FT新聞編集長の水波流です。 本日は、Reシリーズ・丹野佑氏による『20代からのゲームブック』 元は丹野氏が20代のとき、約3年に渡って書き綴られた名コラムの再録です。 (2014年2月5日 FT新聞No.391〜2016年11月23日 FT新聞No.1412) (編註:文中のコメントは全て当時のものとなっております) ☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★☆ おはようございます。丹野です。 お盆の季節が過ぎて、いよいよ残暑の時期になってきましたね。 残暑と言いつつ、暑さという意味ではむしろここからが本番という気もします。 日差しも厳しいですし、外出の際は帽子をかぶるなど、日差し対策や水分補給をお忘れなく。 ポケモンGOを遊ぶために外を歩いているという人が丹野の知り合いにもけっこうな人数いますが、それで熱中症をおこしてしまっては元も子もありません。 真昼間から歩き回るよりも、涼しい時間帯にしたほうがいいかもしれませんね。 ■恐怖は死に近づくこと 三回にわたってお送りいたしておりますホラーについての連載、いよいよ最終回となりました。 さて今回お話しするのは、恐怖とはいったい何か、ホラーとは何か、そしてゲームブックとどのようにかかわってくるか、という総まとめをお送りいたします。 恐怖というのは、不思議な感情です。 恐怖を感じたときには、脳内で体を委縮させ、体を非活性化させる機能があります。ノルアドレナリンという物質が分泌されます。この物質は、瞳孔を開かせ、集中力を高める効果があります。 すなわち、周囲を見回して逃げ道を探し、恐怖の原因から逃げようとする働きといえます。これは、生物として自然な反応ですね。危険が迫っていることを感じるための機能といえます。 しかし、恐怖の原因に対して逃げられない状況になったとき……すなわち、その結果がはっきりと予測されると、今度はまた違った反応をおこします。 多量に生成されたノルアドレナリンは全身に鎮痛作用をもたらし、意欲を低下させます。つまり、「蛇に睨まれた蛙」のような、身がすくんだ状態になるわけですね。 極端に言えば、これは「死」の準備といえます。少しでも死の苦痛を軽減しようとする働きなわけですね。 ということは、自分から恐怖を感じることは、少しだけ死に近づくことといえます。 ■なぜホラーは成立する? まとめると、恐怖は死に近づくことですから、ホラーというジャンルは、ちょっとだけ死ぬために読むものといえます。 ホラーの作者はちょっとだけ読者を殺しているわけです。やべえ、ちょっとだけ犯罪だ! とはいえ、実際には命には危険があるわけではないので、ホラーはその恐怖感、不安感によって、疑似的に死を楽しむジャンルといえます。 不思議なことに、人間は自分の「死」を楽しもうとする性向を備えています。 それがなぜなのかは学術的な研究の結果を待つことにしましょう。 ホラーは必ずしも何もかもいい結果になってハッピーエンド、というわけではありませんから、「ストレスからの解放によるカタルシス」だけが目的とは考えられません。 むしろ、破滅すること、自分自身が消えてなくなってしまうことすらエンターテインメントとして楽しんでいるように思えます。 自分が死ぬことを想像したり、取り返しのつかないことが起きてしまうことをイメージしたりと、マイナスの方向に想像力を働かせることは、案外に楽しい……というのは、これを読んでいるあなたも感じるところがあるのではないでしょうか。 ■想像力がすべて ホラーに関しては、映画よりも小説のほうが怖かった、ということはよく聞きます。 それはおもに、ホラーにおける想像力は主観的に働くものだから、ということはできるでしょう。 恐怖の感情は自分を守るために働くため、いかにその作品が自分と関係のあるものだと感じられるかが重要です。 さて、もうお分かりですね。 「自分」を起点に「想像」することに関しては、ゲームブックは非常に向いた媒体です。さらには、作者という他者が存在することもあり、自分自身のこととして受け取りやすい手法といえます。 ……というわけで、8月の前半を使って語ってきましたホラーについてのお話し、いかがでしたでしょうか。 これらのことを踏まえつつ、配信しておりますゲームブックを楽しんでもらえれば幸いです。 ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ■今日の新聞に対するお便りはコチラ! ぜひ、ご感想・お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m ↓ https://ftbooks.xyz/ftshinbun/report 【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。 https://ftnews-archive.blogspot.com/ 【FT新聞のKindle版バックナンバー】 *kindle読み放題また有料購入が可能です。 https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/entity/author/B00OYN7Z84 ■FT新聞をお友達にご紹介ください! https://ftbooks.xyz/ftshinbun ---------------------------------------------------------------- メールマガジン【FT新聞】 編集: 水波流、葉山海月、中山将平、明日槇悠、天狗ろむ、くろやなぎ 発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房) ホームページ: https://ftbooks.xyz/ メールアドレス: sugimotojohn■■hotmail.com(■■を@に置き換えてください) ---------------------------------------------------------------- メルマガ解除はこちら https://ftbooks.xyz/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=ryu00minami.2026ft0409news@blogger.com ※飛び先でワンクリックで解除されます。