人ノックスに仕えながら更に学んでもいる。しかし大人たちが会議でこねくりまわすような難しい単語を出されると、たちまち分からなくなってしまう。 「ええと、しょ、う、へい……じょう?」 ちらりと目線だけ動かして窺うと、主人の三白眼に鋭く見返された。 「招聘状」 主人の声が鞭のようにシグナスを打つ。その声には何の感情も宿っていない。 これは試験なのかもしれない、とシグナスは恐れを抱いた。 読めなかったら失望されるのではないか。ともすると役たたずとして孤児院に送り返されるのではないか。それは嫌だった。十二歳のシグナスにとっては、主人ノックスに仕えることが全てなのである。 幸いにも次の単語は分かった。 「私、サン・サレン領主のラドス・フォン・ハルトは、ナリクの従騎士シグナスを──。僕ですか?」 「最後まで」 「すみません。えと、しゅ、種々の、問題を解決すべくサン・サレンにしょう、へい、したく考える次第である。当領内に発生した、おん、りょう、れ……?」 穴が開くほど書状を見詰めたが、その先は未知の単語の羅列であった。シグナスは落ち込んだが、騎士らしく潔く降参することに決め、その旨を主人に告げる。 「サー・ノックス、この先は読めません。申し訳ございません」 黒手袋に包まれた長い指がついと伸びてきて、シグナスの手から書状を取り上げた。主人の顔に浮かんでいるのは失望でも怒りでもない。何もない。無関心。それがシグナスをますます緊張させた。 そのため、 「〈怨霊列車〉」 という単語が主人の口から転がりでた時、 「ふえ」 などと気の抜けた相槌を打ってしまったのである。シグナスは慌てて両手で口を塞いだが、書状を読み返し始めた主人がその子供っぽい動作を見ていないようだったのは、まあ不幸中の幸いであろうか。 「怨霊」はともかく「列車」の意味が取れない。シグナスがやきもきしていると、主人は不意に顔を上げて言った。 「出かける。目的地はサン・サレン。防寒具を持ち、半刻の後に正門から馬で出る。用意しろ」 「うわっ、は、はいっ! では失礼します!」 主人ノックスはいつも唐突である。シグナスは立ち上がって敬礼し、あたふたと部屋の扉を開けつつも、早くも旅立ちの準備のために何をすべきかで頭をいっぱいにしていた。書状が読めなかった失点は、準備を万端に整える手際で挽回しなくてはならないのだから。 ◇ 「おお、若きナリクの勇者よ。此度も私を助けてはくれまいか」 謁見の場に現れた領主ラドス・フォン・ハルトの顔を見て、失礼ながら、数ヶ月前よりますますお痩せになられたなとシグナスは思う。 「我がサン・サレンの手勢で解決出来ぬとは腹立たしくも情けないのだが、しかし、外からの目で見た方が、はっきりと分かる物事もある。そうであろう? しかもその助力がかのナリクの聖騎士であれば、化け物の正体も軽々と見破れるものと期待しておる」 そう、化け物が出たのだ。夜空から舞い降りて人をさらう。〈怨霊列車〉と名付けられたその化け物は、四角い箱が連なったような姿をしているらしい。その姿は、乗り物といえばグリフォンや馬車くらいしか知らないシグナスが想像できる範疇を超えていた。納得するには、実物を見るしかないのだろう。 住民をさらわれるサン・サレンも、手をこまねいたわけではない。だが調査のため〈怨霊列車〉に送り込んだ兵士は、誰も帰ってきていないという。このままでは〈怨霊列車〉は住民を誘拐し続け、領主の威信は地に落ちる。そこで領主ハルトは打開策を外部に求めた。 「見よ、これが〈怨霊列車〉からの招待状じゃ」 領主の言葉を受けて、侍従が紙片をシグナスの元に持ってくる。血まみれの指先を押し付けた痕跡のような、赤褐色の斑点が付いていた。触りたくなかったが、場の空気を読む限り、手に取らなくてはいけないらしい。 シグナスが嫌々つまんでみると、その表面に血文字のようなものが浮かび上がる。 〈ご予約ありがとうございます。発車時間のお間違いにはご注意ください。予約代表者:シグナス様〉 目を白黒させて文字を見つめていると、上から素早く黒手袋が招待状を引ったくった。 「サー・ノックス! それ危険かも……」 「ハルト卿、無意味な演出はお控え頂きたい」 そのあまりにも平板な言いように、シグナスは珍しく主人の怒りを察知する。主人ノックスが感情を出すところを、シグナスは片手で足るほどしか見たことがない。 「何の仕込みもしておらん、サー・ノックス。今の無礼は親心から出たものだとして、一旦は流しておこう」 サン・サレンの領主は疲れきった様子で目頭を揉んだ。黒々とした隠しようのない隈が、心痛の程を表している。 「〈怨霊列車〉からの招待状は一通のみ。一名しか受け付けぬという意味だろう。初めての事態……」 「あのっ、分かりました、行きます!」 食い気味にシグナスは応えていた。冒険心が燃えていたのは確かだし、従の字が付くとはいえ騎士としての役割を果たしたい気持ちもある。 しかし正直に言えば、横に立っている主人が怒りを募らせてご領主様の首をすぱんと斬り飛ばすのではないか、あるいは意気地無しの従騎士を解雇通告するのではないかと、気が気では無かったのだ。進むも退くも怖い。ならば前に行った方がましかなと思っただけである。 「僕、あの違った、わたくしめが行きます、ハルト卿」 横に立った主人ノックスから冷ややかな視線が注がれているのに気づき、シグナスは縮こまった。 ◇ 星が満天に輝いている。 北の空を駆ける王狼座が爛々と一等星の目を光らせシグナスを睥睨する。 化け物を待ち受ける夜としては、あまりにも美しい。 空気は冷たく、息をする度に肺に突き刺さるようで、ナリクであればまだ冬に分類される気温だろう。 招待状に記された郊外の廃教会までは、トナカイに揺られて行った。主人ノックスは常のごとく押し黙り、何を考えているのかは分からない。 ポウーッ、と甲高い音が夜空に響き渡った。シグナスが慌てて仰ぎ見ると、本当に件の〈怨霊列車〉が空を駆けて近づいて来ようとしている。 先頭は龍の骸骨だ。その頭頂には煙突が屹立し、そこから鮮やかに蛍光する緑色の、この世ならざる炎を噴き出している。骸骨の後ろには延々と車輪付きの箱が連なり、巨大な蛇のようにうねっていた。近づいてくるその箱──車両と呼ばれている箱の躯体は骨で出来ている。 シグナスは孤児院で聞いたおとぎ話をいくつも思い出していた。城を絞め潰した蛇の神や、巨人の戦士と格闘する大蛇の話。蛇退治の話が役に立てばよいけれど……。 けたたましい音を立てて〈怨霊列車〉は降下体勢に入り、間もなく廃城の前に長々とその身を横たえて着陸した。 〈廃城前、廃城前駅に到着いたしました。ご乗車のお客様がいらっしゃいます。発車まで今しばらくお待ちください〉 最後尾の箱の扉が、ひとりでに横滑りして開かれる。ここから乗り込めというのだ。間近に見る〈怨霊列車〉の迫力にシグナスは圧倒される。この驚異の乗り物に比べたら、馬車など赤子の玩具だ。 シグナスはトナカイの背から降りる。地面に足をつけると緊張に襲われ、にわかに息苦しくなった。異教の化け物に怖気付いては聖騎士失格である。しかし、本音を言えば恐ろしい。 足の震えを誤魔化して歩き出そうとしたシグナスを置いて、怖いもの知らずの主人ノックスはさっさと列車に向かって進んで行く。切符は主人が持っていた。 「サー・ノックス、待ってください!」 必死に足を動かすシグナスを待たず、主人はもう列車の開口部に辿り着いている。乗り込もうとした開口部に足をかけた途端、 〈ご乗車になれません。切符をお持ちでない方は、ご乗車になれません。下がってお客様をお通しください……〉 主人は列車と睨み合った。シグナスが追いつく。 「やってみます」 主人は切符をシグナスに手渡した。 意を決して主人を追い越し列車に乗り込むと、今度は何も言われない。内装は骨ではなく、木張りのようだ。化け物の内臓を見ているはずなのだが、暖かみのある高級な木材からは何らかの安心感を覚えてしまう。乗り口は狭く仕切られており、客車側に別の扉が付いている。 「サー・ノックス、一緒に」 主人を振り返ろうとしたシグナスの目と鼻の先で、あっという間に扉が閉じられた。ガタンと車体が揺れ、列車が傾く。 「サー・ノックス!」 扉を叩いてみたが無駄だった。 「止まって! まだ乗客がいる!」 感情の無い声で列車が応える。 〈何かありましたら、お手数ですが先頭の客車までお越しください〉 シグナスは斜めになった床に踏ん張ってしばし呼吸を整え、意を決して腰の剣帯に指を走らせた。鞘から剣を抜く。二本。その内の片方はシグナスの指に世話されるまでもなく独りでに宙に滑り出た。 「やっと俺の出番というわけだ、シグナス。窮地に陥ってから呼ぶなよ」 「サー・ノックスを怖がってるのはそっちじゃん」 宙を舞う剣の柄に、一つ目が開いた。〈おどる剣〉のクロ。従騎士シグナスの頼れる相棒である。クロは一つ目をすがめ、 「俺は正当な保護者の前で沈黙を守っているだけだ。それより何よりお前、また厄介事に首を突っ込んだな」 「僕が望んだわけじゃ──」 その時、客車側の扉から、何かを叩きつけるような暴力的な音が連続して響く。シグナスと〈おどる剣〉のクロは顔を見合わせた。 ◇ 今回のリプレイは、ここまでです。 たっぷりアレンジを利かせて書かせていただきました。 走り出した怨霊列車。果たしてシグナス&クロは無事に脱出できるのでしょうか!? 次回からはいよいよ〈できごと〉を振っていきます。 自分も乗り込みたいぞと思われた方は、是非FT書房様のBOOTHをチェックしてみてくださいませ。 それではまた次週お目にかかりましょう。 良きローグライクハーフを! ◇ (登場人物) ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。今回は良いところを見せたい。 ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉。元は人間かつ騎士だと主張している。 ・ノックス…シグナスの主人。超が付くほど厳格な聖騎士。 ・ラドス・フォン・ハルト……サン・サレンの領主。領地で事件が起こりまくるのは、何らかの引き寄せ体質なのだろうか。 ■作品情報 作品名:『怨霊列車は夜笛を鳴らす』 著者:ロア・スペイダー イラスト:海底キメラ 監修:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/6820046 『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
FT新聞・保管庫
*2週間前までの配信記事が閲覧可能です。
SPAM注意
(編集・水波)最近SPAM投稿が増えておりますが、見つけ次第手動で削除いたしますので、決してクリックなどされないよう、ご注意下さい。
2026年4月23日木曜日
2026年4月22日水曜日
第1回【クトゥルフ深話(クトゥルー短編集2 暗黒詩篇)】ゲームブックリプレイ FT新聞 No.4837
第1回【クトゥルフ深話(クトゥルー短編集2 暗黒詩篇)】ゲームブックリプレイ ※ここから先はゲームブック【クトゥルフ深話(クトゥルー短編集2 暗黒詩篇)】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。 ●作品紹介 **** 狂気とは何か、目に、耳に肌に心に。 日常ならざるそれは観察され思索され絵に文字に綴られてきた。 感覚の外に人の外にあり、人の手で語られるもの。 深淵のふちを散策する、クトゥルーゲームブック短編集 第2弾 ——「クトゥルー短編集2 暗黒詩篇」裏表紙より **** 永遠のクトゥルフ初心者ぜろです。 今回はFT書房のゲームブック「クトゥルー短編集2 暗黒詩篇」の中から、山田賢治著「クトゥルフ深話」に挑戦します。 「クトゥルー短編集」はそのタイトルのとおり、クトゥルフ神話を題材にしたゲームブックの短編をまとめたもの。「暗黒詩篇」はその2巻になります。 この短編集には本作「クトゥルフ深話」を含め、6本の短編が収録されています。 ・ヨグ=ソトースの飛沫 ・白い小屋、赤い絶望 ・忌まわしきグラファリアンの蛹 ・クトゥルフ深話 ・いあいあキャバクラ ・最期の日に彼女は 「クトゥルー」「クトゥルフ」の表記のゆれは、気にしないでください。どっちも意味は同じです。そういうものです。 私はなんとなく「クトゥルフ」表記がしっくりくるので、そちらを使うことが多いですが、作中の呼び方に合わせて臨機応変に表記は変わります。 さて、FT書房の短編集では、本の冒頭に作品紹介の四コマ漫画がついておりまして、そこで各作品の簡単なあらすじが紹介されているのが常です。 この作品にも、中山将平氏による四コマ漫画がついています。 まずはこの四コマ漫画の文章を拾って、作品の雰囲気をつかみましょう。 **** 暗闇から始まる物語 徐々に明らかになる 今、世界で起きている異変 黒い影、地殻変動、暴動……災害が降りかかろうとしている 手にする数々の魔導書。 謎のアイテムたち その力で、邪神たちの厄災を防ぐのだ! **** うん? これは……。 世界各地で邪神による異変が起きており、謎のアイテムを集めて、邪神の災いを防ぐ、というストーリーみたいですね。 クトゥルフ神話っぽくないというか、むしろ王道のRPGのようというか。 邪神は何でしょう。クトゥルフ神話おなじみの邪神か、あるいはオリジナル邪神か。 クトゥルフ神話では、邪神の力はあまりにも強大すぎて、人間は目にしただけで廃人になるレベル。 それが、そんな邪神に力強く対抗できそうな展開というのは、期待に胸が高まりますね。 パラグラフ数は60。 邪神そのものと戦う物語が、短編で良いのでしょうか。 ページを開くと、(縛り)と書かれた項目があります。 ルールを言語化したもののようです。 サイコロは使わないし、記憶できればメモも必要ないとのことです。 世界が非常事態に陥っているとのことです。 世界各都市の存亡に関わる事象が発生すると、各都市の災害レベルが上がっていくとのことです。 なるほど世界規模の話なのですね。 スタート時の、世界各地の災害レベルは0からスタート。そして災害レベルが3になると、その都市は滅びます。 って、滅ぶのか。 世界規模の危機に、いったいどうやって対抗したらいいんだろう。 主人公は世界各地を飛び回るスーパーエージェントなのでしょうか。 説明はこのくらいで、私と、人類の生死にかかわる物語が、はじまるようです。 ならば、事前の情報把握はこの程度にして、早速プレイを開始しましょう。 と、その前に、一応主人公の名前を決めておきましょう……と思いましたが、まだ主人公の設定も何も開示されていませんので、それはもう少し読み進めてからにします。 もしかしたら、主人公の名前が設定されているタイプの作品かもしれませんし。 必要になったら名づけることにします。 私はゲームブックに挑戦するときには、名前だけつけています。 特に詳細な背景や設定を考えるわけでもありませんし、リプレイ上は主人公の一人称なので、名前が登場することも滅多にありません。 単に、気分の問題です。 そしてリプレイの文中は、「プレイヤー視点」と「キャラクター視点」をあまり区別せず、わざと混在させて書くのがいつものスタイルです。 あるときにはキャラクターの心情になりながら、あるときにはメタ視点から眺めつつ進めていきます。 ●アタック01-1 私はだれ ここはどこ いきなり、暗闇の中にいる。 ここはどこなのか。 私は誰なのか。 何が起きているのか。 まるで、何も、わからない。 そんな状況からのはじまりだ。 まずは考えるところから。 ・場所について ・自分について ・事態について これは、どういう状況なんだろう。 すでに何かが私の身に起きている? それとも、私は特殊な存在かなにか? そう、やはりいちばん気になるのは、自分のこと。 私は……いったい、何者? どういった素性? わからない。 って、わからないのか。 「自分について」を選んだのに、自分について何もわからなかった。 記憶喪失なのか。そもそも記憶がない「存在」なのか。 世界規模の災厄に対抗する存在が私であるとすると、たとえば私は人間ですらないのかもしれない。 世界にネットワークを張り巡らせているスーパーコンピュータが自我を持った瞬間だったりして。 考えても進展がないので、他のことを考えよう。 ・場所について ・事態について どちらも気になるが、この調子だと、全部確認できるかもしれないな。 まずは「事態について」を考えてみよう。 どうして今、私は暗闇の中にいるのか。 暗がりを凝視していると、この漆黒を、私は見たことがあると思った。 そして、今後【漆黒】という言葉を見かけたら、パラグラフジャンプを試みられるようになった。 なるほど、この作品はパラグラフジャンプを伴う作品なのだな。 最初の項目に戻る。 暗闇の中にいて、何を考えるかのポイントだ。 ・場所について 残るは、これだけだ。 でも待って。 本文中に【漆黒】の文言を見つけた。 ここから、パラグラフジャンプが可能だ。 やってみた。 繋がっていた。それも、パラグラフのところに丁寧に、【漆黒】のパラグラフジャンプで飛んでいることが説明されている。 これは丁寧でわかりやすいな。 しかし、そこでは特に何も思い出すことはなかった。 ただ暗闇を凝視し続けているだけだ。 元に戻る。 ・場所について 改めて、残るは、これだけだ。 場所について考えようとしたが、自分についても何もわからず、事態について何もわかっていないのに、今いるこの暗闇がどこかなんて、わかりようがない。 結局、何もわからないだけだった。 うーん。これで選択肢はすべて試みてしまったぞ。 あとは、何がある? もう一度、自分について考えてみよう。 もしかしたら、【漆黒】の単語が見つかるかもしれないし。 自分について考えてみた。 何もわからなかった。 【漆黒】という単語も出てこなかった。 え。 これ、どうすればいいの? ひととおり、全部見に行った。 【漆黒】でできるパラグラフジャンプを見つけた。 試みたけれども、どこにも繋がっていない。 なんだか……いきなり詰んだ? ●アタック01-2 【漆黒】【素性】【物体】 最初の選択肢から詰むとはなにごとだ。 いや、まだできることはあるはずだ。 私は、今一度、事態について考えてみた。 そして、思い当たった。 【漆黒】という単語があったらパラグラフジャンプができるぜって書いてあるこの文章そのものにも【漆黒】があるじゃないか。 もしかして、ここでパラグラフジャンプが可能なんじゃないか? やってみた。 繋がった。成功だ! もう一度深く考える。 私は、この漆黒を見たことがある。 あれはたしか……。 思いをはせながら次のパラグラフに飛ぶ。 そこは、パラグラフ1だった。 なんとなく、ようやくスタート地点に立ったような気分だ。 私が回想したのは、なんでもない休日の昼下がり。 そこでニュースを目にした場面だ。 よかった。私、普通の人間だったみたい。 何もわからないと、妄想力ばかりたくましくなってしまう。 で、思い出した【漆黒】というのは、その見たニュースに関連していた。 『正体不明の黒い人型の影が大都市の中心に多数出現。飲み込まれた人が失踪するという神隠しのような現象が各地で複数確認。日本政府は不要不急の外出を控えるよう緊急の声明を発表しました』 見たことがある漆黒から連想して、このニュースか。 黒い人型の影の黒が漆黒なのかな。 もしかして、私、この黒い人型の影に飲み込まれて神隠しになった人のひとりなのかな。 日本政府……。ここが日本だってことはわかった。 私も日本人ってことでいいんだろうか。そろそろ名前をつけるか? いや、自分の素性がわかった時でいいだろう。 そう、素性だ。 素性のわからない、正体不明の物体、からの【素性】という単語が出たら、パラグラフジャンプができるようになった。 ならば、今ここで、パラグラフジャンプを敢行するよ。 さっきの【漆黒】と同じパターンだ。 さあ、いってみよう。 繋がった! そういえば、これで自分の正体もわかってきた。 普通の日本人。 でも、なぜ暗闇にとらわれる羽目になったのか。 ここまで考えて、最初の三択の場面に戻されてしまった。 く。まだだめなのか。 世界の危機の前に、自分の危機をいつまでたってもどうにもできない。 もしかして、この状態のまま、そろそろこのリプレイ、次回に続いちゃう? そんなのは嫌だぁ。 せめて自分は、自分は取り戻したい! 自分について考える。自分の素性は、素性は……。 あ、【素性】発見でパラグラフジャンプ! そういえば、私はテレビのニュースが流れてた時、何かをしていたぞ。 私はテレビよりも、ネット上のイベントに気を取られていたんだった。 世界各地の動画サイトで、カルト的な儀式がライブ中継されていたんだ。 「その日は近い」というメッセージとともに、生贄でも捧げるかのような儀式。 布をかぶせられた人型の何か、本当に人間と思われるものに沈み込むナイフ。 そんなタイミングで、この、黒い人型の影の異変は起きたのだ。 そして、その黒い人影は、私の前にも表れた。 黒い影は、無造作に私を飲み込もうとしてきた。 私がさっき想像していたとおり、ここは黒い影の中ということなのか? 足がすくんで動けない状態だったけれど、私はその時、ある物を握りしめていた。 その物体とは何だったか。 ここで【物体】でのパラグラフジャンプが可能になった。 そしてスタート時点の三択に戻される。 私は、思考を駆使して【物体】の単語を探しまくった。 そして見つけた。 そこに思考をめぐらせる。 私はネット上で、そうとう得体の知れない物体を見つけたのだ。 「真の闇をあざ笑うための偏方二十四面体の欠片」 実は私、パワーストーンを収集するのが趣味だった。 ええい、そんな周辺情報ばっかり仕入れてないで、早く自分自身のことを思い出せー。 ともあれ、そんな謎の「偏方二十四面体の欠片」は、私の所有欲をかきたてるものだった。 ここでさらに【物体】でのパラグラフジャンプをする。 そして思い出した。 私は、その「真の闇をあざ笑うための偏方二十四面体の欠片」を、身を護るためのタリスマンであることを祈りつつ、握りしめていたのだ。 つまり、私はその結晶体を購入して、所有もしていたということだな。 「真の闇をあざ笑うための」というフレーズが、まさに今のシチュエーションに合致しているではないか。 もし私が、その結晶体を持ったまま闇に飲み込まれたのだとしたら……? あった! 闇の中で、闇色の石は認識できない。 しかしそれは、たしかにそこに存在していた。 これが、脱出のためのキーになるのか? その時、声が聞こえた。 「それを渡せ……お前には……ふさわしくない……」 そんな場面で、次回の展開が読めないまま、次回に続く。 ええ!? 結局自分自身を取り戻せないまま続いてしまった……! ■登場人物 私 まだ自分自身が何者かさえつかめていない。日本人。人型の影の闇の中に囚われている。 ■作品情報 作品名:ゲームブック クトゥルー短編集2 暗黒詩篇 「クトゥルフ深話」 著者:山田 賢治 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/2484141 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年4月21日火曜日
クトゥルフとゲームブック第97回 FT新聞 No.4836
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ クトゥルフとゲームブック 第97回 (中山将平) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ おはようございます。 自分の記事を書くたびに自作品である「カエル人のコンテンツ」を紹介しようと目論むイラストレーターの中山将平です。 僕の個人サークル「ギルド黄金の蛙」の作品の詳細を、下のBOOTH通販のURLにまとめてありますので、ぜひご覧いただけましたら。 https://booth.pm/ja/items/7885738 さて、実は昨年の5月27日から、約11か月ぶりに「クトゥルフとゲームブック」記事を書いてみることにしました。 とんでもなく久しぶりなので、「なぜ今更!?」という疑問を持たれている方も、「そもそもそんなシリーズ記事があったことすら知らないんだが」という方もいらっしゃると思います。 この記事は、僕がクトゥルフやゲームブック……それから、それらに関係があるかもしれない様々なホラーについて目にしたことや、感じていることを書き綴ったものです。 既に96回記事を書いていまして、この96という数字が「クトゥルー(クトゥルフの別の表記)」の響きと似ているという事情から、しばらく休眠状態に入っていました。 しかし、最近個人的に「The Crooked Moon」という5E(ダンジョンズ&ドラゴンズの第5版と互換性のあるルールて作られた)システムのフォークホラーTRPGにときめきを覚えていまして、刺激を受けたことを記事にしたくなってしまったのです。 クトゥルフ神話ともゲームブックとも関係がなさそうに思われるかもしれませんが、同じホラージャンルの話題で、個人的には共鳴する刺激を感じました。 とはいえ、この記事に「The Crooked Moon」の紹介を書く気はありません。ご存知ない方のうち、気になられた方は検索されると思いますので。 僕自身は、素晴らしい作品だと胸を射抜かれたので、アメリカ版のアマゾンで購入し、グーグルレンズを使って少しずつ読み解いているところです。 話題にしたいのは、「フォークホラー」という概念についてです。 というのも、僕はこの作品と触れたことで、自分があまり「ホラーのジャンル」について大きく意識してこなかったことに気づくことができたのです。 クトゥルフ神話といえば「コズミックホラー」というジャンルに分類されることがありますが、よくよく考えると作品ごとにその根底にある怖さは少しずつ異なるように感じています。 「ホラーのジャンル」について考えることは、「怖さ」の解像度を上げ、創作にも役立つことなのではないでしょうか。 そういうわけで今回は、この「フォークホラー」のみならず「ボディホラー」、「ゴシックホラー」、という3つのホラージャンルについて、その分類と表現の面白さについて考えたいと思います。 「コズミックホラー」については何度も触れていますので、今回は控えることにしました。 なお、今回の分類がどのようなものかという説明は、あくまで僕の主観によるものなので、一般的なものと差異があるかもしれないことを先にお伝えさせていただきます。 ゲームブックとの関係性まで踏み込もうかとも考えましたが、さすがにボリュームの関係でこれはあきらめることにしました。 それでは、早速「フォークホラー」から見ていきましょう。 ◆ フォークホラーとは フォークホラー、それは、「周囲から隔絶された辺境の集落などで起こる、独自の風習や宗教観がもたらす恐怖」といった概念です。 「民話的な怖さ」という言葉の方が、通じやすいかもしれません。 有名な映画では「ミッドサマー」等がこれに当たると聞いたことがあります。 この恐怖感は、祟りや呪い、人身御供等々の概念に親しみのある日本人にとっては、馴染みのあるものだと感じています。 ジャパニーズホラーの作品(映画や小説)でも、個人的にはよく見かけるジャンルだと思いますので。 このジャンルで僕の心を特に動かす要素は、「独自の風習や宗教観は最終的に超常的なものへとつながる可能性がある」という点です。 超常的なものといえば、もちろんファンタジーが扱いを得意とするものですので、フォークホラー自体がファンタジーと親和性の高いものであることも感じています。 純粋なホラーとしても、ファンタジーの要素を持ったものとしても輝くジャンルなのかもしれません。 ◆ ボディホラーとは ボディホラー、それは、「身体や精神の異常な変異・コントロールの喪失等を伴う、アイデンティティの崩壊がもたらす恐怖」といった概念です。 有名な映画では「ザ・フライ」等がこれに当たると聞いたことがあります。 個人的に感じているのですが、これって物語を作成する際、本筋とは別に組み込みやすい要素なのではないでしょうか。 ゲームブックやTRPGで選択肢を誤った際にもたらされる「ペナルティ的な要素」で変異があるのは分かりやすく刺激的に感じます。 あるいは、物語の中で主人公が選択の対価として支払う要素がこれというのも、想像に難くありません。 気になっているのは、この「変異」がどの程度の嫌悪感を伴うかという点です。 変異先がどのようなものであるかによって、嫌悪感や恐怖心は大きく変わるのではないでしょうか。 ◆ ゴシックホラーとは ゴシックホラー、それは、「古城や古びた館等の気味が悪い場所を舞台とした、暗いロマンスを含む恐怖」といった概念です。 有名な映画では「オペラ座の怪人」等がこれに当たると聞いたことがあります。 ロマンスを含まないゴシックホラーも成立するものと思われますが、一方でこのジャンルにその要素が含まれることは「とても相性が良く、高頻度で見かける」ものであると感じています。 個人的には、「ロマンスあってこそのゴシックホラー」かなと。 フォークホラーもそうなのですが、ゴシックホラーもまた舞台となる場所が登場人物以上に重要な要素となっていることに注目しています。 この「文法(やり方)」は、ファンタジーや現代もの等々、別のジャンルの作品でも使えることが予想され、作品に陰鬱な表情を追加できるものと思われるからです。 応用で明るい舞台を用意したり、シリアスな雰囲気を背景に追加したりすることもきっと可能なのでしょう。 ロマンスという点については、それ以上に「価値観や本質の相違がもたらす葛藤」が面白いものだと感じています。 思うに、キャラクターが抱える矛盾や価値観の衝突は、物語を深い表現へと昇華させるとても良い要素ではないでしょうか。 その中のひとつとしてロマンス(愛情)があることは、触れたいテーマ性を明示する面でも活用できるように思われます。 ◆ まとめ 今日は、ふと書きたくなってホラージャンルの分類について触れる記事を書いてみました。 実は「クトゥルフ神話作品」という括りの中だけでも、今回触れた3つのジャンルに当てはまりそうな(または、その要素を持った)作品はたくさんあるようにお思います。 ジャンルを見極めつつ、それをどのようなレベルで「表現」とつなげていくのか、自身にも問いながら作品作りに励みたいところです。 それでは、今日はそろそろこのあたりで。 良きクトゥルフ・ライフを。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年4月20日月曜日
アランツァへのいざない 第2回「コロニー」 FT新聞 No.4835
おはようございます、自宅の書斎から杉本です。 先週の話なのですが、ボルダリング前に、左足の甲と右手の中指が痛くなり、あんまり上の級に挑戦できませんでした。 あとから調べたところ、この世には「天気痛」なるものが存在していると知りました。 気圧やら温度やら、そういうのの関係から、「天気痛予報」まで存在するようです。 その日は、それが非常に高い日だったのです。 それを見た瞬間、結構な大きさの声で「あっ」と私は叫びました。 左足の甲はバイクでコケて、右手の中指は釣り場で転んで、どちらも骨折したことがあったからです。 「天気痛予報」で痛みの多い予報が出ていた日、私は古傷が痛くて運動に支障をきたしたのです。 まあ、たくさん登りましたけどね。 さて、今回は前回に続いての「アランツァ世界へのいざない」です。 正式名称は「アランツァへのいざない」の方が収まりがいいかなと思い、変更いたしまして、第2回のはじまりです! ◆集落(コロニー)の話。 アランツァの世界では怪物たちが荒野に住み、道行く旅人の数を減らします。人間やコビットはこのような状況に対応するため、家々の周囲に柵や壁を建てて戦い、自分たちと住みかを守りました(ノームはそれにくっついて生き延びました)。そうやって集落が形成され、村となり、町となって、長い年月を経て都市が作られました。 アランツァには国という概念が希薄で、国境線での争いもあることはあるものの、そう頻繁には起こりません。都市と都市の間にある危険なクリーチャーの存在が、人間どうしの衝突を逆に減らしているのです。こういった雰囲気は古代から中世前期のヨーロッパによく似ています。狼のような野生動物が森や荒野をしていた時代、人間は世界の支配者ではありませんでした。 ◆コロニーとは? さて、アランツァ世界には危険な土地が多く存在します。怪物たちが出没する土地を「見つけた」とき、そういった怪物を駆除した者は「開拓者」として認められます。その土地はどこかの都市に属するものではありますが、そこを自分たちの力で開拓して、暮らしていくことができるのです。 この開拓した土地は集落、特に「コロニー」と呼ばれます。村よりも小規模で、非自然発生的で、冒険者のような開拓者が、意思を持って作り出した集落です。 コロニーで暮らすことは、自由な冒険者でいるにはいい手段です。街や村で暮らせば、重い税金を支払う必要があります(※)。また、徴兵のようなカタチで、意に沿わない戦いに駆り出される可能性もあります。コロニーで暮らすことで、こういった縛りの外にある存在になることができるわけです。 ※……「ローグライクハーフ」のようなゲームでは税金や生活費の概念がありませんが、おそらく主人公たちは多少は何か仕事をしているんじゃないかと考えています。そして、その分は、税金や生活費に充てられているのかもしれません。違うかもしれません。とにかくなんであれ相殺されて、ゲームには影響を与えません。 ◆都市とコロニー。 アランツァ世界の諸都市の周辺には、こういったコロニーが点在しています。コロニーは都市の統治者にとって、痛し痒しといった存在です。都市部にとって、コロニーは「支配できない土地」ですから、税収をもたらしません。しかし、わざわざ実効支配するのも面倒なのです。 まず、コロニーには独立自治の気風が強いため、従わせるなら武力ということになります。しかし、都市部にはその余裕がありません。ひとつひとつのコロニーを潰すことはできるかもしれませんが、兵力には限りがあるのです。都市は都市で、街の内側を統治しながら、街壁の外の脅威にも常に目を向けて、戦っています。 次に、税収の見込み。戦いに長けた冒険者たちが住まう、貧しい土地。しばしば旅に出て、よその街や地下迷宮で稼いでくるお金。非常に把握が難しい収入です。土地そのものには価値が薄く、いい収入源になる見込みがたちません。 ◆都市部のメリット。 いっぽうで、コロニーが存在することに、都市部にとってメリットがあります。アランツァのメイン大陸であるラドリドには16の都市が存在しますが、これらの周辺には町や村があります。都市の街壁の外にあるこれらが、都市に食料や富をもたらしているという構造です。しかし、畑を耕したり狩りをしたりする彼らの安全を、十分に守ることができる力は、アランツァ世界の都市にはありません。怪物は多く、〈人〉は弱いのです(生命点1)。 そういった町村にとって(ひいては都市にとって)、良質なコロニーの存在は有益なものです。誰だって、隣人が怪物であるよりは、言葉が通じる相手であるほうがマシというものです。つまるところ、都市とコロニーは敵どうしではないのです。 ◆メンツってものがある。 だからといって都市部も、コロニーを手放しで認めているわけではありません。コロニーが自分たちと無関係に大きくなれば、それもまたひとつの脅威です。時間が流れ、落としどころが決まり、習慣化されました。 コロニーのリーダーは、もっとも近い都市の統治者に対して敬愛の念を抱き、協力的な態度をとることを約束します。そして、近隣の村落や田畑などが怪物たちに襲われて、小規模な戦闘が発生した際には、速やかにそれを守ること。 これは、ならわしであるため強制的ですが、一方的な関係ではありません。戦いのほとんどは、冒険者にとっては取るに足らないものです。しかし、それが小規模とは言えないものになると、都市からは返礼が支払われます。また、都市からコロニーへ、地下迷宮を探索する依頼が訪れることもあります。 ◆具体的な外見。 コロニーの外見はさまざまです。もっとも一般的なものは、周辺の森の木々を伐採して造られたいくつかの小屋がある山間部の土地です。吸血鬼の屋敷を乗っ取ったり、モンスターが占拠していた古い屋敷を乗っ取り返したりして、そのまま集団生活をはじめる冒険者もいます。小規模な洞窟や地下迷宮を制圧して、コロニー化するパターンも、ドワーフのような種族には多く見られます。 ◆まとめ。 最初に書こうかと思ったことを最後に書きますが、あくまでコロニーは冒険者生活の一形態です。宿から宿を渡り歩く旅人的な冒険者も、自分の家を持つ者も多くいます。貴族もいれば、平民もいます。しかし、コロニーという概念はアランツァ固有のものですから、こうして紹介するに至った次第です。 考えてみると、もっと早くご紹介するべきものでしたね。 それではまた!! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年4月19日日曜日
Re:オレニアックス生物学 Vol.2 『竜巻女』 FT新聞 No.4834
(編註:この記事は、過去の人気記事を再配信するReシリーズです。文中のコメント等は全て当時のものとなっております) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ オレニアックス生物学 Vol.2 『竜巻女』 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 美女の形をした空気のうず。 しかしご用心。 美しいものにはトゲがある。 危険な美女、「竜巻女」についての授業の はじまり、はじまり、、、。 * 生物学の授業は非常に重要な科目だった。 アランツァの地での戦いは、戦争となるとまた話は別だが、人間以外の生き物と交戦することも少なくなかった。 聖オレニアックス剣術学校のカメル・グラントは生物学の権威。 そんな彼の授業は生き物の外見、性質、そして対処方法を教えてくれる。 生徒たちを生き残る道へと導く、確かな灯火だ。 今日もカメルの授業が始まる……。 * 「『つむじ風が成長すると、竜巻になる』。この定義は正しいか?」 グラント博士は口を開くなり、こう問うた。生徒たちは真面目に考えこむ。 「おっ! ウルトランクイズですか、先生? 重要区へ行きたいか〜! ってね」 一人だけどんな時でも真面目でない生徒、ガリィが叫ぶ。 「ブッ!」 思わず吹き出してしまった生徒たちはあわてて口をふさぐ。 ちなみに、ウルトランクイズ大会とは市民の主催する祭りで、知恵比べのようなものだ。 勝ち抜くとチャンピオンとなり、首都で豪華なディナーを楽しむことができる。 なお、ガリィは今年も一回戦で負けた。 「これは真面目な話だぞ、ガリィ。うむ。ちょうどいい。ガリィ、答えてみなさい」 「うっ!」 ガリィが思わずシャキッと立ち上がる。 「……へっ、こんなのカンタンだよ。いいか、みんな。ウルトランクイズ出場者の実力を見せてやる。行くぞ、答えは……『マル』!」 「不正解」 「えっ」 教室がドッ、と沸く。 グラント博士は、やれやれ、というように苦笑いしながら、手をひらひらと上下させ、『静まるように』というジェスチャーをした。 「まったく、型にはまらぬ生徒だな、君は。それが良い方向に働くことを祈ろう。それと、これも覚えておくといい。協調性もしばしば君を助けるだろう。すぐにでも、身につけることだ」 「ハイ」 ガリィは照れ笑いをしながら着席する。 「つむじ風は壁に風が当たってできたもの。竜巻は雲の異常によって発生する上昇気流だ。よって、この二つは別のものである」 博士は言い終えると、口の中のものをゴクリと飲み込んで反すうを終えた。 生徒たちはノートに羽根ペンを走らせる。 できれば最初から、飲み込んでから話してもらえると、もう少し聞き取りやすいのだが。 * 「さて、自然現象以外にも、竜巻が発生する条件がもう一つある。それは何か? ……レムレス」 指された最前列の生徒は即座に答える。 「魔法、ですね。正確には、ハッキリと実在するとされている魔法は3種。古代魔術の積乱雲生成。イラジエルの風神による竜巻召喚。最後に錬金術の……失礼。喋りすぎました」 彼はそれきり口を閉じた。 博士はまた、苦く笑わなければならなかった。 「見事だ。特に、異教の禁呪にまで言及できるのは誇り高きオレニアックス歴代の英雄たちの中でも君しかおるまい」 生徒たちの感嘆の溜息の中、レムレスは静かに、しかしはっきりとそれを否定した。 「いいえ、『愚賢者』がおります」 博士は真剣な表情に戻って、首を振る。 「レムレス。彼を賛美してはいけない」 「はい」 「うむ、よろしい」 レムレスが素直に首肯すると、博士は小さく微笑み、片目を瞑る。 「では、君が最後まで説明してしまわずに残してくれた最後の魔法、つまり錬金術の魔法生物生成、『生きる竜巻』について説明しよう」 * 「『生きる竜巻』。それは冒険者の前に立ちはだかる、女性の形をした暴風だ。『竜巻女』などと呼ばれることもある」 ラクダ人である博士は、もっしゃもっしゃと口を動かしながら続ける。 「困ったことに、彼女には意思がある。竜巻女は、人間を小馬鹿にして遊ぶのが好きなのだ。ならば、彼女にはどのような態度で接するべきか? ベルナデッタ」 指されたおとなしい生徒、ベルナデッタは、困ったような顔をして黙ってしまったが、すぐに意を決したように口を開いた。 「し、親切にすべきでないかと思います……」 それを受けて、博士はなお質問した。 「相手は人間を馬鹿にしているのだが、それでもかね?」 「はい。……いえ、『だからこそ』、親切にすべきです……」 「ふうむ」 博士は彼女の考えを肯定するように満足そうにうなずくが、他の者に水を向けた。 「他に考えのあるものは? では、同じ女性のニナ」 妖しげな雰囲気を持つエルフ、ニナは少し考えると、口を開く。 「仕事熱心な憲兵(警察)を見つけた時と同じね」 謎めいた答えに教室がざわつく。 これだから洒落者のいるクラスは退屈しない。 「何だって?」 博士が聞き返す。 「その心は?」 ヘイルがふざける。 ニナはかすかに微笑んで答える。 「見つけたら、一言も口をきかずに道を変えること」 「ヒュ〜!」 ガリィの口笛。教室はドッと色めき立つ。 博士はそれを静めながら、むしろ爽快、という顔をしていたが、彼は便宜的にニナをたしなめてみせた。 「正解、と言いたいところだが、少々盛り上げすぎたようだな。この生物学は君たちの命を救う授業であるから、もう少し謹まねばな」 かく言う彼も、言葉を続けながら、もっしゃもっしゃと反すうをして、笑い顔をごまかしているようだった。 「憲兵も竜巻女も、勝ち目がないので逆らってはいけないというのは本当だな。さらに、こちらが親切にした所で、それを素直に受けとる相手でないということも一致している。ふむ!」 博士は顔をくしゃくしゃにしながら、1つ咳払いをした。 「竜巻女の存在は、人格と捉えぬほうがいい。『現象』のようなものだ。竜巻そのもの、吹き付ける暴風そのものだと考えるのだ。彼女には意思があるが、それは人間の及び知る所ではない。何のためにいるのか、何がしたいのかと考えてはいけない。天災に良心を期待しないように、竜巻女にも良心を期待してはいけない。ただ、彼女のもとを去るのだ」 生徒たちは顔を上げ、身を乗り出して聞いている。 「最後に、このオレニアックスの英雄候補にしか教えぬことを告げよう。竜巻についてだ」 博士は心持ち、ゆっくりした口調で言った。 * 「アランツァでは竜巻は特別な存在だ。竜巻は自然現象というものの範疇から逸脱している。竜巻は障害の化身だ。害そのものだ。どんな状況でも、竜巻に関わること自体が不利益を生む。関わるだけ損なのだ。また、竜巻に出会ってしまったということ自体が、間違った選択をしたという意味を持つこともある」 終業の鐘がなる。 「本日の授業を少ない言葉でまとめることができるかな、ヘイル?」 博士は学校一の人気者、ゴーレム剣士のヘイルを指す。 ヘイルはニヤリと笑って、よく響く声で答えた。 「憲兵と竜巻を見たら、すぐに道を変えろ」 「ブッ!」 とうとう博士も吹き出してしまった。 教室は笑いのうずに巻き込まれる。 「ま、それで良しとしよう。竜巻は天災だ。竜巻女もその例に漏れない。出会ったら、可及的速やかにその場を離れる。そのことをしっかり肝に銘じること。以上!」 博士はピンと背すじを伸ばしたまま、教室の扉を開ける。ありがとうございました! と声が響く。 若い生徒たちに教えることのうち、どれが役立ち、どれが無駄になるかは分からない。 だが、いくつかはきっと、彼らの命を永らえさせてくれるだろう。 そう信じて博士は今日も教鞭をとる。 (From:清水龍之介) ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ 『竜巻女』 突風が吹きつけ、仰向けに倒されてしまった。すぐに起きようとするが、突風にからかわれているかのように転ばされてしまう。何分も同じ場所に貼り付けられていた。もう我慢の限界だ。 いいかげんにしろ、と叫ぶと、正面からゲラゲラと女の下品な笑い声がした。それは異様な光景だった。風が目の前に集まって竜巻のように巻き上がっているが、それが人間の女のような形を作っているのだ。その竜巻の女は腹を抱えて笑っている。 竜巻を無視するならAへ、戦いを挑むならBへ。 また、悪魔を召喚することもできる、、、 【魔の国の王女】に登場。90ページを参照。 技術点不明 体力点不明 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年4月18日土曜日
FT新聞1ウィーク! 第688号 FT新聞 No.4833
From:水波流 9歳の娘を6月にジブリパークへ連れて行く任務を仰せつかり、予約解禁日の開始時間にスマホに張り付いて、チケット購入ボタンを押した瞬間の待機人数が「12,000人待ち」と表示されて絶望を感じる。 ただうちは土曜参観日の代休の月曜狙いだったため、なんとか1時間半待機した末に、無事プレミアム入場券を3枚ゲット。 さて次はジブリパーク公式ガイドで、予習である。ちなみに娘は6月までにまだ見ていないジブリ作品を予習すると張り切っている。 From:葉山海月 トモダチから送られてきたメール 「絶体ビビる! 見てね!」というもの。 一番ビビったのは、そのメールに添付画像もアドレスも何もなく、友人も送った覚えがないということ。 From:中山将平 僕ら明日4月19日(日)、埼玉県の川口市民ホールフレンディアで開催されるレトロゲーム・マイナーゲーム中心同人誌即売会『ゲームレジェンド41』にサークル参加します。FT書房の4月のイベント参加予定はこの一つだけです。お近くの方は、ぜひ遊びにお越しいただけましたら。 僕自身は同日、個人サークル「ギルド黄金の蛙」にて、インテック大阪で開催される獣人・ケモノオンリーイベント『関西けもケット11』にサークル参加します。配置は【B-37】で、カエル人のコンテンツを扱います。 こちらもぜひご注目いただけましたら。 さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (天)=天狗ろむ (明)=明日槇悠 (く)=くろやなぎ (葉)=葉山海月 (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■4/12(日)~4/17(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年4月12日(日)天狗ろむ FT新聞 No.4827 ローグライクハーフシナリオソムリエ その3『フランソワーズの猫』 ・編集部員・天狗ろむがお送りする、個人制作シナリオ紹介の第3弾をお届けしました。 ローグライクハーフのd66シナリオは、「基本的に」3回まで遊べるようにデザインされています。ですが、これは1回でも2回でも、『ローグライクハーフ版ガルアーダの塔』のように9回でも全然構わないのです。 今回は恵那ケミカル氏のオリジナル世界「ドリームランド」と童話「フランダースの犬」が融合した『フランソワーズの猫』です! 何と選択肢次第で最大6回まで遊べる意欲的な大作です。 原作では美しくも悲しい結末を迎える「フランダースの犬」。その登場人物たちに更なる悲劇をもたらそうとする難敵「ナイトメア」を、味方である雨猫フランソワーズと協力しながら、特殊な戦闘ルール「ロール・ロール・ラッシュ」で討ち果たしましょう! プレイ報告やご感想、そしてシナリオ紹介記事の寄稿はいつでもお待ちしております〜! (天) 2026年4月13日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4828 ☆アランツァ世界へのいざない 第1回☆ ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」。 これまで、カメル・グラント教授による旅行記として「アランツァワールドガイド」、同教授による授業の形式でクリーチャーを紹介する「オレニアックス生物学」などを記事にしてきましたが、改めてアランツァについて「ちゃんと触れたことがなかったな」ということについて、記事というカタチでお届けします。 第1回のテーマは「冒険者」。ゲームブックでは「君」、ローグライクハーフでは「主人公」とされる「冒険者」ですが、「アランツァ」ではどんな立場なのか、どんな存在なのか、どんな経緯でなるのか……知らなくてもまったく問題ないけれど、ファンには気になる話が目白押し! どうぞ記事にてご覧ください。ご感想もお待ちしております! (天) 2026年4月14日(火)かなでひびき FT新聞 No.4829 『これはゲームブックなのですか!?』vol.131 ・バーチャル図書館委員長かなでひびき氏がゲームブックに関係ありそうでなさそうな周辺のよもやま話をしていきます。 今回紹介する作品は『数字やデータのナゾをとく フェイクを見破れ!!』(山口慎太郎 著 JTBパプリッシング)! 「あなたは冒険者。今回はお宝ザクザクなダンジョンに向かう! さて、どこから侵入する?」……もしこの選択肢が、 (1 北の洞穴/ 2 南の洞穴/ 3 西の洞穴)と、(1 西の洞穴/ 2 東の洞穴/ 3 北の洞穴)では、印象もとる選択も変わってくるのではないでしょうか? 戦闘中などで、ダイスの目が六回連続して1が出たとして、次に1が出る確率は上がってるでしょうか? 減っているでしょうか? この手の世にはびこる統計学や確率論のトリックを、子ども向けにかみ砕いてわかりやすく楽しめる一冊! 悪評のたっているたこ焼き屋に行くと、あれれ? おいしい! そんなデータを鵜呑みにしないコツが学べちゃいます。見逃せば人生コウカイすることウケアイ! (明) 2026年4月15日(水)ぜろ FT新聞 No.4830 第4回【ゴルギアスロフの旅の店】ゲームブックリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第487回。「旅の店」の魔道具の力で「旅の匂い」のする場所を巡る主人公の冒険、最終回&感想回です。 タイトルにもあるように、この作品のテーマは「旅」。ぜろ氏は「旅ってなんだろう」ということも考えながら、ボス戦直前っぽい地下迷宮から、魔女の住む不思議な果樹園まで、5つの旅先を巡ってきました。 たまたま3回続けて僧侶の主人公を引き当て、ボコボコにされながらも僧侶としての有効な戦術が見えたと思ったら、その後は強敵との戦闘は無く…という一連の「旅」の過程は、ランダムで単発的な「旅人の旅」に相応しく、ほどよい「体験版」として、作品の魅力の一端を伝えてくれたように思います。 戦士や盗賊でのプレイ、あるいは「苦難の旅」がどんなものになるのかは、ぜひ皆さんご自身で体験してみてください! (く) 2026年4月16日(木)岡和田晃 FT新聞 No.4831 『アナログゲーム産業年鑑2024』のご紹介 ・例えば、『ファミ通ゲーム白書』 これはデジタルゲームを取り扱っていますが、ふと「ああ、アナログゲームにもこんな充実した資料があったらなぁ!」と思ったことはありませんか? 今回紹介する『アナログゲーム産業年鑑2024』は、そんなあなたをフォローする一冊かもしれません。 こちらは、ユーロゲームを中心としたボードゲームに関する記述がメインで、TRPGやゲームブックに関する個別の分析はありません。しかしながら、8章の「関連書籍動向」で、「書籍・雑誌形式のアナログゲームならびに関連書籍」として、2023年に刊行されたTRPGやゲームブックのリストが掲載されています。 とても頼りになる本なのですが、ただ値段が2万! この機会に、お近くの図書館等への購入依頼を呼びかけられてはいかがでしょうか? 詳細は本記事をよろしくお願いいたします! (葉) 2026年4月17日(金)水波流 FT新聞 No.4832 FT新聞が届かない日があった場合 ・どうもこのところ、FT新聞の未着が複数の方に発生しているようです。 メールマガジン配信システムを調べてみました。 すると、下記のようなMicrosoft系のメールアドレスが特に未着になりやすいようです。 @outlook.jp @hotmail.com @hotmail.co.jp @live.jp @msn.com メールアドレスを複数お持ちの方は、幾つか登録されるのも良いかも知れません。 下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試し頂くのもお薦めです。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html 詳細は本記事でよろしくお願いいたします! (葉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週の読者様の声のご紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。 紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。 すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。 ↓↓ (三日月蹴太さん) 『呪術廻戦』の主人公 虎杖悠仁が 「なんつーか、一度人を殺したら「殺す」って選択肢が俺の生活に入り込むと思うんだ」 と語ってますね。 芥見先生も同じものを見聞きしたのかもです。 (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます☆ それです、それです! 重い話になってしまうのですが、それより以前に、友人のご家族が自死したことがありまして、その際に「つらいとき、『自分も……』と選択肢に入ってきてしまうのがつらい」と言っていたことと結びついて、記憶にしっかりと刻まれました。 習慣の強さも、「他の選択肢が思い浮かばない」ことと関係があると思います。 毎朝の早起きはつらいですが、だからこそ、習慣で下支えしてやっていくのが吉と考えております★ (ぜろさん) 「アランツァ世界へのいざない」たいへん興味深く読みました。 細かい設定にとらわれず、自由にリプレイを書かせていただいている私ですが、それも強固な土台部分があってこそ、ですものね。 冒険者ギルドのくだりは、「あ、私これまで出したことなかった。ギリギリセーフ」と思いました(笑) でも別に出しちゃってたなら出しちゃってたで、普通に開きなおっていたと思います。 昨今の異世界転生系の作品では、「ステイタスオープン」と唱えれば自分のステイタスが見られるのが当たり前になってますね。なんなら「そういう」アランツァ作品を誰か書いでもいいくらいに思ってます。あ、自分で書けばいいのか。 冒険者ギルドがないから始まって、冒険者が国に招へいされるあたりの立場を読み、今まさに私が書いているリプレイの主人公がそんな感じです。しかも弟子を取る要素もあります。あまりもこの記事とシンクロしていて驚いております。 (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます☆ わざわざ説明するよりも、その思想が反映された世界をお見せして感じ取っていただくのが、遠回りながらいちばん楽しいと本当は考えています☆ ぜろさんがアランツァを旅して、感じ取ってくださった部分が正確だから、必然的にシンクロが発生したのだと思います☆ 来週の記事はもっとぶっ飛んでいるので、楽しみにお待ちください。 「そんな話、1回もしてないじゃん!」 という設定を、お見せいたしますので☆ (ジャラル アフサラールさん) 「因果関係のトリック」で「今まで負けた『貯金』があるから、次こそ勝てるはずだ!」というのはギャンブルで身を持ち崩す人が言いそうな理論ですね。ギャンブルは必ず胴元が勝つようにできているのに「必勝法」を見つけた!という人もよくいます。幸い私の身近にはこういう人はいませんが、いたら距離を置くべきでしょう。 (お返事:かなでひびき) ありがとうございます。 いますよねー。そんな人。 そんな人に限って「そんなちまちました理論で、漢のロマンは崩れねぇぜ!」って突っ込んでいきそうですよねー! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。
2026年4月17日金曜日
FT新聞が届かない日があった場合 FT新聞 No.4832
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ おはようございます。 FT新聞編集長の水波流です。 どうもこのところ、FT新聞の未着が複数の方に発生しているようで、メールマガジン配信システムを調べてみました。 すると、未着になるアドレスに傾向があることが分かりました。 下記のようなMicrosoft系のメールアドレスが特に未着になりやすいようです。 @outlook.jp @hotmail.com @hotmail.co.jp @live.jp @msn.com 残念ながら、理由は不明です。 FT新聞が使用しているメールマガジン配信システムと相性が悪いのかもしれません。 以前はGmailばかり未着になることがありましたが、現在は解消しています。 各社のメールセキュリティが強化されたりアルゴリズムが変更されたりすると、急に未着になったりするようです。(しばらく経つと直ることもあります) 未着のケースは複雑化しており、個々の環境の問題が大きく、なかなかFT新聞側で対処は難しいのが現状です。 メールアドレスを複数お持ちの方は、幾つか登録されるのも良いかも知れません。 下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試し頂くのもお薦めです。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html なおシステム上、10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。 再度登録していただく事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 という、ご案内でした。 なお毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。 あなたの記事を、お待ちしております! ■FT新聞へのご投稿はコチラ! こんな記事はどうかな?というご相談からでもぜひご連絡ください。 ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。