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2022年5月18日水曜日

第6回【サーチ&スレイ】ゲームブックリプレイ FT新聞 No.3402

第6回【サーチ&スレイ】ゲームブックリプレイ

※ここから先はゲームブック【サーチ&スレイ】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。


ぜろです。
今回挑んでいるのは、隊商の中に紛れ込んだ変身獣を探して討伐するという作品「サーチ&スレイ」です。
変身獣は捕食した人間の姿だけでなく、記憶や性格、癖などもコピーすることができます。
主人公メルは鉱石学者の肩書で隊商に同行しています。
調査は進め、ある程度までは絞り込めたものの、決定的なものをつかめないまま一夜明け、メルが隊商に同行できる最終日。
盗賊の一団の襲撃を、軽く撃退する隊商メンバーたち。どうも彼らは只者ではないようです。
この隊商の正体とは? そして変身獣は誰なのか?

【メル:負傷なし。心証(普通)】
情報【スパイキー】【キャサリンの好み】【恩返し】

■登場人物
メルドラックス・レインホールド 主人公。通称メル。特別組織「聖セルウェー変身獣討伐隊」の一員。
ランカスター司祭 討伐隊の指揮的な立場の人物。
アクセル・フラン 隊商「邪悪なるヒポグリフの微笑み商会」のリーダー。ナゴールで娼館に行った疑惑あり。
メリッサ・フラン 隊商リーダー、アクセルの妻。口数少ないがきびきび。
オルセン・フラン アクセルとメリッサの息子。シャイな美少年。
ウェルタース・エドヴァルド 軽口キャラ。妻のキャサリンへの誕プレに悩んでいる。
キャサリン・エドヴァルド ウェルタースの妻。ふくよかでにぎやか。宝石は青い色が好き。
フェンダース・アンセルム 隊商の経理担当。最年長の51歳。煙草を吸う。ナゴールで娼館に行った。
ジェンキンス・イェルド 赤毛長髪を後ろで縛った若い男。護衛役。ナゴールで娼館に行った。
マティアス 1年前に商会を辞め、ナゴールに滞在する元メンバー。あだ名は「スパイキー」。


●アタック01-15 正体&正体

戦闘は終わった。
盗賊たちは撃退された。
俺も1人の盗賊を、怪我することもなく退けた。

「よう学者さん、アンタなかなかの剣さばきじゃねえか! 学者にしとくのはもったいねえな!」

軽口ウェルタースがそう言ってくる。すっかり仲良しさんだ。
そっちこそ商人ってレベルじゃないぞw

隊商リーダーのアクセルが俺に歩み寄る。
迷惑料と言って煙草をくれるので、ありがたくもらうことにする。
そして正直な感想をぶつけてみた。

あんたら強すぎ。それに魔術師までいるとか、ただの商人じゃないよね?

それには、実際に魔法を使ったメリッサが答えた。

「ここにいるのは、ほとんどが引退した冒険者たちよ。命を削って冒険するより、より安全に金を儲ける方法を考えていたら、こんな生活に落ち着いたってわけ」
「危険な冒険より、こっちの方が儲かるんだ」

赤毛のジェンキンスもそう言う。

「ところで、あんたこそ本当に学者さんなのか? やけに戦い慣れしていたし、その妙な剣。そんなの初めて見たぜ」

そうだな。
ニュレンセッツの村にはもうまもなく到着するだろう。
そろそろこのあたりが、タイムリミットかもしれない。

今のこのシチュエーションが、身分を明かすにはちょうどいい。
ただ、俺はまだ、結論にたどり着いていない。

「犯人はこの中にいる!」と言ったとして、その後指摘ができないのでは話にならない。

ここで身分を明かしたうえで、もう少し話を聞きつつ犯人を特定して、追い詰める。
それしか、ないか。

俺は決心を固めた。


●アタック01-16 俺&俺

さあ、ここからは看破編だ。

「教会から派遣されているのは間違いない。しかし、本当は学者ではない」

俺は口調を変えて話し始める。隊商メンバーは黙って聞いている。

「身分を偽っていたことは申し訳ない。詳しい話をさせてもらう前に、まずはこれを見てくれ」

俺は、ナゴールでの犠牲者の遺留品にあたる、営業許可証を取り出した。

「ナゴールで、ある怪物が関わる事件が発生した。これは、その被害者が身に着けていたと思われるものだ。あなた方の所持する営業許可証と同じものと思うが、間違いないか」

「どうやら、そのようだが……つまり、どういうことだ?」と経理担当フェンダースがつぶやく。

「私は『聖セルウェー変身獣討伐隊』の一員だ。ここへは、変身獣を見つけ出すための捜査活動として来ている。変身獣は人間を食らい、その記憶をコピーし、その人として社会に溶け込んで生活する。その変身獣が、あなたたちの中に紛れ込んでいる」

全員が絶句している。無理もない。
このメンバーの中の誰か1人がすでに殺されていて、偽物の怪物が紛れ込んでいるなんて、急に言われて誰が信じる?
それも、そこから2週間にわたって普通に生活し、なんのボロも出さないんだぜ?

「信じられないのも無理はない。これが、これこそが変身獣事件の厄介なところなんだ」

それは、渦中に置かれた隊商メンバーだけでなく、俺にとってもな。

「あなたの話が本当だったとして、変身獣はいったい誰に化けているというのですか?」

リーダー、アクセルが当然の疑問を口にする。
俺はうなずき、言葉を続ける。

「変身獣は……」

って、おおおおーーーい!
ちょっと待て俺! 待つんだ俺!
なんでそんな風に話を進めるんだ俺!

前章で打ち合わせただろ俺!
「ここで身分を明かしたうえで、もう少し話を聞きつつ犯人を特定して、追い詰める」って言ったよね俺!?
聞いてなかったの俺?!

俺! 俺エェェェェ!!

いかん。ヤバイ。久しぶりに来た。
俺が俺の話を聞いてくれないモーーーッド!!
これ完全に、今、この場で、変身獣が誰なのか、言わなきゃいけない流れを作っちゃってるでしょーーーーー!!!!

推理小説の探偵側の人物で、嫌いなタイプのキャラクターがいる。
それは、ろくな根拠もなしに「じゃあ犯人はお前だ」とかその場の思いつきで言い出しちゃう輩だ。
適当に犯人扱いされるなんて、言われた方もたまったものじゃない。
あとで違ってましたスイマセンじゃ済まないんだよそういうのは、って言いたい。

だから俺は、根拠もないのに適当な指摘はできないし、したくはない。
けれど、状況は、言うしかないところに追い詰められてしまった。

ほかならぬ、俺が、俺自身の話の運びで、そう持って行ってしまったのだ。

さあ、ここはもう、看破タイムになっている。
指示としては、こうだ。

「犯人は」営業許可証を「どうした」

この「犯人」と「どうした」に当てはまる語句を選択する。
その語句ごとに数字が示されている。
その数字の合計の番号に進む。正しければ話が進行するし、間違っていた場合はおそらくゲームオーバーだ。

例えば「営業許可証をどうした」という項目は、以下のようになっている。

・賄賂でごまかした:8
・器用に偽造した:22
・魔術で偽造した:14
・荷物から盗んだ:19

こちらの質問に対する答えは、だいたいわかっているつもりだ。
この項目の中から選ぶのなら、元メンバーのマティアスから盗んだってところだろう。

けれど肝心の犯人がわからない。勘で無実かもしれない者を指摘することは、俺にはできない。

が、ひとつここに助け舟が書かれていた。

「もし分からないのなら、項目2へ戻ってゲームをやり直してもよい」

これは、俺のようなプレイヤーを見越したうえでの助け舟だろうか。
もちろん現実には時は戻せないからありえない話ではある。
けれど、今この段階で犯人の名を告げられないのなら、俺はどのみちこの先へは進めないのだ。

俺は迷うことなく、最初からやり直すことを選んだ。

【アタック01 犯人を指摘できずにリタイア】


●アタック02-1 リトライ&うわのそら

さて、リタイアしたメルドラックス1号に代わり、メルドラックス2号の出番だ。
まずは少し整理をしたい。

この事件を解決するには、情報が大事だ。
メル1号はいくつか、メモするようにと指示のある「情報」を手に入れていた。

【スパイキー】【キャサリンの好み】【恩返し】

これらの情報だ。
そしてその他にも、「持っているか」と尋ねられた「情報」が2つあった。

【うわのそら】【アクセルの探し物】

つまり、メル2号はこれまでの情報に加え、この2つをどうにかして入手することが目標となる。
前回もけっこう丁寧な調査をしたつもりだが、どこに見落としがあったのだろう。
注意深く進めるしかないだろうな。

自身のタイプは前回と同じく【推理型】を選ぶことにした。
俺にとっては、犯人を突き止めることが話を進めるためになにより必要なことだってわかったからな。

さあ、リスタートだ。

そして俺はまた、鉱物学者の設定で、約束の場所にて隊商との合流を果たすのだった。
もちろん最初から丁寧な態度で、隊商に受け入れられるように動いたことは言うまでもない。

隊商「邪悪なるヒポグリフの微笑み商会」と同行をはじめ、メンバーの観察をだいたい終えた頃に、リーダーのアクセルから声をかけられた。
ある程度話せる感じになってきたので、ここで俺は話題を3つの選択肢から選ぶことができる。

・ナゴール滞在中のメンバーの行動
・取り扱っている商品について
・最近なにか変わったことはないか

ちなみに、アタック01の経験から、3つのうち2つを尋ねることができた。
アタック01では、取り扱っている商品の話題から入り、ナゴール滞在中のメンバーの行動を確認したんだった。
つまり、「最近の変わったこと」については、前回アクセルから話を聞けていない。

なら、まずそこからいってみよう。

「いえ、特にこれといったことは。今のところ、すこぶる順調ですよ」

あらら。めっちゃそっけない返事しか返ってこなかった。
これはハズレだったかな?

いや待って。ここに指示がある。「君が推理型なら」と。

俺はまさに推理型だ!
この流れに乗るほかないぜ!
さあ、俺はこのそっけない会話から、俺が気づけなかったことを推理してくれるのだろうか。
俺の活躍に期待する俺。

さて、推理型の俺がこの態度からなにを読み取ったのか。
アクセルの様子は、表面上は落ち着き払っているようだが、なにかに気を取られているような、どこかうわのそらのような素振りが見られる。
ここで情報【うわのそら】を手に入れた!

おお! こんなに早くか!
苦戦すると思っていた前回手に入れ損ねた情報を、かなり早い段階で手に入れることができた。
これは素晴らしい展開だ!

あ、でもこれ、俺が推理型だから手に入った情報なんだよね。
ほかのタイプだったら、どこでどう手に入れるんだろう。

そんなことを思いつつ。
アクセルからほかには、ナゴールでの他のメンバーの行動を聞いたりなどしつつ、会話を終えるのだった。

会話を終えるとアクセルは、経理のフェンダースに声をかけ、俺に煙草をおごるようにと指示を出す。
このタイミングでフェンダースに話しかけることができる。
ここも選択肢になっている。二択だ。

・営業許可証について尋ねてみる
・さりげなく世間話をしかける

ここは前は、世間話を仕掛けたんだった。
その結果、【心証】がワンランクアップしたのを覚えている。
けれどここはあえて、営業許可証について切り込んでみよう。
今のタイミングでそこまで重要な情報が得られるとは思えないが、選んだことのない選択肢をつぶしていくのも大事だ。
それに、【心証】を良くするチャンスはここだけではない。他にもある。

俺は、いかにも学者の好奇心といったふうで、営業許可証が見事なつくりであることをほめた。

「これは、俺たちの信頼の証、みたいなものかな」

フェンダースはそんなことを言う。
そのとき、誰かの視線を感じた。

・さりげなく視線の方向を確認する
・用心して気づかないふりをする

ここは確認しよう。多少のリスクを負わないと、わからないこともある。

視線の主は、リーダーのアクセルだった。
どこかそわそわして落ち着きのない態度だ。
ここで情報【うわのそら】を手に入れた!
ってさっき手に入れたとこだよ!

俺がさっき抱いた疑問「推理型じゃない場合はどこで情報【うわのそら】が手に入るんだろう?」は、こうして直後に答えを見つけてしまったのだった。


次回、アクセルの探し物ってなに?

【メル:負傷なし。心証(普通)】
情報【うわのそら】


■登場人物
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2022年5月17日火曜日

これはゲームブックなのですか!? vol.73 FT新聞 No.3401

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『これはゲームブックなのですか!?』vol.73

 かなでひびき
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 

 あなたが「剣と魔法」の世界じゃなくって、たまには「銃と弾薬」の世界も冒険してみたい。具体的に言うと、傭兵は傭兵でも、「戦争の犬」の傭兵ミリタリーもの。
 そこまでいかなくっても、アーバンなシティをハンティングする私立探偵なハードボイルドものとか。
 で、そんなドンパチがある作品を書きたいのなら、最低限「銃器」についての知識はあっていいと思うの。
「ざっとでいいから、現代の銃について知りたい」
 それならこれ『世界の銃 最強ランキング』(キャプテン中井・著 Gakken)

 著者のキャプテン中井さんは、NRA(全米ライフル協会)のインストラクターで、結構銃砲専門雑誌にも寄稿されている。
 彼が、実際に撃ってみて、ベストな銃を決めたのがこれ。
 ハンドガン・アサルトライフル・サブマシンガン・マシンガン・スナイパーライフル・コンバットショットガンの6カテゴリが、10位までランキングされているよ。
 で、なんでこの本を進めるのかって?
 まず、銃器のリアリティね。
 例えば、アナタがもし、ハードボイルドな主人公を決めるとして、その手には、ベレッタM92Fが握られてる?
『ダイハード』『リーサルウェポン』はてはゾンビゲームの代名詞『バイオハザード』シリーズなんかで主人公が使っている、流麗なスタイルの自動拳銃。
 あるいは、自動拳銃の代名詞「コルトガバメント」かしら?
 これまた銭形警部から、スティーブン・セガールまで、ガンアクションなら通行人A並みによく出てくる拳銃。
 銀幕でも、小説でも有名な銃。
「だから、自分の描いた物語に出そっかなー」って、考えちゃう人いるんじゃないのかなぁ?
 別に、それでもかまわないけど、「リアリティの神は細部に宿る」
 両方とも、手放しで「最高」とは評価できないって、ご存じかしら?
 まず、ベレッタM92Fは、命中精度抜群だけど、スライド上部を大胆にカットしてあるから、耐久性を疑問視される声もあるの。
 また、世紀を超えて使われているガバメントも、カスタムが必要。
 さもないと、トリガーが重いし、照準もつけづらい。etc。
 1kg以上ある鉄の塊のくせに、装弾数7発という、リボルバーに毛の生えたような、ご時世に合わない銃になってしまう。
 代わりに、ものすごくカスタムしやすく、自分だけの一丁に仕上げられるのが、今も、そしてこれからも人気がある秘密。
「よくスクリーンで見かけるから」「みんながイイネって言ってるから」、主人公に使わせるのもアリだと思うけど、この知識を持っていると、一味違うチョイスができる。
 実際、この本の中でも、ランキングしているのは、ポリマーフレームオートで、たいていが10発以上入るもの。
 次元大介にシティハンター。みんな大好きマグナムリボルバーも、それらオートには一ランク劣る位置づけになってる。
 この辺の「フィクション」だからメインウェポンでもオッケーなものと、「リアル」で本当に「使える」ツールを区別している。
 ルパン三世のワルサーP38。悪評高いトカレフ。いぶし銀ブローニングハイパワーなど、第二次世界大戦の銃器も取り上げられているのがうれしい。
 純ロシア製のトカレフは、同時代の拳銃の中で、命中精度トップクラスって知ってた?
 それはさておき、個性的なキャラには、やっぱりレトロな代物を使わせたいじゃない?
 ここのところのシビアさも、評価できる。
 フィクションのウソと、リアルさをどこまでバランスをとるか、知っていると差が出ると思うの。
 ついでに、その銃の総合評価が、レーダーチャートで出ているのも面白い。
 その内容は「命中精度」「操作性」「作動率」「パワー」「コストパフォーマンス」「耐久性」になってる。
 例えばね、自動拳銃は、さかだちしても、リボルバーの命中精度にはかなわない。だけど、装弾数6発というデメリットは「戦闘用」としては致命的なんで、オートよりランクが下なの。
 これって、もしもあなたが銃器を使ったTRPGを作るなら、攻撃力の設定に大いに助けになると思うの。
 また、「時計のように正確に弾痕をつける」シグシリーズも、その高性能と比例する価格の高さで、ランクが一段落ちてるのもリアリティあるよね。
 こんな「必要最低限」の知識が、120ページ強にギュッと縮小されている。
 スキマ時間に読める手軽さもいい!
 押井守も「人の命=物語を終わらせる重要なアイテム」としてる、たがが銃器されど銃器。
 銃器の常識!?を破る、新スタンダード。
 ガンアクションのおともに!
 見逃せば、人生損することうけあい。

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
『世界の銃 最強ランキング』
 著:キャプテン中井
 出版社:Gakken ムック  2014/2/4 559円+税
          電子書籍 2014/2/4 509円


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2022年5月16日月曜日

「若かりし頃のTRPGの思い出」最終回(後編) FT新聞 No.3400

おはようございます、枚方市のスターバックスから杉本です。
今回は「若かりし頃のTRPGの思い出」の最終章。
前後編にわたってお届けする最終回の、後編です。


◆登場人物。

ヨハネ……20代。社会に放り出された。
プラータ……20歳。女性。TRPGが好き。
さくら……23歳。女性。後に杉本=さくらに。


◆社会人1年目。
結局就活がうまくいかなかった私は、社会への不適合という深刻な問題を目の当たりにして、対応を考えなければなりませんでした。
実家に帰ることは選択肢にありませんから、家賃を含む生活費を自分で稼がなければなりません。
最初に決めたのは、大学時代の友だちとルームシェアをすることです。
学生寮で生活していたぐらいなので、家族でない人間と暮らすのは好きでした。
男4人で2年間、一緒に暮らしました。
そのうちの1人はTRPG仲間であり、FT書房のメンバーでもあるやっさんです。

就職ができなかったとしても、しっかりと働いて、ちゃんとした生活を送りたい。
そう思っていたので、昼間は肉体労働を中心に、夜間は家庭教師をすることに決めました。
いろんなことを経験したかったので、携帯電話を売ったり、鉄骨を運んだり、鳶をしたり、学会のクローク係をしたり、御所にある迎賓館で受付をやったりしました。

そんな生活を続けること、約半年。
この時期に至って、四度目のカノジョができました。
(二度目と三度目はTRPGと関係ないので省きました、ご容赦をm(__)m)
その女性はTRPGのプレイヤーで、そのキャラクターにちなんでプラータと呼ばれていました。
やっさんの彼女の友だちだったのですが、ゲームの話をするうちに仲良くなりました。
4人暮らしの家のキッチンで、カレーを作りながらTRPGの話をしたりしました。

「この半年間、ホントに忙しくて、セッションができていないなぁ」

そのとき、久しぶりにTRPGの話をしながら、しみじみとそう感じたことを覚えています。
このままTRPGから離れるのは、自分の人生が意味を失うも同然。
社会に出ていろんな仕事をするのは新鮮でしたが、それ自体が意味を持っているわけではありません。
私の場合、それがシナリオづくりにつながって、初めて価値を得るのです。

「いけない……このままじゃ、仕事や生活に呑まれてしまう」


◆FT書房のはじまり。
私が昼夜仕事をしていたのは経験もさることながら、お金を貯めるためでした。
それには理由がありました。
起業です。
TRPGやゲームブックに関連する仕事をはじめたいと、思っていたからです。
しかし、それは、数百万円単位のお金が貯まってから実行する予定の「かなり先の夢」でした。
ですが、社会に出てみて、私はハッキリと確信しました。

「社会人をしていたら、早晩、今の精度でTRPGをしたり、この気持ちを抱いたままでゲームブックを書いたりすることはできなくなる。お金を貯めることに主体を置いていたら、大事な気持ちや記憶が少しずつ失われてしまう」

と。
それで私は、その年のうちに、お金もスキルもない状況であることは承知のうえで、起業の計画を前倒しにしてはじめることに決めました。
2006年10月29日。資本金100万円。
FT書房がはじまりました。


◆初期のFT書房。
初期のFT書房には、ほとんど何もありませんでした。
TRPGとゲームブックへの情熱の他には、これまでに書いたトンネルズ&トロールズ絡みの本が4冊。
3冊がサプリメントで、1冊がソロアドベンチャー「バーグルへの復讐」。
ただし、「バーグルへの復讐」は原稿だけで未編集です。

この頃、同志社大学のサークルで知り合ったトレカ番長が、ときどき家に遊びに来てくれていました。
彼はコミックマーケットのようなイベントに出るのが好きで、私が作った本に対して「コミケで売ればいいじゃん」と、アドバイスをくれました。
そうして、コミケに3冊のサプリメントを持っていって、自分のブースに置いてくれました。
そして、5万円ほどの売り上げを持ち帰ってきてくれました。


◆前途多難は百も承知。
トレカ番長は私に「初回でそれだけ売れるのはすごいことだ」と言いましたが、私としては不安でした。
5万円では1ヶ月の生活費にもならないからです、しかもこれは利益ではなく売り上げです。
思案の末に、私は「執筆者としての経験を積み、作品をつくる」ことを最重要視することに決めました。
そのために、昼間の仕事は全部やめて、効率のいい夜の家庭教師だけを続けることにしました。
冬のコミケが終わって、次の夏のコミケまで8ヶ月。
「バーグルへの復讐」を編集する他に、別の作品も作りたいと思い、過去のセッションを見直して、同志社大学の合宿で行った離島での冒険をもとに「宝石島の脱出」を書き上げました。


◆社会人1年目と、恋の終わり。
昼間は執筆、夜は家庭教師。
多忙をきわめていましたが、私は幸せでした。
しかし、そんな環境に至って、プラータは不満だったようです。
まあ、仕方がないですよね。
彼女は大学2年生で、もっとたくさん遊びたい時期だったようです。
自然消滅に近いカタチで、彼女との仲は終わっていきました。


◆新しい出会い。
あっという間に春が来て、桜の季節に至りました。
2007年4月3日、同居人の1人に誘われて、私は花見に行きました。
その席には同居人の恋人と、その後輩にあたる女の子が来ていました。
さくらという名前の、よく笑うちっちゃな女性でした。
満開の桜が咲くなか知り合ったその女性と私は、仲良くなり、恋人どうしになり、一緒に暮らすようになって、やがて彼女は杉本=さくらになりました。


◆師匠や絵描きさんとの交流。世界観の構築。
この年の春に、私の師匠であるHUGO HALLさんや、大好きなイラストレーターである鈴木健介さんにメールを送って、少しずつ仲良くなりはじめました。

「バーグルへの復讐」や「宝石島の脱出」を書きながら、特定の背景世界があるほうが後の展開がやりやすいと思うようになって、FT書房の世界観である「アランツァ」を構築しはじめました。


◆大切なのは「人」。
右も左も分からないままはじまったFT書房でしたが、確信していたのは「大事なのは人」だということでした。

社会人3年目には、同志社大学の文化祭におもむいて、自分が所属していた「ボードーゲーム研究会」で中山将平をスカウトしました。
かわらべが所属していた美術部に行って、編集の百瀬さんと知り合いました。

そんな風にして人脈を広げながら、執筆を続けた日々。
今にして思えばあの時期こそ、自分にとってのもうひとつの青春だったのかもしれません。

今も楽しいですけどね☆


◆枚方へ。
そんな風にしてはじまったFT書房は、1年ごとに少しずつ大きくなっていきました。
そんななか、2011年、FT書房が4年目を迎えたときに、祖父が亡くなりました。
ロア・スペイダーに書いてもらった「水上都市の祭日」の修正指示を携帯電話で出しながら、長崎にある祖父の家で遺品整理をしたのをよく覚えています。

同じ年にさくらと私は結婚して、枚方市に新しい居を構えました。

恐ろしいことですが、昼間は執筆、夜は家庭教師として働く私は、30代に差しかかったこともあって、運動不足とストレスでどんどん太っていきました。
そして、枚方市に引っ越してから2年目に、私はマイコプラズマ肺炎にかかりました。
思っていたよりも症状が重く、心膜炎や胃潰瘍を併発して、まあまあ危険な状況でした。
さいわいなことに快方に向かいましたが、この頃から私は「作家や漫画家は早く死ぬ」が我が身に迫りつつあることを感じるようになりました。

「走りきってサヨナラなら、上出来だ」

私はそれまで、自分が死ぬことに関して、受け入れている面がありました。
でも、マイコプラズマ肺炎にかかったときの、さくらの動揺ぶりを目の当たりにして、自分の考えを改めなければならないことを知りました。
自分を愛してくれる人を置いて去ることの不孝と不義を思うと、それじゃダメだと思うようになりました。
この頃「盗賊剣士」を仕上げて、その反響から、ファンだと言ってくれる人が増えてきた時期でもありました。
そういう人たちを裏切ってくたばってしまうのも、よくないことです。


◆訃報。
そんな折に、ある漫画家の訃報が目に入りました。
中野純子という、私が好きな漫画家の訃報でした。
45歳での死に、少なからず私は衝撃を受けました。

「ああ、このままじゃダメなんだな」

そう痛感した私は、友人のススメもあって、体力づくりをはじめました。
毎日歩くという習慣。
それを続けるなかで、2015年にはカミーノ・デ・サンティアゴ、40日間をかけて840kmを踏破する徒歩の旅に出ることになります。
そのあたりは巡礼記「羊たちにまぎれて」に書かれています……興味がおありでしたら、BOOTHから今月末に発売しますので、見てやってください(宣伝)☆


◆2015年の後半。
トレーニングと巡礼の旅を経て、私の身体は鋼のように強くなり、心身ともに充実した状態で日本へと帰国しました。
それから半年ほど経った11月のある日、グループSNEの柘植めぐみさんからメールをいただき、SNEのある三ノ宮へと赴きました。
そこで安田均さんと初めてお会いして、トンネルズ&トロールズの完全版が出版予定で、これからのTRPG展開に、力を貸してくれないかと言われました。

「やります」

いつものように、その場で飛び込むことを決めて、グループSNEと関わっていくことが決まりました。
それから私は、「TtTマガジン」「ウォーロック・マガジン」の編集長になったり、ロール&ロール誌やGMマガジンにソロアドベンチャーを書いたりして、3年ほどを忙しく過ごしました。
収入が十分な額に達したこともあって、少しずつ減らしていた家庭教師を完全に辞めた時期でもありました。
ベランダで寒そうにしていた猫を拾って、家族に迎え入れた時期でもあります。
やすかっていう、かわいい女の子です。


◆2018年以降。
そういったお手伝いはとても充実していましたが、3年ほどその状況が続くうちに、悩みが生まれました。
FT書房から出せる新刊のストックが、減っていったことです。
私はいつも早め早めに作品を仕上げていくタイプなのですが、その3年間はそれがあまりうまくいかないでいました。
他社の仕事と並行して新しい作品を書くのは、自分にはあまり向いていないようです。

「ゲームブックを書きたいな……。」

そう思う日がだんだんと増えていって、眠れない日が続くようになりました。
それで、「ウォーロック・マガジン」を卒業させてもらい、執筆と社長業に専念することを決めました。

2018年以降は、「枚方市のスターバックス」で毎朝仕事をするようになりました……現在のスタイルです。
私のような自営業は、自分を律する工夫をしないと、生活が不規則になりがちです。
さくらはサラリーマンをしていて朝が早いので、同じ時間に起きて、駅まで見送り、私はそのままスターバックスに行くという、規則正しい生活をするようになりました。
スポーツクライミングも、はじめました。
性に合っているようで、飽きもせず続いています。


◆そして、今に。
こんな風にして、私の人生とFT書房は今に至ります。
清水龍之介や山田賢治さんのような魅力的な作家、海底キメラや栗栖さんのようなイラストレーターとの出会いもありつつ、紙幅の都合で今回は割愛しました。
また、別の機会があれば、書かせてもらえればさいわいです。


◆まとめ。
「若かりし頃のTRPGの思い出」は、FT書房の「今」につながって昇華されていきました。
たくさんの人との出会いに彩られた人生を歩んで来られたことに、感謝しています。

今はゲームブックを書きつつ、オリジナルのTRPGである「アランツァTRPG」を刊行すべく、日夜執筆を続けています。
自分がいつまで書き続けられるのかは、神のみぞ知ることです。
が、今のところ、経済的にも健康的にも問題なくやれていますので……これからのFT書房を楽しみにしていただけましたらさいわいです^^

最後になりますが、私と一緒に青春時代を駆け抜けた淳ちゃんのキャラクター、ドゥク・カシィズがキャンペーンの終わりに言った、私が大好きな言葉で締めくくります。

「めでたしめでたし、だろ?」
「いや……そうじゃない。おもしろいのはこれからだ」

──そのときドゥクは、確かに笑っていた。





それではまた!





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2022年5月15日日曜日

読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第3回解答編 FT新聞 No.3399

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読者参加企画『みんなのリドルストーリー』第3回(解答編)

かなでひびき
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 はろにちわー!
 初めての方は、はじめまして!
 おなじみの方は、毎度!
 火曜日の記事『これはゲームブックですか?』にて、掲載させていただいてる、ヴァーチャル図書委員長かなでひびきですぅ!
 かなでが集めてきた「謎だけ」で答えのないお話に、オチを付けていただくというこの企画!

 今回のお話は、「勇者トロ(仮)が、ついに挑む、ラスボスのダンジョン! ラストバトルにふさわしい死闘が繰り広げられるかと思いきや、何の敵兵もトラップも出てこない! あっさりたどり着いた勇者トロ(仮)の運命は!?」
って話だったよねー!
 そして、応募していただいた皆様、ありがとうございます!
 早速、紹介していっちゃうね!

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『あるラスボスの運命』(解答編)

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(ジャラル・アフサラールさん)

あなたがドアを開くと誰もいない! 困惑する皆の前に爺さんのゴブリンがモップを持ってきて掃除を始めた。あなたが何があったのか尋ねるとゴブリン爺さんは答える。

「あれま〜あんた達知らなかったのかね? 魔王様はパワハラ・セクハラが酷すぎて、邪神様に解雇されてしもうたんじゃ。今は新魔王の選出中なんで、来月まで待ってくんろ。」

そう言うとゴブリン爺さんは掃除を始めた。魔王でも倫理関係で解雇されるとは怖い時代である。

+++++++++++++

(かなでコメント)
確かに! だって「悪の組織」ですもん。
まず言い方は、常に命令口調!
失敗は死!
手下の人権ってナニソレ? なブラック企業真っ青! なとこですもんねー。
だけど「戦闘員」がいなきゃ、ちっともRPGは盛り上がらない! 実はそんな雑魚の方々こそVIP!?
今時のキーワードにスポットを当てた、素敵なお答えありがとうございます。


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(帰ってきた冒険者さん)

 今日は。リドルストーリーに参戦します!

 あなたは扉の中に一歩足を踏み入れる……と、突如後ろで扉がしまった。振り向いてもミライはいない。
「おいミライ、どうした!? 開けてくれよ」と扉を必死になって叩くあなただが応答はない。
 周りを見回すと、壁も天井も床も白一色の殺風景な部屋である。
 魔王はどこだ……と思案する貴方は、「建物に擬態する怪物の伝説」を思い出す。
 雨風をしのぶため空き家に避難したら、そのまま怪物の腹の中におさまってしまった、という展開である。
 そして、ミライの裏切りについてもやっと察しが付いた。「ミライがここに存在しない即ち未来はここにない、我が冒険と生涯はここで終わるという事か」手持ちの武器や覚えた攻撃呪文を部屋の中で使い突破を試みるが、壁や床にはわずかな傷がつくばかり。
「我が名が暗示していた運命……トローに終わる努力」
 そこであなたは思いついた。自分や周りの者の名前が運命を暗示しているなら、魔王の名に込められた運命を読み解く事で事態を打開できるのではないか、と。
 そもそもトロと言うのは仮の名。
 トロ(仮)を逆にすれば、「かりとろ=刈り取ろう」という風にもなる。
 対して我らが敵は……これまたマタンヲは仮の名。ひっくり返してみると……かりまたんを、となる。
 カリマンタン、という東南アジアの島をあなたは思い出した。「カリマンタンを刈り取ろう」、という言葉が天啓のように貴方の脳内に閃く。
 逆立ちしてみると、貴方が壁につけた傷はカリマンタン島と同じ形だ。
「そこだ!」あなたは武器の一つである鎌をその傷に放つ。魔法の力で孤を描いた鎌はカリマンタンと同じ形の傷がついた壁をえぐり取る。えぐれたその部分から人型が浮かび上がり美女の姿を取り始めた。やがて現れたのはルスタンである。
 よろけながらルスタンは「よくぞ私の正体を見抜いた。私の負けね」
「マタンヲは何処だ」貴方の問いに「マタンヲ様はここにおわす」と舌を出した。
「ふざけるな」「嘘はついてない。そもそも魔王様は哺乳類の舌に憑りつく魔物なの。これにより弁舌の能力が依り代に芽生え、弁論術で取り巻きを増やすのよ。私の本名は毛(マヲ)、ルーン文字の研究家。
 憑りつかれてからは舌の赴くままに取り巻きを集め縄張りを広げた。たまに魔王様の休眠する事がありその時は私が自力で軍団を率いた。世間の人はマタンヲとルスタンが別にいると思っていた。ルスタン=タン(舌)と一体化したルーン研究家、マタンヲ=(舌)に憑りつかれた毛というわけね。でも魔王様に憑りつかれて弁舌を弄していると顎が疲れるのよ。だから魔王の座を貴方に譲渡できてほっとしてるわ。祝福の口付けよ」ルスタンは貴方に強く唇を押し付けた。
 半年後、貴方は魔王を退治した栄誉により王国の兵三千人を率いる軍団長となっていた。ナイフ投げの得意な貴方は短刀狼(タントろ)の異名をとっている。近隣への侵略戦争の必要性を理詰めで主張する貴方に誰も異議を唱えなかった。

 魔物の設定はホラー小説「ネブラスカから来た男」を参考にしました(創元推理文庫「ラブクラフトの遺産」所収)。

+++++++++++++

(かなでコメント)
ミステリのような細かな、かつ奇想にあふれた謎解きに一票!
文中の名前に目を付けた、まるで回文のような言葉遊び感覚の謎解きが芸コマですねー。
ストーリーとしても、うまくハッピーエンドでちゃんとオチている。そんな構成の妙にも座布団一枚!
『ネブラスカの男』思わずググってみましたよ!


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(ナナカマドさん)

いない! 城中くまなく探したが、ラスボスである魔王はいない!

勇者は、開発チーフを呼び出した!
勇者の攻撃「これ致命的なバグがあるよ」
開発は沈黙した!

開発部を倒した!
じゃあ、このゲームをやってる人は誰?

+++++++++++++

(かなでコメント)
おおっ!
なるほど、テストプレイのプレイヤーですか。
確かに、ゲーム上の延長線で現実と交わります。
メタミステリーの香りさえしますねー。


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(緒方直人さん)

『引っ越しました。御用の方はこちらまで』

勇者たちにはあずかり知らぬことだったが、魔物界も情報化の進歩はげしく「世界征服.com」なる不動産サイトが大盛況。より征服しやすい国や大陸を見つけては気軽に拠点を移すのがブームなのであった。

その後、張り紙をむしり取った勇者御一行が何食わぬ顔で「俺たちが一匹残らず追い払ってやった!」と自慢げに凱旋したのは言うまでもない(完)

+++++++++++++

(かなでコメント)
これまた座布団一枚!
まず「魔王の襲来」を回避する、回答。
発想の奇抜さは、上質なマジックのタネのようです。
これって、「実は、未来人が仕掛けた罠で、彼らは、魔王の魔の手を受けた歴史があって、それをタイム・パラドクスの罠でやっつけようとした」なんて妄想が広がます!
ちゃっかり勇者がその手柄を横取りするもの、アイディア勝ちですねー!


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(竹は速いさん)

ドアを開けると
「本日のご来場誠にありがとうございます。
誠にありがたいのですが、本日従業員の慰安を兼ねた社員旅行に出ております。
またのご来場をお待ちしております。
なお姉妹店の『深海の神殿』の方は営業しておりますのでそちらをご利用いただけます。
この期間はキャンペーン中で本来1レベルから始まるところを現状のレベルで挑戦いただけます。
奮ってご参加のほどよろしくお願いします」
という看板が。
「深海の神殿に行くか」
勇者トロはそう言うと踵を返した

エンド

+++++++++++++

(かなでコメント)
なごみます! まるで「そうだ! 京都へ行こう!」
ジャラルさんの作品で出てきた魔王とは逆に「部下に親しまれる努力をする」魔王ってところが、いい味出してますねー。

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(竹は速いさん)

勇者トロが扉を開けると
そこは通過したはずの魔王城の入り口が
「嘘だ、また入り口なんて。もう何回同じ場所を通過すればいいんだ。いったい魔王マタンヲはどこにいるんだ〜」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

水晶球を覗き込む影、魔王マタンヲだ。
「愚かなる勇者よ、貴様たちはこの終わりなき迷宮を何度も何度も挑むのだ。ははは、あははは
今度こそ今度こそ〜」
その時、魔王の部屋扉が開いた。
「お前は!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とある図書館の一室。
「司書長、また物語がループしています」
「そのままで良いわ」
「でも」
「誰かが望んだ物語よ。
世界の流れからみればちょっとした泡と一緒」
「泡ですか」
「そう、ほんの星の瞬き」
そう言って司書長は窓の外を見る、星がありえない速さで流れている。

+++++++++++++

(かなでコメント)
前作に引き続き、投稿ありがとうございます。
なるほど、今はやりのループものに一ひねり。入れ子構造ってのが、メタ・ミステリっぽくっていいですよねー。
結局、魔王に「お前は!」と言わしめた謎の人物も、あえてぼやかして書くことによって、「司書長」あるいは「魔王よりもっと怖い存在」をほのめかしてますよね! 妄想が膨らみます!


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(めくり たまえさん)

誰もいない魔王の間、空席の玉座、そこに置かれた旗には
『勇者アムンセン、ここに魔王マタンヲを討伐す。12月14日』の文字が…
なん…だと…
しばし呆然と立ち尽くすあなただったが、やがて振り返り仲間に告げる。
帰ろう。少なくとも、我々は何かを失ったわけじゃない。

しかし、荒れ狂う氷の大地は失意の帰路についたあなたたちに容赦がなかった。
遭難したあなたは、後に『どうか我々の家族を頼みます』と書かれた手紙と共に発見されることとなる。

+++++++++++++

(かなでコメント)
なるほどー、いつの間にか南極点到達を成し遂げた英雄と、その陰の悲劇の英雄の話にチェンジしてますねー。
かなでは、確か学研マンガで、遺稿となったしたため書きが残された手帳のアップシーンが、頭にこびりついております。
しかし、かなで的には「クトゥルフ」=「南極」なイメージがあって、ならば「今回の魔王もそんなイメージ」を重ねていましたが、見事それを物語に起こしていただきました!


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(ヴェルサリウス28世さん)

勇者トロは扉を開けた! しかし、動くものは何も見当たらない!

「ご命令は完遂いたしました。何かお手伝いすることはありますでしょうか?」
「ああ、《見えざる悪魔》。ご苦労だった。帰っていいぞ」
「まさかの前回の伏線回収! これって続き物だったんですか!?」
「ミライは突っ込みまでこなせるようになったのか。数年前までAIだったとは思えないな」

(本文ここまで)

以下裏設定
「あたしのミライって名前の由来ってひょっとして・・・」
「ああ、チューリングテストに合格するようなAIは未来のAIだと思って、俺が名付けた」
「あたしからすれば今が現代なんで、別に未来とは思ってないんですケド」
「実は俺はT&T5版時代のキャラクターだったのだが、完全版現代キャンペーンに異世界召喚されてきたんだ。2話Bパートで、5版時代の記憶もありつつ完全版の魔法を使えたのはそのためだ。俺からすれば十分に未来の技術だ」
「1話Aパートでは、『ナイトライダー』や『ドラえもん』が放映されてからそんなに経ってない世界のようでしたけど?」
「そうらしいな。俺は召喚されてからサブスク?って見たんだがな」
「2話Aパートに『妻』が登場してますけど、これってあたしのこと?」
「人権付与プログラムで人格を与えられたお前を妻に娶ったんだ。5版時代から《ピグマリオン》を使えば彫像が人間になったりできるんで、そんなに違和感はなかったぞ」
「1話Bパートでは1話の主人公は『彼』と呼ばれてましたけど」
「ロボット時代の素体は男女共通なんだが、人格付与プログラム適用時に改めて新しい素体の性別・種族・年齢を選べるようになってるようだな」
「現代設定だとすると、勇者と盗賊が2人で魔王の城に攻め込むのはおかしくないですか?」
「俺の元いた5版時代でも、キストロニ人はロボットを使ってたが、中世みたいな暮らしをしていたぞ。たぶん今で言う近現代兵器を使おうとしても5版時代の《神のごとき》魔術師たちには歯が立たなかったんだろう。魔王なら同じように近現代兵器を無力化する方法くらい知っていてもおかしくない」

魔王勇者なんて題材、どんな落ちを付けても誰かが既に書いてる気がする。なので絶対に誰も書いてない落ちにした。

+++++++++++++

(かなでコメント)
まさかの連続回答小説!
第一回、第二回と、投稿皆勤賞なヴェルサリウス28世さんですが、ここまでのお話を伏線に持ってくるとは!
設定の方でも、試行錯誤の跡が垣間見えて面白いし、深いです。
ヴェルサリウス28世さんのおっしゃる通り「なので絶対に誰も書いてない落ち」になりました!


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(紫隠ねこさん)

魔王の間……そこに魔王マタンヲの姿は見当たらず、代わりに勇者たちを待ち受けていたのは魔王の右腕ルスタンだった!
まさかルスタンは魔王を裏切ったのだろうか? しかし彼に付き従っているであろう魔物たちが1体も存在しないのは妙な話だ……。

「よく来た、勇者トロよ。別に魔王城は引っ越しをした訳ではない。まずはこれを見ろ」

そう言ってルスタンが手渡してきたのは一冊の予言書。
最初のページには、百年前にフィールズアースを地獄の底に叩き落した古代皇帝モヒニオンの記述が書かれており、2ページ目には勇者たちが立ち向かうべき宿敵、魔王マタンヲに関する予言が記されている。
それ以降のページに目を向けると、地底帝国の覇王、深海に眠りし邪神、天から降臨する凶星、etc……といった感じで、予言書と言うよりもボスキャラをまとめた「フィールズアースの巨悪カタログ」といった構成になっている。

「最後のページの所なんだけど、隅の方に『すみません。書き切れなくなっちゃった。続刊はたぶん秋頃』って書いてある」
勇者トロの相棒である女盗賊ミライがうんざりしたような口調で言う。

マタンヲの軍勢と戦うだけでも苦しい旅路だったと言うのに、それ以上の脅威が無数に迫っているというのか!
しかし、勇者たちが魔王マタンヲ以降の巨悪を知るのは初めての事だった。現在では予言の2ページしか伝えられていない?
戦慄する勇者たちに対して、ルスタンは「その通りだ」と答えると、真実が隠されていた経緯を語る。

「今より百年前、人々は数多くの犠牲を払って古代皇帝モヒニオンを倒した。各都市の教会の前には、復活の儀式待ちの棺桶がずらりと並び、それを使ったドミノ倒しを楽しむ不謹慎な見習い僧侶たちもいたと聞く。それはさておき、苦労して平和をつかんだというのに、次から次へとボスキャラがやって来ると分かればストレスが溜まる一方。すっかりメンタルをやられて、カジノのバニーさんにぱふぱふしてもらう事だけが生きがいになった者も著しく増加した。そこで時の権力者たちは、我らが主君マタンヲ様より後の脅威に関しては『最初から無かったもの』として扱う事にしたのだ」

「お前たちは、その事を知ったうえで征服に乗り出したのか?」

「……当初は、そのつもりはなかった。人目つかぬ地に封印された予言書を探し出したのは、伝説の武具に関する知識を求めての事。お前たちよりも先に究極装備を手に入れるためだったが、予言書の内容を知れば、それだけで済む問題ではなくなる。たとえボスオンパレードになったとしても『お前たちだけ』は、その激戦を乗り越えられるかも知れない。だがレベルも装備も足りない普通の人間たちでは、自分たちの故郷を守り通す事はまず不可能と言っても良いだろう。お前たちの戻る場所はなくなる。強さがインフレしていくボスたちを前に、我らが主君もすっかり影が薄くなって、未来永劫『マタ何とかさん』呼ばわりされる事だろう」

「そんな……」

落胆の色を見せる勇者たちに向かって、ルスタンは言葉を続ける。
入口に冒険の書を記録してくれる司教が控え、宿泊料金の安さは世界一。そのうえクラスチェンジまで行ってくれるメレンゲ神殿。
魔王軍は冒険者たちの拠点となっている神殿を、新たな脅威を迎え討つための要塞へと作り変えているのだと彼は言う。

「我らの後釜を狙っている存在は、真っ先にメレンゲ神殿を攻撃するはず。遊び人は賢者にはなれず、接近戦も魔法もこなせるスーパー武闘家も現れなくなる。司教に全てを話したら、喜んで我らを迎え入れてくれたよ。マタンヲ様の護衛を務めるリザードナイトたちも、クラスチェンジには興味があったらしく、格闘家になって飛龍の拳で無双してみたいと言う者もいるぐらいだ。では、さっそく神殿に向かうとしよう!」

勇者たちは、玉座の裏にあるワープゾーンからメレンゲ神殿へと転移する!
神殿の四隅には見張りの塔が建造され、重武装したリザードナイトの小隊が神殿の外を巡回しており、広間では冒険者と魔王に仕える神官戦士たちが模擬訓練をしている最中だ。
すっかり印象の変わった神殿を見て驚く勇者トロと盗賊ミライを出迎えたのは、今では冒険の書の記録担当を務めている魔王マタンヲその人である!

「よくぞ来た、勇者トロよ! これより一年後、地底帝国の覇王マッハブーンがフィールズアースの支配に乗り出すと予言書には記されている。我が精鋭部隊であれば、このメレンゲ神殿を死守する事は可能だが、この世界に存在する全ての街と村を守るにはまだ人手は足りぬ。そして各地の防御も固めなければならぬ。そこでお前たちには、まず実力のある者たちを集めてもらいたい」

「俺が断る理由はない。フィールズアースの命運がかかっているんだ。真の勇者として生を受けた以上、この命に替えても必ず……! だが魔王マタンヲよ。お前はそれで良いのか? 人々から恐れられる存在が勇者のサポート役に徹する事を屈辱であるとは思わないのか?」

「強さがインフレするボスと比較されて『マタ何とかさん』呼ばわりされるよりは、よっぽど良い」

魔王マタンヲは不敵に微笑む。彼の軍勢には苦戦を強いられた勇者トロであったが、新たな戦いの事を思えば、これほど心強い人物はない。

「ミライ、これまで以上に危険で過酷な旅路になる。自分には無理だと思ったら、メレンゲ神殿に残ってもらっても構わない」

「あたしはトロの行く所だったらどこまでも付いて行くよ。小さなメダルもコンプリートしてないし、裏ボスの配下を倒せばレアドロップのセクシー装備を落としてくれるかも知れないし」

やはりミライは頼れる相棒である。セクシー装備コレクターである所を除けばの話だが。
ブンドドの街で彼女は『黒竜の白ビキニ』という黒なのか白なのかはっきりしない水着姿で歩き回っていたので勇者トロは非常に気まずい思いをした。
パーティを組んでいる以上、仲間はリーダーの後ろにぴったりくっついて移動するため、街を出るまでの間、赤の他人の振りを続けるのはとても大変だった!
だがミライのおかげで、これまで幾度となく窮地を乗り越える事ができた。互いの力を合わせれば、魔王軍を上回る脅威であっても、ひるまずに立ち向かう事ができるだろう。

その一方で、何気なく魔王の右腕ルスタンに目を向けると、なんと彼は仲間になりたそうにこちらを見ている!

「勇者よ、私は生まれついてのエリート戦士だ。恵まれた剣術の才能を持っているがゆえに、最初は取るに足らない存在だったお前が急成長していく事に焦りを感じていた。幾度も剣を交えるうちに『私の腕前では勇者を倒す事ができない』と確信した時、私は舐めプしていたという事で自分のプライドを保った。今日は本調子ではなく、相手の方にツキがあったと考えれば気分は楽になる。そのように自分の至らなさをガン無視していくうちに、舐めプが私の人生の格言となっていた。私も自らのレベルを上げていきたいのだ」

勇者トロはこくりと頷き、それまでのライバルと握手を交わす。こうしてルスタンは仲間になった!

「……マタンヲ様、予言の使者としてボヘミアン城に向かう予定でしたが、私の勝手な行動をお許しください」

「構わぬ。勇者たちと共にボヘミアンに向かえば同じ事よ。一人の冒険者になった以上、今後お前の能力は冒険の書に記録される。ダークロードのルスタン、レベル15。次のレベルまで2850EXPが必要。ステータスとスキル熟練度の圧倒的な高さは私も認める所だが、舐めプが過ぎて鍛錬を怠ったようだな。才能の爆弾岩であっても、行動を起こさなければ普通の岩。自らの心の弱さを自覚したのならば、あとは前進あるのみ。今後は精進する事だ」

「ハッ! ありがたきお言葉!」

ルスタンのステータスを手早く記録した魔王マタンヲは、再び勇者の方に向き直る。

「勇者トロよ。使命とは別に頼みたい事が一つある。マッハブーンと雌雄を決する時、奴を倒してはならぬ。予言書の内容を伝え、後に控えるボスキャラの噛ませ犬にしか過ぎない現実を叩き込んでやるのだ。私のように格を重んじる者であれば、我らにとって良き協力者となるだろう。迫る脅威を次々と仲間にしていけば、今よりもずっと戦いは楽になる。そのうち奴らはフィールズアースを襲撃する事自体が馬鹿らしいと思うかも知れない。たまに立ち寄って放牧された羊をのんびりと眺めて心癒す場所。フィールズアースに対する認識はその程度で良かったのだ。予言書が必要とされなくなった時、この地に真の平和が訪れるだろう……。さあ、新たな旅路へと向かうが良い!」

そして勇者たちはボヘミアン城へと旅立つ! 戦いの連鎖に終止符を打つための第一歩を踏み出すために!
メレンゲ神殿を後にした勇者たちは、山脈から姿を現す暁の光を見た。

「俺たちの戦いは始まったばかり。だが、いつの日か俺自身の役目を終えた後、再びこの美しい光景を目にしたいものだ……」

「見れるわ、必ず」

ミライがトロの肩に手を置く。新たな激戦に不安を抱いていたのか、その手は僅かに震えていたが、彼女は勇者の事を想い、ネガティブな言葉は決して口にはしなかった。
僅かな間、勇者たちは太陽に重なるように白く輝く『See You Again!』の太文字ゴシック体を眺める。それは絶対に砕ける事のない希望のシンボルのように見えた。

+++++++++++++

(かなでコメント)

気合の入った長編!?ありがとうございます。
「昨日の強敵は今日は友と書いて親友と呼ぶ」(民明書房のどれかに書いてあった)な、80年代ジャンプのマンガテイストがいたします。
『ソードマスターヤマト』ライクなパロディと見せかけて、ちゃんと細かい設定、盛り上げをしているところに、ソウルフルな魂の叫びが聞こえます!

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(かなでひびきさん)
 
 1 ドアを開けたら魔王がいた! を選んだ人!
 あなたの今週の運勢は、順風満帆!
 どんな困難が待ち受けていても、その勢いで物事に当たれば、すべてうまくいきそう!
 ただ、自信過剰になって、思わぬ落とし穴に落ちるかも?
 ラッキーカラーは紫かがった青。
 ラッキーグッズは、『チャージマン研』よ

 2 ドアを開けたら、あなたのおかんが待ち構えていた!
 うーん。対人関係でトラブルがあるかなぁ!?
 だけど、安心して。 
どんな困難が待ち受けていても、その勢いで物事に当たれば、すべてうまくいきそう!
 ただ、自信過剰になって、落とし穴に落ちるかも?
 ラッキーカラーは血のような緑。
 おすすめは『チャージマン研』よ!
 
 3 あなたは、引き返すことを選んだ。
 何事も控えめなあなた。裏を返せば、肝心なところで勝負に出れなくて損する可能性も!
 そんなあなたにおすすめ映画が『チャージマン研』
 これを、一億回見れば、そんな悩みが些細なことだと悟りを開くこと間違いなし!




+++++++++++++

(かなでコメント)
不肖、ワタクシ目の作品におじゃりまするぅ!
あまりのそのジャンプっぷりに、めまいさえ起こさせる、過激にぶっ飛んだもの……を目指してみましたぁ。
いかがでしょ?


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(葉山海月さん)

 そこにいたのは、あなたの奥さんだった!
「くふぅ! あなたは勇者活動にかまけて、あまりにも家庭を軽んじすぎた! おかげで子どもの成績は下がり、ぐれまくって今は一家離散! だけど、もういいわ! 新しい恋はすでに見つけたっ!
 我々は、勇者の妻代表としてっ! 勇者撲滅運動を行うっ!」
 襲い掛かる奥さん!
 しかも、相手は「あなたの弱点」を知り尽くしているのだっ!
 この強敵に、あなたはなすすべもなく倒れ。
 そして、あなたの家庭に平和が訪れた。

+++++++++++++

(かなでコメント)
生々しい!
かつて、星新一が「一億総趣味時代になったのはいいけど、趣味にかまけて、実生活がダメダメになるのはダメ」みたいな発言をしていましたが、そんな感じですねー。
いや、この場合「魔王征伐」は仕事だから、仕事中毒ですかねー。


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(七尾八尾さん)

 ドアの向こうの、漆黒の王座。
 しかし、そこには、誰もいないっ!
「油断するな! そこの陰とかに潜んでいるかもしれない!」
 念のために、部屋の中央に陣取って固まりながら、あたりを見回す!
「おおい! 魔王っ! 出てこーい!」
 しかし、その声は、うつろな王座にこだまするばかり。
 おかしい、ここまで来るまでに、何か間違った情報を仕入れたのか? 手順を間違えたのか?
 それとも、こうして疑心暗鬼の迷宮を漂わせ、そのスキを襲おうというのか?
 額に脂汗! その時、いきなり扉が開かれた!
「魔王! いるか!? 勇者様ご一行が、貴様といざ尋常に勝負!?」
 みると、見慣れない装備をしたパーティが、ドアを後ろにして、こっちをヤル気満々で見ているではないか!
「はっはーん! 魔王め! 人間のパーティに化けて、我々をあざむこうって魂胆だな! しかしその手には乗らん!」
「ち、ちょっと待て! 我々は勇者のパーティ……」
「嘘コケ! こんな上級魔獣やら致死率100パーセントの天然トラップ! さらに、人が住めない過酷な環境で平然としているっ! それが『魔族』を統べる魔王である証拠だっ!」

 教訓
 悪玉と同じ。勇者はヒトツとは限らない。

+++++++++++++

(かなでコメント)
なるほど! 「勇者は一人だけ」という思い込みをついた展開です!
家庭用のコンピューターゲームでは「一人専用」RPGはおなじみですけど、そのプレイヤーごとに、感じる物語も違う……。
それをクロスさせたら? って感じが光る一品です。


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

 改めて、皆さん! たくさんのご応募ありがとうございます!
 みんなで考えたショートリドルストーリーの、お味はいかがだったかな?
 今回はファンタジー系なんで、みんなの食指が動いたのか、かなり、味の濃密な作品がこんなにも豊作!
 あらためて、お礼申し上げます。
みんな甲乙つけがたい出来だけど、印象に残ったのは、何気なく書かれたワードをヒントに、推理論理劇を繰り広げた「帰ってきた冒険者さん」
 その語り口の巧みさに、一本!
 緒方直人さんの、強烈などんでん返しを、シンプルにすっきりまとめてあるのも、印象に残りました。
 ジャラルさん、竹は速いさんの「魔王一行の事情」も、何となくハートフルでシニカルでにやりとしました!
 あと、ジャンルがいつの間にかクロスオーバーしてしまう作品も、竹は速いさん、めくりたまえさん、葉山海月さん、ナナカマドさん「これだけのものが!?」って仰天してます!
 かと思えば「正統派最終回」!?を目指す、紫隠ねこさん。
 ヴェルサリウス28世さんの、連続大河ショートショート?を目指すような連作へのチャレンジも面白かったです。
 回数を重ねるごとに、より洗練された物語が集まってきているように見えるのは、かなでだけですか!?

 締め切りは終わったけど、ここに応募された答えにこだわらず、みんなでご自由に謎の続きを考えて欲しいの。
 魅力的な謎は、それだけで一つの物語。
 それでは、次回の「問題編」
 あなただけのオリジナルストーリー、ご応募お待ちしております!
 どうぞよろしくお願いいたしますぅ!


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2022年5月14日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第478号 No.3398

From:水波流
通勤のお供に古き良きファンタジーをと、長らく積ん読だった短編集・ドラゴンランス英雄伝を再開し、ようやく読み終わりました。
各作家ごとの色があり、面白い短編集でした。
しかし安田均先生のあとがきの「戦記・伝説・英雄伝と完結に6年もかかってしまい……」という記述は今読むと驚かされます。6年で18冊、1年3冊ペースで出ていた訳で、当時の熱狂ぶりがうかがえますよね。
さてこの先、未読な「序曲(3作品)」に進むか、「秘史(3作品)」か、それとも「魂の戦争(三部作)」か……。
レイストリン戦記3・4の発売に備え、悩むところです笑

From:葉山海月
「ネコ」えさってありますよね。
「ネコ」牛乳ってありますよね。
間違って「ヒト」牛乳を猫にあげ、「ネコ」牛乳を飲んじゃいました。
二つの存在の違いってナニ!?

From:中山将平
僕、実はFT書房のホームページの作成にも関わっています。先日電子書籍についてのページを作成しましたので、お知らせを。
「クトゥルフのいざない」や「クトゥルー短編集」、「クトゥルー短編集2暗黒詩篇」の一部作品等が、Amazonで入手していただける状態でラインナップされています。
それ気になるぞという方は以下のURLをご覧ください。
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さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。


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■5/8(日)~5/13(金)の記事一覧
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2022年5月8日(日) 紫隠ねこ FT新聞 No.3392

『デストラップ・ダンジョン』小説リプレイ 第10回 
・海外ゲームブックにも造詣が深い、紫隠ねこ氏によるリプレイ記事、第10回をお届けしました。
いよいよ死闘も本番! 闘技場へ!
闘技場の戦いにおいて、武器以外に使用が許可されている装備はポーション一食のみ。
そんなシビアなシチュエーションの中、闘技場には容赦ない強敵が放たれる。
そして、死闘の末、フィリアの前に立ちふさがるものは……。
その鬼畜・外道っぷりは、まさに『デストラップ・ダンジョン』!


2022年5月9日(月) 杉本=ヨハネ FT新聞 No.3393

「若かりし頃のTRPGの思い出」最終回(前編)
・FT書房リーダー・杉本=ヨハネ氏による定例記事配信。
「若かりし頃のゲームブック/TRPGの思い出」シリーズ。
長らくお届けしてまいりましたが、今回、最終回に突入!
大学院まで進学し、就職という社会への荒波に飛び込むヨハネさん。
「自分が大好きなTRPGやゲームブックに関係する仕事をしたい!」
その夢のために、「就職活動」に踏み込むが……。
若き日のヨハネさんの葛藤。そして、どうしてFT書房が生まれたか。
前後編に分けて、熱く語ります!


2022年5月10日(火) かなでひびき FT新聞 No.3394

『これはゲームブックなのですか!?』vol.72
・バーチャル図書館委員長かなでひびき氏がゲームブックに関係ありそうでなさそうな周辺のよもやま話をしていきます。
今回紹介するものは『ファミダス ファミコンメカ編』(ゲームサイド編集部・編 マイクロマガジン社)!
『グラディウス』「ビックバイパー」に、キャラバンシューティングの代名詞タイトル。『スターソルジャー』の「シーザー」。
戦闘機、プレイヤーキャラにとどまらず、ファミコンで出てきたメカを網羅してやる! って勢いに、思わず熱い涙が!
無限に広がる空想の秘境を、愛機で駆け抜けた思い出がよみがえりますっ!


2022年5月11日(水) ぜろ FT新聞 No.3395

第5回【サーチ&スレイ】ゲームブックリプレイ
・テンポのよい語り口で勝負する、ぜろ氏のリプレイ記事、第282回をお届けしました。
隊商の中に紛れ込んだ変身獣を探して討伐するという作品「サーチ&スレイ」
奴が化けている、容疑者候補は7人。
タイムリミットは、隊商にとっても変身獣の腹具合にとっても、目的地のニュレンセッツに到着まで。
前半のちょっとした善行が実を結び、ウェルタースを心強い味方としながら、そろそろ告発をする覚悟をしなければ……。
しかし、その覚悟も煮え切らないまま、実に意外な「事件」が一行を襲う!
スリリングな展開に、あなたの目も釘付け!


2022年5月12日(木) 中山将平 FT新聞 No.3396

クトゥルフとゲームブック 第73回
・FT書房のイラストレーター・中山将平氏によるクトゥルフ神話やゲームブックに関するコラムをお届けしました。
今日の記事はクトゥルフ神話に描かれる万物の王「アザトース」
その「意識」について。
クトゥルフをはじめとする邪神勢力の中で最高の地位をしめる」と描かれることもある存在。
しかし、その描写となると!?
そこのところをポイントに、「アザトース」をどうとらえるのか、考察を進めていきます。


2022年5月13日(金) 紫隠ねこ FT新聞 No.3397

ヲかシな建築@みんなの本棚226 
・本棚に並んでいるもので「これ、知ってる?」と言いたくなる作品をあなたに紹介する記事。
第226回は紫隠ねこさんからのオススメ本、『ヲかシな建築』 埜々原/著でした。
本作は、普通とは一味違った建物のイラストをまとめた同人誌になります。
丘陵のドライブイン、起伏のある地形に築かれた多坂の街、ある邸宅の蔵書棟……本作に収録されている建物はどれも風変わりですが「もしかしたら世界のどこかにあるかも知れない」と思わせる建築デザインは、奇妙なもの大好きなあなたの琴線を引くものばかり!?
一度お試しあれ!


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■今週の読者様の声のご紹介
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ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。
紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。
すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。

↓↓

(たまねぎ須永さん)
ヨハネさん、誕生日おめでとうございます! 来年こそは誕生日プレゼントとして寄稿せねば!

(お返事:杉本=ヨハネ)
ありがとうございます!
レベル45になりました……いつでも寄稿は歓迎しておりますよ!


(ぜろさん)
いよいよスロムとの戦いが始まってしまいましたね。原作どおりだと残念な結末になってしまうわけですが、先のミノタウロス戦の戦意喪失で戦闘終了になるのが伏線になっていることを願ってやみません。もし生き残ったとしても、迷宮奴隷になってしまうでしょうから、良いとは言い難いですけど。
それにしても、食料で体力を回復するのはこうして小説風に表現すると難しいものですね。

(お返事:紫隠ねこ)
ありがとうございます。
原作の闘技場でのデスマッチは印象深い場面で、どう頑張っても避けられないのは当時ショックを受けました。
それでもスロムが途中の試練を上手くこなしていれば、決闘をする事になっても戦いの結果は少し違ったのではないかと思っています。
リプレイの方では一撃必殺の毒針に刺されてしまっている訳で、たとえ戦闘が中断されたとしても、スロムが生き延びられるかどうかに関しては難しい所です。
食料による体力回復は、ゲームブックを遊んでいる時はあまりに気にならないのですが、小説形式にすると「突然ゲームっぽい描写が出てきたぞ」という風になってしまいますね。
グレイルクエストのように、回復手段を傷薬に変更しておくべきだったのかも……?
原作だとあの場面で休憩できる時間は二十分だけなので、食後にすぐ運動しても大丈夫なのか心配になってしまいます。
フィリアとスロムの戦いの決着がどうなるのか、次回もお楽しみください。今回もご感想ありがとうございました。


(緒方直人さん)
『デストラップ・ダンジョン』小説リプレイ 第10回、今回も面白かったです。
うわーい、そっちの毒がありましたか。さすが設定に抜かり無しですねぇ(悔)
おのれトルグリム憎い奴。やはり運命には逆らえないのか、それともアレンジ版ならではの光明が射すのか。ハラハラしながら次回の決戦を待ちたいと思います。

(お返事:紫隠ねこ)
ありがとうございます。
リプレイである以上、サイコロを振る場面の順番は原作通りであるため、この決闘を避ける事だけはできないのです。
とは言え、話の展開は原作とは微妙に異なっています。リメイク版の本文では、フィリアは涙を流しながら剣を構えますが、リプレイでは「戦いは不可避だ」と早い段階で割り切らせています。
定められた運命に変化はないのか、それは今回のエピソードだけでは分かりません。どのような決着が待っているのか、次回もどうぞお楽しみください。
小説寄りの構成なので、ゲームブックのリプレイとしては、かなり異色だと自分でも思っています。
でもパラグラフ間や一文で済まされる描写の中でキャラクターが何を考えているのか、他の登場人物とどのような会話をしているのか、それを想像するのって面白いじゃないですか。
そういう訳でアレンジ分は相当多めなのですが、楽しんで頂けているようで何よりです。今回もご感想ありがとうございました。


(紫隠ねこさん)
『これはゲームブックなのですか!?』楽しませて頂きました。
私の場合、ファミコンメカだと「高機動戦闘メカ ヴォルガード2」のヴォルガード2が思い入れあります。
攻略本のイラスト見た限りだと武装がバックパック換装式で、腕組みして8門のビーム砲を展開している8方向ショットのイラストがお気に入りでした。

ビッグバイパーは、機首がアローヘッドみたいになっている双葉社ゲームブック版のデザインが好きですねー。誰か造形化してくれないものだろうか……。

戦闘機ではありませんが、フライトユニットを背負っている「ガーディック外伝」のミリアも好きだったりします。

(お返事:かなでひびき)
ありがとうございます。
かなで、はずかしながら『ヴォルガード 2』プレイしたことないんですが、当時友達、そして雑誌なんかで取り上げられていたことを覚えております。
今、ざっと見たんですが、名作みたいですねー。

かなでも、ゲームブック版『グラディウス』のイラストの自機には惚れました!
あの、『R・TYPE』のような、有機的デザインアレンジ、しびれましたね。
かなでも、プラモから、ガチャフィギュア『シューティングゲームヒストリカ』まで、ビックバイパーに手を出しましたが、本当にフィギュア出たら、買いますよねー。

『ガーディック外伝』ヒロイン……しかも美少女が戦闘機に!? まだ『擬人化』……『艦これ』もなかった時代に、度肝を抜かれた覚えがあります。
しかも、シューティング好きなら敬愛してやまないコンパイルのゲーム。
いつかは存分に味わってみたいものです。


(ジャラル・アフサラールさん)
考えあわせますとD&Dの権力者、ろくな奴がいないな(笑)と思います。クラシックD&Dのシナリオで一番真面?な権力者は『アンバー家の館』の魔道師貴族のステファン・アンバーでしたね。報酬も気前良かったし(笑)。でも一族がアレな人ばかりですがwww

(お返事:岡和田晃)
ステファン・カラメイコス3世やアリーナ・ハララン、アルテリス・ペンハリゴンなんかは、しっかりした為政者だと思いますよ。ステファン・アンバーの宝はたしかにすごいですね。まさか、◯◯ッ◯◯のリングとは……。


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2022年5月13日金曜日

ヲかシな建築@みんなの本棚226 FT新聞 No.3397

「みんなの本棚」のコンセプトは「読者参加+シンプルな本紹介」です。
FT新聞読者が蔵書のなかから、FT新聞をお読みいただいているあなたの関心をひきそうな作品をピックアップし、簡単にご紹介してくださるというものです。
第226回は、紫隠ねこさんからのご紹介です。
よろしくおねがいします!

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◆まえがき
おはようございます。紫隠ねこです。
このコーナーで私が蔵書を紹介するのは三年振りになります。
私自身もつい先日の出来事のような気がしていたのですが、時が経つのは早いとしみじみ思います。
今回は、変わった建物をまとめたイラスト集を紹介させていただきます。


◆『ヲかシな建築』 埜々原/著

本作は、普通とは一味違った建物のイラストをまとめた同人誌になります。
洋風なのか和風なのか、現代世界なのかファンタジーなのか、それぞれの雰囲気が混ざり合った不思議な建物がジオラマ風に描かれています。
色鮮やかなカラーイラストの脇にある線画には、建物の構造や周辺のオブジェクトについての設定が記されているので、合わせて読むとより楽しめると思います。

丘陵のドライブイン、起伏のある地形に築かれた多坂の街、ある邸宅の蔵書棟……本作に収録されている建物はどれも風変わりですが「もしかしたら世界のどこかにあるかも知れない」と思わせる建築デザインが、個人的に気に入っています。
表紙に描かれたトタン屋根のマンションも妙な味があって、これに関する設定も拝見したかったです。
建物にまつわるショートストーリーも作品世界の「風」を感じられる要素で、本作に触れる事によって、新しい物語のアイデアが湧き上がってくるかも知れません。

同人誌と聞けば、真っ先に版権作品の二次創作を思い浮かべる方も多いと思うのですが、本作のように特定のテーマにしぼったオリジナルイラスト集や解説本も面白いものです。
ふと気付いた時にシリーズの続編が出ている事もあり、久し振りの再会を味わう事もできるのも、同人誌という媒体ならではの魅力でしょう。
本作も一回限りのテーマだと思っていたのですが、二年越しで2巻が発表されたらしく、今度はどのような建物を見る事ができるのか私もワクワクしています。

本作は同人アイテム専門店「メロンブックス」専売作品で、近所に店舗がない場合でも、オンライン通販で購入する事ができます。
温かい色彩の一味違った街並に興味がある方は、ぜひとも本作を手に取ってみてください。

◆書籍情報
『ヲかシな建築』 \1,257(税込) 2020/2/9
著者:埜々原
出版:NONOHARA WORKS


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◆次回予告(編集部より)
 コンセプトにあるとおり、次はこれを読んでいるあなたの出番です☆
 今、本棚に並んでいる蔵書から、「紹介したいなぁ」と思うものをとりだしてみてください。
 あとは感想欄から「この本を紹介したい」とご連絡いただければOKです。
 おってこちらからコンタクトをとらせていただきます。

 ちなみに本棚に並んでいるならジャンルは問いません。
 マンガ、雑誌、画集、写真集、小説でも学術書でも、なんでもござれです☆

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2022年5月12日木曜日

クトゥルフとゲームブック第73回 FT新聞 No.3396

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クトゥルフとゲームブック 第73回
(中山将平)

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 おはようございます。
 実はFT書房公式ホームページの更新も手掛けているイラストレーターの中山将平です。
 突然僕らが使っている各種URLを発表したくなりましたので、以下にまとめさせていただきます。

 FT書房公式Twitter(まだの方はフォローも是非)
 https://twitter.com/ftshobo

 FT書房公式ホームページ
 https://ftbooks.xyz/

 通販サイトBoothのFT書房のページ
 https://ftbooks.booth.pm/

 さて、そのお話はこれくらいにして本題に移りたいと思います。
 今日の記事はクトゥルフ神話に描かれる万物の王「アザトース」の「意識」について描くつもりです。
 題して「アザトースには意識があるのか!?」。
 この神性は、「クトゥルフをはじめとする邪神勢力の中で最高の地位をしめる」と描かれることもある存在。
 「魔皇」だとか「盲目にして白痴の王」だとか、様々な呼ばれ方をするようです。
 クトゥルフ神話の世界観を形成する大きな要素の一つだと感じますので、今回話題にしてみようかなと思いたちました。
 「これからクトゥルフ神話作品を楽しむぞ」という方が作品に親しみを感じられる記事に出来たら幸いです。

 それでは、「アザトースはどんな邪神なのか」というお話から始めましょう。

◆ 様々な邪神を生み出した存在、それがアザトース
 アザトースの姿は、なんとも形容しがたいものとして描かれることが多いようです。
 泡のようなものの集合体から触手が生えている姿だったり、巨大な眼や牙を備えた悪魔的な顔のある怪物と描かれたり。
 よく見かける共通点は宇宙空間に浮かんでいることでしょうか。
 ラヴクラフトの小説でも名前は複数作品に登場しますが、詳しい描写は限られている印象を持っています。
 それ故にやはり不明な点が多く、謎多き存在といえそうです。

 クトゥルフのように地球を過去に支配した存在を「旧支配者」と呼ぶのに対し、宇宙にいる(あるいは別次元にいる)邪神を「外なる神」と呼んだりすると聞いたことがあります。
 その「外なる神」の中でも頂点に位置する存在がアザトースらしいのです。
 その他の「外なる神」ヨグ=ソトースやニャルラトホテプ、それから「旧支配者」クトゥルフ等の始祖的存在なのだとか。
 僕の中では、「混沌」を絵に描いたような魔王なのだろうと想像しています。

 付属的な情報として、取り巻きとしてフルートや太鼓を演奏する何者かが周囲にいるらしいですよ。

◆ アザトースに意識はあるか!?
 さてさて、実はここからが本当の本題なのですが、このアザトース「意識がない」状態だとよく描かれるようです。
 というのも、文字通り「自ら意図をもって行動することがない」状態らしいのです。
 考えてみれば、ラヴクラフトの小説「ダンウィッチの怪」においても、儀式によって干渉した邪神は「副王」と呼ばれることもあるヨグ=ソトースの方でした。
 ヨグ=ソトースは「時空の影響を無視できる邪神」というイメージなので舞台が地球である以上登場は必然だったのかもですが、「最高神」ともいうべきアザトースではなかったことが心に小さく引っかかったことを覚えています。

 それでちょっと注目して調べてみたのですが、どうやらこの「意識がない」という設定、作品によって、あるいは書き手によって事情が異なるようなのです。

 ラヴクラフトの作品では先述の「盲目にして白痴の王」という言葉がある一方「冒涜的な言葉を発している」と思われる描写もあり、イマイチ設定がはっきりしないように思われます。
 ダーレスの作品ではアザトースは旧神(以前記事にした、人間にとって「善」といえる神)たちと戦って敗れ、意識を奪われた状態のようです。
 その他の作家の作品でもそれぞれ性質が異なることを感じています。

 クトゥルフ神話の根幹を作る一要素でありながら、その性質は場合によって大きく差のあるもののように思えるのです。

◆ 創作とアザトース
 とすると、次に考えるのはやはり個人的に「創作の場においてアザトースをどう扱うのか」という疑問かなと。
 というのも、作品を楽しむ上では登場する毎に「ああ、この物語ではこういう設定なんだな」と思うことで問題ないと思うのです。
 しかし、「新たに自分でクトゥルフ神話作品を作る」場面では事情が異なってこないでしょうか。
 なぜなら、アザトースの設定は宇宙や世界の成り立ちそのものを決めてしまう可能性を含んでいるように思えるからです。

 それを人間に干渉することのない「意思なきもの」として描くのか、あるいは「人の理解を越えた意識あるもの」として設定するのかで、物語の持つ意味が変わってくることもあるかもしれません。
 作品ごとにそのテイストに合わせて設定を選ぶことになるだろうなぁと思っています。

 最後に、ニャルラトホテプが「外なる神のメッセージを伝えるもの」(アザトースの使者のような存在)として登場する場合があることを書き加え、今日の記事を終わりたいと思います。

 それでは、今日はこのあたりで。
 良きクトゥルフ・ライフを。

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