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2026年4月2日木曜日

『主人公はキミだ! 〜You are the Hero!日本語版〜』が刊行! FT新聞 No.4817

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『主人公はキミだ! 〜You are the Hero!日本語版〜 インタラクティブに振り返るファイティング・ファンタジー・ゲームブックの歴史』が刊行!

 岡和田晃
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 SBクリエイティブから、『主人公はキミだ! 〜You are the Hero!日本語版〜 インタラクティブに振り返るファイティング・ファンタジー・ゲームブックの歴史』が刊行されました。
 こちらはジョナサン・グリーン著(安田均監修、羽田紗久椰訳)の親本に加え、私が担当した「日本での歴史編」が添えられている、豪華版です。
 
 すでに「GMウォーロック」Vol.20でも、こあらだまり「〈ファイティング・ファンタジー〉の歴史書、邦訳版登場!」、中山哲学「超・はじめてのAFF」(第18回)、ピピン「I WAS THE HERO!」と、集中的に紹介されていますし、SNSをはじめ、かなり話題になりましたので、入手された方も多いでしょう。
 
 あいにく完全受注生産なので、申し込みしそびれた方は、一部の店鋪に入荷しているぶんを当たったり、あるいは購入した方から借りるなり、図書館をあたるなりしていただければと思いますが、原著は、2025年早くに日本語版が出た『ダイスメン ゲームズ・ワークショップのオリジン・ストーリー』(白石瑞穂訳、岡和田晃・矢田部健史翻訳協力、ニューゲームズオーダー)にも通じる内容ながら、重複するトピックそのものは意外に少ないという印象です。
 『主人公はキミだ!』が、ファン世代の研究家で自身もFFシリーズのゲームブックを手掛けたジョナサン・グリーンの目線で書かれ、ひたすらファイティング・ファンタジーを中心にしているのに対し、『ダイスメン』はイアン・リビングストンの自伝であって、それこそリビングストンやスティーブ・ジャクソンの生い立ちからゲームズ・ワークショップの設立、メタルフィギュアにも多くの紙幅が割かれているのが特徴的。
 『ダイスメン』がカウンター・カルチャー直撃世代の空気を色濃く伝えているのに対し、『主人公はキミだ!』は構成からしてゲームブック仕立てとなっています。
 
 定価は、税込みで17600円となかなかのものになっていますが、『主人公はキミだ!』の底本になっているのは原著の第2版にあたる40周年記念版で、キックスターター(クラウドファンディング)でハードカバー版がゲットできるのは、55ポンド(約12000円)からとなっており、それに『日本での歴史編』が付くとならば、不条理なほど高価というわけではないというのもおわかりでしょうか。
 この40周年記念版は、先んじて刊行されていた初版の1巻と2巻を合本して加筆編集・再修正が加えられたもの。初版では、1巻は編年体の歴史書、2巻はヴィジュアル中心というスタイルになっていました。インタビューやファンジンなどをくまなくあたって、適切に裏を取っていくとともに、FFシリーズの各巻に関する著者のみならずイラストレーターについての情報も、盛りだくさんとなっています。
 以前「ウォーロック・マガジン」で連載していた(1号〜5号)「FFによる遊戯史学のススメ」も、『主人公はキミだ!』初版に負うところが大きかったものです。最近は、FFのみならず、D&DやT&T、『トラベラー』などの歴史研究も、とりわけ海外では盛んになっており、大小さまざまな出版物が出ています。
 『主人公はキミだ!』も、ひと昔前ならば、日本での出版は到底無理だと言われたに違いありませんが、こうして成り立ったわけです。それは訳者・関係者やファン一丸となって成し遂げた「ファイティング・ファンタジー・コレクション」の成功によるところが大きいのは言うまでもありませんが、SBクリエイティブでは『ドルアーガの塔」40周年記念 公式記録全集』(2025)、『ワルキューレの冒険 40周年記念 公式記録全集』(2026)と、貴重なアーカイブ系の出版物が立て続けに刊行されたおり、その流れに連なるものとして『主人公はキミだ!』を位置づけることができるように思います。
 
 『日本での歴史編』は岡和田が久々に刊行した評論・歴史系の単著となります。それだけでも感慨深いのですが、分量としては書籍一冊分を書き下ろし、それを4Gamer.netで「『ファイティング・ファンタジー』とその時代」として4回に分けて先行掲載し、さらなる編集を加えてまとめ直したものとなります。その過程で、資料協力者の「帽子屋」さんのお名前が抜けてしまったのは痛恨の至りではありますが、他に2026年3月末段階では間違いも見つかっていないので、お手数ですが「帽子屋」さんの名前を加えたうえで、長らく保存をしていただければと思います。
 
 『日本での歴史編』執筆の出発点としては、2025年に惜しまれながら世を去った紀田順一郎氏をはじめ、関係者の物故が続いているなか、という危機感があります。研究者のなかでは、当事者の回想など一顧だにしない、という人がいるのは承知していますが、そうした研究はニセモノだというのが、ゲームの開発や翻訳、研究に携わってきた者としてのまごうことなき実感です。特にアナログゲームは、デジタルゲーム系の研究が中心になっている状況においては、平気でデタラメな内容が垂れ流されてきた分野でもあります。
 
 そこから、アクセスできる資料をまずもって精査しながら、オーラルヒストリーを分析して、ありうべき"史観"を提示していく、というのが『日本での歴史編』にあたって心がけたことです。すべてを網羅することはできないにしても、概観はしたいと考えました。ゲームブック黄金時代の1980年代については、特に記述を厚くしましたが、それ以降も、公式では完全に黙殺されてきた——それもやむを得ないでしょうが——海賊版、あるいはサービスが終了したら追跡調査が困難になるフィーチャーフォン版についても、強調するなどして工夫もしました。
 
 取材や資料協力にあたっては、FT書房からはカワラベさん、杉本=ヨハネさん、水波流さんにご協力をいただいていますし、フーゴ・ハルさんや門倉直人さんら、「FT新聞」でもお馴染みの方々のお力添えをいただきました。

 『主人公はキミだ!』そのものは、現在の流通在庫が払底したら完全に入手できなくなってしまいますが、「『ファイティング・ファンタジー』とその時代」そのものは、特に公開が終了する予定はありません。必要に応じて、いずれもご参照をいただけましたら幸いです。
 
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『主人公はキミだ! 〜You are the Hero!日本語版〜 インタラクティブに振り返るファイティング・ファンタジー・ゲームブックの歴史』
 著:ジョナサン・グリーン、岡和田晃
 監修:安田均
 翻訳:羽田紗久椰訳
 SBクリエイティブの公式サイト:
 https://www.sbcr.jp/product/4815640453/

4Gamer.net「『ファイティング・ファンタジー』とその時代(全4回)」
 https://www.4gamer.net/games/758/G075800/20260122001/


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