SPAM注意

(編集・水波)最近SPAM投稿が増えておりますが、見つけ次第手動で削除いたしますので、決してクリックなどされないよう、ご注意下さい。

2026年5月27日水曜日

第2回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4872

第2回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「可愛いあの子に最高のプレゼントを」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ぜろです。 はじまりました「可愛いあの子に最高のプレゼントを」リプレイ。 お友だちのりにゃちゃんへ贈る誕生日のプレゼントを探すという、ほんのりほんわかしたローグライクハーフのシナリオです。 街エリアと森エリア、両方を見てまわってプレゼント候補を探そうという主人公ウサナギと、そのお供の九匹のウサギたち。 平和なお話が続くと思っていましたが、なにやらウサナギたちを観察する不穏な影があるようで? 戦闘シーンも不可避な第2回です。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】60 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ●アタック01-2 ウサナギと仮面子ウサギたち 【21 忍び寄る影】 突然、路地裏から飛び出してきた複数の白い影が、背後から僕めがけて飛びかかってきた。 「うー」「やー」「たー」 いち早く察知できた僕は、かろうじてかわすことができた。 僕を行き過ぎて、したっと着地した三匹のウサギは、身体を反転して僕に向き直り、敵意むき出しの視線を送ってくる。 三匹とも子ウサギと言っていいサイズだ。しかしその顔には、特徴的な仮面がつけられていた。 バタフライマスクのようだが、表情が違う。「笑い」「怒り」「冷血」を模した仮面だ。 仮面ウサギっていう、この界隈に出没する怪盗ウサギがいる。 前に、森に逃げこんだ仮面ウサギから、りにゃちゃんの姉、リナちゃんのペンダントを取り返したことがあった。 この子ウサギだち、仮面をつけてるってことは、仮面ウサギの関係者だろうか。 「失敗しちゃった! ししょーのカタキだったのに!」 「しくじっちゃった! なんか盗み返してやる気だったのに!」 「ヘタこいた! みんなでかかればいけると思ったのに!」 なんだか本当に、仮面ウサギの弟子たちみたいだ。 一応確認だけど、君ら仮面ウサギの弟子だよね? なんで僕を狙うのさ。 「ボクたちは仮面ウサギ様のおしかけ弟子だいっ」「だいっ」「だいっ」 自分で「おしかけ」と言い切っているあたり、かわいい。 「仮面ウサギ様はペンダントを奪い返されて変わってしまった」 「仮面ウサギ様は、仮面を取ってふつうのウサギに戻りますなんていうんだ」 「だから、仮面ウサギ様のかわりにお前からなんか盗んで、やる気を取り戻してもらうんだ」 もう泥棒するのやめるんなら、いいことじゃない。 それに僕たちは、仮面ウサギに盗まれたペンダントを取り返しただけだよ。 先に盗んだのは仮面ウサギの方じゃないか。 どうする? まだやるの? 僕の振った反応表は、がっつり【敵対的】だった。 【仮面子ウサギ 出現数3 レベル4】 もう、僕からなんか盗まない限りここから立ち去らないって気迫でいる。 「盗む。そして逃げるっ」 「仮面ウサギ様にやる気を取り戻してもらうには、これしかないっ」 「もう怪盗なんてしないなんて、言わせないよ絶対」 僕はゆっくりと首を横に振った。 君たちのやる気はわかったけれど、僕に集中しすぎて、いくらなんでも周りが見えてなさすぎだよ。 気づいてないの? 君たちもう、完全に取り囲まれてるんだけど。 僕のファミリーのウサギたちは、三匹の仮面子ウサギを完全に包囲しきっていた。 さあ、いって、ドリルウサギたち。 僕の合図でドリルウサギたちが、ぴゅんぴゅんっとツノを飛ばす。 ウサピュンとウサマルの攻撃は続けざまに命中し、笑い面と怒り面の仮面子ウサギたちは、ぽてころってなってバタンのキューだ。 「え。ど、どうして。反応表振ってたのに」 冷血面の仮面子ウサギは動揺している。 反応が【敵対的】だと、最初のラウンドはそっちから攻撃できるはずだもんね。 でも残念。それは1ラウンド目から。ドリルウサギたちは、その前に0ラウンド攻撃ができるのさ。 「そんなぁ」 冷血面の仮面子ウサギは、完全に戦意を喪失した。 逃げようとする仮面子ウサギのために、道をあけてあげるように合図を送る。 ほかの二匹も連れていってね。追わないからさ。 これに懲りたら、もう人からものを盗るのはやめるんだよ。 「お、おおお、おぼえてろ〜。次はぜえったい盗んでやるからな〜」 仮面子ウサギは、お約束のような捨てゼリフを残して去った。否、去ろうとした。 しかし、ほかの二匹の子ウサギたちをずりずりと引きずっているので、その歩みは非常に遅かった。 捨てゼリフまで残して去ろうっていうのに、じりじりずりずりと、まだそこにいる。 間が。間がもたない。 どうしよう。僕たちが家まで送り届けてあげよっか。 「いらんわぁ〜」 冷血の仮面なのに、もう泣きそう。 僕たちは仮面子ウサギが完全に立ち去るまで、ゆっくりと見守るのだった。 プレゼントを買いに来たはずなのに、逆に持ち物を奪われてしまうところだった。危なかったー。 [プレイログ] ウサナギの器用度チェック 目標値4。サイコロの出目4+技量点1 5で最初の盗みは回避。 出現数は3。反応表は6で【敵対的】。 0ラウンド(ドリルウサギの攻撃) ウサピュン サイコロの出目3+1 合計4で命中 ウサマル サイコロの出目5+1 合計6で命中 半分に減らしたので戦闘終了。 ※仮面子ウサギたちの三つの仮面の元ネタは「キン肉マン」に登場するアシュラマンです。 ●アタック01-3 ウサナギとわがやのぬいぐるみ 【中間イベント 可愛いあの子にぬいぐるみを】 歩いているうちに大きな通りは途切れ、このまま進めば森へ入ってゆく。 ここまでで、ひとまずプレゼント候補になるのは焼きたてのねこパンだけかな。もう焼きたてじゃないけど。 そう思っていると、街はずれに行列が見えた。 こんなところにお店なんてあったかな? 近づくにつれ、どこから連なっているのかわかった。 大きめの天幕が張られている。 行列はそこに吸い込まれるように入っていくのだ。 行商かなにかの移動型の商人が、ここに一時的に店舗を構えているに違いない。 街はずれなのにこの行列はすごいな。 よほど良いものを扱っているのか、宣伝のしかたがうまいのか。 それとも、その両方か。 興味がわいたので、僕も列に並んでみることにした。 もしかしたら、掘り出し物を見つけられるかもしれないし。 時間をかけて待つと、列はゆっくりと進んでいき、やがて僕たちの番になった。 天幕に入るとそこは、ところせましとぬいぐるみが並べられた空間だった。 入場制限がかかっているおかげで、しっかり見て回ることができる。 ファミリーのウサギたちは目を輝かせて、あちこちのぬいぐるみを見にいってしまった。 「みてみて、この首のないまんまるアルパカの子、マルパカちゃんっていうんだって!☆ミ」 「こっちにはやわらかカピバラさんがいるニャン」 「座り抱きまくらのフニオくん、めっちゃやわらかいタロ」 「ピカチュウ!」「シナモロール!」「パペットスンスン!」「なおとらちゃん!」 ちょっと君たち、また今プレイヤーさん家にあるぬいぐるみ列挙してるだけでしょ。 店内を見て回る中で、ねこのぬいぐるみが気になった。 ひざねこちゃん。触れてみると、いい肌ざわり。 手に取ってみると、ずしりと重い。リアルな猫のウェイトを意識してるみたい。 だっこしたり、ひざの上に乗せたりするのにちょうど良さそう。 「君、一緒に来るかい?」 僕はそう声をかける。ぬいぐるみは喋らないから、この子だなって思ったら、こっちから声をかけるんだ。 「へえ、君はそうやってぬいぐるみを選ぶんだね。実はこっちにおしゃべりする子もいるんだよ」 店員が、そうやって教えてくれた。案内されたそこには、しゃべるねこちゃんのぬいぐるみが。 ボタンを押すと、ねこの鳴き声じゃなくて、普通の言葉でごあいさつ。他にもいくつかおしゃべりするパターンがあるみたいだった。 うん。これもいいね。でも、僕が求めているのとは違うみたい。 実際に触ってみて、語りかけてみて、ピンときたのは最初の子だった。しゃべらない方のねこのぬいぐるみ。 うん。君に決めた。 僕は、その猫ちゃんを買っていくことにした。ラッピングもお願いね。 [プレイログ] ぬいぐるみノウサギさん 金貨5枚 しゃべるデラックスノウサギさん 金貨15枚 ラッピング手数料 金貨2枚 原作ではウサギでしたが、うちのぬいぐるみにウサギがいなかったのでねこに変更。 ぬいぐるみねこちゃんとラッピング手数料で金貨7枚 ラッピングされたねこのぬいぐるみ(プレゼントランク2)入手 金貨60枚→53枚 ●アタック01-4 ウサニャンとウサギの合唱団 僕らは森へとやってきた。 勝手知ったる森の中。いつもの道を歩いてゆく。 森で見つけられるプレゼントって何があるだろう。 魔王のお城まで行けばなにか見つけられるかな? でも、あそこまで行ったらお誕生会に間に合わないな。 もう少し手前、間に合う時間までに切り上げよう。 【12 無造作に置かれた宝箱】 「たからばこ、はっけ〜ん☆ミ」 ウサミがそんな風に教えてくれたけれど、ほとんど全員同じタイミングで気がついた。 なぜならその宝箱は、通り道を塞ぐように、堂々と置いてあったから。 豪華な装飾がほどこされた新しい宝箱だ。箱そのものにも価値がありそう。 あたりまえだけど、普通道の真ん中に宝箱は置いてない。いつもこんなところに宝箱はなかった。 つまりこの宝箱は、誰かがわざわざ置いたってことだ。 あやしい。あやしすぎる。 でも、罠にしたってこんな雑な置き方しないだろうし。いったいどんな意図で? 宝箱型のモンスター、ミミックとかかな? それとも、ウサミミのウサミミックとかかな? とにかく注意した方がよさそう。 罠かもしれない。うかつにあけないで。 「マロ?」 遅かった。 僕が注意したときには、すでにウサマロがジャンプ頭突きで宝箱を開けていた。 ひとまず開けてもなにも起きなかった。罠じゃなかったのかな? ウサヒコが宝箱のへりに飛び乗って中をのぞきこむ。 「おおっ!」 ウサヒコはびっくり声を上げると、そのままバランスを崩して宝箱の中に落っこちた。 振動で箱のふたが閉じてしまう。 まさか、閉じ込められちゃった!? 慌てて近づき箱を空ける。宝箱はすんなり開いて、ウサヒコがびっくり箱みたいに中から飛び出した。 そうして僕と、顔と顔とがごっつんこ。 お互い鼻を押さえてうずくまる。 あいたたた……。でも、ひとまず無事でよかった。 ウサヒコのことだから、びっくりさせようとして失敗したんでしょ? 「ごめんちゃい。あ! これみっけたヒコ!」 ウサヒコが出したのは金貨5枚。 豪華な宝箱に、中身は金貨5枚だけ。 いったいなんだったんだろう。 謎は深まる……。 [プレイログ] 無造作に置かれた宝箱 宝箱の内容をサイコロを振って決める。 サイコロの出目5 宝物表(修正+1)で判定。 サイコロの出目2+1=3 2d6枚の金貨。下限は金貨5枚 サイコロの出目1と1=2 下限の金貨5枚を入手 金貨53枚→58枚 【11 歌う花ウサギ】 綺麗な歌声が聞こえる。 まるでコーラスみたい。リズミカルな輪唱だ。 声のする方に近づいてみる。 そこでは、三匹の花ウサギたちが、歌の練習をしているところだった。 花ウサギは、頭に花が咲いている緑色のウサギだ。 ウサギのように見えるけど、マンドラゴラの一種なんだって。 マンドラゴラって知ってる? 普段は土に埋まってるニンジンっぽい植物なんだけど、引っこ抜くときにすっごい悲鳴を上げるの。 その悲鳴を聞いた人はばったり倒れちゃったりするんだって。 もしかして、花ウサギが練習しているのって、音波攻撃の練習? ぴた、と歌がやんだ。 僕たちの存在に気がついたみたい。 「ぴょえっ!」 花ウサギたちは跳びあがった。 「ウサギのたいぐんだああぁぁ!!」 あああ、しまった。僕たちひとりと九匹の大パーティだから、びっくりさせちゃったかも。 花ウサギたちは、大きく息を吸い込んだ。 そして次の瞬間。 「ボエエエェェエエエ!!!!」 文字にトゲトゲが生えているような破壊的なビブラート音声が、僕たちを襲った。 とっさに耳をふさぐのが間に合わず、まともに聞いてしまった僕は、思わずうずくまってしまう。 僕のほかにも何匹かは間に合わず、悲鳴を上げて転げ回っている。 花ウサギは、僕たちを排除するためにさらなる攻撃をしようとしているみたいだ。 しかもこの攻撃は……。 僕たちは花ウサギたちの歌声に聞きほれていただけで、やっつけるつもりはない。 ここは逃げよう。 【花ウサギ 出現数3 レベル3】 僕たちが逃げはじめると、花ウサギたちは追撃してくる。 三匹の攻撃を、それぞれ1回は受けないと逃げきれそうにない。 「みんな気をつけて。音の塊を打撃として放ってくるよ」 僕が花ウサギ二匹分の攻撃を引き受け、難なくかわす。 でも、もう一匹の攻撃がウサギたちの方に向かった。 音の塊がウサニャンへ飛ぶ。 「にゃにゃにゃにゃーん!」 ウサニャンは、大きな声で「運命」を感じさせる音節を叫んだ。 花ウサギたちの攻撃がぴたりと止んだ。ウサニャンの発した音節に興味があるみたいだ。 「……みんな。わたしはここまでニャン。ちょっと花ウサギたちと合唱したら帰るニャン」 え。そんな、一緒にりにゃちゃんの誕生日会へ行こうよ。 「やめとくニャン。だってわたし、りにゃちゃんとキャラかぶるから……」 えええ。同じねこ系のキャラクターだからって、かぶらないよ! だってほら、りにゃちゃんと語尾ちがうでしょ。りにゃちゃんは語尾に「ニャン」つかないよ。 「だいじょうぶ。ここはわたしがくいとめるニャン。だからみんなは行ってニャン」 そうしてウサニャンは、花ウサギたちと一緒に第九の合唱を始めた。 僕にはもう、ウサニャンの行動を止める言葉がなかった。 「行こうみんな。ウサニャンが花ウサギたちを止めてくれてる間に」 僕はそう告げる。他のみんなはウサニャンにお別れを告げると、名残惜しそうに進み始めた。 次回、森の中には危険がいっぱい! [プレイログ] 【花ウサギ 出現数3 レベル3】 反応表のサイコロの出目6 敵対的 【逃走】を選択 0ラウンド 花ウサギの大きな音(幸運度で目標値5)失敗するとその後の判定ロールに-1のペナルティ ウサナギ サイコロの出目1 ファンブルで失敗 ウサギたちのサイコロの出目6、5、4、1、2、3、1、6、5 ウサピュン、ウサマル、ウサニャン、ウサコが成功 【逃走】のため、花ウサギのフリー攻撃が三匹分。ウサナギ2回、ウサニャン1回に割り振り。 ウサナギの回避 サイコロの出目5と4で判定ペナルティ-1があっても回避成功 ウサニャンの回避 サイコロの出目1でファンブルで失敗。脱落。 ※【逃走】なのでウサナギの【かばう】は対象外と思っていましたが、【かばう】は【防御ロール】に対して発動するため、ここは本当なら【かばう】で防げた攻撃でした。 【ウサナギノミコト レベル12 技量点:1 生命点:8 筋力点:4 従者点:9】 【装備】 ピコピコハンマー(片手打撃)初撃+1 丸盾(生命点+2) ウサギ使いの服(生命点+2・防御+1) 【食料】0 【金貨】60→53→58 【持ち物】 強化ポーション(1ラウンド消費攻撃+1/金貨30枚) ブラウンダイヤの結婚指輪(金貨30枚) 魔王の宝玉(金貨25枚) 焼きたてのねこパン ぬいぐるみねこちゃん 【全力攻撃】【全力防御】【かばう】 【未使用経験点】2 【従者】 ドリルウサギ(弓兵扱い)四匹(ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ) ノウサギ(剣士扱い)五匹(ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサニャン、ウサコ) ※ウサニャンが脱落 ■登場人物 ウサナギノミコト 通称ウサナギ。ウサギ使いの少年。 りにゃ ねこ耳ねこしっぽの女の子。誕生日パーティするよ。 リナ りにゃの姉。仮面ウサギに大事なペンダントを盗まれたことがある。 魔王ウサギ マオウサギ。いろいろあったけど今はりにゃのトモダチ。 ウサピュン、ウサマル、ウサチュウ、ウサマロ ドリルウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサヒコ、ウサタロ、ウサミ、ウサコ 普通のウサギ。ウサナギのファミリー。 ウサニャン ウサナギのファミリーのウサギ。途中脱落し、花ウサギと一緒に合唱している。 ■作品情報 作品名:「可愛いあの子に最高のプレゼントを」 作者・イラスト:寝子 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 可愛いあの子に最高のプレゼントを(冊子版) https://lennon257.booth.pm/items/6915985 可愛いあの子に最高のプレゼントを(ダウンロード版) https://lennon257.booth.pm/items/6713417 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月26日火曜日

カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第52回 FT新聞 No.4871

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第52回 「ゴーレム」 (中山将平) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■  おはようございます。  今度の土曜日・日曜日ともに個人サークル「ギルド黄金の蛙」でイベントに出展しているイラストレーターの中山将平です。  土曜日は名古屋オアシス21で開催の「いきものづくし」。  日曜日はインテックス大阪で開催の「スーパーコミックシティ33DAY3」(このイベントはFT書房も出展しています)。  詳細は僕のツイッターをぜひチェックしていただけましたら。    さて、今回のテーマは「ゴーレム」。  短い記事になりそうですが、書きたいことがありましたのでそれをまとめたいと思います。  というのも、僕ずっと思っているんですよ。  ゴーレムって、実はかなり面白いモンスター……いや、面白すぎるといえるモンスター、なんじゃないかって。  どういうことか、早速具体的に見ていきましょう。 ◆ ゴーレムの面白さ  いきなり結論からなのですが、ゴーレムって、考えれば考えるほど「その姿から作り手の種族や用途、作成の意図を感じることができる」モンスターなのではないでしょうか。  いえ、全てのゴーレムからこれを感じられるわけではないんです。  現実世界においてゴーレムは、「数秘術」で知られる「カバラ」の秘術の中で語られたものであると記憶しています。  (詳しい方で、もし別の出典をご存知の方がいらっしゃった場合は、ぜひ教えていただけましたら。)  そのような「歴史上の初期において考えらえれていた」ゴーレム像においては、前述の「面白さ」を感じることは難しいかもしれません。  しかし、近年のファンタジー物語の中で語られるゴーレムは相当に多様化したといえるのではないでしょうか。  僕らは、例えば翼があって飛べるゴーレムも、頭が3つあるゴーレムも、許容できると思います。    僕が今回お話ししたい面白さは、「なぜ翼が必要だったのか。なぜ頭が3つあった方が良かったのか」という問いの中にあります。 ◆ 翼の有るゴーレム、頭が3つあるゴーレム  ゴーレムの作り手が鳥人だった場合、翼がないことはかえって不自然かもしれません。  それは、彼ら自身の現身として創作されたものだと想像できるからです。  あるいは、ゴーレムの作り手が渓谷など「飛行」の必要性が高い場所に暮らす種族だったらどうでしょうか。  そのゴーレムが「移動用」であることが分かった瞬間、翼がなくても飛行機能がある可能性すら浮上すると思います。  頭が3つあるゴーレムは、もしかしたら三叉路を防衛する必要がある場所に設置されていたのかもしれません。  わざわざ3つも頭があるわけですから、その利点をいかんなく発揮できる(あるいは過去において発揮できた)物語があると面白いなぁと感じます。  このことが興味深いのは、ゴーレムの形という「結果」を見ることで、読者やゲームのプレイヤーが「過去にいた作成者の意図を推察できる可能性がある」という点です。  もちろん逆に、「過去の事情を知ることによって、ゴーレムの隠された機能に気づく」という展開も用意できることでしょう。  これはただのギミックかもしれませんが、思うにもっと大切なもの、重要な要素である場合も考えられるのではないでしょうか。 ◆ カエル人世界で描いたゴーレム  カエル人のTRPGを考えている際、4つ目のシナリオで一体のゴーレムを創作しました。  今までプレイしていただいたプレイヤーには一度も話す機会がなかったのですが、そのゴーレムは「失われた神(過去に強い力を持っていたが、現在は地下に潜り、力を蓄えている神)」の信者が作ったもので、よくよく観察していけばその神がカエル人の歴史と未来に大きな影響を及ぼすことが分かる仕様にしていました。  これって、おそらくゴーレムではなくても、同じ文法で扱える要素がたくさんあるのだと考えています。  人工物であれば、より使いやすいかと。(人工的なモンスターって、広義ではゴーレム的なものだと扱えるかもしれないと考え、今回の話題は「ゴーレム」としました。)  語るべきは、「そのように扱える視点がある」という点なのだと思っています。 ◆ まとめ  モンスターという一要素が、実は重大な過去の事実や物語そのものを背負いうる、伝えうる。  そのような可能性を考えつつ、物語を「有機的なもの(意味が連続して繋がりうるもの)」として描いていきたい。  今回は、そういうお話でした。    では、今日はそろそろこのあたりで。  よきファンタジー・ライフを。  ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月25日月曜日

アランツァへのいざない 神 FT新聞 No.4870

おはようございます、枚方市のスターバックスから杉本です☆ 本日の「アランツァへのいざない」は「神」について触れてまいります。 すでにwikiにある情報ですが、「アランツァワールドガイド」の原稿として肉づけをしました。 それでは、さっそく。 ◆この世界の魔法と信仰について  魔法を使用する行為は神との契約によってなされます。神との契約は「約束」によって成立していて、アランツァではその心根を問われることはありません。極端なことを言えば、約束ごと(戒律)を守るかぎり、信仰心がなくても構わないのです。とはいえ、善神は善の行いを、悪神は悪の行いをするような戒律がありますから、自分に合わない神を選ぶことは負担になるでしょう。  アランツァにおける魔法の呪文は特殊技能の一種で、神との契約によって与えられる力を意味しています。特殊技能さえ取得すれば、誰でも魔法を覚えることはできます。しかし、ちゃんと唱えるには、魔力点を基準にした【判定ロール】に成功しなければなりません。  魔法には系統があります。「奇跡」「魔術」「呪術」「錬金術」「異国魔法」「からくり術」がその代表です。「悪魔召喚術」については、悪魔はアランツァ世界の神々とは別の力を源としているため、厳密には魔法ではありません。ですが、人間が神のことを本当の意味では知らないように、悪魔を統べるこの術のことも知らず、そういう意味ではすべて同じといえます。 ◆魔法を使うには  アランツァ世界を舞台にしたTRPG「ローグライクハーフ」では、さまざまな【職業】が登場します。キャラクター作成時や特定のレベルに達した際に【副能力値】を選ぶのと同じタイミングで【職業】を選ぶことになります。基本ルールでは【魔術点】を選べば【魔術師】、【幸運点】を選べば【僧侶】になります。それ以外の【職業】は、ローグライクハーフwikiにて詳細が記述されています(https://x.gd/KjD6s)。  ゲーム的には、神への信仰心がどのように表現されてもかまいません(まったく表現されなくても問題はありません)。参考までに、対応する一覧表をここに記します。これはアランツァ世界の「カタチ」を示したもので、ゲーム的な意味合いはありません。 【僧侶】が信仰する神:【幸運点】 ・剣神エスパダ、盾神エスクードなど 【聖騎士】が信仰する神:【筋力点】 ・唯一神セルウェー 【緋色の魔術師】が信仰する神:【魔術点】 ・炎神カタク 【吟遊詩人】が信仰する神:【幸運点】 ・自然神ヴェルディア 【魔術師】が信仰する神:【魔術点】 ・知識神ソロンドオル、獣神セリオンなど 【秘術師】が信仰する神:【魔術点】 ・龍神ラガルティハ 【呪術師】が信仰する神:【幸運点】 ・闇神オスクリード 【死せる砂漠の道化師】が信仰する神:【幸運点】 ・死神ベルドゥー 【錬金術師】が信仰する神:【幸運点】 ・混沌神カルネー 【異国魔法使い】が信仰する神:【魔術点】 ・海神ホリィドゥーン 【からくり術師】が信仰する神:【魔術点】 ・からくり神テクア 【悪魔召喚師】が信仰する神:【幸運点】 ・無信仰、あるいは悪魔 ◆奇跡  【僧侶】が行使します。基本ルールで【幸運点】を選んだ際に、自動的に選ばれる職業です。  状態異常の除去や防御、回復やアンデッドにダメージを負わせる呪文などが中心です。主人公が生き延びる率を上げる、王道の魔法が多く含まれています。 ◆聖騎士の奇跡  【聖騎士】が行使します。サプリメント『廃城の秘宝』に収録されています。  死んだ直後のキャラクターを復活させるなど、復活と回復、そして力づよい防御の呪文を持ち合わせています。 ◆緋色の魔術  【緋色の魔術師】が行使します。これは【種族】として『ヒーローズオブダークネス』に登場します。  炎に関する魔術を使います。 ◆奏楽  【吟遊詩人】が行使します。『四猫亭の幽霊』に収録されています。  音楽そのものが魔法の呪文として働きます。 ◆魔術  【魔術師】が行使します。基本ルールで【魔術点】を選んだ際に、自動的に選ばれる職業です。   攻撃魔法が中心ですが、敵の反応をよくするなど、オールラウンドに冒険を行えます。 ◆秘術  【秘術師】が行使します。サプリメント『雪剣の頂 勇者の轍』に収録されています。  人里離れた秘境で修行を続けることで習得する、閉ざされた世界で独自の進化を遂げた魔法です。 ◆呪術  【呪術師】が行使します。サプリメント『死霊沼の聖母』に収録されています。  対象に状態異常を引き起こす魔法が呪術の中心です。アンデッドに関連するものが多くあります。 ◆錬金術  【錬金術師】が行使します。サプリメント『女王の肉』に収録されています。  怪物と呼ばれるクリーチャーを製作します。錬金術は技であって魔法の呪文ではありませんが、信仰の対象となるのは混沌神カルネーです。 ◆異国魔法  【異国魔法使い】が行使します。サプリメント『エメラルド海の探索』に収録されています。  海の向こうから渡ってきた、系統の異なる魔法の呪文を駆使することができます。 ◆からくり術  【からくり術師】が行使します。厳密にはからくり神テクアから受けたインスピレーション(霊的ひらめき)をもとにゴーレム等の製作を行うため、魔法の呪文ではありません。サプリメント『昆虫都市』に収録予定です。 ◆悪魔召喚術  【悪魔召喚士】が行使します。サプリメント『蛇禍の悪魔』に収録予定です。 ◆アランツァの主神15柱  アランツァ世界を代表する15柱の神さまを紹介します。これまでに記述したように、【職業】(「ヒーローズオブダークネス」においては【種族】)によって信仰する神が決まることもあります。これらの信仰はプレイヤーのロールプレイに影響を与えるかもしれませんが、ルール的な制約は一切ありません。  これらの神さまのいずれかを信仰するのであれば、あなたのキャラクターが生まれ育った街で信仰対象になっている神さまを確認してください。街の信仰対象を信仰してもいいですし、それ以外の神を信仰することもできます。  以下に登場する「職業/種族」は、その神を信仰する者が就くことの多い【職業】や【種族】を示しています。これは傾向を示しているもので、制限ではありません。  アランツァ世界の主な神を紹介します。アランツァにはこの神さまの他に、たくさんのマイナー神が存在します。 ◆唯一神セルウェー  セルウェーは神聖都市ロング・ナリクや自治都市トーン、西方砂漠の諸都市で信仰される、男の老人の姿をした、威厳のある善神です。光の神とも呼ばれます。善の種族にまんべんなく信仰され、愛情と善行を励行する宗教です。  セルウェーと縁が深い少数種族は鳥人で、ロング・ナリクには飛翔槍士、自治都市トーンには飛翔騎士と呼ばれる部隊がそれぞれの都市を守っています。  宗教を代表する英雄は翼人リナエル。 奨励:愛を信じ、人々のために生きること。 職業:【聖騎士】【僧侶】 種族:【翼人】 英雄:翼人リナエルは美しい心を持った村娘を守るために堕天して、後にロング・ナリクの「救国の英雄」となりました。伴侶となった村娘が天寿を迎えた後に、許されて天使へと戻ります。本人は帰天しましたが、その子孫は今もロング・ナリクのどこかで暮らしています。 ◆剣神エスパダ  剣神エスパダは盗賊都市ネグラレーナ、商業都市ナゴール、城塞都市ドラッツェンなど広い地域で信仰の対象となっている宗教です。弟神にあたる盾神エスクードとセットで二神教と呼ばれます。もっとも冒険者に親しみの深い宗教としても知られています。エスパダは長い剣を持ち、鎧に身を包んだ戦乙女の姿をしています。苛烈で厳しい神ですが、信者に対しては公正さともって接します。「アランツァの戦乙女」とも呼ばれ、戦における勝利を司る攻撃の神で、多くの冒険者に愛されています。自治都市トーンとその北にある盗賊都市ネグラレーナでは特に信仰されます。 奨励:善を行い、悪を砕くために剣を振るい、命を懸けること。 職業:【僧侶】【戦士】【剣闘士】【盗賊剣士】 英雄:鋼剣のリュカ。混沌ごろしなどで知られる人間の英雄で、龍人の血を引くと言われています。「死霊都市ネグラレーナ」の領主であるフアナ女王に仕えています。 ◆盾神エスクード  屈強な体格をした若い男性で、大きな盾と戦槌を持っていますが、鎧は着ません。剣神エスパダの弟。温厚な性格で、エスパダの後を歩き、戦いのさいには彼女を守る存在です。戦いにおける防御を司る神といえます。誠実さ、正直さ、実直さを好む神で、よくまわる舌やごまかしを嫌います。 奨励:善を行い、善を守るために盾を掲げること。誠実に生きること。 職業:【僧侶】【戦士】 英雄:伝説の戦士ガバナック・ロンデンベルク。ウォードレイクの卵を持ち帰ったドラッツェンの英雄で、後に「生きては帰れない砂漠」でゴーレム化した姿を目撃されています。 ◆自然神ヴェルディア  野放図に生えた2本の角を持つ、中性的な顔立ちの美しい神。エルフの姿をしていますが、下半身はシカかヤギのような動物で描かれます。植物と陸上の自然を司る神です。  ヴェルディアはコビット、人間、エルフが信仰する神とされています。大自然の力の象徴で、風と稲妻の神という側面もあります。 奨励:自然とともに生き、動植物の繁栄に尽力すること。 職業:【吟遊詩人】【僧侶】【獣使い】 種族:【半巨人】【ジグリ・ザグリ】 英雄:英雄は勇猛たる樹人アルボール。トレントの一種で、もっとも古い存在の1人と言われています。太古の森の守護者でしたが、今は若さを失い、動かなくなりました。 ◆炎神カタク  目に炎を宿した、屈強な戦士の姿をした神です。ドワーフに似た姿で描かれることもありますが、ヒゲは生やされません。ドワーフの故郷であるカザド・ディルノーの都市宗教で、戦いと炎を司ります。 奨励:善良なる神に創られた5つの種族を守護すること。 職業:【戦士】【戦鍛治】 種族:【緋色の魔術師】 英雄:「カタクの瞳」たるロソス。世界で初めてオリハルコン鉱脈を見つけた、信心深いドワーフの戦士です。現在はカザドの重鎮として、将軍の座に就いています。 ◆知識神ソロンドオル  片手に天秤を、片手に本またはペンを持つ人間型の神です。知的な顔立ちの男性として描かれることが多いですが、性別は不明。知識と学問を司ります。  ソロンドオルはアランツァの生きものたちに、魔法の使い方を教えたとされる神です。ソロンドオルはエルフたちを中心に信仰されています。また、ネグラレーナの大学やチャマイにある図書館といった施設は、熱心なソロンドオルの信徒によって建設されました。 奨励:魔法の実践と研究に励むこと。知を探究すること。 職業:【魔術師】 英雄:魔術師ティーボグ。ライフノードの放射を浴びて不老を得たとされる、善の魔術師です。「からくり都市チャマイ」にあるエルダーベリー魔法学校の創設者にして校長であり、七賢者の筆頭でもあります。 ◆獣神セリオン  獅子の顔と人間の身体を持つ神です。複数の獣神(鳥神、馬神など)の頭領。動物を司る神です。自然で暮らす犬人、獣人、ケンタウロスなどが信仰します。なかでももっとも特筆すべき種族は魔獣犬で、この四足の動物は一見すると大きくなった狼か犬のようですが、実際には人間に劣らない知能をもつ種族です。彼らは建築や製作に適した腕を持たないため、二本足の種族を奴隷にしてそういった仕事に従事させ、洞窟を快適化した居住空間を発展させます。彼らが建てる(建てさせる)もののひとつに祠があり、彼らの住み家からは獣神セリオンを祀った祠がよく見つかります。 奨励: すべての獣たちと心を一とすること。 職業:【獣使い】 種族:【ケンタウロス】 英雄:ヴォルグ・ヴィエリ。蛮族都市フーウェイの心ある集落民に拾い育てられた犬人です。「太古の森」の力が「蛮族都市フーウェイ」やその周辺へと拡大しつつある時期に、人間たちと獣人の間に立ち、侵略に対抗して街を守りました。長毛種で、その体毛は「朝陽に輝く銀の光」と称された美しい灰色をしています。 ◆龍神ラガルティハ  顔を上に向けて気炎を上げる、巨大なドラゴンの姿で描かれます。ドラゴンたちの神で、彼らには「ドラゴン神ラガルティハ」と呼ばれます。また、トカゲ人たちはラガルティハを「チャ」と呼びます。獣神セリオンとは仲が悪く、自分が自然界の頂点であると互いに主張しあっています。龍とは虫類を司ります。  ラガルティハが創り出した最初の龍が「歌う者バスケス」で、この龍を含めてアランツァにはドラゴンが108体しか創られませんでした。そして、ドラゴンは増えないので、今ではかなり数が減っているようです。 奨励:もっとも優勢な種族である龍族の繁栄を目指すこと。 職業:【秘術師】 種族:【地龍(リンドヴルム)】 英雄:歌う者バスケス。強い秘術によって召喚される「神の子」。 英雄:黄金龍オレニアックス。「水上都市サン・フランチェスコ」の守護者。今は同市の広場にて長い眠りについており、ほとんど目覚めることがない。 ◆海神ホリィドゥーン  「聖なる夜明け」の意味を持つ海の神は、アランツァの船乗りたちが信仰する海の神です。屈強な男の人魚、あるいはウロコの生えた脚を持つマーマンの姿で描かれます。手には銛を携えています。海と船を司ります。  ホリィドゥーンは海難から信者たちを守り、安全な航海を約束するとされています。水の精霊たちのあるじであり、海底に豪華な宮殿を構えてそこに住んでいるとも言われています。 奨励:美しき海を愛し、その恵みに感謝して生きること。 職業:【異国魔法使い】 英雄:「海を翔ぶ鳥」「ウロコ脚もつ鳥人」のディアラ。アランツァの主大陸ラドリドと「異郷都市キョウ」の間を休むことなく渡ることのできる、驚異の鳥人。蛇に似た細い縦長の瞳を持つその姿はワイバーンにも似て、龍と鳥人の混血であるとの噂もある。大陸を航海する「貿易都市ビストフ」の船団を難破から救ったことで知られる。 ◆からくり神テクア  テクアは歯車と金属でできた、機械の神として知られます。ノームたちが描くさいには、頭にゴーグルを着けた、ノームの中年女性なこともあります。からくりを司ります。  知的好奇心旺盛で、ノームにからくりの知識を授けたと言われています。 奨励:からくりの実践と研究に励むこと。 職業:【からくり術師】 英雄:思考戦車スミス。「からくり都市チャマイ」で造られた戦車であり、チャマイの軍人であるスミス将軍が戦場で四肢を失った際、本人の強い希望によって、その脳をもとに人格核が構築された。強力な戦車になった後は将軍を辞して、最前線の部隊を率いる部隊長となった。現在もチャマイを守る。 ◆闇神オスクリード  アランツァ世界を終わりに導くことを目標とする、生きとし生けるものの敵神です。アンデッドに力を与えて動かす、その力の源と言われています。  オスクリードは鉄の玉座に座る、王冠を被った骸骨として描かれます。極北に住むクマのような姿で描かれることもあります。 奨励:闇の世界に近づき、悪しきものに親しみ取り込むこと。 職業:【呪術師】 英雄:最凶のアンデッド「死を振りまく女王」ペルディダ。今は「死霊都市フアナ・ニクロ」がある死霊沼の南部に存在した。かつて死霊沼を統治し、生に絶望した者たちの最後の救済者として、その魂と引き換えに永遠の隷属という「救い」をもたらした。フアナ女王との間に交わされた取引によって、現在はフアナ・ニクロの外のどこかに存在している。 ◆死神ベルドゥー  死を司る神。祈りを捧げて待つ等身大のカマキリとして描かれます。言葉を発さない神として知られています。じっと動かないかと思うと、あっという間に近づいて、その手で祈りを刈り取るのです。死を司り、信者が何かを殺すさいには加護を与えることがあります(が、信者が死にそうなときに助けることはありません)。ベルドゥーは悪神ですが、死を神聖なものとして受け止める信徒もいます。   奨励:死神を畏れ敬い、その手に捕らえられないように祈ること。 種族:【死せる砂漠の道化師】 英雄:自然種族のカマキリ人、「祈るもの」レリギオサ。大陸南部にあるブランシェン山の周辺に棲息する。人語を解さず、人間の味方でもない。この地方を「開拓」する人間たちを何度となく攻撃、捕食。彼女に率いられた人間サイズの昆虫たちが、軍隊にも似た統率された行動をする「奇跡」は何度も目撃されている。 ◆混沌神カルネー  もっとも古くから存在する神です。うごめく肉塊から、あらゆる生物の口や眼や鼻、手足がランダムに生えた姿で描かれます。現在は眠りについていると言われています。 奨励:混沌を取り入れ、その力を我がものとすること。 職業:【錬金術師】 種族:【ウーティス(顔のない混沌)】 英雄:白の魔法使い。半神であり、ポロメイア小国家連合で宮廷魔術師を務めていたが、生命の秘密を求めて「混沌都市ゴーブ」へと転居。その後、因縁深き冒険者に殺害された。 ◆クモ神アラネル  人の顔を持つ8本脚のクモですが、そのうちの1本が半分だけ欠けています。アラネルはマイナー種族アラネアの守り神で、この種族自体は邪悪ではありませんが神は邪悪です。  アラネルは新しい神で、その前身は悪魔(魂吸い)だったと言われています。 奨励:クモと昆虫を大切にして、それらの繁栄に尽力する。 種族:【アラネア】 英雄:存在しない。 ◆魚神ペソンブレ  水中に生きる者たちの神です。その姿は魚人そのもので、暗闇でぼんやりと光る瞳を持っています。ペソンブレは自分が創った種族を、太古の時代に海へと投げ込みました。彼らはペソンブレの子ら、あるいは魚神の子らと呼ばれていて、まさに魚人そのものといった外見をしているそうです。  長い年月を経て、これらの魚人はいくつかの種族に枝分かれしています。マーマン、シブリム人、そして末裔(まつえい)と呼ばれる種族ですが、ここではそれらの種族について多くを語りはしません。   奨励:海の底に眠る大いなる神を信じ、その力を讃えること。 職業:【末裔】 英雄:深暗の瞳を持つシブリム人、刺角を持つ末裔クブレス。海底都市の守護者、ペソンブレを信仰する魚人たちを率いる将軍。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月24日日曜日

Ψ『Belleville_Rendez_vous』 日曜ゲームブック FT新聞 No.4869

◆警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告warning警告◆ MC said……         『The Outfoxies』vol.6 『Belleville Rendez vous』予告   (BGM 『Belleville Rendez vous』from『ベルウィル・ランデブー』) 「燃えるような恋」ってぇのは、都市伝説の一つだと思っていたけど、どうも認識を改めなくっちゃならねぇらしい。 というのがさぁ、突如、うちらの前に現れた風来坊。 ジローと名乗ったそいつ。なんでもこの街にかつていた「ハートゲッター」ってヒーローを探しているみたいなんだけど。 なんかその捜査途中で、ねぇ。あーた。 相棒の卓球先生の方が、なんかキャッキャウフフワールドへ! いやー、いつになっても、恋愛っていいもんすねー。 俺もそろそろモテますかね」 『The Outfoxies』track06! 『Belleville Rendez vous』予告! チャンネルは決まったぜ! 葉山海月代理、アタック・ザ・ばにぃメイド。 「ましろさんは動かない」ザ・ましろでした。 あ、そうそう。 今回は俺視点と卓球視点という一粒で二度おいしい物語が用意されている。 途中から主人公が切り替わることもあると思う。 「俺」視点で描かれているのが俺サイド、三人称で描かれているのが卓球サイドの話だ。 よろしくな! ◆緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news緊急速報news◆ おっと! 速報だ! スペシャルコンテンツ! なんとWEBブラウザゲーム版が同時公開! {BGM}も、、俺の声も拝める、もとい聞ける豪華仕様! このままアニメ化、ついでに「ローグライクハーフ」化 さらには映画化でカンヌとしゃれこみたいもんだね。 うん。希望と妄言はいくら言ってもタダだかんに。 WEBブラウザゲーム版を作っていただいた水波編集長。 そして支えていただいた皆さんに感謝を込めて! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ The Outfoxies vol.6 『Belleville Rendez vous』 著:葉山海月  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ツヅキハコチラツヅキハコチラツヅキハコチラツヅキハコチラ ↓ https://ftbooks.xyz/ftnews/gamebook/Belleville_Rendez_vous.txt ↓WEBブラウザゲーム版はこちら(「BGM」ONがお薦め!) https://ftbooks.xyz/ftnews/gamebook/belleville_Rendez_vous.html ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月23日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第693号 FT新聞 No.4868

From:水波流 娘が小学校の図書委員になり、貸出作業の話をしてくれ、ふと図書貸出カードってもう無いんだなぁと。 小学時代に誰も読んでない本のカードに名前を書くのが誇らしかった記憶。 「耳をすませば」の話をしてみたが「ちょっと意味がわかんない」と言われました。(まぁ仕方ない) From:葉山海月 罪深くて毛深い、っていうのはありなんでしょうか? From:中山将平 僕ら、今日5/23(土)と明日5/24(日)の両日、幕張メッセで開催の「ゲームマーケット2026春」にサークル参加しています! 配置は【に42】です。 発売の新刊は2冊。「ロ—グライクハーフ 常闇の伴侶」と「ヒューマンズ!ヒューマンズ!」。 僕自身も現地に行っております!(カエル人の本もあります) ぜひ遊びにお越しいただけましたら! また、5/31(日)には、FT書房とギルド黄金の蛙の両方がインテックス大阪で開催の「SUPER COMIC CITY 33 -day3-」にサークル参加します。 お近くの方は、そちらもぜひご注目いただけましたら。 さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (天)=天狗ろむ (明)=明日槇悠 (く)=くろやなぎ (葉)=葉山海月 (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■5/17(日)~5/22(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年5月17日(日)天狗ろむ FT新聞 No.4862 ローグライクハーフシナリオソムリエ その4『我ら、その速さに命運を賭す』 ・編集部員・天狗ろむがお送りする、個人制作シナリオ紹介の第4弾をお届けしました。 ローグライクハーフのシナリオには、「特殊ルール」が設けられることがあります。公式シナリオであれば『巨大樹の迷宮』を登っていく程に難易度が上がっていく【高度】ルールなど。そんなシナリオの肝にもなる「特殊ルール」を上手く組み込んだのが、リプレイ連載もされている東洋夏氏の作『我ら、その速さに命運を賭す』です。 ジャンルはズバリ、騎乗生物による「レース」! あなたのPCは果たして1位の座をゲット出来るでしょうか? 是非チャレンジしてみて下さいね! プレイ報告やご感想、そしてシナリオ紹介記事の寄稿はいつでもお待ちしております〜! (天) 2026年5月18日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4863 「アランツァへのいざない」第4回 ・FT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について深掘りする本連載、今回のお話は「貨幣と流通」「アジール」「フェーデ」「決闘裁判」「はざま」について。 「アジール」や「フェーデ」と聞いても多くの方はピンとこないとおもわれますが、現実の世界にあるものなんですね。人と人が暮らしていれば出てくる仕組みなので、アランツァにもある。翻って自分たちが今いる世界についても詳しくなれる学識的な解説です。 一方で、「はざま」はアランツァというファンタジー世界特有のものです。そこにいる誰でも「はざま」という何かに落としものをして、記憶を忘れたり、小物を失ったり、やれていたことが急にできなくなったり、いきなり情熱をなくしたりするのです。「不運の日々」と呼ばれる5日間は1年の「はざま」にあたり、都市の広場でこの世の者たちではない何かによる市場が開かれるので、これが失ったものを取り返すチャンスでもあるのだとか。 ファンタジーの方向性の違う魅力がいっぺんに詰まった設定の数々。まだあなたが知らないアランツァへようこそ! (明) 2026年5月19日(火)くろやなぎ FT新聞 No.4864 ゲームブックにおける死と物語 第6回:「ヒーロー物」としての『魔人竜生誕』における死と物語 ・編集部員くろやなぎが不定期でお届けしているゲームブック考察記事、今回取り上げた作品は『魔人竜生誕』です。 「ヒーロー物」を完全再現する、というコンセプトのもとで書かれたバトル中心のこの作品において、主人公はいつ、どのように死んで、その死はどのように描写されるのか。そして逆に、どんなときは死なないのか。そんな感じのことを「ヒーロー物」としてのゲーム性や物語の展開を踏まえて考えてみました。 先週の火曜日の丹野氏のコラムにおける、「インセンティブ」としての「約束」の話とも関係しているかもしれません。 (く) 2026年5月20日(水)ぜろ FT新聞 No.4865 第1回【可愛いあの子に最高のプレゼントを】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第492回。今回からは、寝子氏によるローグライクハーフシナリオ『可愛いあの子に最高のプレゼントを』に挑戦します。 寝子氏のオリジナルワールド「キャトルド」の、人とウサギが共存する街「ウサギノニワ」で繰り広げられる、ほんのりゆるふわファンタジー。ウサナギノミコト少年、通称ウサナギが、ねこ耳しっぽの女の子、りにゃちゃんのお誕生日会に招待され、九匹のウサギのファミリーを引き連れていくというストーリーです。従者ウサギの名前は覚えなくてもかまわないということですが、九匹のウサギの語尾がかわいらしくて楽しいですね。 りにゃちゃんに渡すものを用意しようと街にくりだす一行ですが、はたして無事にプレゼントで喜んでもらえるでしょうか? はじめてのおつかいではありませんが、陰から見守ってあげましょう。そっとそ〜っと…… (明) 2026年5月21日(木)東洋夏 FT新聞 No.4866 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.3 ・X(旧Twitter)にて意欲的にリプレイ執筆中であり、生き生きとしたキャラクターたちが魅力的な、東洋夏氏による「怨霊列車は夜笛を鳴らす」のリプレイ第3回目をお届けしました。 前回の『写身の殺人者』リプレイと同様に、主人公の一人は従騎士の少年・シグナス。そして二人目の主人公は、剣型ゴーレム「おどる剣」クロ。 人をさらう怪物〈怨霊列車〉なる、夜空を走る面妖な列車に乗り込んだ二人は、同行者として陽気なコビット兵士のヨンと、いかめしいドワーフの兵士アルゴットを加え、先頭車両を目指します。 今度の車両の中は、一見豪華な晩餐用の食堂車でしたが……? 怨霊列車は容赦ない! お食事中の方は要注意!  (天) 2026年5月22日(金) 水波流 FT新聞 No.4867 RLH『常闇の伴侶』5/23発売!  ・皆さんお待ちかね! 5月23日(土)、24日(日)「ゲームマーケット春2026(幕張メッセ)」にて、 水波流氏が執筆しました、ローグライクハーフ『常闇の伴侶』が発売となります! 「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ」のd66シナリオであり、「蛮族都市フーウェイ」が舞台です。 ローグライクハーフは基本ルールがWEBで無料で公開されておりますので、これまで遊んだことが無いという方でも、本作だけで遊んで頂けます。 イラストは松本貴子氏 通販は6月上旬予定。 今回は、本作の紹介とともに、物語に込められた思いも余すところなく吐露します。 水波氏の民俗学への深い造形とともに、お楽しみください! (葉) ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月22日金曜日

RLH『常闇の伴侶』5/23発売! FT新聞 No.4867

おはようございます。 FT新聞編集長の水波流です。 いよいよ明日、5月23日(土)、24日(日)「ゲームマーケット春2026(幕張メッセ)」にて、 私が執筆しました、ローグライクハーフ『常闇の伴侶』が発売となります! 「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ」のd66シナリオであり、「蛮族都市フーウェイ」が舞台です。 ローグライクハーフは基本ルールがWEBで無料で公開されておりますので、これまで遊んだことが無いという方でも、本作だけで遊んで頂けます。 イラストは松本貴子さん 通販は6月上旬予定。下記にて予約受付中です。 https://ftbooks.booth.pm/items/8232653 ここからは長文になりますが、作品の紹介をさせて頂きます。  世界の根源たる太古の森に蠢く闇の奇祭  蛮族の男女と共に君は探索に赴く…… 『常闇の伴侶』は、アランツァ世界の北方に位置するフーウェイ地方が舞台の作品です。 〈蛮族都市〉と呼ばれるフーウェイですが、単に粗野で野蛮な未開の部族=ファンタジーでいうところのバーバリアンのような存在ではありません。 私の頭に浮かぶのは、北欧やヴァイキング、またはケルトやネイティブアメリカンの呪術的な風俗など、西洋文明の価値観では計れない、独特な歴史ある文化を持つ人々のことでした。 フーウェイの物語を準備しているときに、私は川の畔を散歩したり、裏山を逍遙したり、自然の中に身を置いて、風の音や草木の匂いを感じるようにしています。 冒険の舞台になるのは、世界の根源的な姿を残すと言われる〈太古の森〉。 その奥深い森に蠢く闇の奇祭を、蛮族のひとりが目にしたところから物語は始まります。 知性を持つ樹人トレント、そして危険な存在である闇エルフたち、森の奥には何が潜んでいるのか。 シナリオの仕掛けとして、背景をもった「特別な従者」を2人(剣士とまじない師)、どちらかを選んで同行して貰うルールを作りました。 ゲーム的には従者の1人ですが、シナリオ中にどんどん話しかけてきて、物語に大きく関わります。 また物語は主人公である「あなた」の選択で、エンディングも分岐します。 私の書くシナリオには、物語が分岐する「選択肢」がよく登場します。それは、作者である私自身が、「どちらが正解か」を選べなかった場面なのです。 ですので、どちらかが正ルートなどではありません。「あなた」が選んだほうが、「あなたの物語」になるのだと私は思っています。 (もちろん、もう一度別の選択肢を選ぶために、それこそローグライクハーフらしく何度も遊んで頂けるというのは作者として大変嬉しいことですが) 私は昔から、善悪二元論というものに懐疑的で、この物語も「自分が信じているものは本当に正しいのか」という考え方が根底に流れています。 この物語を読み終わった後、皆様がどのような感想をお持ちになったのか、機会がありましたらぜひそれをお聞かせ頂ければ、嬉しく思います。 なお『常闇の伴侶』には、その後のフーウェイの物語としてd33『名付けられるべきではないもの』、d33『汝、獣となれ人となれ』というお話があります。 またフーウェイの入門シナリオとして、d33『九つの樹の道』も先日配信いたしましたので、そちらも遊んで頂ければ幸いです! ■書誌情報 『常闇の伴侶』ローグライクハーフd66シナリオ 作:水波流 絵:松本貴子 監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ 発行元:FT書房 https://ftbooks.booth.pm/items/8232653 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年5月21日木曜日

ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.3 FT新聞 No.4866

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイ vol.3  (東洋 夏) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■    FT新聞をお読みの皆様、こんにちは!  本日の担当は東洋 夏(とうよう なつ)。  ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』のリプレイ小説をお届けいたします。  夜を駆け、人をさらう謎の怪物〈怨霊列車〉の調査を依頼されたのは、十二歳の見習い聖騎士シグナスと、その相棒〈おどる剣〉のクロ。共に調査に参加しようとした師匠は列車によって地上の遥か彼方に置き去りにされてしまい、半人前のシグナスはおっかなびっくり先頭車両を目指して歩き出すことに。生存をかけた冒険の始まりです!  前回vol.2では、列車に乗り込んだふたりが錯乱していた兵士たちを助け、その内のふたりを仲間に加えるところまでをお届けしました。  よく舌の回るお調子者のコビット族のヨンと、巌のようにどっしりといかめしいドワーフ族のアルゴット。四人組になった一行は、次の車両に向かいます。  さあ、怪物の腹の内側には、果たして何が待ち受けるものか。    ちなみに本編の前に申し上げておきますと、今回のリプレイはお食事中の方には向かない描写が出てまいります。予めご了承ください。  また、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。  ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。    前口上はこれでおしまい。  さあ、冒険の始まりです!  ◇ 〈シグナス(レベル8、聖騎士)〉 ・技量点:0 ・生命点:8 ・筋力点:4 ・従者点:9 ・技能:【高潔な魂】【全力攻撃】【癒しの光】 ・持ち物:見習いの片手剣(片手武器、斬撃)、丸盾、板金鎧(防御ロールに+1)、金貨21枚、スノーレパードアイ(金貨30枚相当の宝石)、ランタン 〈クロ(レベル11、おどる剣、炎属性)〉 ・技量点:1 ・生命点:7 ・器用点:6 ・従者点:7 ・技能:【装備化】【凶器乱舞】【精密攻撃】【鋼の意志】 ・持ち物:なし    ◇ [2号車]22:晩餐車両  兵士たちに手ほどきされ、シグナスは車両の先頭の扉を開ける方法を会得した。次の車両へは空中を飛ぶ〈怨霊列車〉の繋ぎ目を渡るので、そこにも多少のコツと度胸が必要である。  風吹きすさぶ連結部に立つと、頭上には真っ暗な夜空に輝く一面の星。踏み出そうとする足の遥か下方では、雪原が妖しくほの白い光を放っていた。  今は何処を飛んでいるのだろう。既に廃城は影も形もない。置き去りにされたサー・ノックスも、サン・サレンからの救援の姿も見えない。乗り物といえば馬車、空を飛ぶといえばグリフォンしか馴染みのないシグナスにとって、空飛ぶ列車とは驚異の存在だ。常識外れの度が過ぎて、かえって驚くことを忘れてしまうほどに。  シグナスは平衡感覚を失いそうになりつつも、先に連結部を渡ったアルゴットに手を引いてもらって、ひと跨ぎに次の車両に取り付いた。クロは吹き飛ばされるといけないので、元の鞘の中である。 「先に何があるかは分からん」 と、ドワーフのアルゴット。三つ編みにした彼の髭が、強風にあおられてシグナスの額を叩いた。 「おお、すまん」 「大丈夫です。それより」 「いやいや、おいら達だって開けたさ、何回も」  反対側からコビットのヨンが声を張り上げる。 「だけど開けるたんびに中身が変わるの。おもろだろ。お宝の山に出会うまで開け閉めしたいね」 「けしからん。当初の目的を忘れとる」  アルゴットが顔をしかめ、シグナスに、 「覚悟しておいた方が良いぞ。死の罠であるかもしれん」  そうして開かれた連結扉の先は、しかし禍々しさとは無縁のものだった。  車内にはまた左手に乗降口と、前方に車両内部に続く扉があって、その小さい空間には、ほっとするような暖かな空気が詰まっている。夜空を渡って凍えそうになったシグナスの体は暖気にあたって、緊張をみるみる解いていった。  内部に続く扉を一枚挟んで聞こえてくるのは優雅なリュートの響き。さらに扉の上部にはナリクでもまだ高価なガラスの覗き窓があり、向こう側に煌々と照明が点っていることを伝えていた。 「今回はアタリかも」  ヨンが目を輝かせる。 「きっと派手でおもろだよ」 アルゴットは渋い顔で、 「お前の面白いは信用ならん」 と言った。  シグナスは好対照なふたりの間で、 「行くんですよね?」  コビットのヨンはにっかり笑い、ドワーフのアルゴットは牛のように唸る。行くということだ。  三人が慎重に車輌内部の扉を開くと、食器の触れ合う音がどっと聞こえてくる。豪華に装飾された晩餐用の食堂車らしい。着飾った貴族たちが円形の卓に着き、メイドや執事が客席の間を音もなく滑らかに歩いて給仕をしている。 「いらっしゃいませ。切符を拝見いたします」  やって来た白髪の執事に切符を渡すと、彼は一瞥するなり微笑んで、一行を席に案内した。  シグナスが見るところ、これはかなり格式高い晩餐会に紛れ込んだようである。銀製の食器は鏡になるほど磨き上げられ、ナイフだけでなくフォークまで揃えられていた。   (※さて、見た目は華麗なのですが、ここは〈怨霊列車〉の内側。シグナスたちが目にしているのは幻影による偽物の美しさです。出される食事すら幻で、口にする前にその欺瞞を見破れるか、【判定ロール】ないし【魔術ロール】(目標値4)に挑戦します。なお対象は全員ですが〈おどる剣〉は食事が出来ないため、クロは対象外と判断しました。それではいきます。シグナス=出目3で失敗。ヨン=出目5で成功。アルゴット=出目5で成功。おお、シグナスくん。君は相変わらず判定ごとが苦手な少年のままなのだね……)   「ねえ三つ編みお髭のドワーフどん。この三つ編みにそっくりな三又の痩せっぽちは何者だい」 「黙ってろ、チビ助。俺はこういうのは苦手だ」  ヨンとアルゴットが息ぴったりにシグナスの方を向く。本当に仲良しなんだなとシグナスは思った。 「これはフォーク。指でつまむ代わりに、突き刺すんです。見てて」  シグナスの主人である聖騎士ノックスは、騎士であると同時に大富豪の息子である。如何なる食事の場面で主人と並んでも恥ずかしくないように、一通りのマナーは教え込まれていた。それが〈怨霊列車〉の中で活きるとは、思いもよらない事ではあったが。 (人さらいの列車なのに、何でこんなに高貴な人がたくさん乗ってるんだろう。……いや、僕が今すべきは、目の前のパスタを礼儀正しく食べること。ボロを出したら襲ってくるパターンかも知れないし)  前菜に出されたマカロニをフォークで突き刺す。それを口に入れた時、コビットのヨンが真っ青な顔でシグナスを指さし、けたたましい悲鳴を上げた。 「それ食べ物じゃないよお!」  フォークに刺されたマカロニが、独りでに反り返ってシグナスの鼻にぴたりとくっつく。 「うわっ」  思わず口の中から──主人ノックスと一緒だったら叱られるだろうが──フォークを引き戻したシグナスの目の前で、くねくねと動くマカロニが真っ黒いムカデに変化した。シグナスは悲鳴を上げてフォークを投げ捨てる。美味しそうだったミートソース和えのマカロニは、腐ってドロドロした何かの中にうごめくムカデの群れに変貌していた。 「怨霊共め!」  どんと机を叩いてアルゴットが立ち上がった。その瞬間、幻想の晩餐会は砕け散り、客も執事もメイドも円卓も照明も塵と化す。残されたのは暗闇だけ。  シグナスがランタンに火を灯すと、その鎧の爪先をてらてらと光るムカデが横切って行った。    (※残念ながら判定に失敗したシグナスくんは、次の〈できごと〉が終わるまで攻撃ロールに−1のペナルティ。食感を思い出して力が入らなかったりするのでしょうか、と想像するだけでぞわぞわしてしまいますね。そしてプレイヤーは、前回の冒険『写し身の殺人者』で道中の判定ロールを全失敗したシグナスくんを思い出し、別の意味でぞわぞわしております。気を取り直して次の車両に行きましょう!) ◇ [3号車]21:シスターがいる客室車両  這いずる虫たちから一刻も早く逃れたくて、シグナスは次の車両へと急いだ。宙を渡る恐ろしさも、悪夢の晩餐会を後にできるとあっては何ほどのこともない。 「次もおもろだといいねえ」  コビットの兵士ヨンが、もう早や先程の出来事が喉元を過ぎているらしい調子で言うと、 「面白いものか!」  ドワーフの兵士アルゴットが筋肉質の体を憤りに震わせる。 「いやいや、シグのファインプレーよ、あれは。おもろだったよ」  ヨンが黄ばんだ歯をずらりと見せて笑い、ナリクの従騎士シグナスはいたたまれない気持ちになった。極寒の空の上でも頬が火照るのが分かるほどに。 「からかうでない、このイカれコビットめ」  アルゴットが勢いよく三両目の扉を横に滑らせる。内側は予想に反し、厳粛な静けさに支配されていた。三人はそれでも慎重に、続きの扉を開いてみる。  前の車両とは違って、人の気配がなく薄暗い。かすかな光は所々に置かれたロウソクが発しているようだ。座席は二人がけの長椅子が進行方向を向いて二列に並び、その真ん中が通路になっている。  おぞましさは感じられない。しかし前の車両だって最初は由緒正しいパーティーの一幕のように思ったのだから、感覚を信用することはできないとシグナスは自らを戒めた。今回は失敗をしないように気を引き締めなくては……。  シグナスがランタンを持ち上げてゆっくり歩き出すと、不意に〈怨霊列車〉にふさわしいと思えぬものが、くっきりと薄暗闇の中で輪郭を浮かび上がらせた。神像である。それも無数にある。規則正しく並んでいる座席の幾つかが抜かれて祭壇になっており、そこに諸神の像が置かれているのだった。どうやらロウソクは座席ではなく、神像の足元を照らすためのもの、祈りを捧げる明かりのようである。 「礼拝堂、なのかな?」  シグナスの呟きに、アルゴットが髭をしごきながら、 「どうやらそのようだ」 と賛同する。ランタンの灯りが伸ばしたヨンの影が、きょろきょろと辺りを見渡した。 「この中身は初見だねえ。お、ドワーフどん、お前さんのカタクさんじゃないかい」  ヨンが指さすのは、ドワーフに似た姿で表現される、炎と戦の神である。 「うむ。祈りの時をもらえるか、シグナスよ。いかな邪悪であろうと、カタク神への祈りを歪ませることは出来ぬであろう故に」 「どうぞ」  シグナスが見渡すと、そのひとつの座に、剣を手にした善神セルウェーの像が背筋を伸ばして立っておられた。ロング・ナリクの聖騎士はセルウェー神の恩寵によって、奇跡を起こす力を授かる。そしてナリクにおいてセルウェー神は〈唯一神〉だ。何より、シグナスはセルウェー教の聖堂に附属する孤児院で育ってきたのである。このように他宗教の神と一緒くたに並べられるというのは、シグナスの心を波立たせるものだった。主人サー・ノックスであったら何と仰るだろう。  コビットのヨンが獣神セリオンの像の足元に置いてあった器を引っくり返したらしい。派手な音が車両に響き渡る。 「おい!」 と祈りを中断してアルゴットが怒鳴った。ヨンよりもシグナスの方が驚いて跳び上がり、 「おもろだねえ。金貨があったよ」  サン・サレンの金貨を指先につまんで他人事のように言ったヨンのその脳天に、アルゴットが拳骨を落とす。 「騎士様の前で盗みなど、このイカレ──」 「お静かになさいませ」  唐突に放たれた女性の声に、三人は一斉に動きを止めた。最前列の椅子が軋んで、何者かが立ち上がる。 「何奴!」  アルゴットが斧を手に誰何した。板張りの床を踏む軽い足音を響かせて、ランタンの灯りの内側に、怖がる様子もなく黒衣の女性がすたすたと歩み入って来る。  シスターだ、とシグナスは理解した。セルウェー教の装束では無いが、雰囲気で分かる。聖堂付き孤児院で幼い自分を世話してくれたような、神に仕えるシスターに違いない。黒いベールの下から覗くハシバミ色の瞳が、三人を順に見渡した。 「皆様、そのように大きな音を立てられては、子供たちが起きてしまいますわ。それに神々の御前です。礼儀をわきまえていただかなくては」  シスターはなおも斧を構えたままのアルゴットを見、 「ここは清浄です。魔が入ることはできません。暴力を振るう場所ではないのよ」 と言った。不承不承の様子でアルゴットは斧を下ろす。微笑んだシスターは付け加えた。 「静かにしていただけるなら、お座席で休まれても構いません」  しかし、シグナスは急ぐつもりである。背中を向けようとしたシスターに、慌てて声をかけた。 「あの、待ってください。教えていただきたいことがあります」 「何かしら」  三人の中で最年少のシグナスが代表して発言したことに、恐らくシスターは意表をつかれたようである。振り返った彼女は、驚きに目を丸くしていた。 「この〈怨霊列車〉に……」 「しいっ!」  シスターは唇に指を当て、シグナスの言葉を制する。 「あの……」 「いけません。語らないからこそ保たれているのです。語れば、気づかれてしまう」  不意に〈怨霊列車〉の甲高い汽笛が鳴って、列車を震わせた。  シスターは目を伏せる。いったい何に気づかれるというのだろうか? しかしそれも問うことは出来ないらしい。今のは〈怨霊列車〉からの警告だ。シグナスは仕方なく、全ての質問を心の奥に押し戻す。  シスターは聞き分けの良い子供を見るような笑顔になって、こう続けた。 「もしよろしければ、神の恵みなどいかがでしょう? お布施をいただけるなら、ですけども♪」  (※ここでは、以下のふたつをシスターにお願いすることが出来ます。   ・【休憩】して生命点と副能力値の回復ができる   ・金貨5枚で食料を1食分売ってくれる シグナスくんはヨンたちを助けるためにすべての食料を使ってしまいましたから、ここでシスターから買わせていただきましょう) ◇  今回のリプレイは、ここまでです。    ちなみにシスターから買わせていただいた食料は「篭に入ったワインとバケット」だそうです。未成年飲酒はどうなんだと思いましたが、実際に中世では未成年でもお酒を飲んでいたそうなので、このままの描写で進めたいと思います。孤児院時代はさておき、聖騎士に仕えるようになってからは飲んでそうですね。  赤なんだろうか、白なんだろうか、ブドウの産地は何処なんだろうか、とか考え出すとこのひとつの描写から無数に物語が広がりそうですし、もっと大人な冒険者ならここでシスターとワイン談義が盛り上がるのかもしれません。  ローグライクハーフ経験者の方は、是非うちの主人公ならどういう反応をするかと考えてみてください。きっと面白いですから。  それではまた、次の車両でお目にかかりましょう。  良きローグライクハーフを!   ◇    (登場人物)  ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。しばらくマカロニが食べられない。  ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉。元は人間かつ騎士だと主張している。  ・ヨン…身長1メートルほどの陽気な種族「コビット」の兵士。  ・アルゴット…土を掘り、金属を加工する技術に優れた種族「ドワーフ」の兵士。  ・謎のシスター…怨霊列車に乗り込んだシスター。正気を保っているが、存在のすべてが謎。そのワインとバケットは何処から!? ■作品情報 作品名:『怨霊列車は夜笛を鳴らす』 著者:ロア・スペイダー イラスト:海底キメラ 監修:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/6820046 『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。