第4回【素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜】ローグライクハーフリプレイ
※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。
ぜろです。
ローグライクハーフリプレイ「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」をプレイしています。
主人公ポストんは、おパンツデザイナーのビビエ氏に素敵なおパンツを作成してもらおうという目的で、竜鍵諸島の都市マックルーに来ました。
途中知り合った相棒ドナとともに、マックルーの町を探索します。
途中ゴマンデル診療所で、神々しいヒゲを移植してもらい、さらにチャーミングに。
さあ、ポストんはビビエ氏におパンツを作ってもらうことができるのでしょうか。
【ポストん レベル10 技量点:1 生命点:5/6 器用点:5 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(片手武器・斬撃)
シノビ装束(革鎧・生命点+2 器用ロール+1)
【食料】0
【金貨】0
【持ち物】
1星見のレンズ
2宝石(金貨25枚)
3ヤコウミツメ酒(1本):食料がわり。あと発光。
4火亀鍋
5ホム
6ビビエの老眼鏡
【未使用経験点】0
【従者】
黒子(弓兵・射撃+1・斬撃)
【相棒】
【ドナ 技量点1 生命点6/7 器用点4】
【装備】
軽い武器(斬撃 攻撃-1)
弓矢
革鎧(生命点+2 器用ロール+1)
●アタック01-8 ピチパツスパッツ団ふたたび
【32 ピチパツスパッツ団】
ピチパツスパッツ団は、反社会的な活動を通しておパンツを駆逐し、宇宙をスパッツで満たそうという集団だ。
今回の竜鍵諸島への旅程の冒頭で、ピチパツスパッツ団に宇宙船をジャックされるという事件があった。
なんとか阻止したが、逃げられてしまっていた。因縁の相手ではある。
そんなピチパツスパッツ団に、こんなところで遭遇するとは。
向こうは、まだ私たちの存在に気づいていないようだ。
私もドナも黒子も、隠密行動は得意中の得意だ。
そして彼らの会話を拾い、次の企てを知った。
ピチパツスパッツ団は、おパンツ勢力を弱めるために、この先にいるビビエ氏の誘拐を策謀していたのだ。
そんなこと、させない。
私たちは、スパッツ団の目の前に立ちはだかった。
「何者だ!? ……と、お前はあの時のザリガニ野郎」
「ポストん。宇宙忍者だ。今後とも、よろしく」
「名前なんてどうでもいいんだよ。俺たちの邪魔ばかりしやがって。ビビエの前にお前からおパンツを履けない体にしてやる」
挨拶にも応じないとは非常識な奴らだ。
食らわせてやらねばなるまい。しかるべき報いを。
【ピチパツスパッツ団 レベル4 出現数4】
ピチパツスパッツ団は0ラウンドで煙幕攻撃をしてくる。
それにより、こちらの攻撃を決めるサイコロにマイナスのペナルティがついてしまうという。
しかし大丈夫。体が発光していれば、その効果を打ち消せる。
私もドナも、ついさっきヤコウミツメ酒を呑んだことで、体がヤバいくらいに光っているからな。
よく考えてみたら、こんな光る体でよく隠密行動が取れていたものだ。
向こうの特殊攻撃の効果がないのがわかったので、通常の戦闘で片づけてしまおう。
彼らは途中で逃走する気はなく、最後まで戦うつもりのようだ。
よかった。こっちも逃がす気はさらさらないからな。
まずはこちらの射撃からだ。
射撃は通常の攻撃ではなく、器用点を使うことで命中力を上げることができる。
まずは数を減らすことが肝心なので、今回は私もドナも、器用点を用いて攻撃することにした。
どちらも成功。スパッツ団あとふたり。
その影で黒子がサイコロの出目1でファンブルしていたが、気にしない。
スパッツ団の攻撃が私とドナに来る。
私はサイコロの出目1、ファンブルで失敗し、生命点1点のダメージ。
ドナは軽々と避けている。
さあ、ピチパツスパッツ団はあと2人だ。
私とドナの攻撃が当たれば……!
しかし、私は外してしまった。ドナは危なげなく命中させている。
黒子はまたしてもファンブルだ。出目がふるわない。
スパッツ団はあと1人。すでに団とは呼べないな。
なのにまだ諦めず、私を攻撃してくる。
私を選んだのは、さっき派手にファンブルで攻撃を受けてしまったからか。
私の方が当てやすいと思ったのだろうな。
しかしそうはいかない。
今度はサイコロの出目6で余裕の回避だ。
そして今度は私の番だ。
と、ここで私が決めれば格好良かったのに、私は外し、ドナがクリティカルで最後の1人を倒したのだった。
結局ほぼドナに倒してもらったようなものだった。
私はヤコウミツメ酒を呑んで生命点を回復させながら、ふん縛ったスパッツ団のメンバーから、ビビエ氏の居場所を聞き出した。
誘拐計画立ててるくらいなんだから、当然場所は把握していた。
これでビビエ氏のところへ行けるぞ。
次が最終イベントだ。
●アタック01-9 ポストんと黒曜ヤドカリ
【最終イベント 黒曜ヤドカリ】
最終イベントなのに、タイトルがビビエさんじゃなーい。
いきなり黒曜ヤドカリとの戦闘イベント発生っぽい書き出しだけど、どういうシチュエーション?
黒曜ヤドカリは、特殊な鉱石でできた殻をもつ巨大なヤドカリだ。
殻の周囲では重力異常が起きており、獲物の動きを鈍らせてハサミで仕留める捕食スタイル。
マックルーに来て最初にあった重力球のモニュメントを連想する。
モニュメントなのに、軽いフワリミミナガがくっついてしまって困っていたっけ。
で、そこに黒曜ヤドカリがいるために、私たちは異常重力に引き寄せられようとしているわけなのだけれど。
このままではヤドカリに捕食されてしまう。
そのとき、黒曜ヤドカリが雄叫びをあげた。
何が起きた?
私の方に、しゅるりと何者かの手が伸びた。
持ち物入れからビビエの老眼鏡が抜き取られる。
ゴマンデル診療所から、届けるようにと頼まれていたものだ。
「やっぱり、これがないとね。届けてくれてありがとうボウヤたち」
声の方を見ると、まさにビビエが老眼鏡をかけているところだった。
ビビエは手長族。その長い手を伸ばし、私の懐から老眼鏡を抜いたのだ。
そして、黒曜ヤドカリの雄叫びの意味もわかった。
ビビエは、黒曜ヤドカリの殻になんらかの器具のようなものを突き刺している。
そこから、糸が紡ぎ出されてくる。ビビエはそれを巻き取ってゆく。
雄叫びは、黒曜ヤドカリが殻に器具を突き刺したときの悲鳴だったのだ。
「黒曜ヤドカリの殻からは、特殊な糸が紡げるのさ」
糸を紡ぎながら、ビビエが言う。
「悪いけど、手伝っておくれでないかい。私が糸を巻き取るまで、あいつを押さえつけておいてくれ」
なるほどわかった。ビビエは元気なばあさんだ。
では、戦おうか。
【黒曜ヤドカリ レベル6 生命点5 攻撃回数3】
レベル6だってえ?!
レベル6のクリーチャーなんて、これまで会ったことがない。
超強敵じゃないか。攻撃なんてほとんど当たらないぞ。
私史上最強のクリーチャーとの遭遇が、コミカルな作品のゆるいシチュエーションでのラスボス戦だとは。
が、ここで朗報。
これまで使い道がわからなかったアイテム「星見のレンズ」。
これを持っていると、ビビエがそれを持ちいて援護をしてくれる。
1枚につき1点、攻撃ロールに加算ができるという。
私は1枚持っているから、1点加算だ。
そうかこの作品、探索の過程でいかに多くの星見のレンズを手に入れられるかがキモだったのか。
ところで、残念なお知らせもある。
黒曜ヤドカリは、斬撃に強い。
そのため、斬撃タイプのキャラクターは、攻撃ロールにマイナスのペナルティが課せられてしまう。
あいにく、私もドナも黒子も、全員斬撃タイプだ。
つまり、星見のレンズと斬撃ペナルティが相殺されて、結局プラマイぜろ。
レベル6のクリーチャーを、レベル6としてそのまま相手しなければならないということだ。
死闘の幕が開いた。
最初は私たちの飛び道具からだ。
私もドナも、器用点を用いて射撃を行う。
最後なので出し惜しみはなしだ。
結果、私の攻撃が命中した。黒曜ヤドカリの生命点、残り4点。
ドナのサイコロの出目は1。ファンブルだ。
残念。泣く子とファンブルには勝てない。
なお、黒子の攻撃は普通に外れた。
ここで、黒曜ヤドカリの0ラウンド攻撃が、来る。
重力異常が強くなった。
【幸運ロール】か【筋力ロール】で抵抗できる。
私たちは器用点キャラなので、技量点で代用するほかない。
私はクリティカルで成功。ドナもサイコロの出目5で成功。
なんと黒子もクリティカルで成功だ。
誰も重力異常の影響を受けなかった。
重力球のモニュメントで、重力の影響下で人助けをした経験が役立っているのかも。
次いで、黒曜ヤドカリの攻撃が来る。回数は3回。
私、ドナ、黒子がそれぞれ狙われる。
結果、ドナと黒子が攻撃を受けてしまった。
黒子はここで退場だ。
黒子は消えても、また時間のあるときに私の忍術で無尽蔵に復元できるから問題ない。
さあ、ここからが本番だ。
レベル6の相手から、生命点4点を削るのは大仕事だ。
長期戦が予想される。私たちの生命点と、どちらが長持ちするだろうか。
次のラウンド。私の攻撃がクリティカルした。黒曜ヤドカリの生命点、残り3点。
黒曜ヤドカリの攻撃回数は3回。
私とドナが1回ずつ受けたとして、もう1回分をどちらが受けなければならない。
その時の生命点の残り具合で決めよう。
今回は私1回、ドナ2回。
ドナが1回クリティカルで回避したが、あとはもらってしまった。
私とドナ、それぞれ1回ずつ攻撃を受けて、残り生命点は5点と4点。
黒曜ヤドカリのハサミを私のハサミで受けようとしたが、そもそもサイズが違いすぎて歯が立たなかった。
3ラウンド目。
私たちの攻撃はまるで当たらず。
逆に、黒曜ヤドカリの攻撃はすべて私たちにヒットした。
これだよ。こうなることを恐れていたんだ。
私の残り生命点は4点、ドナが2点になった。
早くもピンチだ。
しかし4ラウンド目も私たちの攻撃は当たらない。
黒曜ヤドカリの攻撃は当たる。私の生命点が3点に減らされた。
ドナは神回避している。
そして5ラウンド目。
ついに私たちの攻撃が炸裂した。
私とドナ、両方の攻撃が命中だ。
黒曜ヤドカリの生命点、あと1点!!
ビビエが黒曜殻から糸を紡ぎ終えるまで、あとわずかだ。
しかし、黒曜ヤドカリの攻撃は容赦なく、私もドナも被弾。
これで残り生命点は、私が2点、ドナが1点になってしまった。
次の攻撃で仕留めきれなければ、もうあとがない。
確実にどちらかはやられてしまう。
これで決まれ!
私の攻撃は、サイコロの出目1、ファンブルだった。
しかし、ドナの攻撃が見事に命中し、黒曜ヤドカリはついに殻に閉じこもった。
戦意喪失。私たちの勝利だ!
ビビエが糸を紡ぎ終える。
「さ、終わったよ。あとは好きにするといい」
ビビエの作業が終わると、黒曜ヤドカリはさっさかとこの場を去って行ったのだった。
●アタック01-10 ポストんと最高の呪いのおパンツ
「ご苦労さん。あんたが眼鏡を届けてくれたおかげで助かったよ」
ビビエは、紡いだ糸玉を片手に話しかけてきた。
その糸玉は、艶やかな黒の中に星々がちりばめられているような光沢を放っていた。
不思議な糸だ。
ゴマンデル診療所でお使いを頼まれたおかげで、これ以上ない最高のシチュエーションでビビエに会うことができた。
私のセリフは決まっている。
今、この場で、おパンツの製作を頼むのだ。
もちろん、ビビエは快諾してくれた。
私は銀幕のスターにしておパンツ同盟の一員、ベル・ロックベーのしていたおパンツと同じものを希望したが、ビビエは即座に否定した。
私には、私だけに似合う特別なおパンツを作ろうと。
そして、たった今取ったばかりの宇宙色の糸玉を用い、特別なおパンツを作ってくれたのだ。
黒を基調とし、星々を散りばめたような最高の仕上がりだ。
私が満足していると、なんとそこへベル・ロックベー氏がやってきた。
こんなにあっさり有名人に会えるなんて。
私は感激する。しかしベル・ロックベー氏の歓喜の声が、それよりはるかに勝っていた。
「これがビビエさんの新作……! 素晴らしい!」
ベル・ロックベー氏が私のはくおパンツに感動している。
「ビビエ氏が新作を作ったという情報をいち早く察知してね。いてもたってもいられず、飛んできたんだ」
ベル・ロックベー氏は言った。
「ほかにも大勢のおパンツ同盟のメンバーが来ているよ。さあ、これからお披露目会だ。表に出てくれたまえ」
私は、大勢の観客の前でおパンツのお披露目会をすることになった。
なんだか夢のような展開だ。意味わからなさすぎる。
「じゃあ、次は撮影会といきましょう。こちらへ」
私は請われるがままに、ウッドデッキの方へと踏み出そうとした。
「待った! そっちへ行ってはいけない」
ビビエとベル・ロックベー氏の声がハモる。
しかし遅かった。私が足を踏み出す動作は止まらず、ウッドデッキに踏み出し体重をかけ……。
次の瞬間、床を踏みぬき、人型ならぬザリガニ型のギャグ穴を開けつつ、下の水路に落っこちた。
大勢の力を借りて助け出された私は、ビビエから説明を聞く。
重力制御の力を持った黒曜ザリガニの殻を使って作ったおパンツは、はいている本人にはまったく重さを感じさせない。
しかし、その実態はかなりの質量を持っている。ウッドデッキでは、おパンツの重量を支え切れなかったのだ。
なんてこった。
デザインは秀逸だけど、移動範囲が制限されてしまうじゃないか。
もはやこれは呪いの装備なのでは。
「楽しいものを見させてもらったよ」
ドナがそうつぶやいた。
彼にとって、新しい体験や変わった出来事は、なによりも楽しいものなのだろう。
そんな風にオチをつけつつ、経験値1点を得て、おパンツをめぐるこの冒険は幕を閉じるのだった。
〜〜【素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜】ローグライクハーフリプレイ 完〜〜
そして次回からは、このまま「竜鍵諸島の露店祭」シナリオのリプレイへと進みます。
今回は紙面の都合上、感想は2作品まとめてお届けしようと思っております。
【ポストん レベル10 技量点:1 生命点:5→2/6 器用点:5 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(片手武器・斬撃)
シノビ装束(革鎧・生命点+2 器用ロール+1)
【食料】0
【金貨】0
【持ち物】
1星見のレンズ
2宝石(金貨25枚)
3ヤコウミツメ酒(1本):食料がわり。あと発光。
4火亀鍋
5ホム
【未使用経験点】0→1
【従者】
黒子(弓兵・射撃+1・斬撃)
【相棒】
【ドナ 技量点1 生命点6→1/7 器用点4】
【装備】
軽い武器(斬撃 攻撃-1)
弓矢
革鎧(生命点+2 器用ロール+1)
■登場人物
ポストん 宇宙忍者。おパンツ大好き。ベル・ロックベー氏のおパンツに魅了され、手に入れるため竜鍵諸島へ。
ベル・ロックベー 銀幕のスター。おパンツ同盟の一員で、おパンツを広める啓蒙活動に一役買っている。
ビビエ 服飾デザイナー。特におパンツへの造詣が深いおパンツ職人。おパンツ界の神。
ドナ 仮面をかぶった謎の人。面白そうだから私についてきた。
Dr.ゴマンデル ゴマンデル診療所の医師。整形手術を行う。
■作品情報
作品名:「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」
著者:ロア・スペイダー
監修:杉本=ヨハネ
原案・設定:海底キメラ
ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編
https://booth.pm/ja/items/4671946
竜鍵諸島 〜フェスティバルだよ大集合!〜
https://booth.pm/ja/items/5331098
※「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」が収録されています。
本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。
https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg
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