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2026年2月17日火曜日

これはゲームブックなのですか!? vol.129 FT新聞 No.4773

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『これはゲームブックなのですか!?』vol.129

 かなでひびき
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「不思議の国」へ行ってみませんか?
 そう「アリス」でお馴染みなあそこ。
 奇妙奇天烈だけど、論理にこだわる「不思議の国」
 今回は、心底そんな『驚きの世界』に心酔できる一冊をご紹介!
 FT書房編集員、明日槇 悠さんもオススメ!
『不思議の国の裁判』(田中敏郎・文 建石修志・画 河出書房新社)だよっ!
 (推薦していただいた明日槇さん。本当にありがとうございます)

 不思議な回転木馬を見ながら森の中に佇むアリス。と、その木馬から「ウサギ」ならぬ「サル」が飛び降りてきて、アリスに手紙を渡すのでした……。気づいてみると、それは夢? いえいえ。夢でないことは間違いありません。
アリスの元に届いた手紙。それは「不思議の国への招待状」でした!

 どう? このシチュエーションを読んで、「ワンダーだ!」と思わない?
 しかも、彼女を待ち受けていたものは「犯人より犯行より先回りしての裁判」「自主独立とか民族自決とか」に裏打ちされた、てんでみんな「自分自身の言葉で喋る」登場人物。
 裁判というのは、言葉の集まり。
 しかし、その言葉が「自分の言葉で喋る」裏を返せば「他人にはさっぱりわからない」言葉でしゃべくるんだから、この辺のカオスに、興味しんしんじゃない?
 そう、このお話がただのアリスへのオマージュだったら、ここでは取り上げない。
 全編これ暗号! って具合に、一番重要な話が「暗号」で書かれている。
 つまり読者は、それを解きながら物語を楽しむ、っていう一粒で二度おいしい楽しみが詰まっているわけ。
 で、この謎解きが、実に「ミステリミステリ」している。
 例えば、最初の暗号文。配達人の少し変わった口調から暗号の鍵を推理。そして文字の対応表を組み立ててそれから解く、ってわけ。
 やり方も手が込んでいる。
 例えば、単純な仕掛けなんだけど、それをそのまま迷路に転換してみたりすると、もうこれだけで難解なパズルになるのはびっくり。
 また、ほとんどが「文字を別な文字に置き換える」んだけど、それもひとひねりふたひねりしてあるよ!
 中には「地図」まで登場させて解かせるものもあるけど、この辺のバラエティの豊富さにはただただ脱帽! 
 まさにアイディアの宝石箱!
 もちろん、「激辛すぎて解けぬわ!」って方にも、翻訳文付き解説テキストもある! という至れり尽せり仕様!
 暗号。
 それは、たとえば我が国でも恋の句。
 第二次世界大戦には、暗号製造機『エニグマ』
 昨今では、電子文書のやりとりで活躍。
 と、社会を支える基盤になっている。
 つまり、数学とともに歩いてきた、という側面もあるのよね。
 だけど、コンピューターもない時代、全ては紙と鉛筆でなされてきた!
 その重みと面白さがつくづくわかるよ!
 さらに。哲学的でファンタジックな本編と、暗号の魅力が見事にマッチ!
 読後感の厚みは、かの有名なゲームブック『展覧会の絵』を彷彿とさせる。
 分岐こそないけど、ずっしりとした手応えある「ゲームブック」をお求めの方は、ぜひオススメ!
 見逃せば人生後悔することウケアイ!


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『不思議の森の裁判』
 田中敏郎・文 建石修志・画
 出版社:河出書房新社 1996/3/1
 単行本 1800円(税込み)


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