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2024年4月18日木曜日

『モンセギュール1244』リプレイ〜中世主義研究会編(8) FT新聞 No.4103

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『モンセギュール1244』リプレイ〜中世主義研究会編(8)

 岡和田晃

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 本リプレイは、中世の異端カタリ派を演じるRPG『モンセギュール1244』(フレデリック・J・イェンセン著、岡和田晃訳、ニューゲームズオーダー)のプレイ光景をまとめ直したものです。連載第7回はこちらに採録されています(https://prologuewave.club/archives/10356)。未読の方は、そちらを先にお読みください。

■フィリッパの子どもの父親は誰?

フィリッパ(松本):生まれてきた子どもは、男の子だったことにしましょう。可能性があるのは、夫のピエール・ロジェか、夜な夜な寝室に忍び込んでくる父のレーモンか……。でも、ふたりともいとこだから、子どもの顔つきではわからない。
アルセンド(健部):私はフィリッパに詰め寄ります。「そろそろ、本音で話してくれてもいいんじゃないの? その子が大事なんじゃないの?」
フィリッパ(松本):「そうね……。正直言えば、みんな性根が腐っているし、とっとと降伏したほうがいいと思うわ。だって、この子どもの父親は……モンセギュール領主レーモンなんだもの!」いま決めました(笑)。
一同:「えええっ!」
ピエール・ロジェ(小宮):「俺の子じゃないのかよ!?」
コルバ(岡和田):「やっぱりそうなの!?」
フィリッパ(松本):「ええ、そうよ! どれだけ腐っているのか、みんなわかるでしょ!」とキレ気味に(笑)。
ピエール・ロジェ(小宮):「だってよ、レーモンはお前の親父じゃないか!」
フィリッパ(松本):「知らないわよ。父に言って」
ピエール・ロジェ(小宮)「お、おう……って、レーモンはここにいないじゃないか!」
一同:(爆笑)
ピエール・ロジェ(小宮):もともと俺はコルバが好きだったから、フィリッパと結婚することにしたのに、嫁まで寝取られるなんて……。レーモンは俺に親でも殺されたのか(笑)。
アルセンド(健部):じゃあ、みんなでレーモンを吊るし上げようか(笑)。ここでシーンをカット。

■詰め寄られるレーモン

健部:とはいえ、順番からすれば、手番プレイヤーは私からなんだよね。
ピエール・ロジェ(小宮):健部さん、さすがベテランのゲーマーだけあって、とんでもない爆弾ばかり仕掛けてきますからね(笑)。
ベルナール(健部):今回はベルナールを演ります。「オレがレーモンの親父を引っ張ってくればいいんだな」と、実際に彼を引っ立ててくるわけだけど、当然その場にはフィリッパが必要なわけで。また、もう一方の当事者であるコルバも要るな。
フィリッパ(松本):ええ。子どもに聞かせる話じゃないから、子どもは追い払っておきます。
ベルナール(健部):きちんと監督してもらうために、ベルトランも呼んできますよ。で、揃ったらレーモンに詰め寄ります。
コルバ(岡和田):「だから言ったでしょう、この薄汚い豚野郎は、ケダモノなのよ!」
ピエール・ロジェ(小宮):「そこまで腐ってるとは思わなかったよ、レーモン。あんたには失望した」
フィリッパ(松本):「お母様もそれを止めなかったんだから同罪よ」とフィリッパはキレてますね。
コルバ(岡和田):「そんな生意気なところだけ、昔のあたくしに似てるんだから」
ピエール・ロジェ(小宮):「レーモン、なにか言いたいことはあるか?」
レーモン(白幡):難しいことを振られたな……(笑)。食料ちょろまかしているうえに、娘に手を出しているわけですからね。
ピエール・ロジェ(小宮):ここはアルセンドの魔法で、レーモンに罪を自白させるというのはどうかしら(笑)。
コルバ(岡和田):レーモンなら、「ぜんぶ魔女の仕業だ」と、アルセンドに罪をなすりつけかねないと思いますけど(笑)。
ベルトラン(大貫):でも結局のところ、アルセンドとレーモンは、ある意味で結託していたというわけでしょう?
レーモン(白幡):でもレーモンとしては、アルセンドは魔女ですから(笑)。「ベルトラン、あなたはどっちを信じる?
ベルトラン(大貫):「それは……」

■ベルナールの真意

ベルナール(健部):「ところで」と割って入りまます。「ぶっちゃけた話をすると、アルセンドが魔女かどうかとか、フィリッパの子どもの父親が誰かとか、オレはどうでもいいんだ。そういうのは口実で、本当に必要な人を集めたかっただけなんだよ」
ベルトラン(大貫):「どういうことかな?」
ベルナール(健部):「ピエール・ロジェは勝算があると言ってるけど、オレは今回の戦は、勝てないと思ってるんだ。色んな戦場で戦ってきたけど、その経験からすれば、いまの状況は絶望的だ。覚悟を決めたほうがいいと思うぞ。それを話せる人間だけ、ここに呼んだ」
ベルトラン(大貫):「なんの覚悟のことを言っている?」
ベルナール(健部):「聖杯だよ。仮にここモンセギュール城塞が陥落したら、誰が持って逃げるのかを決めておかなきゃならん。それにピエール・ロジェ。お前はあのカネで、ちゃんと敵を籠絡できたのか?」
ピエール・ロジェ(小宮):「なんであいつら、攻撃やめなかったんだ」
ベルナール(健部):「少なくとも、舐められてたってことだ」
ピエール・ロジェ(小宮):「この俺が舐められてたとおっ!?」

■ファイユの覚悟

アミエル(岡和田):ここでシーンを奪取します。子どもたちはこっそり様子を見ていたことにしますよ。激昂するピエール・ロジェを見て「このおじさん、ちょっとカッコいいかも」と思い始める。
ファイユ(松本):いやいやいや、単に逆ギレしてるだけだから(笑)。
アミエル(岡和田):そうなんだ……じゃあ、ころっと態度を変えてベルナールにいいところを見せよう。「ベルナールおじさん、聖杯はぼくが守るよ!」と言ってみます(笑)。
一同:(爆笑)
ピエール・ロジェ(小宮):アミエル……ちょろいな……。
レーモン(白幡):自分のことを棚に上げて(笑)、「お前のような子どもには、聖杯のような大事なものを任せるわけにはいかない」
ベルトラン(大貫):ここでストーリーカードを使いたいんですが……。
ベルナール(健部):あ、でももう、このアクトで2枚使ってしまいますよ。
ベルトラン(大貫):ああ、これで終わりなんですね。それは残念……。「いまのベルナールの話は、きわめて説得力のある現実的な話だと私は思う。とにかく、私たちの信仰を守らなければならない。そのためには、全滅させられるわけにはいかんのだ」自分では気づいてないのですが、死んでいく兵士たちへの救慰礼とか二の次、三の次になってしまっているっぽいですね。
ベルナール(健部):そうそう、忘れてた。シーンカードの「闇夜の松明」がきらめく描写を入れましょう。闇夜のなかで松明の明かりに照らされて、生き残りが話し合っている、と。
ピエール・ロジェ(小宮):「しかし、結局、聖杯は誰が持つ? レーモンは論外だし、俺はここを守らなきゃならないし。ベルナールか?」
ベルナール(健部):「いや、オレが持って逃げたら、すぐにこの砦は陥落してしまうぜ。俺は何気に、アミエルに期待しているんだが」
ファイユ(岡和田):「わたしが持つのが、いちばん安全だと思う。だって、誰もわたしみたいな女の子が持っていると思わないでしょ。セシルさまもそう言っていたわ」と、この場にいないセシルを勝手に引き合いに出します(笑)。
ピエール・ロジェ(小宮):「すごく危ないぞ!」
ファイユ(松本):「子どもの方が油断するわ。それにだいじょうぶ。わたしは救慰礼を受けるつもりだから、もし死んでしまっても、生まれ変われるだけだから」
ベルトラン(大貫):「そこまでの覚悟があるなら……今からファイユの救慰礼を行うが」
ピエール・ロジェ(小宮):ファイユ……意思が強い。
ベルトラン(大貫):事前準備はそこまで大層なものではなく、基本的には会話で進んでいくものみたいですね。
ファイユ(松本):「わたし、頑張るから」
ベルトラン(大貫):「反対する者がなければ、私とセシルでファイユに救慰礼を授け、聖杯を預かってもらうことにしよう」

■女同士の連帯

コルバ(岡和田):ここでアルセンドにこっそり耳打ちします。「あなた、本当に魔法が使えるの?」
アルセンド(健部):「みんなが私に夢中になるのを魔法と言うなら、そうね」
一同:おお〜。うまいことかわした。
コルバ(岡和田):「いや、もし知っているなら教えてほしいの。あの豚野郎に復讐したいから」
ピエール・ロジェ(小宮):殺意高い〜(笑)。
アルセンド(健部):では、こっそり、自分が知っているヤバそうな黒魔術を教えておきますね(笑)。
レーモン(白幡):やっぱ知ってるんかい(笑)。
アルセンド(健部):「虫とか……血とかを集めて……真夜中にあそこに埋めて……」と、細かく教えてあげますよ(笑)。
コルバ(岡和田):「なるほど、レーモンの爪を入れなきゃ駄目なのね」と言って「ありがとう」と、アルセンドの手を握ります。「あなたは焼かせないわ」
ベルナール(健部):「ではオレたちは、何があってもファイユを守り抜くということで、決まりだな」と、シーンを終わらせます。
岡和田:次は小宮さんの手番ですね。

■ガルニエの覚悟

ピエール・ロジェ(小宮):穏やかそうなのと穏やかじゃなさそうなカードが両方ありますね。ここは「ローズマリーのようなむせかえる匂い」を出します。気分転換に、場所を変えて、ハーブ園のような場所で話しているということで。レーモンは出ますか?
ガルニエ(白幡):いやあ、レーモンはもう駄目なんじゃないかなあ(笑)。ここはガルニエで。
ピエール・ロジェ(小宮):あとはファイユちゃんと、完徳者代表で、セシルさんに。あとはベルナールとアルセンド、ふたりとも面白いのでどっちを登場させるか迷うのですが……。
ベルナール(健部):アルセンドはサブキャラですから、ベルナールを出しておけば、みんな好き勝手にアルセンドを使えますよ。
ピエール・ロジェ(小宮):じゃあ、健部さんはベルナールでお願いします。それで、聖杯をどう持ち出すかの相談をしましょうか。ローズマリーのむせ返るような匂いのなかで(笑)。
セシル(岡和田):「やはり、いくら覚悟を決めたといっても、ファイユだけじゃ心配なの。ファイユはわたしの名前を出して皆さんを説得したみたいですが、誰かついていってもらわないと」
ガルニエ(白幡):「それは、もちろんオレ様の役目だろうよ!」
ピエール・ロジェ(小宮):「何が"もちろん"なんだよっ!」と、思わず突っ込みます(笑)。
ガルニエ(白幡):「何度も包囲戦を戦って落ち延びてきた経験があるからな(笑)」
一同:そうだったのか〜!(笑)
ピエール・ロジェ(小宮):「(あ、あぶなくね?)」
ファイユ(松本):「こないだ、弟に酷いことしたし、大丈夫かなあ」
一同:恨んでる、恨んでる(笑)。
ガルニエ(白幡):「ガキは黙ってろよな。オレに任せてくれれば必ずファイユを脱出させてやるが、ひとつだけ条件がある」
ピエール・ロジェ(小宮):「条件だとぉ?」
ガルニエ(白幡):「エスクラルモンドを連れて行かせろ」
ピエール・ロジェ(小宮):「それなら、エスクラルモンドとファイユが行けばいいだろ」
ガルニエ(白幡):「女だけで行けるほど、戦は甘くないぜ」
ピエール・ロジェ(小宮):「逆に女だけの方が、敵も警戒しないかもしれんだろ」
セシル(岡和田):「わたしがエスクラルモンドとガルニエに救慰礼を授けてもいいよ」
ガルニエ(白幡):「オレはこう見えてもカタリ派の端くれだから、完徳者になれば、全力で女たちを守ってやるさ」
ピエール・ロジェ(小宮):「完徳者は敵を殺してはマズいんだぞ。女とも関係は持てなくなる」
ガルニエ(白幡):「んなこたぁわかってる。オレはエスクラルモンドが救われれば、それでいいんだよ」
セシル(岡和田):「ガルニエ……ついに悟ったのね!」
一同:(笑)
小宮:この場にいないけど、エスクラルモンドが聞いたら心動かされるような発言がありましたね(笑)。

■やっぱりいつもの……。

ピエール・ロジェ(小宮):「そうか、ほかのみんなはどう思う?」
アミエル(大貫):「ぼくも、お姉ちゃんと一緒に行きたいんだけど……」
ファイユ(松本):「危ないから、あなたはここにいなさい」
アミエル(大貫):しょぼーん……。
ベルナール(健部):「しかし、いくらお前が手練れでも、女ふたりを連れて逃げるのは無理だろうよ」
ガルニエ(白幡):「エスクラルモンドに聖杯を持たせて、オレが脱出させる役目を請け合うから、問題なしだ」
ピエール・ロジェ(小宮):「そもそも、目立たないよう女ふたりで脱出するという話だったのに、それじゃあ目立ちすぎるだろ」
ガルニエ(白幡):「ふん。ここに留まって死ぬか、踏みとどまって死ぬかを選ぶがいいさ」と、気を悪くします(笑)。
一同:やっぱりいつものガルニエだった……。
アミエル(大貫):「じゃあ、僕が代わりに一緒に行くよ!」
ピエール・ロジェ(小宮):「アミエル、俺が教えた剣でお姉ちゃんを守れるか!」
アミエル(大貫):「あんまり教わってない気がするけど……(笑)。頑張るよ!」
ファイユ(松本):「さっきはああ言ったけど、ここに弟を残しておくのも、それはそれで心配だし……」
アミエル(大貫):「やった!」
ピエール・ロジェ(小宮):「そうだな、子どもたちに大事な聖杯を任せているとは、よもや敵さんも思わんだろう」
ベルナール(健部):ここでガルニエに耳打ちします。「お前は本当にエスクラルモンドが好きなら、お前らで勝手にやればいいだろ」
ガルニエ(白幡):ニヤッと笑って、誰にも気づかれないよう、その場を離れます。
ピエール・ロジェ(小宮):では、ここで終了です。これでアクト3も終わりですね。

(続く)


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