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2020年5月31日日曜日

T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.12 No.2685

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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.12

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from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回は総勢18名のご参加を頂いております。途中参加ももちろん大歓迎!

毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/

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事件の結末

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■事件A:8人出撃
〈大断崖〉風の峡谷に放棄された古城が発見された。
スラムグリオン魔法学校の文献にも記される、へローム王国時代の著名な魔術師ダルゴンの大図書館ではないかと噂されている。
神の如き力を持つと言われた魔術師の1人、ダルゴンの遺した魔導書を手に入れることが出来れば、ひと財産である事は間違いない。
脅威予測)中
報酬)大

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「図書館といえば美人司書! これはロマンスの気配がしますねぇ。美人在るところに私在り。ロマンスの戦士ポル・ポタリア参上!! ……え? いない時もあった? ハハッナイスジョーク。気づきませんでしたか? 照れて隠れてただけですよ」
 一行はもはやお馴染みとなったポルの軽口を適当に聞きながしながら、峡谷の崖沿いの細い小道を一列になって進んでいた。〈風の峡谷〉の名が示すとおり、強い風が吹き付けており、一行は上着の前をかきあわせてじりじりと歩みを進めていた。
「それにしてもひどい風じゃなあ」
「地元の噂では、この先には昔から強い風が吹き付けてきて進めない場所があるんだとか。ただ、収穫のこの季節だけ風が止む時期があるそうです」
 スパイデイが黒髪を風になびかせながら、確認するように口にした。
「それで今まで発見されずにいたってわけか……」
 赤毛の少女エミリアが風よけのために深く被った外套のフードの奥から、隙のない目付きで呟いた。
「へローム王国時代から今まで、誰にも……か?」
 ドワーフの戦士クリフが異論を挟む。
「もしくは、見つけたと公表したくない何かがあったか……」
 一行は不安を胸に押し黙った。ひとときの沈黙にアンドレアがいつもどおりの穏やかな笑みを浮かべて話題を変えた。
「件の魔術師ダルゴンが活躍したとされるヘローム王国は、偉大なる魔術師カザンが王となり都市カザンと名を変えるまで栄えた王国ですね。およそ700年の歴史があります。ダルゴンはその時代に〈大断崖〉付近で〈四つの闇の道〉と呼ばれる迷宮を作り上げたとか。数多くの遺跡荒らしがその迷宮に挑んだとされますが……正確な記録はなにも残っていませんね」
「なにせダルゴンとやらは神の如き力を持つと言われた魔術師の1人だ。今でもどこかで生きていて、遺跡に群がる俺たちのようなのをあざ笑っていやがるのかもしれんな」
 東洋風の装束の戦士デュラルが皮肉な笑みを浮かべながら風の峡谷を見回した。その様子に誰かがゴクリと息を飲む音が妙に大きく響き渡った。そこへメックリンガー老が不安をかき消すかのように喚き立てた。
「なぁに、齢70を超えてついにワシも魔法使いになったんじゃ。かの城でダルゴンの魔導書とやらが手にはいれば、大魔道士への道すら開かれるに違いないわ! うむうむ」
 自分で口にした言葉に上機嫌となったメックリンガーは、覚えたての魔法語を確かめるようにぶつぶつと呟きながら先陣を切って歩き出した。一行は苦笑しながらその後を追った。


 数刻の後。
 峡谷の切り立った断崖絶壁に沿うように古城がそびえ立っていた。堅牢な石造りで円筒形の塔を持つ、小ぶりだが重厚な外観の城であった。城門へと続く道は依然、崖沿いの細い小道だけである。
「気をつけろ爺さん。踏み外したらあの世行きだぞ」
 エミリアが先頭を歩くメックリンガーに警告の声をかける。
「大丈夫じゃ。風もやんでおる」
「確かに、今のうちって事だな」
 一行は足早に小道を進んだ。最後尾で東洋風の少女シャオリンは目の前を仰ぎ見ながら、手にした小さな木彫りのドールを不安げにぎゅっと握りしめた。
「これが……図書館……?」


《知識を求める者のみ入館を許可する》
 古城の入口たる城門の上に掲げられた金属板には上位エルフ語でそう刻まれていた。
 城門は固く閉ざされていたが、エミリアが手早く機械仕掛けの罠を調べたあと《開け》の呪文石で解錠した。
「準備がいいなら、開けるけど」
 エミリアは背後を振り返るとぶっきらぼうに声をかけた。各々が小さく頷く。
 重い軋んだ音を立てて、城門の扉が開いていった。


「……どういう事じゃい、これは」
 クリフが困惑した様子で一行を顧みた。
 小さな控えの間には場内へ続くであろう扉と、その前にカウンターがあり、壁には《武器の所持を禁ず》《破壊魔術の使用を禁ず》と刻まれた金属板が掲げられていた。
「ふん、こんなもん、なんだというんじゃ」
 メックリンガーが鼻を鳴らしながら槍を片手にドアノブを手にすると、電流が走ったように全身が痺れた。たまらず槍を取り落とす。
「従ったほうが無難でしょうね」
 アンドレアが諦め顔で黒と赤、2本の剣をカウンターに置いた。残りの者もそれに習う。シャオリンがメックリンガーの槍を拾い上げてカウンターに置いた。
 メックリンガーは不満げな顔をしつつ、恐る恐るノブに手を触れた。今度は何事もなく、扉はすっと開いた。


「これは凄いですね……」
「とても1日やそこらでは回りきれんの」
 風通しの良い広間に足を踏み入れた一行は、辺りをぐるりと見回した。
 礼拝堂を模したような流麗な装飾が壁や天井を取り巻き、そこに大型の木製書架が延々と連なっている。辺りは不思議に明るく、魔力を持った淡い明かりが燭台に灯っている。一体いつから照らしているのか……。
 アンドレアは手近な書架から獣皮巻物を手に取ると、開いてさっと目を通して再び巻き取った。
「何が書いてあったんじゃ? 魔導書か?」
 メックリンガーが興味津々といった様子で近づいて問いかけた。
「いや……よくわかりませんが、日付と天気が羅列されていますね」
「なんじゃそりゃあ。そんなものが何の役に立つんじゃ」
「魔導書ではなくても、歴史書や薬学、図鑑など、古代から伝わる知恵と知識はとても大事ですよ」
 そのやり取りを聞きながら、デュラルが遠くの書棚に目をやりながら呟いた。
「とは言え、この棚をひとつひとつ、調べていく訳には行かないって事だけは確かだな」
 アンドレアは頷いて言葉を返した。
「これだけの蔵書です。目録があるはず。まずはそれを探しますか」
「もしくは特別な部屋か」
 エミリアが油断の無い目付きを周囲に走らせながら付け加えた。


 背の高い書棚を一瞥しながら進む。粘土板や竹簡、巻物、羊皮紙の束から、製本された書物まで、あらゆる本が収蔵されていた。
「とにかく分厚い本が良い本なんじゃ。昔っからそう決まっとる!」
 メックリンガーはそう言い放ち、先頭を切って歩き続けている。
 クリフは慎重に周囲を見回しながら、何か隠されたものがないか目を凝らした。《そこにあり》を使うにはあまりにも範囲が広すぎるのだ。
 同じようにシャオリンもキョロキョロと落ち着かなげに目を走らせていた。
 それとは対照的にポルは飄々とした様子で、特に警戒もせずにぶらぶらと歩いていた。
「な、なにかいます……!」
 スパイデイが怯えた様子で一向に目配せした。視線の先には壁面を背にカウンターが置かれており、そこには大きな人型の岩の塊が佇立していた。
「そこにありを使うかの……?」
「いや十中八九、魔法生物だろう。いきなり動き出されては厄介だ」
 クリフとエミリアが小声でやり取りを交わした。
「ハローハロー。ちょっと聞きたいんだけどね」
 全員が背筋を凍らせた。ポルが何気ない様子でカウンターに向かい、人型の岩塊に向けてくだけた様子で話しかけたのだ。
 不意に岩塊の双眸に当たる部分が赤い光を発すと、重々しい擦れる音とともに動き出した。
「ようこそおいで下さいました。御用は何でしょうか、ミスター」
 うやうやしく頭を垂れる岩塊……〈魔法生物ゴーレム〉を前に、一行はあっけに取られたように立ち尽くしていた。


「なるほど、で、キミは司書ってわけだね」
「そのとおりでございます、ミスター」
「残念、美人司書はおらず。ロマンスの戦士ポル・ポタリアの出番はまたの機会かねぇ」
 カウンターに乗り出しながら軽妙にゴーレムと会話をこなすポルの姿を、一行は少し離れて遠巻きに眺めていた。そこへしびれを切らしたメックリンガーが後ろから割り込んだ。
「ええい、そんな事はどうでも良いわ。魔導書はどこじゃ、魔導書は」
「蔵書の閲覧を所望されますか?」
「見るだけじゃのうて、持って帰りたいんじゃ」
「蔵書の貸出は致しかねます。来館者の皆様には閲覧のみが許可されております」
「ケチじゃのう」
「マスター・ダルゴンは吝嗇ではございませぬ。知識を求める方々に広く門戸を開かれております」
 にべもない司書ゴーレムの返事に、メックリンガーは不貞腐れたようにそっぽを向いた。
「どうやら分が悪いようだぞ、爺さん」
 デュラルが苦笑しながら肩を軽く叩いた。
「廃棄処分の蔵書でよろしければ、書庫にございますが」
 司書ゴーレムが淡々とした調子で付け加えた。


「〈狩人の間〉……〈狩人の間〉っと」
 シャオリンが書架の間から目当ての金属板を探して目を走らせていた。
「あの司書サンが言うにはそこが書庫だって事だけどサ……」
「ついでに掃除をお願いしたい、というのがどうにも気にかかるがの」
 クリフが顔を曇らせながら付け加えた。
「あったぞ。ここだ」
 エミリアが顎をしゃくった。
 重厚な木製扉に金属板が鈍く光っていた。クリフが念の為、《そこにあり》の呪文石を懐から取り出し、罠や仕掛けを無い事を確認した。
 小さく頷くと先頭を代わってポルが司書ゴーレムから預かった真鍮製の鍵で解錠をする。硬い金属音が広い閲覧室に響き渡る。
「ウッ……」
 むっと籠もった空気が鼻を突いた。かび臭い古い紙の匂いが漂っている。
 エミリアが背嚢からランタンを取り出し、手早く明かりを灯した。見通しは悪いものの、そこまで広い書庫ではないのが救いだった。
「右と左、どっちから行くネ?」
 シャオリンが振り返って意見を聞こうとした。その時、視界を何かがかすめた。カサカサという音とともに何か素早い大型の影が書架の角を曲がった。 
「……まずいぞ。何かいやがる」
 発光とともにデュラルの右手から粉々になった《そこにあり》の呪文石の破片がこぼれ落ちた。紫色の発光が書架の向こうに3つ。
 全員が慌てて腰に手をやるが、武器は入口に置いてきたままだ。
「やれやれ、掃除ときたか……」


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【戦闘】
PC:アンドレアMR40防5、デュラルMR30防5、クリフMR30防5魔防5、エミリアMR20防5、シャオリンMR20防5魔防5、スパイデイMR20防5、ポルMR20防5、メックリンガー老MR20防5
敵:ヒュージスパイダーMR80*3

1ラウンド:PC【203】 VS 敵【204】 /PC側に1ダメージ!(アンドレア40、デュラル30、クリフ30、エミリア20、シャオリン20、スパイデイ20、ポル20、メックリンガー20)

「ええい、武器はないのか武器は」
 メックリンガーは手近なホウキを槍代わりに防戦しながら、わめき散らした。

2ラウンド:PC【200】 VS 敵【216】 /PC側に16ダメージ!(アンドレア40、デュラル30、クリフ30、エミリア20、シャオリン20、スパイデイ20、ポル20、メックリンガー20)

 *ヒュージスパイダーA、特殊能力/毒の牙(スパイデイ/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)

「ぐわっ」
「スパイデイ、無理するな。下がれ!」
「い、いえ、子供たちのためにもがんばります。必ずお土産もって帰らなければ……!」
 スパイデイが噛みつかれた二の腕から大蜘蛛を引き剥がしながら、蒼白な顔で言葉を返した。
「盾がいるな……クリフ、竜牙兵を出すぞ」
「承知」

 *エミリア、クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ*2召喚。

3ラウンド:PC【250】 VS 敵【224】 /敵側に26ダメージ!(ヒュージスパイダーA71、B71、C72)

 *ヒュージスパイダーB、特殊能力/スパイダーウェブ(アンドレア/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
 *ヒュージスパイダーC、特殊能力/スパイダーウェブ(シャオリン/3ターンのあいだ攻撃力1/2)

4ラウンド:PC【229】 VS 敵【190】 /敵側に39ダメージ!(ヒュージスパイダーA58、B58、C59)
5ラウンド:PC【223】 VS 敵【179】 /敵側に44ダメージ!(ヒュージスパイダーA43、B43、C45)

 *増援:ヒュージスパイダーMR80*2

「くっ……こいつは」
「どうする? 一旦引くか」
「いや……」

 *アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。効果消滅。

《警告。館内での破壊魔術の使用は禁止されています》
 甲高い音とともに無個性な声が書庫内に響き渡った。

6ラウンド:PC【227】 VS 敵【303】 /PC側に76ダメージ!(アンドレア37、デュラル27、クリフ27、エミリア17、シャオリン18、スパイデイ3、ポル18、メックリンガー18、スパルトイA22、B22)

 *ヒュージスパイダーA、特殊能力/毒の牙(クリフ/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
 *ヒュージスパイダーD、特殊能力/スパイダーウェブ(デュラル/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
 *ヒュージスパイダーE、特殊能力/スパイダーウェブ(エミリア/3ターンのあいだ攻撃力1/2)

「くそっ許可を出さんか、この!」
「アタシたちは司書さんから掃除を頼まれてるんだヨ!」
 メックリンガーとシャオリンが叫んだ。すると不意に警告音が止んだ。
《制限解除。一時的に魔術の使用を許可します》

7ラウンド:PC【237】 VS 敵【299】 /PC側に62ダメージ!(アンドレア36、デュラル26、クリフ23、エミリア16、シャオリン17、スパイデイ2、ポル17、メックリンガー17、スパルトイA15、B15)

 *アンドレア、デュラル、スパイデイ、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
 *クリフ《イーゼルヴァンの黒き手》詠唱。ヒュージスパイダーAに10魔法ダメージ!クリフ10回復。
 *エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動! ヒュージスパイダーBに60魔法ダメージ! ヒュージスパイダーB死亡

8ラウンド:PC【262】 VS 敵【243】 /敵側に19ダメージ!(ヒュージスパイダーA29、B0、C40、D75、E75)

 *デュラル、屍人使いエリファスの杖を使用。《L2これでもくらえ!》発動! ヒュージスパイダーCに40魔法ダメージ! ヒュージスパイダーC死亡
 *ポル《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。ヒュージスパイダーADEに6魔法ダメージ!

9ラウンド:PC【280】 VS 敵【193】 /敵側に87ダメージ!(ヒュージスパイダーA0、B0、C0、D40、E40)

 *ヒュージスパイダーD、特殊能力/スパイダーウェブ(ポル/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
 *ヒュージスパイダーE、特殊能力/スパイダーウェブ(メックリンガー/3ターンのあいだ攻撃力1/2)

10ラウンド:PC【294】 VS 敵【107】 /敵側に187ダメージ!(敵全滅)

戦闘終了:アンドレアMR36/40防5、デュラルMR26/30防5、クリフMR30/30防5魔防5、エミリアMR16/20防5、シャオリンMR17/20防5魔防5、スパイデイMR2/20防5、ポルMR17/20防5、メックリンガー老MR17/20防5、スパルトイA MR15/30(送還)、スパルトイB MR15/30(送還)

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「た、助かった……」
 スパイデイが蒼白を通り越して真っ青になった顔で噛まれた腕を押さえながら震えていた。
 一行が手早く大蜘蛛の死骸を書庫の外に運び出すと、シャオリンが呼んできた司書ゴーレムがどこかへ運び去り、掃除用具で体液などの汚れを清掃した。 
 数刻後、〈廃棄処分〉と刻まれた金属板の書棚を探索した結果、10冊あまりの汚損や破損した古い羊皮紙の書物や、破れた獣皮巻物、バラバラになった竹簡などが見つかり、アンドレアが持参した大き目の皮袋に詰め込んでいった。
 一行はカウンターに戻り、今後の方針を相談した。重症を負った者もいる中、入手した蔵書を持って一度砦に帰還するべきではないかという意見も出る中、まだほとんど蔵書を調査できていない状況では、戻る判断をするには難しいところであった。
「どうしたものかな……」
 アンドレアが思案げな顔で一行を見回した。
「まだ魔導書を見つけとらんのじゃ、出直すにしてもせめて在り処だけでも調べてから帰りたいもんじゃ」
「そうは言っても、貸出は禁止なんだろ」
 メックリンガーの言葉に、エミリアが呆れた顔で返事をした。
「禁帯出の蔵書の閲覧を所望されますか?」
 司書ゴーレムが背後から声をかけてきた。一行の視線がゴーレムの双眼に集中する。
「2階特別閲覧室への入室には、それぞれ1冊の本の寄贈が必要です」
 一行が顔を見合わせた。
「それとも……館長への謁見を所望されますか?」


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
アンドレア
エミリア →《開け》の呪文石を使用した。
クリフ →《そこにあり》の呪文石を使用した。
シャオリン
スパイディ
デュラル・アフサラール →《そこにあり》の呪文石を使用した。
ポル・ポタリア
メックリンガー老

→帰り際、入口付近で警報が作動し、ゴーレムが後を追ってきた。一行の怪訝な視線の中、ポルが懐から1冊の書物を取り出した。
「いやぁ、なぜこんなところに紛れ込んだんでしょ。ナ、ナーハッハッ……」

→廃棄処分の蔵書を12冊入手した。1冊1冊は状態は悪いが、へローム王国時代の貴重な文献であるため、砦の参謀でもある魔術師ヴォーゼル卿の口利きでスラムグリオン魔法学校が12冊まとめて金貨500枚の値で買い取る事となった。


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■事件B:4人出撃
司令室にて、ガガック兵長と西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンが君たちを出迎えた。
「報告は聞いている。〈シャンキナルの森〉の西方エルフの聖地へ向かうのだとな。レックス砦から大規模な探索部隊を出すという提案もさせてもらったが……」
「聖地シャンスは我ら西方エルフの魂の拠り所。本来であれば諸君ら帝国人には踏み入って貰いたくない場所なのだ。無論、今が非常時であるのは承知の上でだが……諸君ら少数部隊のみでの同行を願いたい」
参謀である魔術師ヴォーゼル卿が言葉を続けた。
「聖地には意志を持つ古代植物や太古の魔術などが仕掛けられていると聞く。よいか、準備を怠るでないぞ」
脅威予測)中
報酬)小

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

 〈聖地シャンス〉……〈シャンキナルの森〉の奥のそのまた奥地。
 壁面に絡みつく蔦が幾重にも重なり、苔むした石壁もところどころ朽ちて崩れている。昼なお暗く、不気味なほどに静まり返る深き森の静寂を破り、武装した集団の行軍する物音が思いの外に騒々しく辺りに響き渡る。西方エルフの一団と、それに付き従うように数名が歩を連ねていた。
 遺跡の様子を横目で眺めながら、偵察兵のニンツは物珍しそうに、壁面の複雑な文様に手を伸ばした。
「ニンツ、その辺を無闇に触るなよ。太古の魔術が残っているぞ」
「お、おう」
 "片耳の"マロウズの警告に、ニンツは弾かれたように慌てて手を引っ込めた。
「……遺跡荒らしであった貴様らと共闘しているとはな。変われば変わるものよ。これだから森の外はなにがあるかわからん」
 西方エルフの隊長ギルサリオンはマロウズと並んで歩きながら、皮肉な調子で語りかけた。
「だから面白い」
「ふん……」
 ギルサリオンは視線を逸らすと、前方に声をかけた。
「そこを奥へ向かうと古代樹のテリトリーだ。近づかぬほうが懸命だな」
 前方を覗き込んでいたカーモネーギーは不安な表情で頷くと、歩みを遅らせてニンツに並ぶ。
「間もなく霊廟か」
 マロウズの問いかけにギルサリオンは冷ややかな口調で、やや前方を歩くヘルトに声をかけた。
「帝国人、霊廟ではその武装は手放してもらおう。冷たい鉄を帯びた者を精霊は嫌う」
 ヘルトは無言で小さく頷いた。珍しくその顔には落ち着かない表情が浮かんでいるようだった。
(……無理もない。この人数ではな。果たして……)
 マロウズは一行の様子を横目にしつつ、一人思案した。
 精霊を象った巨大な石像を左に折れ、西方エルフの軍勢は進んでゆく。
 深い森には不気味な鳥の鳴き声が遠くでかすかに聞こえていた。石像の前で足を止め、不安げに周囲を眺めるカーモネーギーの背中に、ニンツが振り返って声をかける。
「行くぜ、カーモネーギー」
「あ、兄貴、待ってくださいよぉ〜」
(果たしてこの人数で、やり遂げれるのか?)


「隊長、ご指示通り、霊廟の周囲には結界を張ってあります」
 森林警備隊員のエルフ戦士が、直立不動のかしこまった様子でギルサリオンに報告した。ギルサリオンは片手を上げて返礼すると、一向に向き直った。
「聖遺物を手にするためには、その資格を示さねばならぬ」
「……守護獣か」
 マロウズがポツリと答えた。あとの三人が怪訝そうな顔でマロウズとギルサリオンを見つめる。
「ああ、私も実際に目にしたことはないが……」
「おい隊長。そもそも、聖遺物ってのは何なんだよ。御伽噺じゃあ、黒竜を倒すために確か……鏡と玉と……杖だったかを使ったみたいだけどよ」
 ギルサリオンはニンツをじろりと見つめると静かに言葉を重ねた。
「古き言い伝えによれば、ベリエンベール王の黒竜退治の前にも何度か、聖遺物が使われたことはあるそうだ」
 太古の故郷〈ホーラ・ルー・ヤー〉よりこの地に降り立った〈古き森〉の主たちが、後に西方エルフに授けたとされる人外の力を秘めた三種の聖遺物。鏡・玉・杖の三つはそれぞれ聖櫃に収められ〈聖地シャンス〉の霊廟に別れて安置されている。部外者の立ち入らぬ聖地の更に奥地。しかし西方エルフといえども霊廟には儀式の時にしか訪れぬし、ましてや聖遺物そのものを目にしたものは指導者たる長老たちを除いてはほとんど存在しない。古くはエルフ=トロール戦争、そして魔術師戦争時代にも、神の如き力を持つと言われた魔術師の力を削ぐために聖遺物が使われたという記録がある。
 話が終わっても誰も一言も発せず、静寂が辺りを支配していた。
「第一の聖遺物は、鏡」
 ギルサリオンは霊廟の奥まで見通すような目付きで眺めた。


 霊廟の中はひんやりとした空気が満たされており、石畳には靴音が硬く響いていた。エルフの戦士たちを外に控えさせ、ギルサリオンはレックス砦の一行のみを伴って、霊廟の奥に足を運んだ。
 少し奥には柱が立ち並ぶ広間が、先の見通せない薄暗がりの中で口を広げていた。
「おい、さっきからわかんねえ事ばっかりなんだよ。守護獣だとか聖櫃だとか。ちゃんと説明しろよ」
 ニンツが不安を払うかのように口を開いた。ギルサリオンは無言のまま、入口に置かれた台座の篝火に、手にしていた松明の火を移した。
 篝火に照らされた広大な聖櫃の間は、しんと静まり返っていた。
「……あれが聖櫃だ」
 すっと指さされた最奥の祭壇には、アカシアの木で作られた長方形の箱が安置されていた。側面には装飾が施され、地面に直接触れないよう、下部の四隅に脚が付けられている。蓋部分には優美な1対の鳥が背を向け合う形に象られた彫刻が乗せられている。
 そしてそれ以上に目を引くのは、聖櫃に覆いかぶさるようにしてそびえる、巨大な四足の獣を象った木像の姿であった。四足獣は聖櫃をその腹部で守るかのように、一行に向いて今にも唸り声を上げんばかりの形相で睨みを効かせていた。
 その圧倒的な様子に誰もが言葉を発せずにいた。
「あれが……全てを喰らうとされる聖地を守る獣……か」
 マロウズのつぶやきに、ギルサリオンが無言で頷いた。
「……アンタが汗をかいてるなんて珍しいじゃねえか」
 ニンツがにやりと笑って軽口を挟んだが、その声は若干の震えを隠せなかった。
 と、その時、ふと獣の唸り声がかすかに聞こえた気がした。誰かが口を開こうとしたとき、地響きとともに四足獣が片足を上げて前方へ一歩踏み出した。
「な、なんだこりゃあ……」
 ニンツは開いた口が塞がらない様子で四足獣を見上げていた。

《汝、力を求めるか》

 一行の頭の中で不思議な声が木霊した。
 ギルサリオンが一歩前に進み出た。
「我ら、英雄王ベリエンベールの末裔。今ひとたび、聖遺物のご助力を賜りたい」

《汝、力を求めるか》

 再び声が木霊した。
 ギルサリオンは無言で額の汗を拭った。その横でマロウズが小さく頷いたのが見えた。
「……求める!」

《力を求める者よ。ではその資格を示すが良い》

 声に続いて、四足獣が大きく咆哮した。あたりの空気がビリビリと震える。
 ギルサリオンがエルフ銀製の長剣を抜き放つと、マロウズも黒のモンゴーの短剣と古代エルフの短剣を両手に握った。
「棒術はあまり得意ではないんだがな」
 ヘルトがエルフ戦士から借り受けたクォータースタッフの握りを確かめながら呟いた。その横でカーモネーギーが緊張した表情で弓に矢をつがえている。ニンツも慌てて腰の愛用の短剣を探ったが、舌打ちをして気を取り直すとエルフから借りた黒曜石の短剣を両手に構えた。
「やるしかねえ」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:マロウズMR40防5、ヘルトMR35防5、ニンツMR35防5、カーモネーギーMR35防10、隊長ギルサリオンMR60防5
敵:ウッドビーストMR300防10

「ヘルト! あれを」
「やれやれ、確かに出し惜しみしてる場合でもあるまいな」

 *ヘルト、カーモネーギー、異界獣の黒曜石使用。MR40ブラックハウンド*2召喚。
 *マロウズ《いだてん》詠唱。2回行動。

1ラウンド:PC【284】 VS 敵【260】 /敵側に18ダメージ!(ウッドビースト292)

「どうだっ」
「いや、だめだ。硬すぎる」
「……いにしえの勇者ベリエンベール、我らにお力を!」

 *カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。

2ラウンド:PC【342】 VS 敵【266】 /敵側に76ダメージ!(ウッドビースト226)

 *ウッドビースト、特殊能力/薙ぎ払い(マロウズ、ヘルト、ギルサリオン/10ダメージ)

「ダメだ……デカすぎるよっ」
 吹き飛ばされた三人を目にし、カーモネーギーが泣き出しそうな声で叫んだ。
「いくら図体が大きくとも、樹であることに変わりはあるまい。エルフよ、禁忌たる炎、使わせてもらうぞ」
 口元から血反吐を拭いながら、ヘルトが魔法語の詠唱を始める。それを横目に、ニンツが素早く距離を取って死角に回り込んだ。

 *ヘルト《炎の嵐》詠唱。
 *ニンツ《これでもくらえ!》詠唱。

「よせ! クレムを喰われるぞ!」
 ようやく体勢を立て直したマロウズが慌てて叫んだ。

 *ウッドビースト、特殊能力/クレム吸収。《炎の嵐》《これでもくらえ!》無効化

 四足獣の身体に2つの魔術の魔力が吸いこまれていき、やがて全身が燃えんばかりに赤く輝き出した。

 *ウッドビースト、特殊能力/クレム放出。《炎でもくらえ!》PC側全員に30魔法ダメージ

「くそっ……! 間に合ってくれ」
 *カーモネーギー《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。ヘルトの魔法防御+15。
 *ギルサリオン《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。ニンツの魔法防御+15。
 *マロウズ《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用。マロウズの魔法防御+15。

3ラウンド:PC【214】 VS 敵【239】 /PC側に25ダメージ!(マロウズ20、ヘルト15、ニンツ20、カーモネーギー5、ギルサリオン25、ブラックハウンドA7、ブラックハウンドB7)

 *マロウズ、ニンツ、カーモネーギー、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
 *ヘルト、ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。

4ラウンド:PC【287】 VS 敵【244】 /敵側に43ダメージ!(ウッドビースト193)

 *マロウズ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
 *ギルサリオン《まあ、気の毒に》詠唱。10回復。

5ラウンド:PC【228】 VS 敵【209】 /敵側に19ダメージ!(ウッドビースト184)

 *マロウズ、エルブンダガーを使用。銀狼化→MR+20

6ラウンド:PC【202】 VS 敵【179】 /敵側に23ダメージ!(ウッドビースト171)

 *ウッドビースト、特殊能力/薙ぎ払い(マロウズ、ヘルト、ギルサリオン/10ダメージ)

 ニンツは、薙ぎ倒される前衛を尻目にカーモネーギーに合図を出すと、四足獣に向かって駆け出した。
「俺たちのコンビネーションを見せてやる」
 眼前で柱を足がかりに巨体に向かって飛び移ると、背中に回り込んで注意を引くようにあちらこちらと駆け回った。
「よーく狙え!」

 狙撃:カーモネーギー【23】/ウッドビーストに23ダメージ!(ウッドビースト158)

7ラウンド:PC【199】 VS 敵【181】 /敵側に18ダメージ!(ウッドビースト150)

 狙撃:カーモネーギー【22】/ウッドビーストに22ダメージ!(ウッドビースト138)

8ラウンド:PC【206】 VS 敵【175】 /敵側に31ダメージ!(ウッドビースト117)

 狙撃:カーモネーギー【25】/ウッドビーストに25ダメージ!(ウッドビースト102)

9ラウンド:PC【195】 VS 敵【166】 /敵側に29ダメージ!(ウッドビースト83)

「ぐわっ」
「あ、兄貴!」
 四足獣が大きく身体をよじると、背中に取り付いていたニンツが振り落とされた。
「構うな! ここまで時間が稼げりゃこっちのもんよ」

10ラウンド:PC【203】 VS 敵【149】 /敵側に54ダメージ!(ウッドビースト39)
11ラウンド:PC【200】 VS 敵【124】 /敵側に76ダメージ!(ウッドビースト無力化)

《汝らに、資格あり》

戦闘終了:マロウズMR25/40防5、ヘルトMR10/35防5、ニンツMR30/35防5、カーモネーギーMR15/35防10、隊長ギルサリオンMR30/60防5、ブラックハウンドA MR7/40(送還)、ブラックハウンドB MR7/40(送還)

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 沈黙とともにまた元通り静止した四足獣を眺めながら、一行は祭壇の聖櫃に近づいた。
 ニンツがちらりとギルサリオンに目をやり、頷くのをみると蓋に手を伸ばした。
 聖櫃の中には、一枚の鏡がうやうやしく置かれており、マロウズがそっと取り上げた。触った瞬間に膨大な力の片鱗を感じ、全身が総毛立ったが、その直後、不思議な感覚は不意に鳴りを潜めた。
 鏡の裏面には凝った意匠に、上位エルフ語でこう刻まれていた。

エーイェ・アシェル・エーイェ
《私は有って有る者》

「あとふたつ……か」
 ヘルトが小さく呟いた。カーモネーギーがため息をついて肩を落とした。
「やはりこれでは手が足りん。一度、砦に帰還しよう」
 マロウズが一行を振り返って言い放った。


∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ →《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
カーモネーギー →奇跡的な回復薬、異界獣の黒曜石を使用した。
ヘルト →異界獣の黒曜石を使用した。
偵察兵のニンツ →奇跡的な回復薬を使用した。

→聖遺物《鏡》はギルサリオンが保管することとなった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件C:5人出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層は古典的とも言える石造りの迷宮になっているようだ。
幻術によるものか不可思議な現象も起こっている。一層の注意をして探索に望むように。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い

■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP.png

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「みんな、準備はできてるか」
 砦の控えの間の扉を押し開けて、無敵の万太郎が姿を見せた。部屋ではカエル人の戦士ヴェルサリウス27世と戦士へーざぶろーが背負い袋の中身をあらためており、盗賊ソーグはテーブルの向こうで大剣の素振りをしていた。そして一行からやや離れた部屋の隅ではドワーフの青年ヤスヒロンが武器に油を注していた。
「魔術師殿から返事は来たのかね?」
 ヴェルサリウスの問いに万太郎は首を振った。
「いや……まだだ。出発までに間に合えばいいんだが」
「そう言えば、サマはどうしたんだ?」
「どうも流行り病にかかったらしい」
 ソーグが大剣を置くと、テーブルにつきながら、残念そうな顔で口にした。
「バラクにゲディスも医務室に隔離だとさ」
「この人手不足の折に、まいったね」
 へーざぶろーがため息をついた。
「万太郎隊長、ソーグにへーざぶろー、ヴェルサリウス殿、そのまま聞いてくれ」
 部屋の隅からヤスヒロンが声をかけた。一行が振り返ると、彼はうつむき加減で手元の武器を見つめながら話しだした。
「自分は只の鍛冶屋の息子、魔法には詳しくないが……」
 目の悪さを補うために普段から被りっぱなしの兜のスリットの中で目を細め、ヤスヒロンは考えをまとめるように途切れ途切れに言葉を重ねた。
「魔法使いって奴は……自分が見たことのない光景でも……自在に相手に見せることが可能なのか?」
 少し沈黙の後、手の武器を床に落とし、彼は頭を上げた。
「もし、あの光景が何か妹の危機を知らせる前触れだとしたら……」
 困惑した調子で、彼は立ち上がった。
「俺は、もう塔を登れない」
「あのエルフの娘……間違いなくお前の妹さんだったのか?」
 へーざぶろーの問いに、弾かれたようにヤスヒロンは詰め寄った。
「自分は目は悪いが……妹の顔を見間違うものか。榛色の髪、儚げに遠くを見つめるあの横顔! 間違いない、あれは妹のディニエルだった!」
「しかし、こう言ってはなんだが、ドワーフのお前に、エルフの妹が……?」
 ソーグの言葉に彼ははっとした様子で押し黙った。
「……故郷と両親を同時に失い」
 ヤスヒロンはまたうつむきながらぽつりぽつりと話しだした。
「恐怖におののき、村のみんなが逃げ惑う中……はぐれてしまった妹と再会するため、俺は生きている」


 ヤスヒロンはドワーフの両親と一緒に小さな村の鍛冶師として慎ましく暮らしていた。彼には種族の違うエルフの妹がいた。〈取り替え子〉と村では噂されていた妹だったが、両親は詳しい話をしてくれた事はなかった。父も母も「お前だけは妹の力になってやってくれ」と言うばかり。ヤスヒロンは子供心に、妹はいつかエルフの世界に帰るのだろうと思い、それまでは兄として何があっても妹を守ると誓っていた。
 ある日、カザン近郊の彼の村を、突如悪の怪物の群れが襲った。"モンスター・モンスター"と後に言われるこの襲撃で、村は焼かれ、両親は命を落とし、そして妹ともはぐれてしまう。行くあてもなくさすらった後、ヤスヒロンはこのレックス砦に傭兵として日銭を稼ぎつつ、妹の消息を求めにやってきたのだった。


 長い身の上話が終わり、その場を沈黙が支配していた。
「師匠から使い鴉が戻ったぜ」
 開け放していた扉を軽く叩いて、イェスタフが顔を出した。
「どうしたよ。シケた面しやがって」
 万太郎は首を振って逆に尋ねかけた。
「カンダック師からの伝言は?」
 イェスタフは懐から手紙を取り出して読み上げた。
「『心を読む怪物に気をつけ給え。かの幻影遣いは、人の心の脆さにつけ込む』……だそうだ」
 万太郎が口を開いた。
「俺も半信半疑だった。あんな精巧な幻影が有り得るのか……と」
「その事なんだがな」
 ソーグが口を挟んだ。
「どうも見覚えがある気がしたんだ……あの街は俺の故郷、フォロン島のガル市だ」
「き、恐怖の街……」
「思い出したくもない故郷だがな……。あの幻影はその場にいた者の記憶から都合よくでっち上げられたものだと俺は思う」
 ソーグはそう言い放つと、ヤスヒロンへ向き直った。
「ヤスヒロン、参の騎士はお前の記憶をいいように弄んでいるだけだ。そんな野郎に馬鹿にされて黙っている気か?」
「わかった。いきましょう、みなさん。……参の騎士とやらを捕まえて、本当のところを聞き出してやる」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【隊列】
前衛:ソーグ、ヤスヒロン、へーざぶろー
中衛:万太郎、イェスタフ、女盗賊クリスティ
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール

【進路】
第四階層到着→北2→西4→南2→東2→南2
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「さてと……今回はどうする、隊長」
 ソーグはT字路を前に、振り返って万太郎の指示を仰いだ。
「そうだな……【#6】の部屋の残りの扉を調べようか」
「ふむ、丁寧に探索していきたいものだしな」
 ヴェルサリウスが同意の旨を表した。
「わかった」
 ソーグは以前調査済みの目の前の扉を開けた。

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Room #6:
・東西4ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・古ぼけた家具

・扉(南)
 調査(ソーグ)→罠も鍵もはかかっていない

【進路】
扉(南)→東2→南4→扉
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 南の扉から少し通路を進むとすぐにまた扉に出くわした。
「次は【#9】か……」
「ちょっと待ちぃな。ここはウチに任しとき」
 西方訛りのカザン共通語でホビットの女盗賊クリスティが、前に出た。今回の探索のためにヴェルサリウスが雇い入れた専門家だ。
「海の事は漁師に、山の事は木こりにと言うからね」
 雇い主であるヴェルサリウスが鷹揚に頷き、ソーグは素直に扉の前を譲った。

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・扉
 調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(毒針)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除成功!
 鍵開け(女盗賊クリスティ)→鍵開け成功!
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 クリスティは慣れた手付きで扉の罠を無効化すると、盗賊道具で鍵穴を何度かいじり、金属音とともに鍵を開けた。そのまま扉に耳を押し当て、中の様子を探る。
「ええよ」
 片目をつぶって笑みを浮かべると、またソーグに先頭を譲る。
 扉を開けたその先は、人混みでごった返す酒場であった。
「う、嘘やろ。なんも音なんか聞こえんかったで」
 クリスティが顔を蒼白にして呻いた。全員が顔を見合わせた。ということは。
 酒場の喧騒の中、ハーフウルクのウェイトレスがエールと腸詰め肉を満載にした皿を持って、機敏に走り回っていた。
「おおい、こっちにも頼む」
「はいよっ」
 鎧姿のウルクが隣に座るオーガとエールを酌み交わしながら談笑している。
 一行は呆気にとられた様子でその光景を見守っていた。やがてテーブルで談笑していたウルクがクンクンと鼻を鳴らし始めた。
「……臭い、臭いぞ」
 すると隣のオーガが立ち上がって吠えるように叫んだ。
「ニンゲン臭い!」
 酒場の全員の視線が扉付近の一行に集まった。殺気走った目で、怪物たちが傍らの武器を手に取った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:ソーグMR45防5、ヤスヒロンMR45防10、へーざぶろーMR35防5、無敵の万太郎MR25防5、イェスタフMR40防5、女盗賊クリスティMR40、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、バードドールMR30、ハンタードールMR35
敵:ウルクの武装兵MR40防5*4、オーガMR80*2

 *先制射撃:ハンタードール【30】/オーガに30ダメージ!(オーガA50)

1ラウンド:PC【290】 VS 敵【288】 /敵側に2ダメージ!(ウルクの武装兵A40、B40、C40、D40、オーガA50、B80)
2ラウンド:PC【319】 VS 敵【292】 /敵側に27ダメージ!(ウルクの武装兵A38、B38、C38、D39、オーガA44、B74)
3ラウンド:PC【318】 VS 敵【274】 /敵側に44ダメージ!(ウルクの武装兵A36、B36、C36、D37、オーガA36、B66)

 大勢が入り乱れての乱戦となった。味方側がやや押しているという実感はあるものの、狭い空間では大規模な魔術を使うわけにもいかず、各自が目の前の相手と切り合っていた。
「衛兵!衛兵!」
 岩悪魔のバーテンが叫ぶと、西の扉が勢いよく開き、完全武装のウルクの一団がなだれ込んできた。

 *増援:ウルクの武装兵MR40防5*6

「くそっ、余力なぞ考えている場合じゃないか」
「各自、目の前の相手に全力を尽くせ!」

 *ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《L3これでもくらえ!》発動! オーガBに60魔法ダメージ!(オーガB6)
 *万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
 *ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
 *へーざぶろー、イェスタフ、女盗賊クリスティ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。

4ラウンド:PC【501】 VS 敵【435】 /敵側に66ダメージ!(ウルクの武装兵A35、B35、C35、D36、E40、F40、G40、H40、I40、J40、オーガA30、B0)

 へーざぶろーが倒れたオーガの背後から殺到する増援の一団をちらりと眺め、魔法語の詠唱を始めた。それを横目に、万太郎は懐から前回の探索で手に入れた謎の石を取り出した。
「ヴォーゼル卿の見立通りならいいんだけどな……」
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、我が敵を打ち倒す焔よ来たれ……《炎の嵐》!」
「古き盟約に従い、我汝の名を呼ぶ者なり。異界の門ここに開かれし。汝、疾く来たれ!《ギーヴル》!」

 *万太郎、黒豹の彫像を使用。《ギーヴル》MR40ブラックハウンド召喚。
 *へーざぶろー《炎の嵐》詠唱。敵増援部隊に20魔法ダメージ!

5ラウンド:PC【378】 VS 敵【345】 /敵側に33ダメージ!(ウルクの武装兵A35、B35、C35、D36、E20、F20、G20、H20、I20、J20、オーガA27、B0)

「よし、ここだ!」
 敵部隊が怯んだ隙に、ソーグが大剣に魔術を付与する。へーざぶろーは重ねて魔法語を詠唱した。
 *ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
 *へーざぶろー《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。敵増援部隊に6魔法ダメージ!

6ラウンド:PC【536】 VS 敵【350】 /敵側に186ダメージ!(ウルクの武装兵A23、B23、C23、D24、E2、F2、G2、H2、I2、J2、オーガA11、B0)
7ラウンド:PC【355】 VS 敵【250】 /敵側に105ダメージ!(ウルクの武装兵A18、B18、C18、D19、E0、F0、G0、H0、I0、J0、オーガA1、B0)
8ラウンド:PC【347】 VS 敵【137】 /敵側に210ダメージ!(敵全滅)

戦闘終了:ソーグMR45防5、ヤスヒロンMR45防10、へーざぶろーMR35防5、無敵の万太郎MR25防5、イェスタフMR40防5、女盗賊クリスティMR40、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、バードドールMR30、ハンタードールMR35、ギーヴルMR40(送還)

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 激しい戦いが終わって、一行が辺りを見回すと光景は一変していた。血なまぐさいウルクの死体はいつの間にかどこにも姿が見えず、酒場のカウンターは埃にまみれ、朽ちかけたテーブルと椅子が無造作に床に転がっていた。打ち捨てられたジョッキをそっとカウンターに置くと万太郎はぽつりと呟いた。
「かつてはここに、さっきのような風景があったのかもしれないな」
 静まり返った酒場の廃墟を目に、一行の心にふと物寂しい気持ちがよぎった。

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Room #9:
・東西5ブロック*南北5ブロック
・扉(北・南*2・東・西)
・カウンター、テーブル、椅子、水飲み場、戸棚、汚い毛皮、汚物の入ったバケツ、廃棄された武器
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「どんどん先へいこうぜぇ」
「いや丁寧に探索すべきだよ、キミ」
 へーざぶろーとヴェルサリウスで意見が別れた。万太郎は間に入ると、部屋を調査している間に手分けして扉だけでも調べてしまおうと提案した。
 先ほど衛兵隊が突入してきた西扉は誰もがなんとなく敬遠し、北と南の扉に分かれてそれぞれ調査に向かった。

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・部屋
ヴェルサリウス、古代帝国の宝珠を使用。《そこにあり》発動。
→カウンターの裏に、宝箱を発見。

・扉(北)
 調査(女盗賊クリスティ)→罠はかかっていない
 鍵開け(女盗賊クリスティ)→鍵開け成功!

・扉(南東)
 調査(ソーグ)→罠はかかっていない
 鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!

・扉(南西)
 調査(へーざぶろー)→失敗
 《そこにあり》(へーざぶろー)→罠はかかっていない
 鍵開け(へーざぶろー)→鍵開け失敗!

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「ソーグ、来てくれ。宝箱だ」
「ふむ、開けられるかね?」
 ヴェルサリウスたちが古びた箱を囲む様子を尻目に女盗賊クリスティがへーざぶろーに声をかけた。
「なぁ兄さん、たぶんこの北扉は構造上、さっきの【#6】の部屋の西扉に繋がっとるはずや。先にウチらでそれだけ確認しとかへん?」
 へーざぶろーは小さく頷いて、北扉を押し開けた。

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【進路】(へーざぶろー、クリスティ)
扉(北)→北1→扉

・扉(#6?)
 調査(女盗賊クリスティ)→罠も鍵もかかっていないが歪んで開かない。
 蹴破る(へーざぶろー)→成功

・宝箱
 調査(ソーグ)→罠発見!(ガス爆弾)→罠解除(ソーグ)→解除成功!
 鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
 銀貨300枚、銅貨7500枚(金貨105枚相当)を発見。

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 再度合流した一行は、西、南東、南西のどの扉に向かうか軽く話し合ったが、結局、ソーグが解錠済みの南東の扉から調査することとなった。

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【進路】
扉(南東)→東2→南2→西1→扉
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 一行の左手に【#13】の金属板のはめ込まれた重々しい鉄扉が見えた。通路は先へ進んでいる。ソーグは一行を振り返って同意の頷きを見て取ると、クリスティに扉の前を譲った。
「はいはい、カエルの旦那には金もろとるんや、仕事は間違いなくするで」
 クリスティは軽口を叩きながら、扉を慎重に調べ始めた。

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・扉
 調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(電撃)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除失敗!
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「堪忍やで。ウチ、魔法の仕掛けは苦手なんや……」
 うなだれた顔つきでクリスティが後ろに下がった。
「力づくでいくか?」
「いや……それは危険すぎる」
 へーざぶろーと万太郎が思案顔で首をひねった。
「罠は電撃や。ドアノブを握ったら発動する。それは間違いないんやけど」
「発動した瞬間なら俺の《ないことに》で無効化できるかもしれんな」
 ソーグの提案に一同は顔を見合わせた。しかし誰が?
「俺が開ける」
 ヤスヒロンがむっつりとした顔で進み出た。ソーグをちらりと見ると頼むと呟き、ドアノブに手を伸ばした。刹那、電撃が走る。
「ぐうっ」
「……《ないことに》!」

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・扉
 罠発動!(電撃)→罠無効化(ソーグ)→ヤスヒロン(5魔法ダメージ)
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 薄暗い部屋には背中を向けた大柄な人影が見えた。人影は不意に振り返ると親しげな笑みを浮かべて片手を上げた。
「いよう。遅かったじゃねえかお前ら」
「バラク……!」
「お前、なぜここに」
 一行は驚いた様子で、赤毛の大男に駆け寄り、口々に質問を投げかける。
「流行り病にかかったと聞いていたが、もう良いのか?」
 一番遅くやってきたヴェルサリウスが遠くから声をかけた。
「ああ、もうバッチリよ。それでお前らの後を追ってきたってわけさ」
 バラクは不敵な笑みを浮かべると、部屋にいくつも設置されている猛獣用の檻をさして顎をしゃくった。
「サマにゲディスも、向こうにいるぜ」
「なんなんだ、この檻は」
「さぁな……それを今調べていたところさ」
 それを聞いて一行は檻を回り込んで、一部天井が崩落して瓦礫だらけになっている箇所に向かった。そこには二人の人影が背を向けていた。
「サマ……ゲディス?」
 振り返った二人の顔が醜悪に歪み、不意に手にした武器を構えて飛びかかってきた。それと同時に瓦礫の中から悪魔めいた石像が何体か飛び出した。
 慌てた一行が振り返ると、ちょうどバラクが大斧を振り上げたところだった。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:ソーグMR45防5、ヤスヒロンMR40/45防10、へーざぶろーMR35防5、無敵の万太郎MR25防5、イェスタフMR40防5、女盗賊クリスティMR40、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、バードドールMR30、ハンタードールMR35
敵:バラク?MR80、サマ?MR80、ゲディス?MR80、ガーゴイルMR40*3

「どうしたって言うんだ、バラク!」
「へっ、てめえの事は前から気に入らなかったんだ。それだけのことよ!」
「よせ、話すだけ無駄だ」

1ラウンド:PC【302】 VS 敵【327】 /PC側に25ダメージ!(ソーグ45、ヤスヒロン40、へーざぶろー35、万太郎25、イェスタフ40、クリスティ38、ヴェルサリウス30、バードドール28、ハンタードール33)

 *ヴェルサリウス27世《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。バラクには通じない!
「ふん、やはりか」
 ヴェルサリウスは傍らのハンタードールに射て、と指示を出した。
 ソーグが胸元から先日手に入れた謎の武器を取り出し、呼応して石像に投げつけた。

 *射撃:ハンタードール【29】/バラクに29ダメージ!(バラク51)
 *射撃:ソーグ【43】/ガーゴイルAに43ダメージ!(ガーゴイルA粉砕)

2ラウンド:PC【231+29+43=303】 VS 敵【281】 /敵側に22ダメージ!(バラク51、サマ80、ゲディス80,ガーゴイルA0、B40、C40)

 *万太郎《そこにあり》の呪文石を使用。

 万太郎の手から放たれた紫色の光に照らされ、バラクたちの顔が段々とあやふやにぼやけていった。しかし彼らは、いや彼らの姿をした者はまるで幽霊か精霊のように顔を滲ませながら、奇声を発して襲いかかり続けた。

 *バラク《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。PC側前衛、中衛に6魔法ダメージ!

3ラウンド:PC【291】 VS 敵【283】 /敵側に8ダメージ!(バラク49、サマ78、ゲディス78,ガーゴイルA0、B39、C39)

 *サマ《これでもくらえ!》詠唱。ヴェルサリウスに20魔法ダメージ!
 *ヴェルサリウス27世《粉みじん》の呪文石を使用。サマの武器防具を破壊しMR半減!

4ラウンド:PC【271】 VS 敵【223】 /敵側に48ダメージ!(バラク39、サマ28、ゲディス68,ガーゴイルA0、B30、C30)
5ラウンド:PC【282】 VS 敵【199】 /敵側に83ダメージ!(バラク22、サマ11、ゲディス51,ガーゴイルA0、B14、C14)
6ラウンド:PC【271】 VS 敵【178】 /敵側に93ダメージ!(バラク3、サマ0、ゲディス32,ガーゴイルA0、B0、C0)
7ラウンド:PC【269】 VS 敵【70】 /敵側に199ダメージ!(敵全滅)

戦闘終了:ソーグMR39/45防5、ヤスヒロンMR34/45防10、へーざぶろーMR29/35防5、無敵の万太郎MR19/25防5、イェスタフMR34/40防5、女盗賊クリスティMR32/40、ヴェルサリウス27世MR10/30防10魔防5、バードドールMR28/30、ハンタードールMR33/35

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「……」
「幻とわかっても、友人を手に掛けるのは気分のいいものではないな」
「くそっ、参の騎士め……」
 ヤスヒロンが憎々しげに拳を握りながら吐き捨てた。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #13:
・東西3ブロック*南北5ブロック
・扉(北・東・西*2)
・一部崩落した天井、猛獣用の檻、樽、コート掛け、鉄の棒
・隠された財宝(銀貨2550枚(金貨255枚相当)、?ゆびわ、?たて、?くすりびん)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(東)
 調査(クリスティ)→回転扉の仕掛け発見!→壁のレンガを押し、発動!

【進路】
扉(東)→北17→帰還
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
ソーグ →戦闘後《そこにあり》の呪文石を使用し、隠された財宝を発見。
ヤスヒロン
へーざぶろー
無敵の万太郎 →《そこにあり》の呪文石を使用した。
ヴェルサリウス27世 →《粉みじん》の呪文石を使用した。

→【#13】からの通路が【#6】の通路に繋がっていることを確認した一行は、一度撤退し体勢を立て直す事にした。

■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP2.png

■入手した財宝
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。未鑑定のまま分配するため、詳細は入手後に確定となる。
それぞれ1つしか無いため先着順。(既に他者に取られていた場合は金貨となる)
・?ゆびわ
・?たて
・?くすりびん
・金貨60枚


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ランキング

1位:
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
 +金貨40枚、選択した財宝
→(所持品:金貨40枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《小鬼の口笛》の呪文石、?きみょうなアイテム=幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))

2位:
ソーグ/MR45防5+
 +金貨35枚、選択した財宝
→(所持品:金貨65枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、奇跡的な回復薬、《ないことに》の呪文石、?ぶき=棒手裏剣、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)

無敵の万太郎/MR25防5
 +金貨35枚、選択した財宝
→(所持品:金貨75枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*5、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、?いし=黒豹の彫像(異界獣召喚/1事件に1回使用可能)、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))

4位:
へーざぶろー/MR35防5
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨75枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)

ヤスヒロン/MR45防10
 +金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨80枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:?まきもの=《小鬼の口笛》を習得)

6位:
エミリア/MR30防5
 +金貨70枚
→(所持品:金貨95枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬*2、竜の牙、熊神石の破片、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能))

7位:
クリフ/MR45防5魔防5+
 +金貨65枚
→(所持品:金貨135枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬、竜の牙、炎の石、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》)

デュラル・アフサラール/MR40防5+
 +金貨65枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬*2、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、熊神石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》)

"片耳の"マロウズ/MR45防5
 +金貨65枚
→(所持品:金貨75枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)

カーモネーギー/MR35防10
 +金貨65枚
→(所持品:金貨90枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《わたしを守って、あなたを守って》)

ヘルト/MR40防5
 +金貨65枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】&【カッツバルゲル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《厄払い》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)

12位:
アンドレア/MR70防5++
 +金貨60枚
→(所持品:金貨140枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、熊神石、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》)

シャオリン/MR45防5魔防5
 +金貨60枚
→(所持品:金貨120枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《大まぬけ》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)

スパイデイ/MR30防5
 +金貨60枚
→(所持品:金貨125枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》)

ポル・ポタリア/MR30防5
 +金貨60枚
→(所持品:金貨135枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)

メックリンガー老/MR30防5
 +金貨60枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《L2これでもくらえ!》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:《ないことに》)

偵察兵のニンツ/MR40防5
 +金貨60枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《L2これでもくらえ!》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》)

■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)

サマ/MR20防5
→(所持品:金貨105枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)

ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)

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☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。

<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・書物 金貨10枚〜100枚 一般に流通している学術書や歴史書、物語など。金額と内容は自分で選んで下さい
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り

☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。

・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
〈大断崖〉風の峡谷の〈ダルゴンの大図書館〉の調査を継続する。
神の如き力を持つと言われた魔術師の1人、ダルゴンの遺した魔導書を手に入れることが出来れば、ひと財産である事は間違いない。
先遣隊の報告によると、2階特別閲覧室への入室には本1冊の寄贈が必須のようだ。赴く者はザルザック商店で購入を済ませておくように。
また未確認ではあるが、司書ゴーレムから得た情報によると2階から更に塔の最上階に館長室が存在するらしい。
各自、細心の注意を払って調査に当たるように。
脅威予測)中
報酬)大


B:
聖遺物のひとつ《鏡》をなんとか手にし、砦に戻った君たちを司令室にてガガック兵長が出迎えた。
「〈竜塚〉の部隊から伝令だ。今のところ、竜の鳴動は抑え込めているとの事。しかしそう長くは持つまい」
西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンは悩みながら言葉を重ねる。
「時間が足りぬか。どうにか二手に分かれられればよいのだが」
守護獣への対処は不安が残るが、君たちに片側を探索してもらい、ギルサリオンと森林警備隊が残る側に当たることとしたい。
《玉》と《杖》……どちらを選ぶべきか?
脅威予測)中
報酬)小


C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層は古典的とも言える石造りの迷宮になっているようだ。
幻術によるものか不可思議な現象も起こっている。一層の注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い

■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP2.png


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】

https://www1.x-feeder.info/FTGAME/

出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】

https://jp.surveymonkey.com/r/QYYZPZ8

参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
 *投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。

【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。

■今回の締切:6/14(日)24時まで

 *ep.13配信予定:7月中旬


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