【ぼうけん! おばけのもり】ゲームブックリプレイ
※ここからさきはゲームブック【ぼうけん!おばけのもり】のネタバレがあります。きをつけてね。
●さくひんしょうかい
***
りすの りっくんが
「おうごんの どんぐり」を さがしに
「おばけの もり」へ でかけたよ
さあ きみも
りっくんと いっしょに
ぼうけんしよう!
***
(うらびょうしにあるあらすじより)
さあ、こんかいのさくひんは、いままでのものとはまったくちがいます。
タイトルは「ぼうけん! おばけのもり」
さくしゃは、水本(みずもと)シズオさん。
5さいからはじめられるゲームブックです。
イラストがたっぷりはいっています。
しゅじんこうは、りすのりっくん。
よむひとは、りっくんになって、「おばけのもり」へ、「おうごんのどんぐり」をさがしにいきます。
「おばけのもり」にはいろんなおばけがいて、いろんなクイズをだしてきます。
それをこたえてさきにすすんで、さいごに「おうごんのどんぐり」をてにいれられるかな?
もりのなかには、わかれみちもいっぱい。
だから、よむたびにちがうみちで、ちがうおばけとであうこともあるよ。
こんかいは、しょうがっこうにあがるまえのおいっこに、よみきかせてやってみたので、そのようすをリプレイにしてみました。
よろしくね。
●(おとなのかたへ)
今回は、子ども向けのゲームブックを、読み聞かせてプレイした様子をリプレイにしてみました。
うちの甥っ子は、どちらかというとあまり読むことが好きではないタイプ。
それでも、読みきかせると興味を持って取り組むことができました。
そんな様子を、リプレイにしてみました。
ずっとひらがなで書くと、逆に読みにくいので、ここからはいつもの漢字混じりのリプレイとさせていただきます。
●アタック01-1 りっくん、おばけのもりへ
その日は、甥っ子の家族と一緒に食事に行くことにしました。
場所は行きつけの、そばとうどんと丼が楽しめるお店です。
そこでふと、この本を手に取ります。
長い待ち時間に、この本があれば、甥ちゃんも退屈しないかも。
時期は10月。甥ちゃんは来年小学生。
ひらがなは読めますが、読むこと自体はあまり好きではないタイプ。
それよりも、わが家のプラモデルを取り出して遊ぶことが大好きです。
私がせっせと作ったプラモをかたっぱしから壊していく破壊王。
もちろん、壊そうと思って壊しているわけではなくて、遊んでいたら壊れてしまうのです。
まだ加減もわかりませんし、プラモデルは脆いものなので。
飾ってあるプラモデルは、子どもの目から見たら素敵なおもちゃにしか見えませんからね。
私は、手に取って好きに遊ぶことも、その結果壊れてしまうことも容認しています。
さて、そんな甥ちゃん一家と一緒に昼食へ。
食事が提供される前の待ち時間に、この本を取り出します。
さっそく甥ちゃん、興味津々。
「やってみる」と言い出しました。
この作品、ルールも何もありません。
とにかく順番に読み進め、指示に沿った番号に行くだけ。
絵を見せながら読み聞かせ、甥ちゃんに選んでもらいます。
***
ぼくの なまえは りっくん
きょうは 「おうごんの どんぐり」を
さがすため 「おばけの もり」に
やってきたんだ。
この ほんを よんでいる みんな
ぼくに ちからを かしてね!
***
さあ、進みましょう。
次の場所はわかれ道。
「ばけねこ」のイラストの道と、「ひとつめこぞう」のイラストの道があります。
今のところ、ヒントは何もありません。
好きに選べばいいのかな。
甥ちゃんは「ひとつめこぞう」の道を選びました。
進むと「ひとつめこぞう」があらわれて、クイズを出してきました。
ある虫のイラストが描かれていて、その下に「カ□キリ」と書いてあります。
「□にはいるもじはなに?」
これは甥ちゃんにも簡単。さっと答えて正解しました。
ひとつめこぞうの道案内で森の中を進み、別れたあたりで雨が降ってきます。
・走る
・小屋で雨宿りをする
甥ちゃん、雨宿りを選びます。
小屋に入ると、そこにはぬらりひょんが!
ぬらりひょんといえば、日本妖怪の総大将ともいわれる妖怪ですね。
ぬらりひょんは、雨についてのクイズを出してきました。
「雨が静かに降る様子を表した言葉はどちらかな?」
・しとしと
・ざあざあ
さて、こういう語い力は、甥ちゃん、どのくらい鍛えられているかな?
甥ちゃん、擬音で表すことの意味が、あまり理解できていないみたい。一度聞き返してきました。
「雨がざあざあ降るのと、雨がしとしと降るのは、どっちが静かかな?」
ヒント混じりに聞いてみると、甥ちゃん、正解しました。
ぬらりひょんは、「雨が止んだらこの穴を探しなさい」と、イラストつきでほら穴を教えてくれました。穴の横には花が咲いています。
先へと進みます。
すぐ次が、穴でした。
イラストつきで、大きいほら穴と、小さいほら穴があります。
どっちに入ろうか?
すると甥ちゃん、大きい方、と即答です。
じゃあ、大きい方でいいんだね、と言いながら、さっきのぬらりひょんのページのイラストをそっと見せると……。
「小さい方だ」と訂正しました。そう。小さい方の穴のそばに、花が咲いていたのです。
じゃあ、小さい方の穴に入っていきましょう。
●アタック01-2 甥ちゃんと魔女の女の子
穴に入ると、次の場面へ。
そこには、穴があみだくじのようになっていました。
3つの入口のうち1つを選んで、あみだくじをたどって3つのゴールのどこかに向かいます。
3つの入口は好きに選んでいいみたいですし、ノーヒントなので、当たり外れがあるわけではない、ただの分かれ道のようです。
さて、あみだくじの進み方を説明。
甥ちゃんに選んでもらいます。
すると甥ちゃん、入口を選ぶと、そのままずどんと直進!
「まがりみちがあったら必ず曲がるって書いてあるよ」
甥ちゃんにアドバイス。
すると甥ちゃん、1回だけ曲がると、そのままずどんと直進!
うん。……ま、いっか。
甥ちゃんが選んだルートを進みます。
すると、川が流れていました。
これじゃ、渡れません。
困っていると、女の子の声が聞こえてきました。
「川を渡りたいならクイズに答えてね」
ここのクイズは、ちょっと複雑でした。
出されたクイズは2問。
その2問のこたえを繋げると、女の子の場所がわかる、というものです。
選択肢は
・木を調べる
・大きな岩を調べる
この2択です。
さて、肝心の2問のクイズというのは。
1 きょうのつぎのひは「あした」。では、きょうのまえのひは?
2 あかになにをまぜるとピンクになる?
甥ちゃん、2番の方は即答で答えられました。
でも、1問目のほうがわかりません。
完全に詰まってしまいました。
「あさって」や「おととい」をヒントに出してみましたが、ますます混乱してしまったみたい。
でも、わからないでは先に進めないし、選べない。
なので、一文字目から「き」「の」…と、ゆっくり言っていったところ、ようやくわかったみたいです。
でも、答えがわかっても、次がまたわかりません。
1と2の答えを繋げて、女の子の場所を探すのです。
どっちを調べればいいか、わかりますよね?
甥ちゃんはわからなくて、また困っています。
今の答えを繋げて言ってごらん? そう促しましたが、自分で言ってもピンとこないみたい。
私がゆっくり言ってみて、それでもわからないみたい。
なので、単に答えを繋げて言うだけでなく、抑揚をつけて言うことで、ようやくわかりました。
甥ちゃん、木の方を調べます。
木の後ろに隠れていたのは、魔女の女の子。
「かわいい!」
イラストを見て、甥ちゃん超反応。
甥ちゃんは、かわいい女の子が大好きなのです。
この時の前の夏祭りでも、巫女姿の小学生のお姉さんに、「かわいい」を連発して、逆にかわいがられていました。
巫女さん萌えとか、将来有望すぎます。私の目から見ても本当にかわいかったので、気持ちはわかりますが。
巫女さん……じゃなかった、魔女の女の子は、甥ちゃん……じゃなかった、りっくんをほうきに乗せて、一緒に飛んで川を渡ってくれました。
●アタック01-3 おうごんのどんぐり
魔女の女の子に乗せてもらって、川を渡ります。
川を渡ったところで、地上からふしぎな歌が聞こえてきました。
♪あるかな さかな
魔女さんと別れて地上に降りるか、飛び続けるかを選びます。
甥ちゃんは、飛び続ける方を選びました。
そうだよね、甥ちゃん、魔女さんお気に入りだもんね。
魔女の女の子と一緒に空を飛んでいると、同じく空を飛ぶ、いったんもめんに出会います。
いったんもめんとは、布がひらひら舞っている妖怪です。
いったんもめんはクイズを出してきました。
「たいようをえいごでいうと?」
答えは、
・サン
・ヨン
のどちらかです。
英語はどうかな。わかるかな。
わからないならパパちゃんに聞いてもいいよ?
甥ちゃん、いったんパパちゃんに聞きかけましたが、何か思いついたのか、自分で答えます。
はい、正解!
よく知っていたね。
魔女の女の子と、いったんもめんとは、ここでお別れです。
おうごんのどんぐりのことを聞いたら、教えてくれました。
「おになら、なにかしっているはずだ」
「おにさんはあっちにすんでいるよ」
教えてもらった道を歩いていくと、おにに会いました。
おには、やっぱり、クイズを出してきます。
「この文字を並べて言葉を作ってみな!」
「う」「ゆ」「き」
これは甥ちゃん、自分で考えて、すぐに答えがわかりました。
よくできました。
おにから、おうごんのどんぐりに行くためのアドバイス。
「分かれ道では、左、右、交互に行こう」
さあ、おうごんのどんぐりまで、もうすぐ!
森の迷路です。
スタートから、迷路をたどって進みます。
出口は2つ。どちらかが正解で、どちらかが間違いの道です。
ヒントは、おにさんが出した「分かれ道では、左、右、交互に行こう」です。
さあ、甥ちゃん、やってみ……。
甥ちゃん、迷路を辿ることなく、一方の出口に決めちゃいました。
そういえば、そうでした。甥ちゃん、前から「めいろあそび」のたぐいには、あんまり興味を示さなかったんよね。
そっちで、いいのね?
「うん」
じゃあ、そのまま進みますか。
ちなみに、迷路を目で追って、そっちが正解なのは確認済みです。
迷路を抜けると、3人のこだまに出会いました。
それから、イラストで4本の木が描かれています。
こだまたちは、いっせいにヒントを言います。
スリーヒントクイズですね。3つのヒントから正解の木を当てるやつ。
「動物のいる木だよ」
「果物のない木だよ」
「葉っぱがたくさんある木だよ」
ヒントを言ったら、甥ちゃん、即答で当たりの木を指さしました!
よくできました。やったね。
その木から、光かがやくどんぐりが、ゆっくりと落ちてきます。
これが、おうごんのどんぐり!
やったね!
ついにおうごんのどんぐりをみつけたぞ!
もりのおばけたちもよろこんでくれたよ。
よくがんばったね。おめでとう!
おしまい。
●感想
イラストが児童向けでかわいい!
全部のパラグラフにイラストがついてて、わかりやすい!
すごくいい作品ですよこれ。なんで普通に市販していないのか不思議に思うくらいの出来です。素晴らしい!
甥ちゃん、楽しんでくれたみたいでよかったぁ。
5歳からできるよってことだったけれど、このくらいの年の子だと、その子ごとの知識や経験の差が出やすいですね。
答えられるものと答えられないものとにはっきりわかれる感じはありました。
このくらいの年の子に共通して言えるのに、わからなかったり間違えちゃったりすると、とたんにおもしろくなくなってしまうってのがあるのかも。
甥ちゃんもそんな感じなので、ヒントを出しながら正解に導いてあげる方が楽しめるかな。
だからけっきょく、間違えた先のパラグラフを見ることは、そんなにないのかもしれません。
正しくプレイするというよりも、これを読みきかせる大人の思惑としては、ゲームブックって楽しいって思ってもらう方が目的になりますからね。
クイズの中で知らないことが出てきたときに、ここで答えを知って、知識を得るというのもありますよね。
甥ちゃんは、あんまり本に興味は示さない子だったのですが、このあと、この本を貸してほしいというので、貸しました。
その後どのくらい読んだのかはわかりませんが、そこそこページを開いたあとはあったので、読んだのかな。
その後、いっこうに返ってくる気配がなかったので、このリプレイを書くために返してもらいました。
なので、実際に甥ちゃんがこれをプレイしたのは、実はだいぶ前なのでした。
ああ、そういえばドラえもんの映画のDVD、まだ返してもらってないなぁ。
ここ2年くらい、自分が見るより先に貸してたから、まだ見てないんですよね。
今は甥ちゃんは小学生。週末のたびに遊びに来ては、ニンテンドーswitchで遊んでいきます。
マリオが好きで、スーパーマリオ2本とピーチ姫のやつと、ルイージマンション2をクリアしてますね。
他にもゼルダの伝説の最新作とか、ルイージマンション3、カービィなどなど、いろいろ途中までやり散らかしているようです。今はピクミンにハマり中。
なんてうらやましい環境なんだ。
おかげで、積みっぱなしのうちのゲームソフト、一部は無駄になってはいないです。
まあ、うちの積みはそんなものじゃないけどね。
その気になったら、甥ちゃんが一生かけてもやりきれないほどのゲームソフトと本とプラモが積んであるからね。
私の部屋は「宝の山」らしいので、たぶん甥ちゃんの成長にともなって、興味を引くものがどんどん増えていくんだろうなぁ。
なお、プラモの破壊王は、この甥ちゃんの弟に無事?引き継がれました。
そんなわけで、今回のリプレイは、おしまい!
ところで、「ぼうけん! おばけのもり」は、長らく品切れ状態が続いていました。
このリプレイ掲載の許可を取るために、作者の水本シズオ様に連絡を取ってみたところ、11月に再販の予定があるそうですよ。
このリプレイを読んで気になった方は、ぜひ注文して手に取っていただけたら幸いです。
それではまた、次は別のリプレイでお会いしましょう。
■登場人物
ぜろ 本の持ち主。甥ちゃんに読み聞かせをする。
甥ちゃん このリプレイのプレイヤー。りすのりっくんとして冒険に出発!
りっくん りすのりっくん。「おうごんのどんぐり」をさがして「おばけのもり」にきた。
魔女の女の子 ほうきで空を飛んで川を渡らせてくれた。甥ちゃんのお気に入り。
巫女のお姉さん 地元のお祭りで巫女装束をしていた小学生くらいの女の子。
■作品情報
作品名:ぼうけん! おばけのもり
作:水本シズオ
絵:福良ベッケ
発行:ゲームブック温故屋
購入はこちら
https://onkoya.booth.pm/items/2138997
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