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2025年6月25日水曜日

第2回【素敵なおパンツ同盟】ローグライクハーフリプレイ FT新聞 No.4536

第2回【素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜】ローグライクハーフリプレイ

※本作品はローグライクハーフの規定に基づくリプレイ記事です。ローグライクハーフ「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」の詳細な内容に踏み込んでおりますのでご了承ください。


ぜろです。
ローグライクハーフリプレイ「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」をプレイしています。
銀幕のスター、ベル・ロックベー氏の履いているパンツに魅せられた主人公ポストん。
デザイナーのビビエ氏が惑星イロアスの、竜鍵諸島の都市マックルーに来るという情報を聞きつけます。
さらにマックルーでは、移植手術の格安キャンペーン中。
ベル・ロックベー氏のように、お腹に神々しいヒゲを移植してもらい、さらにビビエ氏に素敵なおパンツを作成してもらう。
そんな目的をもって、ポストんは惑星イロアスを目指すのでした。


【ポストん レベル10 技量点:1 生命点:6 器用点:5 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(片手武器・斬撃)
シノビ装束(革鎧・生命点+2 器用ロール+1)

【食料】0
【金貨】0

【持ち物】

【未使用経験点】0

【従者】
黒子(弓兵・射撃+1・斬撃)


●アタック01-2 ポストんとピチパツスパッツ団

私は今、惑星イロアス行きの定期就航便の宇宙船に乗っている。
宇宙船といっても、船型の巨大生物だ。名称は「オ・スッシー」。
見た目のイメージは飛行船に近いだろうか。
名前の「オ・スッシー」から寿司のイメージでもいい。
客室部分がシャリ。飛行船部分がデカネタ、みたいな形状だ。

さあ、惑星イロアスはもうすぐだ。

そんなところで、最初のトラブルは到着前にやってきた。

非常サイレンが鳴り、怪しげな一団が客室に入ってきたのだ。
やだ。ハイジャック? スペースジャックか?

ハイジャック犯といえば、かぼちゃマスクをかぶってマフティー・ナビーユ・エリンを名乗る偽物というのが最近の流行りだ。
わからない人はかぼちゃマスクで検索だ。

しかし、この連中は少し違っていた。
マスクではなく、ピッチンパッチンの黒スパッツを履いている。
そして彼らは名乗った。

「われわれはピチパツスパッツ団! 世界の真理であるスパッツを広める崇高な集団である!」

な。ピチパツスパッツ団だと!?

私たちおパンツ同盟は、別にスパッツを否定しているわけではない。
スパッツ履きにも好人物は多いし、仲良くやっている。単に美意識の違いだ。
しかし、ピチパツスパッツ団は違う。宇宙をスパッツで埋め尽くそうという過激派の団体だ。

彼らは、スパッツのためならおパンツを切り捨てたり、材料を奪い取ったりする最近噂の極悪集団。
こんなハイジャックまがいのことをしていたら、スパッツの繁栄には逆効果だと思うのだが。

「皆さまには申し訳ないが、われわれが非常艇で脱出するために、航路を変更させていただく!」

どうやらこの集団、どっかで悪事を働いて、逃走のためにこの船「オ・スッシー」をハイジャックしたということのようだ。
航路を変更されてはたまらない。惑星イロアス、竜鍵諸島の町マックルーに行けなくなってしまう。

ここは、宇宙忍者たる私ことポストんが、なんとかすべき時だ。
我が野望のためにも、おパンツのためにも。

「そこまでだ。お前たちの好きにはさせん」
「ぬっ。何奴」
「ドーモ、ピチパツスパッツ団=サン。宇宙忍者ポストんです」

忍者の作法にのっとった挨拶を交わす。

この場面、まだプロローグ内だ。
だから戦闘ルールを用いた戦いはない。
つまり、どんな描写も活躍もやり放題。

私が明確に敵対行動を取ったことで、腕に覚えのある他の乗客の一部も立ち上がり、立ち向かった。
この展開を予想していなかったスパッツ団の面々はうろたえている。
船内に混乱が広がっていった。

騒ぎが最高潮まで高まった、その時だ。
船型生物「オ・スッシー」が、くしゃみをした。
そしてそのまま、動きを止めてしまう。

船内、つまり体内で、あまりに大騒ぎをしたものだから、体調を崩して航行不能になってしまったみたいだ。
ピチパツスパッツ団は、さすがにマズイと悟ったのだろう。まっすぐに非常脱出艇に向かっている。

させるか。

私は、スパッツ団が乗り込んだ非常脱出艇に強引に飛び込んだ。
スパッツ団はかまわず発進させる。
狭い船内でもみ合いながら、非常脱出艇は、惑星イロアスへと降下していった。


●アタック01-3 ポストんと相棒

非常脱出艇は、惑星イロアス、竜鍵諸島のあたりに不時着した。
土壇場で私が操縦かんを握らなければ危なかった。
不時着した途端に、ピチパツスパッツ団の連中は逃げ去ってしまった。
私は操縦に必死だったから、やむを得ない。

それより、ここはどこだ。
不時着時の座標で、なんとなく竜鍵諸島に降下できたことだけはできたと思うんだけど。

近くに町が見えた。
その町並み、ぼんやりと見覚えがある印象だ。
どこでだ。そう。出発前に液晶クラゲの画面で見たのだ。

つまり、あの町こそが、目的地、マックルーなのだ。
なんという幸運だ。幸運点持ってないけど。

これなら、目的としていたおヒゲをつける整形手術も、ビビエさんに特注おパンツを作成してもらうのも、可能かもしれない。
さあ、早速町に向かおう。

「ちょっといいかい?」

声をかけられた。
見ると、猫のような仮面をつけた人物だった。おそらく男性。
あからさまに怪しい。

「君の動きが見えたんで、あとを追って非常脱出艇に飛び込んだんだ。まさかあんな展開になるなんて思わずにね」

あの不時着した非常脱出艇に乗っていたのか。
自分以外知っている人はいなかったから、まったく気づかなかった。
中にいるのは私以外は全員ピチパツスパッツ団だと思っていたから。

でもたしかにこの人物、スパッツは履いていないみたい。なら連中の一味ではないな。

「君の不時着技術のおかげで助かった。お礼を言わせてもらうよ」

彼はドナと名乗った。
私が旅の目的を語ると、彼は興味を示した。

「なんて面白そうな話だ」

そうして、私の旅の目的が達成されるまで、同行してもいいだろうか、と聞いてきた。
どうやら、新しい出来事や変わった経験が大好きなタイプらしい。

私は同意した。同行者がいるのは心強い。
ドナは、器用点キャラだった。私と特性がまるかぶりだ。

相棒として、ドナが加わった。

【ドナ 技量点1 生命点7 器用点4】
【装備】
軽い武器(斬撃 攻撃-1)
弓矢
革鎧(生命点+2 器用ロール+1)

実は今回、4人の相棒候補の中から1人選べるようになっている。

・宇宙から来た謎の生命体パリン(魔術点)
・竜鍵諸島で農業を営む羊人(幸運点)
・仮面をかぶった面白いもの好きドナ(器用点)
・竜人の戦士で魚屋さんヨアケ(筋力点)

どの人物も魅力的だった。
そこで、サイコロを振って決めてみた。
そうしたら偶然、私の特性とかぶる器用点キャラになってしまったってわけ。
別の副能力値キャラにした方が、互いに補い合えるのはわかっているのだが、こういう挑戦もたまには面白い。

私はドナと連れ立って、竜鍵諸島の町マックルーに向かった。


●アタック01-4 ポストんとねこだいすき

さあ、ここからは、ランダムダンジョンのルールにのっとり、サイコロを振ってイベントを決めていく冒険が始まる。
本リプレイでは、サイコロを振ってイベントが決まったら、次にあるような表記でイベント番号と簡単な内容を示し、話を進めていくことにする。


【13 くっついたフワリミミナガ】

広場の中心には、月クジラのモニュメントがある。
そのモニュメントは、重力球を改造して作られたもののようだ。
モニュメントから人口重力が発生しており、近づくとそちらに向けて引っ張られるような感覚がある。

私たちくらいの体格であればなんの問題もなさそうだ。

「ちょっとあれ、困ってるんじゃない?」

ドナがモニュメントを指した。
フワリミミナガが人口重力に引っ張られ過ぎて、地面を離れて月クジラ本体にくっついてしまっていた。

ちなみにフワリミミナガは、ウサギ人と言えばイメージしやすいだろうか。
体は小さく、軽い。近づきすぎてしまったのだろう。

引き剥がしてやろう。

近づくと、私たちも強く引っ張られる。
これは、筋力ロールが必要だ。

私もドナも筋力点は持っていないので、技量点で代用。

目標値は4だったが、私がサイコロの出目だけで5を出したため、何の問題もなかった。

「ありがとうございました。これはほんのお礼です」

助けたフワリミミナガは、語尾に「〜ぴょん」はつかなかった。
行商人だったみたいで、お礼にヤコウミツメ酒を3本もらってしまった。

このヤコウミツメ酒、食料の代わりとして使えるという。
それだけでなく、これを飲むと、この冒険が終わるまで体が発光する。
ランタン持ちいらずの能力だけど、今回そもそも町中での冒険なので、見た目が奇抜になる以外の意味はなかった。

あまり日持ちはしないようで、使用できるのはこの冒険限り。
冒険終了時に売り払うのなら、金貨5枚で売ることができる。

私たちは、フワリミミナガの行商人にお礼を言って別れる。
それにしても、近づきすぎると危険なモニュメントってなんなんだ一体。


【33 『ビッグビビエMk.4』とネコラブ博士】

「あっちにビビエが来てるってよ」
「お。すげーじゃん、行ってみようぜ」

そんな声を拾ったため、私たちもそちらに向かってみる。
本当はおパンツ職人に会う前に、神々しいヒゲ手術をしたいところだけれど、チャンスは希少だ。行くしかない。

向かってみれば、そこにはガラクタで組み上げられたいびつな建物が。
入口に「四代目ビビエ、はじめました」とアナウンスが貼ってある。
なにその「冷やし中華はじめました」みたいなノリ。

そして、ドアが勢いよく開いたかと思うと、そこから飛び出してきたのは、さっき「ビビエがいる」とうわさ話をしていた人たちだ。

「ビビエ、いりませええぇぇん!」
「ビビエはもうこりごりだよお」

口々に叫ぶと、猛ダッシュで消えていった。
どういうことなんだ?
もしかして、ビビエは気難しい職人で、気に入った者にしかおパンツを作ってくれないとか?

開きっぱなしのドアから、中に入ってみる。

そこにいたのは白衣の男。白衣の下には「ネコ大好き」と書かれたTシャツが見える。
どこからどう見ても、伝説の職人ビビエではない。

「ビビエ? ああ、いるよ。なんだい。ビビエに会いにきたのかい。そうかそうか」

そう言うと、中へと招き入れられる。
もうこの時点で悪い予感しかしない。しないが、ここまで来た以上、確認しないでは帰れない。

奥は研究室らしい天井の高い部屋。
そして、その天井に届かんばかりの、手長人を模したロボットだった。

たしかに、ビビエの種族は手長人だ。
しかしこれは、明らかに違う。ロボットじゃないか。

「これぞわが傑作! 伝説の職人ビビエと並ぶよう、願いを込めて作り上げた、人とネコを合体させるマシーン!」

は? なんて?
人と、ネコを、合体?!

「わざわざビビエに会いに来たということは、君たちネコになりたいのだね。わかっているとも」

ネコは好きだがなりたくはない。

「ゆけい! ビッグビビエMk.4!」

ああもう、問答無用かよ。
戦いになる。

【ビッグビビエMk.4 レベル5 生命点3 攻撃回数2】

いきなりレベル5の強敵だ。
さらに、この変態ビビエロボは壊されるまで、つまり生命点が0点になるまで戦い続ける。
博士、途中で止めてやれよ。

戦闘開始だ。

最初のラウンドは、全員が0ラウンドに飛び道具を放つ。
私のシュリケンがビビエロボに命中。
その影で我が従者、黒子のシュリケンは外れている。
ドナの弓矢も外れだ。

武器の持ち替えに時間がかかるため、1ラウンド目は攻撃できない。
ビビエロボが私とドナに、長い腕を振り回してくる。
いずれもサイコロの出目だけで5を出して回避した。

2ラウンド目。ここから全員で接近戦になる。
私とドナがけん制を仕かけている隙に、黒子が死角から斬りつけた。
これがサイコロの出目5で、出目だけで命中!

……命中?

違うわ。黒子は攻撃力にマイナス補正があった。1点足りない。

結局2ラウンド目、誰の攻撃も通らず。
だからレベル5は手ごわいっていうんだ。

ビビエロボの攻撃は、私もドナも、またしても2人ともサイコロの出目5で回避した。
さっきから5ばっかり出てないか。

でも、それもここまでだ。
3ラウンド目にすべてを賭ける。

私の忍者刀が、サイコロの出目6のクリティカルでビビエロボの関節部のコードを切断する。
ドナの攻撃が、こちらもサイコロの出目6のクリティカルで、頭部を破壊する。

ビビエロボは、活動を停止した。

「まだだ。まだ動くだろ。たかがメインカメラをやられただけだろ」

しかしビビエロボはぴくりとも動かない。
博士が適切なタイミングで制止をかけなかったおかげで、完全に破壊するしかなかった。

「ビッグビビエMk.4よ。お前がいなくなったら、人類ネコ科計画をどうやって遂行したら良いのだ」

知らんわー。
ネコは好きだがネコになりたくはない。
博士……えっと、名乗られていないけど、ネコラブ博士でいいよね。
人とネコにする前に、自分がネコになっちゃえよ。
博士を「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」の世界に放り込んでしまいたいところだ。

ところでこの博士、描写では「白衣の男」ってなっていたからこんな感じに描いてきたのだけれど。
あるとき、ネコラブ博士のイラストを見る機会があった。
それを見たら、ネコミミをつけたかわいい子どもって感じのキャラクターだった。
ぱっと見は女の子に見えるけど、中性的って見方もできる感じ。
最初に目にしていたら、こんなおっさんっぽいキャラづけしなかったのに。
でも、それはそれでギャップがあっていいのかも。

私たちは迷惑料として、宝石(金貨25枚の価値)と、星見のレンズを強奪し、その場をあとにした。
星見のレンズって、なんだろう。説明も何もないけど、何かの役に立つのかな。

次回、まずはゴマンデル診療所へ。おなかに神々しいヒゲの移植手術はできるのか?


【ポストん レベル10 技量点:1 生命点:6 器用点:5 従者点:8】
【装備】
シュリケン(弓矢扱い)
忍者刀(片手武器・斬撃)
シノビ装束(革鎧・生命点+2 器用ロール+1)

【食料】0
【金貨】0

【持ち物】
1星見のレンズ
2宝石(金貨25枚)
3ヤコウミツメ酒(3本):食料がわり。あと発光。

【未使用経験点】0

【従者】
黒子(弓兵・射撃+1・斬撃)

【相棒】
【ドナ 技量点1 生命点7 器用点4】
【装備】
軽い武器(斬撃 攻撃-1)
弓矢
革鎧(生命点+2 器用ロール+1)


■登場人物
ポストん 宇宙忍者。おパンツ大好き。ベル・ロックベー氏のおパンツに魅了され、手に入れるため竜鍵諸島へ。
ベル・ロックベー 銀幕のスター。おパンツ同盟の一員で、おパンツを広める啓蒙活動に一役買っている。
ビビエ 服飾デザイナー。特におパンツへの造詣が深いおパンツ職人。おパンツ界の神。
ドナ 仮面をかぶった謎の人。面白そうだから私についてきた。



■作品情報
作品名:「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」
著者:ロア・スペイダー
監修:杉本=ヨハネ
原案・設定:海底キメラ


ローグライクハーフ基本ルール及び「黄昏の騎士」本編
https://booth.pm/ja/items/4671946

竜鍵諸島 〜フェスティバルだよ大集合!〜
https://booth.pm/ja/items/5331098
※「素敵なおパンツ同盟 〜紡ぐは夢のおパンツ〜」が収録されています。

本リプレイは、「ローグライクハーフ」製作に関する利用規約に準拠しています。
https://ftbooks.xyz/ftnews/article/RLH-100.jpg


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