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2026年7月23日木曜日

D&D第4版リプレイ〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜 第3回 FT新聞 No.4929

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版リプレイ 竜(ドラゴン)の予言に選ばれし者たち 〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜 連載第3回 岡和田晃 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ ▼はじめに 本作は、かつてD&D日本語版公式サイトに掲載されていた、エベロン世界が舞台の『ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版』リプレイ「竜の予言に選ばれし者たち」の続編です。 当時のサイトは閉鎖されていますが、前日譚の「トレイルブレイザーズを探せ!」と「竜の予言を解放せよ!」はウェブアーカイブで閲覧可能です。D&D第4版や舞台の世界観そのものの解説にもなっておりますので、未読の方は以下よりご覧ください。 https://web.archive.org/web/20110520091921/http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/article/web_replay_eb/index.html うまく繋がらない方は以下もあわせてご利用ください。 https://www.dropbox.com/scl/fi/hfckq3h4rglyer10ycaj4/1_.pdf?rlkey=xzasih78fdhbqoikbr98kovkl&dl=0 https://www.dropbox.com/scl/fi/nluo5nzotbnpeanc1zh0r/2_.pdf?rlkey=f49qwu5pxzhc4flzcw7kj1v5y&dl=0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ DM:ダンジョンマスター(岡和田晃) ネディア:ヒューマンのレンジャー(PL:中山葵) ヘルメス:ヒューマンのアーティフィサー(PL:カナイセイジ) クシュタリ:カラシュターのパラディン(PL:見田航介) ベック:ウォーフォージドのファイター(PL:高橋志行) ジュス:ティーフリングのウィザード(PL:ノダソル) ●無法者頭、ジュス DM:ネディアは悩んどいてね。一方のジュスは何をしている? ジュス:忘れたのか。俺様はしばらく文明を離れ、「ジュス団」を作っているのさ。パーティの面々に冒険に呼ばれた時だけ、ひょっこりと出てくる。 DM:そうでした(笑)ダイスでランダムにジュス団の構成員を決めたら、副団長のランバートのほか、11人の「雑魚」相当の人間の屑が集まっていることになったんだっけ。  では、ジュス団は、山賊たちが好んで住みそうな洞穴を占拠している(『スター・ウォーズ』のダース・ヴェーダー登場の音楽を口ずさむ)。 ヘルメス/ランバート:(ランバートの台詞を横取りし)「へへ、おかしら、次はどの村を襲いましょうか(笑)」 ジュス:「馬鹿野郎ッ! ジュス団は義賊なんだ。可哀想な農民をイジめるような真似はするな! 丸焦げにしてやる!」 ヘルメス/ランバート:「でも、おかしら。いくら義賊でも、こう毎日ダイコンばかり食ってるんじゃあ、干からびちまいますわ」 DM:ジュス団の下っ端たちは、洞窟に怪しげな飾り付けを施して悦に入ったり。海賊旗みたいなのを立てたりしています。暇を持て余した連中は、近くの畠からダイコンをくすねて来たりも……。 ジュス:「ゴルァ! 俺様の{マジック・ミサイル/魔法の矢}の餌食になりたいのか! ジュス団は義賊なんだぞ! ほら、ジュス団の存在価値をアピールするために、ダイコンを返して、ついでに畠を耕してこい!」 ネディア:ジュスがいい人になっている(笑) DM:こうして、ジュス団は地域密着型の義賊となるべく、日々研鑽を積んでいるのだった……って、そろそろ話を進めていいですか(笑) ジュス:大丈夫だ。俺様が地域密着型の義賊としてこいつらを育てているのは、俺様が冒険に出ている間、こいつらが路頭に迷わないようにという深〜い配慮があってのことなんだ!(力説) 一同:なんだってー!(爆笑) ジュス:「(一喝する)野郎ども、ここに“ジュス団の基地”を作るのだ〜!」 ヘルメス/カナイ:アドベンチャーが終わるたびに戻ってみると、基地が少しずつ大きくなっていたりしそうですね。 ベック/高橋:で、ある時、帰ってみると、ランバートが下手打って牢屋に閉じ込められている(笑) クシュタリ/見田:それじゃあ、『ドラゴンクエストIII』の「商人の町」ですよ(笑) ジュス:(無視して)DM、手下たちを育てつつ、ヴェディカーやテリクあたりの様子をうかがっているのだが……。 DM:判定するまでもなく、ジュスはすぐに気づきました。どうやら死体調達吏たちが、次々と姿を消しているらしいのです。どいつもこいつも脛に傷持つ連中なので、大きな話題にはならず、「むしろ、せいせいした」「ヴェディカーのゴミが掃除されたというような声すら聞こえてくる始末……。 ジュス:それでも死体調達吏は役人なんだから、役所は守ってくれないのか? DM:役人とはいっても、ゴロツキと大差ない連中と思われていたのか、ろくな調査もされず、すぐに捜索は打ち切られてしまったようで。死霊大臣の直下だったら安全のようだけど、君みたいな下請けの死体調達吏はねぇ……。 ジュス:用済みになったとか? 口封じとか?  DM:さあね、その両方かも。いかがわしい仕事だから、身に覚えがありすぎますねぇ。 ジュス:まずい、危険を感じるな……。 DM:小耳に挟んだ話では、「ティーフリングの死体調達吏が狙われている」という話もあったね。 ジュス:悔しいが、どうやら潮時みたいだな。仕方がない、あいつらの尊い犠牲で……。 一同:おいおい! ジュス:……もとい(笑)あいつらに協力してもらって、一刻も早く逃げ出さなくちゃな。 ●カルナスの首都コースへ DM:それでは、ネディアに戻りましょう。 ネディア:結婚式まで、あとどれくらい日にちが残っているんですか? DM:だいたい一週間くらいでしょうね。 ネディア:早い! 「どうしてそんなに急なの?」 DM:「ええと、その……」手紙を届けに来たシヴィス氏族の配達人の言うことはなんだか要領を得ません。仮に配達人が油を売っていたとしても、ずいぶん急な婚姻だということはわかります。 ネディア:急ぐ理由でもあったんでしょうか……。なんだか、とっても嫌な予感がします。 ヘルメス/カナイ:このDMだからなあ(笑) DM:こらこら(笑) ネディア:結婚式は、いったいどこで行なわれるのでしょう? DM:もちろん、カルナスの首都、コースで催されますよ。 ベック:コース! 距離はどれくらいあるのでしょう。 DM:かなり離れていますが、大陸横断鉄道“ライトニング・レイル”を使えば、あっという間ですよ。ええと、第3.5版のサプリメント『EXPLORER'S HANDBOOK』(未訳)には、ライトニング・レイルでの所要時間がきちんと記載されています。それによれば、コース〜ヴェディカー間は522マイル(約835.2キロメートル)もありますが、所要時間はわずか17.5時間! ネディア:1日かからないんですねぇ。徒歩だと数週間は要しそうな日程ですが。 DM:『ルールズ・コンペンディウム』によれば、徒歩だと1時間で3マイルしか進めませんし、〈持久力〉判定なしに歩くのならば、1日に10時間の行軍が限界ですね。 ネディア:どうやら、“ライトニング・レイル”で行くしかなさそう。 ベック/高橋:(地図を身ながら)シベリア鉄道で旅をしているみたいですね(笑) DM:あるいは、オリエント急行かなあ(笑) ベック:「でも、これはかえって好都合ですね。この機会に、ハルデン卿のことをお父上に尋ねることができます」 ヘルメス:「しかも政敵だったら、協力を仰げるかもしれない」 クシュタリ:うーん、そう、うまく事が運べばよいがのう……。 DM:結婚式の招待状には、一等車両のチケットが5枚同封されています。「ボディーガード用に用意した」との但し書きも添えられています。 ヘルメス:「よし決めた。俺はネディアに同伴してコースまで行く。俺の患者たちを苦しめる原因は、きっとそこにあるから」 クシュタリ:「それなら、私も同行するぞ。そこに諸悪の根源が眠っているのならば、偉大なるシルヴァー・フレイムの名にかけて、見過ごすことは到底できぬからな」 ベック:「もちろん行きます。ハルデン卿の企ては“竜の予言”にも関わりがありそうですし……」 クシュタリ:「異形の存在と関わる者は、浄化せねばならん!」 ジュス:盛り上がってきたな。DM、そろそろ登場していいか? DM:OK。それでは、皆さんが第1話の時のように、ヴェディカーの酒場〈トロールの脳漿〉亭で歓談していると……。ジュスが乱入してきますね。 ジュス:「やあ、みんな、久しぶりだな。俺様の秘術の腕を、また見たいとは思わないか?」 一同:(寒い目でジュスを見る) ネディア:「ジュス、あなた盗賊団の親玉になったんじゃなかったの?」 ジュス:「盗賊団じゃない。ジュス団と言うのだ。義賊の集まりだぞ。貴様らもジュス団に入りたいのか? 入団試験は厳しいぞ〜」 ネディア:「(ため息をつき)そうじゃなくって、ジュス。わたしたちと一緒にコースへ行ってほしいの(手を握る)」 ジュス:「(どぎまぎしながら)……いいだろう。実は、死体調達吏が次々と行方不明になっているらしい。いなくなって当然の連中も多いとはいえ、気分のよい話ではないからな」 DM:ということで、コースへ向かうということで、パーティの意見が一致しましたね。それでは主要クエストを与えます。ハルデン・ド=オリエンの企てを明らかにするです。  副次クエストは、ヘルメスにカルナス後宮で女が衰弱する事件を阻止する、ベックにバリジスクの卵のような触媒が、何の儀式に使われるのかを探る、ジュスに死体調達吏が狙われる真の目的を探る。  ネディアとクシュタリについては、ストーリーが進行するうちに、また、新たな副次クエストが渡される可能性があります。 ネディア:了解しました〜! ●“ライトニング・レイル”乗車  ネディアの両親からの手紙には、“大陸横断鉄道”ライトニング・レイルの切符を買うのに充分すぎるほどのお金が添えられていた。  ライトニング・レイルの運賃は決して安価なものではないが、それを差し引いても充分すぎるほどの額であった。  出発までの数日間、パーティはヴェディカーでのつてを頼り、情報収集を開始する。  すると、思わぬ事実が明らかになった。ネディアの妹サナの結婚相手であるエラストレル・イル=ワイナーン卿とは、カルナスのレッケンマーク騎士団一の剛の者、カルドラス・イル=クルドバッハ卿の部下だということが判明したのである。  しかし、このエラストレル卿がくせもので、最終戦争時にはカルナスを離れていたのだけれども、要職についていた将軍たちが死んだので、戻ってきたのだということが判明した。レッケンマーク騎士団の隠し玉とも言われているが、神出鬼没、どのような人間であるのか、とらえどころがない。 ネディア:戦争がない間、レッケンマーク騎士団はいったい何をしているのでしょう? DM:それは〈事情通〉で判定してちょうだい。 ネディア:(ころころ)20が出ました! DM:ならば、だいたいのところは察しがつきました。あまり知られていませんが、彼らは人里離れた場所で大規模な軍事演習をしていると言われています。ただ、ついでに言っておけば、死体調達吏狩りを裏で主導していたのは、レッケンマーク騎士団ではなく、“ヴォルの血”の仕業だと噂されていますね。 ヘルメス:つまり、ハルデン卿は“ヴォルの血”に関わっているのかなあ。 DM:さあね。そうこうしているうちに、ヴェディカーでの滞在時間のリミットが見えてきましたよ。 ネディア:仕方がない。駅にまで戻って、大陸横断鉄道“ライトニング・レイル”に乗り込みます……。 DM:“ライトニング・レイル”は、エレメンタルを動力として動く列車です。導線石と車輪の間に火花を散らせつつ、軍艦のような偉容をもって走り続けます。君たちは駅で切符と身分証明書をチェックされた後、一等車両へ案内されます。“ライトニング・レイル”の内部は切符の等級ごとに部屋が分かれていますから、コースまで一等車両に乗ると、一人頭261gpはかかりますね。 ヘルメス:高えーっ! DM:その代わり、ちゃんとした個室が与えられますよ。もっとも一等車両でも2〜3人で相部屋になってしまいますが……。 ネディア:ありがとうございます、お父さま(笑)ええと、わたしとクシュタリが同じ部屋で、あとの3人が同席ということで問題ありませんか? クシュタリ:異存はないぞ。女子部屋というやつだな(笑)ベックは性別がないが……。 ネディア:それでも、女子部屋に来てもらうのはなんとなく抵抗がありますね。 ベック:ちょっと自分にはよくわかりませんが……。それなら男性陣の方へ行きましょうか。 DM:君たちは、一等車両は、各個室は30平方フィートほどの広さになっています。窓やベッドもついていて、なかなか快適です。廊下に出ると、10フィート幅の廊下が続いています。  パーティが乗り込むと、すぐに“ライトニング・レイル”は発車する。何度も“ライトニング・レイル”に乗っているネディアやクシュタリも、“ライトニング・レイル”への搭乗が初めてのジュスも、窓の外で流れていく雄大なカルナスの風景に、しばし見とれている。  やがて、ゆっくりと陽が暮れてくる。 ネディア:食事は個室でとるんですか? DM:一等車両にはルームサービスがありますし、食堂車両もありますから、頃合いを見てそちらに移ってもらってもOKです。 ベック:DM、自分は食事をするのですか? DM:『エベロン・プレイヤーズ・ガイド』には食事不要と書かれています。でも、食事を取ることができないとも書かれていませんよ。もっとも、メンテナンスならば、むしろ注油をしたほうがよかったりして。 ベック:いや、自分はヒューマンの食事に興味がありますから、ここは食堂車へ向かうことにしましょうか。 ジュス:食堂車で食事をすると、一等車両とは別料金になるのか? DM:公式設定には書かれていないので、DM裁量で判断すると……ルームサービスだと別料金、食堂車ならばコミコミということで! ジュス:それなら食堂車へ行くぞ!(即決する) 一同:(爆笑) ジュス:俺様はケチなんじゃない。肉が食いたいんだ! ネディア:ジュスって、そんなに野蛮なの? ジュス:違わい! サイアリにいたころ、俺様の氏族は肉の調理にうるさかったんだ。半端な肉をオルクス様に供えたら、バチがあたっちまう。 DM:グルメ・キャラになっているわけね(笑)面白いからOKですよ。カルナスは20世紀前半のドイツに似た社会なので、ご当地料理としては、ソーセージやジャガイモをうまく使った料理が出てくる感じかなあ。おそらく肉料理も充実しているはず。乗車の時にもらったメニューに、本日の日替わり料理として「カルナス風ビーフ・ソテー」がメインディッシュだと書いてあります。 ジュス:グレイト。食堂車へ行こう! ベック:自分も興味本位で、ジュスの後をくっついて行きます。 ネディア:せっかくの機会なので、私も食堂車に行きたいと思うんですが……。 ヘルメス:それなら、俺も行くぞ。パーティを組んでいる以上、バラバラで動くのは危険だからな。 クシュタリ:同意。やむを得ないとはいえ、部屋で分断されているより、全員で動いているほうが心強いわい。 (つづく) “『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版リプレイ 竜の予言に選ばれし者たち 〜リヴァイアサン計画、そして予言の洞窟へ〜” is unofficial Fan Content permitted under the Fan Content Policy.Not approved/endorsed by Wizards. 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