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2025年5月27日火曜日

クトゥルフとゲームブック第96回 FT新聞 No.4507

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クトゥルフとゲームブック 第96回
(中山将平)

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 おはようございます。
 ファンタジー大好き、クトゥルフ神話も大好きなイラストレーター中山将平です。

 こんなコンテンツあったの!? と思われる方も多いかと思いますが、実は「クトゥルフとゲームブック」というシリーズ記事も書いています。
 長らく筆を止めていたのですが、突然ふつふつと書きたくなったので書いてみることにしました。
 題して「ファンタジーの一陣営としてのクトゥルフ」。
 
 ええ、題名の通り、ファンタジー世界における一つの勢力として描かれる場合のクトゥルフについて考えたいと思います。
 「そんなことがあるのか!?」と思われるかもしれませんが、実際作りこみの度合いに大きな違いがあるものの、これってよく見かけることのように思います。
 トレーディングカードゲームやデジタルカードゲーム、ミニチュアゲームやもちろんTRPGにも、この要素が描かれるのを僕自身見てきました。
 (正確には、ミニチュアゲームにおいて見かけた世界観はファンタジーではなくSFが近いものでしたが。)
 僕が何を見てきたのか、思い浮かべられる読者の方もきっと多いはずです。
 「その連中」について、書いてみたいと思ったんです。
 主に、コンテンツの世界観の中でどのような位置づけになっているのかという視点から。

 この記事が、ファンタジーを楽しまれている方にとって、そしてクトゥルフを楽しまれている方にとって、有意義なものになれば幸いです。
 また、クトゥルフ神話について、いわゆる「食わず嫌い」状態の方にとっても、興味深い記事にできると嬉しいと考えています。

 それでは、具体的に見ていきましょう。
 
◆ 異次元からの勢力
 今回お伝えしたい一番大きなこと。
 それは単純です。
 「クトゥルフ神話的な存在は、ファンタジー世界にも導入し馴染ませうる」ということそのものなのですから。
 
 なんと言っても、クトゥルフ神話に現れる「神話生物」たちの多くは宇宙や異次元など、人の手の及ばないところから現れたことになっている存在です。
 逆に言えば、ファンタジー世界の「異次元」から来た存在として描けばかなりの納得感や馴染んだ感覚を感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 そうです、だからこそ前回のカエル人の記事で「次元」について書いてみた、という隠れた経緯があったりしました。
 異次元から来た謎多き勢力が、邪悪な神を崇めながらファンタジー世界を侵略していく。
 僕にはそれ自体が、よくあるプロット(物語の筋道)に思えます。
 
 クトゥルフ神話に語られる「神話生物」たちはファンタジーの主流な怪物と比べると独特な見た目をしていることも多いと感じています。
 この要素を導入することで、かえって物語の豊かさが引き立てられるということもきっとあるはずです。

◆ それって悪魔?
 一方で、この方法に立ちふさがる大変な問題点があることも語らねばなりません。
 それは、「クトゥルフの説明は分かったけど、それって悪魔で良いのではないか」という問いです。

 異次元(別世界)から来た、「目的が分からない」存在。
 人を襲うことがあり、少なくとも害になることがある存在。
 
 これらの要素は実際にはどれも「悪魔」にも当てはまると思われないでしょうか。

 これについて考えていた際、「クトゥルフとは、悪魔である」という言葉が、ふと頭をよぎりました。
 そう、この陣営は悪魔と見なすことができ、見なさないこともまたできる存在なのだと、僕は理解しています。
 供物が必要な儀式があったり、ときに封印されていたり、人の魂を堕落させることがある。
 このあたりも「神話生物」と「悪魔」の両方にいえることではないでしょうか。
 
 しかしながら、もし神話生物を悪魔と定義する場合、また問題が起こってしまうようにも思います。
 ファンタジー世界の通常の悪魔との位置取りをどうするかが悩ましいという問題です。
 もちろん混合させる手もあるかと思います。
 しかし、おそらく多くはそうではなく独立した別勢力としての体裁を守れる形で運用されるのではないでしょうか。
(僕自身も創作スタイルはこちら側かと思っています。)
 その際には様々な「特殊化」が行われることが想像に難くありません。
 つまり、悪魔との「差別化」のために、神話生物たち限定の共通特徴を作るというお話です。
 
◆ まとめ
 書きたいこと、気づいたことを書いていたら、思いのほか短い内容だったことに気づきました。
 クトゥルフの神話生物はファンタジー世界にもなじむことが出来る。
 ただし、悪魔との関係性がどうなのか、しっかりと考える必要がある。
 今回は、そのようなお話でした。
 
 それでは、今日はそろそろこのあたりで。
 良きクトゥルフ・ライフを。
 

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