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2026年7月22日水曜日

第6回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4928

第6回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ ※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「蜂竜の森」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。 ぜろです。 ローグライクハーフ「蜂竜の森」の冒険譚です。 妖狐のフォルネ、魔猫のニャルラ。二匹のお供を連れたタイガの冒険です。 今回の目当ては「蜂竜の王蜜」。 コーネリアス商会の料理人クックロッド氏の依頼による、危険な蜂竜の巣でしか取れない食材採取の冒険です。 蜂竜と戦う竜人やヘラクレスナイトの協力を得て蜂竜の巣へと侵入。 そこで怒りに我を忘れた蜂竜の女王との戦いになり、ギリギリの戦いの中、勝利したのでした。 今回は冒険のその後を描きます。 【フォルネ(妖狐) レベル13 技量点:2 生命点:5→3/5 魔術点:4→0/4 従者点:8】 【装備】(人間形態でのみ効果あり) 片手武器 木盾(生命点+1) 鎖鎧(生命点+1防御ロール+1) <スキル> 【変化】人間形態に変化する。 【空蝉】防御ロール振り直し。パーティの誰の時でも可。 【西法術:氷槍】魔術ロール成功で2点ダメージ 【持ち物】 1小柄(飛び道具)※人間形態でのみ使用可。 2草避けのお守り 植物によるアクシデントへの対応力を上げる。 【ニャルラ(魔猫) レベル13 技量点:1 生命点:9→5/10 器用点:8→4/8 従者点:5】 【装備】なし <スキル> 【満月のような瞳】全員が暗闇ペナルティを受けない 【素早い反射】防御ロール振り直し。器用点1点消費。 【柔らかい肉球】先攻決め、不意打ち判定が自動成功。器用点1点消費。 【狩りの本能】弱いクリーチャーを倒した時、追加で攻撃ロール。器用点1点消費。 【目も当てられぬ激怒】攻撃ロールの直前に使用し、成功したらクリティカル扱いに。 【温存経験点】1 【タイガ 従者 荷物持ち】 【持ち物】 食料0 金貨5 1 ロープ 2 オオトカゲの宝石(金貨18枚分) ●アタック01-15 ニャルラと蜂竜の王蜜 ここは蜂竜の巣の内部。 薄い金色の照明に照らされたような洞内。 天井の六角形の巣穴からぽたぽたと垂れている蜂竜の王蜜は、池を形づくっている。 巨大なクリーチャー、蜂竜の女王に、激戦のすえ勝利した。 蜂竜の女王は体を横たえ、手足を縮めた状態で丸まっている。 手足はもぞもぞと動き、顎もガチガチと鳴っているので、生きてはいる。 けれどもう、何か行動を起こそうという様子は見られない。 赤熱化した身体が熱を発し、密閉された巣の内部はどんどん温度を上げている。 それにともない蜜の甘い匂いが充満し、くらくらするほどだ。 「フォルネ、しっかり。立てる?」 「はい。ええ、大丈夫です」 僕は、身を挺して僕とクロスボウを守ってくれたフォルネを抱き起こした。 少年の姿のフォルネの髪は乱れ、和装の胸のあたりは赤熱化した球の直撃を受けて黒く焦げていたが、どうにか立ち上がる。 そこへニャルラも駆け寄ってきた。 「じゃまものやっつけたから、はやくお〜みつ、もってこ!」 ニャルラはまだまだ元気だ。 さっき蜂竜の女王の攻撃をもろに食らって、今にも死んでしまうのではないかと心配したけど。 「げんきげんきっ。あと半分くらいだいじょ〜ぶだよっ」 あと半分ってのはよくわからないけれど、ニャルラがとにかくタフネスだってことはわかった。 「それよりフォルネのほうがだいじょうぶ? なんだか息もあらいし、顔もまっかだし」 たしかにフォルネのダメージは深刻だ。けど顔はダメージというより、赤面しているように見えた。 「だ、大丈夫……です」 フォルネはニャルラに顔を見られないようにか、僕の胸により深く顔をうずめた。 なぜだか、フォルネの心臓の鼓動の高鳴りが聞こえるような気がした。 「あ、そだ。奥の部屋で、お〜みつがまゆみたいなのに入ってるの。あれならかんたんに運べそう」 そういえば、ここの王蜜たまりの池から、運搬係の蜂竜が、王蜜を吸い上げては運んでいた。 ニャルラが見つけたのは、きっとその王蜜の貯蔵庫だ。 「だったら、そっちの王蜜を運び出そう」 僕はそう提案し、そちらに移動しようとした。 その時、背後から高熱を感じた。見ると、蜂竜の巣が、燃えはじめていた。 女王の赤熱化の影響か、フォルネがはじいた火炎の球が燃え移ったのか。 材質を考えると、この巣は非常によく燃えるのではないか。もう時間がない。 「急ごう」 僕たちはニャルラの案内で、貯蔵庫へと移動する。 そうしている間にも火はすごい勢いで燃え広がっている。 ゆっくりと王蜜を採取している時間はない。 僕とフォルネは手早く王蜜を手に取る。 「さあニャルラ、行くよ!」 なんとしてもひとつでも多く追加で持っていこうと粘っているニャルラにそう声をかけ、甘く焦げた匂いが充満する蜂竜の巣から脱出した。 僕たちが外に出ると、巣の外観は、もうすっかり火の手に覆われていた。 一応ここは森の中でも開けた場所だし風もない。 巨大樹はがっしりとした巨体なので、飛び火にさえ注意すれば燃え移ることはなさそう。 中に残った働き蜂の蜂竜たちは、外に出てくる様子はない。そうした判断もできないのだろうか。 ごうごうという炎の音に混じり「ギガガガガ」という、ひときわ大きな顎を鳴らす音が響いた。 蜂竜の女王の断末魔だろう。 僕たちは、炎に包まれた蜂竜の巣をじっと見つめていた。 と、ニャルラが急に僕によじのぼり、頬をなめはじめた。 「たいがのほっぺ、あま〜い」 「ニャルラ、自分だって王蜜でべたべたなのに、なんで僕なの?」 「アタイのおてて、どくどくなのよ。はやくキレイにしてよ〜」 「あ、そうだったね、ごめんごめん」 僕はニャルラを地面におろすと、丁寧に前脚を布でぬぐっていく。 「やったな。まさか巣ごと駆除してしまうとは思いもしなかったぞ」 そこに、ナイトさんの引き締まった声が降ってきた。 僕たちはそこでようやく周囲を見渡した。 外の戦闘は終わっていた。そこかしこに蜂竜が倒れており、竜人の戦士たちが、互いの健闘をたたえあっているところだった。 そして、人間形態に変形したナイトさんが、僕たちの前に降り立った。 「君たちの実力は承知していたつもりだった。しかしこれは偉業というほかないな」 「私からも感謝の言葉を贈らせてもらおう。君たちは我らの村の救い主だ」 竜人の女戦士カトリーナさんもそんな風に言ってくる。 さらにほかの竜人の戦士たちも僕たちの周りに集まってきて、口々に感謝の気持ちを伝えてきた。 「お供のふたりはだいぶ傷ついているようだ。ここはひとつ、私が先に村まで送っていこう。君たちのサイズならたぶん飛べるだろう」 ナイトさんがそんなことを言い出した。 「いえ、私はタイガさまのおそばに……」 フォルネが断わろうとする。 「大丈夫だ。カトリーナをはじめ竜人の戦士たちがいる。タイガ君を無事に村まで送り届けることは保証しよう」 「タイガくんのことは私たちに任せておいて。それより早く村に行って手当を受けた方が良いわ」 そう言われては、フォルネも折れるしかなかった。 ニャルラの方は、ナイトさんに乗って空を飛べることに大はしゃぎだ。 ナイトさんは二匹を連れて、先行して飛び去っていった。 「彼は、とにかく早く村に戻って蜂竜の脅威が去ったことを報告したくて仕方ないのね、私の妹に」 飛び去るナイトさんを眺めながら、カトリーナさんがそう言った。 それから僕たちは、特に大きな危険に遭遇することもなく竜人の村に戻った。 先に到着したフォルネとニャルラはすでに手当を受けていた。 二匹によればナイトさんは村長とキャティさんの前で、へにょへにょした奇妙な踊りをしながら蜂竜退治の報告をしたらしい。 「妹の前では緊張しすぎていつもそうなんだよ。いつになったらくだけた態度が取れるようになるのかね」 カトリーナさんは呆れていた。 僕たちは竜人の村では歓待を受け、数日間身体を休めることができた。 そうしてフォルネとニャルラの体力がすっかり回復した頃、僕たちは村をあとにした。 さあ、カラメールに戻って、コーネリアス商会で依頼の達成と顛末を報告しよう。 [プレイログ] 蜂竜の王蜜2個入手。 ニャルラが追加で1個の入手チャレンジ。幸運点で目標値は4。失敗すると火に巻き込まれダメージ。 サイコロの出目3+技量点1=4 成功し、蜂竜の王蜜を追加で1個入手。 ●アタック01-16 クックロッドの歓喜 コーネリアス商会に戻ると、まさにクックロッドさんが来ているところだった。 クックロッドさんは料理人。僕たちはクックロッドさんの依頼で蜂竜の王蜜を採集に行ったんだ。 クックロッドさんは険しい表情をしている。なにかあったのかな? 「討伐隊が森へと向かったのですが、蜂竜とまったく遭遇しなかったそうなのです」 それはそうだろうね。竜人の戦士たちが、外を徘徊する蜂竜たちを駆逐して回っていたから。 巣を失った蜂竜は、散り散りになってどこかへ行ってしまった。 「何者かによって駆除されたのか、あるいはほかの地へと移動してしまったのか。なんにせよ、これで蜂竜の王蜜は手に入らなくなってしまったのです」 クックロッドさんは目に見えて落胆していた。 僕とフォルネ、ニャルラは顔を見合わせた。 僕たちが竜人の村で数日間過ごしている間に、そんなことになっていたのか。 「カラメールに出されていた『非常事態宣言』もまもなく解けるでしょう。君たちも森に行ってくれて、ありがとう」 これは、今すぐに伝えた方がいいよね? 「アタイたち、お〜みつ取ってきたのよっ」 ニャルラがすましたドヤ顔で宣言する。 僕は王蜜の入った繭を3つ、取り出した。 「蜂竜の巣は燃えちゃったんで、これだけなんですけど」 クックロッドさんは最初、僕たちが何を言っているのかわからないといった顔をしていたが、目の前の王蜜の繭を見せられて、じわじわと現実を理解したらしい。 「おお……おお……! そんなまさか、信じられない!!」 これ以上ないほどに全身で喜びを表現していた。 「伝説の食材をこの手にできるなんて。討伐隊が行く前に、君たちが依頼を達成していたとは。ありがとう。ありがとう!」 クックロッドさんはそう言って、王蜜の繭に抱きついたのだった。 **** 蜂竜の女王を討伐したことを報告すれば、多額の報酬が約束されているという。 けれども僕たちは、やめておくことにした。 蜂竜の巣が消えたことで「我こそは蜂竜を討伐した」という者たちが後を絶たないらしい。 そんな中で僕たちが討伐報告に行っても、きっと信じてもらえないだろうし、証明する方法もない。 そんな僕たちを見かねてか、ヴァンダービルドさんは商会から、王蜜の買い取り料金のほかに報酬として多額の金品を用意してくれた。 僕は、そんなにはもらえないと辞退しようとしたけれど、断らせてもらえなかった。 聞くところによると蜂竜の王蜜は、コーネリアス商会主催の晩さん会で使用されたらしい。 もちろん料理を取り仕切ったのはクックロッドさん。メインディッシュの「ドラゴンステーキのロイヤルソースがけ」に王蜜が使用されていて、大評判だったとのこと。 晩さん会に参加していたコニーさんが教えてくれた。 「それでね、タイガくん、フォルくん、ニャルちゃん」 コニーさんが別室に僕たちを案内する。 そこにはクックロッドさんが待ち受けていて、テーブルの上と下とに、豪華なごちそうが並べられていた。 忙しいはずのヴァンダービルドさんまでおり、僕たちの入室を待ちわびていたようだ。 「せっかくの王蜜、採ってきた皆さんにも味わっていただきたくて、用意させていただきました」 「本当は君たちを晩さん会に招待したかったのだがね」 「ね、ね、すごいでしょう。晩さん会の料理を再現してもらったのよ」 これは……すごい。 フォルネは絶句している。 ニャルラは瞳に星くずを散らし、全身で喜びを表現している。 「ど、ど、ど……どらごんすてーきっ!!」 「さあどうぞ、召し上がれ」 ニャルラは床の料理に突進していき、さっそくメインのドラゴンステーキにかぶりついていた。 僕はテーブルにつく。フォルネは少年の姿に【変化】し、僕の隣に着席した。 蜂竜の巣の一件からフォルネは、僕の前で人間の姿になることに、それほど嫌がる様子を見せなくなった。 とはいえ、積極的に人間の姿をすることはない。 僕たちはクックロッドさんの料理を、心ゆくまで堪能したのだった。 ●幕間 次の旅へ カラメールには、すっかり長期に滞在してしまった。 その間にコーネリアス商会の伝手で、僕の探し人についての情報を集めてもらったけれど、有力な手掛かりは得られないままだった。 そろそろ、旅立ちのときだ。 けど僕には、このところずっと考えていたことがあった。 旅や冒険には危険はつきものだ。ときにはそれが命がけになることもある。 それはわかっている。 それでも、今回の冒険はリスクがあまりにも高すぎた。 僕自身、川に引きずり込まれたときには本当に危ないところだった。 それに蜂竜の女王とも戦わなければならない状況になってしまった。 勝てたのは偶然が重なった結果だ。まともに戦って勝てる相手じゃない。 僕だけならともかく、フォルネとニャルラが僕の前で死んでしまうなんてこと、考えたくない。 そんな考えを僕が話し始めたら、全部言い切る前にフォルネにたしなめられた。 「タイガさまがこの話をどこに運ぼうとしているかはわかりませんが、私たちを置いていくというのだけは絶対にありえませんからね」 「よくわかんないけどアタイも〜」 「そもそも、タイガさまの方こそ、自分の身を危険にさらしすぎなのです。私たちの前に自分の心配をしてほしいところですよ」 「それは、そのとおりなんだけれども」 僕自身、どうしたらいいのかわかって話し始めたわけじゃない。 フォルネとニャルラをここに置いていけば、コニーさんはきっとよくしてくれるに違いない。 けれども、僕はそれを望んでいるわけじゃない。 フォルネとニャルラがあまりに勝ち目のない相手に対しても果敢に向かっていくことに、言いようのない不安に駆られてしまったことはたしかだ。 僕は決めた。僕の旅の目的を、今、話しておこうと。聞いてくれるかな。 「タイガさまが探し人をしていることは知っていましたが……無理に話さなくてもいいんですよ」 「ううん。聞いておいてもらいたいんだ。僕にとってフォルネもニャルラも大切。だから、知っておいてもらいたくて」 そうして、僕は話し始めた。僕が旅に出るきっかけの出来事を。 **** そのとき、僕は兄のハルトと一緒に森で探検ごっこをして遊んでいた。 ハルトは、今の僕と同じくらいの年だったと思う。 ハルトはちょうどいい形の枝を見つけて剣に見立て、僕を引っ張って森の奥へと進んでいく。 森の奥といっても、子どもの遊び場。村のすぐそばの、森の入口あたりで奥に行った気分にひたっていただけだ。 ハルトが剣士、僕は魔法使いの役だ。 「大丈夫。どんな敵が来てもオレが守ってやるからな。タイガは安心して魔法を放て」 ハルトはそんな風に、自信満々に僕を導いてくれていた。 その生き物の気配には、僕とハルト、同時に気がついた。 それほどに、まがまがしい気配を放っていたからだ。 茂みからこっそり覗くと、それは巨大なヤギの姿をした魔獣だった。 頭頂から生える二本の長い漆黒の角は、まるで悪魔のよう。 僕は、足ががくがくと震えた。心が純粋な恐怖心に支配されていた。 「まずいな。あれ、村の方に向かってないか」 ハルトの声も震えている。 魔獣が森のこんな浅いところにいるのを見るのは初めてだ。 このあたりは比較的安全で、僕たちの格好の遊び場になっていたんだから。 村はもうすぐそこだ。 ハルトが言うように、ここに魔獣がいるのなら、きっと村が襲われる。 「早く、村のみんなに知らせないと」 でも、僕の足は動かなかった。完全にすくんでしまっていた。 「ハルト……。僕、動けない」 「オレも一緒に行くから、がんばれ」 「できない」 「じゃあ、オレが村に知らせに行ってくるから、ここで待ってろ」 「できない」 「大人の力が必要だ。きっと迎えに来るから」 「できない、できない、できない」 僕はただ、怖くて仕方なかった。ハルトはいつも、僕の多少のわがままは聞いてくれた。ハルトと離れたくなかった。 「……わかった。じゃあオレがあいつを、森の奥へ引きつける」 「……え?」 「アイツがいなくなれば、村までは安全だ。そうしたら、動けるだろ。タイガが村まで行って、大人に知らせるんだ」 「え? え?」 「頼んだぞ、タイガ」 ハルトは、僕の返事も聞かずにもう動き出していた。 僕から離れると、木の枝の剣でばしばしと幹を叩き、魔獣に居場所を知らせた。 大ヤギの魔獣は、のっそりと首を回す。 その視界の先には、剣木を構えた少年が、震えながら立っている。 「こっちだ。クソデカヤギ野郎」 ハルトが森の奥へ向かって駆けだすと、大ヤギはそれを追い、森の奥へと消えていった。 僕は、怖くて茂みにうずくまり、……そのまま、何もできなかった。 夕暮れ時になり、村の大人たちが僕を見つけてくれた。僕はただ、泣きじゃくっていた。 「村に、大ヤギの魔物が現れて大あばれしたんだ。犠牲も出た。たまたま村に来ていた冒険者が手傷を負わせ、なんとか追い払ったところだ」 「ハルトとタイガが森に行ったと聞いて、探しにきた。無事で良かった。ハルトはどうした。一緒じゃなかったのか?」 僕はそれを聞いて、また大泣きをした。感情がぐちゃぐちゃで、何をどう話したのか、よく覚えていない。 それでも、村の大人たちには伝わった。 「そうか。ハルトはお前を逃がすために、魔獣を引きつけたんだな」 そうじゃない。ハルトは僕に言ったんだ。 村に行って大人に知らせろって。 できなかったのは僕だ。だからハルトは戻ってこなかった。だから村は襲われた。 大人の付き添いで家に帰る。 父さんも母さんも暗く沈んでいた。きっともういきさつを聞いているんだろう。 でも二人とも、決して僕を責めなかった。それどころか、僕が無事に帰ったことを喜んでくれた。 それで僕は、余計に自分で自分を責めた。 次の朝、僕と両親、森に慣れた村人数人で、森の奥へと向かった。 ハルトの捜索のためだ。 そして見つけた。ハルトがあの時、使っていた剣木を。 それは崖下に落ちていた。血のような赤黒いものがこびりついていた。 ……見つかったのはそれだけで、結局、ハルトは見つからないまま捜索は打ち切られた。 僕は誓いを立てた。僕は、ハルトみたいになる。 ハルトが僕にしてくれたように、誰かが危ない目にあっているのなら、絶対に助ける。 もう、何もできない僕にはならない。 「頼んだぞ、タイガ」 ハルトの最後の言葉は、いつも僕の耳から離れない。 僕には確信があった。 ハルトは、きっと生きてる。だって、どんなに探しても遺体は見つからなかったから。 どうして村に帰ってこないのかはわからないけれど、きっと何か事情があるんだ。 あれから数年が経ち、僕は、あの時のハルトと同じくらいの年齢になった。 あるとき、森で妖狐のフォルネと知り合い、僕の時は動き出した。 フォルネは僕にはない、戦う力があった。僕はフォルネに、人探しの旅に出たいことを告げた。 フォルネは即答で、僕と一緒に行くと言ってくれた。 ハルトを探す。それが僕が旅をする理由。 会ってどうするかはまだ考えていないけれど、ハルトには謝りたい。 あのとき、僕が動けなかったことを。 **** 話が終わったとき、フォルネの表情が少しかげったのを、僕は見逃さなかった。 フォルネがなにを思ってしまったのか、わかる。 「生きてる可能性はほとんどない……って、思ったんでしょ」 「……お見通しですね」 「いいんだ。それが普通だと思うから。けど、それは旅をやめる理由にはならないよ」 村の大人たちにもさんざん言われた。だから僕は、旅の目的をあまり話さなくなった。 けど、僕はあきらめない。あきらめたら、そこで終わってしまう。探しつづける限り、可能性は残っている。 「……そんなことがあったから僕は、目の前で誰かが危険な目にあうのは見過ごせない。けど、フォルネにもニャルラにも危険な目にあってほしくないんだ。自分勝手なことを言っているのはわかっているけれど」 「言いたいことはわかりました。でもそれは聞けない相談ですね。なぜなら私は、タイガさまに救われたあの日から、タイガさまのために命を捧げると決めているからです」 「決めてるってそんな」 「なんと言われようと、私の考えは変えられませんよ。私の方こそ、タイガさまになにかあったら、残された私がどんな気持ちになるか、考えたことがおありですか」 「それは……」 わかってる、と言うのは、あまりにも軽い言葉のように感じられた。 「どっちもどっちだね〜」 ニャルラがそう言った。 それを聞いて、フォルネの表情が少しほころんだ。 「本当にそうですね。タイガさまにも私にも譲れないものがあるし、それは変えられない。今まで私たちは、勝手に互いの心情を推し量って不安がっていました。お互いの気持ちを話せただけでも違うんじゃないですか」 「そうだね。それは本当にそうだ。フォルネ、これからもよろしくね」 「はい。タイガさま」 「はいはい。アタイも〜。たいがと一緒にいたら、めずらしいもの食べれるし、おもしろいとこいっぱい行けるもんね」 ニャルラが絶妙なタイミングで場をなごませてくれたため、僕とフォルネは一緒にくすりと笑ったのだった。 「はると、みつかるといいねっ」 「私も願っています。タイガさまが、お兄さまとまた会える日を」 【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ 完 【収支報告】 オオトカゲの宝石 金貨18枚 蜂竜の王蜜3 金貨30枚 褒賞金 金貨30枚 褒賞の宝石 金貨45枚 合計 123枚 手持ちの金貨5枚と合わせ、所持金は128枚 ■登場人物 タイガ 主人公の人間の少年。もうすぐ11歳。フォルネとニャルラの二匹を連れて旅をしている。 フォルネ 銀毛で3本尻尾の妖狐。タイガに心酔している。 ニャルラ 星空色の毛並みの良い魔猫。気まぐれ。 コンスタンサ コーネリアス商会の令嬢。通称コニー。オウカンワシにさらわれたところをタイガたちに救われる。 ヴァンダービルド コーネリアス商会の当主。コニーの父親。 クックロッド コーネリアス商会の料理人。蜂竜の王蜜取得に情熱を燃やす。 キャティ 竜人の村の道具屋。初出はゲームブック「百竜の森」。 カトリーナ 竜人の村の女戦士。蜂竜討伐の遠征中。 ナイトさん ヘラクレスナイト。カブトムシ形態から人間形態に変形できる竜人の村への協力者。その動機はキャティへの一目ぼれ。 蜂竜の女王 巨大なクリーチャー。巣への侵入者に対し怒りで我を忘れ、赤熱化し暴走する。 ■作品情報 作品名:蜂竜の森「ローグライクハーフ」d33シナリオ 著者:ロア・スペイダー 監修:紫隠ねこ、杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編 https://booth.pm/ja/items/4671946 巨大樹の迷宮「ローグライクハーフ」d66シナリオ(「蜂竜の森」収録) https://ftbooks.booth.pm/items/5361362 本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。 https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月21日火曜日

これはゲームブックなのですか!? vol.135 FT新聞 No.4927

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『これはゲームブックなのですか!?』vol.135  かなでひびき ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■  みなさーん!  ゲームブックはお好きですか!?  Yes!Yes!Yes!  じゃ、ファンタジーは?  全身全霊をかけてYes!  そうよねー。それこそFT新聞読者の鏡、っていうもの!  そんじゃ、緻密なミニチュアはどうですか?  しかも、そのファンタジー作品で出てくるアイテムの緻密なミニチュア!  今回は、ゲームブック作品としても楽しく、しかも、そのアイテムの精密なミニチュア。さらにはその制作過程まで楽しめる、一粒で三粒おいしい本だよ!  その名も『異世界の召喚者』(株式会社 亥辰舎)だよっ!  まず、目に飛び込んでくるのは、みんなの合言葉! 「さぁ! ページをめくりたまえ!」  もうこの辺から、「むむっ! できるなコイツ!」って思っちゃわない?  引き続き本書をめくると、早速「本書の登場キャラクター」紹介が!  前半は、ゲームブックになっているんだけど、その通り、これらキャラクターが生き生き喋り、動き、主人公を導く面々が、様々なクリエーター様によってイラスト付きで人物紹介されてるよ!  出てくるのは人間だけではないわ。  獣人、しかも可愛い猫ちゃんから、なんかトナカイまで!  あるいは、なんとも懐かしいマンガアニメチックなレトロな方まで!  もう、これだけでも、なんかワクワクしない?  で、ゲームの方は、目が覚めたら、突然あなたは「異世界」に飛び込んでいた!?  これに巻き込まれるきっかけさえおぼろげなあなたは、とりあえず旅立たなきゃ、先へ進めない。  そこの住人との交流の中、どうやら「別次元」からあなたがやってきたらしい。そして、平行世界を渡り歩く旅人もいるらしい。  鍵を握るのは、現実のこの世界でも有名な歌姫「ノエル」らしいってことがわかるんだけど……。  ファンタジー、そしてサイエンスフィクションが交じり合うスチームパンク世界を、どうぞご堪能あれ!  で、冒険を支えるアイテムなんだけど、これがなかなか個性あふれるものが、これまた複数のクリエーター様によって作られているよ!  梅干から、絵の具セット、鍬など、現在でも日常的にあるあるなモノから、レイピア、天使の羽、水晶などの宝玉系、ランタンなんか、いかにもファンタジーに出てきそうな定番アイテム。  あるいは「蒸気じかけの翼」から「ワイルドバイク」まで、スチームパンクテイストあふれるものまで!  やたら凝ったとこでは「機械仕掛けの馬が防具に!?」なんか聖闘士とか思い出しそうな「UMA」  アインシュタインの頭脳を生体コンピュータ化した「アインシュタインの頭脳」 「人の惑う感情を食べる時計」  ただの本かと思って、ページめくればあらびっくり、ちょっとした野原が広がる本。  他にも、紹介できないぐらいのアイディアがいっぱい!  実際に「立体化」されてあなたの前に広がるこのインパクト!  これだけでも、「何か面白いアイテムのアイデアはないか?」と考えている人には面白いし、そのアイテムだけでも何か物語りだしそうです!  加えて、その制作法を載せているのもディ・モールドいい!  実際にアイテムを作ってみたい、という方にももちろん、普通のドールハウスにつかう小物を作りたい、という方にも、基本のものは全て網羅している、ってボリュームね。 「読む」「遊ぶ」「作る」と三拍子揃った本書、手に入れておいても損はないと思うんですが……。    追伸  「あれ? パラグラフ42がない!」  そんな方。おそらく本ゲームブックの最大の謎がそれ!  SFに詳しい方なら、ピンと来るかもしれないけど……  とにかく本書を隅から隅まで探して! そう、いつもは読み飛ばしてしまう第一ページ目から、最後の奥付、裏表紙まで…… ∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴ 『異世界の召喚者』  出版社:亥辰舎 2025/11/26  単行本 1800円+税 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月20日月曜日

アランツァへのいざない 装備品や食べもの(その他) FT新聞 No.4926

おはようございます、自宅の書斎から杉本です☆ 岡和田晃・他によるソロアドベンチャー2本を収録した「モンスター!モンスター!TRPG」初となる国産ソロアドベンチャー『廃都脱出』の書影があがりました! この記事をもって通販の予約を開始いたします☆ ↓『廃都脱出』の通販はこちらから! https://ftbooks.booth.pm/items/8613676 さて、今日のFT新聞は「アランツァへのいざない」から、植物由来でも動物由来でもない装備品や食べものをご紹介していきます。 水由来とか、金属由来とか、そういうものが中心です☆ 大した量はありません。 いってみましょう! ◆その他の装備品や食べもの。 ・聖アナベルの聖水 前時代に聖者として知られたアナベルが清めた聖水。 効果:これを飲むと生命点を1点回復する。あるいは、【アンデッド】のタグを持つクリーチャーにこれをかけてもいい。 ・桜吹雪 オークの英雄ドバーが使っていた刀。波紋刀と呼ばれる、異郷都市キョウの武器。 効果:両手武器であるため、【攻撃ロール】に+1の修正を得る。また、この英雄的な刀は各戦闘の最初の攻撃において、【攻撃ロール】にさらに+1の修正を得る。 ・凶戦士の粉:金貨15枚 小瓶に入った黄色い粉。異国で採掘される鉱石を原料とする。狂ったように攻撃性が高まる。 効果:戦闘の各ラウンドでの最初の【攻撃ロール】において成功した場合、それをクリティカルとして扱うことができる。ただし、接近戦における攻撃にかぎる。戦闘が終了した後、使用者は生命点を1点減らさなければならない。≪依存効果≫として、「反応表」を確認して戦闘にならなかったとき、もう一度「反応表」を振る。【ワイロ】を支払った後に【ワイロ】が出た場合、2回払う必要はない(【友好的】として扱う)。 ・幸運の剣 幸鉄鉱と呼ばれる鉱物をもとに造られる。ほのかにピンクがかった細身の剣となる。 効果:【幸運点】を1点消費することで、使用者の【判定ロール】に+1の修正を与える。戦闘時であれば次の自分のラウンド直前まで、戦闘のない〈できごと〉であれば〈できごと〉が終わるまで効果がある。 ・ド ドは異なる大陸で造られた石弓の一種。連射することができる。故障が多く手入れが大変なうえ、非常に高価。 効果:この石弓は「飛び道具」として扱われ、1回の射撃で【攻撃ロール】を7回行える(【攻撃ロール】に-1の修正)。ただし、クリティカルが発生しても連続攻撃は行えない。攻撃特性は【斬撃】で、片手で扱うことができる。 『ド』で射撃するさいの【攻撃ロール】でファンブルが発生した場合、石弓が動作不良を起こしてしまうため、冒険が終わるまで直すことができない。 また『ド』は、弓矢用の特殊な矢を発射することはできず、さらに【剛弓術】の技能(『ドラゴンレディハーフ』に収録された中級ルールを参照)と併用することもできない。 この飛び道具は、各冒険につき1回しか使用できない。 ・ハリストンの聖印 ハリストンの聖印はチャーム(お守り)の一種である。 効果:装備品欄を1個占める。【対魔法ロール】に自動的に成功する(6の目が出たものとして扱う)。効果を発揮するタイミングは、自分で選ぶことができる。2回使用すると力を失う。 ・魔力石 魔力を結晶化したもので、宝石のような見た目をしている。もっともよく見られるものは立方体の形状。 効果:これを消費して【副能力値】を1点回復させる。 今回はこのあたりで。 それではまた!! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月19日日曜日

ローグライクハーフシナリオソムリエ その6『素敵なあの子に今年もプレゼントを』 FT新聞 No.4925

◇◆◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ローグライクハーフのシナリオソムリエ(自称)の本日のおススメシナリオ その6『素敵なあの子に今年もプレゼントを』 天狗ろむ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆◇◆  おはようございます! 「1人用TRPGローグライクハーフ」の楽しさに魅せられ、ローグライクハーフのシナリオソムリエ(※)を目指す編集部員、天狗(あまく)ろむです。 (※ワイン専門の給仕人ソムリエのように、皆様のローグライクハーフのシナリオ選びの際の手助けが出来る人になりたいな、くらいの意味です)  さてこちらは、特に「個人制作シナリオの周知」を目的としたローグライクハーフのシナリオの紹介記事です。  ローグライクハーフのシナリオには、6面ダイスを2個振り十の位と一の位の値を決めて、できごとの出目とする「d66」、1d3の値を使う「d33」、十の位は6面ダイスの値のまま、一の位は1d3とする「d63」など、基本の形式が幾つかあります。天狗ろむは大体3回まで遊べて、できごともいっぱいあって楽しいd66シナリオが推し形式(?)なんですが、あなたはどれがお好みでしょうか? さくっと軽めに遊べるd33も、忙しい方にはおススメです。  今回のシナリオ紹介記事の第6弾は、既存形式とは異なる「d22」という新たな形式のシナリオです。何と、中間イベント前と後で、冒険の舞台が変わるのです! 「ローグライク」……同じ舞台(ダンジョン)に潜っては帰ってくる、という概念を軽やかに変え、画期的な形式を生み出した、寝子さんより頂きました。2回目の記事投稿をありがとうございます!  こちらはぜろさんによるリプレイが連載されていた『可愛いあの子に最高のプレゼントを』の続編だそうですよ。  まずはご本人から紹介して頂きましょう! ◇◆◇◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さま、こんにちは。寝る子と書いて寝子(ねこ)と申します。 YouTubeでローグライクハーフのプレイ配信をしたり、noteでリプレイを書いたり、TALTOにシナリオを投稿したり、BOOTHでシナリオ本を販売したりしています。 今回紹介する作品は『素敵なあの子に今年もプレゼントを』です。 このシナリオは『可愛いあの子に最高のプレゼントを』の続編ですが、単体でも問題なく遊べます。『可愛いあの子』を遊んでからの方が「ニヤリ」とできるかもしれません。 これはオリジナル世界キャトルドのウサギノニワと呼ばれる地域で、知り合いの少女りにゃの誕生日を祝うお話です。 キャトルドへは、ローグライクハーフの主な舞台となるラドリド大陸から西へ向かうと辿りつけます。船で行き来が可能です。 ・ジャンル:ファンタジー、ほのぼの ・難易度:易しい ・形式:シナリオ(d22) ・世界:ウサギノニワ(オリジナル) ・プレイ時間:10-15分 ・適正レベル:10-12 ・対象年齢:10歳以上 ・シナリオの公開場所:  TALTO https://talto.cc/projects/2NzSHQjFe1-y9Z8ZIXh2z  note https://note.com/mizuneko206/n/n5edd03a75345 誕生日を祝うのが目的なので戦闘は少なめです。ほのぼのした雰囲気が好きな方にオススメです! 「去年に引き続き、今年も新しいシナリオでりにゃちゃんの誕生日を祝おう!」と思い作り始めましたが、「作りたい」と思うだけでアイデアはなかなか浮かばず……。 思いつくのは最終イベントのみ。それも、ギミックがイマイチで気に入ったのはフレーバーテキストだけ。 諦めきれずにギミックを練り直し、結局完成したのは誕生日の1週間前でした。かなりギリギリですが、ギミックは多少マシになったと思います。なんとか完成してホッとしています。 この紹介文が掲載される頃には、りにゃちゃんの誕生日はとっくに過ぎていると思います(誕生日は4月22日という設定です)。 ですが、どのタイミングでも、お好きな時にこのシナリオを遊んで誕生日を祝っていただけたら嬉しいです。あなたがこのシナリオを遊ぶその日が「4月22日」なのです。 ◇◆◇◆◇  ご紹介ありがとうございました! 『素敵なあの子に今年もプレゼントを』に出て来る少女「りにゃ」ちゃんは、寝子さんのオリジナルキャラクターです。とても元気いっぱいな可愛らしい女の子で、寝子さん作のシナリオやリプレイにはちょくちょく登場しています。小さいながらも立派な冒険者です。  お話は初めから終わりまで、ずっとほのぼのしていますので、親子で遊んだりする場合や、戦闘描写が苦手な方には特におススメの作品となっております。また、敵味方問わず、生命点が0点以下になった場合は、【死亡】ではなく気絶したものとして扱うルールになっていますので、従者を失って悲しい思いをするタイプの方にもおススメです。優しい世界……!  主人公は、りにゃちゃんのお誕生日パーティーにお呼ばれしています。お誕生日であればやはり、プレゼントは準備したいですよね。できれば喜んでもらえるものを!  そんな訳で、まずはプレゼントを見繕いに【街】エリアへと向かいます。金貨の準備はお済みでしょうか? 手持ちの金貨が5枚未満であれば、5枚になるように最初に調整して良いようですよ!  できごとを決めるのはd22ですので、6面ダイスをお使いならば、1〜3が出たら出目1、4〜6が出たら出目2とするなどが宜しいかもしれませんね。コイントスでも今回はOKそうです。  お店が幾つかありますのでお買い物ができます。さてあなたは、りにゃちゃんの好きなプレゼントを選ぶことができるでしょうか? ローグライクハーフでのお買い物は、大体は自分の装備を整えるためのお買い物が多いので、「誰かの為に」お買い物が出来るのは何だか新鮮ですね。PLのあなたがりにゃちゃんの事をよく知らなかったとしても、PCの判定次第で喜んでくれそうなものを買えますので、ご安心を! こういうものが好きそうかな? 喜んでくれそうかな? と想像しながら選ぶのも一興です。  プレゼントを選んだら、後半はお誕生日パーティー当日。パーティーは午後からですが、りにゃちゃんの遊び相手になって欲しいということで、午前からお家にお邪魔します。ここからは【家】エリアのできごとです。【街】エリアで出目11をめくっていても、【家】エリアの出目11は別扱いなので登場します。そこだけは注意が必要かもしれません。りにゃちゃんと遊んだら、午後はお誕生日パーティー! 最終イベントでは特殊な戦闘(?)があるのですが……ヒントは、お誕生日パーティーで食べるもの。そうきたか! と思わず唸ってしまうのは、寝子さん作品にいつも通ずるポイントですね。  最後に、自分が選んだプレゼントを渡すのですが、個人的にはここが一番ドキドキ致します! 喜んでくれるかな……!?  何を渡したとしても(万が一渡せなかったとしても)、お祝いの気持ちがあればりにゃちゃんはきっと喜んでくれる筈です。  寝子さんが仰った通り、いつでもりにゃちゃんのお誕生日をお祝いしてあげてください!  プレイしてみた感想は、FT新聞の感想フォームからでも、作者さん自身に直接でも、どうぞお気軽にお寄せください!  それでは、今回はここまで。次回のシナリオ紹介記事にてお会いしましょう。  貴方に良き冒険のあらんことを!  天狗ろむでした! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月18日土曜日

FT新聞1ウィーク! 第701号 FT新聞 No.4924

From:水波流 調べ物があり、SFマガジンのバックナンバーを借りたかったが、近畿大学では産業理工学部の図書館でしか定期購読しておらず(それもSFマガジンらしいが)、雑誌は東大阪の中央図書館へは取り寄せられないのである。 それなら、と電子書籍で借りるかと思ったら、そもそもSFマガジンには電子書籍が存在しないのであった。 SFなのになぁ……。 From:葉山海月 面「白い」の反対は? 実は「面黒い」なんですって。 ウソのようなホントの話。 ただねー。「おも黒い」も「おもしろい」と解釈することもあって。 そんな話を「おもしろく」うかがいました。 From:中山将平 ぜろさんのリプレイ、第500回おめでとうございます。 明後日7/20に僕らFT書房は「文フリ北海道」に出展する予定です。配置はD-42。開催地は札幌コンベンションセンターです。 また、僕自身は個人サークルギルド黄金の蛙にて明日7月19日(日)「ZINEフェス奈良」と明後日7月20日(月・祝)「そうさくマーケットvol.3」にサークル参加します。 創作マーケットでの配置は「ち18a」です。 お近くの方は、ぜひ遊びにお越しいただけましたら。 さて土曜日は一週間を振り返るまとめの日なので、今週の記事をご紹介します。 紹介文の執筆者は、以下の通りです。 (く)=くろやなぎ (明)=明日槇悠 (葉)=葉山海月 (天)=天狗ろむ (水)=水波流 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■7/12(日)~7/17(金)の記事一覧 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2026年7月12日(日)ロア・スペイダー FT新聞 No.4918 Re:オレニアックス生物学 Vol.5 『生ける骸骨』 ・過去の人気記事の再配信として、聖オレニアックス剣術学校のカメル・グラント教授による、アランツァ世界のクリーチャーたちに関する「生物学」の講義をお届けしました。 「動く骸骨」(スケルトン)といえば、【アンデッド】のモンスターとしては比較的オーソドックスな存在のようにも思われますが、今回の講義のテーマは「生ける骸骨」。【アンデッド】ではなく、それどころかモンスターでもない、そんな「生ける骸骨」とは一体どのような生物なのでしょうか? その存在を知っているかどうかで、遭遇の結果が大きく変わってきそうな「生ける骸骨」。たしかに、カメル教授が講義の題材に選んだのも納得です! (く) 2026年7月13日(月)杉本=ヨハネ FT新聞 No.4919 ☆新作告知☆ ・夏のコミックマーケットにおける新刊のご案内です!! FT書房からこの夏、初の国産ソロアドベンチャーとして「廃都トゥー=エバンから脱出せよ!」を刊行いたします!! 更にホラー系ソロアドベンチャー「黒い猫でも白い猫でも」を同時収録☆ M!M!ファンのあなたなら、「黒い猫でも白い猫でも」の題をご存知かもしれません。なんとこの作品、すでに米国ではケン・セント・アンドレ監修のもと、英語で刊行されているのです! これらの刊行はM!M!の翻訳長である岡和田晃氏のアイディアです。本誌で配信し大好評を博した、氏の手になる「廃都コッロールから脱出せよ!」をM!M!向けにコンバートするという提案が最初のきっかけでした。 すべてのイラストを手がけてくださるのはアメリカでは日本を凌ぐ人気だというDON-CHANGさん! 1ヶ月足らずという短い期間ですが、今回も全力を挙げてまいります!! (明) 2026年7月14日(火)中山将平 FT新聞 No.4920 FT書房の作品としてこんなのがあったらいいなぁという勝手なアイデア 第1回  ・FT書房メンバー兼イラストレーター。中山氏が送る、タイトルそのまんまな新企画。 その名も、「FT書房の作品としてこんなのがあったらいいなぁという勝手なアイデア」 記念すべき第一回目の企画は、「アランツァビジュアルガイドシリーズ」。 アランツァの主要人物、印象に残るキャラクターをまとめた人物ガイド。 代表の杉本=ヨハネ氏が記事「アランツァへのいざない」で紹介する様々なアイテムをビジュアル化したアイテムガイド。 さらには、アランツァの食べ物にスポットライトを当てたガイドでは、それを食べられるお店、料理法、はては食料を通じた各都市の交易まで。 「イラストレーター」であるから、かくも深掘りができるガイド! FT書房の本来の製造ラインとは全く関係がありませんが、出たら必ず欲しくなる逸品! 本当に作って来られるチャレンジャブルな方、ぜひ出てきてほしいと妄想しつつ…… (葉) 2026年7月15日(水)ぜろ FT新聞 No.4921 第5回【蜂竜の森】ローグライクハーフリプレイ ・軽妙な語り口でお馴染みの、ぜろ氏のリプレイもとうとう第500回です! 拍手〜! 荷物持ちの少年タイガと、妖狐フォルネ、魔猫ニャルラの一人と二匹が、スズメバチとドラゴンの両方の特性を兼ね備えた狂暴な「蜂竜」の巣でのみ取れる「王蜜」を求めて、とうとう目的地に辿り着きました。 待ち構えているのは、勿論……蜂竜の女王。【巨大生物】のため、通常攻撃ではダメージが通りません。事前に準備はしてきたタイガたちですが、それでもやはり女王は強く、苦戦を強いられます。 ニャルラ、フォルネ、タイガの全員が、出来得る全てを出しきって、女王に打ち勝つことはできるでしょうか……!? リプレイ第500回目に相応しい、アツい激戦を見逃すなかれ! (天) 2026年7月16日(木)東洋夏 FT新聞 No.4922 ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.6 ・X(旧Twitter)にて意欲的にリプレイ執筆中であり、生き生きとしたキャラクターたちが魅力的な、東洋夏氏による「怨霊列車は夜笛を鳴らす」のリプレイ第6回目をお届けしました。 前作の『写身の殺人者』リプレイと同様に、主人公の一人は従騎士の少年・シグナス。そして二人目の主人公は、剣型ゴーレム「おどる剣」クロ。 人をさらう怪物〈怨霊列車〉なる、夜空を走る面妖な列車に乗り込んだ二人は、途中で同行者となったドワーフ・アルゴットを喪いながらも、もう一人の同行者のコビット・ヨンと共に先頭車両を目指します。 今回の車両は舞踏会が開かれているようです。踊っているのは骸骨たちなのが流石は〈怨霊列車〉。そんな会場でヨンが見つけたのは……意味深に置いてある宝箱。 「盗ろうぜえ」と悪そうに笑うヨンに、真面目なシグナスはどきまぎ。そんな二人に呆れながら「見ていろ」と舞踏会の輪の中へ入っていったクロ。さて、「おどる剣」のダンスの鮮やかさはどれほどでしょうか……!? (天) 2026年7月17日(金)休刊日 FT新聞 No.4923 休刊日のお知らせ  ・毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。 あなたの記事を、お待ちしております! (葉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■今週の読者様の声のご紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ひとことアンケートへのご意見をご紹介します。 紙面の都合で、一部省略させていただくかも知れませんが何とぞご了承くださいませ。 すべてのお便りは編集部が目を通し、執筆者に転送しておりますので、いろんなご意見やご感想をぜひお送り下さい。 ↓↓ (忍者福島さん) ルピス飲んでみたいなあ! 原液をソーダで割って飲むのも美味しそうです(笑 (お返事:杉本=ヨハネ) ありがとうございます(笑) アランツァの世界では甘味は大変貴重なものですから、よく味わって飲みたいですね^^ (成田砂男さん) 「アランツァビジュアルガイドシリーズ」、はいっ!中山先生、それ欲しいですっ!(手をあげてぴょんぴょんしています) 特にビジュアル人物ガイドがいいですねぇ。 きっとこれまで沢山の人物たちが生まれているでしょうから、実際に作るとなるともの凄い労作になりそうな気配はしますが! いやでも、結局どれも読みたいですね! (お返事:中山将平) 僕の記事にご感想をいただき、ありがとうございます。 共感いただけたこと、嬉しく思っております。 僕自身が読みたい本なので、たくさんの声が集まることを願っています。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■FT新聞が届かない日があった場合 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ FT新聞は休刊日でも「本日は休刊日です」というメールが必ず届きます。 未着の場合は、まず迷惑メールフォルダを一度、ご確認下さい。 もし迷惑メールにも全く届いていない場合は、それは残念ながらお使いのメールとの相性問題などで未着になっている可能性があります。 このところ各社のメールセキュリティ強化のためか未着のケースが複雑化しております。 未着の場合は、下記ページをご参考頂き、個々のアドレスの受信許可設定をお試しください。 https://ftnews-archive.blogspot.com/p/filtering.html *10回未着が続いた場合、そのメールアドレスはシステムより自動的に登録解除されます。再度登録する事は可能ですので、未着が続いた場合は、お手数ですがご自身で再登録下さい。 また【バックナンバー保管庫】は公開期間が2週間ありますので、その間にご自身でテキストを保存されたり、自分で自分にコピーしてメールを送られたりする等、ご活用お願いいたします。 ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月17日金曜日

休刊日のお知らせ FT新聞 No.4923

おはようございます。 本日は、タイトルのとおり休刊日です。 毎週金曜日は、読者から投稿された記事がここに入れるように、空けてある曜日です。 あなたの記事を、お待ちしております! FT新聞編集部一同 ■FT新聞へのご投稿はコチラ! こんな記事はどうかな?というご相談からでもぜひご連絡ください。 ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ■FT書房作品の通販はこちらから☆ FT書房 - BOOTH https://ftbooks.booth.pm ■FT書房YouTubeチャンネルはこちら! https://www.youtube.com/channel/UCrZg-eTeypwqfjwQ4RNIvJQ ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。

2026年7月16日木曜日

ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイvol.6 FT新聞 No.4922

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』リプレイ vol.6  (東洋 夏) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■    FT新聞をお読みの皆様、こんにちは!  本日の担当は東洋 夏(とうよう なつ)。  ローグライクハーフ『怨霊列車は夜笛を鳴らす』のリプレイ小説をお届けいたします。  冒険の舞台は、夜を駆け、人をさらうという謎の〈怨霊列車〉。調査を依頼された十二歳の見習い聖騎士シグナスと、その相棒〈おどる剣〉のクロ。そして従者に「面白いこと」を愛するコビット族のヨンという布陣で進んでいきます。  前回vol.5では、騎士ゾンビとの戦いを繰り広げた三人。自分の頭をちぎって投げるというアグレッシブな攻撃に意表を突かれながらも、勝利を掴みました。  次の車両では何が待ち受けているのでしょうか。  なお、リプレイの性質上シナリオの根幹に触れます。  ネタバレとなりますので、避けたい方はそっと閉じていただけましたら幸いです。    前口上はこれでおしまい。  亡霊たちの晩餐会、謎のシスター、そしてシグナスたちに刃を向けた女騎士。予測不可能な波乱を運ぶ列車の旅へ、いざ出発と参りましょう。  ◇ 〈シグナス(レベル8、聖騎士)〉 ・技量点:0 ・生命点:7 ・筋力点:4 ・従者点:9 ・技能:【高潔な魂】【全力攻撃】【癒しの光】 ・持ち物:見習いの片手剣(片手武器、斬撃)、丸盾、板金鎧(防御ロールに+1)、金貨11枚、スノーレパードアイ(金貨30枚相当の宝石)、騎士グロリアの指輪(金貨12枚の価値)、ランタン、食料2食分 〈クロ(レベル11、おどる剣、炎属性)〉 ・技量点:1 ・生命点:6 ・器用点:4 ・従者点:7 ・技能:【装備化】【凶器乱舞】【精密攻撃】【鋼の意志】 ・持ち物:なし    ◇ [6号車]12:踊る骸骨と宝物 「シグ、あの剣どんは君の友達なんだよね?」  コビットらしく恐れ知らずのヨンが、連結部を軽やかに歩きながら言った。 「友達っていうか──」  風に負けないようにシグナスは叫び、途端に後悔する。冷たい風を思い切り吸い込んだせいで、くしゃみが出たのだ。足元には千尋の闇が広がっていると言うのに。  〈怨霊列車〉が何処かに降りる気配は無かった。夜の空を黙々と走り続ける。目的地は何処なのだろう。列車というものをシグナスは初めて知ったが、乗り物であるならば、辿り着きたい場所に向かうためのからくりであるはずだ。目的地さえ判明すれば、少しはこの冒険も楽になるかもしれない。  シグナスは注意深く足場を確かめながらも、素早く連結部を渡り切った。次の車両の扉を開けて中へ転がり込むと、嫌な予感に捉われる。  美しい音楽と、明るい光が内扉の向こうから漏れ出ていた。二両目の車両を思い出す。 「ねえ、シグ」  上目遣いにこちらを見るヨンも、同じ気持ちであるらしい。二両目の車両は華やかな晩餐会の場になっていたが、後に酷いまやかしであったと判明している。 「分かってます。今回はしくじりませんから」 「おもろしてくれても良いよ」 「良くないです」  シグナスは内扉を滑らせ、開いた。どっと音量の上がった調べは優雅な三拍子。床を踏む幾組もの男女の足が揃った音を立て、軽やかな合いの手を入れる。しかし熱気はない。生者が持つはずの熱気は。踊っているのは、貴族めいた豪華な衣装を着込んだ骸骨だ。楽団もまた骸骨。 「ご飯食べて踊ってる内に死んじゃったのか」 とヨンが言う。 「いいね!」 「いい──でしょうか」 「どうせ死ぬなら楽しく死ぬよ。それがコビット流。湿っぽいのは嫌いさ。おや?」  ヨンが忙しなく体を左右に振り、骸骨の踊り手を透かして何かを見ようと務めている。シグナスも真似してヨンの視線の先を窺うと、 「宝箱?」 「んっふっふ、盗ろうぜえ」 ヨンはにっかりと笑った。 「と、盗るぅ!?」 「騎士様には思いもよらぬことでございましようが、こちとらコビットよ。おもろがすべてよ。くっくっく」   (※ここで求められるのは【器用ロール】。目標値は4です。ここは副能力値に【器用】を持つクロにお願いしましょう。出目は2。ギリギリですが成功は成功です、ヨシ!)  ヨンが悪い笑いをし、シグナスがどぎまぎしていると、 「待て、無粋な奴らめ」  〈おどる剣〉のクロが、二人と踊る骸骨たちの間に浮かんで、ゆらりゆらりと揺れる。 「クロ?」 「盗みの秘策でもありやすかね、旦那。こちとらケチな泥棒でござーい」 「これは、スプリンガルだ。知らんだろう」  シグナスとヨンは顔を見合せる。 「知らんだろうな。サン・サレンのダンスだからな。まあ見ていろ」  〈おどる剣〉は総身で三拍子を刻むと、ふっと骸骨たちの踊りの輪に寄っていく。ワン・ツー・スリー。エット・トヴォ・トレ。  シグナスは驚いた。クロのリズムは骸骨たちの踊りと完全に調和している。あまりにも自然なので、最初からそこにいた事が正しいかのように、クロはするすると輪の内側に入っていった。骸骨たちも咎めない。 「ははーん。人間だった頃はさ、あいつ遊び人だったに違いない。シグよ、教えといてもらうんだぜ」 「踊り方を?」 「遊び方だよ、シグ! 世の中にゃ、何を見ても聞いても、おもろくない奴がいるって聞くよ。そういうのは心が曇ってんだね。自分で磨きゃあ、ぴっかりぴっかり光るのにな」 「ふうん」  遊び方。遊ぶこと。思えば、あまり知らないかもしれない。シグナスは輪の中で踊る剣を見ながら、ふうっと溜め息をついた。孤児院からここまで、自分だけの自由時間を持って遊ぶなんて、あんまり考えてもみなかったことである。 (……え?)  シグナスは目を擦った。翻る衣服の幕の向こう、踊りの輪の中に、骸骨ではない一組の男女が交じっているように見える。銀の髪を長く垂らした女性はお姫様だろうか。その手を取って情熱的に踊るのは頬にそばかすの散った青年騎士だ。ふたりは幸せそうに微笑みを交わしている。両思いに違いない。何でこんなところで踊っているのだろう。もしかしてこの列車の主だったりするのか。 (じゃあ、クロが危ない)  シグナスは慌ててコビットの肩を小突いて、 「ヨンさん──」 「何だい」 「あそこで踊ってるの……あれ? いや、ごめんなさい見間違いです」  瞬きの間に男女はいなくなっていた。  シグナスが呆然としていると、カチリと掛けがねの開く音が三拍子を乱す。 「うわわっ!」  一斉に骸骨たちが動きを止め、重力に従って潰れた。粉末になった踊り手たちを吸い込まぬよう、ヨンとシグナスは咄嗟に目口鼻を塞ぐ。    (※宝箱の中身を判定します。ここは修正なしの【宝物表】ですね。いざ……出目2。金貨3枚。ううううううん、もうちょっと欲しかったかな(強欲)。とはいえ金貨1枚を笑うものは金貨1枚に泣くのでしょう。有難く懐に入れていきます)   「ははは、これは愉快だ。見ろシグナス」 と、目口鼻のうち口と鼻の無いクロが笑っている。もうもうと立ち上った粉塵が収まるとシグナスとヨンは慎重に歩を進め、ゆらゆらと三拍子に揺れる〈おどる剣〉が開いた宝箱を覗き込んだ。 「オー・ラ・ラ! こんだけ?」  ヨンが口を尖らせる。無理もない。仰々しく飾られた宝箱の中に入っていたのは、金貨三枚ぽっちであった。骸骨たちは、自分たちがこの金貨のために踊らされていたと知ったら、憤慨するかもしれない。 「罠じゃなさそうだ。もらっていくぞ」  クロがベルベットの内張りにめり込んだ金貨をほじくり出し、ピンと跳ねあげた。それをシグナスが取ろうとしたところを、すかさずヨンが宙に躍り上がって掴まえる。 「おいおい、シグナス。聖騎士が反射神経で負けるというのは」 「言わないでクロ、お願いだから。あの、ヨンさんその金貨……」 「え、おーもろ!」 「何ですか? 金貨がおもろ?」 「見なよシグ。この美しいレイディのお顔をさ」  ヨンは金貨を突き出す。その表面を見て、シグナスにも意味が分かった。現在のサン・サレンの硬貨には領主ラドスの顔がついている。とすると、この金貨はラドスが領主になる前、シグナスが生まれるよりずっと前のものだ。〈怨霊列車〉の中に、何故そんなものがあるんだろう。シグナスは首を傾げた。 ◇  少し短めですが、今回のリプレイはここまでです。  〈怨霊列車〉の主は上流階級の方なのか、あるいは憧れがあるのか……。晩餐会といい、パーティーが沢山開かれているようですね。  クロ先輩に踊ってもらった「スプリンガル」はノルウェーの民族舞踊。サン・サレンには北欧の風合いが似合うかなと思い、採用してみました。いわゆる西洋の社交ダンスとはひと味違う男女の踊り。分かりやすく三拍子で表現したものの、本当は西洋音楽の「三拍子」という枠に当てははまらないのだとか、地方ごとに方言のようにスプリンガルにも癖が出るのだとか、なかなか奥の深い踊りのようです。よろしければ検索してみてください。    それでは、次の車両でお目にかかりましょう。  良きローグライクハーフを!   ◇    (登場人物)  ・シグナス…ロング・ナリクの聖騎士見習い。12歳。ヨンから悪いことに誘われて、まだ緊張している。  ・クロ…シグナスの相棒の〈おどる剣〉で、元人間だと主張。ダンスは体が覚えていた。  ・ヨン…身長1メートルほどの陽気な種族「コビット」の兵士。面白さがすべて。  ・アルゴット…土を掘り、金属を加工する技術に優れた種族「ドワーフ」の兵士。グロリアの火球により落命。  ・グロリア…サン・サレンの女騎士。アンデッドの部下を引き連れ、様子がおかしい。 ■作品情報 作品名:『怨霊列車は夜笛を鳴らす』 著者:ロア・スペイダー イラスト:海底キメラ 監修:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/6820046 『雪剣の頂 勇者の轍』ローグライクハーフd33シナリオ集に収録 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。