━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ カエル人が教えてくれたファンタジー創作 第52回 「ゴーレム」 (中山将平) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ おはようございます。 今度の土曜日・日曜日ともに個人サークル「ギルド黄金の蛙」でイベントに出展しているイラストレーターの中山将平です。 土曜日は名古屋オアシス21で開催の「いきものづくし」。 日曜日はインテックス大阪で開催の「スーパーコミックシティ33DAY3」(このイベントはFT書房も出展しています)。 詳細は僕のツイッターをぜひチェックしていただけましたら。 さて、今回のテーマは「ゴーレム」。 短い記事になりそうですが、書きたいことがありましたのでそれをまとめたいと思います。 というのも、僕ずっと思っているんですよ。 ゴーレムって、実はかなり面白いモンスター……いや、面白すぎるといえるモンスター、なんじゃないかって。 どういうことか、早速具体的に見ていきましょう。 ◆ ゴーレムの面白さ いきなり結論からなのですが、ゴーレムって、考えれば考えるほど「その姿から作り手の種族や用途、作成の意図を感じることができる」モンスターなのではないでしょうか。 いえ、全てのゴーレムからこれを感じられるわけではないんです。 現実世界においてゴーレムは、「数秘術」で知られる「カバラ」の秘術の中で語られたものであると記憶しています。 (詳しい方で、もし別の出典をご存知の方がいらっしゃった場合は、ぜひ教えていただけましたら。) そのような「歴史上の初期において考えらえれていた」ゴーレム像においては、前述の「面白さ」を感じることは難しいかもしれません。 しかし、近年のファンタジー物語の中で語られるゴーレムは相当に多様化したといえるのではないでしょうか。 僕らは、例えば翼があって飛べるゴーレムも、頭が3つあるゴーレムも、許容できると思います。 僕が今回お話ししたい面白さは、「なぜ翼が必要だったのか。なぜ頭が3つあった方が良かったのか」という問いの中にあります。 ◆ 翼の有るゴーレム、頭が3つあるゴーレム ゴーレムの作り手が鳥人だった場合、翼がないことはかえって不自然かもしれません。 それは、彼ら自身の現身として創作されたものだと想像できるからです。 あるいは、ゴーレムの作り手が渓谷など「飛行」の必要性が高い場所に暮らす種族だったらどうでしょうか。 そのゴーレムが「移動用」であることが分かった瞬間、翼がなくても飛行機能がある可能性すら浮上すると思います。 頭が3つあるゴーレムは、もしかしたら三叉路を防衛する必要がある場所に設置されていたのかもしれません。 わざわざ3つも頭があるわけですから、その利点をいかんなく発揮できる(あるいは過去において発揮できた)物語があると面白いなぁと感じます。 このことが興味深いのは、ゴーレムの形という「結果」を見ることで、読者やゲームのプレイヤーが「過去にいた作成者の意図を推察できる可能性がある」という点です。 もちろん逆に、「過去の事情を知ることによって、ゴーレムの隠された機能に気づく」という展開も用意できることでしょう。 これはただのギミックかもしれませんが、思うにもっと大切なもの、重要な要素である場合も考えられるのではないでしょうか。 ◆ カエル人世界で描いたゴーレム カエル人のTRPGを考えている際、4つ目のシナリオで一体のゴーレムを創作しました。 今までプレイしていただいたプレイヤーには一度も話す機会がなかったのですが、そのゴーレムは「失われた神(過去に強い力を持っていたが、現在は地下に潜り、力を蓄えている神)」の信者が作ったもので、よくよく観察していけばその神がカエル人の歴史と未来に大きな影響を及ぼすことが分かる仕様にしていました。 これって、おそらくゴーレムではなくても、同じ文法で扱える要素がたくさんあるのだと考えています。 人工物であれば、より使いやすいかと。(人工的なモンスターって、広義ではゴーレム的なものだと扱えるかもしれないと考え、今回の話題は「ゴーレム」としました。) 語るべきは、「そのように扱える視点がある」という点なのだと思っています。 ◆ まとめ モンスターという一要素が、実は重大な過去の事実や物語そのものを背負いうる、伝えうる。 そのような可能性を考えつつ、物語を「有機的なもの(意味が連続して繋がりうるもの)」として描いていきたい。 今回は、そういうお話でした。 では、今日はそろそろこのあたりで。 よきファンタジー・ライフを。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。