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2026年3月17日火曜日

『モンセギュール1244』リプレイ〜友達んち編(8) FT新聞 No.4801

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『モンセギュール1244』リプレイ〜友達んち編(8)

 (明日槇 悠)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■


世にも稀な歴史をモチーフとしたGMいらずのナラティヴ・スタイルRPG、『モンセギュール1244』リプレイの第8回をお届けします。
本作は信仰等に関する繊細なテーマを扱っています。ロールプレイ上、現代の倫理観を欠いた表現をするところが多々ございます。
そうした表現にご不快を覚える方、それを予測された方は、その段階で当記事の閲覧を中止されますようお願いいたします。


◯これまでの『モンセギュール1244』リプレイ〜友達んち編は……


ベジエ陥落を皮切りに、迫害されてきた異端カタリ派の人々は安住の地を求め、フランス南部、ピレネー山脈の山頂部に《モンセギュール砦》を築いた。
1243年5月、十字軍はモンセギュール包囲戦を開始。戦局が悪化の一途をたどるにつれ、カタリ派の人々は信仰による心の平衡を失っていく。
精神的指導者ベルトランは、自身こそが完徳者の鑑と位置づけ、気に入らない信徒の暗殺を次々と企てた。
領主レーモンも、民衆の溜飲を下げるべく、防衛指揮官ピエール・ロジェを処刑するための弾劾裁判を準備していた。一切は無益な内紛であった。
仲間内から命を狙われながらも、ピエール・ロジェは陥落が誰の目にも明らかとなったモンセギュール砦を代表し、十字軍の元へ和平交渉に赴いた……。


◯プレイヤー紹介


Kei 構成作家。本文中のA。
木野誠太郎 小説家・ゲームシナリオライター。本文中のB。
明日槇悠 FT新聞編集部員。本文中のC。
小山 フォーエバーヤング。本文中のD。

プレイヤーは、キャラクター一覧の中から、少なくとも主要キャラクター1人、支援キャラクター1人を担当します。
キャラクターにはそれぞれ「3つの質問」が用意されており、この質問を元に、プレイヤーは担当キャラの肉付けをおこない、
プレイ終了までに少なくとも担当する主要キャラの質問にはすべて答えを出さなくてはなりません。
キャラクターの一覧や関係性については、ニューゲームズオーダー公式サイト内の「登場キャラクター」表を参照すると分かりやすいかと思われます。
https://www.newgamesorder.jp/games/montsegur1244


●本編


 ■Act4.陥落 1244年3月2日
 ピエール・ロジェは比較的寛大な和平の条件を引き出して戻ってきた。14日間の休戦期間内に、異端の教えを捨てる者は皆受け入れられる。一方、夥しい数の信者たちが、自らの信仰に従って死ぬことを選ぶ。

A「ちなみにこれは画期的なGMがいらないやつだけど、普通のTRPGはダイス振って戦闘とかする。ダイスロールで、出目によって勝つか負けるか」
D「ふーん」
C「だからある種の人にとっては、いらないところを全部省いたって感じになるかも」
A「うん。やりやすくした感じの」
C「アドリブだけでええやんって人向けかもしれない」
D「ほぼアドリブだし……(笑)」
A「蓋を開けたらね」
C「まぁルール通りに全部進むとはあんまり思ってなかったし」
A「ん。あれだし。ほんとにこういう状況に立ったらどうか、分からないから。こうだったかもしれない、もしかしたら。近親相姦してるだけだから。……初TRPGなんじゃない? 俺もなんだけど。明日槇さんやったことある?」
C「初めて、初めて」
A「あ、全員初めて。じゃあいい感じに、類を見ない、グダり方を見せている(笑)。まぁ、最終フェーズまで行きそう、これ」
C「では、陥落。《カタリ派の信者たちは敗北を悟り、待ち受ける運命に備える》」
B「おしまいや(笑)」
C「(ルールブックを読んで)フィリッパのプレイヤーは、支援キャラクターから1人、捕虜を選択すること」
A「ロジェが交渉に行って休戦みたいな感じらしい。だからロジェは、処刑を免れたがこの後、処刑されるかも」
D「じゃあ、ロジェをやりましょう」
A「ロジェが持ってきた休戦条件は、カタリ派の教えを捨てたら捕虜にしてあげるよ、受け入れられるよ、って。みんなー! カタリ派捨てたらぁー、助かるらしいよー! って。で、ベルトランとセシルは、完徳者《ペルフェッチ/ペルフェッチャ》たちは、いや、俺がお前を完徳者にしてやるから一緒に死のう? って領民みんなに言ってる」
D「あー、それはよくないな。今の筋を言ったほうがいいのか、質問の答えを出したほうがいいのか、どっちか分かる?」
A「織り交ぜなきゃいけないんじゃない? あと忘れてるけど、お前のメインキャラクター、アルセンドだからな(笑)。ロジェは無理矢理これ、やらなくてもいいから。絶対やらなきゃいけないのはメインキャラクターの質問」
D「もう全部やりましたよ、これ」
A「ああ。じゃあ、お好きに。俺が持って帰ってきた条件、みんな呑むかなー? どうかなー? みたいな状況のロジェ。ロジェは人を助けたいのか? とか」
D「それはまた独り言になっちゃいません?」
A「ナレーション権はお前にあるから、ロジェに誰かが絡んでくるとかでもいいし、ロジェが誰かに絡むとかでもいいし」
C「妻にはなんか言うでしょうね」
A「てかもう、むしろお前のメインキャラ、アルセンドなんだから、アルセンドがロジェに話しかけるとかでもいいし」
D「でもそしたら一人二役になるじゃない」
A「それは誰かがロジェやるしかない」
D「あー、そっか。じゃあ誰かがロジェやってください」

Aピエール・ロジェ「ロジェだよ(一同笑)。ぼく、ロジェらよぉ。頑張ってるけど天然で、お茶目なところがあって、みんなから殺されようとしている、ロジェだよ!」

C「嫌われ者……」

Dアルセンド「あなた、大丈夫なの?」

Aピエール・ロジェ「大丈夫だよ、セッちゃん! ぼく、元気だよ」

Dアルセンド「でも今、あなたが殺されかかってるし」

Aピエール・ロジェ「みんなが助かったらいいよっ! もう、前から死にそうだったし!」

Dアルセンド「そう……私も、あなたの計画には賛同するわ」

Aピエール・ロジェ「う〜ぃっ!(一同笑)」

Dアルセンド「だからなんとか、頑張ってちょうだい」

Aピエール・ロジェ「がんばるっ! でもアレなんだよなぁ、捕虜が誰かとか、ぜんぶ奥さんが決めんだよね。妊娠したしね、奥さん」

Dアルセンド「ああ、分かった! じゃあ、私がフィリッパを殺すのはどうかしら?」

Aピエール・ロジェ「っどういうことぉ!?(笑)」

Dアルセンド「つまり、私があなたと結婚するというのはどうかしら」

Aピエール・ロジェ「……いーッ……結婚するのは歓迎だけど、殺すのは引くなぁ〜……」

Dアルセンド「でも殺さないと彼女は妻の座を下りないわよ」

Aピエール・ロジェ「でもぼくの子供いるしなぁ……」

Dアルセンド「お腹の中に? ああ……。でも子供は、また作ればいいじゃない」

Aピエール・ロジェ「……いや、その発想、ベルトランみたいで嫌だって(一同笑)。完全に発想がベルトランなんだよなぁ〜」

Dアルセンド「今あなたが死ぬか、どうする? 選びなさい。殺されたくなかったら、条件を呑みなさい」

Aピエール・ロジェ「……(ぐすっ)、呑む(一同笑)」

Dアルセンド「分かった」

Aピエール・ロジェ「呑むっ! じゃあ、いいよ! ……お願いしていい? 殺すの」

Dアルセンド「御意(一同笑)」

D「じゃあ、殺しますね」
A「え? ほんとに?」
D「もちろん」
A「それはあれだよ。プレイヤーの総意で」
D「じゃあ、殺しに行きますね」
A「誰、フィリッパ。誰でもいいけど。殺しに来たらしい! アルセンドがフィリッパを」

Bフィリッパ「ひー。(一同笑)えー、刃物持ってる、こわー。どしたん話聞こか?」

A「やっぱ……肝がデカいな。父親の子供を孕むだけあって」

Dアルセンド「死ねっ!!」

Bフィリッパ「……ギャー!」

A「え? こ、殺されることにする? どっちでもいい?」
B「とりあえず刺されてはいそう」
D「あー。刺されて重症」
A「え? お腹の子供は?」
D「死亡でしょ……」

Bフィリッパ「お腹の子供が……! ロジェの子供が……! ああーッ!」

A「正確には、レーモンの子供だけど。じゃあ、その時、ベルトランが通りかかって言っていい?」
D「どうぞ」

Aベルトラン「な?(一同笑) こうなんだろ、な?」

C「じゃあ、【頬を伝う塩辛い涙】(シーンカードを出してナレーション権奪取)で……エスクラルモンドがフィリッパのところに行きます」
A「お。死にかけの」

Bフィリッパ「……」

Cエスクラルモンド「私は完徳者《ペルフェッチャ》ですから、姉として生まれたあなたですが、もう私にとっては何の関わりもない、ただの女です。しかし私は知っています。あなたのお腹の中にいた子供は、領主レーモンの子でしょう(一同笑)。
 あなたはその罪を認めるのです。そうすればあなたは神の軍勢の一人となって、生き続けることができます」

Aベルトラン「えっ、エッ! この、ベルトランに、もう一回、言って? レ? レーモンの子なの、これ?(一同笑)」

Cエスクラルモンド「私は完徳者《ペルフェッチャ》として、それを私の目で見ることができます。フィリッパ、あなたのお腹の中に宿っていた命は、レーモンの子種によって生まれた、その悪魔なのです」

Bフィリッパ「違います。……あなたは何か思い違いをしています。……私はロジェとの仲を深めるために、父であるレーモンに男心について相談をしていました。しかし、子供はれっきとしたロジェの子です。勘違いなのです」

Aベルトラン「スーッ(息を吸い小声)……ベルトラン的にはわっかんねえな、これ……!」

C「その言葉を無言で聞いたエスクラルモンドですが、彼女の腕の中でフィリッパの体は冷えていきました……」

Aベルトラン「たまたまいる完徳者《ペルフェッチ》が、完徳者《ペルフェッチャ》のエスクラルモンドに質問をするが、これ、マ?(笑) どっち? これどっち? レーモン? ロジェ?」

C「うーん……まあレーモン……」
B「レーモンの子なのでしょう」
A「じゃあレーモンね(笑)。おーっし」

Cエスクラルモンド「として見た」

Aベルトラン「なるほど。見届けた。私はちょっと……色々しなくちゃいけないから帰る(笑)。おっけおっけ、フゥー!」

B「まあ、視点の揺らぎがあるかもしれない。解釈の揺らぎが」
Aベルトラン「え、でもこれ、ヤッたんだよね? どっちにしろヤッたんだよね? じゃあレーモン、アウトじゃん。ウゥーエー! ウェーイ!」
B「で、フィリッパ死亡」
C「で、フィリッパの権限が、アルセンドに移る。アルセンドが捕虜を選択することになる」
D「あー、誰を捕虜にするかってことね? 誰にするかな。誰でもいいんですか、これ」
A「うん! 誰でもいいんじゃない。メインキャラクターは本人の許可がいるけど、それ以外は誰でもいいんじゃない?」
D「うーん……」
A「いっとく? ベルトラン」
D「えっ? ベルトラン捕虜にすんの?(笑)」
A「まぁ乗らなそうだけどな」
D「まあね」
A「ふつーに考えると、この(ロジェ・ベルナール・ファイユ・アミエル)あたりじゃない?」
D「いやまあ、そうなんすけど……なんかな……」
A「あ、捻りたい?」
D「そーっすね……じゃあ……セシルで(笑)」
A「行くと思った(笑)。これ結構、シーンキャラクターなのがムズいよな。だって、セシルにするってことは、教義棄てなきゃいけないわけでしょ。セシルがどうするか」
D「うん……」
A「なんでセシルなの? だってアルセンドでしょ?」
D「うーん……そんな理由はないんだけど……だってそんなに関係ないじゃないですか、セシルと……」
A「そうそうそうそう、だから。(一同笑)キャラとストーリー作ってかないと!」
C「わざわざ甥と姪を捨てて(笑)」
A「今までほら、俺たちが無理矢理な陰謀論や近親相姦してきたのが台無しになっちゃうから!」
D「ちょっとごめんなさい、休憩してきますわ。頭が混乱してきた」
A「ああ。最悪、ベルトランが嫌がりそうだからとかでもいいんじゃない? いや、どうだろうな? 嫌がらんかな、いなくなるし。……野島伸司みたいになってるし(一同笑)」
B「すごいことになってる」
A「うん、すごいことになってる。……でもこの人数だと時間ギリいけるか。マーダーゲームとかもやってみたいね」
C「ああ〜」
B「そうだね。なんだったらこのゲームとかも役者に人数分いてもらったら……それはそれで冗長になるのか。おもろくなりそうな。この人はこのキャラ、みたいな」
A「あと背景、ちょっと調べたりしてね。俺たちはカタリ派の冒涜をひたすらおこなっているから(笑)。……ちょっとマーダーゲームもやってみたいな」
B「また今度、ぜひ」
A「まとまった?」
D「そっすね……」
A「ま、とりあえず、終わらせますか」
D「セシルはあまりにも無茶だったんで、馬小屋のファイユで」
B「自分の姪。信仰には染まってないなら、まあ、安心できる預け先にはなる」

Dアルセンド「馬みたいなツラだし……」

Aファイユ「ありがとう……(涙)ありがとう! 叔母がっ!」

Dアルセンド「ああ」

Aファイユ「カーァッ! (早口)アリガトウ! (小声)ありがとう……!」

B「何気にこのセシルとファイユのつながりが実はあって、一体なんなんだ」
D「実はあるんだ(笑)」
C「【ファイユを見ると、あなたは誰のことを思い出すのか?】がセシルの質問1」
D「あれじゃない? 性的虐待とかじゃない?」
A「これをストーリーに絡ませるかどうかはどっちでもいいらしいから」
B「サブエピソードなのかなあ、と」

Aファイユ「(小声)……アリガトッ! アリガト!」

D「ファイユがこういう言語障害になっちゃったのは、セシルのせいなんじゃない」

Aファイユ「(泣き声)……すげえ見放してくるやん、叔母……!」

D「気持ち悪(笑)」
B「恐ろしい」

Aファイユ「(泣き声)えぐいやろぉお前……私の中で来てへん、カタリ! カタリ、嫌い! カタリきら〜〜い……だからいつも石、握りしめて私は死ぬ。
 あああ……ちなみに、(ファイユの質問1)私の母の姿を最後に見たの、十年前。十年前……ベジエで見た。……ベジエで、私のお母さん、なんか、怪我してんのを……怪我してんのを、捕まえて、兵士に、ベルトランが差し出してた(笑)。
 ちなみに(ファイユの質問2)私のポケットの中の石……のマーク……教皇軍のマークで……私、教皇軍に内通してました(一同笑)。あのぉ、叔母さん……ロジェってやつ、たぶん……叔母さんのこと、十年ぐらいで見捨てるよぉ……。じゃあ私行くねぇっ……」

A「ファイユは伏線を回収して旅立っていきました」
B「なかなか(笑)」
D「無理矢理だな」
A「ジャンプの打ち切り漫画みたいな回収の仕方をしてファイユは帰っていきました」
D「次回作にご期待ください」


◯Act4.陥落(後編) 及び
              エピローグ に続く……


●登場人物/3つの質問

フィリッパ……コルバと領主レーモンの娘。エスクラルモンドの姉。父のいとこのピエール・ロジェと結婚している。
 1. あなたのお腹のなかにいる子どもの父親は誰か?
 2. どうしてあなたは、母のコルバと口を利かないのか?
 3. あなたがいちばん恐れていることは何か?

ファイユ……孤児の少女。アミエルの姉。おばのアルセンドと一緒に、モンセギュールに住んでいる。
 1. あなたが母の姿を最後に見たのはいつか?
 2. 誰にも見られていないとき、あなたがポケットのなかで握りしめている石——これはどこで手に入れたものか?
 3. なぜあなたは、馬小屋の暗いところが安全に思えるのか?


■作品情報

・Montsegur 1244(モンセギュール1244)
 Frederik J. Jensen (フレデリック・J・イェンセン) 著 / 岡和田 晃 訳

モダン・ナラティブRPG
3〜6人用〔ゲームマスター不要〕/ ゲーム時間3〜5時間 / 15歳以上向

・ボックス版 税込3300円 ※電子書籍版同梱
 https://booth.pm/ja/items/4828050
・電子書籍版 税込1100円
 https://newgamesorder.booth.pm/items/4902669


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2026年3月16日月曜日

★休刊日のお知らせ★ FT新聞 No.4800

おはようございます、自宅の書斎から杉本です。

蕨之介さんが「モンスター!モンスター!TRPG」のシナリオを公開されました!
「エリカ・アメリカ、黄天に立つ」という作品名で、BOOTHにて無料公開です☆

https://kakinokishokai.booth.pm/items/8068648

さて、今日の記事ですが、季節の変わり目でぜん息が出てしまい、そこに確定申告が重なっておりまして、身動きが取れない状況にあります。
休刊です……楽しみにしていただいていたところ、申し訳ないです。


早めに回復していきます!



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2026年3月15日日曜日

ローグライクハーフシナリオソムリエ その2『ようこそ阿濔須へ』 FT新聞 No.4799

◇◆◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ローグライクハーフのシナリオソムリエ(自称)の本日のおススメ その2『ようこそ阿彌須へ』

天狗ろむ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇◆

 おはようございます!
「1人用TRPGローグライクハーフ」の楽しさに魅せられ、ローグライクハーフのシナリオソムリエ(※)を目指す編集部員、天狗(あまく)ろむです。
(※ワイン専門の給仕人ソムリエのように、皆様のローグライクハーフのシナリオ選びの際の手助けが出来る人になりたいな、くらいの意味です)

 さてこちらは、特に「個人制作シナリオの周知」を目的としたローグライクハーフのシナリオの紹介記事です。
 公式シナリオの舞台は、シナリオ制作時に「共通世界」として使う事も出来る〈アランツァ〉が主ですが、実はオリジナルの世界観でもシナリオを作る事が出来ちゃうんです。それこそ、ファンタジーの世界から、和風、SF、スチームパンク、現代などなど……自分が好きな舞台、自分が考えた世界観で、冒険が出来たらとても楽しいと思いませんか? ローグライクハーフはオリジナル世界でのシナリオもとても作りやすいのです! ……おっと、私の悪い癖、話が逸れました。
 シナリオ紹介記事の第2弾は、ローグライクハーフ関連ツールも制作なさっている、成田砂男さんより頂きました。ありがとうございます!
 まずはご本人から紹介して頂きましょう!

◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

・自己紹介
 FT新聞をご覧になっているみなさまおはようございます。
 成田砂男と申します。普段はnoteにてローグライクハーフのプレイログを書いてみたりキャラクターシートを作ってみたりしています。今回は機会をいただきまして、拙作の紹介をしに参りました。

紹介シナリオタイトル:『ようこそ阿濔須へ』
 ・ジャンル:和風ファンタジー
 ・難易度:普通
 ・形式:シナリオ(d66)
 ・世界:オリジナル(阿濔須)
 ・ゲームマスター:不要
 ・プレイヤー数:1-2人
 ・プレイ時間:10-15分
 ・適正レベル:10-13
 ・対象年齢:10-99歳
 ・配布ページ
https://note.com/sandman_sunao/n/nc695f9d5d160?sub_rt=share_sb


・このシナリオを作ったきっかけ、コンセプト
 江戸時代の庶民文化がとても好きで、妖怪も好き。なので全部盛りが作りた〜い、が始まりです。
 アランツァの「キョウ」は平安期がモチーフのようなので、もっとキャラクター化された江戸期の妖怪ならばどうなるだろう、という挑戦でもあります。
 シナリオとしてのテーマは「素材集め」。某ハンターものの電源ゲームに影響されて、冒険者の仕事の中に素材をとってくるというものがあってもよいのではないかという試みです。

・こんな人におススメ!
 デバフが多めなシナリオになっています。特殊な状況をダイス運で切り抜けることに喜びを感じる方に向いているかもしれません。もちろん妖怪伝承が好きな方や、江戸風世界観がお好きな方にも楽しんでいただけたら。

・シナリオを作っていて楽しかった点、難しかった点
 素材を持ち帰るという特性上、持てる荷物の量に作者が苦しめられました。プレイヤーにも悩んでいただければと思います。

・作者から一言
 実はこちら、4シナリオでの連作を計画しています。現在2作目まで公開済みです。そのため1作ではどこにも関連性のない〈できごと〉に出会うこともあります。いまだ未完成といってもいい作品ですがこの一作でも一風変わった冒険ができる……はずです。ぜひ息抜きに楽しんでいただければと思います。そしてあわよくば、残り2作を書く活力になりますので遊んだよの一言を賜れればありがた山の寒烏!


◇◆◇◆◇

 ご紹介ありがとうございました!
『ようこそ阿彌須(あびす)へ』は、成田砂男さんオリジナルの江戸時代モチーフ世界観のシナリオです。〈アランツァ〉の冒険者でも、時空の扉で行き来が出来るようですのでご安心ください。ちなみに、冒険者は防人(さきもり)と呼ばれています。かっこいい!

 まず驚くのが、貨幣の違い! 〈アランツァ〉の金貨1枚は1貫文、金貨4枚は小判1枚と両替が出来ます。貨幣が違うことで、世界観がより味わい深くなることに気づかせて頂きました。作りたての主人公であれば、金貨10枚の代わりに、小判2枚と2貫文でお買い物が出来ますよ。
 そして、従者たちの名前も異なります。たとえば「ランタン持ち」は「提灯持ち」ですし、「弓兵」は「鉄砲足軽」。そしてオリジナル従者として、飛び道具のスリングの熟練者「印字打ち」なんてものも! 少し雇用費はお高めですが頼もしい従者です。是非、先程の小判と貫文で雇ってみてくださいね。

 今回のシナリオの舞台は、樹々が今が盛りと咲き誇っている春の阿彌須。ここは異界に繋がる井戸・ヨモツヒラサカを有した異界都市です。ヨモツヒラサカから溢れる妖怪を退治し、それらから取れる肉や牙、皮を使った特産品で栄えています。
 そんな阿彌須を初めて訪れた主人公は、ヨモツヒラサカ攻略の為に必須と言える野営道具……灯り、夜具、焜炉を作ってもらうため、妖怪由来の素材を集めるべく、魑魅魍魎の跋扈するヨモツヒラサカに向かうのです。道具や素材を持ち帰るのが目的ですので、そこだけご注意下さい! 「荷物持ち」がいると助かるかも?
 出目(d66)表に出てくる〈できごと〉は、どれも妖怪がいっぱい! お江戸情緒にも溢れた口ぶりの登場人物たちといい、〈アランツァ〉の異郷都市キョウが舞台の『あやかし』などともまた違った和風の世界が広がっています。
 シナリオを通じて世界観への理解が深まっていく構図になっており、妖怪好きな方も、和風世界に馴染みが無い方も楽しめる『ようこそ阿彌須へ』。是非プレイしてみてください。私は3回目の冒険を終えたとき、野営道具職人・権助さんの粋な計らいに感動してしまいました。痺れる〜!
 プレイしてみた感想は、FT新聞の感想フォームからでも、作者さん自身に直接でも、どうぞお気軽にお寄せください!

 それでは、今回はここまで。次回のシナリオ紹介記事にてお会いしましょう。
 貴方に良き冒険のあらんことを!
 天狗ろむでした!


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2026年3月14日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第683号 FT新聞 No.4798

From:水波流
MacBook Neoが発売しましたね!
99,800円は嬉しい価格ですが、重さが1.23kgでMacBook Airと同じなのはかなり残念。
画面サイズ小さくなっても1kg未満の軽量モデルとして、住み分けしてほしかったなぁ……。
(それなら外出執筆用で買ってたと思います)

From:葉山海月
あいさつのネタメモを開こうとしたら、すわファイルが文字化けしているこの不幸!

From:中山将平
僕らFT書房は、3月21日(土)「RETRO GAME SUMMIT Lv.5」にサークル参加します。
開催地は『東京都立多摩産業交流センター 東京たま未来メッセ』、配置は【F-11】です。
僕の個人サークル「ギルド黄金の蛙」は、今日3月14日(土)・明日15(日)開催の「第8回 蛙びとの集い in OCAT」にサークル参加しています。
こちらの開催地は『大阪なんばOCAT 1階正面広場』です。ぜひお立ち寄りを。


さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。
紹介文の執筆者は、以下の通りです。
(天)=天狗ろむ
(明)=明日槇悠
(葉)=葉山海月
(く)=くろやなぎ
(水)=水波流

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■3/8(日)~3/13(金)の記事一覧
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2026年3月8日(日)火呂居美智 FT新聞 No.4792

『生霊姫@狂騒曲』ローグライクハーフd33シナリオ
・今週の日曜日は、火呂居美智氏によるd33シナリオをお届けしました。
今回の舞台はポロメイア小国家連合の要所のひとつ——倒れた塔に栄えた街、塔街ビウレス。
〈シュガーブーツ商会〉の名工であるドワーフ、スライダーはとある事に頭を悩ませておりました。思わぬ居候が『憑いて』しまったようなのです。
ふわふわと浮かぶ湯気のような塊。死霊の類かと思いきや、どうやら記憶も無くしてしまった彼女は自らを『生霊姫』と呼ぶよう命じます。
彼女の肉体と記憶を取り戻すべく依頼を受けた主人公は、『生霊姫』と共にビウレスの街へ。
果たして彼女の体はどこに? 彼女はどんな姿なのか? とっても気になりますね!
d66シナリオの前日譚として描かれた、元気で可愛らしい『生霊姫』とのドタバタ劇を、是非お楽しみください! 
(編註:シナリオタイトルの@は実際にはハートマーク記号ですが、メールマガジンのシステムでは文字化けしてしまうので、置き換えております)
(天)


2026年3月9日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4793

有償GMのニーズ
・TRPGのセッションにおいて、ゲームマスター(GM)を有償で行うことの是非、といった内容の話題について、思うところをつらつらと書いていきます☆
有償GM、あるいは有料で行われるセッション卓というものは、それほど珍しいものではないという意識が、杉本氏のなかには存在しています。
参加したこともあります。その体験を通じて感じたのは、そのセッションが思ったよりも簡単だったこと。考えてみれば、これは当然のことだと杉本氏。
街のレストランに似て、有償GMはプレイヤーの様々なニーズに対してどう魅力を打ち出していくのかが、とても興味深い。
杉本氏は稼ぐほうではなくて、プレイヤーとして参加するほうで有償のプレイ体験に関わっていきたいそうです。
(明)


2026年3月10日(火)かなでひびき FT新聞 No.4794 

『これはゲームブックなのですか!?』vol.130
・バーチャル図書館委員長かなでひびき氏がゲームブックに関係ありそうでなさそうな周辺のよもやま話をしていきます。
今回紹介する作品はローグライクハーフシリーズ『きみへ贈る詩』(作:丹野佑 監修:杉本=ヨハネ FT新聞 No.4666 2025年 11月 2日)です。
ローグライクハーフシリーズに限らず、RPGのだいご味の一つといえば「戦闘」!
しかし、このゲームには、「戦闘」がない!?
ということは、プレイヤーの「死」もない!?
その代わりに詰め込まれているものとは!?
それは、皆さんの目で確かめてください。
金曜日には、齊藤飛鳥氏の本作リプレイがはじまりますよ。
「ローグライクハーフシリーズ」の進化の形。その可能性の花開く一つの答えです。
(葉)


2026年3月11日(水)ぜろ FT新聞 No.4795

第9回【巨大樹の迷宮】ローグライクハーフリプレイ
・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイ第482回。「荷物持ち」の少年タイガが〈妖狐〉や〈魔猫〉と一緒に旅をする、ポケモン風ローグライクハーフリプレイの第9回です。
いよいよ3回目の冒険の【最終イベント】、巨大樹に寄生する「ヤドリバナ」との決戦。ツタの動きに翻弄されるニャルラとフォルネですが、同行する怪物狩猟者レンジュの「とっておき」の攻撃がまだ残っています。
戦いの結末と、その余韻の中でのタイガたちの会話、そしてオウカンワシの意外な行動…。今回もみどころたっぷりの『巨大樹の迷宮』リプレイ、次回が最終回になります!
(く)


2026年3月12日(木)齊藤飛鳥 FT新聞 No.4796

齊藤飛鳥・小説リプレイvol.42『きみへ贈る詩』前編 
・児童文学・ミステリ作家、齊藤飛鳥さんによるTRPG小説リプレイをお届けしました。
冒険家乙女のクワニャウマとその相棒のエルフの少女イェシカは、ひょんなことから自治都市トーンへ行くことに。
そこに住まう、イェシカのお友達、ミッチに会うためだ。
彼女の住まう「『騒ぎすぎる白鯨』亭。
早速その居酒屋の戸を叩く二人。再開の喜びを隠せない皆の前に、一人の吟遊詩人の少女が!
「どうか、一緒に『詩人の石碑』へ行っていただけませんか?」
聞けば、「その石碑には、年に一度、勇気ある者が訪ねて、新しい詩を二つ刻んで霊たちへのあらたな慰めにする」とのこと。
大恩人のファラサールの詩を作ってもらおうと、クワニャウマにしては破格!?な額で引き受けたのだが!?
火曜記事でかなでが大絶賛していた、「ローグライクハーフシリーズ」『きみへ贈る詩』
その魅力を、飛鳥先生の筆で、どうぞたっぷりと味わってください!
(葉)


2026年3月13日(金)休刊日 FT新聞 No.4797

休刊日のお知らせ 
・毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。
あなたの記事を、お待ちしております!
(葉)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今週の読者様の声のご紹介
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。
紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。
すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。

↓↓

(匿名希望さん)
水波様
立ちくらみが多いとの事、お見舞い申し上げます。
まずは、立ち上がりの動作を、ゆっくり行うことが肝心かと思われます。
私も、レバーを喰えとか、生活に運動を取り入れろとか、いろいろ言われました。
ですが「とりあえず今、この立ちくらみをなんとかしたい」と思った時、取りうる対処は、ゆっくり立ち上がる事ぐらいしかない、というのが正直な実感です。
また、ある種の薬品は、血圧を下げる効果を持ちます。
もし、常用しているお薬などあれば、医師や薬剤師の方に相談することを、お薦めします。
立ちくらみとはいえ、ブラックアウト(血圧低下による視界喪失)からの転倒などで、けがをする場合もありえます。
お大事になさって下さい。
なお、私は医療従事者ではありません。
以前、ドクターに相談した時にいただいた回答を、ざっくりとお伝えしています。
そういえば、その時「チョコとか持ち歩いて、立ちくらみがひどい時に食べると良い」というアドバイスももらいました。
でも、小腹が空いた時に、おやつに食べてしまい、あまり役に立たなかった、という知見を得た事も、お伝えしておきます。

(お返事:水波流)
アドバイスありがとうございます。
なるほど、「ゆっくり立つ」言われてみればそのとおりです。より気をつけてみることにします。
血圧は私はむしろ低すぎるくらいで、上が90下が60くらいで血圧計でエラーが出ることもあり……。(それが立ちくらみの原因なのかも?)
まぁ年齢を考えると高いより全然良いと思うのですが。
そのわりに血糖値は高めなので、チョコを常用するのは危ないですね笑


(ジャラル アフサラールさん)
『ワンス・アポン・ア・タイム』は学校で学習教材として使われているそうですね。TRPGが学校で教育教材で使われているかは不明ですが、戦闘の無いシナリオだと教育に使えそうですね。

(お返事:かなでひびき)
お便りありがとうございます。
そうなんですよねー。
かなで、つくづく「どうせ学ぶんだったら楽しく」「遊びの中に学びあり」というのがモットーでして。
下手に「創作」の授業をやるよりは、本作をこころいくまで楽しんだ方が絶対に学ぶところは多いと思うのです。
「ゲーム」の枠を超え、「学校」の「教材」にはまらない奥深さを、このゲームは持っていると思いました。


(成田砂男さん)
第9回【巨大樹の迷宮】ローグライクハーフリプレイ拝読しました!3回目の冒険も最終イベント、お疲れ様でした
「タイガさまは、正しいことをなさりたいのですか?」
という言葉は、毎日まいにち、自分の正義をぶつけ合っているかのような現代の様子にとっても刺さる一文で、噛みしめたい味わいがありました。
そしてこの一文は、彼らの関係性があったからこそ言えた言葉だとも感じます。次回最終回、さみしいですが楽しみにしております。

(お返事:ぜろ)
ありがとうございます。感想感謝です。次への活力につながります!
あの場面は、明るめのこの作品に入れるかどうかも含め、かなり悩んで生み出したので、そう言っていただけると喜びもひとしおです。
やや歪だけど純粋で、強くて脆いタイガとフォルネの関係性を、書いている私も気に入っております。ともすればシリアス一辺倒になりかねない真面目な二人を、ニャルラがいい感じにしっちゃかめっちゃかにしてくれて、最高のトリオですね。彼らがいちばん輝いている瞬間を描いているような気がして、明るい場面を描きながら胸がしめつけられることもあります。
次回の最終回は、この物語の締めくくりにふさわしいエピソードを用意しました。最後の一行まで、ぜひじっくりとお楽しみください。
そして、この素敵なキャラクターたちの次なるステージも、期待してお待ちください、と言っておきましょう。


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2026年3月13日金曜日

休刊日のお知らせ FT新聞 No.4797

おはようございます。
本日は、タイトルのとおり休刊日です。

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2026年3月12日木曜日

齊藤飛鳥・小説リプレイvol.42『きみへ贈る詩』前編 FT新聞 No.4796

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
児童文学・ミステリ作家、齊藤飛鳥さんによる
TRPG小説リプレイ
Vol.42
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

お久しぶりです。ローグライクハーフに絶賛ハマり中の齊藤飛鳥です。今回は『君へ贈る詩』リプレイ(前編)をお送りします。
通常は探索や戦闘が冒険の中心となりますが、今作は「詩を作る」ことを目標とした珍しいシナリオです。
これだけでも心惹かれましたが、さらには、
1:舞台が以前プレイした(リプレイはなし)『幽霊屋敷の果実酒』と同じ自治都市トーン。
2:クワニャウマの冒険の目標である、「ファラサールの詩を吟遊詩人に作ってもらう」と、うまく絡み合う、吟遊詩人がメインとなるシナリオ。
と、クワニャウマの冒険譚とぴったり合うシナリオ内容に、「もうプレイするしかないじゃない♪」ということで、クワニャウマに冒険してもらうことにしました^^
そこで、ファラサールの詩を作ってくれる吟遊詩人も作成し、冒険に参加してもらって「一緒に冒険した仲だから詩を作ってもらった」という展開を目指しました。
初めてローグライクハーフをプレイした時には、キャラクターを一人作って動かすのもやっとで、キャラクターを増やすたびに会話や掛け合いに難航しておりました。でも、プレイ経験を重ねるうちに、「自分で作ったキャラクター同士で冒険を盛り上げたい!」「今の自分ならできる!」「主人公キャラ二人を動かす、いい勉強になるぞ!」と、がんばりましたf^^
そういうわけで、今回は冒険家乙女の魔術師クワニャウマと、新規キャラの吟遊詩人少女のピロスカの冒険となります。双方の個性をつぶし合わないように気をつけてキャラクター作成をしたのですが、いかがでしょうか? この期に及んで、緊張しております><

最後になりますが、『シニカル探偵安土真』7巻が3月17日に発売となりました^^ 
こんなに巻数を重ねられましたのも、皆様のご声援のおかげです!! まことに感謝の念に堪えませんm(_ _)m♪


※以下、冒険の核心部分に触れる内容を含みますので、未読の方はご注意下さい。

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
ローグライクハーフ
『君へ贈る詩』リプレイ
前編

齊藤(羽生)飛鳥
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

0:プロローグ
こんな夢を見た。
実物よりもクレバーになったわたしが、『冒険家の友』を刊行している出版社の人を招き、しゃれたアジトを紹介している。
緑あふれるそのアジトで、イェシカが幸せそうにすごしていた。
目が覚めたわたしの口から、自然とこんな言葉が零れ出た。
「そうだ、家を買おう」

わたしは、クワニャウマ。
善悪より損得を美徳とする強欲な冒険家乙女。
黒髪を二つ結びのおさげにして、イエベ肌で金褐色の瞳が特徴だ。
最初の装備は、布鎧と剃刀と竹光で作った軽い武器だったが、いくつかの冒険を経て、今は革鎧と古代の神槍を装備できるまでになったから、我ながら成長したものだ。
でも、冒険家としての最大の成長は、旅の相棒イェシカができたことだろう。
魔犬獣の毛皮の犬耳付きローブがべらぼうに似合う、愛くるしいエルフの少女である彼女は、ランタン持ちを務めてくれている。
イェシカの最大の功績は、強欲で損得勘定命で、自他共に邪悪と評されるわたしに、無償で心を開いてくれているし、一緒にいてくれることだ。生ける奇跡であり、天使であり、唯一無二の宝だ。
この幸運の天使が選んでくれた三匹の猟犬・雷電、飛燕、月光は、遠い異国のチャウチャウという犬種で、モフモフとかわいいだけでなく、しっかり者で頼もしい従者でもある。
こうして恵まれた冒険家生活を送るわたしとイェシカと猟犬たちだけど、それはとあるエルフの青年の献身が大きい。
彼の名は、ファラサール。
こともあろうに、彼は出会って正味数分もないわたしの命を、報酬を要求するどころか、ただで、しかも自らの命と尊厳を代価にして、救ってくれたのだ。
この偉大なるファラサールを忘却の彼方へ送り出すのは、世界にとって大損失だ。
そんなわけで、彼の勇敢な人生を後世に語り伝えるべく、わたしは吟遊詩人にファラサールの詩を作ってもらおうと資金を貯めていた。
運がいいことに、〈太古の森〉の奥に昔から住んでいる森の賢人・メメコレオウス様が遺跡の冒険を紹介してくれたので、そこでも荒稼ぎさせてもらったのだけど……。
……またも世界の大損失を目の当たりにしてしまった。
二度も大損失を味わい、図太いわたしはともかく、イェシカがひどく打ちのめされてしまった。
冒険には出ず、フーウェイですごして顔なじみのヴィドとゲルダと交流したけれど、やっぱりまだどこか元気がない。
わたしに気を使って元気に振る舞っているところが、いっそう不憫だ。
そこで、今しがた見た夢に着想を得て、イェシカが落ち着いてすごせる家を買うことに決めた。
現在、わたしとイェシカが下宿しているのは、蛮族都市フーウェイの安酒場の二階だ。安酒場の主人夫婦である、頭頂部がまぶしい太鼓腹のマスターと、ふくよか美人のママにフーウェイで家を買いたいと相談すると、二人は顔を見合わせる。それから、念を押すようにこう訊いてきた。
「もう一回、言ってくれ」
「できれば、正確にね」
「わかった。予算は、金貨20枚。メイン通りから徒歩三分。庭付き一戸建て。日当たり良好。ペット可。冒険家に最適な物件希望」
わたしは、マスターとママへ理路整然と答える。だが、二人は頭を抱えた。
「そんな一等地を金貨20枚で買えるわけねえだろう」
「その予算だと、町の東端にある奴隷厩舎の近所の家くらいよ?」
「奴隷厩舎は絶対にダメ! イェシカの情操教育に悪い!」
「いつになく、すげえ目がマジだな、クワニャウマ……」
「でも、イェシカちゃんは闇エルフにさらわれた子だったものね。クワニャウマの気持ちもわかるわ」
イェシカの訳ありな事情を察し、マスターとママはまた頭をひねってくれる。相談料として、この店で一番高いメニューを頼んでおいたのは正解だった。ちなみに、イェシカは安酒場の裏庭で雷電、飛燕、月光と遊んでいる。
「おい、クワニャウマ。マスターとママをあまり困らせるんじゃないぞ」
「ゲルダ、久しぶり!!」
安酒場に顔なじみの女剣士ゲルダがやって来たので、わたしは彼女が座れるように、丸太のベンチの端に寄る。その間、家を買う相談をしていたことを主人夫婦がゲルダへ説明する。
「ゲルダは、〈男の中の男〉の称号を持っているだけあって、フーウェイの住宅事情に詳しいよね? 食事をおごるから、いい家があったら紹介して」
「おまえからおごられるとは、明日は槍が降るかもしれんな……。しかし、一軒だけだが、おまえの希望通りの家があるぞ」
「さすが、ゲルダ!」
「ただし、古いので修理とリフォームをする必要がある上、二股をかけて貢がせていたせいで、逆上した恋人にメッタ刺しにされたその家の娘の幽霊が出るという曰く付きだぞ?」
「大丈夫。幽霊なら、自治都市トーンにある幽霊屋敷で退治した経験があるから! 退治できなくて居座られても、家をクワニャウマ・ゴーストハウスに改造。観光の目玉になって稼いでもらうから問題なし!」
「幽霊に同情する日が来ようとは……。わかった。私の方から家主に話をつけておく。あちらとしても、長年売れなかった家を手放せて悪い話ではないからな」
「ありがとう、ゲルダ! イェシカにさっそくしらせてくる!」
こうして、ゲルダのおかげで、トントン拍子で話はまとまり、わたしは希望通りの家を手に入れることができた。イェシカも、わたしと一緒に幽霊屋敷で冒険した経験があるので、石板に〈宝を持っている幽霊だといいね〉というメッセージを書くほど、曰くつきの家でも気にしていなかった。天使か。
ただし、修理とリフォームが完了するまでそこそこの日数がかかるため(特に壁や床に染み付いた血痕が消えないので張り替える必要があるらしい)、住めるようになるまでの間、わたしたちは自治都市トーンへ行くことにした。
そこには、以前の冒険でイェシカと友達になった人間の少女・ミッチがいるからだ。
トーンに着いてミッチの家を訪ねると無人になっていて、あせって通行人に訊ねると、彼女は『騒ぎすぎる白鯨』亭の経営者夫婦の養女に迎えられていると聞き、わたしたちはそこへ向かった。
イェシカもミッチも、大喜びで再会する様子を見て、大いに満足していると、『騒ぎすぎる白鯨』亭へ一人の少女が入ってきた。
ミルク色の肌とチョコレート色の髪と瞳を持つ、14〜15歳ほどのウェーブのかかったロングヘアをした少女で、ハーディガーディを携えている——吟遊詩人だ。
見るからに駆け出しの冒険家らしく、居酒屋の中を歩くだけで生まれたての仔鹿のように震えている。
大丈夫かと気になっていると、彼女はなんとわたしの所へ来た。
「その、大地を這いずり回る獲物を蒼穹より狙う鷹の目のような金褐色の瞳。幽霊屋敷を制したクワニャウマさん、ですよね?」
吟遊詩人らしく、形容詞過多な確認をしてくる彼女へ、わたしは頷く。
「ええ、そうよ。趣味は節約、特技は損得勘定。好きなものはお金と金目の物。善悪よりも損得が判断基準で世の中を渡り歩く冒険家乙女よ」
「その性格、噂で聞いた通り! 間違いなくクワニャウマさんですね!!」
たちまち、緊張しきっていた彼女の顔が明るく緩む。
「あ、あたし、吟遊詩人のピロスカと言います。突然のお願いですみません。どうか、一緒に『詩人の石碑』へ行っていただけませんか?」
声を弾ませて頼みこむピロスカに、『騒ぎすぎる白鯨』亭の主人夫婦が加わってきた。
「クワニャウマ、『詩人の石碑』ってのは、トーン近郊にある遺跡だよ」
「かつては栄えた街だったけど、一夜にして滅んじゃったから、行き場をなくした住民達の霊がさまよって大変だったのよ。でも、そこに一人の詩人が現れてね」
「すごいんだぞ、その詩人。千もの詩を遺跡にささげて霊たちを慰めたんだ。その詩人も亡くなって霊たちの一員となったが、彼の栄誉をたたえ、その詩を記すために作られたのが『詩人の石碑』ってやつよ」
「石碑には、年に一度、勇気ある者が訪ねて新しい詩を二つ刻んで霊たちへのあらたな慰めにするの。そっかぁ、今年の勇気ある詩人はピロスカちゃんだったのね」
客商売らしく人当たりのいい主人夫婦のおかげで、ピロスカがわたしに何を頼みたいのか、速攻理解できた。
ピロスカは、うつむきがちにもじもじと赤面する。
「クワニャウマさんは、いくつもの危険な冒険を生きのびた冒険家と評判ですので、今回の冒険の仲間になっていただければ、頼もしいです」
「そう。ありがとね。で、報酬はいくら出せる?」
なかなか大事な話が出て来ないので、わたしから切り出してみた。
ピロスカは、一瞬何を言われたかわからないという顔をしたけれど、すぐに理解できたらしい。ゴクリと息を呑みこんでから、こう言った。
「トーンの街から支払われる報酬と、遺跡を冒険中に見つけた宝の合計の半分の金額というのはいかがでしょうか?」
「半分? 七対三じゃないの」
ピロスカが、困りきった顔になる。
そこへ、イェシカがわたしの背中をつつき、持っていた石板を見せた。
石板には、〈ファラサールの詩を作ってもらえば?〉と書かれていた。
「イェシカ、頭いい! てなわけで、その報酬プラス、ただで詩を作ってくれるって条件なら引き受ける!」
「いいんですか? ありがとうございます! その条件でお受けします!」
こうして、交渉成立。
イェシカはミッチと一緒に猟犬たちをモフモフして楽しくすごし、わたしはピロスカと遺跡へ行くことで話はまとまり、新たな冒険が始まった。


(続く)


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

齊藤飛鳥:
児童文学作家。推理作家。TRPG初心者。ゲームブックは児童向けの読書経験しかなかったところへ、『ブラマタリの供物』『傭兵剣士』などの大人向けのゲームブックと出会い、啓蒙され、その奥深さに絶賛ハマり中。最近は、そこにローグライクハーフが加わった。
現在『シニカル探偵安土真』シリーズ(国土社)を刊行中。2025年までに6巻が刊行中。2026年春には、7巻が刊行予定。
大人向けの作品の際には、ペンネームの羽生(はにゅう)飛鳥名義で発表し、2026年1月上旬に文庫版『歌人探偵定家』(東京創元社)が刊行。同年春には『歌人探偵定家 弐』(仮)が刊行予定。

初出:
本リプレイはFT新聞が初出の書き下ろしです。

■書誌情報
ローグライクハーフd33シナリオ
『君へ贈る詩』
著 丹野佑
2025年11月2日FT新聞配信


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2026年3月11日水曜日

第9回【巨大樹の迷宮】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4795

第9回【巨大樹の迷宮】ローグライクハーフリプレイ

※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「巨大樹の迷宮」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。


ぜろです。
ローグライクハーフ「巨大樹の迷宮」への挑戦。妖狐と魔猫、二匹のお供を連れたタイガが巨大樹に挑む冒険です。
オウカンワシにさらわれた商家の娘コンスタンサを救出した後、巨大樹の異変を探るべく、タイガたちはみたび巨大樹を登ります。
怪物狩猟者レンジュの同行を得て、巨大樹の頂上に登頂しました。
そこには、巨大な寄生花が。
巨大樹はこの「ヤドリバナ」に急激に養分を吸い取られ、弱っていたのでした。
ヤドリバナはうごめくツタ状の茎で、タイガたちを排除しようとしてきます。
これが最終決戦です。


【フォルネ(妖狐) レベル12 技量点:2 生命点:5 魔術点:3 従者点:8】
【装備】(人間形態でのみ効果あり)
片手武器
木盾(生命点+1)
鎖鎧(生命点+1防御ロール+1)
<スキル>
【変化】人間形態に変化する。
【空蝉】防御ロール振り直し。パーティの誰の時でも可。
【持ち物】
1小柄(飛び道具)※人間形態でのみ使用可。
2草避けのお守り

【ニャルラ(魔猫) レベル12 技量点:1 生命点:10 器用点:6/8 従者点:5】
【装備】なし
<スキル>
【満月のような瞳】全員が暗闇ペナルティを受けない
【素早い反射】防御ロール振り直し。器用点1点消費。
【柔らかい肉球】先攻決め、不意打ち判定が自動成功。器用点1点消費。
【狩りの本能】弱いクリーチャーを倒した時、追加で攻撃ロール。器用点1点消費。
【目も当てられぬ激怒】攻撃ロールの直前に使用し、成功したらクリティカル扱いに。

【タイガ 従者 荷物持ち】
【持ち物】
食料2
金貨44
1希少な薬草(金貨24枚)


●アタック03-7 フォルネとニャルラとヤドリバナ戦

【最終イベント ヤドリバナ】

【ヤドリバナの茎 レベル4 生命点6 攻撃回数3】
※斬撃による攻撃は、攻撃ロールにプラス1。炎による攻撃も同様。
※全方位からの攻撃のため、防御ロールにマイナス1のペナルティ。

ヤドリバナの六本のツタ状の茎が、鋭い槍のようにこちらに狙いを定めている。
ヤドリバナは、自身を支える最低限の茎を残し、すべてを攻撃に回しているみたいだ。
ツタが鋭い直線的な動きで、フォルネとニャルラを襲う。それが始まりの合図だった。

ツタは木の地面に乾いた音を立ててぶつかる。そこにフォルネとニャルラはもういない。
飛び跳ねて左右に散り、それぞれが伸びきったツタを1本ずつ引き裂いていた。

しかしその間にも、残りのツタがしなるような動きで二匹を襲う。
フォルネはツタに鞭のようにはたかれ、そのまま巻きつかれた。

「くうっ」

フォルネが苦し気にうめく。

ニャルラにも、明らかに避けようがない動きでツタが迫る。
視覚外からのそれを、信じられない反射でかわしたニャルラだったが、かわした先で別のツタに後足をからめとられ、そのまま地面に打ちつけられた。

「いたいなっもおっ」

ニャルラの足をからめているツタは、そのままニャルラを軽々と持ちあげ、ぐるぐるとニャルラをぶん回す。

「目がまわるうぅぅぅ」

一方フォルネも、身体をぐるぐるに巻きつけられ、身動きが取れない状態だ。
そこに別のツタが、槍のような直線的な動きで顔面を狙い、しゅっと突き出された。
フォルネはすんでのところで、わずかな首の動きでそれをかわすと、逆に突き出されたツタに噛みつき、噛みちぎる。
わずかにツタがほどけたところで、すき間を広げて脱出、着地した。

「ニャルラっ!!」

ニャルラは後足を絡めとられ、振り回されていた。
それでも反動をつけ、遠心力に逆らい、しなやかに身体を折り曲げると、どうにかツタを断ち切った。
ぼてっと落ちる。身体を起こすがふらふらだ。

そんなニャルラに次のツタが迫っている。しかしニャルラはまだ目を回してふらふらしている。
フォルネが、ニャルラに向かうツタを断ち切った。

「ありがとぉふぉるねぇ〜」

ニャルラがへろへろした声でお礼を言い、自身もツタへの攻撃をしかけるが、へろへろしたその動きでは、まったく仕留めることができなかった。

「手ごわいですね。痛みも感じないでしょうから、攻撃が止むことも逃げることもないのかも」
「なにがきたって、にゃるらがぜんぶやっつけてやるのらぁ〜」
「ニャルラ、無理しないで」
「ん……もう、だいじょ〜ぶ」

ニャルラは、身体をぶるぶるっと震わせると、四肢でがっしりと地面をつかんだ。

「いけるよっ」

フォルネはうなずく。

「じゃあ、これで決めましょう」

僕は、戦いになると、ただ見ているだけしかできない。
いつも何かできることはないかな、って考えている。
そう。考えるんだ。

ヤドリバナは枝に巻きついたツタをほどき、さらなるツタを投入してきた。
そのため、ヤドリバナは自身を支えきれないほとの危ういバランスになっている。

僕はピンときた。

「あの支えになっているツタを狙って! あれを切断すれば、きっとヤドリバナは落ちる」
「そなの? よぉ〜し」

二匹は支柱になっているツタに向かって疾走する。
そこに、ヤドリバナは全てのツタを集中させて攻撃をしかける。

ニャルラは右に左に避ける。
しかし数が多い。素早い反射で避けようとしたが、それでも避けきれない。

「いけないっ」

フォルネは自身へ来た攻撃を避けつつ、幻術でニャルラの幻を作り出す。【空蝉】の術だ。
しかし、おそらくは目で敵を察知していないツタには意味をなさず、ニャルラはツタにはたき落とされた。

けれども、その程度ではニャルラの闘志は衰えない。
むしろそこから一気に大きく跳躍した。
そして、勢いよくツタに噛みつくと横回転。
見事に支柱となるツタを切断した。

支えを失ったヤドリバナの巨大な花が、天井から降ってきて、ぼとりと樹の床に落ちた。

「やったのらぁ!」

今度は自分の回転でへろへろになりながら、ニャルラがドヤる。

「まだよ!」

レンジュさんが叫んだ。

「あの花が本体。花をどうにかしない限り、ツタは動き続ける」

【ヤドリバナ レベル5 生命点3 攻撃回数2】
※防御ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。
※攻撃ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。

戦いは、まだ終わっていなかった。
それどころか、ここからが本番だ。


[プレイログ]
【ヤドリバナの茎 レベル4 生命点6 攻撃回数3】
※斬撃による攻撃は、攻撃ロールにプラス1。炎による攻撃も同様。
※全方位からの攻撃のため、防御ロールにマイナス1のペナルティ。

第1ラウンド
ニャルラの攻撃 サイコロの出目5 命中 ヤドリバナの茎の生命点6→5
フォルネの攻撃 サイコロの出目2+技量点2+斬撃1=5 命中 ヤドリバナの茎の生命点5→4
ヤドリバナの茎の3回攻撃(ニャルラに2回、フォルネに1回)
ニャルラの回避 サイコロの出目2 失敗
 【素早い反射】(器用点6→5)で振り直し。サイコロの出目5で回避。
ニャルラ2回目の回避 サイコロの出目2 失敗
 【素早い反射】(器用点5→4)で振り直し。サイコロの出目2で失敗 ニャルラの生命点10→9
フォルネの回避 サイコロの出目1で失敗 フォルネの生命点5→4

第2ラウンド
フォルネの攻撃 サイコロの出目5で命中 ヤドリバナの茎の生命点4→3
ニャルラの攻撃 サイコロの出目3+技量点1+斬撃1=5 命中 ヤドリバナの茎の生命点3→2
ヤドリバナの3回攻撃(ニャルラに2回、フォルネに1回)
ニャルラの回避 サイコロの出目3で失敗
 【素早い反射】(器用点4→3)で振り直し。サイコロの出目5で回避
ニャルラの2回目の回避 サイコロの出目4+技量点1-ペナルティ1=4 回避
フォルネの回避 サイコロの出目3+技量点2-ペナルティ1=4 回避

第3ラウンド
フォルネの攻撃 サイコロの出目4 命中 ヤドリバナの茎の生命点2→1
ニャルラの攻撃 サイコロの出目1(ファンブル)外れ
ヤドリバナの3回攻撃(ニャルラに2回、フォルネに1回)
ニャルラの回避 サイコロの出目2で失敗
 【素早い反射】(器用点3→2)で振り直し。サイコロの出目1 ファンブル
 フォルネが【空蝉】使用(魔術点3→2)し、ニャルラの防御ロールを振り直し。サイコロの出目3+技量点1-ペナルティ1で、それでも命中。ニャルラの生命点9→8
ニャルラの2回目の回避 サイコロの出目2で失敗
 【素早い反射】(器用点2→1)で振り直し。サイコロの出目5で回避
フォルネの回避 サイコロの出目6で回避

第4ラウンド
ニャルラの攻撃 サイコロの出目2+技量点1+斬撃1=4 命中 ヤドリバナの茎の生命点1→0 勝利


●アタック03-8 レンジュのとっておき

【ヤドリバナ レベル5 生命点3 攻撃回数2】
※防御ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。
※攻撃ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。


地面に落ちたヤドリバナは、巨大な九枚の花弁を広げた。
その動作は、まるで生き物がむっくりと起き上がるみたいだ。
花弁の中心には、まるで生き物の口のような器官がある。
それは、鋭い牙が無数に生えた巨大な口に見える。
本当の口みたいに噛んだり食べたりできるのかは、わからない。
根っこから栄養を吸い取るみたいだから、できないと思いたい。
けれどその凶悪な見た目からは、一度口に放り込まれたらもうおしまいだと思わせる怖さがあった。

ヤドリバナは、中心となる茎に無数のツタをより合わせるようにして、立ち上がった。
その立ち姿は一本の茎から一本の花が咲く植物、ひまわりやチューリップを思わせる。
しかしより合わさったツタは、地面でとぐろを巻いてバランスを取った後、こちらに向けての攻撃姿勢を取っている。
地面に落ちたことで、動けるツタの数を増やしたようだ。

「すぐにおわらせるよっ!」

ニャルラが気合とともに突進した。直接花を狙っている。しかし、無数のツタに阻まれてしまった。

「フォルネ、前後があるかわからないけど、花の後ろ側を狙ってみよう」

僕の提案に、フォルネはすぐさま背後に回り込み、人でいう後頭部を狙って攻撃した。
一撃は命中し、速攻で次の攻撃を叩きこもうとしたが、それはツタの動きに阻まれ、地面に着地する。

「一応前と後ろはあるみたいですね。けどすぐに気づかれてしまう」

ヤドリバナはフォルネに立て続けにツタを送り込むが、フォルネは軽くいなしている。

「攻撃も、正面に比べれば大したことはありません」

その正面では、ニャルラが無数のツタに囲まれ、身動きが取れない状態に陥っていた。
フォルネが再び幻術【空蝉】をニャルラに使用する。
ニャルラの動きは残像をともなって数を増やしたように見えた。
ツタはその動きを追い切れず、ニャルラはツタを囲いを脱出した。

「はふう。フォルネありがとっ、たすかったぁ〜」
「さっきと違い、【空蝉】が通った……? どこかに『眼』があるということ?」
「こんどはっ! はずさないっ!!」

ニャルラは全身の毛を逆立て、力をみなぎらせると、花に向かって突進してゆく。
フォルネは多くのツタを翻弄しながら、再び後ろから、ヤドリバナに取りついた。

「今ですニャルラ!」

ニャルラの姿が星くずを散らすようにきらめき、花弁の中心に向かう。
その直線的な攻撃は、目の前を阻むツタをものともせずに貫き、そのまま花弁へと……。

それは偶然だったのだろう。
横あいから鞭のようにしなったツタが、超速で動くニャルラの胴に偶然当たり、軌道が変わった。
ニャルラの攻撃は花弁を逸れ、あさっての方向へと跳んで行ってしまった。

「ニャルラっ!」
「ぶにゃああああ!!」

そこにレンジュさんの凛々しい声が響く。

「十分だ。よくやった」

次の瞬間、レンジュさんが放った矢が、ヤドリバナの中心を貫いていた。

「君たちが隙を作ってくれたおかげだ。ありがとう」
「待って。こんな巨大な植物が、中心部を矢で射貫かれたくらいで倒れるとは……」

実際に、地面を這うツタは、今もなおうねうねとうごめいている。

「まあ、見ていなさい」

レンジュさんは自信たっぷりだ。
その間に、狙いを外して地面に落下していたニャルラがへろへろと、皆のところに戻ってきた。

見ると、ヤドリバナの中心が変色していた。急速に枯れ始めている?

「毒には毒を。『植物枯らし』だ。矢にしこんでおいた。私のとっておきさ」

それにしても、進行が速い。
すでに花弁をしおれさせ、茎の部分にも至っている。

「さすがにこれほどの効き目とは想像もしていなかった。きっと、巨大樹の魔力を吸ったせいで循環が良くなっていたのだろうな」

花弁ががっかりするようにうなだれた。
そしてツタがひとつひとつ地面に落ちてゆき、最後のツタが力なくしなだれた。

「終わった……のでしょうか。これで」

フォルネがつぶやく。
ヤドリバナのツタはうねるのを止め、完全に沈黙していた。


[プレイログ]
【ヤドリバナ レベル5 生命点3 攻撃回数2】
※防御ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。
※攻撃ロールにファンブルで失敗すると、毒によるダメージを受ける。

第1ラウンド
ニャルラの攻撃 サイコロの出目3*技量点1 外れ
フォルネの攻撃 サイコロの出目6 クリティカル ヤドリバナの生命点3→2
フォルネの再攻撃 サイコロの出目2 外れ
ヤドリバナの2回攻撃
ニャルラの回避 サイコロの出目3+技量点1 回避失敗
 フォルネの【空蝉】で振り直し サイコロの出目5 回避成功!
フォルネの回避 サイコロの出目5 回避成功

第2ラウンド
ニャルラの攻撃 【目も当てられぬ激怒】サイコロの出目3+技量点1 外れ
フォルネの攻撃 サイコロの出目6 クリティカル ヤドリバナの生命点2-1
ここで【怪物狩猟者】レンジュ同行の特典 強いクリーチャーの生命点-1の使用を忘れていたことに気づき、フォルネの再攻撃をキャンセルしてレンジュが止めを刺すことにしました。
また、リプレイでは演出上フォルネとニャルラの攻撃の順番を変更したので、ニャルラが残り生命点1点の相手に【目も当てられぬ激怒】でクリティカルを狙うというおかしなことに。
レンジュの使用した「植物枯らし」は、矢で植物に止めを刺すためのアイディアです。アイテムの出典はゲームブック「宝石島の脱出」です。


●アタック03-9 オウカンワシの後始末

ヤドリバナの毒の脅威が去ったためだろう。
オウカンワシが力強い羽ばたきで降りてくると、ヤドリバナのしおれた花をがっしりとつかんだ。
ぶちぶちっと茎やツタを引きちぎり、花を持ちあげると、巨大樹の外に捨て去った。

続いて、仲間のオウカンワシたちが次々と飛来すると、次々とヤドリバナのツタを引きちぎっていく。
ヤドリバナの痕跡を、まったく残さないつもりだ。少しでも残っていて、活動を再開されないように。
僕たちは、オウカンワシたちの大掃除の様子を、ただ黙って見ていた。

そんな様子を見ていたら、僕の胸に、ある思いが去来した。
それでつい、言ってしまったんだ。

「これで、よかったのかな」

ヤドリバナだって悪意があったわけじゃない。
ただ、自分が生きて、繁殖するために取った行動ってだけだ。
それを倒してしまうのは、正しいことだったんだろうか、って。

それを聞いて真っ先に反応したのは、レンジュさんだった。

「それはさすがに聞き捨てならないな」

レンジュさんは、怒っていた。

「君の意をくんで巨大樹のてっぺんまで上り詰め、命をかけて戦った二匹のことを、あまりにもないがしろにしていないか」

僕ははっとした。
レンジュさんの言うとおりだ。
僕がしようと言ったから、フォルネとニャルラはここまで来た。
巨大樹を守るために、戦ってくれたんだ。それなのに、僕は……。

「フォルネ、ニャルラ、ごめん」
「……タイガさま」

フォルネが言った。

「タイガさまは、正しいことをなさりたいのですか?」

僕は、質問の意味がよくわからなかった。フォルネは続けた。

「ここに来る間にも、いろんなことがありました。縄張りを守る猿たちには猿たちの正義があるでしょう。襲ってきた飛鮫だって、私たちを餌にしたいだけで、悪意があったわけではありません」

ああ。
僕は、フォルネが何を言いたいのか、わかってきた。
ヤドリバナだけじゃない。これまでだって、同じだったのに。
オウカンワシがヤドリバナをちぎり取っていく様子を見て、感傷的な気分になりすぎていた。

「タイガさまがいつも言う『ほっとけない』は、『正しいことをしたい』ということなのですか?」
「違う。違うよ。そういうんじゃない。僕は、僕の中から湧き上がってくる気持ちに正直でいたいだけ……なんだ」

フォルネはそれを聞いて、少し表情をゆるめた。

「そうであれば、いいのです。私はこれからも、タイガさまについていきます」
「へ? それでいいの? それだけ?」

レンジュさんは拍子抜けするように言った。

「え? ほかになにか?」
「いや、ずいぶんあっさり許しちゃうんだなって思っただけ。他意はない。そっちの猫ちゃんはどうなんだい」
「アタイはそろそろ下に降りて、おいしい丸々獣のおにく食べたいのだ」
「……まあいいや。仲が良いのはよくわかった。別にアンタらの間を裂きたいわけでもないし」

そのとき、オウカンワシが僕たちの前に大きな翼を羽ばたかせて降り立ち、口にくわえていたものを僕たちの前に置いた。

「驚いた。これ、かなり希少な薬草になるものです」
「さしずめ、今回の報酬ってとこかね。私はいいからもらっておきな」
「はい」

僕はその薬草を束にして、道具入れにしまった。
目的は果たした。これから下樹だ。

「そうだ。私も一緒に下までつきあおう」
「え。でも、戦いを一回お手伝いしてくれるだけの約束で、メガレオン狩りも」
「考えてもみなよ。その一回のお手伝いがラスボス戦だ。あんなデカい出来事があったら、のんびり狩りの続きをする気にはなれないさ。下樹は単に同行しようってだけだ。金は要求しないよ」

こうして僕たちは、一緒に下まで行くことになった。
言葉が通じないのはわかっているけれど、オウカンワシに別れをつげる。
するとオウカンワシは、意外な行動に出た。

僕たちに接近すると、横向きになり、体を低くした。何かを促しているような動きに見える。
何を促しているのか。
僕とレンジュさんは顔を見合わせた。

「乗れ……って言ってると思います?」
「奇遇だな。私にもそう見える。いやしかし……どうしたものか」

レンジュさんは怪物狩猟者。時によってはオウカンワシを狩る側の人間だ。ためらいも大きい。
僕だって、さすがにオウカンワシに乗せてもらうというのは考えてもみなかった。

そして、こういう時にまっさきに動いてしまうのは、決まってニャルラだ。
ちょこちょこと飛び跳ね、オウカンワシの背に乗っていた。

「みんな〜、はやくはやく〜。これならすぐにおにく食べにいけるよ〜」

全員、言葉も出ない。

「能天気にもほどがある」

レンジュさんがつぶやいた。

「……乗りましょうか、タイガさま」
「うん、そだね」
「……ええい。私も乗ろう。こんな経験、二度とできないだろうからな。経験は財産。経験は財産……」

レンジュさんは繰り返し唱えながら、おっかなびっくりオウカンワシの背に乗った。
僕たちを乗せたオウカンワシは優雅に翼を広げ、雄大に羽ばたいた。

次回、最終回。


【フォルネ(妖狐) レベル12 技量点:2 生命点:5→4/5 魔術点:3→1/3 従者点:8】
【装備】(人間形態でのみ効果あり)
片手武器
木盾(生命点+1)
鎖鎧(生命点+1防御ロール+1)
<スキル>
【変化】人間形態に変化する。
【空蝉】防御ロール振り直し。パーティの誰の時でも可。
【持ち物】
1小柄(飛び道具)※人間形態でのみ使用可。
2草避けのお守り

【ニャルラ(魔猫) レベル12 技量点:1 生命点:10→8/10 器用点:6→0/8 従者点:5】
【装備】なし
<スキル>
【満月のような瞳】全員が暗闇ペナルティを受けない
【素早い反射】防御ロール振り直し。器用点1点消費。
【柔らかい肉球】先攻決め、不意打ち判定が自動成功。器用点1点消費。
【狩りの本能】弱いクリーチャーを倒した時、追加で攻撃ロール。器用点1点消費。
【目も当てられぬ激怒】攻撃ロールの直前に使用し、成功したらクリティカル扱いに。

【タイガ 従者 荷物持ち】
【持ち物】
食料2
金貨44
1希少な薬草(金貨24枚)
2希少な薬草(金貨30枚)


■登場人物
タイガ 主人公の人間の少年。もうすぐ11歳。フォルネとニャルラの二匹を連れて旅をしている。
フォルネ 銀毛で3本尻尾の妖狐。タイガに心酔している。
ニャルラ 星空色の毛並みの良い魔猫。気まぐれ。
コンスタンサ コーネリアス商会の令嬢。オウカンワシにさらわれた。愛称はコニー。
ヴァンダービルド コーネリアス商会の当主。目の前で娘をさらわれ、救援隊を編成。
ロイ 巨大樹のふもとで出会った冒険者のおじさん。
ドトール 闇エルフの妖術師。闇エルフの繁栄のため、巨大樹を調査している。
レンジュ 高々度で狩りを続ける怪物狩猟者の女性。一時同行することに。
オウカンワシ 身体中に装飾品を身につけた巨大鳥。巨大樹の中腹に生息。


■作品情報
作品名:巨大樹の迷宮「ローグライクハーフ」d66シナリオ
著者:丹野佑
監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ
発行所・発行元:FT書房
ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編
https://booth.pm/ja/items/4671946
巨大樹の迷宮「ローグライクハーフ」d66シナリオ
https://ftbooks.booth.pm/items/5361362


本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。
https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg


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