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2025年7月19日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第649号 FT新聞 No.4560

From:水波流
『吾輩は猫である』を読み終わり、藤田和日郎『三日月よ、怪物と踊れ』を手に取って、ふと自分が好きなものってだいたいこの時代(1900年代前半)が舞台なんだなぁと。そう思っていると『八雲百怪異聞』に漱石とメアリー・シェリーが登場し、リンクしている感覚。(怪物と踊れ、の主人公がフランケンシュタインの作者であるメアリー・シェリーなのです)

from:葉山海月
「見える人」に「つかれているの?」と聞かれる。
オカルトとは無縁の生活を送ってきた私に、何か悪霊が!?
聞き返してみると「疲れているの?」ということでした!
そう、つかれているのよ……

from:くろやなぎ
遅ればせながら、火呂居美智氏の『幽霊屋敷の果実酒』(7/6配信)をプレイしました。
詳細については、火呂居氏からのお返事と合わせて、下のコーナーでご覧いただければと思います。
ゲームブック的な歯ごたえもあり、攻略までの試行錯誤が楽しめるシナリオだと思いますので、未プレイの方はぜひいちど遊んでみてください。プレイされた皆さんからのご感想もお待ちしてます!


さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。
紹介文の執筆者は、以下の通りです。
(葉)=葉山海月
(く)=くろやなぎ
(天)=天狗ろむ


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■7/13(日)~7/18(金)の記事一覧
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2025年7月13日(日) 杉本=ヨハネ FT新聞 No.4554

アランツァクリーチャー事典 Vol.18
・本日は日曜日。ローグライクハーフ関連記事をお送りいたします。
アランツァクリーチャー事典の第18回、今回のジャンルは『動物』!
ラインナップは、「人喰い」の代名詞、トラなどオーソドックスなものから、殺人リスというとんでもないものまで!
先月に引続き、後編となります。
どうぞお楽しみ下さいませ。
(葉)


2025年7月14日(月) 杉本=ヨハネ FT新聞 No.4555

旅に出ません! 
・スペインに行かなかったご報告を、最初にします。
から騒ぎでおしまいとなりました、すみません。
その件と、夏の新作ですが、通販ページができました! というお話です。
どうぞよろしくお願いいたします。
(葉)


2025年7月15日(火) 田林洋一 FT新聞 No.4556

『スーパーアドベンチャーゲームがよくわかる本』 vol.5  
・田林洋一氏による、1980年代半ばから1992年の間に東京創元社から刊行された「スーパーアドベンチャーゲーム(SAGB)」の一連のゲームブックの解説記事です!
今回は日本のゲームブック界(及びTRPG)をリードしてきた安田均氏とTTGによる「デュマレスト・ゲームブック」2作品を主に扱います。
E・C・タブのSF小説を原作とした「デュマレスト・ゲームブック」は、原作を元にした小説的な雰囲気をふんだんに持たせてキャラクターを確立させる一方、移動は単方向で海外の雰囲気も併せ持っています。
小説を基にした圧倒的な背景世界の広がりと、「読ませる」文章、物語を主体とした本作の魅力に迫ります。
(葉)


2025年7月16日(水) ぜろ FT新聞 No.4557

第1回【竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜】ローグライクハーフリプレイ
・コミカルでちょっとシュールな竜鍵諸島のシナリオと相性抜群、軽妙な語り口でおなじみ、ぜろ氏のリプレイ第447回です。
前回までの冒険で、とっても素敵だけどすっごく不便なおパンツを手に入れた宇宙忍者ポストん。
このおパンツをどうしたものかと思いながら竜鍵諸島に滞在を続けていたところ、露店祭でのスタンプラリーの企画が目に入ります。
せっかくの機会を目いっぱい楽しもうと決めたポストん、そして新たな相棒・ヨアケ。2人が最初に入った露店では、さっそくハードな「バトル」をすることに…?!
再び始まる奇妙な冒険に、どうぞお付き合いよろしくお願いいたします。
(く)


2025年7月17日(木) 東洋夏 FT新聞 No.4558

ローグライクハーフ『写身の殺人者』リプレイvol.1
・X(旧Twitter)にて意欲的にリプレイ執筆中であり、生き生きとしたキャラクターたちが魅力的な、東洋夏氏による「写身の殺人者」リプレイが満を持してFT新聞に登場です!
一人目の主人公は齢十二の少年・シグナス。
厳格な聖騎士サー・ノックスに仕える従騎士……騎士見習いです。
そして二人目の主人公は、何と剣型ゴーレム「おどる剣」クロ!
少し弱気ながらも、騎士の素質を垣間見せる少年と、彼を導く不思議な剣。
王道ファンタジーな組み合わせに胸が高鳴る中、彼らが挑むはサン・サレンの街で起きている奇妙な殺人事件。
——自分自身に殺される夢を見た者が、その後本当に殺されてしまうのだという……。
しかし少年シグナスは、冒頭から騎士の沽券にかかわる大ピンチを迎えてしまったようで……!?
好評発売中であるローグライクハーフd66シナリオ「廃城の秘宝」に登場した、ファンメイドリプレイ出身のキャラクター、
ソール・オ・リエンス氏の生みの親でもある東洋夏氏による、世界観への解像度の高さに支えられた鮮やかな筆致で紡がれる新たな冒険譚の幕開けを見逃すなかれ!
(天)


2025年7月18日(金) けいねむ FT新聞 No.4559

モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション・レポート
・6月に開催された「モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション」で運営スタッフ兼GMを務められた、けいねむ氏によるコンベンションのレポートです。
ラヴクラフト・ヴァリアント2nd、ケン・セント・アンドレ作品、そしてオリジナルシナリオと、個性ある3つの卓すべてがトラブルなく完走となり、ベテランプレイヤーの方も実プレイが初めてという方も、参加者の皆さんが笑顔で楽しめるコンベンションとなったようです。
9/28(日)には、「遊びやすさ」と「交流の深さ」に磨きをかけて、第2回のコンベンションが開催されます。FT書房からのゲスト参加も含め、企画と準備が進行中ですので、詳細の発表までしばしお待ちください!
(く)


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■今週の読者様の声のご紹介
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ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。
紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。
すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。

↓↓

(ジャラル アフサラールさん)
緒方さんはズゴックですか。私は「当たらなければどうという事はない。」という赤い彗星の名言に従い機動ポイントの高いデザートザク選んだ覚えがあります。でも結構ボロボロで機体乗り換えた覚えが(笑)
『灼熱の追撃』ネット読むと意外に(笑)ズゴックでプレイした人多いようで、デザートザクの私は少数派? 
あと今更ながらロベルトさんはZガンダムのチョビ髭の人だったと確認しました。シャアとは一年戦争時から部下で確か戦後逃げ延びたアクシズで再会していましたね。『灼熱の追撃』からどう生き延びてアクシズに逃げおおせたのか興味深いです。

(お返事:緒方直人)
ジャラルさん、お便りありがとうございます。
ズゴック固いですからね。バルカンもキャノンも跳ね返すとなればそりゃ楽でしょう。でも私もデザートザクによるロマンプレイもしっかりやりましたので、あとでそちらの攻略もどうぞお楽しみに。しっかしデザートの上位機体のはずのトロピカルドムがノーマルドムより機動P低しってのはどうだったんでしょうね。結局使いませんでしたよ。
ロベルトさんもいいゲストキャラでしたね。もちろん正史扱いではないでしょうが想像するのは自由です。きっとジョン坊やも連れてクワトロ中尉らとチームを組んでた時期もあったのではないでしょうか。


(ヴェルサリウス28世さん)
>FT新聞1ウィーク! 第648号 FT新聞 No.4553
>Q
この馬券を買うか買わないか迷っているあなたに、女の子二人組の妖精さんが出てきました。
女1はにこにこと黙ったまま。
女2は「この人は『馬券は買うな』っていいたいのよ! もちろんあたしは幸運の女神!」
どちらかが天使でどちらかが悪魔です。
どちらも予知ができます。
ただ、女神は正しいことしかいいませんし、悪魔は逆に嘘しかいいません。
さて、あなたはどうすればいいでしょう?
いくつかの仮定を置きましょう。
・妖精であることと「天使」「悪魔」「女神」は両立可(悪魔妖精と女神妖精がいる。女神妖精の別名が天使妖精。)。
・「天使」と「女神」は同義。悪魔と女神は両立しない。
・天使も悪魔も、馬券が当たるなら買え、当たらないなら買うなと言う。「悪魔なら外れた方が嬉しいから『買え』と認識して『買うな』と言う」、「天使なら賭博を嫌って当たろうが外れようが『買うな』と言う」といったことはしない。
・天使も悪魔も、発言意向と発言は一致する。つまり、悪魔が「馬券は当たらない」と予知したときは「馬券は買え」と「言いたい」こととする。「『馬券は買うな』と『言いたい』けど、私は悪魔なので実際には『馬券は買え』と言う」ことはない。要するに女2の発言は「女1は『馬券は買うな』と言う」と同義。
さて。女2が天使だとする。後半の「あたしは幸運の女神」は真。「女1は『馬券は買うな』と言う」も真。悪魔が「馬券は買うな」と言うのだから、馬券は買うべき。
次に女2が悪魔だとする。「あたしは幸運の女神」は偽。「女1は『馬券は買うな』と言う」も偽。女1は天使で、実際は「馬券は買え」と言うのだから、馬券は買うべき。
悪魔が「馬券は買うな」と言うか。当たりと予知したとき、悪魔は「馬券は買え」と認識し、「馬券は買うな」と発言する。
外れと予知したとき、「馬券は買うな」と認識し、「馬券は買え」と発言する。
天使は当たりと予知したら「買え」、外れと予知したら「買うな」と言う。
「天使も悪魔も、当たりはずれ関係なく、馬券は「買え」というはず。」とは言えませんね。
あと、古い話ですけど「グスタフ3世のコーヒー実験」って史実だったらしいじゃないですか。それならそうと言ってくれれば。
スウェーデン国王グスタフ3世(在位1771〜1792)は、一卵性双生児の死刑囚を終身刑に減刑し、1人はポット3杯のコーヒーを、別の1人はポット3杯の茶を、死ぬまで毎日飲むこととされた。監督者である2人の医師は実験中に死亡し、グスタフ3世も実験結果を見ることなく1792年に46歳で暗殺された。先に死んだのは茶を飲んだ囚人であり83歳まで生きた。コーヒーを飲んだ囚人がいつ死亡したかは不明である。

(お返事:葉山海月)
お返事ありがとうございます。
毎回私のくだらないなぞなぞに付き合っていただき、ありがとうございます!
あらら! これは申し訳ございません!
私のエライうっかりです!
まったく、ヴェルサリウス28世さんの言う通りです。
まぁ、この暑さが見せた真夏の夜のマボロシと思っていただければ!
「グスタフ3世のコーヒー実験」もスミマセヌ! つい忙しくて忘れていました。
ごめんなさい!My bad!


(くろやなぎさん)
FT新聞の新人編集部員のくろやなぎと申します。遅ればせながら、『幽霊屋敷の果実酒』をプレイしました。
d66の出目と判定ロールの出目に翻弄され続け、1回目の冒険で最終イベントまでにめくったマップタイルは18枚。しかも40番台以降の割合がやたらと高く、「何枚めくったら最終イベント」方式のシナリオではなかなか経験できない、山あり谷ありの長く充実した冒険になりました!
苦労の末にようやく果実酒の材料を3つ入手したと思ったら、そのうちの2つについて「混ぜると××××××を××」という情報があったことに気付いて頭を抱えたことも。
ボロボロになった状態で迎えた60番台のできごとで、祈りながら振った反応表で1(何もしない)が出たときは、「ローグライクハーフで、こんなにうれしい「1」が出たのは初めてだ…!」と感動しました。
そんなこんなで、何とか集めた良さげな材料たちを抱えて屋敷から脱出しようとしたのですが、最終イベントでは………。
ゲームブック的なテイストもあり、不幸にしてロストになったときも、つぎの戦略を立てて試行錯誤する楽しみがある、とても面白いシナリオだと思います。つぎは副能力値が×××の主人公で、武器の特性は××にして再挑戦します!

(FT新聞の読者のみなさまへ:一部、ネタバレ回避のため×印や……で伏せた箇所がありますが、火呂居氏には伏せた内容もお伝えしました!)

(お返事:火呂居美智)
くろやなぎさん、「幽霊屋敷の果実酒」を遊んでいただきありがとうございます。変わった趣向のシナリオのため、難易度がどうかなぁと思っていましたが、一回目の冒険で18枚もめくることになりましたか……ロストしてしまい残念です。しかしながら面白いシナリオを感じていただき、良かったです。ぜひ再チャレンジしていたたき、エピローグまで読んでいただけたらと思います。
また、FT新聞の編集部員に加わられたとのこと。今後関わりがありましたら、その時はよろしくお願いします。


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2025年7月18日金曜日

モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション・レポート FT新聞 No.4559

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モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション・レポート

けいねむ
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こんにちは、モンスター!モンスター!TRPGファンのけいねむです。去る6月1日(日)に名古屋市中区で開催された「モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション」(以下、M!M!オンリーコン)の運営スタッフ兼 GM を務めました。
本稿では当日の流れを振り返りつつ、その内容と今後の予定を皆様に共有したいと思います。また、大変好評に終わったコンベンションですので、記事最後に告知を致しますが今年9月ごろ第二回を開催したいと思っています。

■M!M!オンリーコン開催までの経緯
岐阜県を中心にTRPG会を主催しているK-SANと学生時代に共に活動していた私、けいねむが昨年末に24年ぶりに再会して「モンスター!モンスター!TRPG」を遊んだ際にK-SANより「次は伏見さんを呼んでコンベンションを開こう!」と発案があり、お互い過去にそれぞれのグループでコンベンションを主催していたこともあり開催に至りました。

■コンベンション概要
開催日程:2025/6/1(日)
会場:愛知県名古屋市中区新栄2丁目1−4 アソルティ新栄2階
開催時間:9時30分〜16時30分予定
プレイヤー定員:15名 予約制
参加費:500円
主催:K-SAN(@KarueK) 協力:トロール洞

・会場タイムスケジュール予定
09:30 開場・ルール講習会/10:00 開会式/11:00 キャラ作成&昼食/12:00 セッション開始/16:30 GMトーク・閉会式

■卓紹介
- 伏見健二 卓『ドウィンドレッドメン〜坑道に潜む恐怖』〈ラヴクラフト・ヴァリアント2nd〉
1925年、英国の田舎町を調査に行った女性記者が消息を断った。彼女を探しに行った一行は、狂気にとらわれた街へ足を踏み入れる。「最も古いクトゥルフ神話RPG」ラヴクラフト・ヴァリアントの最新版を体験しましょう。ルールは簡単で、ゲームを進めながら説明いたします。

- けいねむ 卓『The Gauntlet of Doom』〈ケン・セント・アンドレ作品〉
障害物競争と書いて「デストラップ・ダンジョン」とルビを振るT&T系ゲーム伝統ともいえるダンジョンシナリオを軽量化したものです。猫の女神の観戦の元、ガクサーン市の支配者の座を賞品に毎年行われるこの競技にスラム街で兄弟同然に育ってきた君たちは自分たちと弟/妹分を救う為に参加する形でゲームは始まります。

- K-SAN 卓『エヂプト冥界行』〈オリジナルシナリオ〉
世話になった恩ある女神さまが戦の女神に斬られてしまった!女神様の魂を救うため君たちはエヂプトの地獄、冥界ドゥアトへと旅に出る、神話的冒険譚。モンスター!モンスター!TRPGの楽しみ易く豪快なルールと神様が息づく世界を感じられるシナリオです。

■来場者への配布物:
・Thomas H. Pugh著/岡和田晃訳『名古屋を覆う影』・M!M!TRPGルールサマリー・ラヴクラフト・ヴァリアント2ndルールサマリー・冒険点記録シート

- 今回、M!M!オンリーコンを行う旨をFacebook上の海外M!M!TRPGファングループに投稿した際、ラヴクラフト・ヴァリアント2ndの作者であるThomas H. Pughさんより「私にも何か協力させて貰えるだろうか?」とのお声がけを頂き、ラヴクラフト・ヴァリアントとM!M!の小サプリメントとなる『名古屋を覆う影』を作成頂き、岡和田晃さんの翻訳とDON-CHANGさんのイラストにより日本語版にて配布することが出来ました。
Thomas H. Pughさんとその作品については、下記にコンベンションで配布したものと同じ紹介資料を用意しましたので、ぜひご一読下さい。

https://ftbooks.xyz/ftnews/article/Thomas_H._Pugh.pdf

■各卓のプレイの様子(セッション終了後のGMトーク&来場者アンケートより要約)
・伏見健二卓
GMより:どのPCもキャラクターが濃くて、笑いながらもスリル満点で、GMとしては結構、一人くらいは死傷者出るつもりで臨みましたが、皆さんバリバリDARO出してしまって、無事にハッピーエンドになりました。
PLより:コミカルでパルプフィクション的で、でもちゃんとしたホラーなセッションでした。探索し甲斐のあるストーリーが良かったです。

・けいねむ卓
GMより:今回はM!M!TRPGはT&Tより続く「現役のオールド・スクールRPG」という点を重点的に体験して頂こうとこのシナリオを選びました。が、プレイヤーの皆様が古強者すぎて上手く行き過ぎました。時間が前倒ししたことも相まって、予定時間より大幅に早く終わってしまいました。
PLより:一つ間違うと死んでしまう緊張感がありながらも、GMのマスタリングと同卓頂いたPLの想像力やプレイングの巧みさも相まってベストに近い結果になったと思います。

・K-SAN卓
GMより:神話というジャンルの相似点を利用して、エジプト神話と日本神話をミックスして、PLさん達に予想を立てやすくするようなシナリオにしました。皆さんさくさく進めて頂けて、満足いただけたと思います。
PLより:初めてなのに既視感のある流れによって、ストーリーのテンポがとても良く、戦闘のバランスも非常に優れていて非常に良かったです。

■当日の四方山話
・本コンベンション運営スタッフは共にDiscordサーバー「トロール洞」のメンバーでしたので、コンベンション当日に開場30分前に配布物作成と開場設営準備の有志ボランティアをDiscordで募った結果、ほぼ全員が開場30分前に来てしまって、それ以外の来場者の方も早めに来て頂けた結果、スケジュールの全ての予定を30分繰り上げとなる形になりました。

・M!M!TRPGのみを行うコンベンションはまだ前例が少なく、ルールに不慣れな方の為にルール講習会の時間を取ったものの、半分近くは社会思想社T&Tの時代からプレイしていて今現在も「モンスター!モンスター!TRPG」の情報を集めておられる方が参加、講習会後には「必要あった?」との冗談も飛びましたがそれぞれの卓でベテランプレイヤーが不慣れな方をサポートされる光景が見られました。

■良かった点(アンケートより抜粋)
・初の M!M! 実プレイを体験できた。
・共通システムのオンリーイベントで認識齟齬が少なかった。
・伏見氏の GM 技量と最新ラヴクラフト・ヴァリアントを堪能。
・全卓立卓で笑顔のまま終了。
・シナリオや配布小冊子がとても良かった。

■課題点・次回での改善策(アンケートより抜粋)
1. 会場案内不足
- 入口掲示が小さく、迷う参加者が発生 → 事前案内メールのみでは不十分。次回は会場入り口にチラシを貼り付け掲示したい
2. 卓間の音漏れ
- 隣卓の歓声で聞き取りづらい場面があった → 次回は卓間の距離を充分にとり配置したい。
3. 参加者横断の交流機会が少ない
- 卓固定で終日進行したため、卓を超えた交流が不足。次回はフリートークなど卓外でも交流要素のある時間を作りたい。

■おわりに
M!M! オンリーコンは全卓立卓・全卓完走・トラブルゼロという成果を収め、終了後の参加者アンケートでも 提出頂けた方全員が「また参加したい/参加を検討したい」と回答して頂きました。来場された方全てに満足頂き成功した手応えがあります。とはいえ会場導線や卓間環境など運営面の磨き込み余地はまだまだ大きいと感じました。
次回の開催では、本稿で挙げた改善策を実装し、「遊びやすさ」と「交流の深さ」を両立させたいと思います。ご協力・ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。また秋に皆様と卓を囲める日を楽しみにしています!

■次回日程とおしらせ
第二回「モンスター!モンスター!TRPGオンリーコンベンション」(仮)は会場を変更し9月28日(日)に開催致します。ゲストとして杉本=ヨハネさん、中山将平さんのお二人をお招きして開催を予定しております。現在企画と準備を進めておりますので近日中に詳細な告知を行えると思います。

また本記事はどうしても運営スタッフ目線からしか書けませんでしたので、今回M!M!オンリーコンに参加された方のご感想などを短文でも結構ですので下記のFT新聞へのお便りや、あるいは記事を投稿頂いて参加者側から見たコンベンションの様子を共有頂けると非常に助かります。
https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report

最後に、この記事でも頻出した『モンスター!モンスター!TRPG』と『トンネルズ&トロールズ』の話題を専門に扱うDiscordコミュニティ「トロール洞」では常時メンバーを募集しております!
もしご興味ある方がおられましたら、主宰である私けいねむにXで(ID:keinem1979)DMを送って頂くか、既にDiscordを使われている方はユーザー名:Keinem1979までフレンド申請とメッセージを送ってください。ポリシーの説明をさせて頂いてご承諾頂けたのちに、招待リンクを送らせて頂きます。
Discordは以下のリンクからもメッセージを送る事が出来ます。(リンク期限7/24まで)
https://discord.gg/rChuyxXg


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2025年7月17日木曜日

ローグライクハーフ『写身の殺人者』リプレイvol.1 FT新聞 No.4558

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ローグライクハーフ『写身の殺人者』リプレイ vol.1

 (東洋 夏)
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 FT新聞をお読みの皆様、こんにちは!
 東洋 夏(とうよう なつ)と申します。
 このたび木曜日の枠をしばし頂戴し、僭越ながらローグライクハーフのリプレイ小説を連載させていただきます。
 いちファンの拙い作ではございますが、最後まで楽しんでいただけましたら幸いです。
 
 まず「お前は何者だ!」と思われる方も多いかと存じますので、少しだけ自己紹介とローグライクハーフへの想いを挟ませていただきます。
 
 私はローグライクハーフで初めてTRPGに触れました。
 ダイス目によって、主人公の人となりが垣間見える瞬間。
 ランダムであるからこそ、思わぬ主人公の「主張」がプレイヤーに伝わってくる感覚。
 コントロールできない要素があるために、ひとりで遊んでいるのに主人公が横にいてくれるような、一緒に戦ってくれているような息遣いがする。
 そんな不思議な遊びがあるなんて、驚きでした。
 リプレイを小説仕立てにしたのは、そうやって綺羅星のように命を輝かせた誰かがラドリド大陸に確かにいたことを書き留めたかったからです。
 また、リプレイを皆様に共有して楽しんでもらえるというのも、個人的には斬新な経験でした。d66システムのランダム性ゆえに、同じシナリオでもプレイヤー毎に全く違う物語が描かれていく構造であること。これが、シナリオのネタバレ前提であったとしてもリプレイを楽しめる、ローグライクハーフ全体の大きな強みだと認識しています。
 今まではX(旧Twitter)で11作ほど発表してまいりましたが、折角FT新聞さんが読者にも門戸を開いてくださっているなら、胸をお借りするつもりで挑戦してみようと思った次第です。
 
 さあ、本題に入りましょう。
 今回はサン・サレンが舞台のd33シナリオ『写身の殺人者』に挑戦します。
 製本版『雪剣の頂 勇者の轍』に収録された、サン・サレン四部作のひとつです。
 
 私のプレイスタイルは、プレイヤーひとりで主人公ふたりを操る冒険。
 これまではX(旧Twitter)でシリーズ物のリプレイを発表してきましたが、FT新聞では初めての掲載となりますので、新たに主人公を準備しました。
 折角なので、これまでにFT新聞で掲載された諸先輩方のリプレイには登場しない組み合わせにしてみます。
 
 ひとりはロング・ナリクの従騎士シグナス。
 立派な聖騎士を目指して修行中の十二歳の少年です。
 まだ半人前ですので、いっぱしの冒険者と肩を並べることはできません。
 そこで横紙破りではありますが、「レベル7=初期経験点7」からのスタートとします。
 
 もうひとりはサプリメント:ヒーローズオブダークネス(HoD)で紹介された種族〈おどる剣〉を採用します。
 〈おどる剣〉というのは意思を持つゴーレムの一種で、種族名の通り剣の姿をしています。
 空中を飛んで相手を斬りつけるなんて芸当もできる、攻撃に特化した魔法の剣なのです。
 名前はクロ。シグナスの体格に合わせて、小ぶりな剣の姿をしています。
 心根の真っすぐな少年と、少年を導く不思議な剣。
 これぞファンタジーという組み合わせだと思います。
 さて、どんな冒険を見せてくれますでしょうか。
 
 ※ヒーローズオブダークネス(HoD)についてはこちらをご参照ください。
 https://ftbooks.xyz:443/ftwiki/index.php?%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%8D%E3%82%B9
 
 ふたりのステータスは後にご覧いただくとして、まず今回はプロローグをお届けします。
 なお、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。
 ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。
 
 前口上はこれでおしまい。
 さあ、スォードヘイル山脈を見晴るかすサン・サレンへ旅立つと致しましょう!
 
 ◇
 
 [プロローグ/従騎士、おねしょする]
 
 シグナスは、ショックを受けていた。
 十二歳にもなって寝小便をしてしまったからである。ランタンを掲げて眺めれば、藁を詰めたシーツの上に、しっとりとしたラドリド大陸の地図が出来ていた。
 「クロ、どうしよう。サー・ノックスに愛想を尽かされてしまうかも」
 顔面蒼白、今にも泣き出しそうなシグナスの、腰の辺りから返事が聞こえる。
 「さあなあ。ま、最善策はとっとと洗濯係をつかまえて、誠心誠意、お願いすることだ。朝一で洗ってください、とな。もう夜は明けているぞ」
 「うん」
 「あ、いかん。その前に着替えだ、着替え! オレが腰に下がってることを忘れるなよ。びしょ濡れのズボンすれすれで揺られて行くのは、ごめんだからな」
 慌ててシグナス少年はズボンを脱ぎ捨て、道具袋の中から替えを引っ張り出した。幸いにもお仕えしたサー・ノックスはお金持ちで、しかも服や布地を商っている家の長男だから、装束に関しては従騎士にも気前よく分け与えてくれる。あんまり汚いものを着ていると、家の名に傷がつくから。
 (でも本当は、僕が粗相するかもって思われてたのかな)
 そう考えると、じんわりと涙がにじんできた。厳格なサー・ノックスは、いかにシグナスが子供であっても、躾には妥協がない。失望されたら孤児院に逆戻りかもしれないと、身震いする。金牛の丘の孤児院は良い人ばっかりだったけれど、サー・ノックスが仰るには「将来の見通し」に関しては悪いところなのだそうだ。
 清潔な生成りのスボンに履き替えて剣を吊り下げると、
 「なあ、まさか相棒。お前、例の悪夢を見たんじゃないだろうな。オレは〈剣〉になって以来、とんと夢なぞ見ないからわからないが」
 シグナスは腰の辺りを見下ろした。そこに佩いた剣の柄に、まん丸い一つ目が開いている。ぱちぱちと瞬きする様子が人間くさい。
 「どうなんだ」
 先程からシグナスに話しかけているのは、その剣である。剣と言っても、短剣に毛が生えたような中途半端な長さのもので、十二歳の腕には丁度いいが、大人に持たせたら忌々しい顔をされるだろうな、と想像出来るような剣である。
 彼は──剣のことだが──その名も〈おどる剣〉という種族に分類される存在だ。一般的にチャマイ製のゴーレムだが、シグナスに「クロ」と呼ばれるこの彼は、〈元・人間で現・おどる剣〉だと主張している。何でも人間だった頃の記憶があるとかなんとか。シグナスはちょっぴり疑わしいと思っている。
 「速やかな返答は義務のひとつだ、シグナス」
 サー・ノックスの真似をして、剣のクロが偉そうに言った。
 「見たよ」
 シグナスは口を尖らせる。強がっていないと怖いのだ。ほかの感情を詰め込んで追い出しておかないと、たちまち悪夢を思い出してしまう。自分に殺される夢を。
 「一大事じゃないか! おねしょより深刻な!」
 「言わないでったら」
 「どっちをだ」
 「どっちも!」
 シグナスは鼻をすすった。
 今、このサン・サレンの街では、奇妙な連続殺人事件が起こっている。被害者はまず自分に殺される夢を見、その後、本当に殺されてしまうのだ。正夢というやつだろうか。
 ついに領主ラドス・フォン・ハルトまでもが自分に襲われる夢を見たため、たまたま滞在中だったナリクの聖騎士たちに護衛の依頼が舞い込んだ。シグナスの主人サー・ノックスも聖騎士のひとりである。
 「ねえ、こんな面倒なこと言ったらさ、絶対サー・ノックスに嫌がられてしまうよね……」
 「馬鹿者。従騎士の生命を護るのは主人の役割だ。遠慮なく報告しろ。あれが不機嫌なのは毎日毎時毎秒変わらないから諦めるしかない!」
 「やだなあ」
 「横で寝ていてくれれば解決が早かったんだが」
 シグナスは部屋のもうひとつの寝台をちらりと見て、
 「それじゃ緊張して寝られないよ」
 と言った。主人の寝台には皺ひとつない。いったい、サー・ノックスはいつ寝ているんだろう。
 シグナスは洗濯係に〈特別料金〉を支払うべく、金貨の詰まった巾着を袖元に押し込んで部屋を出た。廊下は暗く、雪国とあって春でも寒い。マントの前をぎゅっとかき合わせた。
 そこで、シグナスは閃く。
 「ねえクロ。僕が自分で解決するってプランはどうだろう。サー・ノックスに訴えて護ってもらうんじゃなく」
 「ふむ、よく言った。それでこそ騎士だ」
 「やってみる。僕の命だって、かかってるんだからね」
 聖騎士たちに割り当てられた部屋の並びは静かだが、そこここで人々が動き出している気配がある。洗濯は大変な仕事だから、領主様の御屋敷ともなれば、夜明けから働き始めるに違いないとクロは言った。シグナスはサー・ノックスが誕生祝いにくださった、大切なランタンを提げて歩いていく。
 その時、階上から大きな悲鳴が聞こえた。聖騎士たちが慌ただしく駆けていく足音が続く。また御領主様が悪夢を見てしまったのだ。シグナスは悩んだが、寝小便の恥より騎士の義務感が勝って方向を変え、階段を駆け上がる。
 領主の私室の前には純白のローブを着た聖騎士たちが三名ほど、領主お付の医者だという人と話し合っていた。シグナスが近づいていくと、その内のひとりが振り向いて手招きをしてくれる。サー・ベルールガは主人の後輩で、シグナスにも優しい。
 「また悪夢ですか? サー・ベルールガ」
 「そうなんだ。しかも」
 締め切られた領主の部屋の分厚い扉に目をやってから、
 「首を絞められた」
 「えっ」
 「幸いにもご存命だよ。ただし、窓も扉も全部閉まってたそうだ」
 「じゃあ、どうやって。犯人は魔法使いとかでしょうか」
 「さて」
 騎士は無精ひげの伸びて来た顎を撫でながら、面白そうな顔でシグナスをしげしげと見ている。
 「領主殿の仰せでは、姿見から下手人が出てきたそうだが。……何か言いたげだな?」
 「あのう、サー・ベルールガ。大変お手数をお掛けしますが、仕事を申し付けてはいただけませんか」
 「ははあ」
 訳知り顔で微笑んだ騎士は、
 「分かった。じゃあ、お前の主人を探してくれ。多分、街にいる」
 「ありがとうございます」
 シグナスは深々と一礼して、踵を返した。その背中に先輩騎士は言い添える。
 「気をつけろよ。街でも新たな被害者が出たらしいからな!」
 
 ◇
 
 今回のリプレイは、ここまでです。
 シナリオのプロローグと比べていただきますと、たっぷりアレンジを利かせて遊んでいることが一目瞭然かと思います。
 こんなに自由に物語っても許容範囲内なのがローグライクハーフの器の広さ。
 次回からは本題から脱線しないように手綱を握りつつ、ふたりによる不思議な殺人事件の捜査を開始していきます。
 自分も捜査してみたいぞと燃えてきた方は、是非FT書房様のBOOTHをチェックしてみてくださいませ。
 
 それではまた再来週お目にかかりましょう。
 良きローグライクハーフを!
 
 ◇
 
 (登場人物)
 ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。殺人者の悪夢を見ておねしょした。
 ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉。元は人間かつ騎士だと主張している。
 ・ノックス…シグナスの主人。超が付くほど厳格な聖騎士。
 ・ベルールガ…ノックスの同僚の聖騎士。優しい。
 ・サン・サレンの領主…殺人者の悪夢に苛まれている。

■作品情報
作品名:『写身の殺人者』
著者:ロア・スペイダー
イラスト:海底キメラ
監修:杉本=ヨハネ、紫隠ねこ
発行所・発行元:FT書房
購入はこちら
https://booth.pm/ja/items/6820046
『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録


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2025年7月16日水曜日

第1回【竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4557

第1回【竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜】ローグライクハーフリプレイ

※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。


■ローグライクハーフとは

「ローグライクハーフ」は、TRPGのように遊ぶこともでき、ゲームブックのように遊ぶこともできるという両者の中間のような位置づけのルールです。
1人でもプレイできますし、3人まででTRPGのように遊ぶこともできます。
その内容はランダムダンジョン。サイコロを振ってイベントを決め、起きた出来事に対処します。
同じイベントに行き当たらないような工夫がされているのもポイント高いですね。
簡単に遊ぶには、とても良くできたシステムなのです。


●作品紹介

ぜろです。
「ローグライクハーフ」のリプレイの時間がやってまいりました。
今回挑みますは、「竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜」という、なんとも奇抜なタイトルの作品です。
こちらは、「竜鍵諸島 〜フェスティバルだよ大集合!〜」に収録されている作品です。

この作品には2つのシナリオが収録されています。
ひとつは「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」です。
はい。前回までのリプレイです。
そしてもうひとつがこの「竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜」なわけです。
しかも今回は、前リプレイの感想もあとまわしにして、そのまま引き継いでプレイをさせていただきます。
なので、説明もほどほどに、内容に入っていきますね。

主人公はポストん。二足歩行するザリガニのような外見の宇宙忍者です。
クリアしたときのステイタスはこんな感じです。


【ポストん レベル11 技量点:1 生命点:6 器用点:5 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(片手武器・斬撃)
シノビ装束(革鎧・生命点+2 器用ロール+1)

【食料】0
【金貨】0

【持ち物】
1星見のレンズ
2宝石(金貨25枚)
3ヤコウミツメ酒(1本):食料がわり。あと発光。
4火亀鍋
5ホム

【未使用経験点】1

【従者】
黒子(弓兵・射撃+1・斬撃)

【相棒】
【ドナ 技量点1 生命点7 器用点4】
【装備】
軽い武器(斬撃 攻撃-1)
弓矢
革鎧(生命点+2 器用ロール+1)


前回、「素敵なおパンツ同盟」にて、伝説の職人ビビエさんからとても素敵なおパンツを作ってもらった主人公ポストん。
しかしそのおパンツは、ものすごい重さのためやわらかい地面だと足から沈んでいくし、ボートに乗ったら沈没しちゃう。
履いてる本人は重力制御で守られますが、重さ自体は変わらないため、移動制限がついてしまうというデメリットつきなのでした。

ヘタしたら、重量オーバーで宇宙船にも乗れません。

そんなわけで竜鍵諸島の都市マックルーで、のんびり過ごしていたポストん。
そこに露店祭、フェスティバルの案内が!

なんとスタンプラリーに豪華景品まであるらしい。
せっかくだから楽しんじゃおう。

こうして、本編へと入っていくのです。


●レベルアップと前準備

前回得た経験点1点を用いて、ステイタスを上げます。
ここは器用点を上げることにしました。
器用点が、5点から6点へ。

それから、持ち物を換金します。
星見のレンズは換金情報がありません。
前回「素敵なおパンツ同盟」のラスボス戦を有利にするためのアイテムなので、役割も終えています。
なので持ち物欄を圧迫しないように手放しておきましょう。

ヤコウミツメ酒は食料として数えられるうえ、売却すれば金貨5枚…でしたけれど、次の冒険には持ちこせないとのことなので、消しておきましょう。
売っておいたことにして金貨5枚ゲットしても良かったと気づいたのは後の話です。
どうやらポストんは前回エピソードから今回までの間に飲んでしまったようですね。
ヤコウミツメ酒を飲むと全身が発光するという副次効果があるので、ポストんはきっと夜になるとほんのり光りながら楽しんでいたことでしょう。

そうそう、持ち物を換金しているところでした。
あとは宝石を売って金貨25枚に。
ここで耳寄り情報が。
冒険前なら、金貨を「ホム」に両替できるとのことです。
ホムというのは、ここ竜鍵諸島で使われる貨幣の単位のことです。
竜鍵諸島が舞台なのだから、ホムにしておいた方が使い勝手が良いに違いありません。
ここは全部両替して、5ホムにしておきましょう。
もともと持っていた1ホムと合わせて、6ホムになります。
「素敵なおパンツ同盟」のときには詳しい説明がなかったので、持ち物欄に入れてましたが、貨幣の単位なら、持ち物欄は使用しなくてもよさそうですね。

次に、今回の冒険に同行してくれる相棒を決めます。
前に連れていた相棒はドナ。
好奇心でポストんについてきた、器用度キャラです。
楽しい相棒でしたけれど、器用度キャラは、ポストんとかぶっているんですよ。
なので、別の相棒にしようと思います。

そして選ばれたのは、ヨアケというキャラクター。
竜人の戦士で魚屋さん。筋力キャラです。
水中戦が得意で、水中では竜形態にチェンジします。
人間の姿のときは、特徴的な衣装に身を包んだ女性の姿を取っています。

これも含めて、今回のステイタスはこんな風になりました。


【ポストん レベル11 技量点:1 生命点:6 器用点:6 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(斬撃)
シノビ装束(生命+2 器用ロール+1)

【食料】0
【金貨】0
【ホム】6

【持ち物】
1 火亀鍋 食料消費時に全員回復

【未使用経験点】0

【従者】
黒子(弓兵)【射撃+1】

【同行者】
ヨアケ:技量点:1 生命点:7 筋力点:4
【全力攻撃】【全力防御】【かばう】
【装備】
両手武器(サンゴの槍)(斬撃)(攻撃+1)
板金鎧(生命+2 防御+1)

さあ、だいたい準備も整いました。
さっそく挑戦を始めましょう。

この「竜鍵諸島の露店祭」はd33シナリオです。
d33シナリオでは、1回のプレイで結末まで導かれることになります。
3×3の、9個のランダムイベントが用意されています。

と、いうことなのですが。
ゲーム前の説明を読む限り、9個のイベントすべてを通過することになるみたい。
てことは、変化するのはイベントの順番、ということになるのかな。
ちょっといつもと違った雰囲気を感じつつ、ポストんの物語の中に飛び込んでいきましょう。

プレイを始める前のおことわりを。

「ローグライクハーフ」のルールは、FT新聞誌上の発表も含み、追加要素などもいろいろ発表されています。
しかし忙しい私はあれこれ参照しきれません。
なので私は冊子版の基本ルールと、竜鍵諸島の冊子を参照にプレイしています。
たまにインターネット上で、ローグライクハーフwikiを参照することもあります。

ローグライクハーフwiki
https://ftbooks.xyz/ftwiki/index.php

さて、私はうっかりさんなので、基本的なところで根本的な勘違いをしたまま、あるいは堂々と間違った解釈をして突き進んでしまうことがあるかもしれません。
だから、私のプレイにとらわれず、みなさんはみなさんのローグライクハーフライフを送ってください。

リプレイの文中では、「プレイヤー視点」と「キャラクター視点」をあまり区別せず、わざと混在させて書くのがいつものスタイルです。
あるときにはキャラクターの心情になりながら、あるときにはメタ視点から眺めつつ進めていきます。


●アタック01-1 ポストんと露店祭

やあ。
私の名はポストん。
宇宙忍者なんてものをやっている。
シノビだから、普段は家の中に忍んでいるよ。

けど今私は竜鍵諸島の町マックルーにいる。
こないだちょっとした冒険を経て、超有名なおパンツデザイナー、ビビエ氏のオーダーメイドおパンツを、この地でゲットしたためだ。
ただ、ちょっとそのおパンツが…その、不便すぎて、自宅への持ち運びすら難儀するシロモノだったので。
質量があまりにもありすぎて…ね。
はいた者には重さを感じない重力制御がされてるみたいなんだけど、実際の質量はかわらないものだから、不便きわまりない。
エレベーターは重量オーバーで乗れないし。多分恒星間航行にも支障が出るレベル。
さすがにこれをはいていると、宇宙忍者活動に支障が出てしまう。

けどでもこれは、ビビエさんが私ひとりのためにオーダーメイドで作ってくれた世界にひとつだけのおパンツ。
それをすてるなんてとんでもない!

そんなわけで、有効な移送手段を思いつけないまま、ずるずるとマックルーに居座っているってわけ。
で、せっかくだからマックルーにいるときにしかできないような楽しいことを見つけようって思っていたら、まさにうってつけのイベント告知を発見!

マックルー・天下一露店祭。
多くの露店が立ち並ぶ、最高の催しだ。
しかも今回は特別企画があるという。
それが露店祭スタンプラリー。
指定のお店をまわり、すべてのスタンプを集めれば、豪華景品がもらえるのだ!

プロローグの中では、なにやらこの露店祭を妨害しようとする何者かの存在がアピールされているみたいだが、私にとっては知ったこっちゃない。
とにかくすべてのスタンプを集めて、豪華景品をゲットすること。
でも別に、ゲットできなくてもいいのだ。とにかく、このお祭り企画を目いっぱい楽しむこと。
それが今回の、私の目的だ。

「やあ、君もスタンプラリー参加者?」

声をかけられた。
竜人の女性だ。

「私はヨアケ。私もスタンプラリーに参加するのさ。誰かと一緒に回ってもいいっていうし、もしよければ、同行しない?」

うーん。どうしよう。
私としては、この手の祭りは、実は1人で回る方が好みには合っているのだ。
誰かといると、どうしても相手のペースを気にしてしまう性質なので。
自分ひとりなら、どんなに奇抜な行動を取っても、非効率な回り方をしても、見ているのは自分だけ。
誰にも気兼ねしなくていいのは楽ちんだ。

「はっきりしないなぁ、もう。いいよ、じゃあ私はこれで。どっかで会ったら協力プレイしようね」

ヨアケは立ち去ってしまった。
まあ、仕方ないか。はっきりしなかった私が悪い。

しかしこの時の私は思いもしなかったのだ。
このすぐ後にヨアケと偶然はち合わせてしまい、結局協力してスタンプ集めをすることになろうとは。


●アタック01-2 ポストんとヤコウミツメ酒

さあ、ここからは、ランダムダンジョンのルールにのっとり、サイコロを振ってイベントを決めていく露店祭が始まる。
本リプレイでは、サイコロを振ってイベントが決まったら、次にあるような表記でイベント番号と簡単な内容を示し、話を進めていくことにする。

【12 ヤコウミツメ酒とショットガンバトル】

「あれ、君もここに来たんだ。まあそりゃそうだよね。さっきのとこから一番近いし」

さっそくヨアケから声をかけられた。

「じゃ、ま、協力プレイといきましょうかね」

今度は私も断る理由はない。

ところで、ここは露店祭の最初を飾るにしては、少々過酷なイベントかもしれない。
というのも、ここの露店の店主、フワリミミナガのラディは、無類のヤコウミツメ酒好き。
好きすぎてこっそり作りまくった密造酒を使って、ショットガンバトルをするというのがここのイベントだからだ。
ショットガンバトルという単語には、私は詳しくはないのだが、ショットといえば、濃い酒を少量グラスに注ぐ飲み方。
グラスに入ったヤコウミツメ酒を、どれだけ飲めるかの勝負。

イベントの最初から、濃い酒を浴びるように飲むってのは、ペース配分上も明らかに間違っている。
ていうか、子どものスタンプラリー参加者はどうするつもりなんだよ。

さあ、それじゃ、ヤコウミツメ酒、いただきましょうか。
判定は幸運ロールだ。目標値は5。

私のサイコロの出目は2。技量点を足しても5点には届かず失敗。
ヨアケのサイコロの出目は3だったが、同様に5点には届かず失敗だった。

2人とも、酔っぱらって生命点を1点ずつ消耗してしまった。

「はい残念。良かったらまた挑戦してくださいね」

いや、この手の企画は1日に2回挑戦することは不可能だと思うぞ。
思わず本音で突っ込んでしまう私だった。

「あー残念。けっこういけると思ってたんだけどなぁ」

ヨアケが言った。体がほのかに発光している。
ヤコウミツメ酒の効果だろう。
もちろん、私の体もだ。

一応、判定に失敗しても、スタンプラリーはちゃんと押してもらえるから心配いらない。
参加することがスタンプの条件だ。スタンプラリーなんだから、それはそう。

「さて、改めてお願い。ここから一緒に回ってくれませんか?
 酔っ払いひとりで回るのは、ちょっと自信ないし、ヤコウミツメ酒でしょ。
 発光してるから、酔っ払いってまるわかりじゃん。
 酔っぱらった女性ひとり。さすがに危なくない?」

と、ヨアケ。
今度は私もさすがに同意した。たしかに、そのとおりだ。
こうして私はヨアケと組んで、スタンプラリーを攻略することにしたのだった。

次回、露店祭なのに戦闘が発生!?


【ポストん レベル11 技量点:1 生命点:6→5/6 器用点:6 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(斬撃)
シノビ装束(生命+2 器用ロール+1)

【食料】0
【金貨】0
【ホム】6

【持ち物】
1 火亀鍋 食料消費時に全員回復

【未使用経験点】0

【従者】
黒子(弓兵)【射撃+1】

【同行者】
ヨアケ:技量点:1 生命点:7→6/7 筋力点:4
【全力攻撃】【全力防御】【かばう】
【装備】
両手武器(サンゴの槍)(斬撃)(攻撃+1)
板金鎧(生命+2 防御+1)

■登場人物
ポストん 宇宙忍者。おパンツ大好き。マックルー滞在中に露店祭に参加する。
ヨアケ 竜人の女性。ポストんと一緒に露店祭スタンプラリーの攻略を目指す。

■作品情報
作品名:「竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜」
著者:ロア・スペイダー
監修:杉本=ヨハネ
原案・設定:海底キメラ


ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編
https://booth.pm/ja/items/4671946

竜鍵諸島 〜フェスティバルだよ大集合!〜
https://booth.pm/ja/items/5331098
※「竜鍵諸島の露店祭〜フェスティバルだよ大集合!〜」が収録されています。

本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。
https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg


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2025年7月15日火曜日

『スーパーアドベンチャーゲームがよくわかる本』 vol.5 FT新聞 No.4556

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『スーパーアドベンチャーゲームがよくわかる本』 vol.5

 (田林洋一)
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 FT新聞の読者のあなた、こんにちは、田林洋一です。

 全13回を予定しております東京創元社から出版されたゲームブックの解説「SAGBがよくわかる本」、5回目の記事を配信いたします。今回は「デュマレスト・ゲームブック・シリーズ」とでも呼ぶべき2作品を主に扱います。

 本連載は「名作」と呼ばれるものを最初に集中的に扱っている関係上、連載の後半になるに従って厳しい批評が多くなりますこと、ご寛恕ください。作品そのものを全否定する意図は全くないことをご理解いただければと思います。「私はそうは思わない」という感想がございましたら、ぜひともお寄せいただければ嬉しく思います。

 毎回の私事ではありますが、アマゾンにてファンタジー小説『セイバーズ・クロニクル』とそのスピンオフのゲームブック『クレージュ・サーガ』を上梓しておりますので、そちらもご覧いただければ嬉しく思います。なお、『クレージュ・サーガ』はこの記事の連載開始後に品切れになりました。ご購入くださった方には、この場を借りてお礼申し上げます。

『セイバーズ・クロニクル』https://x.gd/ScbC7
『クレージュ・サーガ』https://x.gd/qfsa0

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5.デュマレスト・ゲームブック -小説を基にしたSFゲームブック

主な言及作品:『巨大コンピュータの謎』(1986)『惑星不時着』(1988)
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 ファミコンゲームソフトではなくE・C・タブのSF小説を原作とした「デュマレスト・ゲームブック」は、日本のゲームブック界(及びTRPG)をリードしてきた安田均とTTGによるシリーズである。
 これまでの回でも詳述したように、日本のゲームブックの特徴は双方向移動と濃密なキャラクター性にあり、逆に海外産のゲームブックは単方向移動と「無色透明な君」が特徴であった。特に「ゴールデン・ドラゴン・シリーズ」ではこの傾向が強かったが、「デュマレスト・ゲームブック」は両者の融合というか、原作を元にした小説的な雰囲気をふんだんに持たせてキャラクターを確立させる一方、移動は単方向で海外の雰囲気も併せ持っている。まずは特殊なルール面を見て、次に物語の核心に迫っていこう。
 
 デュマレスト・ゲームブックは第一作『巨大コンピュータの謎』と第二作『惑星不時着』で構成されており、物語的には続いているがゲームとしては完全に別個の扱いになっている。ちょうど『ネバーランドのリンゴ』と『ニフルハイムのユリ』がそうであったように、ルールは完全に一緒なのだ(更に言えば、『ニフルハイムのユリ』では、『ネバーランドのリンゴ』で身につけた魔法が使えるという利点もあった)。そのゲームルールだが、ファイティング・ファンタジー・シリーズのような体当たり的な体力の削り合いではなく、かなりリアルな仕様、逆説的に言えば高度かつ上級者向けの戦闘システムを採用している。
 用意されている基本能力値は四つで、それぞれ「体力」「敏捷力」「知覚力」「運勢値」とそこまで多くはないが、体力の数値が変化するごとに「致傷力」の数値が変化するので、慣れないプレイヤーは混乱する可能性がある(このシステムは、後にユニコーン・ゲームブックの『魔王の地下要塞』と『ファイアーロードの砦』にも一部採用されている)。従来までのゲームブックでは、特に主人公側の体力ポイントが敵に比べると多い傾向にあった。もっともこれは仕方のない面もあり、連続する危機また危機を潜り抜けていかなければならない主人公プレイヤーが、それと同等の体力ポイントを持つ敵と連戦したら圧倒的に不利になることは目に見えている。言わば、ゲーム性という点から体力ポイントにおいては主人公側に(かなり)有利な設定をしているのだ。
 
 一方で、デュマレスト・ゲームブックではよりリアリティを重視し、戦闘においてはほぼ同等の試合が展開される。ルール的には、敏捷力チェック(サイコロを二つ振って、敏捷力の値と比べる)を行って成功すると、致傷力の値の分だけ相手の体力ポイントを削れるという仕組みになっている。そして、戦闘が終わると自身の体力ポイントが戦闘前に戻るのである。よって体力ポイントは極めて低めに設定してあり、どんなに育てても十点を超えないようになっている。また、基本致傷力は体力の多さで決定され、体力ポイントを三で割ったもの(端数は切り上げ)に武器の致傷力を加えるというシステムを採用している。敵のダメージも含めて、安易に固定値を用いないところにも戦闘の再現度の高さが伺える。
 この戦闘ルールは確かに複雑な一面を持っているが、リアルな戦闘を考えれば首肯できるところも多々ある。何回も攻撃を食らっても、元気な時と同じエネルギー(技術点)で攻撃してくるのは不自然で、普通はダメージを食らえば疲労も蓄積されて攻撃の手も緩くなるのが道理だろう。TRPGでは「トンネルズ&トロールズ」がモンスター・レート(MR)という装置を用いて敵の弱っていく様を再現しているが、こちらは「一度負け始めるとどんどん負けていく」という欠点も有している。その点で、体力の数値に合わせて修正されるボーナスポイントの幅が少ない「デュマレスト・ゲームブック」のシステムは(そして「ユニコーン・ゲームブック」のシステムも)一定の成功を収めていると言っていい。
 
 物語はE・C・タブの原作を元にしているが、「デュマレスト・サーガ」を読んだことがないプレイヤーのために、冒頭に数ページを割いてあらましが記されており、プレイヤーはすんなりとゲームの世界に入っていける。主人公のアール・デュマレストは、自分の生まれた星「地球(アース)」を求めて宇宙をさまよう。この時代では銀河のいたるところの惑星に人間が移住しており、人々の頭からは地球のことなど忘れ去られていた。情報を売り買いすることで繁栄した惑星アンフォルムならば「地球」の情報が得られるのではないかと思ったアールは、そこで大富豪の娘と知り合うのだが……。
 単方向のストーリー仕立てで進む『巨大コンピュータの謎』は、他の(国産も含めた)ゲームブックと比べても文章が多めで、描写と小説風の展開に重きを置いていることが察せられる。そのためだろうか、国産の特徴である双方向移動をする箇所は(続編の『惑星不時着』も含めて)全くなく、プレイヤーは限られた手がかりを吟味して行動を選択していく必要がある。一方で、主人公キャラクター(アール)は極めて特徴的で、小説版「デュマレスト・サーガ」の原作そのままに勇ましい活躍を見せてくれる。ゲームブック自体も、後に重要な同行者となるシャラナをはじめとして様々なキャラクターが主人公と密接にかかわり、飽きさせることがない。
 
 「デュマレスト・ゲームブック」の原作がSFというところも見逃せない特徴である。実は、SAGBでSFものは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『ゼビウス』(冒険の質という観点から見ると『ゼビウス』はファンタジー色が極めて強いが、背景世界は完全にSFである)以外にはこの二作しかない。ファイティング・ファンタジー・シリーズの邦訳が三冊に一冊SFをはじめとしたファンタジーでない作品が混じっていることを鑑みると、ファンタジー世界(剣と魔法の世界)の影響力が(特にSAGBでは)いかに強いかが分かるだろう。因みに、東京創元社がゲームブック市場から撤退したために結局出版の叶わなかった『機竜魔の紋章』も、SFを題材にしたコミックを原作としている。
 また、デュマレスト・ゲームブックが生まれた背景には出版元である創元社の当時の状況も関係している。創元SF文庫のレーベルとして人気の高かった本家の小説「デュマレスト・サーガ」は、TRPG『トラベラー』などにも影響を与えており、ブームとして絶頂期にあったゲームブックへのシフトは言わば必然だったのだろう。ゲームブックとしては二作のみの発表にとどまったが、翻訳出版とゲームブック作成を同じ会社が担わなければ、デュマレスト・ゲームブックは誕生していなかったかもしれない。

 SAGBでは、ホラーものではTRPG『クトゥルフの呼び声』を下敷きにした夢幻的、異界的なラヴクラフトの世界を現出させている『暗黒教団の陰謀』が出版されており、これはちょうどファイティング・ファンタジー・シリーズでは第十巻『地獄の館』に相当する。もっとも、前者は完全にラヴクラフトの世界観を踏襲して、言わば原作小説の外伝的な性格を持っているのに比べ、後者は完全にスティーブ・ジャクソンのオリジナル・ゲームブックである。
 更に言えば、『地獄の館』は、ルール的には『クトゥルフの呼び声』のSAN値に相当する「恐怖点」こそ取り入れているものの、世界観は独自のものである。ファイティング・ファンタジー・シリーズの作品では、むしろ『ナイトメア・キャッスル』がクトゥルフ的な要素を豊穣に備えていると言えよう。
 
 ファミコンソフトや小説を原作としたゲームブックが多い日本と、オリジナル・ゲームブックを重視する海外との違いが、ここでも浮き彫りになる。因みに、日本で(ファミコンソフトを含めた)何らかの別媒体を原作としたゲームブックが多い理由の一つに、双葉社が積極的に発刊したファミコン冒険ゲームブックシリーズとルパン三世ゲームブック、それに勁文社のアドベンチャーヒーローブックスの存在などが挙げられる(これらは、ゲームブックのストーリー性やパズル性、ゲーム性なども含めて、どちらかと言うと低年齢層向けに作成されており、ライトなプレイヤーには好評を持って迎えられたようだ)。
 
 上記を考慮した「デュマレスト・ゲームブック」の特徴は、小説を基にした圧倒的な背景世界の広がりと、「読ませる」文章である。三十三巻にも及ぶ「デュマレスト・サーガ」の物語そのままに、冒頭で宿敵サイバーの存在が暗示され、冒険の途中で立ちはだかる敵として君臨する。それと比例するように文学作品と形容してもおかしくないほどの卓越した描写やストーリー展開が読者の前面に提示され、プレイヤーはたちまち「デュマレスト」の物語に否応なしに放り込まれることは間違いない。その分、ゲーム性という点では自由が利かず、物語の展開という理由で選択が制限されることもあり、プレイヤーが「ここではこうしたい」という希望があっても、選択肢の少なさやストーリーの流れで叶わないことがある。
 ゲームブックにおいて、この作家的手法には賛否両論があるだろうが、少なくとも「デュマレスト・ゲームブック」においては小説的な展開を持ち込んだことは正解だと言えるだろう。ファミコンソフトをはじめとするゲームが原作のゲームブックや、そもそものオリジナル・ゲームブックではストーリーにかなりの自由度があり、作者はゲーム性を重視するか、それともストーリー性を重視するかを選んで執筆できる。前者が国産ゲームブック、後者がスティーブ・ジャクソンをはじめとする海外のゲームブックに特徴的なのは言うまでもないが、「デュマレスト・ゲームブック」では、原作の小説の存在からどうしてもストーリー仕立ての展開のあるゲームブックにせざるを得ない。ゲーム性を重視して主人公アールが勝手な行動を取ると、原作のイメージそのものを壊す可能性があるからだ。だからこそ、描写も極めて具体的で、文学的な要素をふんだんに内包する必要があったのだろう。
 
 その意味で、執筆に日本のゲームブックやゲーム界を牽引した安田均が加わっている(もっとも、メインの執筆者ではないようだが)というのは適材適所である。彼は評論家やゲームデザイナーであると同時に訳者や作家でもあるので、明敏な文学的感性が要求されるストーリーをベースにしたファンタジー世界(物語)を作ることに優れているように思われる。ともあれ、濃密な物語性に裏打ちされたオリジナルストーリーによって、読者はデュマレストの世界に魅了されて容易にゲームの世界に入っていける。他にはない独創的な戦闘システムに最初はやや戸惑うだろうが、読ませるストーリーにうまく機能したゲーム的なルールが合わさって、しっかりとした佳作に仕上がっている。
 
 その物語性はゲーム的な要素を抑制する効果もあり、例えば厄介なパラグラフ・ジャンプやチャレンジングな謎解きなどは一切ない。特に『ネバーランドのリンゴ』などが謎解きと迷路が前面に押し出されている(そしてそれが『ネバーランドのリンゴ』の売りになっている)ことを考えると、「デュマレスト・ゲームブック」は、国産ゲームブックの特徴である謎解き(パズル)と迷路(マッピング)という二大要素を最初から切り捨てていることになる。逆に言えば、ズルをしようと思えばいくらでもできてしまうシステムには、コアなゲームブックファンは物足りなさを覚えるかもしれない。
 例えば『巨大コンピュータの謎』で、プレイヤーは冒頭の税関を通り抜けると、すぐにライブラリと呼ばれる巨大コンピュータのある施設に辿り着くことができる。ここでズルをすると、瞬時に「地球」の情報を手に入れることができてしまうのだ。ライブラリで十万フォル(あとがきによると、1980年代の日本円に換算して一フォルが五百円程度)を支払うと地球に関する決定的な情報と、続巻への繋がりを知ることができるのだが、正直にゲームを進めていっても十万フォルという大金を得る機会はない。十万フォルの情報を手に入れるためには、惑星の有力者の助力に頼るしかないのだが、選択肢では「十万フォルを支払えるのならば○○へ進め」という項目がきちんと用意されている。

 おそらく、「プレイヤーはズルをしない」という性善説に基づいて書かれているのだろうが、『ネバーランドのリンゴ』やファイティング・ファンタジー・シリーズだったら、プレイヤーのズルを許さないようにパラグラフ・ジャンプや暗号、謎解きなどを用意していることだろう。言わば、こちらは性悪説に基づいて構成されていることになる。当然のことながら例外もあり、例えばファイティング・ファンタジー・シリーズの第二十七巻で同じくSFの『スター・ストライダー』では、暗号数列が分からなくてもクリアが可能になっている(もちろん、暗号数列が分かれば危機を意図的かつ容易に回避できる設定にはなっているが)。その代わりと言っては何だが、数々の(時に解くのがほぼ不可能な)非常に難解なパズルが目白押しではあるのだが。
 
 また、ゲームブックの「あるある」で、指セーブというズルがある。指セーブとは、文字通り指を挟んでおいて先にある選択肢Aを覗き見して、これはまずそうだと思ったら指を挟んだ番地に戻って別の選択肢Bを選ぶ、というテクニックだ。おそらくゲームブックプレイヤーなら一度はやったことがあるであろうこの些細なズルの是非はともかくとして、『巨大コンピュータの謎』ではある条件を満たせば、運勢値を一点減らすごとに指セーブをしてこっそりと選択肢を覗き見できるようになっている。おそらく、過去に「指セーブ」をしたことがあるプレイヤーは、この条件を提示されて苦笑するに違いない。
 
 繰り返しになるが、これは「デュマレスト・ゲームブック」がゲーム性にこだわるのではなく、ストーリー性を大事にしていることに起因する。いちいちパラグラフ・ジャンプや謎解きをしていては、肝心のストーリー展開がスムーズに進まない。謎解きやパズルは、そこで一回立ち止まって「ゲーム的に」解答を導き出さなければならないからだ。ストーリーを楽しむという爽快感を犠牲にしてまで、プレイヤーの「ズル」を抑制しようとしなかった姿勢が、この作品には顕著に現れている。
 
 この傾向は続巻の『惑星不時着』にも認めることができる。ストーリー的には『巨大コンピュータの謎』の続きになるのだが、「あとがき」にもあるように、物語の最初に王道のSFのシチュエーションである「閉鎖された宇宙船内でのバイオモンスターの襲来」という事件が挟まれている。映画「エイリアン」シリーズを髣髴とさせるイベントだが、いかにもゲーム的なバイオモンスター退治も並列的な処理(イベントのフラグ管理など)を行っておらず、基本的にはストーリーに沿ってゲームが進んでいく。密閉空間での事件解決に極めて好適な双方向移動のシステムを取り入れず、あくまでも単方向移動でゲームを進める手法は、「デュマレスト・ゲームブック」のこだわりと言っていい。
 バイオモンスターを退治した後に宇宙船を脱出した主人公は、シャラナ救出のために不時着した惑星を探索することになる。ここでも、やはり目的はシャラナの救出と地球の座標情報の獲得という双方向向きの「探索」がメインであるにもかかわらず、ストーリーを着実に歩んでいく単方向移動が採用されている。
 つまり、イベントの性質によって向き不向きがある「単方向移動か、双方向移動か」というシステムの選択に際し、このゲームブックは常に(読者が気軽に参加できるという側面を持つ)単方向移動を採用している。実は双方向移動は、思った以上にプレイヤーに負荷をかける。五〇〜一〇〇パラグラフ程度の簡単な迷宮でも、双方向移動のゲームブックになった瞬間に難易度が上がるのは、既に『火吹山の魔法使い』でジャクソンとリビングストンが証明しているとおりである。「デュマレスト・ゲームブック」は敢えて単方向移動にこだわることで、プレイヤーの敷居を低くしているというコンセンサスが伺える。

 物語性とキャラクターの際立ちを大事にしつつ、イベントの相性にもかかわらず敢えて単方向移動を採用したことで、「デュマレスト・ゲームブック」は初心者にも易しい仕様でありながら奥深い世界を構築することに成功した。これを受けて、日本人作家の専売特許であった双方向移動のゲームブックが乱立する中、敢えて単方向移動を取り入れてストーリーの奥深さで勝負する国産ゲームブックが出てくる契機となったのが「デュマレスト・ゲームブック」の特色と貢献と言っていいだろう。

※第6回は、鈴木直人の『スーパー・ブラックオニキス』を中心に扱います。

◆書誌情報
 『巨大コンピュータの謎』
 安田均 TTG(著)
 東京創元社(1986/6/6)絶版

 『惑星不時着』
 安田均&グループSNE
 東京創元社(1988/10/13)絶版

■参考文献
 デュマレスト・サーガ
 1巻『嵐の惑星ガース』〜31巻『最後の惑星ラニアン』*32巻、33巻未翻訳
 エドウィン・チャールズ・タブ(著)
 東京創元社(1982/7/24)〜(1989/8/1)
 新装版(2006/5/1)

 『地獄の館』
 スティーブ・ジャクソン(著)安田均(訳)
 社会思想社(1986/6/25)絶版
 SBクリエイティブ(2022/7/16)

 『ナイトメア・キャッスル』
 ピーター・ダービル=エバンス(著)柿沼瑛子(訳)
 社会思想社(1988/5/30)絶版

 『スター・ストライダー』
 ルーク・シャープ(著)坂井星之(訳)
 社会思想社(1988/9/30)絶版


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2025年7月14日月曜日

旅に出ません! FT新聞 No.4555

おはようございます、自宅の書斎から杉本です。
スペインに行かなかったご報告を、最初にします☆
から騒ぎでおしまいとなりました、すみません★


◆時は満ちていなかった。
気分が晴れ、状態がよくなると思ってスペインへの渡航を決めたのですが、旅立ちの2日前になっても、どうしてか「行きたい」という気持ちが満ちてきませんでした。
前と違う……どうしてなのか色々と考えた末に出た結論は、「自分は鬱からの気分を抜ける道を求めているだけで、過酷な巡礼路を歩きたいと思っているわけではない」でした。

あー、そうか。
それだったら、沖縄のビーチでダイキリでも飲みながら日焼けしてた方がいいな。

そう気づいたので、フライトをキャンセルしました。
お騒がせしました!


◆仕事をしたい。
鬱から抜けた時に、真っ先にしたいのはお仕事です☆
より正確には、執筆です。
今は半分ほど鬱を抜けた状態で、以前の4分の1ほどのペースで書き仕事をしています。
私は作家、編集、社長の仕事を兼任しているので、執筆以外の仕事もたくさんあります。
他のメンバーとの連携を取ったり、入稿に関する事務作業をしたり。経理をしたり。
それらの仕事を置いたまま、スペインに行くことに多少の違和感がありました。

FT書房のメンバーも関係者の方々も優秀ですから、私がいないとて1ヶ月で状況が回らなくなることは、ないと思います。
けれど、いた方がやっぱり、仕事はいい感じに回っていくんじゃないかと思うわけです。
自分のなかの順位づけを確認したとき、仕事の方が、スペインをひたすら歩くことよりも上にあると気づきました。


◆今は日本で、冒険を。
先日、初めての沢登りを体験してきました。
専用の装備を着けて、川の中を歩いたり、滝をクライミングの技術で登ったりするレジャー(?)です☆
やってみて、自分のなかにある「想い」が、結実するのを感じました。
自分は、想像と現実の中間にある作品を書きたいという想いです。
自分の頭のなかで生み出したものが、素晴らしい作家もいます。
実体験を書くことで、魅力的な作品をつくる作家もいます。
私は、現実の冒険に足し算(ときに引き算)をした作品をつくるのが、性に合っているという感覚です。
だから、冒険にはこれからも挑戦していきたい。
けれど、それは、今はスペインではなかったようです☆


◆通販ページ、できました!
話が飛びます。
夏の新作ですが、通販ページができました!
発送は8月下旬ごろになります。
また、8月10日の刊行に合わせて「電子書籍版PDF」も出す予定です☆


↓ローグライクハーフシナリオ「エメラルド海の探索」!
https://ftbooks.booth.pm/items/4941872

↓モンスター!モンスター!TRPG「ズィムララのモンスターラリー ワールド編」
https://ftbooks.booth.pm/items/7041688


それではまた!


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2025年7月13日日曜日

アランツァクリーチャー事典 Vol.18 FT新聞 No.4554

おはようございます。
FT新聞編集長の水波流です。

本日は日曜日。ローグライクハーフ関連記事をお送りいたします。
杉本=ヨハネから預かりました、アランツァクリーチャー事典の第18回です。

今回のジャンルは『動物』!
先月に引続き、後編となります。
どうぞお楽しみ下さいませ。

アランツァクリーチャー事典『動物』後編
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