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2026年4月13日月曜日

☆アランツァ世界へのいざない 第1回☆ FT新聞 No.4828

おはようございます、自宅の書斎から杉本です。 先日、10代の頃によく聴いていた歌を偶然、耳にしました。 「やけにテンポがはやいな……」と思って調べてみたのですが、後世に出たアレンジバージョンなどは存在しない、同じ曲でした。 つまり、聴く側である私が、同じものを速く感じていただけだったのです。 50歳に近い年齢ですから、これまでにも時間の流れを速く感じることはありましたが……あまりにも具体的なできごとに、息を呑むほど驚いてしまいました。 さて、今日はFT書房が展開するファンタジー世界「アランツァ」について、記事にしてまいります。 私はこれまで、カメル・グラント教授による旅行記として「アランツァワールドガイド」、同教授による授業の形式でクリーチャーを紹介する「オレニアックス生物学」などを記事にしてきました。 そして今、年末に刊行したいと切に願っている(そして、一生懸命書いている)『アランツァワールドガイド』に掲載する内容を、書いています。 このFT新聞はもともと、私が原稿を書くペースを強制的に作ることを目的のひとつにして作られたものです。 本業が作家である私は、その気になれば「今日は休日!」と言って休めますし、好きなだけ朝寝ができます。 でも、元来の性質が怠け者なものですから、それをするとどんどん「ゴロゴロするだけの無職」に近づいてしまうと、20代の頃には確信していました。 そこで、私は「毎朝6時までに起きる」「夜9時までに寝る」「毎日必ず文章を何か書く」などなど、ガチガチに自分を縛るルールをいくつか設けて、日々を成立させてきました。 これは、誰かから聞いた「ある言葉」が、心に残っているからです。 「人を殺すと、それ以降、その人の人生に『人を殺す』という選択肢が頭のどこかに浮かぶようになる」 というものです。 小説か映画か、出どころは忘れてしまったのですが……学校を一度サボれば、後日また行きたくない日に「サボる」という選択肢が心に登場する。 そういうのが怖くて、「朝早く起きて、仕事をはじめる」「散歩を経てスターバックスに入る」「午前中のうちに5時間は仕事をする」「決められた日の運動を欠かさない」といった決めごとを作って、「それを破るという選択肢を自分に与えない」という日々を送ってきました。 このままいくと私の生活を書いた雑談記事になってしまうので、本筋に戻ります。 「アランツァ世界へのいざない」は、アランツァがどんな世界であるかについて、たとえばTwitter(現X)でどなたかが疑問に思われていたら、それを詳しく書くなどですね。 あるいは、「こういう部分について、ちゃんと触れたことがなかったな」と思ったことについて、記事というカタチで出していくというものです。 「そういうのは、ゲームブックやシナリオで出してほしい」という考えも、分かります。 実際のところ、作品のネタとして取っておきたいがために、触れられない事柄もいくつかあります。 しかし、「30分で遊ぶ1人用TRPG ローグライクハーフ(RLH)」の発展を経て、たくさんのファンが応援してくださるようになった昨今、「アランツァについて紹介していくことの急務さ」を、よく感じるのです。 アランツァという共通世界を舞台にしたシナリオづくりをする際、私はファンの方が作られる作品が、公式のように厳密さに神経をつかう必要はないと、考えています。 でも、ですよ。 その一方で、こうも思うんです。 熱心なファンの方が、細かい情報まで行き届いた世界に愛着を持たれ、それを望むのだとしたら……そういった部分を「ちゃんと描く」のは、読む方にとっても私にとっても、非常に重要なことではないかと。 長い前置きになりましたが、はじめます。 この記事では日常の細かい「生活」について取り扱うこともありますが、世界観そのものや、世界の人々が持つ価値観など、具体的でないものについて執筆することもあります。 第1回のテーマは「冒険者」です。 ◆冒険者とは? FT書房から刊行される作品をみると、プレイヤーが操るキャラクターのことを、ゲームブックでは「君」、RLHでは「主人公」という言葉で表現しています。 「冒険者」という言葉で表現されることもありますし、「旅人」として語られることもしばしばあります。 ◆冒険者は、卑賎なだけの職業ではない。 アランツァにおける冒険者は、野鄙な存在とはみなされていません。 日々クリーチャーと戦う生活に明け暮れている彼らですが、人々からは尊敬の念をもって迎え入れられています。 これにはいくつかの理由があります。 中世ヨーロッパの歴史をみると、「血に触れる職業」は多くの場合、卑賎あるいは高貴な存在として大衆に扱われてきました。 処刑人は秩序を維持するために、王の権力を執行する存在でした。 しかし、同じ処刑人が、血に触れること(不浄)などを背景に、不名誉な存在として扱われる場合もありました。 アランツァ世界における「冒険者」は、似たようなニュアンスで捉えられています。 血に触れる不浄な職業であり、同時に怪物を倒す職業、つまりは村や町、都市や世界を守る「守護者」でもあります。 余談ですが、去年あたりから、熊が日本で大量出没する状況が続いています。 そんな熊を倒して、ハンターは自分たちを安全に導いてくれる方々です。 その一方で、身近に「猟銃を持った隣人」がいると、あなたはうっすらと怖さを感じるかもしれません(※)。 身近なものにたとえるなら、冒険者に対して人々が抱く感情は、そういったものに似ているのかもしれません。 ※……ニュアンスを伝えるために書きましたが、日本においては、猟銃の所持を認められているのは、かえってしっかりした人である証明です。申請をして、許可を与えられているのですから。 ◆「遊歴の騎士」を想像してほしい。 冒険者が旅人となり、知らない世界へと向かうとき、多くの場合、彼らはその先の村や町で【歓待】されます。 これは、アランツァの集落が多くの場合、解決しがたい難題と脅威を抱えているからです。 それを解決してくれる(かもしれない)人々として、冒険者は歓迎されます。 だから、冒険者にはその土地の統治者に「お願いごと」をされるとき、可能なかぎりそれに応えるという「掟」があります。 それは、守らないと罰則があるという意味ではなく、「そうしないと、次に冒険者が来た際に【歓待】を受けられなくなる」という、具体的なギブアンドテイクの話です。 もちろん、報酬が少なすぎる場合などには、頼みごとを断る場合もあります。 しかし、大した理由もなく断ってしまうのは、自分たちの居どころを狭く小さくしていく行為なわけです。 そのあたりを、そこそこの数の冒険者が肌で分かっています(あまり考えていない冒険者もたくさんいます)。 さて、この話の前提には「冒険者には難題を解決する能力がある」という前提があります。 ◆「冒険者ギルド」だけが存在しない。 アランツァ世界では冒険者は、1人1人が強力な存在です。 中世ヨーロッパに「騎士ギルド」や「諸王ギルド」が存在しないように、強い存在である彼らは群れません。 だから、アランツァ世界には「盗賊ギルド」や「船大工ギルド」といったギルドの概念があるにも関わらず、「冒険者ギルド」だけが存在しません。 アランツァ世界の冒険者は、寄り集まって生きることをあまりしません。 また、冒険者1人1人が、そこそこ戦える強さを持っています。 【魔術師】であっても剣は使えるようなことも、珍しくありません。 (余談ですが、それだから冒険者の育成学校の名称がオレニアックス『剣術』学校なのです。全員が冒険者になる可能性を持っているため、あらゆる生徒に剣術を教えます。) 一騎当千という言葉がありますが、冒険者はその卵ぐらいの存在です。 ◆誰かに習った時期を経ている。 そんな冒険者ですが、先にも触れたとおり、RLHでは初期作成時点で10レベルですし、ゲームブックに登場するのも「万能ではないが、熟練」な存在です。 基本的には読み書きができますし、親切にされたら礼を言うこともできます。 彼らはどこかで、誰かから、ひととおりの準備を教え込まれた期間を経ているのです。 もしかしたら、その期間には、(初級のシナリオよりもさらに少し簡単なぐらいの)実際の冒険も含まれているかもしれません。 誰かという部分は、たとえば学校です。 しかし、アランツァの世界では、学校に行くにはそれなりのお金がかかります。 学校出身の冒険者は、効率よくものごとを教わることができるため、総じて若い傾向があります。 また、裕福な家の出身者であることが多く、学校出身の冒険者どうしである種の仲間意識を持っていることが多くあります。 「オレニアックス剣術学校」や「エルダーベリー魔法学校」のような学校の出身者であることは、相手がそうである場合の交渉に有利な影響を与えてもおかしくありません。 ただし、ゲーム的な話をすると、基本的にはこういったことは作品に反映させません。 主人公の出自は多様であってほしいので、有利不利をあまりこのあたりで作りたくはないからです。 親や親族が協力的な場合、技術を教えられながら育つという場合もあります。 この場合、親が忙しくて、手っ取り早く実戦の世界に放り込まれる(要は、自力で腕を磨く)ことも多々あります。 子どもが「たくさん生まれて、たくさん他界する」世界ですから、その過程で命を落とすこともあるでしょう。 別の選択肢としては、師弟関係を結ぶというものがあります。 誰かの弟子となって、冒険に必要な力を養うわけです。 その力とは、たとえば【魔術師】であれば魔法の呪文を行使する力ですが、もっと共通するものもあります。 基礎的な体力であるとか、罠やクリーチャーに関する予備知識、読み書き、売買で商人にだまされない程度の計算をする力、人にものを聞く態度など……「最低限これだけの」という力を授けてもらうわけです。 いずれのルートを経たにせよ、生き残ったキャラクターが冒険者になります。 しかし、この時点では、まだまだ弱いクリーチャーが1体いるだけです。 さらに何回かがんばって、10回ほど冒険を達成することができれば、めでたく「主人公」と呼ばれる存在へと成長を遂げられます。 ◆「主人公」になるには? RLHのプレイヤーキャラクターである「主人公」になるために必要なことは、3つあります。 ひとつは、人間型種族(ドワーフ、エルフ、人間など、都市や村落で生活が可能な者)に生まれついて、育つこと。 ひとつは、金貨10枚を貯めること。 そして、経験点10点を稼ぎきることです。 冒険者になる方法は、周りに「俺、冒険者だから」と言えばいいだけですが……「主人公」(あるいはゲームブックの「君」)になるには、それなりの尽力が必要だというわけです。 上記の話は、知らなくてもまったく問題ありません。 冒険者に至る過程の話を書いただけです。 あなたが最初に作成するのは、すでにその時点に達したキャラクターです。 ◆最後に。 ここまで書いて、まだ書けていないことがふたつあります。 ひとつは、身分です。 冒険者の多くは平民ですが、プレイヤーがそう望むのであれば、貴族や王族の血を引いていることにすることもできます。 ただし、そのことはゲームにまったく影響を与えません……なぜ影響を与えないかというところまで、ぜひお考えください。 私に「なんでですか?」と聞かれるのであれば、「ゲーム的なバランスの公平性」という、面白みのない返事をさせていただきます☆ もうひとつは衣食住の「住」つまり、冒険者が生活を営むある区域についてです。 これについては、おそらくかなり長くなりますので、別の記事に。 ご感想、お待ちしております☆ それではまた!! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。