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『これはゲームブックなのですか!?』vol.121
かなでひびき
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グフの笑い声ってなーんだ?
「ぐふぐふぐふ」
いきなりベタすぎて滑りまくって転倒。後頭部強打した人がいたらごめなんさい。
「ガンダム」シリーズについては、これくらいしか言えないズブのシロート、バーチャル図書委員長ひびきかなで登場!
だけど、そんなかなででも頷かざるをえない大傑作が登場!
ゲームブック『機動戦士ガンダム0079 灼熱の追撃』(山口宏 著 角川書店)だよっ!
で、「ガンダム」といえば、「俺TUEEEE!」な従来のスーパーロボットとは一線を画す「ロボット」=「兵器」というリアルな視線を持ち込んだ作品として、社会現象さえ起こした伝説的作品!
ガンダム知らないかなででさえ、この程度の知識は知っています。
それくらい有名作品なんだから、それが「ゲームブック」になった、というのは狂喜乱舞される方も多いのでは?
中身もきっちりと楽しいですぅ!
まず、戦闘システム。
熟練ポイント……、RPGでいう経験値と、モビルスーツ自体が持つ機動ポイント、そして8面サイコロが導き出す運、バトルポイントが軸になって、1ターンの戦闘の勝敗が決まります。
さらには、装甲の強さや武器の強さも、ダメージ算出に関係していきます。
つまり、どんな装甲の機体に乗っているか? 手持ちの武器は何を選択するか? 多彩な戦闘の、楽しみがあるわ!
というわけで、「こりゃとてもかなわぬぅ!」となったら、逃亡してもいいけど、そうなったら経験値=熟練ポイントが貯まらず、ラスボスの前に敗北確定!
また、逃亡するにも、熟練ポイント+機動ポイントが必要になってきて、いつでも逃げられる、なんてリスクなしのシロモノには仕上がってません!
つまり、常に「自分のポイントをチェック。勝てるときには勝って経験値を上げる」、しかし、「勝てる見切り」をする度胸もいるスリル満点な、しっかりとしたRPGになっているわ!
さらに言うとストーリー!
表紙で語られるストーリーは、次のようなもの。
「宇宙世紀0079、一年戦争のアフリカ戦線終結間際、ジオン軍第18補給基地は、味方の特別攻撃部隊"鉄のサソリ"の襲撃を受け全滅した! 生き残ったキミは、その身を復讐心で燃やし、モビルスーツに乗り、立ち上がる!」
ジオン軍サイドの視点というのもおもしろいよね。
で、立ち上がるその先の目的、それは「鉄のサソリ」を追撃すること。
だけど、そこへたどり着くまでに、本当に様々なルートがある。
あるルートをたどって「あれ? あんまりにもあっさりすぎゃしない?」と思った方はぜひ再読を!
シナリオ変更により、出会う人物も大幅に変化する。そして、なんと連邦側のモビルスーツも乗れちゃうよ!
ゲームブック、というかRPGあるあるに、ゴールであるDに向かって、様々な選択肢があるけど、最初はAを目指し、次にBを目指し、という、レールに沿って各駅を回せされている感覚が全くないのは、この本への食指をそそりまくり!
聞けば、初版1986年に発売されたレアな品が、この度復活と相成りましたが、それをさせるだけの中身は充実している傑作!
ラスボスとの対決、そしてエピローグに流れる、「戦争への悲しみ」を感じ取って欲しい!
ガンダム歴0のかなででも楽しめる傑作!
しかも、千円以内で買えるとなれば、レジに直行せざるをえないよ!
見逃せば人生後悔することウケアイ!
追伸
この本のおもしろさの証拠に、今週金曜日から、本ゲームブックのリプレイ『機動灼熱追撃日記』がはじまりますぅ!
筆者は、本誌ではゲームブック版『ドルアーガの塔』変則リプレイ『鉱石四個収集日記 』でおなじみな緒方直人さん!
かなでの記事よりも、よっぽど面白いはず!?
これまた、見逃せば人生後悔することウケアイ!
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『機動戦士ガンダム0079 灼熱の追撃』
著 山口宏
出版社:角川書店 2025/3/26
新書 968円（税込）
Kindle版 949円（税込）
旧版：
勁文社（新書） 1986/9/1・絶版
バンダイ出版（文庫） 1989/10/1・絶版
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