ここ「FT新聞」では2023年9月以来のお久しぶりです、吉里川べおです。このたびは、自著『T&T研究室』のダイレクト・マーケティングに参りました。訳あって自レーベルから出していますが、本書は〈FT書房〉やこの「FT新聞」とも大変縁の深いコラム集です。
電子書籍はこちらからご購入いただけます:https://booth.pm/ja/items/8065061
印刷書籍もまもなく発売です:https://sfjustitia.blog.fc2.com/blog-entry-58.html(これは出版社〈SFユースティティア〉からの告知文です。)
今回は前編。同書の「はじめに」の後半、「このコラム群がどうして書かれたか」について述べられた部分を抜粋してお届けしたいと思います。
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── 本作は〈FT書房〉の『トンネル・ザ・トロールマガジン(以下TtTマガジン)』および〈グループSNE〉の『ウォーロック・マガジン』に連載されていた長いコラムを中心に、いくつかのミニコラムを集めたものです。話題はほぼすべて、1975年ケン・St.アンドレによってデザインされた世界2番目のRPG、トンネルズ&トロールズ(以下T&T)についてです。
このRPGが日本に紹介されたのは1987年。当時僕は既に世界初のRPG、「ダンジョンズ&ドラゴンズ(後にクラシックD&Dと呼ばれるもの)」を遊んでいましたが、それとは違う開放感に魅せられ、他のシステムの様々な要素を混ぜながら、世紀末まで楽しい経験を山のようにしました。その後、就職し結婚し……実際プレイする機会はなくなりましたが、このゲームへの関心だけはいつも持ち続けていました。
このコラムを書きはじめたきっかけは、2015年9月、健康診断の結果を見て"老い"を実感したことでした。「ずっと好きだったT&Tについて、ここで何か書かないと一生後悔するぞ」という心の声が、鈍重な僕を突き動かしたのです。幸い、そのころ「FT新聞」── 〈FT書房〉発刊のメールマガジンです ── の編集長は、かつてのゲーム仲間・松岡でした。
さっそく電話して「T&Tについて何か書きたい」と言うと、松岡は「いい人がいる」と、〈FT書房〉のリーダー、杉本=ヨハネさんを紹介してくれました。たまたまですが、杉本さんはそのときT&Tの雑誌を企画しており、「有志を集めたが、『T&T研究室』と仮に名付けた、読み物系の記事の書き手が見つからない」とのこと。これも何かの縁だろうと思い、僕はこの記事の担当を引き受けることにしました。
偶然は続きます。そのとき僕らが念頭に置いていたT&Tは、1987年に社会思想社から出た『5版(正確にはそのイギリス版であるCorgi Books版)』でした。しかしちょうどその頃、海外では決定版といってもいい『Deluxe T&T』がクラウド・ファウンディングの成功によって発売され、〈グループSNE〉が邦訳しようという動きになっているところだったのです(2016年9月に『T&T完全版』の名で発売)。話を聞きつけた杉本さんの呼びかけで、新しい雑誌はこの版に対応するものを出そうということになり、皆でがんばった結果、2016年8月に『TtTマガジン』を創刊。これが業界のレジェンド、安田均先生の目にとまり、2号から5号までは〈グループSNE〉の全面協力のもと、誌面が作られることになりました。
その後『TtTマガジン』は、他のゲームも巻きこんだかたちで『ウォーロック・マガジン』と改称され、〈グループSNE〉が版元となります。拙『T&T研究室』もマニアックなコラムながら末席をいただき、創刊号から6号まで、思う存分書かせていただきました。今思い返しても、ひたすら忙しくて楽しい日々でした。
あれからずいぶん経ち、T&Tを巡る状況も今やずいぶん変わってしまいました(「あとがき」で言及します)。2025年12月現在、これまでのT&Tに近いルールシステムは『モンスター! モンスター! TRPG』として命脈を保ち、若いデザイナーによる新時代のそれは、まるで別物へと姿を変えようとしています。しかし、それでもなお ── あるいはだからこそ ── 1980年代に小さく流行し、2010年代半ばによみがえった古いT&Tの記憶を、小さくとも確かな灯として残したいという僕の思いは増すばかりです。
本書は、そんな大過去と小過去、ふたつの時代の空気と熱を少しでも伝えたいという、ささやかな願いから生まれました。過ぎ去った日々への手紙として、そして同じ季節を駆け抜けたファンへの贈り物として、どうかごゆっくり、お楽しみください。
2025年12月 吉里川 べお
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後編は印刷書籍発売のタイミングに合わせて出すつもりで、肝心の中身について解説する予定です。どうかよろしくお願いいたします。
なお、この『T&T研究室』の姉妹編にあたる対話型コラム集『悪魔よそれをとれ』は、現在〈FT書房〉より電子書籍が発売されています。併せて読んでいただけるとさらに面白いかと存じます。ご購入はこちら。
booth:https://booth.pm/ja/items/3755062
Drivethru.RPG:https://www.drivethrurpg.com/ja/product/550044
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