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2026年5月11日月曜日

「アランツァへのいざない」第3回 アランツァ世界の紙事情 FT新聞 No.4856

おはようございます、自宅の書斎から杉本です☆ 実は半年ほど前に左手首を傷めてしまったので、今はクライミングは「ゆっくりと、長く」やることを心がけています。 強度を上げるのではなく、それほど高くない強度で確実な動きを続けること。 全力を出せない残念さはありますが、それはそれで楽しくもあります。 治ったときにはひとつ上の段階へと進んでいることを目指して、やっていきます。 さて、本日のお話は「紙と識字率」についてです。 ◆アランツァ世界には紙はあるのか? アランツァ世界には大きく分けて2種類の紙が存在します。 ひとつは「獣皮紙」で、もうひとつは「植物紙」です。 ◆獣皮紙の話。 「獣皮紙って何だろう? 羊皮紙なら聞いたことがあるんだけど……。」 そう思われたあなた、ご安心ください。 獣皮紙とは造語です。 といっても、私が初めて造った言葉というわけではありません。 そのあたりから、説明してまいります☆ ◆羊皮紙とは? 羊皮紙(parchment、パーチメント)とはそもそも、獣の皮を加工して製作された紙です。 細かい説明は省きますが、山羊や仔牛の皮を使うこともあります。山羊の場合にはペルガモン、仔牛の場合にはヴェラムと、異なる名称で特に区別することもあります。 そうなんです。 羊皮紙は、実は羊の皮だけとは限らないのです。 獣の皮を「極限まで薄く伸ばしたもの」が羊皮紙であるとするのが、一般的な定義のようです。 ◆アランツァ世界への「輸入」を考える。 ヨーロッパ世界では羊が多く飼われていたので、この「紙」に羊皮紙という名称がついたのは納得しやすいものです。 しかし、アランツァ世界においては、羊は(十分に存在する家畜であるものの)素材としてメインとするほどに多くはありません。 アランツァは気候が多様です、雪の地域もあれば砂漠もある。 さまざまな動物が紙の素材になる可能性がある。 だから、羊皮紙というよりも「獣皮紙」と呼ぶほうが、より適しているわけです☆ 仔オストリッチや仔丸々獣、あるいは田畑を荒らす鹿や、まだ登場していない害獣が素材になっていることもあり、豊富なバリエーションがあります。 ◆「植物紙」。 アランツァ世界には植物製の紙もあります。 しかし、これはいわゆる、現代の技術を使用したようなものではありません。 かといって、パピルスのような古い技術を使ったものでもありません。 寒い地方の白樺の樹皮をはがして、そのまま紙として利用するというものです☆ この紙は基本的に、片面だけが使えます。 もう片方の面は、ザラザラした木の表皮そのもので、ものを書くには適しません。 この「白樺紙」(私がつけた名称です)は、サン・サレンやフーウェイといった大陸北部(ともに豪雪地帯)において有名です。 太古の森のどこかにはトレント(樹人)たちが管理する白樺の森があり、そこから採取されて、大陸全土へと広がっていきます。 これはかなり大規模なものですが、正確な森の範囲は一部の、最も歳とったトレントたちしか把握していません。 ◆この「紙」が何を意味するのか。 トレントは(貨幣経済を理解してはいますが)、森の外からお金を獲得するためにこの「樹皮園」を営んでいるわけではありません。 これは、直接取引の手段として使われます。 つまりは物々交換です。 トレントたちはこの紙を他の種族に売っていくことで、生活必需品を入手します。 彼らにとってはこの白い紙が、ちょうど「お金」の役割を果たしているといえます。 確実に他のものと交換できるものは、お金と同じように扱われることがあります。 かつての日本において「米」がお金の役割を果たしていたのと同じですね。 まとめると、トレントの世界では「白紙」がお金として機能している、というわけです。 ◆白樺たちのその後。 彼らは白樺の樹皮を「苦しみを与えない範囲」で収穫していきますが、一度か二度ほど皮を得ると、その後は状態のいい皮が得られません。 トレントたちはそうした(経済的な視点から見れば「用済み」の)白樺のお世話を、ずっと続けます。 彼らにとって植物は友であって、人間と家畜のような関係性とは少し異なります。 人間であれば、樹皮を得た後の白樺の樹を、建築物等に活用することでしょう。 しかし、トレントたちはそうしないのです。 ◆より高価な紙。 トレントたちが住まう太古の森には、もうひとつ、もっと高価な皮があります。 それは、彼ら自身の皮を使った「トレント皮紙(樹人皮紙)」です。 こちらは非常に頑丈で、とても重要な(あるいは、神聖な)事柄を記すために使われます。 もっとも一般的な使い方は、魔法のスクロール(巻物)の素材です。 アランツァの世界では「生命を持つもの」は魔力を持っているため、魔法を使うトレントから得た生皮(あるいは、亡くなったばかりのトレントの皮)には魔力が宿っています。 この魔力は時間の経過とともに、(抜けた歯から水分がゆっくりと抜けていくように)少しずつ「死んで」いきます。 ◆識字率は? アランツァの主たる大陸であるラドリドは、紙は比較的手に入りやすい土地といえます。 いっぽう、それを読む側はどうでしょうか? 「アランツァへのいざない」第1回でご説明したとおり、冒険者は「最低限の読み書きと、商人と取引できる程度の計算」能力を身につけています。 言い換えると、冒険者の識字率は100%です。 もし、冒険者の識字率が100%でなかったとすると……冒険の途中で文字情報を得るたびに、それをちゃんと読めるかどうかの(【魔術ロール】のような)判定が必要になってしまいます。 それは、ゲームの本筋を面白くしてはくれない気がしました。 ですので、冒険者の識字率は100%です。 ◆まとめ。 アランツァの世界には「獣皮紙」と「白樺紙」が普及しており、特に魔法の巻物には「トレント紙」がよく使われます。 アランツァ世界の人々は文字を読めたり読めなかったりしますが、冒険者に関しては100%の識字率を誇ります(断言)。 「アランツァへのいざない」第3回でした。 それではまた! ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。