SPAM注意

(編集・水波)最近SPAM投稿が増えておりますが、見つけ次第手動で削除いたしますので、決してクリックなどされないよう、ご注意下さい。

2026年1月22日木曜日

ケン・セント・アンドレによるズィムララのモンスターラリー【モンスター編】を活用せよ! FT新聞 No.4747

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
『ケン・セント・アンドレによるズィムララのモンスターラリー【モンスター編】』を活用せよ!

 岡和田晃
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

 【ワールド編】と【モンスター編】の二分冊で刊行された『ケン・セント・アンドレによるズィムララのモンスターラリー』。【ワールド編】を活用してどうシナリオを作ればよいのか、という点については、【ワールド編】の「トロール神によるアドバイス」をまず読むのが早いと思います。この節には「ズィムララ世界で冒険と喜びにあふれた職に就くには」とのサブタイトルがあるとおり、プレイヤー・キャラクターの立場を明確化し、それによるキャペーンのデザイン設計が書かれていました。キャペーンといっても、何十回もセッションを重ねるグランド・キャンペーンというよりは、3〜7回ほどの中規模キャンペーンが想定されているように思われます。『モンスター!モンスター!TRPG』に限らず、世界観重視の海外RPGには、まま見受けられるスタイルですね。
 それはそれで有用なのですが、それ以外にも、様々なやり方で、シナリオはデザインすることが可能です。【モンスター編】ベースでセッションを組み立てていくためには、いったいどうすればよいのでしょうか? いきなりカタログ本を渡されても、それを楽しく読むことはできるとしても活用アイデアにまでは気が回らない、という方もいらっしゃるかもしれません。そこで、いくつかアイデアを提供してまいりましょう。

●ひとまず、プレイヤー・キャラクターの種族を決める
 もっとも手っ取り早い方法です。【ワールド編】収録の簡易ルールに記された種族は8体、います。そのうち、人間・ウルク・グレムリンは【モンスター編】にも収録がないので除外するとして、残り5体、つまりジャングル・トロール、ズィム、ウアジー、ドウォン、リレッキの5体を選択する場合には、簡易ルールのように足し算で能力値を計上するのか、あるいは【モンスター編】にあるように能力値係数表を用いるのかを、先に決めてしまいましょう。係数で統一するのがわかりやすいですが、そうすると、ズィムが極端に強くなってしまうので、あえて簡易ルールの方を採用するのも吉。GMとよく相談してください。
 種族が決まったら、あとは背景となる情報を【ワールド編】から詰めていきます。それをふまえて、GMがシナリオを用意すると、スムーズに進むことが多いでしょう。

●参加者間でのパワー・バランスはどうするか?
 【モンスター編】所収の「ラマシュトゥとの戦い」のように、自由度の高いシナリオならばあまり気にしないでも大丈夫ですが、【ワールド編】所収の「ドウォンの秘密神殿の冒険」のようなパーティで挑むのが前提の冒険の場合、ダンジョン・シナリオの場合、パーティ内で大きな格差があると挑みづらくはあると思います。その場合、「×3以上のモンスターは選ばない」などという縛りをGM側が取り入れれば、バランスが取りやすくなるでしょう。
 パワーを抑えめにしたら、その編成で、「ドウォンの秘密神殿の冒険」や、「女神キット=ラーの幽閉されしピラミッド」のような公式シナリオを遊んでみるのです。そうすれば、大きな事故が起きることもなく、存分にシナリオを楽しめることでしょう。もっとも手軽な【モンスター編】の活用法だと言えるでしょう。

●それでもハイパワーなモンスターを選びたい!
 プレイヤー・キャラクターとなるモンスターを好きに選んでいいとなると、多くの人は、単に強力なモンスターを選びたくなる、という風景を何度も目にしてきました——よくわかる話です。何もゲームのなかでまで、無力で惨めな体験をしたくはないものですしね。
 あいわかった! 思い切って、強力なモンスターで縛ってみてはいかがでしょうか。ズィム、ワーグ、アーチデーモン……。並の人間では及びもつかないほど強力なクリーチャーたちです。それでキャラクターを作って——いったい、どうすればいいのでしょうか。
 この編成で「ドウォンの秘密神殿の冒険」や、「女神キット=ラーの幽閉されしピラミッド」をプレイしても、やすやすと踏破できてしまい、スリルがないかもしれません。
 そこで、せっかくですから、GMはオリジナルのシナリオを考えてみましょう。とはいっても、準備は簡単です。まずは敵役となるモンスターを決めるのです。
 ズィムララ世界は、大型のクリーチャーや巨大なクリーチャーに事欠きません。アイサウルス、オグリファント、キメラ、クリスタルワーム、スクウォーン、セグコフ、ゼス=カート、ゼルグリン、ゾゴス、ツリージャイアント、テララガルト、ヒポサウルス、ブルーボルト・ドラゴン、カレドミナクス……。これらのモンスターから、まずは「中ボス」を決めます。「中ボス」とは、MRの7割が、キャラクターたちの合計ヒットを上回るクリーチャーにするとよいでしょう。個体では足りない場合、複数体出すのもよいかもしれません。
 それから、「大ボス」を決めます。MRと汎用危険度レートを参考に、キャラクター全員の個人修正を合計した値を大きく上回る敵(通常の手段では敵わない敵)でないと、「ラスボス」になりません。こうして「中ボス」と「大ボス」が決まったら、あとは両者の関係を決定すれば、そこからストーリーを逆引きできるようになってきます。
 先述したズィム、ワーグ、アーチデーモンからなるパーティを考えてみましょう。ズィムはズィムララの原生種族、ワーグは〈トロールワールド〉出身、アーチデーモンは地獄という別の次元界の出身です。それらの出逢いも大きなドラマになりそうですが、この三者に共通の脅威が訪れたとすればよいのです。困ったら、エーテル・ドラゴンを登場させ、次元界をつなぐ転移門(ポータル)を作用させたり、ムーン・クリスタルを使ったりしましょう。次のシナリオソースは、ズィム、ワーグ、アーチデーモンのパーティをイメージしてみた一例です。

●シナリオソース:巨大セグコフに対処せよ!
 普段は敵対していたズィムの集落とワーグのねぐらに、巨大なセグコフ(黒ウサギ)が大量発生するようになった。はじめは、なんとか対処できるレベルだったが、あまりの巨大さから呉越同舟として手を結ばねば、どうにもならないくらいになった。そこに、地獄から偵察に来ていたアーチデーモンが巻き込まれて——というのが中盤までの展開。
 いざ、巨大なセグコフ(中ボス)を退治してみたら、セグコフの巨大化は互いの集落の嫌がらせではなく、ムーン・クリスタルの作用のためだったと予測がつく。実のところ、エーテル・ドラゴンの移動に伴い、ムーン・クリスタルが大量に生じた地点があり、その作用で、セグコフが巨大化する現象が起きてしまったのだ。放ってはおけず、三者三様の思いから、キャラクターたちは当該地域へと向かうが、そこはすでに、クリスタルワーム【大ボス】のねぐらとなっていて……。

 どうですか? ズィムララのどの地域に設定しても、なんとかなりそうな冒険ですが、【モンスター編】を読み込み、そこから【ワールド編】の設定を噛ませていけば、いっそう奥行きを与えることも可能でしょう。頭を柔らかくして、この素晴らしい創作ツールを活かしてください!


■書誌情報
モンスター!モンスター!TRPGサプリメント
『ズィムララのモンスターラリー モンスター編』
著 ケン・セント・アンドレ
訳 岡和田晃
絵 スティーブ・クロンプトン
書籍版:4,950円/電子書籍版:4,500円
https://ftbooks.booth.pm/items/7733432


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
■今日の新聞に対するお便りはコチラ!
ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m

https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report

【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。
https://ftnews-archive.blogspot.com/

【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。
https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84

■FT新聞をお友達にご紹介ください!
https://ftbooks.xyz/ftshinbun

----------------------------------------------------------------
メールマガジン【FT新聞】
編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ
発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房)
ホームページ: https://ftbooks.xyz/
メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください)
----------------------------------------------------------------

メルマガ解除はこちら
https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2022ft0309news@blogger.com
※飛び先でワンクリックで解除されます。