おはようございます、自宅の書斎から杉本です☆
田林さんの「SAGBがよくわかる本」のお手伝いをしていたところ、記事のなかに運についての言及がありました。
運ってなんだろう? という問いかけに対して、私はひとつの回答、自分なりの答えを持っています。
それについて書きたいと感じたので、今日の記事にさせていただきました!
◆話の経緯。
ファイティング・ファンタジーのシリーズには「運だめし」という項目があります。
同シリーズの作品には「運点」という能力値が存在して、これはサイコロ1個に6を足して決定されます。
「運だめし」とはサイコロ2個を振って、この運点以下を出すことができれば「吉」、できなければ「凶」というものです。
「SAGBがよくわかる本」ではこの「運だめし」を、「運と実力のハイブリッド」と表現します。
(以下、引用)
「運だめし」は行うたびに運点が一点ずつ下がるため、使いどころを見極めることが「実力」の部分に相当する。運点が低ければ使いどころをシビアに見定め、高ければ安全を優先して使うというように、運点の高低によって、戦術が変化する点も魅力である。冒険中に強制的に行う箇所はあるが、戦闘における「運だめしをするか否か」の選択は、まさしく読者の力量が問われるところだろう。
(以上)
さて、この文章で「実力」として指している部分のことは、よく分かります。
では、「運」と称される部分は、なんなのでしょう?
◆確率論者です。
話の前に、前提となる自己紹介を挟ませてください。
私は、いわゆる確率論を揺るぎなく信じる人間です。
気合を入れようが入れまいがサイコロの目が出る確率は同じだと思っていますし、サイコロを1万回振った平均値が飛び抜けて高いことなど、この世にわずかな確率でしか存在しないと考えています。
しかし、同時に私は運も信じています。
どういうことなのか?
説明してまいります。
◆確率論と運の両立、とは。
昔、どこかで読んだ記事の話をさせてください。
ラスベガスにあるカジノに、ある夫婦がやってきました。
その夫婦は長年かけて貯め込んだ全財産(家が買えるぐらいの金額)をチップに変えて、1回だけの大勝負をしたのだそうです。
赤と黒のどちらかを選ぶ。
2分の1よりも少しだけ低い勝率。
勝てば、チップは2倍。
で、夫婦は見事に一発勝負に勝って、大金を手にしたというお話です。
そんな大金を賭けることなんてできるのかという疑問はあるので、もしかしたら作り話かもしれません。
しかし、今はそれはあまり重要ではなくてですね。
私が思う「運がいい」は、こういうときに勝てることを指している、というお話です。
◆その夫婦も、負けることはあったはず。
たとえば、いま手もとにサイコロがあって、それを転がしたとしましょう。
奇数が出たら勝ち、偶数が出たら負けだとします。
奇数が出るとなんとなく嬉しい気持ちになって、偶数が出るとちょっぴり悔しいかもしれません。
何も感じないかもしれません。
何も賭けていなければ、そのレベルです。
奇数が出た瞬間に「私はついてる!」と叫んで、大はしゃぎするということはまず、ないでしょう。
◆確率は同じ、意味が乗るかどうか。
先に挙げた夫婦も、半々の勝率の勝負に、常に勝ってきたわけではないはずです。
勝つことも負けることもあったでしょう。
しかし、「ここ一番」の勝負、おそらくは人生で最も大事な、たった1回の勝負に勝利した。
その勝利は、その後の人生に大きな影響を与えるほどのものだったに違いありません。
「運がいい」というのは、このように「大きな場面で、自分にとっていいことが起きる」ことを指すのではないか、と私は考えています。
「運が悪い」も同様で、たとえば、大学受験の当日に家の車が故障するのは、別の日に同じことが起きるのとはわけが違います。
確率は同じでも、意味づけに濃淡はあるというお話なのかと、私は考えてきました。
今回はこれにて。
それではまた!
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