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2026年4月1日水曜日

第2回【ゴルギアスロフの旅の店】ゲームブックリプレイ FT新聞 No.4816

第2回【ゴルギアスロフの旅の店】ゲームブックリプレイ

※ここから先はゲームブック【ゴルギアスロフの旅の店】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。


ぜろです。
はじまりました「ゴルギアスロフの旅の店」リプレイ。
セルウェー神を信仰する神官である主人公ソウハは、神殿に貢献するため、強くなることを願っていました。
そんな折、「ゴルギアスロフの旅の店」の噂を聞きます。なんでも、冒険の舞台に転移させてもらえるといいます。
ソウハはその噂にとびつき、ナゴールにあるゴルギアスロフの店へ。
連続した冒険に挑む「苦難の旅」と単発で飛ばしてもらう「旅人の旅」の説明を聞き終えたところです。
これから冒険に旅立ちます。ソウハが選ぶのは、どちらの冒険でしょうか。


【ソウハ 僧侶 技術点9 体力点12 運点11 金貨15 加護(運だめしごとに体力点+2)】


●アタック01-3 地下迷宮のソウハ

私は、「旅人の旅」を選んだ。
理由はいくつかある。

まず、「苦難の旅」は明らかに、ベテランの冒険者が挑戦するガチなやつだ。
修練して強くなることが目的の私には合致しない。

もうひとつはメタな理由だが、すべての冒険の内容をつまびらかにしない方が、リプレイらしいというものだ。
そうなれば、他にどんな冒険が待っているのか、興味も湧くというもの。

「旅人の旅」を、利用上限の3回達成することを、今回の目標としよう。

ところでこの「苦難の旅」と「旅人の旅」から選択して小冒険に出かけるというシチュエーションは、見覚えがある。
かつて文庫で発売されていた、T&Tのソロアドベンチャーの中にあったはずだ。タイトルは忘れてしまったが。
明確に、それのオマージュということなのだろう。
本リプレイの第1回で、「作品の雰囲気から察するに、たぶんトンネルズ&トロールズ版も発表されているのではないかなと思います」と言ったのは、そういうわけだ。

「転移先でいかなる事態が起きても自己責任とする」という契約書にサインをし、持ち物チェックを受ける。
いよいよ、出発だ。
ここから別の場所に転移するというのは、いったいどんな感覚なのだろう。
転移先の危険はさておき、転移自体に危険はないのだろうか。
直前になると、そんな不安も湧いてくる。

ゴルギアスロフは、そんな私の不安など意に介さず、私が心の準備を整えることなど斟酌せずに、「ほいっ」とかいった軽いノリで、魔道具を起動させた。

転移先は、サイコロを振ってランダムに決定される。
出目は……5で。

瞬きするくらいの間で、突然視界が変化した。
うす暗い……石壁の、通路?
等間隔に、謎の光源がある。魔法的な明かりか何かか?

ここは、地下迷宮なのだ。
危なかった。明かりのない洞窟に放り込まれたら、いきなり詰むところだった。
どこに転移するかわからないというのがどういうことか、身をもって体験した。これは怖い。

目の前には、扉がある。通路は通路で続いている。
今回の旅は、迷宮探検ということか。

目の前の扉の中から、声がした。うめき声のように聞こえる。
この扉を開けてみるや否や。

ここは、開ける一択だ。
結果、通路を進むにせよ、安全のために確認しておく必要がある、というのが私の考えだ。
見過ごした結果、何かに追われる展開になることは避けたい。

扉を開ける。

部屋にいたのは、岩悪魔だった。


●アタック01-4 ソウハ、画期的なアイディアをひらめく

部屋には大きな岩悪魔が、人間を椅子にして座っていた。
なぜかうんうんとうなりながら、「考える人」のポージングをしている。
わかりやすく、何かに悩んでいるようだ。

岩悪魔についての説明はないので、そういう名称の生き物なのだろうという理解でいく。
知ってる人は、トンネルズ&トロールズ「傭兵剣士」あたりに出てくる岩悪魔シックスパックとかを連想すればいいのかな?
いつも酔っぱらっている陽気な奴だった。

さてどうしようか。選択肢は以下のとおり。

・悩みを聞く
・頭をかち割ってやる
・逃げ出して通路を進む

うめき声の正体もわかったし、追われるリスクは消えた。
だから無視して進んでも良い。

人間椅子なんて奇行に走っているくらいだから、人類の敵かもしれない。
だからいきなり頭をかち割ってやるのは選ぶ余地がある。

とはいえ、コミュニケーションが取れるのなら、まずは何を悩んでいるか聞いてみるところからかな。
悩みがあまりに非人道的なものだったら、そこから敵対行動に移ってもいいだろう。

私は、岩悪魔が何に悩んでいるのか、尋ねてみた。

「ここに3本のビールがあるじゃろ?」

ああ、あるな。

「ギャンブルで勝ってゲットした。一緒に勝った友と分けたい。だがここには3本。俺も友も2本飲みたい。なんとかして公平に分けられないかと悩んでるんだ」

そこまで深刻な悩みじゃなかった!
そこには、どう対応するかの選択肢が並んでいる。

もし、ビールを持っていれば、足して4本にするという手が使えるみたいだ。
これなら、公平に分けることができるうえに、何かお礼が期待できるかもしれない。
しかし私はビールを持っていない。
もしかしたら、どこか別の「旅」で手に入れられるということなのだろうか。

私は別の選択肢に目をつけた。
これは……いや、これならたしかに「公平」に分けることは可能だな。

私はおもむろに1本のビールに手を伸ばした。

「ここに1本のビールがあるじゃろ?」

岩悪魔の口調を真似て言ってみる。
岩悪魔は、私が何をするのかを、固唾をのんで見守る。

「これをこうして……こうじゃ!」

私はビールを開栓すると……飲んだ!

ごきゅごきゅごきゅ……ぷはぁ! 美味い!

ぽかーんと眺める岩悪魔。
私は言った。

「これで残りは2本。1本ずつ公平に分けられるぞ。私も加えて3人になれば1本ずつだ」


●アタック01-5 鉄拳制裁! 岩悪魔

岩悪魔は激怒した。
必ず、この傍若無人な人間を除かなければならぬと決意した。
岩悪魔には人間の言っている理屈はわからぬ。
岩悪魔は、遊び人である。勝負事をし、あぶく銭で遊んで暮らしてきた。
けれども酒に対しては、人一倍に敏感であった。

***

私がビールを公平に分ける提案をしたら、岩悪魔が大激怒している件。

即座に鉄拳が飛んでくる。戦闘は、不可避だ。
岩悪魔は、手ごろな岩をつかんで大あばれをする。
それは、戦いと呼べるものではない。本当にただの大あばれだ。

【岩悪魔 技術点11 体力点12】

そして、お強い。強すぎる。
私は技術点9、体力点12だ。
体力点が同等なのに、技術点で2点劣っている。

これは、勝ち目ないかな。

しかし勝負はやってみるまでわからない。
私はこれまで、不利な勝負を幾度となく繰り返し、たまには勝ったこともある男だ。
今回だって、たまたままぐれで勝てるかもしれない。

そしてここに、気になる記述を見つけた。

「戦槌を持っているなら、岩悪魔に対する攻撃が成功したさい、通常の2点ではなく4点の体力点を奪うことができる」と。

戦槌!
持ってないか? 私。

私の武器って、なんだっけ?
キャラクター設定の時には「自分に合った武器を持っている」とだけの記載だった。
そこで私は、僧侶なら打撃武器だろうと、メイス系の武器を持っていることにしたのだった。

任意の武器で良いのなら、そこで戦槌を持っていることにすれば良かったのかな?
今から持っていることにするのはさすがにズルいよな。じゃあ、次回から武器を戦槌に設定すればいいかな。

やがて私は、戦槌は別の「旅」の中で手に入るものと知るのだが、それはまだ後の話なのであった。

なんて呑気にしている場合じゃなかった!
たった今、岩悪魔の鉄拳が飛んできているところだった!

私は素早く身体を沈めて回避し、綺麗にアッパーを決めた。
やった。技術点差をはねかえし、見事に初撃を食らわせたぞ。

しかしその攻撃は、岩悪魔の怒りを増幅させただけだった。
ここから岩悪魔の怒涛の反撃が始まる。
たちまち削られていく体力点。
私の残り体力点が2点というところで、なけなしの反撃を命中させたが、そんなものは焼石に水だった。

私は岩悪魔に一方的にノックダウンされた。ゲームオーバー。

そして、この時になってようやく私は、僧侶の特殊技能の使いみちを完璧に把握した。
僧侶の特殊技能【加護】。これは、運だめしをするたびに、体力点を2点回復できるというもの。
つまり僧侶は、技術点が低くて戦闘には向かないが、運だめしの度に体力点を回復できる。
これを駆使することで、不利な戦闘でもどうにか立ち回れるということだ。

運点って、使えば使うほど消耗するポイントだから、温存したくなる。
だから戦闘で使おうっていう気持ちに、あんまりならないんだよね。
僧侶の特殊能力は、私の性格には微妙にマッチしないみたいだ。

ためしに、今回の戦闘で【加護】を用いていたらどうなっていたのかを、シミュレートしてみた。
しかしそれでも、ちょっと勝つのは難しそうだ。
攻撃は2回しか当てていない。両方運だめしをして吉を出しても、奪える体力点は8点。運の力を乗せたもう一撃が足りない。
ただこれも、戦槌を持っていれば、運だめしと合わせて一度に当てられるダメージは6点まで増える。
そうなれば、強敵岩悪魔も、攻撃を2回当てただけで死ぬことになる。加護ちゃんすごい。

次のキャラクターからは、【加護】を役立てられるようにしよう。

アタック01 ソウハ 岩悪魔にボコボコにされる。


■登場人物
ソウハ:主人公。セルウェー神の神官。ゴルギアスロフの店の噂を聞き、ナゴールへと向かう。
ゴルギアスロフ:店主。魔道具を用い、客に「冒険」を提供する。
岩悪魔:地下迷宮で、ビールの分配について頭を抱えている。ビールを飲まずに固唾をのんだ。

■作品情報
作品名:ゴルギアスロフの旅の店
著者:杉本=ヨハネ
発行所・発行元:FT書房
購入はこちら
https://booth.pm/ja/items/3998135
ゲームブック短編集「ハンテッドガーデンハート」に収録されています


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