第4回【ゴルギアスロフの旅の店】ゲームブックリプレイ ※ここから先はゲームブック【ゴルギアスロフの旅の店】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。 ぜろです。 「ゴルギアスロフの旅の店」に挑戦中。 店からどこか別の冒険の舞台に転移させてくれるシステムです。 僧侶キャラの挑戦者、ソウハとソウヤはそれぞれの戦闘で生き残ることができずに命を落としました。 3人目の挑戦者ソウゴがようやく、ひとつの旅を成功で終えたところです。 「旅人の旅」はこの転移の旅を3回までできるというので、この3回の旅を成功させることが目的です。 さあ、あと2回。ソウゴの冒険は続きます。 【ソウゴ 僧侶 技9 体12 運10/11 金貨70(巻物の換算含む) 加護(運だめしごとに体力点+2)】 ●アタック03-3 乾くことを知らないキャラバン 「さあ、無事に帰ってきたんだから、儲けの一割をよこしな」 ゴルギアスロフの要求に応じ、金貨を支払った。金貨55枚分の儲けだったので、繰り上げて金貨6枚を支払った。 「で、次の旅に出るのか」 もちろんだ。 私は早速次の場所への転移を望む。 サイコロの出目は1。 また新たな場所だ。 次はいったいどんな場所へ飛ばされるのか。 一瞬で風景が変わる。 この切り替わりの瞬間は、どうにも馴染めないな。脳が一瞬バグる。 急な熱気が私を襲う。 飛ばされた場所は……砂漠!? そこは、砂漠のど真ん中だった。 これまでは、ボス戦の直前のセーブポイントとか言っていたが、今回はパターンが違う。 それとも、砂が盛り上がって巨大サンドワームでも出てくるのだろうか。 辺りを見回す。 遠くにキャラバンが見える。 選択肢は、キャラバンに向かうか、無視して歩き回るかだ。 砂漠の中を無目的に歩き回るなど、無謀にもほどがある。 目標物があるのなら、そこに向かうべきだ。 私はキャラバンに向かった。 砂漠の客は、キャラバンにとっては貴重な存在なのかもしれない。 私は歓迎された。 ここで選べるのは、武器商人に武器を見せてもらうか、休憩のテントに向かうかだ。 まだ何もしていないが、ゴルギアスロフに呼び戻してもらうこともできる。 いやいや、なんのためにここに転移したんだって話だよ。 私は、武器商人と話をした。 「そんな装備で大丈夫か?」 金貨5枚を出して一般的な武器を見せてもらうか、金貨10枚を出して「いちばんいいのを頼む」と言うかを選ぶことができる。 もちろん「大丈夫だ。問題ない」と言って買わないのも自由だ。 今の所持金なら問題ない。私は良い武器をみてもらうことにした。 すると、武器商人が見繕ってくれたのは、なんと戦槌だった! 硬い敵に対してダメージが倍増するという非常に優れた武器だ。 具体的には、岩悪魔や、がい骨に対して有効だ。 そして私は、スタート時に「自分に合った武器」を持っているという設定から、特に不自然ではないという理由で、戦槌を持っていることにしてしまっていた! まさか、作中で手に入る武器だったとは。 ひとまず戦槌は、ここで買うのは買っておいた。 初期装備の勘違いについては、戦槌が途中で手に入る武器であるとわからなかったことと、記述の仕方がミスリードを誘発しそうな文章だったということで、ご勘弁願いたい。 前回がい骨との戦いでは、戦槌の恩恵をちゃっかり受けていたので。 戦槌を買うと、あとはもう休憩テントに行くくらいしかない。 テントはなんか、煙草の煙がくすぶっており、めっちゃ退廃的な雰囲気だった。 喫煙所なんてレベルじゃない。なんかやばい薬でもキメてるんじゃないかって思うくらい。 誘いに応じて煙草を吸うか、酒を飲むかと選択があったけれど、どちらも趣味じゃないのでやめておいた。 となると、ここでできることは終了だ。 私は、ゴルギアスロフに帰還を依頼し、転移で店へと戻るのだった。 こんなパターンもあるんだな。 魔道具の「旅の匂い」の判断基準がよくわからなくなってきた。 ●アタック03-4 不思議な果樹園 店に戻ってきた。 今回は収入どころか、買い物をしてきただけなので、ゴルギアスロフに支払うものはない。 そしてさっそく、3回目の旅に出ることにする。 サイコロを振って、行き先を決める。 サイコロの出目は2だ。 これまた初めて行く場所だ。 最初の挑戦者ソウヤから、行き先を決めるサイコロは5回振っているが、なんと1回もかぶっていない。 これで行ったことがないのは、出目4の場所だけだ。 そしてこの出目にのイベントをクリアすれば、私の「旅人の旅」3回クリアという目標は完遂されることになる。 ここでつまづきませんように。 飛ばされたのは、果樹が規則正しく並んでいる場所のど真ん中だった。 森? 違う。ここは果樹園なのだ。 遠くには、石造りの小屋が見える。農機具小屋だろうか。 それにしては、変にねじれた形をしている。 小屋の付近に人影が見える。農夫だろうか。 前回に引き続き、あまりボス戦前のような雰囲気は感じられない。 もしかして、場所を決めるサイコロの出目が小さい方は、それほど危険はないということなのかもしれない。 だとしたら、ここは突破しやすいのかも。 ひとまず、小屋の近くの人影のところまで行ってみよう。 一応、果実を食べてみるという選択肢もあったが、それは選ばなかった。 人がいるのなら、先にどういう果実なのか、食べてもいいのかお伺いを立てた方が良いだろうし。 石造りの小屋に近づく。 農夫は無口で無反応に私を見ている。 ちょっと不気味だ。正直、普通じゃないと思う。 知らない人でも、軽くあいさつくらい交わすだろうに。 私の中で警戒レベルが一段階上がった。 ・農夫を無視して石の小屋をノックする。 ・農夫に話しかける ここは農夫に話しかけよう。この人物を放置して次の行動を取るべきではないと思う。 私があいさつをしても、農夫は無言だ。 ここはあなたが管理する果樹園ですか、と尋ねてみるが反応がない。 ますます不吉な予感ばかりが高まっていく。 その時、どこからか甲高い声が聞こえた。 私にとっては意味不明の言葉だったが、それは何かの合図だったらしい。 農夫はいきなり襲いかかってきた! 【農夫 技術点4 体力点4】 農夫自体は別に大した相手ではなかった。たちまち打ち倒す。 だが、この状況は明らかに異常だ。 農夫は、さっきの謎の声の主に操られたということなのだろうか。 そもそも、あの声はどこから。 そう遠くではない。ということは、やはりこの小屋の中からか。 改めて見ると、とても農機具小屋とは思えない。魔女でも住んでいそうな雰囲気だ。 魔女の果樹園か。何か特別な効果のある果実を栽培しているのかもしれない。魔女というより錬金術師のアトリエみたいな。 ここで転移して戻るという選択肢もあったが、私の好奇心は止まらない。 それに、ここで戻ったところで何も得られない。 私は、小屋をノックした。 ●アタック03-5 魔女のスープはいつも 小屋の中にいたのは、一目でわかる魔女だった。 思わず「ねるねるねるね」と言いたくなるような外見だ。 「おや、お前さんは誰だね。ちょうど今できた魔女のスープを飲んでみなさい」 ちょっと、前後の文脈が繋がってないんだけど! なんか、いかにもな魔女の釜からスープをすくって、私に押しつけてくるんだけど! スープ、熱いんだけど!! ・スープを飲む ・逃げ出す 飲みたくない。これぜったい飲みたくない。 やばい雰囲気しかしない。 あの農夫みたいになっちゃうかもしれない。 最初のセリフからも、私にカケラの興味もないことは明らかだ。 でも、逃げたら逃げたでもっとやばい気がする。 そもそも逃げられるの? カエルとかに変えられちゃうんじゃない? ええいもう、飲んでやらあ! 私はやけくそでスープを口に含んだ。 熱々だ! カニ味だ! ここでサイコロを振り、魔女のスープが成功だったか失敗だったかを判定する。 ちなみに、失敗だと、ただのおいしいスープらしい。 それはおいしい。失敗しろ失敗しろ〜。 念じて転がすサイコロの出目は2。魔女のスープ、成功だった! てーれってれー。 あれ……なんだか……ねむく……。 ここで今度は運だめしだ。 眠気にあらがうのが運なのかは置いといて、気力でサイコロを振り6出して成功。 入眠前に体を起こし、外に向かって走り出す。 結局逃げるのなら、最初から逃げとけばよかった。 でもここで逃げたらぜったいなんかペナルティ食らうよね。 運だめしには成功しているから、さすがにカエルやカラスにされちゃうなんてことはないと思いたいけれど。 明日に向かって走れ! 後ろから、魔女の呪いが飛んできた。 次に昆虫を見たらダメージを受ける呪いだ。効果は1回だけ。 うわあ。なんというピンポイントな呪い。 靴の中にちくちくした異物感を感じ続ける呪いの次くらいに嫌なやつだな。 もういい。もういいから帰るよ! 何の収穫もなかったけど! ここの「旅」は、何をどうすればプラス収支で帰れるのかな。 無断で果実を食べた方が良かったのか? それもなんかの判定を求められて、プラスマイナス両方の効果がある予感もあるけど。 ちょっと見に行ってみた。 「果実を食べると鼻が伸び、武器をもうひとつ余分に持てるようになって攻撃力1アップ」 ちょっと! 恩恵には預かれるけど、これってどうなのっていう効果だった。 ゾウか! あ。でも面白いかも。 つまり今後、長い鼻で武器を操る二刀流または三刀流の剣士をサブキャラなどで登場させても良いってことだ。 ローグライクハーフなどでサブキャラクターを作るときの設定の夢が広がる。 そんな妄想は魔女の小屋に置き去りにして、ゴルギアスロフの旅の店に帰る。 なんの実入りもない帰還だった。でも、これで3回目の旅からも無事に帰還することができた。 「へへっ。まいど」 ゴルギアスロフは言う。 「旅人の旅」はここまで。また旅を続けるなら「苦難の旅」を選ぶようにと。 私の目的だった、修行のための旅が達成できたかといえば、正直微妙なところだ。 だからといって、苦難の旅を乗り越えられると考えられるほどに能天気ではない。 私は店主に礼を述べ、店を出る。 今回の旅は、自分自身の技量を上げることには直接的には結びつかなかった。 しかし少なくとも、普通に生活しているだけでは決して経験できなかった様々な出来事に遭遇することができた。 これは、今後の私の人生に、きっとプラスに働いてくれるに違いない。 うん。経験にまさるものなし。 この旅で強くなった場合、ほぼ確実にゾウの鼻持ちということになるだろう。 そんな未来が訪れなくて、むしろよかったのかもしれない。 もちろん、私ソウゴはそんな、「あったかもしれない未来」のことなど知らず、ロング・ナリクへの帰路についたのだった。 ***ゴルギアスロフの旅の店 完*** ■登場人物 ソウハ:主人公。セルウェー神の神官。ゴルギアスロフの店の噂を聞き、ナゴールへと向かう。 ソウヤ:2人目の挑戦者。僧侶キャラ。ソウハと同じ設定。 ソウゴ:3人目の挑戦者。僧侶キャラ。前2人と同じ設定。 ゴルギアスロフ:店主。魔道具を用い、客に「冒険」を提供する。 魔女:スープを無理やり飲ませてくるだけの魔女。 ■作品情報 作品名:ゴルギアスロフの旅の店 著者:杉本=ヨハネ 発行所・発行元:FT書房 購入はこちら https://booth.pm/ja/items/3998135 ゲームブック短編集「ハンテッドガーデンハート」に収録されています ●感想 アタック01 ソウハ 岩悪魔にボコボコにされる。 アタック02 ソウヤ 巨大カブトムシに手も足も出ない。 アタック03 ソウゴ 「旅人の旅」3回の冒険を無事終え、帰路につく。 旅ってなんだろう。 そんなことを思いつつプレイしていました。 いきなり行った先の出来事のクライマックス部分だけをつまみ食いする感じは、旅とはまったく真逆の概念のような気がします。 むしろ、ロング・ナリクからナゴールの店まで来る過程こそが「旅」でしょう。 でも、それでいいのかもしれません。 昔の人は言っていました。 「幸せとは、幸せを探す旅そのもの」だと。 (「妹たちよ」(水木一郎)「宇宙海賊キャプテンハーロック」挿入歌より) ゴルギアスロフの旅の店についたことで、ソウゴの旅はすでに達成されていたのかもしれません。 私は今回「旅人の旅」を選択しました。 それでわかったのですが、順番に経由することで意味が出てくる「苦難の旅」を意識した構成になっていますね。 当然といえば当然ですが。 出目1の砂漠の商人のところで入手した戦槌は、後々の戦闘で役に立ちます。 出目2の魔女の呪い、昆虫に合ったらダメージは、巨大カブトムシ戦と連動しています。 おそらくですが、岩悪魔に出会う前に、ビールが手に入るイベントがあるに違いありません。 そう考えると、「旅人の旅」は「体験版」、「苦難の旅」は「本編」と、そういう仕様で間違いないでしょう。 ちなみに苦難の旅では、すべてクリアしたうえ、クリア時に金貨を50枚以上持っているかどうかで結末に少しだけ変化があるようでした。 結局、「苦難の旅」に挑まずとも、6つあるイベントのうち5つまで体験してしまいました。 本編にあたる「苦難の旅」は皆さまに譲るとしても、だいたい体験できた感があります。 あと、リプレイとしてあるまじきなのが、結局全部僧侶プレイだったことですね。 正直、リプレイとしてはちょっとどうなのかって思いましたけど、サイコロでランダムにしようって決めたらそうなっちゃったんだもんなぁ。 私としては、盗賊プレイをしてみたかった気持ちもありました。 実際、盗賊プレイの方が有利に進めそうな展開が多かったです。もしかしたら、盗賊プレイがもっとも難度低いかもしれません。 盗賊プレイで思ったのですけれど、このゴルギアスロフの旅の店の導入は、勝手にいろいろ設定を加えさせてもらいました。 特にゴルギアスロフの用心深さと魔道具の運用方法のあたりですね。 やっぱり、この店のいちばん有効な活用方法は、犯罪を犯した人物が高跳びするために使用することだと思うんですよ。 盗賊プレイがあったら、それを動機にしようかなと思ってしまうほどに。 でもどうやらこの魔道具、運用しているゴルギアスロフの側から呼び戻せてしまうみたいなので、逃げきれないのでしょうね。 逆のパターンも考えられます。 転移先で何らかの事件を起こして、転移で戻ってきてしまうなど。 この場合、転移先の方の視点から物語を描き出せば、犯人が忽然と消える犯罪の出来上がりです。 こういうネタで一本物語が書けてしまいそうですね。 今回は、比較的軽めな冒険を堪能させてもらいました。 次はまた、がっつりとした作品に挑戦してみたいと思います。 では、以上で「ゴルギアスロフの旅の店」ゲームブックリプレイを終わります。 楽しませていただきました。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。