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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.15
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from 水波流
2018年12月9日より2年以上に渡ってお送りしてきました、読者参加企画。
いよいよ最終回となります。
今回もまた総勢21名のご参加を頂いております。
ここまでくれば前置きも無粋でしょう。
さっそく本文に参ります。
毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/
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事件の結末
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■事件A:1名出撃
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(……エレイン……エレイン)
「おい、静かにしろ」
「えっ……す、すいません」
物思いに耽りながらつい妻の名前を口にしていた事に気づき、剣士スパイデイは気恥ずかしさに頬を赤らめた。血が滲むほどに噛みしめていた唇をそっと緩める。
盗賊イェスタフはその様子を横目に小さくため息をつくと、潜んでいる木立から半身を返し、木々を抜けた先を指差す。
《洗礼の洞穴》……〈偉大なる熊神の教団〉において上級教団員になるための儀式を行うとされている聖地である。己の心を熊と同化するために、三日三晩、聖域たる洞穴の中で、野生の熊と同じ生活を営む。そして儀式の最後に洞穴の奥にあるという滝の水に身体を浸し、大いなる熊神にその身を委ねる事で、熊の御子として新たな生命を与えられるのだという。
スパイデイはイェスタフから聞いた話を思い返しながら、その異様さに身震いをした。
(エレインが、あそこに……)
不安げな視線は山腹の洞穴に注がれていた。洞穴は暗闇をたたえ、その口を開けている。
「グズグズしている時間はねえぞ。儀式とやらは今日が三日目。洗礼を行うために本部から導師が来やがるはずだ。上級教団員が単独で動く機会はあまり無いからな。身柄を押さえちまえば、こっちのもんだ」
イェスタフは視線を外さずにそう口にする。スパイデイは神妙な表情で頷いた。
静謐な空気を湛える洞穴の奥。しっとりと濡れた岩肌からは肌寒さすら感じる。
(……見えるか)
イェスタフが小声で囁く。潜入行に不慣れなスパイデイの目にも、緩やかな曲がり角の先から灯りが差し込んでいるのが見えた。二人は小さく頷き合うと、岩肌に張り付きながら歩を進めた。
開けた視界の先には、地下水脈の小さな滝が拡がっており、そこには線の細い女性の人影が見えた。
「エレイン……!」
スパイデイがぽつりと呟く。
「時間がない。早くしろよ」
イェスタフは顎で指し示すと、背後を警戒して岩肌に身を潜めた。
スパイデイはそっと足音を忍ばせながら、水辺に近づく。彼の妻たるその女性は、水に濡れて身体にぴったりと張り付いた白い法衣を纏い、目を閉じて一心に何かを唱えている。
岸に置かれたランプの灯りに照らされ、3年ぶりに間近で見る妻の姿は、少しやつれた様子ではあったが、変わらず美しかった。しかしその胸元には冷たい光を放つ熊神教団の聖印が輝いている。
スパイデイははっとして首を振ると、手の届く距離にいる妻にそっと声をかけた。
「エレイン」
返事はない。
「エレイン、帰りましょう。ナミとハルが家で待っています」
依然、返事はない。
「エレイン!」
業を煮やしたスパイデイは水辺に足を踏み入れると、妻の肩に手をかけ強く揺さぶった。灯りに照らされた黒い影が岩肌を踊る。視線の先の彼女はぼんやりと虚ろな目で彼を見つめ返すだけであった。
「……まずい、もう来やがった」
イェスタフが舌打ちをすると、ランプに駆け寄り、一息に吹き消した。
「シスター・エレイン、灯りを消してどうしたというのです」
年嵩の男性の声が洞穴に木霊した。
スパイデイは引きずるように妻の手を引き、岸辺に上がるとイェスタフの隠れている場所を探った。しかし夜目の利かない彼にはその姿を捉えることはできなかった。
「シスター・エレイン……?」
また男の柔和な声が響き渡る。直後、その声が豹変した。
「……ふん、まぁ良いわ。どうせもはや意識もない傀儡人形よ。せいぜい間抜けな信者どもへの御飾りとして我らの役に立つが良いわ」
《鬼火》と苛立たしげな調子のがなり声が響くと、あたりがぱっと明るくなった。
(しまった……!)
「誰だ、貴様は」
灰色の法衣姿の男が驚いた顔で目を見開いた。スパイデイは妻の手を引き慌てて駆け出した。
「待てい。……《千鳥足》!」
急に足がもつれ、まるで夢の中で足踏みするかのように身体が進まなくなった。
その間に法衣の男は悠々と歩を進めると、スパイデイの頭を掴んで首の向きを変えた。
「ほう、見覚えのある鼠だの。どこから入り込んだ」
「……妻を、妻を返してもらう」
「これは面白いことを抜かす鼠だ」
導師クリストフはスパイデイの頬を張り飛ばすと、ペッと唾を吐き捨てた。
「貴様も大いなる熊神に捧げてくれるわ」
胸元から掲げられた吠え猛る熊を象った聖印が妖しい光を発した。小さな波動を感じたのち、スパイデイの頭が割れるように痛み出す。
「おい気狂い坊主、そこまでにしとけや」
不意に背後から声が響いた。
どこからか、瞬く間に移動したイェスタフが、クリストフに背後から蹴りを入れた。
「レプラコーンの野郎に頭を下げて習った術が役に立ったぜ」
言うが早いか、イェスタフはスパイデイにエレインの手を繋がせると急き立てた。
「行き掛けの駄賃だ。そらよっ《ボンボン爆弾》!」
倒れ伏したクリストフに小さな魔力の球をいくつも投げつけるとすぐさま爆裂四散する。導師はたまらず呻き声を上げて転げ回る。
その隙に三人は真暗闇へと走り出した。
「おのれ、異教徒ども。熊神に捧げられた魂を奪ってただで済むと思うなよ」
背後から呪怨の叫びが追いかけた。叫びは岩壁に何度も木霊し、やがて熊の咆哮のような意味をなさぬ反響になり消えていった。
三人は暗闇を走り続けていた。そう遠くないところに出口の光が見えた。
「あ……な……た……」
その時、スパイデイの耳に微かに妻の声が聞こえた。
「エレイン? エレイン気づいたのですか」
「ええ、あなた」「いいえ、あなた」
奇妙な二つの声が耳に届いた。
「ねえあなた、こっちを向いてくださる?」「いいえ、振り返ってはなりません」
「どうしたというんです、エレイン」
捻じ曲がったように聞こえる妻の声。しかしどちらが?
不意にスパイデイの頭に、先ほど感じた痛みが戻ってくる。頭の奥底がギリギリと鋭く痛む。
「あなた、戻りましょうよ」
優しい妻の声が頭の中をぐるぐると回る。それではこれが妻の声なのだろうか。
「二人で水浴びをしましょう」
ああ、そうすればこの痛みも和らぐというのか。
「そうよ。そして何も考えずに幸せに暮らしましょう。二人で」
二人で?
不意にスパイデイの意識の奥底に、奇妙な違和感が湧き上がった。
二人で?
「……いいや、二人なんかじゃない。四人……四人ですよ」
そう口にすると、傍らの妻の胸元からむっとする不快な臭気が放たれた。
「お前は誰だ。私の妻を返せ」
スパイデイは毅然とした口調で問いかけた。すると妻の胸元の鈍い輝きから、ねっとりとした闇が湧き出した。闇はスパイデイの全身に纏わり付き、目や鼻や口すべてを塞ごうと蠢いた。いまや出口の光はおろか、傍らにいるはずの妻の姿すら見えない。
スパイデイは目を閉じた。もはやここには生きとし生けるもの気配は感じられなかった。
(ここまでですか……)
全身をぬるぬるとしたものが這い回る感覚。それらはスパイデイの身体の中に、今にも入り込まんとしていた。
(ナミ、ハル、すいません。お父さんは帰ることができなさそうです……)
(……おとうさん……おかあさん……)
スパイデイの脳裏に、家で待っている娘と息子の顔が浮かんだ。
(ああ、最期にあの子たちの声を聞いて逝けるなら、それもまた……)
「おとうさん! おかあさん!」
思いのほか近くで、その声は響いた気がした。
スパイデイはその声に導かれるように無我夢中で手を差し出した。そして手に触れた何かを力ずくで引き千切り、遠くへ投げ捨てる。
すると、背後からさっと光が差し込み、するりと泥から抜け出るように、妻の身体がスパイデイの方へ預けられた。たまらず倒れ込むと、その拍子にどこか広い場所へ転げ出た。
見えぬ目が暖かい日差しを額に受け、その背に柔らかな大地を感じる。
纏わり付いていた闇は、なおも粘液のように蠢いていたが、やがて名残惜しそうに洞穴の奥へと波が引くように押し戻されていった。
「おい、しっかりしろ、スパイデイ!」
「おとうさん! おかあさん!」
盗賊イェスタフと、愛する子供たちの声を耳に感じながら、緊張の糸が切れたスパイデイの意識は漆黒の闇の中に落ちていく。
二度とこの手は離さない。そう心に願いながら。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
スパイデイ
→あなたは妻と子供たちとともに念願の我が家へ帰ることになります。
しかし気をつけてください。〈偉大なる熊神の教団〉の脅威はまだ身近にあるのです。
そこに背を向けて安住の地を探すか、あくまで立ち向かうか。
それはまた別のあなたの物語です。
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■事件B:10名出撃
諸君、竜塚での働き、見事であった。
既に聞き及んでいるだろうが、屍者の帝国の本拠地が割り出せた。
これが屍人使いどもとの最後の戦になろう。
ギルサリオン隊長もシャンキナルの都へ伝令を出したようだが、西方エルフの増援が間に合うかはわからん。
最悪は我々だけの手で片を付ける必要がある。
それとこの戦を最後に、我がレックス砦の部隊はカザン市に帰還することが決まった。
活躍目覚ましい者については、必ずやレロトラー陛下に報告する事を約束しよう。
諸君の奮闘に期待する!
脅威予測)大
報酬)大
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
「ば、馬鹿な。これは……」
「オーバーキル城……」
霧たちこめる森の奥にそびえ立つは、100年前の戦で落城したとされる幻の城。
城門にはためく軍旗にはマリオナルシスの紋章が確と記されていた。
不意に響く鴉の鳴き声。
斥候たちはガタガタと震えながら脱兎のごとく駆け出した。
鬨の声が響き渡る中、丘の上から眼下を一望しつつ、ガガック兵長とギルサリオン隊長は、曇った顔をどちらともなく見合わせた。
崖下に拡がるのは迷路と化した庭園。剪定樹木のそこかしこから飛び出してくる屍人兵に立ち向かうレックス砦の軍勢。
「右翼のサザーランド、左翼のシェーンベルグ、正面のマクニールもよくやっている」
「しかし決め手に欠ける、か」
「ああ。どれだけ数を減らそうと所詮は雑兵。しかも何度でも黄泉帰ってくると来ている」
「これでは消耗戦。我が方が持ちませぬ」
傍らに控える参謀ヴォーゼル卿がそっと口を挟んだ。
「カルドゥニアの連中はどうしたよ」
背後からニンツが短剣の握りを確かめながら呟いた。
「術士隊には城から出てくる屍人は全て調伏するよう命じてある」
「そうか。それでこの調子じゃあ、厳しいな」
ニンツは淡々とした様子で答えた。
「じゃから言うとるじゃろ。ワシに任せとかんかい。なんせワシは……」
「はいはい、わかってるますよ、おジイちゃん。"第4次オーバーキル城攻防戦の勇者メックリンガーである"でしょー」
ポル・ポタリアが宥めるようにメックリンガーの両肩をぽんぽんと叩いた。
「ええい、この右膝さえ言うことを聞けば。オーバーキル城のことなら知り尽くしておるというのに」
メックリンガーは悔しそうに右膝を抱えた。あれ、でも前は左膝って言ってなかったっけ、と傍らのカーモネーギーは心の中で呟いた。
「都からの援軍が間に合いさえすれば……」
エルフの青年マロウズが思案げな表情で口を開いた。クリフやバルベルも追従するように頷く。
「そう上手くいけばいいがな」
前髪を弄りながらエミリアが辛辣な調子で吐き捨てた。一同の顔に不安な表情がよぎる。
「……ギルサリオンさま。シャンキナルの都より伝令が参りました」
後方に控えていた術士アルヴェルディアが静かに声をかけた。
「通せ」
ギルサリオンはそう答えると、以前の戦いで傷ついたままの足を引きずりながら、ガガック兵長とともに天幕に向かった。全身に白い包帯を何重にも厚く巻いたままの姿がなんとも痛々しい。
天幕にはやや疲れた表情の女エルフが跪いており、太陽の長アノーリオンからの伝言を告げた。ギルサリオンは苦虫を噛み潰したような表情を崩さず、無言で頷くと片手を振って退出を告げた。
女エルフは天幕を出ると、ふうと一息をついた。これで今回の仕事は終わりだ。少し休ませてもらったあとはシャンキナルへ戻るか、それともどこか人間の街へ向かうか。少なくとも、間もなく戦場になるここからは早く離れたい。手近な兵に休憩場所を尋ねようと周囲を見回した時、彼女の視界に知己の姿が掠めた。
「……ヘルト、お前どうしてこんなところに」
振り返った戦士ヘルトは、寡黙なことで知られるこの男にしては珍しく笑みをたたえ、かつての傭兵仲間であった西方エルフを出迎えた。
「ずっと探していたんだぞ。いまはここに雇われていたのか」
彼女とはとある事件があって以来、別れ別れになったままだった。確か引退すると言って生まれ故郷の西方エルフの都に帰っていたはずだが、この様子では復帰したのだろうか。お互いに戦場に身を置くしかできない性分と言うことか、とヘルトは胸の内で独り言ちた。
旧交を温めるように言葉を重ねる彼女の話が途切れたときに、ヘルトは小さく口を挟んだ。
「……また力を貸してくれないか。今の俺にはお前の援護が必要だ」
女魔術師リディアはまじまじとその顔を見つめた。正直、戦況は五分五分といったところ。それは伝令を務めた彼女が一番よくわかっていた。しかし……。
「わかった、いいよ。ただしこの戦が終わったら、もう一度私と組んでもらう。それでどうだい」
「そうだな……まぁそれもいいかもしれんな」
ヘルトは遠い目で森の彼方を見つめた。
「交渉成立だね」
リディアはそう言うと旧友の肩を軽く叩いた。
「城門が開いた、だと?」
マロウズが息せき切って駆けつけ、集まっている者に尋ねかけた。
クリフが無言で、奇妙に捻れたグレムリンの左腕で城を指し示した。
「……誘っているのか? しかし」
ガガック兵長が判断つきかねると言った顔で言葉を探した。
「兵長。悩んでいる時間は無さそうだ。私が行こう」
ギルサリオンが一歩前に出た。
「ボロボロの身体のくせに何を偉そうに言ってやがる」
ニンツが飄々とした調子で後に続いた。既に準備は整っている様子だった。
ギルサリオンは面白くなさそうに目を反らすと、崖を下る道へと足を運んだ。
その後ろからは当然と言った調子で臨戦態勢のレックス砦の一行が続いていった。
城門から続く回廊を抜けると、薄闇の広間が見え始めた。
あたりはしんと静まり返り、針の落ちる音すら響かんとする静寂を保っていた。誰かがゴクリとつばを飲む音が聞こえる。
甲高い金属音と共に、一行の背後で鉄格子が下りた。
「まったく諸君らの奮闘には頭が下がる」
気づくと正面の踊り場に、二人の人影が揺らめいていた。
片眼鏡をかけ、顎に薄い山羊鬚を蓄えた焦げ茶色のローブの男と、片目片腕で足をひきずる真紅のローブの女。一行の仇敵、屍人使いエレファバとエルファニであった。
男が片手を一振りすると床に転がる骸がゆっくりと起き上がり、一行の周りを取り囲んだ。その横で女が残された右手を掲げ、魔法語を詠唱した。
「天を統べる御使いたる竜の息吹、煉獄より木霊する呪詛の声、現し世と隠り世の狭間より放たれよ……《地獄の爆発》!」
爆煙が轟音を上げて飛来する。しかし一行の眼前で掻き消えるように霧散した。
「《ないことに》……もうその手は食わんぜ」
ニンツが右手を振り払いつつ、静かに言い放った。いつになく落ち着いているようだ。
「兄者、ここはアタシに任せてくださいよ」
憎々しげな表情で一行を睨みつけながら、エルファニが傍らの魔術師をちらりと眺め、続けて詠唱を始めんと構えた。
屍人使いエレファバは、消え失せたクレムの残照を眺めながら、ふんと鼻を鳴らす。
「なるほど、しぶといものだ」
屍人使いエレファバは片手をあげてエルファニを制した。
その視線が一行に注がれる。
「諸君に一つ提案がある」
全員が沈黙のまま、横目で顔を見合わせた。
「……どうだね。マリオナルシス卿のお側に仕える気はないか。さすれば、我らと同じ屍人として永劫の時をも約束されよう」
「なに……?」
デュラルが呆気にとられたように問い返す。
「我ら屍人は悠久にして不滅。無論、誰しもがそうなれるわけではない。心の弱き者の末路は諸君らも知っての通りだ。だが諸君らのように強靭な精神力を持つものならば、間違いはない。……言わば、選ばれし者だ」
そう言うとエレファバは両手を広げ、一行を見回した。
「既に我らがこの地でやるべき事は終わった。新たな子供たちも見つけたことだしね。マリオナルシス卿にも、いましばらくゆっくりとお休み頂かねばなるまい。そこで今こそ諸君らに問おう。我らと共に……」
「断る」
ニンツが一歩前に踏み出して即答した。
「ほう。良いのかね」
「俺は親兄弟に恥じぬ生き方をしたいね」
「私もごめんだ。特にお前らのような下衆と永劫の時を過ごすのは尚更な」
ニンツの答えにエミリアが続く。
「屍人の勇者など聞いたこともないわ。英雄たるもの限られた人生のうちにこそ武勲をうち立てるものなんじゃ!」
メックリンガーが槍を突きつけながら激しい口調で続いた。
「ボクはちょっと興味あるけどなぁ〜。だって世界中の可愛い子ちゃんたちと永劫の時を過ごすのって悪くないと思うんだよねぇ。あ、いや、冗談だよ、冗談。ナハハ……」
ポルは周囲の冷ややかな目に慌てて口をつぐんだ。
後方に控える者たちも一様に賛同の意を表していた。エレファバは含み笑いを絶やさずにその様子を見つめている。
「所詮、価値観が違うか……よろしい」
エレファバは肩をすくめると一歩後方に下がった。
「エルファニ、やれ。皆殺しにせよ」
「はっ」
嬉しそうに舌なめずりをしながらエルファニが答えた。
「アンタらにはこんな身体にされた借りを返させてもらわないとねえ」
その言葉と共に、周囲の骸の兵が一斉に飛びかかってきた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:クリフMR65防5魔防5、ヘルトMR55防5、マロウズMR45防5魔防10、デュラルMR40防5、ニンツMR40防5、カーモネーギーMR35防10、ポル・ポタリアMR35防5魔防10、エミリアMR30防5、メックリンガーMR30防5、バルベルMR30防5、隊長ギルサリオンMR60防5、エルフ魔術師リディアMR35
敵:屍人使いエルファニMR120防10魔防10、屍人兵MR80*3、骸骨兵MR50*3
*屍人使いエルファニ《地獄の爆発》詠唱
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。エルファニの《地獄の爆発》を無効化
1ラウンド:PC【458】 VS 敵【460】 /PC側に2ダメージ!(クリフ65、ヘルト55、マロウズ45、デュラル40、ニンツ40、カーモネーギー35、ポル35、エミリア30、メックリンガー30、バルベル30、ギルサリオン60、リディア35)
*屍人使いエルファニ《地獄の爆発》詠唱
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。エルファニの《地獄の爆発》を無効化
2ラウンド:PC【477】 VS 敵【472】 /敵側に5ダメージ!(エルファニ120、屍人兵A80、B79、C79、骸骨兵A49、B49、C49)
*屍人使いエルファニ《地獄の爆発》詠唱
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。エルファニの《地獄の爆発》を無効化
3ラウンド:PC【444】 VS 敵【474】 /PC側に30ダメージ!(クリフ65、ヘルト55、マロウズ45、デュラル40、ニンツ40、カーモネーギー35、ポル35、エミリア30、メックリンガー30、バルベル30、ギルサリオン60、リディア35)
両軍入り乱れての攻防の最中、窓を突き破って屍の猟犬が飛び出してきた。
*増援:アンデッドハウンドMR60*3
前線の戦士たちは迎撃体制を取りつつ、口早に魔法語を詠唱した。
*マロウズ、デュラル、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
*魔術師リディア《いだてん》詠唱。ヘルト、2回行動。
*クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
*ニンツ、神像を模した人形を使用。MR40守護獣召喚。
4ラウンド:PC【672】 VS 敵【631】 /敵側に41ダメージ!(エルファニ120、屍人兵A75、B75、C75、骸骨兵A45、B45、C45、アンデッドハウンドA56、B56、C56)
*屍人使いエルファニ《地獄の爆発》詠唱
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。エルファニの《地獄の爆発》を無効化
エルファニはぜいぜいと肩で息をつきながら、憎らしげにエミリアを睨みつけた。一体この小娘はいくつ呪文石を懐に隠しているというのか。
エミリアは焦りの見えたエルファニを冷たい目で眺めるとフンと鼻を鳴らした。
「この程度か。屍人使い」
*ヘルト、マロウズ、隊長ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*魔術師リディア《炎の嵐》詠唱。屍人兵たちに20魔法ダメージ!
5ラウンド:PC【901】 VS 敵【529】 /敵側に372ダメージ!(エルファニ91、屍人兵A18、B18、C18、骸骨兵A0、B0、C0、アンデッドハウンドA0、B0、C0)
「どうした、苦戦しているではないか」
にやにや笑いを浮かべながらエレファバが口を挟む。
エルファニは小さく舌打ちをすると、落ち着かない様子で鋭く口笛を吹き鳴らした。
呼応して、左右の回廊から屍の猟犬を伴った巨体の怪物がなだれ込んできた。
*増援:オーガ屍人兵MR100*2
*増援:アンデッドハウンドMR60*4
「ここだ、ここで決める!」
「行くぞい!」
*カーモネーギー《L3これでもくらえ!》の呪文石を使用。屍人使いエルファニ60魔法ダメージ!(エルファニ41)
*メックリンガー《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。屍人使いエルファニに40魔法ダメージ!(エルファニ11)
「ぎゃっ」
屍人使いエルファニは魔力の集中砲火を浴びてくぐもった叫びをあげて膝をつく。
小さく治癒の魔法語を詠唱しながら、憎々しげに一行を睨みつけた。
*屍人使いエルファニ《L3まあ、気の毒に》詠唱。30回復。
6ラウンド:PC【684】 VS 敵【597】 /敵側に87ダメージ!(エルファニ41、屍人兵A9、B9、C9、オーガ屍人兵A91、B91、アンデッドハウンドD51、E51、F51、G51)
*屍人使いエレファバ《氷の嵐》詠唱。全員に20魔法ダメージ!
突如巻き起こった氷の旋風に、その場にいる者すべての肌が切り裂かれる。
エルファニたち屍人もお構いなしに放たれたその魔術に、額から鮮血を流しながらエルファニが叫ぶ。
「あ、兄者! 何を」
「その身体では辛かろう。そろそろ次のエルファニに働いてもらった方が良さそうだ」
屍人使いエレファバは壇上から冷たい目で見下ろしながら言葉を紡いだ。
「たとえ幾度滅びたとて、マリオナルシス卿にいま一度作り直して頂けばよいだけのこと」
エルファニはその言葉に冷や汗を浮かべた。
「い、嫌です。アタシは……この身体のアタシは、アタシだけなんですよ?」
「私にとっては、今のお前も、前のお前も、次のお前も、みんな可愛いお前だよ、エルファニ」
エレファバは優しい笑顔を浮かべると、まるで抱擁するかのように両手を広げた。
「お前は本当によくやってくれた。そしてまた次のお前が我らのために働いてくれるだろう。だから……」
エレファバは慈愛に満ちた目で言葉を続けた。
「だから安心して役目を終えるがよい」
話し終えたエレファバが手にしたワンドを軽く振ると、左右に人影が現れた。
「最後の手向けだ。エリファスを3体置いていってやろう。出来損ないゆえ、力押しぐらいにしか役には立たぬだろうがな」
四つ足で這い、端正な顔を醜悪に歪め牙を剥く獣の如きその姿は、一行もよく知る屍人使いエリファスのものであった。
「嫌だ、嫌だ。この記憶は、この生命はアタシだけのものだァァ」
獣如きの姿が歯をむき出しにして飛びかかるのと、絶望の叫びを上げたエルファニが魔法語を詠唱し始めるのは、ほぼ同時だった。
鉄格子が降りる音が響き渡り、正面の通路の奥へとエレファバは姿を消した。
*増援:エリファス?MR120魔防5*3
*屍人使いエルファニ《L3死の九番》詠唱
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。しかし高レベル呪文のため無効化できない!(エミリアMR0)
全身を濁った光に包まれ、エミリアは糸の切れた人形のようにどうと倒れ込む。居並ぶ戦士たちに戦慄が走った。
「こっちだ! こっちに来い!」
後方からわざとらしく音を立ててカーモネーギーが屍人兵を牽制する。
その様子を横目に、前線の3人が素早く左右に展開し、魔法語を詠唱する。
*カーモネーギー《耐えよ》詠唱。5ターンのあいだ防御点2倍。
*デュラル、ヘルト、ニンツ《炎の嵐》詠唱。屍人兵たちに20魔法ダメージ*3!(屍人兵A0、B0、C0、オーガ屍人兵A11、B11、アンデッドハウンドD0、E0、F0、G0、エリファス?A75、B75、C75)
7ラウンド:PC【380】 VS 敵【399】 /PC側に19ダメージ!(クリフ50、ヘルト35、マロウズ35、デュラル20、ニンツ20、カーモネーギー15、ポル25、エミリア0、メックリンガー10、バルベル10、ギルサリオン40、リディア15、スパルトイ10、守護獣20)
8ラウンド:PC【369】 VS 敵【424】 /PC側に55ダメージ!(クリフ50、ヘルト35、マロウズ35、デュラル20、ニンツ20、カーモネーギー15、ポル25、エミリア0、メックリンガー10、バルベル10、ギルサリオン40、リディア15、スパルトイ10、守護獣20)
9ラウンド:PC【392】 VS 敵【398】 /PC側に6ダメージ!(クリフ50、ヘルト35、マロウズ35、デュラル20、ニンツ20、カーモネーギー15、ポル25、エミリア0、メックリンガー10、バルベル10、ギルサリオン40、リディア15、スパルトイ10、守護獣20)
「これでようやく互角だというのか……」
「やれやれ、どうしたもんかね」
マロウズとニンツが目配せをしながら呟く。カーモネーギーを中心とした守りの堅い者たちがなんとか敵の猛攻を食い止めてくれていたが、このままでは消耗戦。となれば、屍人兵たちが圧倒的に有利であった。
後方ではバルベルが倒れ伏したエミリアを介抱していた。
「エミリア殿! しっかりなされい!! あと少しですぞ!!!」
壇上からその様子を眺めていたエルファニが、余裕を取り戻した表情で魔法語を詠唱し始めた。
「天を統べる御使いたる竜の息吹、煉獄より木霊する呪詛の声、現し世と隠り世の……」
刹那。どこからか飛翔した信じられないほど邪悪な形をした投げナイフがエルファニの頬を切り裂いた。
「すまない、遅くなった」
猟犬の突入で破壊された窓から、褐色の肌に縮れた毛をドレッドヘアに編み込んだ女戦士の顔が覗いていた。
「少し手こずったが、外の戦いも雌雄が決した。手があいた者から城内に攻め込んでくるはずだ」
女戦士ゲルダは窓から飛び降りると、旧友たるマロウズの隣に歩を進めた。
「総力戦だ」
*魔術師リディア《凶眼》詠唱。ヘルト、攻撃力*3
*デュラル、ポル、ニンツ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*カーモネーギー、メックリンガー、神の如き回復薬を使用。30回復。
*隊長ギルサリオン《まあ、気の毒に》詠唱。10回復。
10ラウンド:PC【515】 VS 敵【391】 /敵側に124ダメージ!(エルファニ21、オーガ屍人兵A0、B0、エリファス?A55、B55、C55)
「畜生、畜生……」
*屍人使いエルファニ《L2炎の嵐》詠唱
*ヘルト《ないことに》の呪文石を使用。しかし高レベル呪文のため無効化できない!
「くそ、間に合ってくれ!」
カーモネーギーたちが急いで防護呪文を詠唱する。
*カーモネーギー《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。魔法防御+15。
*ニンツ《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。魔法防御+15。
*マロウズ《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用。メックリンガーの魔法防御+15。
*デュラル《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用。魔法防御+15。
*隊長ギルサリオン《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。魔法防御+15。
*魔術師リディア《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。ヘルトの魔法防御+15。
*全員に40魔法ダメージ!
(クリフ15、ヘルト10、マロウズ5、デュラル5、ニンツ5、カーモネーギー10、ポル5、エミリア0、メックリンガー5、バルベル10、ギルサリオン25、リディア15、ゲルダ20、スパルトイ0、守護獣0)*バルベル、リディアは後方のため範囲外
*バルベル、奇跡的な回復薬を使用。エミリア10回復。
11ラウンド:PC【283】 VS 敵【262】 /敵側に21ダメージ!(エルファニ21、エリファス?A50、B50、C50)
*エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動! エリファスAに60魔法ダメージ!(エリファスA死亡)
*デュラル、屍人使いエリファスの杖を使用。《L2これでもくらえ!》発動! エリファスBに40魔法ダメージ!(エリファスB15)
*カーモネーギー、星のメダリオンを使用。流星招来。エリファスBに30魔法ダメージ!(エリファスB死亡)
*魔術師リディア《L3これでもくらえ!》詠唱。エリファスCに60魔法ダメージ!(エリファスC死亡)
*屍人使いエルファニ《地獄の爆発》詠唱
*ニンツ《ないことに》詠唱。エルファニの《地獄の爆発》を無効化
戦闘終了:クリフMR15/65防5魔防5、ヘルトMR10/55防5、マロウズMR5/45防5魔防10、デュラルMR5/40防5、ニンツMR5/40防5、カーモネーギーMR10/35防10、ポル・ポタリアMR5/35防5魔防10、エミリアMR10/30防5、メックリンガーMR5/30防5、バルベルMR10/30防5、隊長ギルサリオンMR25/60防5、エルフ魔術師リディアMR15/35、ゾルの女剣士ゲルダMR20/60防5
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「シニタクタイ……シニタク……ナイ」
石畳に拡がる血溜まりの中を、這うようにエルファニが藻掻いていた。
「哀れだなエルファニ。そこまでして偽りの生にしがみつくのかよ」
全身傷だらけになったニンツが、右手に短剣を握り直し、ゆっくりと近づいた。そして足下を見下ろすと小さくため息をついた。
「お前の事は好きじゃなかったが、それでも最期となると寂しいもんだな……」
ニンツはじゃあな、と短く呟くと短剣を一閃しその首を跳ねた。
首を両断された身体は、しばらくの間もぞもぞと蠢いていたが、やがて力なく動きを止めると砂のごとく崩れ去っていった。
その場の誰もが重いため息をつくと、沈黙が辺りを支配した。
しかしそれも束の間。倒したはずの屍人兵たちの骸が再び蠢き出すと、やがてゆっくりと起き上がろうとしていた。
「……くそっ、きりがない」
「ここはそれだけ奴らの魔力が強いという事か」
顔を見合わせた一行は、新たな戦いを覚悟し、身を堅くした。
と、その時、土煙と共に城門が破壊された音が広間に響き渡った。時を置かずなだれ込んできた一群の先頭には一行の見慣れた顔が並んでいた。
「いよう、待たせたな」
赤髪の傭兵がにやりと笑いかけ、屍人兵の群れに飛び込んでいく。
「ここはアタシたちにお任せネ」
斧と剣を振るう傭兵の横に、東洋風の少女が軽やかに舞い降りた。その後ろからも次々と砦の戦士たちが続いていた。
「先輩がたのために頑張るズラ〜」
心強い援軍を得た一行は、目線を交わし合うと左右の通路に分かれて走り出した。
背にした広間には新たな剣戟の音が響き渡る……。
「聖遺物の力は借りられねえのか」
薄暗がりの通路を足早に進みながら、ニンツは傍らのギルサリオンに話しかけた。
「無理だ。幾星霜を経て、月と星の力をその身に宿した器。次にまたその御力を振るうまではお休み頂かねばならぬ」
ギルサリオンは前を見据えたまま淡々と答えを返した。
「へっ、そうそう便利使いはできねえか」
ニンツはあっさりと聞き入れると肩越しに一行の具合を顧みた。全員が傷だらけで肩で息をしている。体勢の立て直しが必要なのは間違いなかった。
「此度は人の力のみで戦わねばなるまい」
彼らは小さく頷きあうと、沈黙を保ちながら歩を進めた。
やがて一行の目の前の回廊に何かが立ち並んでいるのが見えた。
「なんだ、こいつは」
足を止めたヘルトは不審そうな表情で眺め渡した。
ガラスでできた水槽のようなものが回廊の先までいくつも置かれている。中は深緑の液体に満たされ、何か大きな物体が浮いていた。
「エ、エルファニ……?」
カーモネーギーが驚愕の声を上げる。
チューブに全身を繋がれ、培養液の中に漂っているのは、先ほどまで死闘を繰り広げた屍人使いの姿であった。慌てて見回すとそれぞれの水槽の中には、エルファニだけでなく、エリファスらしき男、そして二人の面影のある小柄な少年少女の姿が浮かんでいる。
マロウズはその意味を悟ると小さく舌打ちをして顔を背けた。一行の胸に重苦しい感情が渦巻く。
そのとき突如、警報が鳴り響いた。
不安げに顔を見合わせる中、水槽から培養液が排出されると、虚ろな目をした男女がのそりと這い出し、首をこちらへ向けた……。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:ヘルトMR10/55防5、マロウズMR5/45防5魔防10、ニンツMR5/40防5、カーモネーギーMR10/35防10、隊長ギルサリオンMR25/60防5、エルフ魔術師リディアMR15/35、ゾルの女剣士ゲルダMR20/60防5
敵:エルファニ?MR60/120、エリファス?MR50/100、子供エルファニ?MR30/60、子供エリファス?30/60
*マロウズ、ニンツ、女剣士ゲルダ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*隊長ギルサリオン《まあ、気の毒に》詠唱。カーモネーギー10回復。
*魔術師リディア《まあ、気の毒に》詠唱。ヘルト10回復。
1ラウンド:PC【205】 VS 敵【219】 /PC側に14ダメージ!(ヘルト20、マロウズ15、ニンツ15、カーモネーギー20、ギルサリオン25、リディア15、ゲルダ30)
「……見てらんねえよ」
ニンツが絞り出すような声でぽつりと呟いた。
*ニンツ《これでもくらえ!》詠唱。エルファニ?に20魔法ダメージ!
*カーモネーギー《死の刃》の呪文石を使用。攻撃力*2。
*隊長ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*魔術師リディア《炎の嵐》詠唱。敵全員に20魔法ダメージ!
2ラウンド:PC【268】 VS 敵【164】 /敵側に104ダメージ!(敵全滅)
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ニンツは足下に転がる醜悪な亡骸を一瞥すらせず、前を向いて歩き出した。皆も無言でその背を追う。
一方その頃……。
左手の通路を進んでいた集団も、同じような状況に遭遇していた。
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【戦闘】
PC:クリフMR15/65防5魔防5、デュラルMR5/40防5、ポル・ポタリアMR5/35防5魔防10、エミリアMR10/30防5、メックリンガーMR5/30防5、バルベルMR10/30防5
敵:エリファス?MR50/100*3
*エミリア、デュラル、ポル、メックリンガー、神の如き回復薬を使用。30回復。
*バルベル、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*クリフ《イーゼルヴァンの黒き手》詠唱。エリファス?Aに10魔法ダメージ!クリフ10回復。
1ラウンド:PC【211】 VS 敵【182】 /敵側に29ダメージ!(エリファス?A30、B40、C41)
2ラウンド:PC【197】 VS 敵【166】 /敵側に31ダメージ!(エリファス?A20、B30、C30)
「ボクの元カノにアリスちゃんて娘がいてねえ。なんでも屍人相手には減らない武器が有効なんだってさ……だから新調しちゃったよ。名付けてライドルスティック!」
ポルは涎を垂らしながら襲いかかる獣化エリファスの攻撃をひらひらとかわしながら、懐から金属製の棒状の武器を取り出し、振り回しながら敵に電撃を流し込んだ。
3ラウンド:PC【208】 VS 敵【155】 /敵側に53ダメージ!(エリファス?A2、B12、C13)
4ラウンド:PC【188】 VS 敵【116】 /敵側に72ダメージ!(敵全滅)
「若いモンは元気じゃのう……」
メックリンガーはいよいよ最終決戦に向かうというのに、激戦の疲れか今一つ意気があがらぬ様子で呟いた。
「無事に親玉を倒したら、ワシもそろそろ引退して再婚しようかのう……」
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「ようやく追いついたぜ」
しんと静まり返った大広間にニンツの声が響き渡った。別経路から来た者たちも後ろから姿を見せ合流する。
左右には水槽が立ち並び、これまで通り抜けてきた通路と同様に男女の裸体が浮かんでいた。最奥の玉座があるべきところには、巨大な水槽が鎮座しており、その前に焦げ茶色のローブを纏った屍人使いエレファバの姿が窺えた。
「ここまで辿り着くとは本当にしぶといものだな。しかし限りある生を無駄にすることもあるまいに」
傍らに巨体のトロール屍人兵を従えたエレファバは、駆け込んできた一同を眺め渡すと、口元に歪んだ笑いを浮かべながら声をかけてきた。
「もう一度言おう。マリオナルシス卿に仕えよ」
「断る」
「ふむ。では、君たちの生もここで終わりだ」
エレファバの言葉に重ねるようにトロールが雄叫びを上げて突進してくる。一行は重心低く身構えた。すると、ヘルトが無造作に一歩前に出ると小さく《厄払い》と呟き、右手を前に突き出した。その手がトロールに触れるや否や、その身体はまるで砂細工のように粉々に崩れ去った。ヘルトの手から呪文石の破片が零れ落ちる。
エレファバはその様子を冷たい目で眺めていた。そして改めて顔を上げ一行の顔を見渡したのと、立ち並ぶ水槽から妖しい光が放たれたのはほぼ同時であった。水槽から這い出した少年少女が、焦点の定まらぬ目とゆらゆらとした動きで歩き出す。
「これでもくらえ……」
「これでもくらえ……」
少年の一人が指先をポルに向け、クレムが放出される。隣のカーモネーギーが息を呑む。
幸いにも弱い魔術だったようで、ポルの魔除けのメダリオンが青い光とともに弾き飛ばした。しかしその後ろから次々と人影が続いている。壊れた自動人形のように独り言を繰り返しながら近づく子供たちの姿に、カーモネーギーは背に冷たいものを覚えた。
「ええい気色の悪い! そっちこそ、これでもくらわんかーい!」
メックリンガーが背中から下ろした杖を振り回す。周囲に閃光が走り、辺りの水槽が砕け散り、撒き散らされた培養液がしゅうしゅうと煙を上げる。
閃光の一つが正面の巨大な水槽に飛ぶと、不意にエレファバの顔色が変わり、慌てた様子で《ないことに》と唱え、クレムを消滅させた。
「……くだらぬ遊びはそこまでにしてもらおうか」
マロウズの目に遠目に映る水槽の内に、その巨大さとは不釣り合いなほどに華奢な身体が浮かんでいるのが見えた。
(なんだ……?)
エレファバは低い声で魔法語を詠唱し始めた。周囲の空気がビリビリと振動する。呪文は幾重にも反響するように耳元に木霊し、その場の誰もが信じられぬほど強大な魔力が集中していることを肌で感じ取った。
「天を統べる御使いたる竜の息吹、煉獄より木霊する呪詛の声、現し世と隠り世の狭間より放たれよ……《地獄の爆発》!」
*屍人使いエレファバ《L7地獄の爆発》詠唱。
轟音を上げて魔力が周囲に渦巻く。一行は目配せすると背中合わせに円陣を組み、口早に魔法語を唱えた。
*ヘルト《ないことに》詠唱。
*カーモネーギー《ないことに》詠唱。
*デュラル《ないことに》詠唱。
*ポル・ポタリア《ないことに》詠唱。
*メックリンガー《ないことに》詠唱。
*マロウズ《ないことに》の呪文石を使用。
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。
→エレファバの《L7地獄の爆発》を無効化
まばゆい閃光は一行の眼前で急に立ち消えた。
「ええい、忌々しい愚か者どもめ」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:クリフMR25/65防5魔防5、ヘルトMR20/55防5、マロウズMR18/45防5魔防10、デュラルMR35/40防5、ニンツMR15/40防5、カーモネーギーMR20/35防10、ポル・ポタリアMR35/35防5魔防10、エミリアMR30/30防5、メックリンガーMR30/30防5、バルベルMR20/30防5、隊長ギルサリオンMR25/60防5、エルフ魔術師リディアMR15/35、女剣士ゲルダMR30/60防5
敵:屍人使いエレファバMR200防20魔防20、子供たちMR30/60*10
*屍人使いエレファバ《思いのまま撃て》詠唱。火球召喚。3ターンのあいだ1体に15魔法ダメージ。
*子供たち《まあ、気の毒に》詠唱。それぞれ10回復。
「守りの薄い者は俺の後ろに! 魔力の加護ある者はあの火球を頼む!」
*マロウズ《耐えよ》の呪文石を使用。5ターンのあいだ防御点2倍。
*エミリア、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
*カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。
*メックリンガー《いだてん》の呪文石を使用。2回行動。
*ポル《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。子供たちABCDEに6魔法ダメージ!
*魔術師リディア《いだてん》詠唱。ヘルト、2回行動。
1ラウンド:PC【507】 VS 敵【566】 /PC側に59ダメージ!(クリフ25、ヘルト20、マロウズ18、デュラル35、ニンツ15、カーモネーギー20、ポル35、エミリア30、メックリンガー30、バルベル20、ギルサリオン25、リディア15、ゲルダ30、スパルトイ30)
*《思いのまま撃て》ポルに15魔法ダメージ!(1/3)
*屍人使いエレファバ《のろま》詠唱。ヘルトの《いだてん》の効果消滅。
*子供たち《まあ、気の毒に》詠唱。それぞれ10回復。
「数的有利をひっくり返す必要があるからな」
*エミリア《炎の嵐》詠唱。子供たちに20魔法ダメージ!
*魔術師リディア《炎の嵐》詠唱。子供たちに20魔法ダメージ!
2ラウンド:PC【489】 VS 敵【565】 /PC側に76ダメージ!(クリフ25、ヘルト20、マロウズ18、デュラル35、ニンツ15、カーモネーギー20、ポル30、エミリア30、メックリンガー30、バルベル20、ギルサリオン25、リディア15、ゲルダ30、スパルトイ29)
*《思いのまま撃て》マロウズに15魔法ダメージ!(2/3)
*子供たち《まあ、気の毒に》詠唱。それぞれ10回復。
*屍人使いエレファバ《地獄の爆発》詠唱。
*エミリア《ないことに》の呪文石を使用。エレファバの《地獄の爆発》を無効化
エレファバは小さく舌打ちをする。エミリアは呪文石の破片を投げ捨てると、嘲りの笑みを浮かべ言葉を返した。
「ふん、愚か者はどっちだか。何度やっても魔力の無駄だぞ」
(これで石も打ち止め……果たしてこのまま騙されてくれるか)
*隊長ギルサリオン《まあ、気の毒に》詠唱。マロウズ10回復
*魔術師リディア《耐えよ》詠唱。ヘルト、5ターンのあいだ防御点2倍。
3ラウンド:PC【477】 VS 敵【496】 /PC側に19ダメージ!(クリフ25、ヘルト20、マロウズ23、デュラル35、ニンツ15、カーモネーギー20、ポル35、エミリア30、メックリンガー30、バルベル20、ギルサリオン25、リディア15、ゲルダ30、スパルトイ29)
*《思いのまま撃て》クリフに15魔法ダメージ!(3/3)
*子供たち《まあ、気の毒に》詠唱。それぞれ10回復。
*屍人使いエレファバ《召喚》詠唱
呼び掛けに応じ中空に漆黒の渦巻が生じると、異界の悪魔が這い出してきた。
*増援:グレーターデーモンMR300
*デュラル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*カーモネーギー《死の刃》の呪文石を使用。攻撃力*2。
*隊長ギルサリオン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*エミリア《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。子供たちJに40魔法ダメージ!(子供たちJ死亡)
*魔術師リディア《L3これでもくらえ!》詠唱。子供たちIに60魔法ダメージ!(子供たちI死亡)
4ラウンド:PC【527】 VS 敵【700】 /PC側に173ダメージ!(クリフ8、ヘルト13、マロウズ16、デュラル28、ニンツ8、カーモネーギー12、ポル28、エミリア23、メックリンガー23、バルベル13、ギルサリオン17、リディア8、ゲルダ23、スパルトイ22)
「クリフ!」
「おう」
デュラルの叫びに応じ、二人は声を合わせ古めかしい魔法語を詠唱した。
「……古の大魔術師ダルゴンの名において命ずる《我に平伏せ》!」
「古代の禁呪か……だがそうはさせんよ」
*屍人使いエレファバ《ないことに》詠唱
「リディア!」
ヘルトが後方に目配せをした。
*魔術師リディア《ないことに》詠唱。エレファバの《ないことに》を無効化
*デュラル《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。グレーターデーモンMR300→150
*クリフ《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。グレーターデーモンMR150→75
異界の悪魔は苦悶の咆哮を上げて身もだえし、そこかしこの壁にその巨体を打ちつけて暴れ回った。石壁が崩れ、外の光が差し込んでくる。
*ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*エミリア《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。子供たちHに40魔法ダメージ!(子供たちH死亡)
5ラウンド:PC【443】 VS 敵【503】 /PC側に60ダメージ!(クリフ8、ヘルト13、マロウズ16、デュラル28、ニンツ8、カーモネーギー12、ポル28、エミリア23、メックリンガー23、バルベル13、ギルサリオン17、リディア8、ゲルダ23、スパルトイ22)
「おのれ……おのれ」
*屍人使いエレファバ《死の九番》詠唱
*デュラル《ないことに》の呪文石を使用。エレファバの《死の九番》を無効化
「ダーヴィド! あのデカブツをなんとかせい!」
*メックリンガー、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》を使用。《L4これでもくらえ!》発動! グレーターデーモンに80魔法ダメージ!(グレーターデーモン消滅)
*エミリア《いだてん》の呪文石を使用。2回行動。
*ポル、スパイダー・ベノムの瓶を使用。(麻痺毒3ターン有効)
*魔術師リディア《凶眼》詠唱。ヘルト、攻撃力*3
6ラウンド:PC【421】 VS 敵【405】 /敵側に16ダメージ!(エレファバ200→100、子供たちA22、B22、C22、D22、E22、F28、G28、H0、I0、J0)
「悪いねぇ」
いつの間にか背後から忍び寄ったポルが、毒を塗ったナイフで薄く切りつける。エレファバにとってはかすり傷にもならぬその傷口から、蜘蛛の麻痺毒が急速に全身に巡る。
「く、貴様……キサマ……」
エレファバはガクガクと笑う膝を押さえつけながら、呂律の回らない様子で口を痙攣させた。
7ラウンド:PC【371】 VS 敵【318】 /敵側に53ダメージ!(エレファバ100/200、子供たちA15、B15、C15、D15、E15、F21、G21、H0、I0、J0)
屍人使いエレファバは震える手で胸元から首飾りを引き千切ると足下に叩きつけた。
*屍人使いエレファバ、《結界》発動。すべての攻撃、魔術が無効。
「おそらくこれが最後。やれることは、今やるんだ。出し惜しみなぞしない」
古代エルフの短剣を握り直したマロウズの呟きに、ヘルトの脳裏に砦の参謀ヴォーゼル卿の言葉が思い起こされた。戦いの前に西方エルフの聖地で手に入れた七星剣を調べてもらった際の事だ。
(……どうもこの剣には刀身と引き換えに発動する秘められた力があるようだ。しかし力を解放するのはよくよく注意したまえ。戦士にとって前線で剣を失うことほど恐ろしいことはなかろうからね)
ヘルトは異界の悪魔が暴れ回った際にできた石壁の亀裂をちらりと眺めた。
「安心しろ。お前たちの背中は私が守ってやる」
隣に立つ女戦士ゲルダがそっと口を挟んだ。
マロウズは小さく頷くと短剣の魔力でその身を銀狼と化し、エレファバの喉笛に食らいつかんと飛びかかる。
ヘルトは小さく息を整えると、七星剣の刀身に刻まれた上位エルフ語を読み上げ始めた。
宙空の住者
七つの星々の子らよ
我はこの地に汝らを招かん
疾く集い来たりて
我が敵を撃つ礫となれ
刹那、ヘルトの手元の刀身が粉々に砕け散った。
「なんじゃ……なんの音じゃこれは」
全員が目の前の敵に立ち向かいながら怪訝な顔を見合わせる。遠くから何かが飛来する物音が近づいていた。
やがて轟音を上げて、玉座の間の石壁が破壊されると、流星が次々と降り注いだ。
その場の何もかもを粉砕するが如き勢いで、際限なく叩きつける小隕石の群れに、子供たちは悲鳴を上げて倒れ潰されてゆく。
エレファバはその様子に慌てて周囲の魔力の壁を強化する。しかし長くは持ちこたえられず、押しつぶされるように結界が消滅すると、全身を小さな流れ星たちが貫き続け、やがて糸が切れるように力なく倒れ伏した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
流星によって崩れ落ちた石壁の外から、歓声が聞こえてきた。
カーモネーギーが壁際で聞き耳を立て、嬉しそうな表情で叫んだ。
「援軍だ! 西方エルフの軍隊が来たんだよ!」
ギルサリオンとマロウズも壁際に近づくと、外では術士隊カルドゥニアを中心に陣形が組まれ、大規模な祓いの言霊が唱えられ始めていた。
逃げ惑う屍人兵たちの身体が脆くも崩れ落ち、城内にも清浄な空気が満ち始めているのが感じられた。
《天にありては星……》
「マロウズ、同調しろ。外と内で呼応して、奴らを封じ込めるぞ」
術士隊の詠唱の声を耳にしたギルサリオンが、小さく言霊を唱え始める。
《地にありては花……》
マロウズは言霊を唱えながら、育ての親である悠久の長イズレンディアの事を思い返していた。思えば俺はあの人の期待に添えないばかりの人生を過ごしていた。エルダーリーフ氏族のこと……イアヴァスリルのこと……何よりも自分自身のこと。
「野郎、まだ動くかよ」
ニンツの声に皆がはっと振り返った。
血まみれの肉塊と化した屍人使いエレファバが、這い進むように奥の水槽に取りついていた。
「……シスさま……マリオ……ナルシスさま……」
水槽はひび割れ、亀裂から培養液が流れ出していた。その中に浮かぶ少年の身体は透き通るほどに白く美しいままであった。
「年貢の納め時だぜ、屍人使い」
近づいたニンツが短剣を振り上げた。
「お逃げくださいませ、マリオナルシスさま」
刹那。辺り一帯を底冷えする冷気が包んだ。
全員の目が水槽に集まると、華奢な少年はうっすらとその眼を開いた。そしてその口が言葉にならぬ言葉を紡いだ。
《わたしをどこかへ》
瞬時にその場を暗黒が支配する。
やがて一行が目を開いたときには、空になった水槽と事切れた焦げ茶色の肉塊が転がるだけであった。
「昔滞在してた国の風習で、死者は炎とともに弔うってのがあってさ」
ポルはバルベルにそう語りながら、辺り一帯に油を撒いて火を放って回っていた。
「なんだかハンバーグが食べたくなってくるよねえ。ハハハッ……うっぷ」
自分で軽口を叩いておきながら、ポルは肉の焼ける匂いにたまらずむせ返った。
一行は丘の上から、砂上の楼閣がごとく崩れ落ちてゆくオーバーキル城の様子を眺めていた。
すべてが灰燼に帰し、城門のマリオナルシスの紋章を記した軍旗も風に飛ばされてゆく。
「屍者の帝国もこれで最期か」
エミリアがぽつりと呟いた。
「やれやれ、死にそびれたかのう」
メックリンガーが槍を杖代わりに身体を預けながら、少し寂しそうな調子で口にした。
「死ぬには早いぞ、爺さん」
「なにおう」
デュラルが肩を叩きながら元気づけるように声をかけた。その隣ではクリフが笑顔を浮かべて深く頷いていた。
「死は決して悲しいことじゃない。ただ森に還るだけなんだから」
マロウズは誰に言うともなく呟きながら、吹っ切れたような微笑みを浮かべていた。
「さて……帰るぞ、カーモネーギー。これから忙しくなりそうだ」
ニンツが荷物をまとめ、立ち上がった。
「兄貴、忙しくなるってなにが?」
振り返ったニンツは落ち着いた笑顔を浮かべながら、皆の顔を見回した。
「決まってるだろ。この辺りの村を復興させるのさ」
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ →《ないことに》の呪文石、《耐えよ》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
熟練兵のニンツ →《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬*2を使用した。神像を模した人形を失った。
エミリア →《L2これでもくらえ!》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石*7、《いだてん》の呪文石、神の如き回復薬を使用した。竜の牙を失った。
カーモネーギー →《L3これでもくらえ!》の呪文石、《死の刃》の呪文石*2、神の如き回復薬を使用した。
クリフ →竜の牙を失った。
デュラル・アフサラール →撤収前に《そこにあり》の呪文石*2を使用。マリオナルシスの財宝を入手した。奇跡的な回復薬、神の如き回復薬、《ないことに》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用した。
バルベル →奇跡的な回復薬*2を使用した。
ヘルト →《ないことに》の呪文石、《厄払い》の呪文石を使用した。
ポル・ポタリア →奇跡的な回復薬、神の如き回復薬、スパイダー・ベノム1瓶(残2)、燃えやすい油*4を使用した。
メックリンガー老 →《L2これでもくらえ!》の呪文石、《いだてん》の呪文石、神の如き回復薬*2を使用した。
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■事件C:10名出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索もいよいよ最後の部屋を残すのみである。
無敵の万太郎隊の報告にもある通り、荒野の幻影の先に何があるのかは不明である。
細心の注意を払い、探索に望むように。
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP4.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
【#3】肖像画の間
【#2】魔獣たちの幻影
【#12】吊り天井の小部屋
【#4】クリストフォルスの研究室
【#5】回転床の小部屋
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一陣の風が吹き抜けた。
その場の誰もが、肌寒さを感じ外套や上着の前をかき合わせた。
不安げな顔で周囲を見回す者、俯いてじっと大地を見つめる者、投げやりに天を仰ぐ者。
誰しもが感じていた。一体ここはどこだと言うんだ……?
「……本当に、閉めていいのか。万太郎」
一同の背後からソーグが声をかける。扉を押さえる彼の手に全員の視線が集中する。
「ああ、構わない。それしか道はないんだからな」
先頭の万太郎が揺るぎない表情で言い渡した。
ソーグの手が扉を離れる。やがて低い音を立てて閉まりきると、そのまま扉は姿を消した。傍に控えるガーランドとジェニファーはぎょっとした表情を見せたが、自分たち新人以外の周囲の者が落ち着いた様子なのを見て取ると、口をつぐんだ。
「壮観な眺望だな、万太郎くん」
同行する魔術師カンダックは不遜な態度を隠そうともせずに口を開いた。
四方どちらを見回しても、広大な荒野の地平線が続いていた。
「果たして、ここはどこなのだろうナ。ヴェルサリウス卿」
「ふむ。見えたものだけで何かを判断するのは早計というものダ」
二人のカエル人、サマとヴェルサリウスが同じ方向を見つめながら会話を交わす。
再び風が吹きすさぶ。ケンの耳に遠くから何かが微かに聞こえた気がした。
「な、なんやあれ!」
女盗賊クリスティが左手の上空を指差しながら、叫び声を上げた。
遙か上空を風を切り飛翔する巨大な真紅の魔獣の群れが、恐るべき速さでこちらに向かってくる。一行の耳に炎混じりの吐息と共に咆哮が轟く。叫び声は次々と響き渡り、大地をびりびりと振動させた。
「り、竜……」
へーざぶろーはトゲ棍棒を握る手に無意識に力を込めながら、呆然とした表情で呟いた。
「まさか、あんなに沢山……」
「馬鹿な。太古のトロール=ドラゴン戦争の頃ならいざ知らず……」
あんぐりと口を開けるヤスヒロンを嗜めようとしたカンダックの言葉が途中で飲み込まれ、そのまま顎に手を当てぶつぶつとした独り言に取って代わった。
誰もが息を呑む中、飛翔する竜の編隊は一同の頭上を越え、東の空へと飛び去っていった。やがて誰からともなく安堵の吐息が漏れる。
「魔術師戦争よりも遙か昔の時代……」
カンダックの声に皆が振り返った。
「……6と6と6の悠久の時が流れたのち、終末をもたらすとされた黙示録の魔獣……」
「俺の故郷、ソナン・イエに古い言い伝えが残っている。東方に逃れた竜の大魔術師シャンインシン=シンインシャンに率いられた、十本の角と七つの頭を持つ赤き古竜ども……」
万太郎が言葉を続けた。周囲からごくりと喉を鳴らす音が響いた。カンダックが毅然とした表情を取り戻して一同を見回す。
「そのようなものが我らの時代に生き残っているはずがない。……つまりこれは太古の風景。幻影だ」
「ま、まさか。これが全て幻影だと言うのですか」
「だとすれば一体、参の騎士はどれほどのクレムを持っているのダ」
ケンに続いて、珍しく慌てた様子でヴェルサリウスが口にした。
「自身のクレムだけでこれだけの幻影を維持しているとは思えませんね。おそらくは何かの源泉を利用しているはずです。……でなければ、本当に化け物だ」
アンドレアが冷静な口調で言葉を挟んだ。
「カンダック師、クレムを辿れますか」
万太郎が傍らの魔術師を見つめながら依頼した。
「やってみよう。ヴェルナーくん、君もあちらを頼めるか」
「承知」
二人の魔術師が背中合わせに杖に集中する。
一同が見守る中、やがて魔術師ヴェルナーは額に汗をかきはじめた。
「前にも後ろにも強いクレムを感じる……」
「奇妙なものだが、私も同じ見解だ」
カンダックがこちらは涼しげな顔を崩さず言葉を続けた。
集中を解くとヴェルナーは疲労しきった様子で荒い息をついた。
「二手に別れるか」
へーざぶろーが提案する。万太郎は少し不安な表情を浮かべ悩む様子を見せた。
「ソーグ、お前はどう思う」
万太郎は後方に控えるソーグに相談の声をかけた。しかし返事はない。不審に思い、傍らに足を運ぶ。
「……おい、ソーグ」
「あ、ああ、すまん。何だった?」
ソーグはいま気づいたという調子で言葉を返した。今ごろ屍人使いと戦っているであろう別働隊の事が気になって堪らず、ついそちらに頭が行ってしまっていたのだ。
万太郎は気もそぞろな彼の様子を目にして小さくため息をつくと、言い聞かせるように言葉を紡いだ。
「二匹のウサギを同時に追いかけては一匹も取れないぜ」
「ウサギ? 何のことだ。こんな迷宮の中で……」
「ソナン・イエに古くから伝わる戒めさ。悩んでも必ずどちらかに決めろってな」
「すまん。しかし、俺は……」
ソーグは俯いて口ごもる。
「仲間を信じろ。お前が選ばなかった方は、誰かが必ず責任を果たしてくれる。……だから俺たちはやってこれたんだ。そうだろ?」
そう言い残すと、万太郎は振り返り、手早く隊を分ける指示を出した。
ソーグはその背中を見つめると、小さく頷く。
そして二隊は背中合わせに出発した。
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【ヤスヒロン隊・隊列】
前衛:ヤスヒロン、ソーグ、アンドレア
中衛:ケン、サマ
後衛:ガーランド、ジェニファー、魔術師ヴェルナー
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ヤスヒロンを先頭にした一行は、曇天の続く荒野を歩き続けていた。
遠くまで見通せるが故に、何も目標がないまま歩く徒労は思いのほか彼らの背にのし掛かっていた。
「おい、あれをミロ」
サマが前方を指さした。遠くに狼煙のような細い煙が上がっていた。
「なんだかわからんが、何もないよりはマシだよ」
「そうさな」
眼前を見つめるジェニファーにガーランドが頷き返した。
一行は足早に歩を進めた。
やがて見えてきたそれは、何者かによって火を放たれた集落の焼け跡であった。
まだ火の手も消えやらぬ様子で、一同は周囲を警戒しながら足を踏み入れた。
破壊された農家の柵のところで、ソーグが唇に指を当て後衛を制した。そのまま傍らのヤスヒロンに耳打ちする。
(中になにかいる……数は多くない)
ヤスヒロンは頷き、片手をあげて合図すると同時に柵を蹴破り、中に飛び込んだ。
中では家畜を食い散らかす悪鬼の姿が認められた。一行がなだれ込むと、ウルクどもは慌てて奥の出口から逃げ去った。
「山賊どもめ。おおかた食料と財宝目当ての略奪と言ったところか」
「……それにしては、妙にきれいな鎧兜を身につけていましたがね」
アンドレアがウルクたちが逃げていった出口を見つめながら口にした。確かに山賊家業の輩が持つには美しすぎる、光沢ある一揃いの鎧を全員が身に纏っていた。
「おい! 母屋から火が」
ケンは叫ぶと、ガーランドとジェニファーを伴って飛び出していった。しかし火の手の周りは早く、既にそこかしこで首を刎ねられた住人たちの死体が焼けただれた姿を晒していた。
「ひどいもんだな……」
ヤスヒロンは苦虫を噛み潰したような表情でその様子を眺めていた。彼の脳裏には、故郷のドワーフの小さな村の光景が思い出されていた。怪物の群れの襲撃で焼け落ちた我が家、命を落とした両親、そして生き別れた妹ディニエル……。
(もう二度と、こんな光景は見たくないと思っていたが)
そんな時、遠くから戦いの鬨の声が耳に届いた。
広場は逃げ惑う子連れの家族と、それを襲う悪鬼の一団で見る影もない有様だった。次々に斬り殺される青年たち、長い髪を掴んで殴り倒される婦人、馬に蹂躙される子供たち。
一行の目に映る悪鬼たちはまるで騎士団のように整然と、紋章の入った鎧兜に身を包み、隊長格の者は騎乗し、軍旗を掲げた従者を従えていた。
牙を剥いた虎と放たれた矢を意匠化したその紋章は、この塔のそこかしこで見かけられるものだということに、アンドレアは気づいた。
「古代帝国《ティグリア》の紋章……」
悪鬼の騎士団はやがて集落を制圧し尽くすと馬の首を反転させ、堂々たる様で帰還の途につくようであった。
一行の眼前の光景が歪み始めた。
ふと気がつくと、一行はまた元の荒野に立ち尽くしていた。
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【万太郎隊・隊列】
前衛:万太郎、へーざぶろー、女盗賊クリスティ
中衛:魔術師カンダック
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
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一方その頃……万太郎たちは荒野に立ち並ぶ環状列石を調査していた。
7つの石碑はそれぞれに上位エルフ語が刻まれており、魔術師カンダックがひとつずつ読み解いていった。
「壱の騎士は力自慢のアンブロシウス。弐の騎士は人形遣いベルナルドゥス。そして参の騎士は幻影遣いクリストフォルス……」
一同の知ったる名前が並ぶ。カンダックはその先の石碑を指し示しながら続けた。
「その先は肆の騎士ドミニクス、伍の騎士エラスムスとある」
「後の二つは?」
ヴェルサリウスが興味深げな顔で尋ねかけた。
「大賢者フランシスクス・ルーポ。そして、覇王ガイウス……」
肩を竦めながら答えたカンダックの言葉に、へーざぶろーが舌打ちをして吐き捨てる。
「何が大賢者だ。《狂える魔法使い》と後世に渾名された分際で」
「七英雄ね……皮肉な異名だ。禁忌とされた邪悪な古代魔術を駆使し、従わぬ近隣諸国に毒と呪いを蔓延させ、忌み嫌われた《狂える魔法使い》……しかし、ティグリアの国民に取っては、国を繁栄に導いた英雄であったのだろう」
カンダックの言葉に、一行の元に沈黙の帳が降りた。
背後から、また一陣の風が吹きつける。
振り返った一同の眼前に、天まで届かんとする巨大な塔の姿が忽然と現れたのであった。
遠くから戦太鼓の打ち鳴らされる音と、戦士たちの鬨の声が聞こえてくる。
遠目に映る塔のふもとで、悪鬼の大軍と真正面からぶつかっているのは、古代エルフの軍勢のようだった。
ひときわ目立つ白竜の背に、白のローブを身に纏った老人の姿が見えた。おそらく彼の者が指揮を執っているのだろう。老人が杖を振るうたびに、悪鬼の軍勢の中で地獄のような爆発が何度も起こり、軍勢が吹き飛び、蹴散らされる。そこへ竜を駆る隊長格の戦士たちが突撃を繰り返していた。
上空から轟く魔獣の咆哮にへーざぶろーははっと気を取り直した。
背筋が凍る感覚。飛竜の一群が一行目がけて急降下してくるところだった。
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【戦闘】
PC:へーざぶろーMR60防5、無敵の万太郎MR35防5、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、女盗賊クリスティMR55、魔術師カンダックMR35、ハンタードールMR35、バードドールMR30
敵:ワイヴァーンMR120防10魔防10*3
*女盗賊クリスティ《いだてん》詠唱。万太郎、2回行動。
*魔術師カンダック《いだてん》詠唱。ヴェルサリウス、2回行動。
*先制射撃:ハンタードール【30】/ワイヴァーンAに30ダメージ!(ワイヴァーンA100)
1ラウンド:PC【296】 VS 敵【314】 /PC側に18ダメージ!(へーざぶろー60、万太郎35、ヴェルサリウス30、クリスティ55、カンダック35、ハンタードール35、バードドール30)
*ワイヴァーンA、特殊能力/急降下。へーざぶろーに10物理ダメージ(へーざぶろー55)
*ワイヴァーンB、特殊能力/わしづかみ。万太郎に10物理ダメージ(万太郎30)
*ワイヴァーンC、特殊能力/咆哮。クリスティ行動不能
*ヴェルサリウス27世《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。ワイヴァーンC、昏睡。
*魔術師カンダック《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
2ラウンド:PC【244】 VS 敵【198】 /敵側に46ダメージ!(ワイヴァーンA85、B105、C105(昏睡))
*ワイヴァーンA、特殊能力/咆哮。ヴェルサリウスは咄嗟に黄色い耳栓を耳に詰め込んだ! 咆哮を無効化。
*ワイヴァーンB、特殊能力/わしづかみ。へーざぶろーに10物理ダメージ(へーざぶろー50)
*女盗賊クリスティ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*魔術師カンダック《L3これでもくらえ!》詠唱。ワイヴァーンAに60魔法ダメージ!(ワイヴァーンA35)
3ラウンド:PC【356】 VS 敵【164】 /敵側に192ダメージ!(ワイヴァーンA0、B51、C51(昏睡))
*ワイヴァーンB、特殊能力/わしづかみ。万太郎に10物理ダメージ(万太郎25)
4ラウンド:PC【271】 VS 敵【72】 /敵側に199ダメージ!(ワイヴァーン全滅)
戦闘終了:へーざぶろーMR50/60防5、無敵の万太郎MR25/35防5、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、女盗賊クリスティMR55、魔術師カンダックMR35、ハンタードールMR35、バードドールMR30
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万太郎たちが飛竜と一戦交えている折、ヤスヒロン隊もまた古代の赤竜に行く手を阻まれていた。
「やれやれ、竜殺しの異名は一度で十分なんだがな……」
ソーグは額の汗を拭いながら呟いた。万太郎隊と合流するためにはここを切り抜けねばならない。
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【戦闘】
PC:アンドレアMR80防5、ソーグMR55防5、ヤスヒロンMR55防10、ナカダンジョウ・ケンMR30、サマMR20防5、ジェニファーMR20防5、ガーランドMR20防5、魔術師ヴェルナーMR25
敵:レッドドラゴンMR350防20魔防10
「臆するな……相手を己と同じ土俵に引きずり出す。そこからの生き死には己自身の問題だ……!」
ケンが自分に言い聞かせるように呟いた。
*レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス。前衛3人に10魔法ダメージ(アンドレア70、ソーグ45、ヤスヒロン45)
*棒手裏剣:ソーグ【42】/レッドドラゴンに42ダメージ!(レッドドラゴン328)
*アンドレア《いだてん》詠唱。2回行動。
*ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《L3これでもくらえ!》発動! レッドドラゴンに60魔法ダメージ!(レッドドラゴン278)
*サマ《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。レッドドラゴンには通じない!
*魔術師ヴェルナー《凶眼》詠唱。アンドレア、攻撃力*3
1ラウンド:PC【409】 VS 敵【277】 /敵側に132ダメージ!(レッドドラゴン166)
「畜生、アタシはこの冒険が終わったら引退して金持ちと結婚するんだよぉ」
ジェニファーが竜の返り血を浴びながら叫んだ。
*ソーグ《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用。魔法防御+15。
*レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス。前衛3人に10魔法ダメージ(アンドレア62、ソーグ45、ヤスヒロン35)
*魔術師ヴェルナー《L2これでもくらえ!》詠唱。レッドドラゴンに40魔法ダメージ!(レッドドラゴン136)
2ラウンド:PC【299】 VS 敵【191】 /敵側に108ダメージ!(レッドドラゴン48)
*レッドドラゴン、特殊能力/炎のブレス。前衛3人に10魔法ダメージ(アンドレア54、ソーグ45、ヤスヒロン25)
*アンドレア、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
3ラウンド:PC【316】 VS 敵【154】 /敵側に162ダメージ!(レッドドラゴン死亡)
戦闘終了:アンドレアMR66/80防5、ソーグMR45/55防5、ヤスヒロンMR25/55防10、ナカダンジョウ・ケンMR30、サマMR20防5、ジェニファーMR20防5、ガーランドMR20防5、魔術師ヴェルナーMR25
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赤竜をなんとか撃退したヤスヒロン隊は、一息をつこうと周囲を見回した。
すると不意に目の前に巨大な塔と戦場の様子が姿を現した。まさかこれほどのものを見落とすはずはない。彼らは一様に、夢の中で光景が切り替わるときと同じようなあやふやさを感じていた。
(これもまた幻影か……我々になにか見せたいものでもあるというのか……?)
アンドレアはそこまで思案すると、小さく呟いた。
「……なんにせよ不愉快ですね」
「おい、あれ」
ソーグが横に並ぶヤスヒロンに指し示した。その先には飛竜の群れとの戦いを終えた万太郎隊の姿があった。
「クカカカ。どうだ。まるで絵巻物の中に紛れ込んだかのようだろう」
頭上から耳障りな嘲弄の声が響くと、一行の眼前に塵芥が舞い降り、醜悪な妖魔の姿に像を結んだ。
「《狂える魔法使い》本人ならまだしも、たかが参の騎士風情の、更に使い魔ごときがえらく尊大な物言いをするではないですか」
アンドレアがわざとらしく肩を竦めて侮蔑の言葉を吐き返す。
「馬鹿めらが。これから1番の見せ場の始まりだ! 参の騎士さまの快進撃! 如何に白の大魔法使いといえども、ただではすまぬのだ」
歴史上最古の大魔術師と称される、白の魔法使いニン=ドゥルジエル=ニン。ミラードールをはじめ、数々の魔法の遺物を創造した伝説上の存在である。それでは、あの老人が……?
「そう言えば……悪鬼を打ち負かし、この塔を封印したのは、かの白の大魔法使いの偉業とされていたな」
ソーグがこの塔の一階で目にした壁画に刻まれていた伝承を思い出しながら口にした。
「カカカ。果たしてそれは真実かな? まぁとくと見てゆくが良いわ」
塵悪魔はあざ笑うようにそう言い放つと、上空へ舞い上がった。
竜を駆る戦士たちが悪鬼の軍勢をなぎ倒すも束の間、塔から巨大な妖獣が放たれた。日に千の山に生える草を食べ、大河の流れをひと息で飲み干すと噂された、伝説の獣王。大地の妖獣ベヒモスである。
悪鬼の将軍がその背に乗り、陣頭で指揮を執ると、古代エルフの竜乗りたちは押され始めた。
その様子を目にした白の魔法使いは、一喝すると白竜の背で大きく杖を振るった。
すると軍が二つに割れ、後方から人形の一軍が整然と歩を進めてきた。
「ミラードール……あんなにも沢山……」
武装する様々な種類のミラードールと、ベヒモスを先頭にした悪鬼の軍勢が睨み合う。
そのとき、塔の上階から光が差し、辺り一帯にしわがれた声が響き渡った。
《覇王ガイウス陛下と大賢者ルーポ様に楯突く愚か者め。五体満足では帰れると思うな、ニン=ドゥルジエル=ニンよ》
その声に呼応し、白の魔法使いは頭上を見上げ、轟くような鋭い口調で語り返した。
「我らエルフと《善なる種族》に仇なす悪鬼の騎士め。ルーポに伝えよ。必ずや貴様らをこの世界から追放するとな」
《くくく、貴様らエルフの身体は大賢者様の良き研究材料となってくれた。歪んだ世界には歪んだ身体がもっとも似合う。こやつらウルクはやがてこの世界中に拡がるであろう。貴様が如何に《神の如き力を持つ魔術師》と呼ばれようとも、こやつらを根絶やしにすることはもはやかなわぬ》
塔の扉が開き、更に多くの悪鬼の軍勢が吐き出される。
白の魔法使いと古代エルフの竜乗りたちは魔法語を詠唱し、辺り一帯には地獄のような爆発に加え炎と氷の嵐が吹き荒れた。
戦が再開した。
万太郎たちも傍観者で居ることは許されず、獅子と山羊と毒蛇の頭を持つ巨大な魔獣キマイラが三匹、群れを離れてこちらに向かってきた。
「こいつが……万太郎隊長たちを苦しめたという……しかも三匹も」
ヤスヒロンは懐から取り出した木の実を噛み砕いて回復薬で流し込みながら、慌ててモーニングスターを構えた。
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【戦闘】
PC:アンドレアMR66/80防5、へーざぶろーMR50/60防5、ソーグMR45/55防5、ヤスヒロンMR45/55防10、無敵の万太郎MR25/35防5、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、サマMR20防5、ジェニファーMR20防5、ガーランドMR20防5、女盗賊クリスティMR55、魔術師ヴェルナーMR25、魔術師カンダックMR35、ハンタードールMR35、バードドールMR30
敵:キマイラMR360防20魔防10*3 【(獅子頭)MR120(山羊頭)MR120(蛇頭)MR120】
「散開しろ!毒のブレスにやられるぞ」
「体力に自信の無いものは後ろへ! 魔術に心得のあるものは援護を頼む!」
*アンドレア《ダルゴンの暗き残像》詠唱。2体の分身が現れた。
*へーざぶろー《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
*ヤスヒロン《小鬼の口笛》詠唱。MR50の翼あるインプを召喚。
*万太郎《小鬼の口笛》の呪文石を使用。MR50の翼あるインプを召喚。
*ヴェルサリウス《小鬼の口笛》の呪文石を使用。MR50の翼あるインプを召喚。
*サマ《魔神の剣》の呪文石を使用。5ターンの間、攻撃力3倍
*女盗賊クリスティ《いだてん》詠唱。万太郎、2回行動。
*魔術師ヴェルナー《凶眼》詠唱。アンドレア、攻撃力*3
*魔術師カンダック《いだてん》詠唱。ヴェルサリウス、2回行動。
*先制射撃:ハンタードール【29】/キマイラA【獅子頭】に29ダメージ!(キマイラA獅子頭111)
ヤスヒロンの甲高い口笛で呼び出された小鬼は、にやにや笑いを浮かべた仲間を二匹従えている。
「はいはいはい、旦那ぁ。今日はワイの友達も連れてきてまっせ〜。名付けてヤス、ヒロ。ありゃ、ほなワイは差し詰め「ン」か。ほい皆の衆、頼んだでえ!」
主人を小馬鹿にしたような態度の小鬼に不機嫌そうな顔を隠そうともせず、ヤスヒロンはモーニングスターを振りかぶって魔獣に飛びかかっていった。
1ラウンド:PC【1023】 VS 敵【944】 /敵側に79ダメージ!(キマイラA獅子頭111、山羊頭120、蛇頭120、B獅子頭120、山羊頭120、蛇頭120、C獅子頭120、山羊頭120、蛇頭120)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*キマイラA獅子頭 特殊能力/噛みつき。アンドレアに15物理ダメージ。(アンドレア/残像消滅)
*キマイラB獅子頭 特殊能力/噛みつき。アンドレアに15物理ダメージ。(アンドレア/残像消滅)
*キマイラC獅子頭 特殊能力/噛みつき。ヤスヒロンに15物理ダメージ。(ヤスヒロン40)
「こ、攻撃がまったく効いていない!」
ジェニファーがうわずった叫びを上げる。
「そこで魔法の出番というわけだ。前回の応用だよ、へーざぶろーくん!」
魔術師カンダックが魔法語を唱えながら杖を振りかざした。
アンドレアは二匹の獅子頭の噛みつきを残像を囮にすり抜けると、懐から取り出した油瓶を魔獣の群れに投げつけ、手にした赤の剣を握りしめ鋭く魔法語を唱える。
*魔術師カンダック《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*へーざぶろー《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*アンドレア、ファイアブランドを使用。《炎の嵐》発動! 敵全員に20魔法ダメージ!
*油に着火し、敵側全員に毎ターン防御無視3ダメージ。
(キマイラA獅子頭81、山羊頭90、蛇頭90、B獅子頭90、山羊頭90、蛇頭90、C獅子頭90、山羊頭90、蛇頭90)
「ほう。やるね、君も」
「熊の騎士から教わった戦法です」
*ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*ヤスヒロン《魔神の盾》の呪文石を使用。5ターンの間、防御点3倍
*万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
*サマ《これでもくらえ!》詠唱。キマイラA獅子頭に20魔法ダメージ!(キマイラA獅子頭71)
*女盗賊クリスティ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*魔術師ヴェルナー《L2これでもくらえ!》詠唱。キマイラA獅子頭に40魔法ダメージ!(キマイラA獅子頭41)
2ラウンド:PC【1077】 VS 敵【792】 /敵側に285ダメージ!(キマイラA獅子頭30、山羊頭79、蛇頭79、B獅子頭78、山羊頭78、蛇頭78、C獅子頭78、山羊頭78、蛇頭78)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラA山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(アンドレア65、へーざぶろー45、ソーグ40)
「旦那、危ない!」
万太郎が両横から角に脇腹をえぐられるようとした瞬間、クリスティが魔法の加護を唱える。
その横からふらりと前に出たサマが、光を放つ呪文石を握った手で角を掴むとそのまま力尽くで振り払った。
*サマ《魔神の盾》の呪文石を使用。5ターンの間、防御点3倍
*女盗賊クリスティ《耐えよ》詠唱。万太郎、5ターンのあいだ防御点2倍。
*キマイラB山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(ヤスヒロン40、万太郎25、サマ20)
*キマイラC山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(ヤスヒロン40、万太郎25、サマ20)
「本当は参の騎士相手に取っておくつもりでしたが……奥の手です」
角の突進を辛くも切り抜けたアンドレアは懐から巻物を取り出し、魔獣を睨みつけながら朗々と読み上げた。
*アンドレア《ダルゴンの暗き眼差し》の巻物を使用。キマイラC MR360→180
*へーざぶろー《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*ヤスヒロン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*万太郎、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*魔術師カンダック《L3これでもくらえ!》詠唱。キマイラA獅子頭に60魔法ダメージ!(キマイラA獅子頭0)
3ラウンド:PC【811】 VS 敵【581】 /敵側に230ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭72、蛇頭72、B獅子頭71、山羊頭71、蛇頭71、C獅子頭31、山羊頭32、蛇頭32)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラA蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側前衛に防御無視10ダメージ(アンドレア57、へーざぶろー35、ソーグ30、ヤスヒロン40、万太郎25、サマ10)
*キマイラB蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側中衛に防御無視10ダメージ(女盗賊クリスティ45、ケン20、ヴェルサリウス(反射)、小鬼A40、B40、C40)
*キマイラC蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側後衛に防御無視10ダメージ(ガーランド10、ジェニファー10、ハンタードール25、バードドール20、魔術師ヴェルナー15、魔術師カンダック25)
*ヴェルサリウス、紋章の盾使用。毒のブレスを反射。
ヴェルサリウスがかざした盾で毒を防ぎながら、その背後からアンドレアと万太郎が飛び出し、それぞれ蛇頭に向けて魔法を放った。
*アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。キマイラC蛇頭に20魔法ダメージ!(キマイラC蛇頭24)
*万太郎《大まぬけ》の呪文石を使用。キマイラA蛇頭を3ターンの間、混乱させ行動不可
「いまのうちに回復しろ!」
ソーグは後ろの仲間にそう叫ぶと呪文石を握りしめて、残った蛇頭に飛びかかる。
*ソーグ《いだてん》の呪文石を使用。2回行動。
*ヤスヒロン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*ケン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*サマ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*魔術師カンダック《耐えよ》詠唱。5ターンのあいだヴェルサリウスの防御点2倍。
4ラウンド:PC【640】 VS 敵【462】 /敵側に178ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭71、蛇頭71(混乱)、B獅子頭71、山羊頭71、蛇頭71、C獅子頭31、山羊頭32、蛇頭22)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
「下がれ、私に任せろ」
ヴェルサリウスが紋章の盾を掲げたままじりじりと前進し、傷ついたへーざぶろーと交代し、同じく大きなスパイクのついた盾を構えるヤスヒロンに並ぶ。
そこへ獅子頭が咆哮を上げて襲いかかってきた。
*キマイラB獅子頭 特殊能力/噛みつき。ヤスヒロンに15物理ダメージ。(ヤスヒロン50(ダメージ無効))
*キマイラC獅子頭 特殊能力/噛みつき。ヴェルサリウスに15物理ダメージ。(ヴェルサリウス30(ダメージ無効))
5ラウンド:PC【632】 VS 敵【444】 /敵側に188ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭69、蛇頭69(混乱)、B獅子頭69、山羊頭69、蛇頭70、C獅子頭30、山羊頭31、蛇頭21)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラA山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(ヤスヒロン50、ヴェルサリウス30)
*キマイラB山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(万太郎25、サマ20)
*キマイラC山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(アンドレア54、へーざぶろー30、ソーグ25)
*サマ《魔神の剣》の呪文石を使用。5ターンの間、攻撃力3倍
*魔術師カンダック《凶眼》詠唱。ヴェルサリウス、攻撃力*3
6ラウンド:PC【704】 VS 敵【455】 /敵側に249ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭60、蛇頭59(混乱)、B獅子頭60、山羊頭60、蛇頭61、C獅子頭21、山羊頭22、蛇頭12)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラB蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側前衛に防御無視10ダメージ(アンドレア46、へーざぶろー20、ソーグ15、ヤスヒロン40、万太郎15、ヴェルサリウス20、サマ10)
*キマイラC蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側中衛に防御無視10ダメージ(女盗賊クリスティ35、ケン20、小鬼A30、B30、C30)
「このままじゃジリ貧だ……」
ケンが焦った様子で呟いた。魔獣は恐るべき回復能力を有しており、炎にその肉体を焼かれながらも、ゆっくりと傷を治し続けていた。
横でその呟きを耳にした万太郎は、一つ小さく頷くと、ソナン・イエの槍を真っ直ぐに掲げた。そしてその場の全員に聞こえる凜とした声で言い放った。
「一点突破だ。左右は捨てる。正面のやつに全員でかかるぞ!」
*ヤスヒロン、回復の指輪を使用。10回復。
*ケン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
7ラウンド:PC【597】 VS 敵【394】 /敵側に203ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭0、蛇頭0、B獅子頭62、山羊頭62、蛇頭63、C獅子頭23、山羊頭24、蛇頭14)
全員の集中攻撃を浴びた魔獣の巨体が、どうと倒れた。残る二匹が左右から迫る。
「ヤスヒロン! 左をしとめろ」
万太郎はそう叫ぶと右の魔獣に向かって槍を構えて走り出した。
「万太郎隊長!」
「ウォーーー」
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラB獅子頭 特殊能力/噛みつき。万太郎に15物理ダメージ。(万太郎10)
*キマイラC獅子頭 特殊能力/噛みつき。ヤスヒロンに15物理ダメージ。(ヤスヒロン50(ダメージ無効))
*サマ《耐えよ》詠唱。万太郎、5ターンのあいだ防御点2倍。
*ヤスヒロン《魔神の盾》の呪文石を使用。5ターンの間、防御点3倍
8ラウンド:PC【561】 VS 敵【345】 /敵側に216ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭0、蛇頭0、B獅子頭48、山羊頭48、蛇頭49、C獅子頭9、山羊頭10、蛇頭0)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
*キマイラB山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(万太郎10(ダメージ無効))
*キマイラC山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛に10物理ダメージ。(ヤスヒロン50(ダメージ無効))
万太郎は目にもとまらぬ動きで槍を何度も振り回し、魔獣の猛攻を一人で防ぎ続けた。
その隙に、仲間たちはヤスヒロンの相手取る手負いの魔獣に殺到し、その身体をずたずたに切り裂く。
断末魔の咆哮が辺りに木霊する。
9ラウンド:PC【543】 VS 敵【278】 /敵側に265ダメージ!(キマイラA獅子頭0、山羊頭0、蛇頭0、B獅子頭17、山羊頭17、蛇頭18、C獅子頭0、山羊頭0、蛇頭0)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復(炎継続ダメージ3)
最後の魔獣の蛇頭が、万太郎に向けて毒の息を吐きかけようと大きく息を吸い込んだ。さすがの万太郎も傷つききったこの身体では耐えられそうにないことは明らかだった。
(ここで終わりか……)
万太郎はやりきったという顔で槍を持つ手を緩めた。
「諦めるな、万太郎!」
鋭い声と共に、仲間全員が万太郎と魔獣の間に割り込み、身体を張って毒のブレスを受け止めた。
*キマイラB蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側前衛に防御無視10ダメージ(アンドレア38、へーざぶろー10、ソーグ5、ヤスヒロン40、ヴェルサリウス10)
万太郎は最後の力を振り絞り跳躍一閃、魔獣の三つ首をいちどきに薙ぎ払った。
10ラウンド:PC【535】 VS 敵【168】 /敵側に367ダメージ!(キマイラ全滅)
戦闘終了:アンドレアMR38/80防5、へーざぶろーMR10/60防5、ソーグMR5/55防5、ヤスヒロンMR40/55防10、無敵の万太郎MR10/35防5、ヴェルサリウス27世MR10/30防10魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、サマMR10/20防5、ジェニファーMR10/20防5、ガーランドMR10/20防5、女盗賊クリスティMR35/55、魔術師ヴェルナーMR15/25、魔術師カンダックMR25/35、ハンタードールMR25/35、バードドールMR20/30、小鬼A30/50(送還)、B30/50(送還)、C30/50(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
辺りは静まりかえっており、戦士たちの荒い息づかいだけが聞こえていた。
やがて周りを見回す余裕が生まれたとき、先ほどまでの戦場の光景は既に遠くに離れていた。見上げれば天まで届かんとする塔の姿が遠目に映る。
そして西の空に青白く透き通る、おぼろげなローブ姿の人物が浮かび上がっていた。
《……貴様らか。塔に入り込んだ虫けらと言うのは。大方、荒野に住み着いた蛮族の類いであろうが、偉大なる陛下のお心を騒がす輩は、なんであれ排除させてもらう》
一行の頭に直接しわがれた声が響き渡った。先ほど白の魔法使いとやり合っていた声に相違なかった。
「我らはカザン帝国開拓軍の者だ。蛮族などではない」
ヴェルサリウスが表情を崩さず冷静に答えた。
《カザン? なんだそれは……》
老人は思案するように目を閉じた。しばしの沈黙ののち、やがて得心がいったような様子で口を開いた。
《……ほう、我らが不在にしているうちにこの地に蛮族どもめが蔓延り、王国気取りか》
「貴様らこそ、数千年前に滅んでいるのだ。亡霊め」
ソーグが吐き捨てるように言い返した。
《愚か者どもめ。この世界は未来永劫、全て陛下のものであるのだ》
「参の騎士、幻影遣いクリストフォルス……それが貴殿の名ですね」
振り返ると後方から、アンドレアが思案げな様子で立ち上がっていた。
「その異名の通り、幻影を遣い、時には人の心を映し、その脆さを利用するという点は合理的だといえます。そんな合理的な思考の持ち主が、なぜあのキマイラのような幻獣を作り上げたのか、それが疑問でした」
アンドレアは話しながら、前に進み出た。
「だってそうでしょう。幻影で何でも生み出せるのであれば、わざわざ実体をもった幻獣など生み出す必要はない。……ではなぜか?」
大げさとも言える身振りで肩を竦めながら、アンドレアはちらりとソーグに目をやる。ソーグははっとすると小さく頷き返した。
「つまり、幻影には限界があり、貴殿の目的は幻影だけでは叶えられないということ。結局実体に頼るのなら、人形を生み出せる弐の騎士の方が貴殿よりも優れていますよ」
馬鹿にしたように言葉を紡ぎながら、嘲るように参の騎士へ向けて指を突きつけた。
その直後、不意にソーグが背中越しに棒手裏剣を投げつけた。しかし飛来した手裏剣はクリストフォルスのおぼろげな身体を通り抜ける。
「……あれは死霊の類だな」
ヴェルサリウスの呟きに、アンドレアが頷き返した。
「なるほど肉の身体を持たぬが故に、幻影だけでなく幻獣に固執したか」
《ええい、黙れ。下賤の者》
クリストフォルスは苛立たしげな口調とともに片手を振り上げた。
すると辺りに魔獣の咆哮が轟き、上空からは飛竜の群れ、大地からはキマイラと赤竜を率い、獣王ベヒモスが姿を現す。
《死して詫びるが良いわ》
満身創痍の一同の顔に恐怖と絶望の表情が浮かぶ。
「いいえ、もう通じませんよ」
アンドレアは冷静さを崩さずにそう答えた。
「カンダック師!」
アンドレアが鋭く叫ぶと、後方で魔術師カンダックはにやりと笑みを浮かべた。
アンドレアが話し続けている間に、時間をかけてクレムを集中させ、大きな魔術の準備をしていたのだ。
「この世を形作る万物の根源。如何なる強き命でさえも、従うことあたわず。汝が真の姿を思い出せ……《魔法破り》!」
カンダックが額にあてていた杖を大きく振るうと、魔術師を中心に辺り一帯に強い衝撃波が放たれた。
びりびりと空気が振動し、とても目を開けていられない。一同はその場にとどまらんと足を踏ん張り続けた。
やがて、周囲がしんと静まりかえった。
ようやく一行が目を開けたときには、その眼前には伽藍とした石畳の大広間が拡がっていた。
「まさか……この階層のすべてが幻影だったとでも言うのか……」
唖然とした表情でへーざぶろーが呟いた。
《……おのれ蛮族ども……しかしこれ以上……上の階層に足を踏み入れることは……許さぬ……》
空虚な大広間に微かに呪詛の声が響き渡り、そして辺りを沈黙が支配した。
「こいつを登れるようにするには、ドワーフ職人の一団が必要だろうなぁ」
ヤスヒロンが呆然とした様子で口にした。疲れ切った一行の前には、崩れ落ちた大階段の姿があった。第五階層へと向かう道はこれしかないようだった。
「何にせよ、今すぐは無理ダ」
サマが呆れた調子で口にした。後方からため息をつく声が重なる。
「伝説を紐解くにはまだまだ時間がかかるということか……ま、それが探索の面白いところさ」
ソーグが吹っ切れたような様子で呟いた。
「これまで幾多数多の人々がこの塔に挑んできたはずだ。俺たちと同じようにな」
万太郎が帰り支度をしながら言葉を紡いだ。
「俺たちの代だけで全てを終わらせようなんて、虫が良すぎる話さ」
ヴェルサリウスが隣で小さく頷いた。
「俺たちは歴史に残る大英雄なんかじゃない……だが、一人一人の力は小さくとも、諦めずに挑んでいれば、いつか誰かが、受け継いだ思いを叶えてくれる」
万太郎は立ち上がり、仲間たちを見回した。
「そう信じよう」
一同は深く頷くと、帰るべき場所への一歩を進み出した。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
無敵の万太郎 →《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
アンドレア →《ダルゴンの暗き眼差し》の巻物、油の瓶、奇跡的な回復薬を使用した。
ヴェルサリウス27世 →《小鬼の口笛》の呪文石を使用した。
ガーランド
サマ →《魔神の剣》の呪文石*2、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
ジェニファー
ソーグ →《いだてん》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石を使用した。
ナカダンジョウ・ケン →奇跡的な回復薬*2を使用した。
へーざぶろー
ヤスヒロン →《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、ボンバの実を使用した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆キャラクターステータス
*最終回は順位をつけるのが難しかったため、50音順に最終ステータスのみ公開致します。
しかし最初は誰しも「MR20、装備なし、金貨0枚」で始めたというのに、全員強くなりましたねえ。
アンドレア/MR80防5+++
→(所持品:金貨0枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、写本(宝飾および工芸品について)、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》《ダルゴンの暗き残像》)
・雇い人(魔術師ヴェルナーL2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
→(所持品:金貨5枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、?たて=紋章の盾(魔法を跳ね返す/1事件に1回使用可能)、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))
・雇い人(魔術師カンダックL3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
エミリア/MR30防5
→(所持品:金貨0枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、奇跡的な回復薬、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《炎の嵐》)
"片耳の"マロウズ/MR45防5魔防10
→(所持品:金貨5枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、クリス・アカラベス(MR+10/魔法防御+10)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)
・雇い人(ゾルの女剣士ゲルダL2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
カーモネーギー/MR35防10
→(所持品:金貨0枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、星のメダリオン(流星招来・敵単体に魔法ダメージ30/1事件に1回使用可能)、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》)
ガーランド/MR20防5
→(所持品:金貨0枚。高品質な防具 【???】)
クリフ/MR65防5魔防5+++
→(所持品:金貨5枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》《ダルゴンの暗き眼差し》)
サマ/MR20防5
→(所持品:金貨40枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)
ジェニファー/MR20防5
→(所持品:金貨0枚。高品質な防具【レザー・アーマー】)
熟練兵のニンツ/MR40防5
→(所持品:金貨5枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《開け》の呪文石、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》《わたしを守って、あなたを守って》)
スパイデイ/MR40防5+
→(所持品:金貨5枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*2、《凶眼》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》《ダルゴンの暗き雷鳴》)
ソーグ/MR55防5++
→(所持品:金貨10枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、棒手裏剣(狙撃)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)
デュラル・アフサラール/MR40防5+
+マリオナルシスの財宝
→(所持品:金貨5枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、《開け》の呪文石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《ダルゴンの暗き眼差し》)
ナカダンジョウ・ケン/MR30
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器【鋼の先鋭トンファー・抜塞(バッサイ)】、《ないことに》の呪文石)
バルベル/MR30防5
(所持品:金貨0枚。高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】、高品質な防具【魔術師タイプのローブ】)
へーざぶろー/MR60防5+
→(所持品:金貨10枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】&【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《凶眼》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)
ヘルト/MR55防5
→(所持品:金貨0枚。高品質な武器+2【マクアウィトル】&七星剣(MR+20)、(予備)高品質な武器【カッツバルゲル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
・雇い人(エルフ魔術師リディアL3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
ポル・ポタリア/MR35防5魔防10
→(所持品:金貨0枚。高品質な武器+2【振り回しやすい金属棒】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、魔除けのメダリオン(魔法防御+10)、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬、スパイダー・ベノム1瓶(残2)、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)
無敵の万太郎/MR35防5
→(所持品:金貨0枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*3、バードドール(MR30、飛行可能))
・雇い人(女盗賊クリスティL3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
メックリンガー老/MR30防5
→(所持品:金貨0枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《そこにあり》の呪文石、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》(一通りの魔法を習得しているが、気が向いたときにしか発動しない)、呪文:《ないことに》)
ヤスヒロン/MR55防10+
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、回復の指輪(ダメージ10点回復/1事件に1回使用可能)、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、呪文:《小鬼の口笛》)
■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)
シャオリン/MR45防5魔防5
→(所持品:金貨215枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)
ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
【エピローグ回へむけて】
冒険はこれで終わりますが、それぞれのキャラクターの人生はこれからも続きます。
そこで後日談として、最終回を経て、それぞれのキャラクターがその後どうしたいかをお送り頂いて、簡単なエピローグ回を書かせて頂こうと思います。
なお第二部については以前もお話しましたように、今はまだ具体的には考えておりません。
読者参加企画としてこんなゲームを遊びたい!など、ご意見・ご感想がございましたら、ぜひお便りフォームの方に頂ければ嬉しく思います。
【エピローグ投稿方法】
https://jp.surveymonkey.com/r/TQMDL32
フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・プレイヤー名(公表しても良い方のみ)
・キャラクターのその後
【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
■今回の締切:3/14(日)24時まで
*エピローグ配信予定:4月下旬〜5月上旬
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
これまでの振り返りはバックナンバーでご確認下さい。
【カザン帝国辺境開拓記/バックナンバー】
https://ftnews-archive.blogspot.com/p/blog-page.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】
https://www1.x-feeder.info/FTGAME/
出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
ぜひ感想などもお寄せ下さい。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!
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■今日の新聞に対するお便りはコチラ!
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2021年2月28日日曜日
2020年11月22日日曜日
T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.14 No.2860
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.14
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回は総勢21名のご参加を頂いております。
いよいよ次回ep.15は最終回となります。
ただ、そのあとに後日談のようなエピローグ回を作ろうと思っています。
最終回を経て、それぞれのキャラクターがその後どうしたいかをお送り頂いて、簡単にまとめます。
第二部についてもご質問頂いておりますが、今はまだ具体的には考えておりません。
新しい人も参加しやすいように、キャラを仕切り直して、古代帝国の塔の探索を複数パーティで行うようなゲームシステムにできないかなぁと構想だけはしております。
それでは引続き、どうぞよろしくお願いいたします。
さて本文ですが、毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
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事件の結末
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■事件A:1名出撃
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
冬が来ようとしていた。
レックス砦の戦士たちは例年になく早く、そして異常なまでに厳しい冷え込みに悩まされる日々が続いていた。カザン帝国の領土としては最南端にあたるこの地にあってもかくの如き厳しさである。〈大断崖〉を越えたタリーマークやフロストゲートなどの北部地域では、そして首都カザン市ではいったいどうなっているのか……。
〈死の女神〉レロトラー陛下の身に何かが起こったのかもしれない。そのような噂を口にする者もいた。砦のそこかしこでは、ひそひそと噂話が囁かれていた。
事態を重くみたガガック兵長は当面の間、レックス砦を閉鎖し、一軍を率いてカザン市へ帰投する方針を検討していた。少なくともあとひと月程の間には決断せねばなるまい。
来月にはサトゥルナリア……カザン謝肉祭と呼ばれる時期が近づいていた。
砦の訓練場では戦士たちが汗を流していた。武装の手入れをする者や木人形相手に打ち掛かる者、二人一組で模擬戦に勤しむ者、それぞれの様子を見守りながら、ガガック兵長は気難しい表情で腕を組み、場内に佇んでいた。
「兵長。稽古をつけて頂きたい」
背後からかけられた聞き覚えのある声に、ガガックはゆっくりと振り向いた。
「ほう。お前もか」
大剣を背にした盗賊、ソーグの姿がそこにあった。
「どうした、思いつめた顔をして」
浮かない表情のソーグにガガックが問いかけた。
「……魔法ってのは便利なもんだ。もちろん俺も使わせてもらってる。……けどな。人の頭ン中まで入ってこようという厚かましいのは、我慢がならんのさ」
「なにかあったようだな」
「ああ、力がほしい。今よりもっとだ」
唇を噛んで拳に力を入れるソーグに、ガガックは珍しく温和な顔で語りかけた。
「稽古はつけてやるさ。だがな、そんな拘りは生きるためにはいらんのだぞ」
「どういう事だ」
「お前はここでは切れ者を気取っているのかもしれんが、俺に言わせればボンバの実の背比べにすぎんよ。力だけに拘っていると足元が見えずに命を落とすぞ」
「言っていることはわかる……つもりだ」
「お前ら人間はな、貧弱なんだ。俺のようなウルクや、ましてやオーガーとは違う。それどころか力だけではドワーフやホブにだって敵わんだろう。研ぎ澄ませ。熱くなるな。感情を静めろ。氷のように冷静になれ」
「そのつもりだったんだがな」
ガガック兵長はフンと笑った。
「お前なんぞのは見かけだけだ。情で動いてばかり、だからそんなデカいだけの剣を使ったりしている。盗賊のくせにな」
「………その通りだ」
ソーグは大剣を背から下ろし、鞘の留め金を外した。
「これは友人が残していった物なんだ。初めは取り回しに不自由したよ。だが、もう慣れてしまった」
ソーグは剣を構え、遥か先に古代帝国の塔がそびえる方角を見つめた。
「さぁて、せめて死なんために稽古はつけてやる。さっさと支度をしろ。でなけりゃ、あいつらに先を越されちまうぞ」
「あいつら……?」
ガガックが指し示す先には、泥と汗にまみれたヤスヒロンとへーざぶろーの姿があった。何のつもりか、ヤスヒロンは目隠しをして、へーざぶろーの攻撃をかわし続けている。
ガガック兵長は訓練場に向けてがなり声をあげた。
「ヤスヒロン! さっきも言ったろ。空気の流れを詠み、敵を感じろ! 相手の攻撃を皮一枚で避け、交差するように踏み込んで力の限り叩き潰せ!!」
相手を務めるへーざぶろーは叩き潰されては叶わんとばかりに、両手の棍棒でヤスヒロンの強打を器用に払い除け続けた。
やがて息の上がったヤスヒロンが膝をつく。
「こんなので本当に幻術対策になるのかねぇ。見なけりゃいいってもんでもねぇだろ」
近寄ったへーざぶろーが呆れたように言葉をかけた。
「わからん。だが、少なくとも俺は……妹の姿を見てしまったら、それが幻だろうとも心奪われるだろう。だから……」
「へっ、まぁ心意気だけは買うよ」
へーざぶろーはそう口にしながら、懐から薬瓶を取り出してヤスヒロンに握らせた。
「こないだは助かったぜ。妹さん、見つかるといいな」
その傍らでは木人形を前にしたエミリアが、うろ覚えの魔法語をつっかえながら何度も詠唱していた。時折、突き出した両手から炎らしきものが吹き出すが、なかなか安定しないようだ。
「……げ、原祖たる太陽のしゃ、灼熱? ……を用いて、我が敵を打ち倒す……打ち倒す……なんだっけ。あ、ほむら。焔よ来たれ」
ガガック兵長は訓練所の戦士たちを暖かい目で眺めると、遠く北の空を見上げながら、小さく呟いた。
「寒い時代が来るのかもしれん……」
帝国首都カザン市。
汚らしい灰色の氷の層が街路を覆い、道行く人々は都市部とは思えぬほど上着を厚く着込み、まるで冬籠り支度をした熊のような格好で足早に通りを行き交っていた。カザン謝肉祭を翌月に控え、普段であれば色とりどりの飾り付けが街を彩っている時期である。
厳しい冬を送り、豊かな実りをもたらす季節を迎えるための7日間の祭り。祭りの期間は門は開放され、怪物や妖精の扮装をした人々が街路を練り歩く。一年で一番昼の短い日を境に、太陽の復活を願い、自然に潜んでいる神秘的なものたちとともに街を祝福するという、古来よりカザン市に伝わる伝統的な祭りであった。
しかし今のカザン市には、祭りの高揚感は微塵も感じられなかった。ルールフ大陸で最大とされる大市場でさえ、その活気を失っていた。
その大市場の場末にある1軒の酒場。閑散とした店内の奥に、目付きの鋭い男たちが入口を固める宴会用の広間が口を開いていた。中にはぎっしりと人が詰めかけ、普段であれば踊り子が芸を見せる舞台上に縁台が置かれ、一人の女性が声を高らかに演説を行っている。
「何度でも言いましょう。私たちは死の女神の下僕じゃない! 自由を持った種族です! なのになぜ私たちはこうも迫害を受けねばならないのでしょうか! 奴らに私たちの生きる権利を奪う資格がどこにあると言うのでしょうか!」
重ねられた強い言葉に、聴衆からも、そうだ、そうだと声が上がった。
彼女の胸元には〈偉大なる熊神の教団〉ことベアカルトの上級教団員の身分を表す聖印が飾られている。聖印は不思議な冷たい光を放ち、彼女の纏う白い法衣を照らしている。
「ただひたすら奪い続けるだけの奴らに、大いなる熊神の鉄槌を下す日が来たのです!」
大きな怒号が広間を支配した。皆、握りしめた手を振り上げて、大声で歓声をあげている。中には涙を流している者さえいた。
「私たちは力を行使する!」
演説を終え、段を降りる女性の背に歓声が投げかけられ続けた。広間は熱気溢れる空気に包まれていた。「熊に幸あれ」「子熊らに父なる熊神の加護を」と祝福の言葉が交わされる。
壁際から静かにそれを見つめていたフードを深く被った男が、不意に女性に駆け寄ろうと足を進めた。
しかしそれを傍らのもう一人の男が肩を掴んで静止した。男はそのまま力づくで彼をその場から離れさせ、足早に酒場を出ると街路の雑踏に紛れて気配を消す。
「何をやっていやがる」
盗賊イェスタフはフードの奥から厳しい口調で叱責する。
「気持ちはわかるが、慎重になれ」
「……エレイン、いったいなぜ……」
剣士スパイデイは俯いて足元だけを見つめながら、行方知れずだった妻の名前を小さく口にした。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
スパイデイ
→盗賊イェスタフの協力のもと、ようやく見つけた妻の消息はこのようなものでした。
あなたの目から見て、彼女は正気とは思えません。きっと洗脳されたか、なにかに操られているのでしょう。
イェスタフの調査でカザン市内の熊神教団本部の場所も判明しています。
本部へ潜入を試みる事もできますが、情報が少なく大きな危険が伴います。
なおイェスタフは別命を受け熊神教団の調査を行っており、希望すれば引続き任務に影響のない範囲で協力はしてくれます。
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■事件B:10名出撃
西方エルフの多大な犠牲を払い、聖遺物《鏡》《玉》《杖》が揃った。
折しも〈竜塚〉の術士アルヴェルディアより、竜の鳴動が激しくなっているとの報告が入っている。
これ以上は如何に西方エルフ最高峰の術士隊カルドゥニアといえども、押さえ切れそうにない。
急ぎ向かわねばなるまい。
なおギルサリオン隊長は意識不明の重体との事。指揮は君たちに任される。
脅威予測)大
報酬)中
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(……嫌な空気だ)
戦士ヘルトはいつものように寡黙な様子を保ちつつ、禍々しい雰囲気を纏う丘を見上げていた。
「状況を教えてくれ」
エルフの青年マロウズは術士アルヴェルディアに問いかけた。
疲れ切った顔の老エルフは、ユランタウ修道院の周囲を見回しながら、砦の一団がここを離れてからの事を掻い摘んで説明した。
術士隊はあれからずっと竜塚を包囲しつつ浄化の儀式を続けているが、竜の胎動は日に日に激しさを増している。昼夜を問わず、交代で儀式にあたっているが、さすがのカルドゥニアの中にも疲労で倒れるものが出始めている。もはやこれ以上は抑えきれそうにないところまできていた。
「聖遺物は揃いましたか」
「ああ」
盗賊ニンツが背負い袋から《鏡》《玉》《杖》の三種を取り出した。アルヴェルディアはほうと感嘆の吐息をつくと、伸ばしかけた手を途中で止めてうやうやしく頭を垂れた。
「見事です。……では、再封印の儀式に移りましょう。支度は整っております」
竜塚を四方から囲むように術士隊カルドゥニアは陣を張り、それぞれ祭壇を設け、交代で祈りを捧げていた。
アルヴェルディアはその祭壇を指しながら、儀式の説明を続けた。聖遺物を抱えたニンツの後ろから、カーモネーギーとヘルトが深刻な表情で歩を続けていた。
「エルダーリーフ氏族のマロウズどのであれば、祓の言霊はご存知のはず」
「……ああ」
そう答えたものの、マロウズも不安を隠せない様子である。
「《杖》を持ち、主座について頂きたい。詠唱はカルドゥニアに同調させます」
ニンツが頷き、《杖》をマロウズに手渡した。
「あと2つの聖遺物の力も借りねばなりませぬ」
「アンタもどっちか受け持ってくれるんだろ」
ニンツが《鏡》と《玉》を持ち直しながらアルヴェルディアに尋ねた。
「いいえ、聖遺物を手にする資格があるのは試練に打ち勝ったものだけ。私ではお役には立ちませぬよ」
ニンツはふうとため息をついた。
「隊長がいりゃあな」
結局、《鏡》はニンツ、《玉》はカーモネーギーが引き受ける事となった。ヘルトは「俺はこの剣でお前らを守るのが役目だ」と言って引かなかった。
準備はできた。しかし万端とは言い難い。全員が経験した事も無い大掛かりな儀式である。
「いくらヘルトでも、1人じゃあ……」
カーモネーギーが不安そうな言葉を口にした。
「誰が1人じゃと?」
不意に背後から快活そうな声がかけられた。
全員が振り返ると、そこにはメックリンガー老を筆頭にレックス砦の面々が立ち並んでいた。
「昔から竜と戦うには槍と相場が決まっておってな……ここはワシの出番じゃろ」
老兵は自慢の槍を振り回し大見得を切った。その背中には、先日ダルゴンの大図書館で譲り受けてきた特別製の魔法の杖が背負われている。
ポル・ポタリアがニコニコしながらその杖に話しかけていた。
「ねえ、ダーヴィドくんはドラゴンを見たことがあるのかなぁ? 『ドラゴン退治の英雄』って二つ名は魅力的だよねぇ。そして英雄には美姫が付き物! こりゃ、エルフちゃんたちがほっとかないね。こんな事も有ろうかと、ボクぁ竜退治の武器も用意してきたんだよ」
そう言いながら、なまくらな二振りの剣を出鱈目に振り回した。
「こっちが「ドラゴンツレイヤー」で、こっちは「ドラゴンスゲイヤー」さ! どうだい、こりゃもう、楽勝、楽勝!」
その様子を冷たい視線で眺めつつ、赤毛の少女エミリアが不機嫌そうに髪をいじりながら、周囲を警戒していた。傍らではデュラルが弓の調子を確かめており、ドワーフの戦士クリフも無言で荷物を下ろし、戦いの準備を始めている。
そして一行の最後尾に、老魔術師のような風貌をした見慣れぬ初老の男が付き従っていた。見事な禿頭に黒くて長い顎髭を蓄えたバルベルという名の戦士は、ガガック兵長が決戦前に本国に呼びかけ集まった者の1人であった。
「はるか彼方の地、剣竜亭から参りました。皆様、以後、お見知りおきを」
心強い援軍を得て、大いに士気の上がった一行は、各祭壇に別れて配置についた。
正面の祭壇には《杖》を持つマロウズ、護衛にエミリア。
右翼の祭壇には《鏡》を持つニンツ、護衛にクリフ。
左翼の祭壇には《玉》を持つカーモネーギー、護衛にメックリンガー。
背後の祭壇には術士アルヴェルディアと、遊軍としてヘルトを先頭にデュラル、ポル、バルベルが控えていた。
術士隊カルドゥニアは4つの祭壇それぞれに別れ、詠唱を続けている。
「よし、はじめよう」
マロウズは呟くと、太古の竜に捧げる言霊を詠唱しはじめた。背後でカルドゥニアが声を合わせて追いかける。
その場の全ての者のクレムが、マロウズの言霊に集中していた。
………………
次元の狭間に坐し坐して
天と地に御働きを現し給う
竜王よ
………………
マロウズは詠唱の途中で、杖を何度か左右に振る。杖には古代エルフ語の文字が刻まれていた。
その文字《ナハシュ》とは古代エルフ語で「蛇」「魔術を使う」「輝くもの」という3つの意味を持つ言葉。
古のエルフ王ベリエンベールは、黒竜との長い戦いの終わりにこの杖を手にし、力を失い逃げ惑う黒竜を封じ込めたとされる。
………………
大宇宙根元の
御祖の御使いにして
一切を産み一切を育て
萬物を御支配あらせ給う
竜王よ
………………
長い時が過ぎた。太陽が中天を通り、西の空に沈もうとしていた。日暮れが近づき、祭壇に篝火が灯される。
詠唱を続けるマロウズの額に、玉のような汗が浮かんでいた。
不意に丘の上から風が吹き下ろしてきた。まるで魔獣の咆哮のように響きをあげて、風が祭壇の供物を吹き荒らす。
マロウズは右手の杖を強く振り払い、詠唱の声により一層の力を込めた。
………………
一二三四五六七八九十の
十種の御寶を
己が姿と変じ給いて
自在自由に天界地界人界を治め給う
竜王よ
………………
「困りますなぁ。こんな事をされては」
いつの間にか祭壇の前に片眼鏡をかけ、顎に薄い山羊鬚を蓄えた男が佇んでいた。
「ようやく悪夢が再来しようと言うのに、小賢しい真似を……しかもご丁寧に聖遺物まで揃えるとは頭が下がる」
屍人使いエレファバは口元に皮肉な笑みを絶やさぬまま、両手を広げて歩を進めた。
「ま、しかし、それもここまでにして頂く。所詮、限り有る生命しか持たぬ諸君らには、我らの邪魔だてなぞ出来ぬのだよ」
エレファバの言葉に併せ、彼の背後からぬらりと黒い影どもが姿を現した。屍人兵である。
「術士を殺せ」
エレファバが片手を振って指示を出すと、屍人兵たちが緩やかに前進する。
「くっ……」
マロウズの詠唱が一時中断する。そこへ鋭い口調でエミリアが口を挟んだ。
「駄目だ。お前は儀式を続けろ」
そして懐から呼子を取り出し、強く三度吹き鳴らした。すぐさま三方から同様の返答がなされた。
「ここはアタシらに任せな」
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【戦闘A】
マロウズMR45防5魔防10(儀式中)
エミリアMR30防5 VS 屍人兵MR30*3
「……出し惜しみしてる場合じゃない、か」
*エミリア、異界獣の黒曜石*2使用。MR40ブラックハウンド*2召喚。
1ラウンド:PC【109】 VS 敵【95】 /敵側に14ダメージ!(屍人兵A25、B25、C26)
2ラウンド:PC【105】 VS 敵【81】 /敵側に24ダメージ!(屍人兵A17、B17、C18)
3ラウンド:PC【105】 VS 敵【83】 /敵側に22ダメージ!(屍人兵A10、B10、C10)
4ラウンド:PC【104】 VS 敵【49】 /敵側に55ダメージ!(屍人兵全滅)
→エミリア、戦闘Bへ加勢に
【戦闘B】
ニンツMR40防5(儀式中)
クリフMR55防5魔防5++ VS 屍人兵MR30*3
「ええい、数が多い!」
*クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
1ラウンド:PC【84】 VS 敵【87】 /PC側に3ダメージ!(クリフ55、スパルトイA30)
2ラウンド:PC【84】 VS 敵【93】 /PC側に9ダメージ!(クリフ51、スパルトイA30)
3ラウンド:PC【77】 VS 敵【76】 /敵側に1ダメージ!(屍人兵D29、E30、F30)
4ラウンド:PC【85】 VS 敵【91】 /PC側に6ダメージ!(クリフ50、スパルトイA30)
5ラウンド:PC【78】 VS 敵【79】 /PC側に1ダメージ!(クリフ50、スパルトイA30)
→エミリア合流。(エミリア30、ブラックハウンドA40、B40)
「待たせたな、ドワーフ」
6ラウンド:PC【177】 VS 敵【80】 /敵側に97ダメージ!(屍人兵全滅)
→クリフ、エミリア、戦闘Dへ加勢に
【戦闘C】
PC:ヘルトMR55防5、デュラル・アフサラールMR40防5+、ポル・ポタリアMR30防5魔防10、バルベルMR20
敵:骸骨兵MR30*3
「さっさと片付けて加勢に向かわねば」
1ラウンド:PC【134】 VS 敵【89】 /敵側に45ダメージ!(屍人兵J15、K15、L15)
2ラウンド:PC【138】 VS 敵【62】 /敵側に76ダメージ!(屍人兵全滅)
→ヘルトたち、戦闘Dへ加勢に
【戦闘D】
カーモネーギーMR35防10(儀式中)
メックリンガー老MR30防5 VS 屍人兵MR30*3
「こりゃダーヴィド! お前も仕事をせんか!」
*メックリンガー、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》を使用。《魔神の剣》発動! 5ターンの間、ダメージ3倍
1ラウンド:PC【79】 VS 敵【85】 /PC側に6ダメージ!(メックリンガー29)
2ラウンド:PC【77】 VS 敵【89】 /PC側に12ダメージ!(メックリンガー22)
3ラウンド:PC【66】 VS 敵【86】 /PC側に20ダメージ!(メックリンガー7)
→ヘルトたち合流。(ヘルト55、デュラル40、ポル30、バルベル20)
「も、もっと早く来んか!(……冷や汗かいたわい)」
4ラウンド:PC【185】 VS 敵【91】 /敵側に94ダメージ!(屍人兵全滅)
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「形勢逆転だぜ」
「ちっ、俗人どもめが……」
屍人使いエレファバは焦げ茶のローブを翻し、丘の上に向かって叫んだ。
「エルファニ! 捧げよ!」
《翼》の魔術によって丘の上空に浮かぶ真紅のローブの姿が視界に入った。屍人使いエルファニである。
「はい、兄者」
魔女は恍惚とした表情を浮かべ、微笑みながら己の胸を短剣で串刺しにし、滴る血を大地に捧げた。
「ははは。悪夢の再来だ」
エレファバは心底楽しそうに笑みを浮かべた。
儀式の詠唱を掻き消すように竜の鳴き声が辺りに轟いた。丘からねっとりとした湿度をまとった、生臭い風が吹き下ろしはじめる。
「う……何だこの臭いは」
「腐ってやがるのか」
エレファバは顔をしかめると小さく舌打ちした。
「……儀式のせいか。虫けらの分際で足掻きおって」
そのまま左手でワンドを振るうと《翼》の魔力で上空へ飛び立つ。
「さぁ目覚めるがよい、ユランタウの黒竜よ。憎き西方エルフどもを根絶やしにする時間だ」
おぉぉぉぉん。低い唸り声が辺りの木々をビリビリと揺さぶった。
丘の上で巨大な影が身悶えし、大地から身体を起こそうとしていた。吐き気をもよおす臭気が辺り一帯に立ち込めている。
術士隊も完全に気圧された様子で、マロウズたちの詠唱の声は止まっていた。
「何をやっとるんじゃあ! しっかりせい。竜の相手は任せておかんかい」
メックリンガーがあげた叱咤の声に、我に返ったマロウズは言霊を唱えなおし始める。
ヘルトとデュラルがうなずくと、臨戦態勢のまま全員は丘の上に向かった。
「ヒュ〜。素晴らしい眺めだね……緊張でワキに汗をかいちゃうよ、もう」
足を震えさせながら、ポルが黒竜の巨体を見上げた。邪悪な竜がゆっくりとその首をもたげるところだった。
黒竜の咆哮に呼応するように、ヘドロと化した足元の大地の中から、泥混じりの骸骨どもが何体も起き上がりはじめた。
「古戦場だけあって、素材には事欠かぬからね」
上空のエレファバが含み笑いをしながら呟いた。骸骨は古代ベリベンエール王と共に戦った西方エルフ親衛隊のものらしかった。
「……何があっても食い止めねばな」
「ああ、マロウズたちに近づけさせるわけにはいかん」
「聞こえるか、マロウズ、ニンツ、カーモネーギー! ここは俺たちに任せろ。詠唱を続けるんだ。いいな!」
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【戦闘】
PC:ヘルトMR55防5、クリフMR50/55防5魔防5、デュラル・アフサラールMR40防5、エミリアMR30防5、メックリンガー老MR7/30防5、ポル・ポタリアMR30防5魔防10、バルベルMR20、ブラックハウンドA40、B40、スパルトイ30
(マロウズ、ニンツ、カーモネーギー儀式中)
敵:ユランタウの黒竜MR1000(胎動)、西方エルフ骸骨兵MR45*10
「黒竜はまだ本調子じゃなさそうだな……そこがつけ入る隙か」
デュラルが間合いを計りながらつぶやいた。
巨大な竜は微睡むように緩やかに胎動を繰り返していたが、骸骨兵は不気味に一行ににじり寄ってきていた。
「まずはあの目障りなのを片付けるぞ」
*メックリンガー老、ボンバの実+奇跡的な回復薬を使用。20回復。
*エミリア、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
1ラウンド:PC【369】 VS 敵【382】 /PC側に13ダメージ!(ヘルト55、クリフ50、デュラル40、エミリア30、メックリンガー27、ポル30、バルベル20、ブラックハウンドA40、B40、スパルトイA30、B30)
「ぐうぅ……」
詠唱を続けるカーモネーギーは身体中の精気が搾り取られていくような感覚を味わい続けていた。今にも倒れ込みたくなるような疲労。
(兄貴は……大丈夫なのか?)
「あのデカブツに時間を与えるわけにはいかん」
「承知!」
ヘルトとデュラルは視線を交わし、印を結び魔法語を詠唱した。
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、我が敵を打ち倒す焔よ来たれ……」
「「《炎の嵐》!」」
*ヘルト、デュラル《炎の嵐》詠唱。骸骨兵全体に20魔法ダメージ!*2
2ラウンド:PC【365】 VS 敵【205】 /敵側に160ダメージ!(骸骨兵全滅)
竜が蠢いた。
「散開しろ! 正面が食い止めているうちに死角から仕掛けるんだ!」
「わかった」
「任せんかい」
気圧されまいと覇気を孕んだヘルトの指示に、エミリアとメックリンガーが素早く左右に別れた。クリフ、ポルがその後に続く。
「こんなモンじゃ、足止めにはならないかなっ……と」
ポルは即席のボーラを振り回し、黒竜の足元に次々と投げつけた。
「まぁ後悔したくないから、できることは何でもやっとかないとね」
正面は召喚獣たちとヘルト、デュラル、バルベルの3人が陣取る。
「バルベル、これを使え。少しは役に立つだろう」
両手に七星剣とマクアウィトルを構えたヘルトが、愛用していたシュヴァイツァー・サーベルを腰から外して差し出した。
「これは業物……感謝いたす」
*ユランタウの黒竜MR300/1000(鼓動)
3ラウンド:PC【371】 VS 敵【487】 /PC側に116ダメージ!(ヘルト49、クリフ44、デュラル34、エミリア24、メックリンガー21、ポル24、バルベル20、ブラックハウンドA30、B30、スパルトイA20、B20)
ニンツは全身を襲う疲労に気を失いそうになりながらも耐え続けていた。歪む視界に黒竜に果敢に立ち向かう仲間の姿が映る。
(頼む……みんな)
一行は軽く身じろぎしただけの巨大な手足に何度も弾き飛ばされ、肩で息をつきながら体勢を立て直していた。
「後のことを考えてる場合じゃないな……」
*デュラル、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
*エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動!
*ユランタウの黒竜、特殊能力/クレム吸収。《L3これでもくらえ!》無効化
「なんだと!?」
愕然とするエミリアに上空から嘲弄の声が投げかけられた。
「ははは。クレムを与えてくれるとはな」
黒竜の身体に吸い込まれたクレムが吸収され、より一層身体の再生が促進される。
*ユランタウの黒竜MR400/1000(鳴動)
4ラウンド:PC【407】 VS 敵【555】 /PC側に148ダメージ!(ヘルト40、クリフ35、デュラル25、エミリア15、メックリンガー13、ポル15、バルベル7、ブラックハウンドA17、B17、スパルトイA7、B7)
「か、勝てるわけがない……」
「いくらなんでも無茶だったんだ」
(くそ……俺もみんなのところへ行けさえすれば……)
(頑張ってくれ、頑張ってくれ……)
ニンツとカーモネーギーは駆け出したくなる気持ちを抑えつつ、戦場を見守りながら詠唱を続けていた。
しかし、黒竜の力が強まるにつれ、びりびりとした場の圧力は高まり続け、口を開くのすら憚られるような威圧感が辺りを支配していた。
マロウズは額の汗も拭わず、懸命に言霊を唱え続けていた。仲間のために少しでも儀式を進めなければ。焦る気持ちと裏腹に詠唱が何度かつっかえる。
その背にそっと手が添えられる。振り向く余裕もないマロウズはその温かい感触に、ふと幼少の頃に過ごした森の集落を感じていた。
「ダーヴィド! ダーヴィド! なんとかせんか!」
メックリンガーが騒ぎながら魔法の杖を無茶苦茶に振り回した。
*メックリンガー、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》を使用。《見えざる壁》発動!
*ユランタウの黒竜MR500/1000(震動)
5ラウンド:PC【335】 VS 敵【596】 /PC側に261ダメージ!(見えざる壁によりダメージ無効化)
「ほう……時間稼ぎのつもりか。だが黒竜はもうすぐ飛び立つぞ」
黒竜がその翼を大きく広げた。
周囲に物凄い風圧が荒れ狂い、前線に立つものは飛ばされぬようにお互いに支え合うのがやっとの様子だった。
(くそ……俺ごときの魔力じゃあ……)
(あ、兄貴……)
憔悴しきったニンツとカーモネーギーは、クレムを使い果たしがくりと膝をついた。
力を失った手から鏡と玉が大地に転がる。
「諦めるな!」
デュラルが辺りに響き渡る鋭い声をあげた。
「いまこそ秘められし我が魔眼の力を開放する時が来たようだな」
デュラルはわざとらしく大見得を切って構えると、クリフにだけわかるように小さく目配せをした。はっとしたクリフは慌てて後を追うように詠唱を始める。
「古の大魔術師ダルゴンの名において命ずる《我に平伏せ》!」
*デュラル《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。ユランタウの黒竜MR1000→500
*クリフ《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。ユランタウの黒竜MR500→250
黒竜は悲鳴を上げ、まるで不可視の鎖で縛られているように、地響を立てて地に墜ちた。
どろどろに溶けたその身体からはうっすらと煙が立ち上り、辺りに一層嫌な匂いが立ち込めた。
「ば、馬鹿な……こやつら、古代の禁呪を操るというのか」
*ユランタウの黒竜MR250/1000(激動)
6ラウンド:PC【331】 VS 敵【454】 /PC側に123ダメージ!(見えざる壁によりダメージ無効化)
黒竜は粘りつくような体液を大地に滴らせながら身悶えを続けていたが、やがて再び飛び立たんとゆっくりと羽ばたきを始めた。
「これでも駄目だってのか……」
片膝をついたままのニンツはその様子を目にし、悔しげに呟いた。
「大丈夫だ。彼奴の魂は地霊に繋がれている。飛び立てやせんよ」
ニンツの足元に転がっている《鏡》を何者かが拾い上げた。
その者は頭や顔をはじめ全身に白い包帯を何重にも厚く巻き、羽のもげた蜻蛉のように痛ましい姿を晒していた。
「隊長!」
「待たせたな」
包帯だらけの隊長ギルサリオンは薄く笑うと《鏡》を高々と掲げた。
「マロウズ、杖をかざせ! 悪夢を封じ込めるぞ」
隊長の後ろにはカーモネーギーが《玉》を手に、おずおずと付き従っていた。
立ち上がったニンツはニヤリと笑うと、カーモネーギーの手から《玉》をもぎ取り、隊長の手に押し付けた。
「やっぱ辛気臭い儀式なんぞは俺の性には合わねえ。アンタに任せる」
そしてニンツは笑顔でカーモネーギーに手を差し伸べた。
「いくぞ、カーモネーギー。俺たちらしく戦おうぜ」
そうして戦場に駆け出していく二人の姿を、隊長は頼もしく眺めていた。
……………
諸々の禍事・罪・穢
愚かなる心の数々を
戒め給いて
祓え清め守り幸へ
………………
ギルサリオンの叱咤の声を耳にしたマロウズは、残された力を振り絞りながら意識を集中した。
そして背に添えられた柔らかな手の温もりを感じながら、朗々とした声で詠唱を続けた。
*ニンツ、神像を模した人形を使用。MR40守護獣召喚。
*カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。
*ヘルト《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*クリフ、デュラル、エミリア、ポル、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
7ラウンド:PC【490】 VS 敵【469】 /敵側に21ダメージ!(ユランタウの黒竜MR229/1000)
ニンツは懐から取り出した人形を囮に、自身は側面に回り込んだ。そして素早い身のこなしで黒竜の背に飛び移ると叩きつけるように呪文石を握りこんだ手を振り上げた。
「直接ねじ込んでやらあ!」
*ニンツ、《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。黒竜に40魔法ダメージ!(ユランタウの黒竜MR189/1000)
「カーモネーギー! お前も一発食らわせてやれっ!」
いだてんで加速したカーモネーギーが逆側に回り込み、メダリオンを天に掲げ、流星を招来する。
*カーモネーギー、星のメダリオンを使用。黒竜に30魔法ダメージ!(ユランタウの黒竜MR159/1000)
黒竜はたまらず咆哮をあげた。
*デュラル、ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
8ラウンド:PC【566】 VS 敵【432】 /敵側に134ダメージ!(ユランタウの黒竜MR25/1000)
9ラウンド:PC【423】 VS 敵【361】 /敵側に62ダメージ!(ユランタウの黒竜撃破)
戦闘終了:ヘルトMR40/55防5、クリフMR45/55防5魔防5、デュラルMR35/40防5、エミリアMR25/30防5、メックリンガー老MR13/30防5、ポルMR25/30防5魔防10、バルベルMR7/20、ニンツMR40防5、カーモネーギーMR35防10、ブラックハウンドA17/40(消滅)、B17/40(消滅)、スパルトイA7/30(送還)、B7/30(送還)、守護獣40(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
黒竜は地響きを立てて、大地に崩れ落ちる。
ギルサリオンが右手の《鏡》を掲げ、上位エルフ語を高らかに唱えた。
エーイェ・アシェル・エーイェ
《私は有って有る者》
そして間髪入れず、左手の《玉》を天に捧げる。
イ・オツ・ミスマル
《神の印が私を守護する》
黒竜の全身を天上から真一文字に光の柱が貫く。
マロウズの手にした《杖》から葉が芽吹き、輝きを増していた。
一振りごとに豊穣な生命の力が辺りに振りまかれる。
ナハシュ・ナハシュ・ナハシュ
《魔術にて・輝く・蛇》
ドゥラコーン
《竜よ》
バリァハ
《去れ》
眩い閃光。
その場の誰もが目を開けていられぬ程の強大な光が放たれた。
刹那。
そして静寂。
次に彼らが目を開けたとき、
黒竜の姿はどこにも存在しなかった。
「ええい、不甲斐ない蜥蜴めが。マリオナルシス卿の尖兵となる栄誉に浴したものを」
一行の姿を遠目に苦々しげに吐き捨てると、屍人使いエレファバはワンドを一振りし、姿を消した。
誰も一言も言葉を発せず、ただ優しい風が吹き降ろす丘を眺めるともなく佇んでいた。
やがて遠くから1羽の鷹が舞い降りた。
「マロウズ。ガガック兵長から伝令だ。斥候が屍者の帝国の本拠地を割り出せたと報告があったらしい」
ヘルトが座り込んでいたマロウズに近づいて話しかけた。
「……いよいよ最終戦か」
マロウズは腰をあげようとして、ふとまだ背に添えられたままであったエルフの女性の手を見つめた。イアヴァスリルは以前と変わらぬ虚ろな目で遠くを見据えていた。マロウズはため息をつきながらそっと両の手で握り返すと、身体を起こして立ち上がった。
「私も同行する」
苦しそうな息遣いでギルサリオンが言葉を重ねた。
「そもそもこの戦は我ら西方エルフのもの」
「いいや。屍人使いどもとの因縁は、お前ら西方エルフだけじゃなく、俺たちのもんでもあるんだ」
近づいてきたニンツがギルサリオンの肩に労わるように手を置いた。
「行こう」
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ
偵察兵のニンツ →《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用した。
カーモネーギー
エミリア →異界獣の黒曜石*2、奇跡的な回復薬を使用した。
クリフ →奇跡的な回復薬を使用した。
デュラル・アフサラール →奇跡的な回復薬を使用した。
バルベル
ヘルト
ポル・ポタリア →奇跡的な回復薬を使用した。
メックリンガー老 →奇跡的な回復薬、ボンバの実を使用した。
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■事件C:10名出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索も半ばが過ぎた。幻術に注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
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【進路】
第四階層到着→北2→西4→南2→東2→南2
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「隊を分ける!?」
「そうだ。こんな人数で探索できる場所じゃない」
分岐路の前で、万太郎の言葉にヤスヒロンが驚いた声を上げる。確かに12人とドール2体は人数が多すぎる。この通路では横に並べるのは3人がいいところだ。
「俺とヴェルサリウス、へーざぶろーはカンダック師とともに、この分岐を奥へ向かう」
ヤスヒロンは万太郎が指し示した分岐の奥でレッドドラゴンの幻影と戦ったことを思い返し、背筋が震えた。もっと手強い相手が待ち構えているかもしれない。
「ほなウチはこっちやな。カエルの旦那さんについてくで」
雇い人のホビット女盗賊クリスティが飄々とした調子でヴェルサリウスの後ろに従った。2体のドールも静かに控えている。
「盗賊の技はどちらにも必要だ。ソーグは別働隊に入って欲しい」
「任せな」
ソーグが分岐路の逆側に歩を進めた。
「ヤスヒロン、お前はアンドレアとシャオリンとともに、新人たちを率いて、前回の地点から探索を再開してくれ」
「お、俺がですか」
「そうだ。俺やヴェルサリウスを除けばお前が一番この階層に詳しい」
「頼むぜ、副長」
ソーグがヤスヒロンの胸をどんと叩いた。
「手に負えないものや調査の必要のあるものを見つけた場合は合流する事とする。無理はするな。いいな?」
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【万太郎隊・隊列】
前衛:万太郎、へーざぶろー、女盗賊クリスティ
中衛:魔術師カンダック
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
西4→扉(#1)
Room #1:
・東西3ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
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「西へ向かう」
以前レッドドラゴンの幻影と死闘を繰り広げた部屋をぐるりと眺めたあと、万太郎が宣言した。
「大丈夫や。ここにはなんもないで」
西の扉を手早く調査したクリスティが扉を開けたあと、振り向いてそう伝えた。
「右は少し先で曲がってる。左は……扉が見えとるわ」
万太郎は少し悩むと左の扉へ向かうことに決めた。
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・扉(西)
調査(女盗賊クリスティ)→罠も鍵もかかっていない
【進路】
扉(西)→南4→扉(#7)
・扉
調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(毒矢)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除成功!
鍵開け(女盗賊クリスティ)→鍵開け成功!
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扉を開いた瞬間、塔の中だというのに急に強い風が吹きつけてきた。一行は上着の前をかき合わせつつ、不安な顔で室内に踏み込んだ。
足元でざりっと土を踏む感触。
違和感を覚え顔を上げると、考えもつかぬほど広大な荒野が眼前に広がっていた。三方どちらも先が見通せない。塔の中のたかが一部屋にしては異様な広さである。
万太郎は背筋にぞくりとするものを感じた。何かわからぬがここは危険だ。
「……ここは後に回そう」
「ふむ。蛮勇を振るうことは賢者の証ではないからな」
ヴェルサリウスが傍らで皮肉そうな調子で呟いた。しかしその額に汗が滲んでいるのを万太郎は見逃さなかった。
「これまで経験したことのないほどのクレムを感じるよ。これだから探索は面白い……」
魔術師カンダックも不敵な笑みを浮かべながらつぶやいた。
一行は慎重に引き返し、廊下へ戻った。誰となく安堵のため息が漏れる。
通路を逆側へ歩を進めつつ、万太郎は背後をちらりと振り返った。
(……また戻ってくることになるだろうな)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【ヤスヒロン隊・隊列】
前衛:ヤスヒロン、ソーグ、アンドレア
中衛:ケン、シャオリン
後衛:ガーランド、ジェニファー
【進路】
東2→南18→西4→北2→西7→扉(#10)
Room #10:
・東西4ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南*2・東*2)
・トゲだらけの大穴
【進路】
扉(北)→西1→北2→東2→北2→西2→扉(#8)
Room #8:
・東西2ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
・獣の剥製、角笛、風景画、古ぼけた棚
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「どうするんです、副長」
「……」
「副長」
「えっ。ああ……俺か」
新人の1人、痩せ型で長身の男ガーランドが怪訝そうな顔つきでこちらを見ている。慣れない副長という呼び名にまったく反応できなかった。そう言えば万太郎さんも隊長と呼ぶなとよく言っていたな……。ヤスヒロンはそんな事を考えながら、三方の扉を矯めつ眇めつ眺めていた。
「どれがいいかナァ〜?」
「センパイ、どうするアルか」
もうひとりの新人、赤毛の気の強そうな女ジェニファーがどこかシャオリンと似た口調で問いかけた。
「ヤスヒロン、お前が決めろ」
ソーグがどこか一歩引いたような口調で声をかけた。前回に訪れたときに見た、彼の友人の幻影の事がヤスヒロンの頭によぎったが、彼は普段のように平静を保った様子に見えた。
「……正面にしましょう」
「よし」
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・扉(西)
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
【進路】
西4→扉
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通路は少し先で行き止まりになっており、左手に扉が見えた。
ソーグは一行を片手で制し、素早く扉に近づいた。
【#3】という金属のプレートが埋め込まれている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない。しかし奇妙な機械仕掛けが取り付けられている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「なにかある。だが何なのかがわからん。物理的な危険はなさそうなんだがな」
ソーグは口惜しそうに言い放った。
「悩んでいても仕方ないでしょう」
アンドレアはそう言うと無造作に扉を押し開けた。何も起こる様子はない。
やや広めの室内には、左右の壁に肖像画がいくつも並んでおり、正面に扉が見えた。
全員が室内に踏み込むと背後で扉がバタンと大きな音を立てて閉まり、壁と同化して消え失せた。こちら側には取っ手や隙間がまるでなく、再び開けることはできそうにない。
「くっ、そういう仕掛けか」
一行は諦めて、室内に目を向けた。幸い、もうひとつの扉は眼前に見えている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #3:
・東西5ブロック*南北3ブロック
・扉(南)
・肖像画、本棚、ワードローブ
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「なんだこれは……」
アンドレアが不審そうな顔で肖像画に近づいた。
「えええっ、これアタシたちじゃないのサ」
シャオリンが驚いた声を上げる。
左右に並ぶ七つの肖像画には、一向それぞれの姿が克明に描かれていた。
「気味がわりぃな……」
「ええ」
ガーランドとジェニファーが顔を見合わせる。
その時、不意に壁にかけられた肖像の視線がぐるりとこちらに向けられた。
一行がはっと息を呑む。肖像が絵の枠から足を踏み出し、ゆっくりと室内に這い出てくる。
「ええい異形め。成敗してくれる!」
ケンが新調したトンファーを両手に構えた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20
敵:肖像画の自分たち(アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20)
1ラウンド:PC【291】 VS 敵【276】 /敵側に15ダメージ!(偽アンドレア80、偽ヤスヒロン55、偽ソーグ55、偽シャオリン45、偽ケン30、偽ガーランド20、偽ジェニファー20)
2ラウンド:PC【285】 VS 敵【287】 /PC側に2ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン55、ソーグ55、シャオリン45、ケン30、ガーランド20、ジェニファー20)
3ラウンド:PC【281】 VS 敵【270】 /敵側に11ダメージ!(偽アンドレア80、偽ヤスヒロン55、偽ソーグ55、偽シャオリン45、偽ケン30、偽ガーランド20、偽ジェニファー20)
実力が伯仲した相手だけに戦線は膠着していた。
「ええ、くそ、正々堂々と戦え!」
ケンが組み合いながら、自分そっくりの顔に向かって唾を飛ばしながら叫んでいた。相手は顔色を変えず、淡々と攻撃を仕掛けてきている。
「気持ち悪いヨ〜」
シャオリンが目の前の自分と切り結びながら弱音を吐いた。
「喋らないだけまだマシってやつか……」
ソーグが目の前の大剣をかわしながら呟いた。
(喋らない……いや、喋れない……のか?……だとしたら)
アンドレアが相手を押し返し、距離を取ると檄を飛ばした。
「全員、呪文を使え!」
*アンドレア、ファイアブランドを使用。《炎の嵐》発動! 敵全員に20魔法ダメージ!(偽ガーランド、偽ジェニファー消滅)
*ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
*シャオリン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
思ったとおり、敵は対応して呪文を唱えようと試みたが、その口は虚しく開け閉めを繰り返すだけで、声が紡がれることは決してなかった。
4ラウンド:PC【381】 VS 敵【194】 /敵側に187ダメージ!(偽アンドレア27、偽ヤスヒロン7、偽ソーグ3、偽シャオリン0、偽ケン0)
5ラウンド:PC【327】 VS 敵【88】 /敵側に239ダメージ!(敵全滅)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「幻影遣いの能力は大したものですが、あいにく幻にはまるで興味がわきませんね」
アンドレアが中身が抜けて真っ白になった肖像画を見やりながら不愉快そうに口にした。
「……先へ進もう。少しでも」
ソーグが南の扉を開けて待っている。ヤスヒロンはためらいつつ歩を進めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(南)→T字路→西2→南6→東6→北2→扉
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一行は無言で長い通路を進む。突き当りの角をぐるりと曲って回り込む。また長い通路。おそらく広めの部屋の周囲を歩いているのだろうと憶測がついた。やがて再び角を曲がると左手に扉が見えた。通路は少し先で行き止まっている。
ソーグはヤスヒロンをちらりと見ると、小さく頷いて扉に向かった。
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・扉(西)
調査(ソーグ)→失敗
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
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何もないと見誤り、解錠したあと引き戸を開けると、奥から棘付きの鉄球がぶんと唸りをあげて襲ってきた。咄嗟にかわしきれずソーグは肩口を強打される。
慌てて駆け寄ろうとしたヤスヒロンの耳に、恐怖に怯え助けを求める女の悲鳴が聞こえた。
一瞬の迷いのあと、シャオリンとアンドレアが走り出した。
「ついてこい、新人ども」
ケンが先輩風を吹かせて後列の二人に声をかけた。
「俺に構うな、お前も行け」
ソーグは苦痛に顔をしかめながら、ヤスヒロンの肩をぐいと押した。
これまでよりもやや広い部屋の中は、大量の檻が立ち並んでいた。ほとんどの檻は中が空で、汚らしい藁や濁った水桶などが転がっていた。
部屋の中央の大きめの檻にはみすぼらしい布切れを巻きつけた女達が閉じ込められており、その周囲を奇怪な猛獣が取り囲んでいた。
「魔獣か……」
アンドレアは足を緩めると、剣を抜いて身構えた。
「な、なにあれ」
水牛のような2体の四足獣を指差し、シャオリンが不気味そうに呟いた。重そうな頭を地面に垂らし、異様な風体を晒している。金属の檻にその巨体をガンガンぶつけ、辺りに甲高い音を響かせていた。
「書物で読んだことがある。上位エルフ語で【うつむくもの】【伺いみるもの】を意味する言葉をもつ魔獣……カトプレパス。その視線を受けたものは惨たらしい死をとげる、と伝承でうたわれているが……」
アンドレアの言葉に、シャオリンがごくりと喉を鳴らした。
「あっちは俺でもわかる。コカトリスだろ」
ヤスヒロンがむっつりと不機嫌そうな声で、視界の先の3体の雄鶏めいた怪物を指差した。鶏の頭部に蛇の尾を持つ奇怪な魔獣で、視線と吐息に猛毒を持つと言われている。
ケンたちがぶるりと身体を震わす。
檻に閉じ込められた女達は頭を抱えて悲鳴を上げている。非力な腕で鉄格子を揺さぶるものもいたが、魔獣たちの気勢を削ぐどころか、目前の獲物を手にする歓喜を増すばかりである。
アンドレアは新人たちにちらりと目をやりながら小さく、やるしかないかと呟いた。
「いいか、相手の前面に立つな。素早く移動しながら死角から狙うんだ!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR45/55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20
敵:カトプレパスMR80*2、コカトリスMR60*3
*アンドレア《ダルゴンの暗き残像》詠唱。2体の分身が現れた。
*棒手裏剣:ソーグ【41】/コカトリスAに41ダメージ!(コカトリスA19)
1ラウンド:PC【278】 VS 敵【300】 /PC側に22ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン55、ソーグ45、シャオリン45、ケン27、ガーランド17、ジェニファー17)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(シャオリン/防御無視10ダメージ。シャオリン35)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ソーグ/防御無視10ダメージ。ソーグ35)
*コカトリスA、特殊能力/毒の吐息(アンドレア/残像消滅)
*コカトリスB、特殊能力/毒の吐息(ヤスヒロン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*コカトリスC、特殊能力/毒の吐息(ケン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「くっ……」
ヤスヒロンは兜の隙間から思い切り吸い込んだ毒にやられ、目眩と吐き気で頭を兜の外から殴られ続けているように思えた。
「新人たちを前に出すな。まともに喰らえばひとたまりもないぞ」
ソーグは一足遅れて戦線に到達し、大剣を構えて巨体の怪物の前に陣取った。
「この壁の後ろにいるのヨ!」
*シャオリン、炎のガントレットを使用。《炎の壁》発動! 出現した炎の壁によりコカトリスとケンたちの間に距離ができた。
*ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《炎の嵐》発動! コカトリスたちに20魔法ダメージ!(コカトリスA死亡)
*アンドレア《いだてん》詠唱。2回行動。
*ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
2ラウンド:PC【390】 VS 敵【238】 /敵側に152ダメージ!(カトプレパスA42、B42、コカトリスA0、B22、C22)
2体になったコカトリスが女性たちの檻に向かって、甲高い奇声をあげて突進する。
「まずい!」
ヤスヒロンとシャオリンが後を追う。
すると不意に檻の扉がキイと音を立て、内側からゆっくりと開いた。怪訝そうに見守る中で、女達がするすると這い出てくる。
女性の顔と胸に、蛇の下半身。半人半蛇の異形の姿が、鋭い爪を振り上げて二人に襲いかかってきた。
*増援:ラミアMR80*3
3ラウンド:PC【325】 VS 敵【414】 /PC側に89ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン46、ソーグ27、シャオリン27、ケン9、ガーランド5、ジェニファー5)
*コカトリスB、特殊能力/毒の吐息(アンドレア/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*コカトリスC、特殊能力/毒の吐息(シャオリン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「ケン、大丈夫か。無理はするな」
「副長、すいません……」
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、アタシたちの敵を打ち倒す焔よ来てヨ……《炎の嵐》!」
*ヤスヒロン、回復の指輪を使用。ケン10回復。
*シャオリン《炎の嵐》詠唱。ラミア、コカトリスに20魔法ダメージ!
*アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。コカトリスBに20魔法ダメージ!(コカトリスB死亡)
*ソーグ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
4ラウンド:PC【295】 VS 敵【319】 /PC側に24ダメージ!(アンドレア77、ヤスヒロン46、ソーグ37、シャオリン24、ケン16、ガーランド5、ジェニファー5)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(アンドレア/防御無視10ダメージ。アンドレア67)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ソーグ/防御無視10ダメージ。ソーグ27)
全員が満身創痍となって戦い続けていた。身体を毒に侵され、足元がふらつく。相手も無傷ではないが状況はやや不利なままであった。
そこへヤスヒロンが甲高い音で口笛を吹き鳴らした。すぐさま傍らに小さなコウモリの羽が生えた1匹の小鬼が躍り出る。ヤスヒロンは無言でラミアたちを指差すと、小さく「蹴散らせ」と指示を出した。
*ヤスヒロン《小鬼の口笛》詠唱。MR50の翼あるインプを召喚。
*シャオリン《大まぬけ》の呪文石を使用。ラミアAを3ターンの間、混乱させ行動不可
5ラウンド:PC【271】 VS 敵【245】 /敵側に26ダメージ!(カトプレパスA37、B37、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA56(混乱)、B56、C56)
6ラウンド:PC【264】 VS 敵【218】 /敵側に46ダメージ!(カトプレパスA28、B28、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA46(混乱)、B47、C47)
7ラウンド:PC【271】 VS 敵【214】 /敵側に57ダメージ!(カトプレパスA16、B16、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA35(混乱)、B36、C36)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(アンドレア/防御無視10ダメージ。アンドレア51)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ヤスヒロン/防御無視10ダメージ。ヤスヒロン27)
*ヤスヒロン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*シャオリン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
「おいジェニファー、生きてるか」
小振りのナイフを構えたガーランドが背中越しに赤毛の女戦士に声をかけた。
「うるさいぞ。お前こそ無駄口を叩いてる余裕があるようには見えんがな」
「ま、それだけ喋れりゃ上等だ」
二人は目配せをするとまた眼前の敵に飛びかかった。
8ラウンド:PC【265】 VS 敵【234】 /敵側に31ダメージ!(カトプレパスA10、B10、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA29、B29、C30)
9ラウンド:PC【258】 VS 敵【215】 /敵側に43ダメージ!(カトプレパスA2、B2、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA20、B20、C21)
10ラウンド:PC【255】 VS 敵【193】 /敵側に62ダメージ!(カトプレパスA0、B0、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA7、B8、C8)
11ラウンド:PC【239】 VS 敵【106】 /敵側に133ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:アンドレアMR59/80防5、ヤスヒロンMR37/55防10、ソーグMR27/55防5、シャオリンMR22/45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR13/30、ガーランドMR5/20、ジェニファーMR5/20、インプMR50(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
激しい戦いのあと、ぜいぜいと肩で息をする声だけが響いていた。
ふと目をやると、先程まで戦っていたはずの魔獣たちの死骸が消え失せていた。それどころか一行の身体に飛び散った返り血すらもいつの間にか見えなくなっている。負傷と疲労だけが全身に重くのしかかっていた。
「魔獣と呼び、幻獣と呼ぶ……か。参の騎士め……」
アンドレアは小さく呟いた。
一行は休息を取った後に部屋を調べ、幾ばくかの財宝と北の壁に仕掛けを発見した。
棚をスライドさせると通路へ繋がる出口が開く。通路の真正面には数刻前に後にした【#3】のプレートが埋め込まれていた。
「やれやれ、一周回って、ここか……」
ヤスヒロンは傷だらけの重い身体をひきずって未探索の通路を東へ歩き出した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【万太郎隊・隊列】
前衛:万太郎、へーざぶろー、女盗賊クリスティ
中衛:魔術師カンダック
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
扉(#7)→北6→西1→扉
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「扉だ」
「まいどおおきに」
ヴェルサリウスの鷹揚な指示に、クリスティがニヤニヤ笑いを浮かべながら従った。
手早く周辺を探ったあと、ドアノブを調べようと手を伸ばす。
「わっ、な、なんや」
叫び声に一行が慌てて駆け寄ると、ドアノブが人の手の形に変化し、クリスティの右手を掴んで強く握りしめていた。
クリスティは身悶えして振りほどこうと試みた。しかし異様なほど強い力に抵抗され、手はまったく離れようとしない。
「クハハハハハハ」
見ると、扉の中央に下卑た表情の悪魔の顔が浮かび、厭らしい声で笑いを上げた。
クリスティは顔を真赤にしてますます力を入れて身体をよじる。万太郎とへーざぶろーが両横から手を貸そうと近づく。
すると不意に、扉が内側に開き、一行はたまらず中に転げ込んだ。
残りの面々も慌てて後を追って部屋に踏み込むと、扉は音を立てて勢いよく閉じた。
薄暗く狭い部屋だった。一行はカビ臭い空気を感じながら、慎重に辺りに視線を這わせた。と、そこに甲高い声が響き渡った。
「クカカカカ。どうだ、参の騎士さま自慢の迷宮は。楽しんでるか?」
一陣の風とともに塵芥が吹き付け、一行の身体を舐めるようにまとわりついた。やがて塵は眼前で、尖った耳に長い尻尾を持つ妖魔の姿に像を結んだ。
「間抜けどもが、また雁首揃えてやってきやがって」
塵悪魔がヒュウと口笛を吹き鳴らすと、壁の奥で重い音を立てて歯車が軋みだした。
「ぺしゃんこだ! ギャハハ」
上を見ると天井がゆっくりと降りてきていた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #12:
・東西3ブロック*南北2ブロック
・扉(西・南)
・吊り天井作動
・扉(西)
調査(クリスティ)→罠発見!(強酸)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
飛び出す→クリスティ、ヴェルサリウス、ハンタードール
・扉(南)
調査(万太郎)→失敗
罠発動!(毒ガス)→万太郎、へーざぶろー(5毒ダメージ)
鍵開け(へーざぶろー)→鍵開け失敗
蹴破る(へーざぶろー)→成功
飛び出す→へーざぶろー、万太郎、カンダック、バードドール
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
すんでのところで、部屋から飛び出した万太郎とへーざぶろーの後ろで、地響きを立てて天井が床に激突した。後に滑り込んだ魔術師カンダックも冷や汗を拭いながら立ち上がった。
「アイツらは大丈夫かね」
向こうの扉から脱出したヴェルサリウスたちを気づかって、へーざぶろーが小さく呟いた。
「急ごう。早く合流しないと」
万太郎が目の前で折れ曲がっている通路を指差した。
西に曲がった通路はすぐ先でまた北に曲がっていた。
《あるじ、なにか来るようです》
万太郎の背後に近づいたバードドールが耳打ちする。確かに角の向こうから、物音が聞こえる。
万太郎はへーざぶろーと小さく頷き合うと、武器を構えて一気に飛び出した。
「まったまった、ウチやウチ!」
両手を掲げて叫び声を上げたのは、女盗賊クリスティであった。
「おどかすな。怪物かと思ったぜ」
へーざぶろーがトゲ棍棒をおろして悪態をつく。
「なんだ、すぐに繋がっていたのかね」
ヴェルサリウスとカンダックが視線をかわす。そのまま真横にちらりと目を移した。
「はいはい、扉やろ。わかってるがな。仕事が多いで、もう」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(クリスティ)→罠発見!(メイジブラスター)→罠解除(クリスティ)→解除失敗!
ヴェルサリウス27世、古代帝国の宝珠を使用。《ないことに》発動。→罠無効化。
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「何だここは……」
「確か、こんな部屋が他にもあったな」
中くらいの広さの部屋には以前【#13】の部屋で見かけたような、猛獣用の檻がいくつも設置されていた。殆どの檻は開け放たれていたが、いくつか布がかけられたものも奥に見えた。
「ドクトル・クリストフォルスさまの研究室へようこそ。クカカカカ」
小馬鹿にしたような調子で塵悪魔の声が響き渡った。
一行は油断なく武器を構えて周囲の様子を探る。塵悪魔の姿はどうやら奥の檻の近くに漂っているようだった。
「さぁさぁ世紀の見世物のはじまりだ。いでよ、魔神テュポーンと半人半蛇エキドナの娘。闇に生まれし異形の獣。クリストフォルスさまの長年の研究成果、とくと味わいな!」
大げさな身振りで布を取り払われた大型の檻から、何者かがのそりと這い出てきた。
獅子と山羊と毒蛇の頭を持つ巨大な魔獣。
「あれは……かつて古代帝国ティグリアで神聖視された季節を象徴する聖獣か……?」
魔術師カンダックが冷ややかな口調で口にした。
「古い書物によれば獅子が春、山羊が夏、蛇が冬を表し、古来より季節の到来を祝い人々が祈りを捧げたらしいが……。あのような忌まわしい姿に術を施すとはね。参の騎士とやら、神をも恐れぬ所業だな……」
「能書きはいい、弱点はないのか、弱点は」
「さて、ね」
へーざぶろーの反論を涼しい調子でいなすと、カンダックは魔法語の詠唱をはじめた。
「やるぞ、気を抜くな」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:へーざぶろーMR55/60防5、無敵の万太郎MR30/35防5、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、女盗賊クリスティMR40、魔術師カンダックMR35、バードドールMR30、ハンタードールMR35
敵:キマイラ(獅子頭)MR120(山羊頭)MR120(蛇頭)MR120
「古き盟約に従い、我汝の名を呼ぶ者なり。異界の門ここに開かれし。汝、疾く来たれ!《ギーヴル》!」
*万太郎、黒豹の彫像を使用。《ギーヴル》MR40ブラックハウンド召喚。
*魔術師カンダック《耐えよ》詠唱。万太郎の防御*2。
*先制射撃:ハンタードール【36】/獅子頭に36ダメージ!(獅子頭84)
1ラウンド:PC【277】 VS 敵【305】 /PC側に28ダメージ!(へーざぶろー55、万太郎30、ヴェルサリウス30、クリスティ37、カンダック32、バードドール27、ハンタードール32、ギーヴル37)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側全員に防御無視10ダメージ(へーざぶろー45、万太郎20、ヴェルサリウス20、クリスティ27、カンダック22、バードドール17、ハンタードール22、ギーヴル27)
「ぐわっ」
まともに毒液を浴びたへーざぶろーがたまらず膝をつく。
「下がりたまえ。炎で応戦する」
魔術師カンダックが魔法語を唱えながら杖を振りかざした。
*魔術師カンダック《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
*へーざぶろー、女盗賊クリスティ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
2ラウンド:PC【354】 VS 敵【273】 /敵側に81ダメージ!(獅子頭42、山羊頭73、蛇頭73)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛(へーざぶろー、万太郎、ギーヴル)に10物理ダメージ。(へーざぶろー40、万太郎20、ギーヴル17)
3ラウンド:PC【232】 VS 敵【232】 /両者拮抗
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*獅子頭 特殊能力/噛みつき。へーざぶろーに15物理ダメージ。(へーざぶろー30)
「長期戦になったらこっちが不利か……」
万太郎は恐るべき速さで傷を癒やす魔獣の姿を見つけながら、額の汗を拭った。
「カンダック師、後のことは考えなくて構いません。出来うる限りの魔術の援護を!」
振り返る余裕はなかったが、背後からの詠唱の声がそれに答えた。
*魔術師カンダック《いだてん》詠唱。万太郎、2回行動。
4ラウンド:PC【260】 VS 敵【233】 /敵側に27ダメージ!(獅子頭43、山羊頭74、蛇頭74)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側全員に防御無視10ダメージ
*ヴェルサリウス、?たて使用。毒のブレスを反射。
(へーざぶろー20、万太郎10、ヴェルサリウス20(ダメージ無効)、クリスティ17、カンダック12、バードドール7、ハンタードール12、ギーヴル7)
「ほう……こんなものまで跳ね返せるとはな」
ヴェルサリウスはたまらず突き出した紋章の盾が思わぬ効果を上げたことに一人悦に入った笑みを浮かべた。
その一瞬の隙をついて、へーざぶろーが一歩下がって魔法語を詠唱する。
*へーざぶろー《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*魔術師カンダック《凶眼》詠唱。万太郎、攻撃力*3
5ラウンド:PC【265】 VS 敵【219】 /敵側に46ダメージ!(獅子頭12、山羊頭44、蛇頭44)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛(へーざぶろー、万太郎、ギーヴル)に10物理ダメージ。(へーざぶろー15、万太郎10、ギーヴル0→消滅)
山羊頭の突進を受け黒豹は角で串刺しにされた。魔獣は歓喜の叫びをあげる。黒豹は苦しげに吠えるとそのまま溶け去るように虚空に姿を消した。万太郎の手の中で彫像が粉々に砕け散る。
「だが、無駄ではない」
動きの止まった山羊頭に、魔術師カンダックは最大級の魔力の塊をぶつけた。
*魔術師カンダック《L3これでもくらえ!》詠唱。山羊頭に60魔法ダメージ!(山羊頭0)
*へーざぶろー《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。獅子頭、蛇頭に6魔法ダメージ!(獅子頭11、蛇頭43)
6ラウンド:PC【173】 VS 敵【117】 /敵側に56ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:へーざぶろーMR15/60防5、無敵の万太郎MR10/35防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、女盗賊クリスティMR17/40、魔術師カンダックMR12/35、バードドールMR7/30、ハンタードールMR12/35
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
激戦が終わり、部屋はしんと静まり返っていた。いつの間にか塵悪魔も姿を消していた。
強靭な肉体を持つ魔獣キマイラも、床に倒れ伏し血溜まりに沈んでいた。この階層にしては珍しくその死骸は消える事はなかった。
一行は身体を休める暇もなく、武器を支えに立ち上がった。
部屋の隅に宝箱が見えたからである。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #4:
・東西5ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東)
・猛獣用の檻、大型の檻、机、椅子、棚
・宝箱
調査(クリスティ)→罠発見!(警報)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
金貨88枚、銀貨1200枚、銅貨800枚(合計金貨216枚相当)を発見。
・扉(北)
調査(クリスティ)→罠発見!(ガス爆弾)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵はかかっていないが歪んで開かない。
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー&万太郎)→成功
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
部屋を出てすぐ通路は分岐していた。
「また左右か……」
「構造的に見て、右はおそらく【#12】の入口に繋がっているだろう」
万太郎の問いに、ヴェルサリウスが冷静な調子で答えた。へーざぶろーがいち早く左手に足を向ける。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(北)→西5→仕掛け!(可動壁)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
通路の角を曲がった途端、猛烈な勢いで可動壁が天井から滑り降り、背後の通路を塞いだ。
「やれやれ、後戻りもさせてくれないってわけか」
へーざぶろーは疲れの見え始めた表情で呟いた。目の前には、長い真っ直ぐな通路が続いている。
ヤスヒロンたちはうまくやっているだろうか。こちらより楽な探索になってくれていれば良いが。
へーざぶろーはそんな物思いにふけりながら歩き続けていた。と、不意に目眩いがし、直線を見つめていたはずの視界が歪んだ。
「あ、アカン! 足元っ」
クリスティの鋭い声が耳に届いたときには、ちょうど右足が細いワイヤーを引っ掛けた瞬間だった。嫌な感触が足に伝わり、左右の壁から勢いよくガスが噴出する。
「わ、悪ぃ」
へーざぶろーはバツの悪い顔で天を仰いだ。
閃光。長い通路が業火に包まれる。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
南5→罠発動!(ガス→着火)→全員(5炎ダメージ)
南3→東1→扉
・扉
調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(電撃)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除失敗!
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「ちっ、またこのタイプか。堪忍やで」
クリスティが悔しそうな顔で引き下がる。万太郎は傍らの魔術師に問いかけた。
「カンダック師、お願いできますか」
「ま、たまには役に立たんとね」
カンダックは魔法の杖を高く掲げ、矢継ぎ早に二つの魔法を唱えた。
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・扉
《ないことに》(魔術師カンダック)→罠無効化!
《開け》(魔術師カンダック)→鍵開け成功!
Room #5:
・東西2ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・金銀財宝(金貨1000枚相当)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【#5】と記された部屋に踏み込んだ一行は、狭い部屋にうず高く積まれている金銀財宝を発見し目の色を変えた。
「はっはー、こりゃたまらんな!」
「やったでぇ、お宝や!」
へーざぶろーとクリスティが嬉しそうに背負い袋を下ろして、貨幣や宝石を詰め込む。
万太郎は自分も加わろうとしゃがみこんだが、ふとヴェルサリウスとカンダックが顔をしかめているのに気がついて手を止めた。
「奇妙だと思わんか、ヴェルサリウス君」
「ですな」
その言葉にぴんときた万太郎が懐から掴みだした呪文石を握りしめると、まばゆい光がその手から放たれた。狭い部屋を光がさっと舐め回す。
「な、なんじゃこりゃあ」
へーざぶろーが手の中の腐った鼠の死骸を慌てて投げ捨てた。背負い袋に詰め込んだはずの財宝は汚物の塊と化していた。
ヴェルサリウスは小さくため息をついた。やれやれ。参の騎士、一筋縄ではいかん相手だ。
その時、低く重い音ともに部屋と床が地響を立てて揺れた。危険を覚えるほど酷い揺れではなく、しばらくすると収まった。しかしその時には一行は平衡感覚が狂ったようで、正面がどちらかよくわからなくなっていた。
この部屋はもともと四方に扉があったのだが、果たして入ってきた扉が本当に背中側で正しいのか確証が持てなくなっていた。
一行は不安げな表情で顔を見合わせるが、誰にも正解はわからず、やむなく正面の扉を開けることで合意した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(#3)→東4→北2→西3→扉(#4)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「待て。【#4】ということは……これは先程の部屋だ」
ヴェルサリウスが扉を調べようとしたクリスティを制して口にした。魔獣キマイラと死闘を繰り広げた部屋の南の扉だという事か。
「あの部屋に行っても他に道はない。戻るぞ」
一行の誰もが疲労困憊しており、身体を引きずるように踵を返し、また通路を進む。
このまま探索を続けることは困難に思えた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(#4)→東3→南2→西4→扉(#5)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
また【#5】の部屋に戻った。一歩足を踏み込むと、先程と同じように部屋と床が緩やかに揺れる。今度は一行も気がついた。床が回転しているのだ。これではその都度、どこに向けられているかわかったものではない。
「考えるだけ無駄だ。出たとこ勝負で行こうぜ」
へーざぶろーがやけくその様子でぶっきらぼうに呟いた。
やがて揺れが収まり、再度正面の扉を開けるが、果たしてそこには見覚えのない直線の通路が続いていた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(#3)→東3→南2→T字路
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
左右のT字路に突き当たった。左の先には【#8】と刻まれた金属プレートが埋め込まれている。
と、目の前でその扉が開き、中から集団が現れた。
「ま、万太郎隊長!」
こちらと同様、満身創痍となったその集団は、ヤスヒロン隊であった。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
→予期せぬ合流を果たした一行は、お互いの負傷度合いを判断し、帰還を決める。
情報を交換した結果、第四階層の地図上で殆どの箇所を埋められている事がわかる。
残る未探索箇所は【#7】……あの広大な荒野の風景が広がる部屋のみであった。
☆戦果
万太郎 →黒豹の彫像を失った。《そこにあり》の呪文石を使用した。
ヴェルサリウス
へーざぶろー →奇跡的な回復薬を購入し、ヤスヒロンに渡した。
ヤスヒロン →へーざぶろーから奇跡的な回復薬を貰った。奇跡的な回復薬を使用した。
ソーグ →奇跡的な回復薬を使用した。
アンドレア
シャオリン →《大まぬけ》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
ケン
ガーランド
ジェニファー
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP4.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
【#3】肖像画の間
【#2】魔獣たちの幻影
【#12】吊り天井の小部屋
【#4】クリストフォルスの研究室
【#5】回転床の小部屋
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☆ランキング
1位:
エミリア/MR30防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨105枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬、竜の牙、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《炎の嵐》)
メックリンガー老/MR30防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨90枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《L2これでもくらえ!》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》(一通りの魔法を習得しているが、気が向いたときにしか発動しない)、呪文:《ないことに》)
無敵の万太郎/MR35防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨100枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*3、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))
雇い人(魔術師カンダックL3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
+金貨80枚
→(所持品:金貨105枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、?たて=紋章の盾(魔法を跳ね返す/1事件に1回使用可能)、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《小鬼の口笛》の呪文石、幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))
・雇い人(女盗賊クリスティL2)MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
へーざぶろー/MR60防5+
+金貨80枚
→(所持品:金貨90枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】&【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)
6位:
クリフ/MR55防5魔防5++
+金貨70枚
→(所持品:金貨105枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、竜の牙、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》《ダルゴンの暗き眼差し》)
デュラル・アフサラール/MR40防5+
+金貨70枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《ダルゴンの暗き眼差し》)
8位:
"片耳の"マロウズ/MR45防5魔防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨145枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、クリス・アカラベス(MR+10/魔法防御+10)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)
偵察兵のニンツ/MR40防5
+金貨60枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、神像を模した人形(MR40守護獣召喚/1事件に1回使用可能)、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
カーモネーギー/MR35防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨135枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、《死の刃》の呪文石、神の如き回復薬、星のメダリオン(流星招来・敵単体に魔法ダメージ30/1事件に1回使用可能)、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《わたしを守って、あなたを守って》)
ヘルト/MR55防5
+金貨60枚
→(所持品:金貨100枚。高品質な武器+2【マクアウィトル】&七星剣(MR+20)、(予備)高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】、高品質な武器【カッツバルゲル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《厄払い》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
ポル・ポタリア/MR30防5魔防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、魔除けのメダリオン(魔法防御+10)、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*2、神の如き回復薬、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)
・即席のボーラ複数:金貨5
・なまくらな武器「ドラゴンツレイヤー」&「ドラゴンスゲイヤー」:金貨5
13位:
バルベル/MR20
+金貨50枚
(所持品:金貨50枚)
アンドレア/MR80防5+++
+金貨50枚
→(所持品:金貨70枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、写本(宝飾および工芸品について)、《ダルゴンの暗き眼差し》の巻物(1回限り使用可能)、油の瓶、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》《ダルゴンの暗き残像》)
ヤスヒロン/MR55防10+
+金貨50枚
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、回復の指輪(ダメージ10点回復/1事件に1回使用可能)、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、ボンバの実、呪文:《小鬼の口笛》)
ソーグ/MR55防5++
+金貨50枚
→(所持品:金貨50枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石、棒手裏剣(狙撃)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)
シャオリン/MR45防5魔防5
+金貨50枚
→(所持品:金貨215枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)
18位:
スパイデイ/MR40防5+
+金貨30枚
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、《凶眼》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》《ダルゴンの暗き雷鳴》)
ナカダンジョウ・ケン/MR30
+金貨30枚
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器【鋼の先鋭トンファー・抜塞(バッサイ)】、奇跡的な回復薬)
ガーランド/MR20
+金貨30枚
(所持品:金貨30枚)
ジェニファー/MR20
+金貨30枚
(所持品:金貨30枚)
■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)
サマ/MR20防5
+選択した財宝(《魔神の剣》の呪文石*2 5ターンの間、ダメージ3倍/1回限り)
→(所持品:金貨40枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)
ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)
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☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。
<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。
・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
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【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
B:
諸君、竜塚での働き、見事であった。
既に聞き及んでいるだろうが、屍者の帝国の本拠地が割り出せた。
これが屍人使いどもとの最後の戦になろう。
ギルサリオン隊長もシャンキナルの都へ伝令を出したようだが、西方エルフの増援が間に合うかはわからん。
最悪は我々だけの手で片を付ける必要がある。
それとこの戦を最後に、我がレックス砦の部隊はカザン市に帰還することが決まった。
活躍目覚ましい者については、必ずやレロトラー陛下に報告する事を約束しよう。
諸君の奮闘に期待する!
脅威予測)大
報酬)大
C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索もいよいよ最後の部屋を残すのみである。
無敵の万太郎隊の報告にもある通り、荒野の幻影の先に何があるのかは不明である。
細心の注意を払い、探索に望むように。
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP4.png
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】
https://www1.x-feeder.info/FTGAME/
出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】
https://jp.surveymonkey.com/r/TQMDL32
参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
*投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。
【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。
■今回の締切:12/6(日)24時まで
*ep.15配信予定:1月中旬〜下旬
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
■今日の新聞に対するご感想はコチラ!
ぜひ、お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m
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【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。
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発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房)
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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.14
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回は総勢21名のご参加を頂いております。
いよいよ次回ep.15は最終回となります。
ただ、そのあとに後日談のようなエピローグ回を作ろうと思っています。
最終回を経て、それぞれのキャラクターがその後どうしたいかをお送り頂いて、簡単にまとめます。
第二部についてもご質問頂いておりますが、今はまだ具体的には考えておりません。
新しい人も参加しやすいように、キャラを仕切り直して、古代帝国の塔の探索を複数パーティで行うようなゲームシステムにできないかなぁと構想だけはしております。
それでは引続き、どうぞよろしくお願いいたします。
さて本文ですが、毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/
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事件の結末
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■事件A:1名出撃
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
冬が来ようとしていた。
レックス砦の戦士たちは例年になく早く、そして異常なまでに厳しい冷え込みに悩まされる日々が続いていた。カザン帝国の領土としては最南端にあたるこの地にあってもかくの如き厳しさである。〈大断崖〉を越えたタリーマークやフロストゲートなどの北部地域では、そして首都カザン市ではいったいどうなっているのか……。
〈死の女神〉レロトラー陛下の身に何かが起こったのかもしれない。そのような噂を口にする者もいた。砦のそこかしこでは、ひそひそと噂話が囁かれていた。
事態を重くみたガガック兵長は当面の間、レックス砦を閉鎖し、一軍を率いてカザン市へ帰投する方針を検討していた。少なくともあとひと月程の間には決断せねばなるまい。
来月にはサトゥルナリア……カザン謝肉祭と呼ばれる時期が近づいていた。
砦の訓練場では戦士たちが汗を流していた。武装の手入れをする者や木人形相手に打ち掛かる者、二人一組で模擬戦に勤しむ者、それぞれの様子を見守りながら、ガガック兵長は気難しい表情で腕を組み、場内に佇んでいた。
「兵長。稽古をつけて頂きたい」
背後からかけられた聞き覚えのある声に、ガガックはゆっくりと振り向いた。
「ほう。お前もか」
大剣を背にした盗賊、ソーグの姿がそこにあった。
「どうした、思いつめた顔をして」
浮かない表情のソーグにガガックが問いかけた。
「……魔法ってのは便利なもんだ。もちろん俺も使わせてもらってる。……けどな。人の頭ン中まで入ってこようという厚かましいのは、我慢がならんのさ」
「なにかあったようだな」
「ああ、力がほしい。今よりもっとだ」
唇を噛んで拳に力を入れるソーグに、ガガックは珍しく温和な顔で語りかけた。
「稽古はつけてやるさ。だがな、そんな拘りは生きるためにはいらんのだぞ」
「どういう事だ」
「お前はここでは切れ者を気取っているのかもしれんが、俺に言わせればボンバの実の背比べにすぎんよ。力だけに拘っていると足元が見えずに命を落とすぞ」
「言っていることはわかる……つもりだ」
「お前ら人間はな、貧弱なんだ。俺のようなウルクや、ましてやオーガーとは違う。それどころか力だけではドワーフやホブにだって敵わんだろう。研ぎ澄ませ。熱くなるな。感情を静めろ。氷のように冷静になれ」
「そのつもりだったんだがな」
ガガック兵長はフンと笑った。
「お前なんぞのは見かけだけだ。情で動いてばかり、だからそんなデカいだけの剣を使ったりしている。盗賊のくせにな」
「………その通りだ」
ソーグは大剣を背から下ろし、鞘の留め金を外した。
「これは友人が残していった物なんだ。初めは取り回しに不自由したよ。だが、もう慣れてしまった」
ソーグは剣を構え、遥か先に古代帝国の塔がそびえる方角を見つめた。
「さぁて、せめて死なんために稽古はつけてやる。さっさと支度をしろ。でなけりゃ、あいつらに先を越されちまうぞ」
「あいつら……?」
ガガックが指し示す先には、泥と汗にまみれたヤスヒロンとへーざぶろーの姿があった。何のつもりか、ヤスヒロンは目隠しをして、へーざぶろーの攻撃をかわし続けている。
ガガック兵長は訓練場に向けてがなり声をあげた。
「ヤスヒロン! さっきも言ったろ。空気の流れを詠み、敵を感じろ! 相手の攻撃を皮一枚で避け、交差するように踏み込んで力の限り叩き潰せ!!」
相手を務めるへーざぶろーは叩き潰されては叶わんとばかりに、両手の棍棒でヤスヒロンの強打を器用に払い除け続けた。
やがて息の上がったヤスヒロンが膝をつく。
「こんなので本当に幻術対策になるのかねぇ。見なけりゃいいってもんでもねぇだろ」
近寄ったへーざぶろーが呆れたように言葉をかけた。
「わからん。だが、少なくとも俺は……妹の姿を見てしまったら、それが幻だろうとも心奪われるだろう。だから……」
「へっ、まぁ心意気だけは買うよ」
へーざぶろーはそう口にしながら、懐から薬瓶を取り出してヤスヒロンに握らせた。
「こないだは助かったぜ。妹さん、見つかるといいな」
その傍らでは木人形を前にしたエミリアが、うろ覚えの魔法語をつっかえながら何度も詠唱していた。時折、突き出した両手から炎らしきものが吹き出すが、なかなか安定しないようだ。
「……げ、原祖たる太陽のしゃ、灼熱? ……を用いて、我が敵を打ち倒す……打ち倒す……なんだっけ。あ、ほむら。焔よ来たれ」
ガガック兵長は訓練所の戦士たちを暖かい目で眺めると、遠く北の空を見上げながら、小さく呟いた。
「寒い時代が来るのかもしれん……」
帝国首都カザン市。
汚らしい灰色の氷の層が街路を覆い、道行く人々は都市部とは思えぬほど上着を厚く着込み、まるで冬籠り支度をした熊のような格好で足早に通りを行き交っていた。カザン謝肉祭を翌月に控え、普段であれば色とりどりの飾り付けが街を彩っている時期である。
厳しい冬を送り、豊かな実りをもたらす季節を迎えるための7日間の祭り。祭りの期間は門は開放され、怪物や妖精の扮装をした人々が街路を練り歩く。一年で一番昼の短い日を境に、太陽の復活を願い、自然に潜んでいる神秘的なものたちとともに街を祝福するという、古来よりカザン市に伝わる伝統的な祭りであった。
しかし今のカザン市には、祭りの高揚感は微塵も感じられなかった。ルールフ大陸で最大とされる大市場でさえ、その活気を失っていた。
その大市場の場末にある1軒の酒場。閑散とした店内の奥に、目付きの鋭い男たちが入口を固める宴会用の広間が口を開いていた。中にはぎっしりと人が詰めかけ、普段であれば踊り子が芸を見せる舞台上に縁台が置かれ、一人の女性が声を高らかに演説を行っている。
「何度でも言いましょう。私たちは死の女神の下僕じゃない! 自由を持った種族です! なのになぜ私たちはこうも迫害を受けねばならないのでしょうか! 奴らに私たちの生きる権利を奪う資格がどこにあると言うのでしょうか!」
重ねられた強い言葉に、聴衆からも、そうだ、そうだと声が上がった。
彼女の胸元には〈偉大なる熊神の教団〉ことベアカルトの上級教団員の身分を表す聖印が飾られている。聖印は不思議な冷たい光を放ち、彼女の纏う白い法衣を照らしている。
「ただひたすら奪い続けるだけの奴らに、大いなる熊神の鉄槌を下す日が来たのです!」
大きな怒号が広間を支配した。皆、握りしめた手を振り上げて、大声で歓声をあげている。中には涙を流している者さえいた。
「私たちは力を行使する!」
演説を終え、段を降りる女性の背に歓声が投げかけられ続けた。広間は熱気溢れる空気に包まれていた。「熊に幸あれ」「子熊らに父なる熊神の加護を」と祝福の言葉が交わされる。
壁際から静かにそれを見つめていたフードを深く被った男が、不意に女性に駆け寄ろうと足を進めた。
しかしそれを傍らのもう一人の男が肩を掴んで静止した。男はそのまま力づくで彼をその場から離れさせ、足早に酒場を出ると街路の雑踏に紛れて気配を消す。
「何をやっていやがる」
盗賊イェスタフはフードの奥から厳しい口調で叱責する。
「気持ちはわかるが、慎重になれ」
「……エレイン、いったいなぜ……」
剣士スパイデイは俯いて足元だけを見つめながら、行方知れずだった妻の名前を小さく口にした。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
スパイデイ
→盗賊イェスタフの協力のもと、ようやく見つけた妻の消息はこのようなものでした。
あなたの目から見て、彼女は正気とは思えません。きっと洗脳されたか、なにかに操られているのでしょう。
イェスタフの調査でカザン市内の熊神教団本部の場所も判明しています。
本部へ潜入を試みる事もできますが、情報が少なく大きな危険が伴います。
なおイェスタフは別命を受け熊神教団の調査を行っており、希望すれば引続き任務に影響のない範囲で協力はしてくれます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件B:10名出撃
西方エルフの多大な犠牲を払い、聖遺物《鏡》《玉》《杖》が揃った。
折しも〈竜塚〉の術士アルヴェルディアより、竜の鳴動が激しくなっているとの報告が入っている。
これ以上は如何に西方エルフ最高峰の術士隊カルドゥニアといえども、押さえ切れそうにない。
急ぎ向かわねばなるまい。
なおギルサリオン隊長は意識不明の重体との事。指揮は君たちに任される。
脅威予測)大
報酬)中
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
(……嫌な空気だ)
戦士ヘルトはいつものように寡黙な様子を保ちつつ、禍々しい雰囲気を纏う丘を見上げていた。
「状況を教えてくれ」
エルフの青年マロウズは術士アルヴェルディアに問いかけた。
疲れ切った顔の老エルフは、ユランタウ修道院の周囲を見回しながら、砦の一団がここを離れてからの事を掻い摘んで説明した。
術士隊はあれからずっと竜塚を包囲しつつ浄化の儀式を続けているが、竜の胎動は日に日に激しさを増している。昼夜を問わず、交代で儀式にあたっているが、さすがのカルドゥニアの中にも疲労で倒れるものが出始めている。もはやこれ以上は抑えきれそうにないところまできていた。
「聖遺物は揃いましたか」
「ああ」
盗賊ニンツが背負い袋から《鏡》《玉》《杖》の三種を取り出した。アルヴェルディアはほうと感嘆の吐息をつくと、伸ばしかけた手を途中で止めてうやうやしく頭を垂れた。
「見事です。……では、再封印の儀式に移りましょう。支度は整っております」
竜塚を四方から囲むように術士隊カルドゥニアは陣を張り、それぞれ祭壇を設け、交代で祈りを捧げていた。
アルヴェルディアはその祭壇を指しながら、儀式の説明を続けた。聖遺物を抱えたニンツの後ろから、カーモネーギーとヘルトが深刻な表情で歩を続けていた。
「エルダーリーフ氏族のマロウズどのであれば、祓の言霊はご存知のはず」
「……ああ」
そう答えたものの、マロウズも不安を隠せない様子である。
「《杖》を持ち、主座について頂きたい。詠唱はカルドゥニアに同調させます」
ニンツが頷き、《杖》をマロウズに手渡した。
「あと2つの聖遺物の力も借りねばなりませぬ」
「アンタもどっちか受け持ってくれるんだろ」
ニンツが《鏡》と《玉》を持ち直しながらアルヴェルディアに尋ねた。
「いいえ、聖遺物を手にする資格があるのは試練に打ち勝ったものだけ。私ではお役には立ちませぬよ」
ニンツはふうとため息をついた。
「隊長がいりゃあな」
結局、《鏡》はニンツ、《玉》はカーモネーギーが引き受ける事となった。ヘルトは「俺はこの剣でお前らを守るのが役目だ」と言って引かなかった。
準備はできた。しかし万端とは言い難い。全員が経験した事も無い大掛かりな儀式である。
「いくらヘルトでも、1人じゃあ……」
カーモネーギーが不安そうな言葉を口にした。
「誰が1人じゃと?」
不意に背後から快活そうな声がかけられた。
全員が振り返ると、そこにはメックリンガー老を筆頭にレックス砦の面々が立ち並んでいた。
「昔から竜と戦うには槍と相場が決まっておってな……ここはワシの出番じゃろ」
老兵は自慢の槍を振り回し大見得を切った。その背中には、先日ダルゴンの大図書館で譲り受けてきた特別製の魔法の杖が背負われている。
ポル・ポタリアがニコニコしながらその杖に話しかけていた。
「ねえ、ダーヴィドくんはドラゴンを見たことがあるのかなぁ? 『ドラゴン退治の英雄』って二つ名は魅力的だよねぇ。そして英雄には美姫が付き物! こりゃ、エルフちゃんたちがほっとかないね。こんな事も有ろうかと、ボクぁ竜退治の武器も用意してきたんだよ」
そう言いながら、なまくらな二振りの剣を出鱈目に振り回した。
「こっちが「ドラゴンツレイヤー」で、こっちは「ドラゴンスゲイヤー」さ! どうだい、こりゃもう、楽勝、楽勝!」
その様子を冷たい視線で眺めつつ、赤毛の少女エミリアが不機嫌そうに髪をいじりながら、周囲を警戒していた。傍らではデュラルが弓の調子を確かめており、ドワーフの戦士クリフも無言で荷物を下ろし、戦いの準備を始めている。
そして一行の最後尾に、老魔術師のような風貌をした見慣れぬ初老の男が付き従っていた。見事な禿頭に黒くて長い顎髭を蓄えたバルベルという名の戦士は、ガガック兵長が決戦前に本国に呼びかけ集まった者の1人であった。
「はるか彼方の地、剣竜亭から参りました。皆様、以後、お見知りおきを」
心強い援軍を得て、大いに士気の上がった一行は、各祭壇に別れて配置についた。
正面の祭壇には《杖》を持つマロウズ、護衛にエミリア。
右翼の祭壇には《鏡》を持つニンツ、護衛にクリフ。
左翼の祭壇には《玉》を持つカーモネーギー、護衛にメックリンガー。
背後の祭壇には術士アルヴェルディアと、遊軍としてヘルトを先頭にデュラル、ポル、バルベルが控えていた。
術士隊カルドゥニアは4つの祭壇それぞれに別れ、詠唱を続けている。
「よし、はじめよう」
マロウズは呟くと、太古の竜に捧げる言霊を詠唱しはじめた。背後でカルドゥニアが声を合わせて追いかける。
その場の全ての者のクレムが、マロウズの言霊に集中していた。
………………
次元の狭間に坐し坐して
天と地に御働きを現し給う
竜王よ
………………
マロウズは詠唱の途中で、杖を何度か左右に振る。杖には古代エルフ語の文字が刻まれていた。
その文字《ナハシュ》とは古代エルフ語で「蛇」「魔術を使う」「輝くもの」という3つの意味を持つ言葉。
古のエルフ王ベリエンベールは、黒竜との長い戦いの終わりにこの杖を手にし、力を失い逃げ惑う黒竜を封じ込めたとされる。
………………
大宇宙根元の
御祖の御使いにして
一切を産み一切を育て
萬物を御支配あらせ給う
竜王よ
………………
長い時が過ぎた。太陽が中天を通り、西の空に沈もうとしていた。日暮れが近づき、祭壇に篝火が灯される。
詠唱を続けるマロウズの額に、玉のような汗が浮かんでいた。
不意に丘の上から風が吹き下ろしてきた。まるで魔獣の咆哮のように響きをあげて、風が祭壇の供物を吹き荒らす。
マロウズは右手の杖を強く振り払い、詠唱の声により一層の力を込めた。
………………
一二三四五六七八九十の
十種の御寶を
己が姿と変じ給いて
自在自由に天界地界人界を治め給う
竜王よ
………………
「困りますなぁ。こんな事をされては」
いつの間にか祭壇の前に片眼鏡をかけ、顎に薄い山羊鬚を蓄えた男が佇んでいた。
「ようやく悪夢が再来しようと言うのに、小賢しい真似を……しかもご丁寧に聖遺物まで揃えるとは頭が下がる」
屍人使いエレファバは口元に皮肉な笑みを絶やさぬまま、両手を広げて歩を進めた。
「ま、しかし、それもここまでにして頂く。所詮、限り有る生命しか持たぬ諸君らには、我らの邪魔だてなぞ出来ぬのだよ」
エレファバの言葉に併せ、彼の背後からぬらりと黒い影どもが姿を現した。屍人兵である。
「術士を殺せ」
エレファバが片手を振って指示を出すと、屍人兵たちが緩やかに前進する。
「くっ……」
マロウズの詠唱が一時中断する。そこへ鋭い口調でエミリアが口を挟んだ。
「駄目だ。お前は儀式を続けろ」
そして懐から呼子を取り出し、強く三度吹き鳴らした。すぐさま三方から同様の返答がなされた。
「ここはアタシらに任せな」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘A】
マロウズMR45防5魔防10(儀式中)
エミリアMR30防5 VS 屍人兵MR30*3
「……出し惜しみしてる場合じゃない、か」
*エミリア、異界獣の黒曜石*2使用。MR40ブラックハウンド*2召喚。
1ラウンド:PC【109】 VS 敵【95】 /敵側に14ダメージ!(屍人兵A25、B25、C26)
2ラウンド:PC【105】 VS 敵【81】 /敵側に24ダメージ!(屍人兵A17、B17、C18)
3ラウンド:PC【105】 VS 敵【83】 /敵側に22ダメージ!(屍人兵A10、B10、C10)
4ラウンド:PC【104】 VS 敵【49】 /敵側に55ダメージ!(屍人兵全滅)
→エミリア、戦闘Bへ加勢に
【戦闘B】
ニンツMR40防5(儀式中)
クリフMR55防5魔防5++ VS 屍人兵MR30*3
「ええい、数が多い!」
*クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
1ラウンド:PC【84】 VS 敵【87】 /PC側に3ダメージ!(クリフ55、スパルトイA30)
2ラウンド:PC【84】 VS 敵【93】 /PC側に9ダメージ!(クリフ51、スパルトイA30)
3ラウンド:PC【77】 VS 敵【76】 /敵側に1ダメージ!(屍人兵D29、E30、F30)
4ラウンド:PC【85】 VS 敵【91】 /PC側に6ダメージ!(クリフ50、スパルトイA30)
5ラウンド:PC【78】 VS 敵【79】 /PC側に1ダメージ!(クリフ50、スパルトイA30)
→エミリア合流。(エミリア30、ブラックハウンドA40、B40)
「待たせたな、ドワーフ」
6ラウンド:PC【177】 VS 敵【80】 /敵側に97ダメージ!(屍人兵全滅)
→クリフ、エミリア、戦闘Dへ加勢に
【戦闘C】
PC:ヘルトMR55防5、デュラル・アフサラールMR40防5+、ポル・ポタリアMR30防5魔防10、バルベルMR20
敵:骸骨兵MR30*3
「さっさと片付けて加勢に向かわねば」
1ラウンド:PC【134】 VS 敵【89】 /敵側に45ダメージ!(屍人兵J15、K15、L15)
2ラウンド:PC【138】 VS 敵【62】 /敵側に76ダメージ!(屍人兵全滅)
→ヘルトたち、戦闘Dへ加勢に
【戦闘D】
カーモネーギーMR35防10(儀式中)
メックリンガー老MR30防5 VS 屍人兵MR30*3
「こりゃダーヴィド! お前も仕事をせんか!」
*メックリンガー、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》を使用。《魔神の剣》発動! 5ターンの間、ダメージ3倍
1ラウンド:PC【79】 VS 敵【85】 /PC側に6ダメージ!(メックリンガー29)
2ラウンド:PC【77】 VS 敵【89】 /PC側に12ダメージ!(メックリンガー22)
3ラウンド:PC【66】 VS 敵【86】 /PC側に20ダメージ!(メックリンガー7)
→ヘルトたち合流。(ヘルト55、デュラル40、ポル30、バルベル20)
「も、もっと早く来んか!(……冷や汗かいたわい)」
4ラウンド:PC【185】 VS 敵【91】 /敵側に94ダメージ!(屍人兵全滅)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「形勢逆転だぜ」
「ちっ、俗人どもめが……」
屍人使いエレファバは焦げ茶のローブを翻し、丘の上に向かって叫んだ。
「エルファニ! 捧げよ!」
《翼》の魔術によって丘の上空に浮かぶ真紅のローブの姿が視界に入った。屍人使いエルファニである。
「はい、兄者」
魔女は恍惚とした表情を浮かべ、微笑みながら己の胸を短剣で串刺しにし、滴る血を大地に捧げた。
「ははは。悪夢の再来だ」
エレファバは心底楽しそうに笑みを浮かべた。
儀式の詠唱を掻き消すように竜の鳴き声が辺りに轟いた。丘からねっとりとした湿度をまとった、生臭い風が吹き下ろしはじめる。
「う……何だこの臭いは」
「腐ってやがるのか」
エレファバは顔をしかめると小さく舌打ちした。
「……儀式のせいか。虫けらの分際で足掻きおって」
そのまま左手でワンドを振るうと《翼》の魔力で上空へ飛び立つ。
「さぁ目覚めるがよい、ユランタウの黒竜よ。憎き西方エルフどもを根絶やしにする時間だ」
おぉぉぉぉん。低い唸り声が辺りの木々をビリビリと揺さぶった。
丘の上で巨大な影が身悶えし、大地から身体を起こそうとしていた。吐き気をもよおす臭気が辺り一帯に立ち込めている。
術士隊も完全に気圧された様子で、マロウズたちの詠唱の声は止まっていた。
「何をやっとるんじゃあ! しっかりせい。竜の相手は任せておかんかい」
メックリンガーがあげた叱咤の声に、我に返ったマロウズは言霊を唱えなおし始める。
ヘルトとデュラルがうなずくと、臨戦態勢のまま全員は丘の上に向かった。
「ヒュ〜。素晴らしい眺めだね……緊張でワキに汗をかいちゃうよ、もう」
足を震えさせながら、ポルが黒竜の巨体を見上げた。邪悪な竜がゆっくりとその首をもたげるところだった。
黒竜の咆哮に呼応するように、ヘドロと化した足元の大地の中から、泥混じりの骸骨どもが何体も起き上がりはじめた。
「古戦場だけあって、素材には事欠かぬからね」
上空のエレファバが含み笑いをしながら呟いた。骸骨は古代ベリベンエール王と共に戦った西方エルフ親衛隊のものらしかった。
「……何があっても食い止めねばな」
「ああ、マロウズたちに近づけさせるわけにはいかん」
「聞こえるか、マロウズ、ニンツ、カーモネーギー! ここは俺たちに任せろ。詠唱を続けるんだ。いいな!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:ヘルトMR55防5、クリフMR50/55防5魔防5、デュラル・アフサラールMR40防5、エミリアMR30防5、メックリンガー老MR7/30防5、ポル・ポタリアMR30防5魔防10、バルベルMR20、ブラックハウンドA40、B40、スパルトイ30
(マロウズ、ニンツ、カーモネーギー儀式中)
敵:ユランタウの黒竜MR1000(胎動)、西方エルフ骸骨兵MR45*10
「黒竜はまだ本調子じゃなさそうだな……そこがつけ入る隙か」
デュラルが間合いを計りながらつぶやいた。
巨大な竜は微睡むように緩やかに胎動を繰り返していたが、骸骨兵は不気味に一行ににじり寄ってきていた。
「まずはあの目障りなのを片付けるぞ」
*メックリンガー老、ボンバの実+奇跡的な回復薬を使用。20回復。
*エミリア、竜の牙使用。MR30スパルトイ召喚。
1ラウンド:PC【369】 VS 敵【382】 /PC側に13ダメージ!(ヘルト55、クリフ50、デュラル40、エミリア30、メックリンガー27、ポル30、バルベル20、ブラックハウンドA40、B40、スパルトイA30、B30)
「ぐうぅ……」
詠唱を続けるカーモネーギーは身体中の精気が搾り取られていくような感覚を味わい続けていた。今にも倒れ込みたくなるような疲労。
(兄貴は……大丈夫なのか?)
「あのデカブツに時間を与えるわけにはいかん」
「承知!」
ヘルトとデュラルは視線を交わし、印を結び魔法語を詠唱した。
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、我が敵を打ち倒す焔よ来たれ……」
「「《炎の嵐》!」」
*ヘルト、デュラル《炎の嵐》詠唱。骸骨兵全体に20魔法ダメージ!*2
2ラウンド:PC【365】 VS 敵【205】 /敵側に160ダメージ!(骸骨兵全滅)
竜が蠢いた。
「散開しろ! 正面が食い止めているうちに死角から仕掛けるんだ!」
「わかった」
「任せんかい」
気圧されまいと覇気を孕んだヘルトの指示に、エミリアとメックリンガーが素早く左右に別れた。クリフ、ポルがその後に続く。
「こんなモンじゃ、足止めにはならないかなっ……と」
ポルは即席のボーラを振り回し、黒竜の足元に次々と投げつけた。
「まぁ後悔したくないから、できることは何でもやっとかないとね」
正面は召喚獣たちとヘルト、デュラル、バルベルの3人が陣取る。
「バルベル、これを使え。少しは役に立つだろう」
両手に七星剣とマクアウィトルを構えたヘルトが、愛用していたシュヴァイツァー・サーベルを腰から外して差し出した。
「これは業物……感謝いたす」
*ユランタウの黒竜MR300/1000(鼓動)
3ラウンド:PC【371】 VS 敵【487】 /PC側に116ダメージ!(ヘルト49、クリフ44、デュラル34、エミリア24、メックリンガー21、ポル24、バルベル20、ブラックハウンドA30、B30、スパルトイA20、B20)
ニンツは全身を襲う疲労に気を失いそうになりながらも耐え続けていた。歪む視界に黒竜に果敢に立ち向かう仲間の姿が映る。
(頼む……みんな)
一行は軽く身じろぎしただけの巨大な手足に何度も弾き飛ばされ、肩で息をつきながら体勢を立て直していた。
「後のことを考えてる場合じゃないな……」
*デュラル、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
*エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動!
*ユランタウの黒竜、特殊能力/クレム吸収。《L3これでもくらえ!》無効化
「なんだと!?」
愕然とするエミリアに上空から嘲弄の声が投げかけられた。
「ははは。クレムを与えてくれるとはな」
黒竜の身体に吸い込まれたクレムが吸収され、より一層身体の再生が促進される。
*ユランタウの黒竜MR400/1000(鳴動)
4ラウンド:PC【407】 VS 敵【555】 /PC側に148ダメージ!(ヘルト40、クリフ35、デュラル25、エミリア15、メックリンガー13、ポル15、バルベル7、ブラックハウンドA17、B17、スパルトイA7、B7)
「か、勝てるわけがない……」
「いくらなんでも無茶だったんだ」
(くそ……俺もみんなのところへ行けさえすれば……)
(頑張ってくれ、頑張ってくれ……)
ニンツとカーモネーギーは駆け出したくなる気持ちを抑えつつ、戦場を見守りながら詠唱を続けていた。
しかし、黒竜の力が強まるにつれ、びりびりとした場の圧力は高まり続け、口を開くのすら憚られるような威圧感が辺りを支配していた。
マロウズは額の汗も拭わず、懸命に言霊を唱え続けていた。仲間のために少しでも儀式を進めなければ。焦る気持ちと裏腹に詠唱が何度かつっかえる。
その背にそっと手が添えられる。振り向く余裕もないマロウズはその温かい感触に、ふと幼少の頃に過ごした森の集落を感じていた。
「ダーヴィド! ダーヴィド! なんとかせんか!」
メックリンガーが騒ぎながら魔法の杖を無茶苦茶に振り回した。
*メックリンガー、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》を使用。《見えざる壁》発動!
*ユランタウの黒竜MR500/1000(震動)
5ラウンド:PC【335】 VS 敵【596】 /PC側に261ダメージ!(見えざる壁によりダメージ無効化)
「ほう……時間稼ぎのつもりか。だが黒竜はもうすぐ飛び立つぞ」
黒竜がその翼を大きく広げた。
周囲に物凄い風圧が荒れ狂い、前線に立つものは飛ばされぬようにお互いに支え合うのがやっとの様子だった。
(くそ……俺ごときの魔力じゃあ……)
(あ、兄貴……)
憔悴しきったニンツとカーモネーギーは、クレムを使い果たしがくりと膝をついた。
力を失った手から鏡と玉が大地に転がる。
「諦めるな!」
デュラルが辺りに響き渡る鋭い声をあげた。
「いまこそ秘められし我が魔眼の力を開放する時が来たようだな」
デュラルはわざとらしく大見得を切って構えると、クリフにだけわかるように小さく目配せをした。はっとしたクリフは慌てて後を追うように詠唱を始める。
「古の大魔術師ダルゴンの名において命ずる《我に平伏せ》!」
*デュラル《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。ユランタウの黒竜MR1000→500
*クリフ《ダルゴンの暗き眼差し》詠唱。ユランタウの黒竜MR500→250
黒竜は悲鳴を上げ、まるで不可視の鎖で縛られているように、地響を立てて地に墜ちた。
どろどろに溶けたその身体からはうっすらと煙が立ち上り、辺りに一層嫌な匂いが立ち込めた。
「ば、馬鹿な……こやつら、古代の禁呪を操るというのか」
*ユランタウの黒竜MR250/1000(激動)
6ラウンド:PC【331】 VS 敵【454】 /PC側に123ダメージ!(見えざる壁によりダメージ無効化)
黒竜は粘りつくような体液を大地に滴らせながら身悶えを続けていたが、やがて再び飛び立たんとゆっくりと羽ばたきを始めた。
「これでも駄目だってのか……」
片膝をついたままのニンツはその様子を目にし、悔しげに呟いた。
「大丈夫だ。彼奴の魂は地霊に繋がれている。飛び立てやせんよ」
ニンツの足元に転がっている《鏡》を何者かが拾い上げた。
その者は頭や顔をはじめ全身に白い包帯を何重にも厚く巻き、羽のもげた蜻蛉のように痛ましい姿を晒していた。
「隊長!」
「待たせたな」
包帯だらけの隊長ギルサリオンは薄く笑うと《鏡》を高々と掲げた。
「マロウズ、杖をかざせ! 悪夢を封じ込めるぞ」
隊長の後ろにはカーモネーギーが《玉》を手に、おずおずと付き従っていた。
立ち上がったニンツはニヤリと笑うと、カーモネーギーの手から《玉》をもぎ取り、隊長の手に押し付けた。
「やっぱ辛気臭い儀式なんぞは俺の性には合わねえ。アンタに任せる」
そしてニンツは笑顔でカーモネーギーに手を差し伸べた。
「いくぞ、カーモネーギー。俺たちらしく戦おうぜ」
そうして戦場に駆け出していく二人の姿を、隊長は頼もしく眺めていた。
……………
諸々の禍事・罪・穢
愚かなる心の数々を
戒め給いて
祓え清め守り幸へ
………………
ギルサリオンの叱咤の声を耳にしたマロウズは、残された力を振り絞りながら意識を集中した。
そして背に添えられた柔らかな手の温もりを感じながら、朗々とした声で詠唱を続けた。
*ニンツ、神像を模した人形を使用。MR40守護獣召喚。
*カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。
*ヘルト《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
*クリフ、デュラル、エミリア、ポル、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
7ラウンド:PC【490】 VS 敵【469】 /敵側に21ダメージ!(ユランタウの黒竜MR229/1000)
ニンツは懐から取り出した人形を囮に、自身は側面に回り込んだ。そして素早い身のこなしで黒竜の背に飛び移ると叩きつけるように呪文石を握りこんだ手を振り上げた。
「直接ねじ込んでやらあ!」
*ニンツ、《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。黒竜に40魔法ダメージ!(ユランタウの黒竜MR189/1000)
「カーモネーギー! お前も一発食らわせてやれっ!」
いだてんで加速したカーモネーギーが逆側に回り込み、メダリオンを天に掲げ、流星を招来する。
*カーモネーギー、星のメダリオンを使用。黒竜に30魔法ダメージ!(ユランタウの黒竜MR159/1000)
黒竜はたまらず咆哮をあげた。
*デュラル、ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
8ラウンド:PC【566】 VS 敵【432】 /敵側に134ダメージ!(ユランタウの黒竜MR25/1000)
9ラウンド:PC【423】 VS 敵【361】 /敵側に62ダメージ!(ユランタウの黒竜撃破)
戦闘終了:ヘルトMR40/55防5、クリフMR45/55防5魔防5、デュラルMR35/40防5、エミリアMR25/30防5、メックリンガー老MR13/30防5、ポルMR25/30防5魔防10、バルベルMR7/20、ニンツMR40防5、カーモネーギーMR35防10、ブラックハウンドA17/40(消滅)、B17/40(消滅)、スパルトイA7/30(送還)、B7/30(送還)、守護獣40(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
黒竜は地響きを立てて、大地に崩れ落ちる。
ギルサリオンが右手の《鏡》を掲げ、上位エルフ語を高らかに唱えた。
エーイェ・アシェル・エーイェ
《私は有って有る者》
そして間髪入れず、左手の《玉》を天に捧げる。
イ・オツ・ミスマル
《神の印が私を守護する》
黒竜の全身を天上から真一文字に光の柱が貫く。
マロウズの手にした《杖》から葉が芽吹き、輝きを増していた。
一振りごとに豊穣な生命の力が辺りに振りまかれる。
ナハシュ・ナハシュ・ナハシュ
《魔術にて・輝く・蛇》
ドゥラコーン
《竜よ》
バリァハ
《去れ》
眩い閃光。
その場の誰もが目を開けていられぬ程の強大な光が放たれた。
刹那。
そして静寂。
次に彼らが目を開けたとき、
黒竜の姿はどこにも存在しなかった。
「ええい、不甲斐ない蜥蜴めが。マリオナルシス卿の尖兵となる栄誉に浴したものを」
一行の姿を遠目に苦々しげに吐き捨てると、屍人使いエレファバはワンドを一振りし、姿を消した。
誰も一言も言葉を発せず、ただ優しい風が吹き降ろす丘を眺めるともなく佇んでいた。
やがて遠くから1羽の鷹が舞い降りた。
「マロウズ。ガガック兵長から伝令だ。斥候が屍者の帝国の本拠地を割り出せたと報告があったらしい」
ヘルトが座り込んでいたマロウズに近づいて話しかけた。
「……いよいよ最終戦か」
マロウズは腰をあげようとして、ふとまだ背に添えられたままであったエルフの女性の手を見つめた。イアヴァスリルは以前と変わらぬ虚ろな目で遠くを見据えていた。マロウズはため息をつきながらそっと両の手で握り返すと、身体を起こして立ち上がった。
「私も同行する」
苦しそうな息遣いでギルサリオンが言葉を重ねた。
「そもそもこの戦は我ら西方エルフのもの」
「いいや。屍人使いどもとの因縁は、お前ら西方エルフだけじゃなく、俺たちのもんでもあるんだ」
近づいてきたニンツがギルサリオンの肩に労わるように手を置いた。
「行こう」
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ
偵察兵のニンツ →《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用した。
カーモネーギー
エミリア →異界獣の黒曜石*2、奇跡的な回復薬を使用した。
クリフ →奇跡的な回復薬を使用した。
デュラル・アフサラール →奇跡的な回復薬を使用した。
バルベル
ヘルト
ポル・ポタリア →奇跡的な回復薬を使用した。
メックリンガー老 →奇跡的な回復薬、ボンバの実を使用した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件C:10名出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索も半ばが過ぎた。幻術に注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
第四階層到着→北2→西4→南2→東2→南2
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「隊を分ける!?」
「そうだ。こんな人数で探索できる場所じゃない」
分岐路の前で、万太郎の言葉にヤスヒロンが驚いた声を上げる。確かに12人とドール2体は人数が多すぎる。この通路では横に並べるのは3人がいいところだ。
「俺とヴェルサリウス、へーざぶろーはカンダック師とともに、この分岐を奥へ向かう」
ヤスヒロンは万太郎が指し示した分岐の奥でレッドドラゴンの幻影と戦ったことを思い返し、背筋が震えた。もっと手強い相手が待ち構えているかもしれない。
「ほなウチはこっちやな。カエルの旦那さんについてくで」
雇い人のホビット女盗賊クリスティが飄々とした調子でヴェルサリウスの後ろに従った。2体のドールも静かに控えている。
「盗賊の技はどちらにも必要だ。ソーグは別働隊に入って欲しい」
「任せな」
ソーグが分岐路の逆側に歩を進めた。
「ヤスヒロン、お前はアンドレアとシャオリンとともに、新人たちを率いて、前回の地点から探索を再開してくれ」
「お、俺がですか」
「そうだ。俺やヴェルサリウスを除けばお前が一番この階層に詳しい」
「頼むぜ、副長」
ソーグがヤスヒロンの胸をどんと叩いた。
「手に負えないものや調査の必要のあるものを見つけた場合は合流する事とする。無理はするな。いいな?」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【万太郎隊・隊列】
前衛:万太郎、へーざぶろー、女盗賊クリスティ
中衛:魔術師カンダック
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
西4→扉(#1)
Room #1:
・東西3ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「西へ向かう」
以前レッドドラゴンの幻影と死闘を繰り広げた部屋をぐるりと眺めたあと、万太郎が宣言した。
「大丈夫や。ここにはなんもないで」
西の扉を手早く調査したクリスティが扉を開けたあと、振り向いてそう伝えた。
「右は少し先で曲がってる。左は……扉が見えとるわ」
万太郎は少し悩むと左の扉へ向かうことに決めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(女盗賊クリスティ)→罠も鍵もかかっていない
【進路】
扉(西)→南4→扉(#7)
・扉
調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(毒矢)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除成功!
鍵開け(女盗賊クリスティ)→鍵開け成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
扉を開いた瞬間、塔の中だというのに急に強い風が吹きつけてきた。一行は上着の前をかき合わせつつ、不安な顔で室内に踏み込んだ。
足元でざりっと土を踏む感触。
違和感を覚え顔を上げると、考えもつかぬほど広大な荒野が眼前に広がっていた。三方どちらも先が見通せない。塔の中のたかが一部屋にしては異様な広さである。
万太郎は背筋にぞくりとするものを感じた。何かわからぬがここは危険だ。
「……ここは後に回そう」
「ふむ。蛮勇を振るうことは賢者の証ではないからな」
ヴェルサリウスが傍らで皮肉そうな調子で呟いた。しかしその額に汗が滲んでいるのを万太郎は見逃さなかった。
「これまで経験したことのないほどのクレムを感じるよ。これだから探索は面白い……」
魔術師カンダックも不敵な笑みを浮かべながらつぶやいた。
一行は慎重に引き返し、廊下へ戻った。誰となく安堵のため息が漏れる。
通路を逆側へ歩を進めつつ、万太郎は背後をちらりと振り返った。
(……また戻ってくることになるだろうな)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【ヤスヒロン隊・隊列】
前衛:ヤスヒロン、ソーグ、アンドレア
中衛:ケン、シャオリン
後衛:ガーランド、ジェニファー
【進路】
東2→南18→西4→北2→西7→扉(#10)
Room #10:
・東西4ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南*2・東*2)
・トゲだらけの大穴
【進路】
扉(北)→西1→北2→東2→北2→西2→扉(#8)
Room #8:
・東西2ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
・獣の剥製、角笛、風景画、古ぼけた棚
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「どうするんです、副長」
「……」
「副長」
「えっ。ああ……俺か」
新人の1人、痩せ型で長身の男ガーランドが怪訝そうな顔つきでこちらを見ている。慣れない副長という呼び名にまったく反応できなかった。そう言えば万太郎さんも隊長と呼ぶなとよく言っていたな……。ヤスヒロンはそんな事を考えながら、三方の扉を矯めつ眇めつ眺めていた。
「どれがいいかナァ〜?」
「センパイ、どうするアルか」
もうひとりの新人、赤毛の気の強そうな女ジェニファーがどこかシャオリンと似た口調で問いかけた。
「ヤスヒロン、お前が決めろ」
ソーグがどこか一歩引いたような口調で声をかけた。前回に訪れたときに見た、彼の友人の幻影の事がヤスヒロンの頭によぎったが、彼は普段のように平静を保った様子に見えた。
「……正面にしましょう」
「よし」
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・扉(西)
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
【進路】
西4→扉
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通路は少し先で行き止まりになっており、左手に扉が見えた。
ソーグは一行を片手で制し、素早く扉に近づいた。
【#3】という金属のプレートが埋め込まれている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない。しかし奇妙な機械仕掛けが取り付けられている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「なにかある。だが何なのかがわからん。物理的な危険はなさそうなんだがな」
ソーグは口惜しそうに言い放った。
「悩んでいても仕方ないでしょう」
アンドレアはそう言うと無造作に扉を押し開けた。何も起こる様子はない。
やや広めの室内には、左右の壁に肖像画がいくつも並んでおり、正面に扉が見えた。
全員が室内に踏み込むと背後で扉がバタンと大きな音を立てて閉まり、壁と同化して消え失せた。こちら側には取っ手や隙間がまるでなく、再び開けることはできそうにない。
「くっ、そういう仕掛けか」
一行は諦めて、室内に目を向けた。幸い、もうひとつの扉は眼前に見えている。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #3:
・東西5ブロック*南北3ブロック
・扉(南)
・肖像画、本棚、ワードローブ
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「なんだこれは……」
アンドレアが不審そうな顔で肖像画に近づいた。
「えええっ、これアタシたちじゃないのサ」
シャオリンが驚いた声を上げる。
左右に並ぶ七つの肖像画には、一向それぞれの姿が克明に描かれていた。
「気味がわりぃな……」
「ええ」
ガーランドとジェニファーが顔を見合わせる。
その時、不意に壁にかけられた肖像の視線がぐるりとこちらに向けられた。
一行がはっと息を呑む。肖像が絵の枠から足を踏み出し、ゆっくりと室内に這い出てくる。
「ええい異形め。成敗してくれる!」
ケンが新調したトンファーを両手に構えた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20
敵:肖像画の自分たち(アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20)
1ラウンド:PC【291】 VS 敵【276】 /敵側に15ダメージ!(偽アンドレア80、偽ヤスヒロン55、偽ソーグ55、偽シャオリン45、偽ケン30、偽ガーランド20、偽ジェニファー20)
2ラウンド:PC【285】 VS 敵【287】 /PC側に2ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン55、ソーグ55、シャオリン45、ケン30、ガーランド20、ジェニファー20)
3ラウンド:PC【281】 VS 敵【270】 /敵側に11ダメージ!(偽アンドレア80、偽ヤスヒロン55、偽ソーグ55、偽シャオリン45、偽ケン30、偽ガーランド20、偽ジェニファー20)
実力が伯仲した相手だけに戦線は膠着していた。
「ええ、くそ、正々堂々と戦え!」
ケンが組み合いながら、自分そっくりの顔に向かって唾を飛ばしながら叫んでいた。相手は顔色を変えず、淡々と攻撃を仕掛けてきている。
「気持ち悪いヨ〜」
シャオリンが目の前の自分と切り結びながら弱音を吐いた。
「喋らないだけまだマシってやつか……」
ソーグが目の前の大剣をかわしながら呟いた。
(喋らない……いや、喋れない……のか?……だとしたら)
アンドレアが相手を押し返し、距離を取ると檄を飛ばした。
「全員、呪文を使え!」
*アンドレア、ファイアブランドを使用。《炎の嵐》発動! 敵全員に20魔法ダメージ!(偽ガーランド、偽ジェニファー消滅)
*ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
*シャオリン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
思ったとおり、敵は対応して呪文を唱えようと試みたが、その口は虚しく開け閉めを繰り返すだけで、声が紡がれることは決してなかった。
4ラウンド:PC【381】 VS 敵【194】 /敵側に187ダメージ!(偽アンドレア27、偽ヤスヒロン7、偽ソーグ3、偽シャオリン0、偽ケン0)
5ラウンド:PC【327】 VS 敵【88】 /敵側に239ダメージ!(敵全滅)
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「幻影遣いの能力は大したものですが、あいにく幻にはまるで興味がわきませんね」
アンドレアが中身が抜けて真っ白になった肖像画を見やりながら不愉快そうに口にした。
「……先へ進もう。少しでも」
ソーグが南の扉を開けて待っている。ヤスヒロンはためらいつつ歩を進めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(南)→T字路→西2→南6→東6→北2→扉
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一行は無言で長い通路を進む。突き当りの角をぐるりと曲って回り込む。また長い通路。おそらく広めの部屋の周囲を歩いているのだろうと憶測がついた。やがて再び角を曲がると左手に扉が見えた。通路は少し先で行き止まっている。
ソーグはヤスヒロンをちらりと見ると、小さく頷いて扉に向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(ソーグ)→失敗
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
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何もないと見誤り、解錠したあと引き戸を開けると、奥から棘付きの鉄球がぶんと唸りをあげて襲ってきた。咄嗟にかわしきれずソーグは肩口を強打される。
慌てて駆け寄ろうとしたヤスヒロンの耳に、恐怖に怯え助けを求める女の悲鳴が聞こえた。
一瞬の迷いのあと、シャオリンとアンドレアが走り出した。
「ついてこい、新人ども」
ケンが先輩風を吹かせて後列の二人に声をかけた。
「俺に構うな、お前も行け」
ソーグは苦痛に顔をしかめながら、ヤスヒロンの肩をぐいと押した。
これまでよりもやや広い部屋の中は、大量の檻が立ち並んでいた。ほとんどの檻は中が空で、汚らしい藁や濁った水桶などが転がっていた。
部屋の中央の大きめの檻にはみすぼらしい布切れを巻きつけた女達が閉じ込められており、その周囲を奇怪な猛獣が取り囲んでいた。
「魔獣か……」
アンドレアは足を緩めると、剣を抜いて身構えた。
「な、なにあれ」
水牛のような2体の四足獣を指差し、シャオリンが不気味そうに呟いた。重そうな頭を地面に垂らし、異様な風体を晒している。金属の檻にその巨体をガンガンぶつけ、辺りに甲高い音を響かせていた。
「書物で読んだことがある。上位エルフ語で【うつむくもの】【伺いみるもの】を意味する言葉をもつ魔獣……カトプレパス。その視線を受けたものは惨たらしい死をとげる、と伝承でうたわれているが……」
アンドレアの言葉に、シャオリンがごくりと喉を鳴らした。
「あっちは俺でもわかる。コカトリスだろ」
ヤスヒロンがむっつりと不機嫌そうな声で、視界の先の3体の雄鶏めいた怪物を指差した。鶏の頭部に蛇の尾を持つ奇怪な魔獣で、視線と吐息に猛毒を持つと言われている。
ケンたちがぶるりと身体を震わす。
檻に閉じ込められた女達は頭を抱えて悲鳴を上げている。非力な腕で鉄格子を揺さぶるものもいたが、魔獣たちの気勢を削ぐどころか、目前の獲物を手にする歓喜を増すばかりである。
アンドレアは新人たちにちらりと目をやりながら小さく、やるしかないかと呟いた。
「いいか、相手の前面に立つな。素早く移動しながら死角から狙うんだ!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:アンドレアMR80防5、ヤスヒロンMR55防10、ソーグMR45/55防5、シャオリンMR45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR30、ガーランドMR20、ジェニファーMR20
敵:カトプレパスMR80*2、コカトリスMR60*3
*アンドレア《ダルゴンの暗き残像》詠唱。2体の分身が現れた。
*棒手裏剣:ソーグ【41】/コカトリスAに41ダメージ!(コカトリスA19)
1ラウンド:PC【278】 VS 敵【300】 /PC側に22ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン55、ソーグ45、シャオリン45、ケン27、ガーランド17、ジェニファー17)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(シャオリン/防御無視10ダメージ。シャオリン35)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ソーグ/防御無視10ダメージ。ソーグ35)
*コカトリスA、特殊能力/毒の吐息(アンドレア/残像消滅)
*コカトリスB、特殊能力/毒の吐息(ヤスヒロン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*コカトリスC、特殊能力/毒の吐息(ケン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「くっ……」
ヤスヒロンは兜の隙間から思い切り吸い込んだ毒にやられ、目眩と吐き気で頭を兜の外から殴られ続けているように思えた。
「新人たちを前に出すな。まともに喰らえばひとたまりもないぞ」
ソーグは一足遅れて戦線に到達し、大剣を構えて巨体の怪物の前に陣取った。
「この壁の後ろにいるのヨ!」
*シャオリン、炎のガントレットを使用。《炎の壁》発動! 出現した炎の壁によりコカトリスとケンたちの間に距離ができた。
*ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《炎の嵐》発動! コカトリスたちに20魔法ダメージ!(コカトリスA死亡)
*アンドレア《いだてん》詠唱。2回行動。
*ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
2ラウンド:PC【390】 VS 敵【238】 /敵側に152ダメージ!(カトプレパスA42、B42、コカトリスA0、B22、C22)
2体になったコカトリスが女性たちの檻に向かって、甲高い奇声をあげて突進する。
「まずい!」
ヤスヒロンとシャオリンが後を追う。
すると不意に檻の扉がキイと音を立て、内側からゆっくりと開いた。怪訝そうに見守る中で、女達がするすると這い出てくる。
女性の顔と胸に、蛇の下半身。半人半蛇の異形の姿が、鋭い爪を振り上げて二人に襲いかかってきた。
*増援:ラミアMR80*3
3ラウンド:PC【325】 VS 敵【414】 /PC側に89ダメージ!(アンドレア80、ヤスヒロン46、ソーグ27、シャオリン27、ケン9、ガーランド5、ジェニファー5)
*コカトリスB、特殊能力/毒の吐息(アンドレア/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*コカトリスC、特殊能力/毒の吐息(シャオリン/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「ケン、大丈夫か。無理はするな」
「副長、すいません……」
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、アタシたちの敵を打ち倒す焔よ来てヨ……《炎の嵐》!」
*ヤスヒロン、回復の指輪を使用。ケン10回復。
*シャオリン《炎の嵐》詠唱。ラミア、コカトリスに20魔法ダメージ!
*アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。コカトリスBに20魔法ダメージ!(コカトリスB死亡)
*ソーグ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
4ラウンド:PC【295】 VS 敵【319】 /PC側に24ダメージ!(アンドレア77、ヤスヒロン46、ソーグ37、シャオリン24、ケン16、ガーランド5、ジェニファー5)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(アンドレア/防御無視10ダメージ。アンドレア67)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ソーグ/防御無視10ダメージ。ソーグ27)
全員が満身創痍となって戦い続けていた。身体を毒に侵され、足元がふらつく。相手も無傷ではないが状況はやや不利なままであった。
そこへヤスヒロンが甲高い音で口笛を吹き鳴らした。すぐさま傍らに小さなコウモリの羽が生えた1匹の小鬼が躍り出る。ヤスヒロンは無言でラミアたちを指差すと、小さく「蹴散らせ」と指示を出した。
*ヤスヒロン《小鬼の口笛》詠唱。MR50の翼あるインプを召喚。
*シャオリン《大まぬけ》の呪文石を使用。ラミアAを3ターンの間、混乱させ行動不可
5ラウンド:PC【271】 VS 敵【245】 /敵側に26ダメージ!(カトプレパスA37、B37、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA56(混乱)、B56、C56)
6ラウンド:PC【264】 VS 敵【218】 /敵側に46ダメージ!(カトプレパスA28、B28、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA46(混乱)、B47、C47)
7ラウンド:PC【271】 VS 敵【214】 /敵側に57ダメージ!(カトプレパスA16、B16、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA35(混乱)、B36、C36)
*カトプレパスA、特殊能力/魔眼(アンドレア/防御無視10ダメージ。アンドレア51)
*カトプレパスB、特殊能力/魔眼(ヤスヒロン/防御無視10ダメージ。ヤスヒロン27)
*ヤスヒロン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*シャオリン、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
「おいジェニファー、生きてるか」
小振りのナイフを構えたガーランドが背中越しに赤毛の女戦士に声をかけた。
「うるさいぞ。お前こそ無駄口を叩いてる余裕があるようには見えんがな」
「ま、それだけ喋れりゃ上等だ」
二人は目配せをするとまた眼前の敵に飛びかかった。
8ラウンド:PC【265】 VS 敵【234】 /敵側に31ダメージ!(カトプレパスA10、B10、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA29、B29、C30)
9ラウンド:PC【258】 VS 敵【215】 /敵側に43ダメージ!(カトプレパスA2、B2、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA20、B20、C21)
10ラウンド:PC【255】 VS 敵【193】 /敵側に62ダメージ!(カトプレパスA0、B0、コカトリスA0、B0、C0、ラミアA7、B8、C8)
11ラウンド:PC【239】 VS 敵【106】 /敵側に133ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:アンドレアMR59/80防5、ヤスヒロンMR37/55防10、ソーグMR27/55防5、シャオリンMR22/45防5魔防5、ナカダンジョウ・ケンMR13/30、ガーランドMR5/20、ジェニファーMR5/20、インプMR50(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
激しい戦いのあと、ぜいぜいと肩で息をする声だけが響いていた。
ふと目をやると、先程まで戦っていたはずの魔獣たちの死骸が消え失せていた。それどころか一行の身体に飛び散った返り血すらもいつの間にか見えなくなっている。負傷と疲労だけが全身に重くのしかかっていた。
「魔獣と呼び、幻獣と呼ぶ……か。参の騎士め……」
アンドレアは小さく呟いた。
一行は休息を取った後に部屋を調べ、幾ばくかの財宝と北の壁に仕掛けを発見した。
棚をスライドさせると通路へ繋がる出口が開く。通路の真正面には数刻前に後にした【#3】のプレートが埋め込まれていた。
「やれやれ、一周回って、ここか……」
ヤスヒロンは傷だらけの重い身体をひきずって未探索の通路を東へ歩き出した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【万太郎隊・隊列】
前衛:万太郎、へーざぶろー、女盗賊クリスティ
中衛:魔術師カンダック
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
扉(#7)→北6→西1→扉
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「扉だ」
「まいどおおきに」
ヴェルサリウスの鷹揚な指示に、クリスティがニヤニヤ笑いを浮かべながら従った。
手早く周辺を探ったあと、ドアノブを調べようと手を伸ばす。
「わっ、な、なんや」
叫び声に一行が慌てて駆け寄ると、ドアノブが人の手の形に変化し、クリスティの右手を掴んで強く握りしめていた。
クリスティは身悶えして振りほどこうと試みた。しかし異様なほど強い力に抵抗され、手はまったく離れようとしない。
「クハハハハハハ」
見ると、扉の中央に下卑た表情の悪魔の顔が浮かび、厭らしい声で笑いを上げた。
クリスティは顔を真赤にしてますます力を入れて身体をよじる。万太郎とへーざぶろーが両横から手を貸そうと近づく。
すると不意に、扉が内側に開き、一行はたまらず中に転げ込んだ。
残りの面々も慌てて後を追って部屋に踏み込むと、扉は音を立てて勢いよく閉じた。
薄暗く狭い部屋だった。一行はカビ臭い空気を感じながら、慎重に辺りに視線を這わせた。と、そこに甲高い声が響き渡った。
「クカカカカ。どうだ、参の騎士さま自慢の迷宮は。楽しんでるか?」
一陣の風とともに塵芥が吹き付け、一行の身体を舐めるようにまとわりついた。やがて塵は眼前で、尖った耳に長い尻尾を持つ妖魔の姿に像を結んだ。
「間抜けどもが、また雁首揃えてやってきやがって」
塵悪魔がヒュウと口笛を吹き鳴らすと、壁の奥で重い音を立てて歯車が軋みだした。
「ぺしゃんこだ! ギャハハ」
上を見ると天井がゆっくりと降りてきていた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #12:
・東西3ブロック*南北2ブロック
・扉(西・南)
・吊り天井作動
・扉(西)
調査(クリスティ)→罠発見!(強酸)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
飛び出す→クリスティ、ヴェルサリウス、ハンタードール
・扉(南)
調査(万太郎)→失敗
罠発動!(毒ガス)→万太郎、へーざぶろー(5毒ダメージ)
鍵開け(へーざぶろー)→鍵開け失敗
蹴破る(へーざぶろー)→成功
飛び出す→へーざぶろー、万太郎、カンダック、バードドール
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
すんでのところで、部屋から飛び出した万太郎とへーざぶろーの後ろで、地響きを立てて天井が床に激突した。後に滑り込んだ魔術師カンダックも冷や汗を拭いながら立ち上がった。
「アイツらは大丈夫かね」
向こうの扉から脱出したヴェルサリウスたちを気づかって、へーざぶろーが小さく呟いた。
「急ごう。早く合流しないと」
万太郎が目の前で折れ曲がっている通路を指差した。
西に曲がった通路はすぐ先でまた北に曲がっていた。
《あるじ、なにか来るようです》
万太郎の背後に近づいたバードドールが耳打ちする。確かに角の向こうから、物音が聞こえる。
万太郎はへーざぶろーと小さく頷き合うと、武器を構えて一気に飛び出した。
「まったまった、ウチやウチ!」
両手を掲げて叫び声を上げたのは、女盗賊クリスティであった。
「おどかすな。怪物かと思ったぜ」
へーざぶろーがトゲ棍棒をおろして悪態をつく。
「なんだ、すぐに繋がっていたのかね」
ヴェルサリウスとカンダックが視線をかわす。そのまま真横にちらりと目を移した。
「はいはい、扉やろ。わかってるがな。仕事が多いで、もう」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(西)
調査(クリスティ)→罠発見!(メイジブラスター)→罠解除(クリスティ)→解除失敗!
ヴェルサリウス27世、古代帝国の宝珠を使用。《ないことに》発動。→罠無効化。
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「何だここは……」
「確か、こんな部屋が他にもあったな」
中くらいの広さの部屋には以前【#13】の部屋で見かけたような、猛獣用の檻がいくつも設置されていた。殆どの檻は開け放たれていたが、いくつか布がかけられたものも奥に見えた。
「ドクトル・クリストフォルスさまの研究室へようこそ。クカカカカ」
小馬鹿にしたような調子で塵悪魔の声が響き渡った。
一行は油断なく武器を構えて周囲の様子を探る。塵悪魔の姿はどうやら奥の檻の近くに漂っているようだった。
「さぁさぁ世紀の見世物のはじまりだ。いでよ、魔神テュポーンと半人半蛇エキドナの娘。闇に生まれし異形の獣。クリストフォルスさまの長年の研究成果、とくと味わいな!」
大げさな身振りで布を取り払われた大型の檻から、何者かがのそりと這い出てきた。
獅子と山羊と毒蛇の頭を持つ巨大な魔獣。
「あれは……かつて古代帝国ティグリアで神聖視された季節を象徴する聖獣か……?」
魔術師カンダックが冷ややかな口調で口にした。
「古い書物によれば獅子が春、山羊が夏、蛇が冬を表し、古来より季節の到来を祝い人々が祈りを捧げたらしいが……。あのような忌まわしい姿に術を施すとはね。参の騎士とやら、神をも恐れぬ所業だな……」
「能書きはいい、弱点はないのか、弱点は」
「さて、ね」
へーざぶろーの反論を涼しい調子でいなすと、カンダックは魔法語の詠唱をはじめた。
「やるぞ、気を抜くな」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:へーざぶろーMR55/60防5、無敵の万太郎MR30/35防5、ヴェルサリウス27世MR30防10魔防5、女盗賊クリスティMR40、魔術師カンダックMR35、バードドールMR30、ハンタードールMR35
敵:キマイラ(獅子頭)MR120(山羊頭)MR120(蛇頭)MR120
「古き盟約に従い、我汝の名を呼ぶ者なり。異界の門ここに開かれし。汝、疾く来たれ!《ギーヴル》!」
*万太郎、黒豹の彫像を使用。《ギーヴル》MR40ブラックハウンド召喚。
*魔術師カンダック《耐えよ》詠唱。万太郎の防御*2。
*先制射撃:ハンタードール【36】/獅子頭に36ダメージ!(獅子頭84)
1ラウンド:PC【277】 VS 敵【305】 /PC側に28ダメージ!(へーざぶろー55、万太郎30、ヴェルサリウス30、クリスティ37、カンダック32、バードドール27、ハンタードール32、ギーヴル37)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側全員に防御無視10ダメージ(へーざぶろー45、万太郎20、ヴェルサリウス20、クリスティ27、カンダック22、バードドール17、ハンタードール22、ギーヴル27)
「ぐわっ」
まともに毒液を浴びたへーざぶろーがたまらず膝をつく。
「下がりたまえ。炎で応戦する」
魔術師カンダックが魔法語を唱えながら杖を振りかざした。
*魔術師カンダック《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
*へーざぶろー、女盗賊クリスティ《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
2ラウンド:PC【354】 VS 敵【273】 /敵側に81ダメージ!(獅子頭42、山羊頭73、蛇頭73)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛(へーざぶろー、万太郎、ギーヴル)に10物理ダメージ。(へーざぶろー40、万太郎20、ギーヴル17)
3ラウンド:PC【232】 VS 敵【232】 /両者拮抗
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*獅子頭 特殊能力/噛みつき。へーざぶろーに15物理ダメージ。(へーざぶろー30)
「長期戦になったらこっちが不利か……」
万太郎は恐るべき速さで傷を癒やす魔獣の姿を見つけながら、額の汗を拭った。
「カンダック師、後のことは考えなくて構いません。出来うる限りの魔術の援護を!」
振り返る余裕はなかったが、背後からの詠唱の声がそれに答えた。
*魔術師カンダック《いだてん》詠唱。万太郎、2回行動。
4ラウンド:PC【260】 VS 敵【233】 /敵側に27ダメージ!(獅子頭43、山羊頭74、蛇頭74)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*蛇頭 特殊能力/毒のブレス。PC側全員に防御無視10ダメージ
*ヴェルサリウス、?たて使用。毒のブレスを反射。
(へーざぶろー20、万太郎10、ヴェルサリウス20(ダメージ無効)、クリスティ17、カンダック12、バードドール7、ハンタードール12、ギーヴル7)
「ほう……こんなものまで跳ね返せるとはな」
ヴェルサリウスはたまらず突き出した紋章の盾が思わぬ効果を上げたことに一人悦に入った笑みを浮かべた。
その一瞬の隙をついて、へーざぶろーが一歩下がって魔法語を詠唱する。
*へーざぶろー《炎の嵐》詠唱。敵全てに20魔法ダメージ!
*魔術師カンダック《凶眼》詠唱。万太郎、攻撃力*3
5ラウンド:PC【265】 VS 敵【219】 /敵側に46ダメージ!(獅子頭12、山羊頭44、蛇頭44)
*キマイラ 特殊能力/再生 各5回復
*山羊頭 特殊能力/角の突進。PC側前衛(へーざぶろー、万太郎、ギーヴル)に10物理ダメージ。(へーざぶろー15、万太郎10、ギーヴル0→消滅)
山羊頭の突進を受け黒豹は角で串刺しにされた。魔獣は歓喜の叫びをあげる。黒豹は苦しげに吠えるとそのまま溶け去るように虚空に姿を消した。万太郎の手の中で彫像が粉々に砕け散る。
「だが、無駄ではない」
動きの止まった山羊頭に、魔術師カンダックは最大級の魔力の塊をぶつけた。
*魔術師カンダック《L3これでもくらえ!》詠唱。山羊頭に60魔法ダメージ!(山羊頭0)
*へーざぶろー《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。獅子頭、蛇頭に6魔法ダメージ!(獅子頭11、蛇頭43)
6ラウンド:PC【173】 VS 敵【117】 /敵側に56ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:へーざぶろーMR15/60防5、無敵の万太郎MR10/35防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、女盗賊クリスティMR17/40、魔術師カンダックMR12/35、バードドールMR7/30、ハンタードールMR12/35
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激戦が終わり、部屋はしんと静まり返っていた。いつの間にか塵悪魔も姿を消していた。
強靭な肉体を持つ魔獣キマイラも、床に倒れ伏し血溜まりに沈んでいた。この階層にしては珍しくその死骸は消える事はなかった。
一行は身体を休める暇もなく、武器を支えに立ち上がった。
部屋の隅に宝箱が見えたからである。
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Room #4:
・東西5ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東)
・猛獣用の檻、大型の檻、机、椅子、棚
・宝箱
調査(クリスティ)→罠発見!(警報)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵開け成功!
金貨88枚、銀貨1200枚、銅貨800枚(合計金貨216枚相当)を発見。
・扉(北)
調査(クリスティ)→罠発見!(ガス爆弾)→罠解除(クリスティ)→解除成功!
鍵開け(クリスティ)→鍵はかかっていないが歪んで開かない。
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー&万太郎)→成功
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部屋を出てすぐ通路は分岐していた。
「また左右か……」
「構造的に見て、右はおそらく【#12】の入口に繋がっているだろう」
万太郎の問いに、ヴェルサリウスが冷静な調子で答えた。へーざぶろーがいち早く左手に足を向ける。
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【進路】
扉(北)→西5→仕掛け!(可動壁)
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通路の角を曲がった途端、猛烈な勢いで可動壁が天井から滑り降り、背後の通路を塞いだ。
「やれやれ、後戻りもさせてくれないってわけか」
へーざぶろーは疲れの見え始めた表情で呟いた。目の前には、長い真っ直ぐな通路が続いている。
ヤスヒロンたちはうまくやっているだろうか。こちらより楽な探索になってくれていれば良いが。
へーざぶろーはそんな物思いにふけりながら歩き続けていた。と、不意に目眩いがし、直線を見つめていたはずの視界が歪んだ。
「あ、アカン! 足元っ」
クリスティの鋭い声が耳に届いたときには、ちょうど右足が細いワイヤーを引っ掛けた瞬間だった。嫌な感触が足に伝わり、左右の壁から勢いよくガスが噴出する。
「わ、悪ぃ」
へーざぶろーはバツの悪い顔で天を仰いだ。
閃光。長い通路が業火に包まれる。
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【進路】
南5→罠発動!(ガス→着火)→全員(5炎ダメージ)
南3→東1→扉
・扉
調査(女盗賊クリスティ)→罠発見!(電撃)→罠解除(女盗賊クリスティ)→解除失敗!
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「ちっ、またこのタイプか。堪忍やで」
クリスティが悔しそうな顔で引き下がる。万太郎は傍らの魔術師に問いかけた。
「カンダック師、お願いできますか」
「ま、たまには役に立たんとね」
カンダックは魔法の杖を高く掲げ、矢継ぎ早に二つの魔法を唱えた。
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・扉
《ないことに》(魔術師カンダック)→罠無効化!
《開け》(魔術師カンダック)→鍵開け成功!
Room #5:
・東西2ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・金銀財宝(金貨1000枚相当)
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【#5】と記された部屋に踏み込んだ一行は、狭い部屋にうず高く積まれている金銀財宝を発見し目の色を変えた。
「はっはー、こりゃたまらんな!」
「やったでぇ、お宝や!」
へーざぶろーとクリスティが嬉しそうに背負い袋を下ろして、貨幣や宝石を詰め込む。
万太郎は自分も加わろうとしゃがみこんだが、ふとヴェルサリウスとカンダックが顔をしかめているのに気がついて手を止めた。
「奇妙だと思わんか、ヴェルサリウス君」
「ですな」
その言葉にぴんときた万太郎が懐から掴みだした呪文石を握りしめると、まばゆい光がその手から放たれた。狭い部屋を光がさっと舐め回す。
「な、なんじゃこりゃあ」
へーざぶろーが手の中の腐った鼠の死骸を慌てて投げ捨てた。背負い袋に詰め込んだはずの財宝は汚物の塊と化していた。
ヴェルサリウスは小さくため息をついた。やれやれ。参の騎士、一筋縄ではいかん相手だ。
その時、低く重い音ともに部屋と床が地響を立てて揺れた。危険を覚えるほど酷い揺れではなく、しばらくすると収まった。しかしその時には一行は平衡感覚が狂ったようで、正面がどちらかよくわからなくなっていた。
この部屋はもともと四方に扉があったのだが、果たして入ってきた扉が本当に背中側で正しいのか確証が持てなくなっていた。
一行は不安げな表情で顔を見合わせるが、誰にも正解はわからず、やむなく正面の扉を開けることで合意した。
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【進路】
扉(#3)→東4→北2→西3→扉(#4)
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「待て。【#4】ということは……これは先程の部屋だ」
ヴェルサリウスが扉を調べようとしたクリスティを制して口にした。魔獣キマイラと死闘を繰り広げた部屋の南の扉だという事か。
「あの部屋に行っても他に道はない。戻るぞ」
一行の誰もが疲労困憊しており、身体を引きずるように踵を返し、また通路を進む。
このまま探索を続けることは困難に思えた。
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【進路】
扉(#4)→東3→南2→西4→扉(#5)
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また【#5】の部屋に戻った。一歩足を踏み込むと、先程と同じように部屋と床が緩やかに揺れる。今度は一行も気がついた。床が回転しているのだ。これではその都度、どこに向けられているかわかったものではない。
「考えるだけ無駄だ。出たとこ勝負で行こうぜ」
へーざぶろーがやけくその様子でぶっきらぼうに呟いた。
やがて揺れが収まり、再度正面の扉を開けるが、果たしてそこには見覚えのない直線の通路が続いていた。
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【進路】
扉(#3)→東3→南2→T字路
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左右のT字路に突き当たった。左の先には【#8】と刻まれた金属プレートが埋め込まれている。
と、目の前でその扉が開き、中から集団が現れた。
「ま、万太郎隊長!」
こちらと同様、満身創痍となったその集団は、ヤスヒロン隊であった。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
→予期せぬ合流を果たした一行は、お互いの負傷度合いを判断し、帰還を決める。
情報を交換した結果、第四階層の地図上で殆どの箇所を埋められている事がわかる。
残る未探索箇所は【#7】……あの広大な荒野の風景が広がる部屋のみであった。
☆戦果
万太郎 →黒豹の彫像を失った。《そこにあり》の呪文石を使用した。
ヴェルサリウス
へーざぶろー →奇跡的な回復薬を購入し、ヤスヒロンに渡した。
ヤスヒロン →へーざぶろーから奇跡的な回復薬を貰った。奇跡的な回復薬を使用した。
ソーグ →奇跡的な回復薬を使用した。
アンドレア
シャオリン →《大まぬけ》の呪文石、奇跡的な回復薬を使用した。
ケン
ガーランド
ジェニファー
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP4.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
【#3】肖像画の間
【#2】魔獣たちの幻影
【#12】吊り天井の小部屋
【#4】クリストフォルスの研究室
【#5】回転床の小部屋
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☆ランキング
1位:
エミリア/MR30防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨105枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬、竜の牙、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《炎の嵐》)
メックリンガー老/MR30防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨90枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《L2これでもくらえ!》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》(一通りの魔法を習得しているが、気が向いたときにしか発動しない)、呪文:《ないことに》)
無敵の万太郎/MR35防5
+金貨80枚
→(所持品:金貨100枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*3、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))
雇い人(魔術師カンダックL3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
+金貨80枚
→(所持品:金貨105枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、?たて=紋章の盾(魔法を跳ね返す/1事件に1回使用可能)、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《小鬼の口笛》の呪文石、幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))
・雇い人(女盗賊クリスティL2)MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
へーざぶろー/MR60防5+
+金貨80枚
→(所持品:金貨90枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】&【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)
6位:
クリフ/MR55防5魔防5++
+金貨70枚
→(所持品:金貨105枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、竜の牙、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》《ダルゴンの暗き眼差し》)
デュラル・アフサラール/MR40防5+
+金貨70枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《ダルゴンの暗き眼差し》)
8位:
"片耳の"マロウズ/MR45防5魔防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨145枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、クリス・アカラベス(MR+10/魔法防御+10)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)
偵察兵のニンツ/MR40防5
+金貨60枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、神像を模した人形(MR40守護獣召喚/1事件に1回使用可能)、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
カーモネーギー/MR35防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨135枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、《死の刃》の呪文石、神の如き回復薬、星のメダリオン(流星招来・敵単体に魔法ダメージ30/1事件に1回使用可能)、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《わたしを守って、あなたを守って》)
ヘルト/MR55防5
+金貨60枚
→(所持品:金貨100枚。高品質な武器+2【マクアウィトル】&七星剣(MR+20)、(予備)高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】、高品質な武器【カッツバルゲル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《厄払い》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
ポル・ポタリア/MR30防5魔防10
+金貨60枚
→(所持品:金貨70枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、魔除けのメダリオン(魔法防御+10)、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*2、神の如き回復薬、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)
・即席のボーラ複数:金貨5
・なまくらな武器「ドラゴンツレイヤー」&「ドラゴンスゲイヤー」:金貨5
13位:
バルベル/MR20
+金貨50枚
(所持品:金貨50枚)
アンドレア/MR80防5+++
+金貨50枚
→(所持品:金貨70枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、写本(宝飾および工芸品について)、《ダルゴンの暗き眼差し》の巻物(1回限り使用可能)、油の瓶、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》《ダルゴンの暗き残像》)
ヤスヒロン/MR55防10+
+金貨50枚
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、回復の指輪(ダメージ10点回復/1事件に1回使用可能)、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、ボンバの実、呪文:《小鬼の口笛》)
ソーグ/MR55防5++
+金貨50枚
→(所持品:金貨50枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石、棒手裏剣(狙撃)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)
シャオリン/MR45防5魔防5
+金貨50枚
→(所持品:金貨215枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)
18位:
スパイデイ/MR40防5+
+金貨30枚
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、《凶眼》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》《ダルゴンの暗き雷鳴》)
ナカダンジョウ・ケン/MR30
+金貨30枚
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器【鋼の先鋭トンファー・抜塞(バッサイ)】、奇跡的な回復薬)
ガーランド/MR20
+金貨30枚
(所持品:金貨30枚)
ジェニファー/MR20
+金貨30枚
(所持品:金貨30枚)
■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)
サマ/MR20防5
+選択した財宝(《魔神の剣》の呪文石*2 5ターンの間、ダメージ3倍/1回限り)
→(所持品:金貨40枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)
ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)
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☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。
<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。
・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
B:
諸君、竜塚での働き、見事であった。
既に聞き及んでいるだろうが、屍者の帝国の本拠地が割り出せた。
これが屍人使いどもとの最後の戦になろう。
ギルサリオン隊長もシャンキナルの都へ伝令を出したようだが、西方エルフの増援が間に合うかはわからん。
最悪は我々だけの手で片を付ける必要がある。
それとこの戦を最後に、我がレックス砦の部隊はカザン市に帰還することが決まった。
活躍目覚ましい者については、必ずやレロトラー陛下に報告する事を約束しよう。
諸君の奮闘に期待する!
脅威予測)大
報酬)大
C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索もいよいよ最後の部屋を残すのみである。
無敵の万太郎隊の報告にもある通り、荒野の幻影の先に何があるのかは不明である。
細心の注意を払い、探索に望むように。
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP4.png
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】
https://www1.x-feeder.info/FTGAME/
出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】
https://jp.surveymonkey.com/r/TQMDL32
参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
*投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。
【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。
■今回の締切:12/6(日)24時まで
*ep.15配信予定:1月中旬〜下旬
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
■今日の新聞に対するご感想はコチラ!
ぜひ、お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m
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2020年8月23日日曜日
T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.13 No.2769
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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.13
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from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回は総勢19名のご参加を頂いております。
1点、みなさまにご報告です。
2018年12月から始まったこのゲームも、約1年半が経過し、そろそろ一区切りをつけたいと考えています。
理由は色々とあるのですが、
・開始当初考えていたものより小説ベースのゲームになり、GMもキャラクターに愛着が出てきたため、無造作に死亡させたりミッション失敗させたりしづらくなったこと
・ずっと同じキャラクターでゲームを続ける事で能力がインフレしてしまうこと
等があげられます。
具体的にはあと2回、ep.15で終了する形で考えています。
(それでも丸2年間の連載になりますね……感謝)
続編については、読者の皆さんからのお声を頂ければ、なにか考えてみたいと思っております。
それでは引続き、どうぞよろしくお願いいたします。
さて本文ですが、毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/
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事件の結末
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■事件A:8人出撃
〈大断崖〉風の峡谷の〈ダルゴンの大図書館〉の調査を継続する。
神の如き力を持つと言われた魔術師の1人、ダルゴンの遺した魔導書を手に入れることが出来れば、ひと財産である事は間違いない。
先遣隊の報告によると、2階特別閲覧室への入室には本1冊の寄贈が必須のようだ。赴く者はザルダック商店で購入を済ませておくように。
また未確認ではあるが、司書ゴーレムから得た情報によると2階から更に塔の最上階に館長室が存在するらしい。
各自、細心の注意を払って調査に当たるように。
脅威予測)中
報酬)大
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
「やあやあ、司書くんお元気?」
古城の石壁にポル・ポタリアの軽妙な声が響き渡る。
「ようこそいらっしゃいました、ミスター」
恭しくゴーレムの司書が頭を垂れた。
「ねえキミの知り合いに美人、いや美ゴーレムっているかな? いやぁボクの友人に美ゴーレムを連れた海賊がいてさ。あんな感じに身の回りの世話とかお願いしたいんだよね〜」
カウンターに身体を預けながら、意味のあるのかないのかわからぬ会話を続けるポルの背後で、初めての訪問となるカエル人サマが物珍しそうにあたりを眺めていた。
「これは……凄いものダナ」
前回の探索を経て、各自は思い思いの書物を手に乗り込んできていた。
司書とポルの会話に割り込むように、老兵メックリンガーが懐から取り出した冊子をカウンターに叩きつけるように投げ出した。
「デュラル殿によるとじゃな、『ウス=異本』という類の禁断の知識を載せた書だそうな。この大図書館にはふさわしかろうと思って有り金はたいて買ってきたのじゃ。さぁ、これを受け取って館長とやらにあわせんかーい!」
カウンターに置かれた薄い冊子の表紙には『桃源エルフ村妖精狩り・異聞』のタイトルと肌色が多そうな人物画が見えた。
続いてデュラルが苦笑しながら、その横に自分の本を重ねる。
「俺はこれだ。『グリムトゥースのトラップブック』……君のマスターもよくご存じだろう。迷宮罠作りの達人と呼ばれたグリムトゥースその人が手がけたとされる秘伝の書さ。今後の図書館の防犯対策にも役に立つはずだ」
司書ゴーレムは嬉しそうに図解されているページをめくった。
「子供にと思って買ったものですが、面白くて、最後は切なくて、私読んで、泣いちゃいましたよ」
スパイデイが遠い目をしながら絵本『岩悪魔の恩返し』を差し出す。その横からクリフが背負い袋から三分冊になった革装丁の本を取り出した。
「儂はヘローム王国時代以降の歴史書じゃよ。ここには古いものは沢山あるようじゃが、新しいものも必要じゃろうて」
「近代天文学に関する本をお持ちしました。日付と天気を記した巻物を見かけましたが、ここでは空に関する何かの観測研究をおこなっているのではありませんか。であれば、何かお役に立てるかと思いまして」
アンドレアが静かな笑みを湛えながら専門的な学術書を差し出した。
「ワタシはこれダ……本当は、本人に直接お渡ししたかったのだがナ」
サマが取り出したのは、魔術師ダルゴンの人物像・業績に関する論文をまとめた羊皮紙の束だった。
「これはこれは。マスターもお喜びになりますよ」
司書ゴーレムが双眸の赤い光を瞬かせながら答えた。
後ろからエミリアが珍しく躊躇したように差し出したのは、しっかりとした装丁の日記帳だった。
「希少本なんか買わずとも、もっと価値のあるものを持ってきた。いつの日かカザン帝国辺境開拓軍の誰かが、後世に残るような偉業を成し遂げたら、この日記にはとんでもない値がつくぞ。ここには普通の者なら知る事ができないプライベートな情報も書いてあるしな」
興味深そうに覗き込んだ連中に、エミリアは言い訳がましく小声になりながら付け加えた。
「それに任務の中で、自分が死んだ途端に誰からも忘れ去られるのは面白くないから……」
「へえ、どんな風に書いたんだ」
「だ、ダメだっ。見るなっ」
エミリアは顔を赤らめて拒否した。
ポルは含み笑いをしながらそれを眺めつつ、自分の背負い袋に手を入れると安い作りの本を何冊も取り出した。
「ボクが持ってきたのはね、まずはこれ『ハッピー教聖典』人を集めて大儲けする宗教のやり方が書いてあるんだ。それに『素敵な(犯罪)結社の作り方』でしょ。仲間集めから運営、「こうしたら捕まるよ!」が詰まった一品だよ。それに、なるにはブックス幻の一冊と言われた『詐欺師になるには』……あとは『怖いお義父さんのいなし方』っと」
「一冊で結構です、ミスター……」
司書ゴーレムが困ったように口を挟んだ。
司書ゴーレムに見送られ、カウンター背後の大階段を上がると、二階の広間に出た。
四方の壁には多数の紋章が飾られ、肖像画や風景画などが目に入る。1階に比べて書棚は少なく、見通しは良い。
広間の奥には知恵の守護者たるスフィンクスの石像が台座に収まっている。その背後に二つの扉が見えた。
一行は顔を見合わせる。アンドレアが小さく頷くと、デュラルと共に先頭に立って足を進めた。
石像まであと数歩というところで、どこからともなく低い声が広間に響いた。
《よくぞ来た》
アンドレアは1歩前に進みでると、丁重に礼をし話しかけた。
「貴方が館長か」
《そうとも言えるし、そうでないとも言える》
禅問答のような答えが返ってくる。アンドレアは重ねて問いかける。
「では貴方がダルゴンなのか?」
《まさか。私ごときは神の如きダルゴン様には遠く及ばぬ》
スフィンクスの石像は皮肉な調子で語り続けた。
《我はシーモア。蔵書の管理をマスター・ダルゴンより任されている》
「ではダルゴンとやらはここにはおらんと言うのじゃな?」
メックリンガーが横から口を挟んだ。
《そうとも言えるし、そうでないとも言える》
また謎めいた答えが返された。デュラルが端的な口調で切り返す。
「我々は魔導書の閲覧を希望している。特別閲覧室への入室条件となる書物については、先程納めさせてもらった」
《確かに確認している。貴公らの閲覧を許可しよう》
スフィンクスの背後の右扉が、重々しい音を立てて開いた。
「さて、どうする?」
エミリアが一行に尋ねかけた。
「まずは魔導書じゃろ」
「いや館長室も気になりますよ」
メックリンガーとスパイデイが異なる意見を口にした。
サマやポルは任せるとばかりにだんまりを決め込んでいる。
思案げな様子でアンドレアが口を開いた。
「文献の調査にはしっかり時間をかけたいところです。であれば閲覧室は後回しにして、先に館長室を訪ねるのはどうでしょう」
「儂も賛成だ」
クリフが顎髭を捻りながら頷いた。
「ねえシーモアくん。マスター・ダルゴンのお部屋には、どこから行けばいいんだい?」
ポルが相変わらず物怖じしない様子で石像に語りかけた。
《謁見にはそれ相応の資格を示してもらわねばならぬ》
スフィンクスは堅い調子で答えた。
《……と、普段なら言うところだが、貴公らに1つ頼みがある》
「やれやれ、また掃除とはの」
「いちいち文句を言うな」
不満げなメックリンガーにエミリアが冷たい口調で言葉を封じた。
司書長シーモアの依頼とは、塔に住み着いた大蜘蛛の退治。どうも先日、一階の書庫で一行が遭遇したのもその子蜘蛛だったようだ。
《奴らめ、私が動けぬのをいい事に、産卵して子蜘蛛まで増やしおって。後顧の憂いを断つためにも、根絶やしにして欲しいのだ》
困った調子で話す石像の言葉を思い返しながら、エミリアはそっと含み笑いをした。
「武器がないんじゃぞ、武器が」
「いやぁ、でも今回は魔法の使用許可も事前に出ていることですし……」
「甘いんじゃ若造。備えあれば憂い無しと言うじゃろ。物事には常に万全を期さねばならんのじゃ。いいか、転ばぬ先の杖とも言ってな……」
なだめるつもりで口を挟んだスパイデイが、いつもの長話に苦い顔で相づちを打っていた。
エミリアとクリフが竜の牙を用意し、魔術の心得のある各自も詠唱の準備をしている。
「用意はいいな? 開けるぞ」
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【戦闘】
PC:アンドレアMR50防5、クリフMR40防5魔防5、デュラルMR30防5、スパイデイMR30防5、エミリアMR20防5、ポルMR20防5、メックリンガー老MR20防5、サマMR20防5
敵:マザースパイダーMR120防10、ヒュージスパイダーMR80*4
*アンドレア、デュラル、スパイデイ、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
*エミリア、クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ*2召喚。
「さっさと片付けるぞ」
「了解」
1ラウンド:PC【398】 VS 敵【378】 /敵側に20ダメージ!(マザースパイダー120、ヒュージスパイダーA76、B76、C76、D76)
*ヒュージスパイダーA、特殊能力/スパイダーウェブ(アンドレア/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
*ヒュージスパイダーB、特殊能力/スパイダーウェブ(デュラル/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
「この前は不覚を取りましたが……きっちり訓練してきましたよ。借りは返させていただきます!」
スパイデイが愛用の細身の剣に代わり、箒を構え、母蜘蛛に何度も突きかかった。
*エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動! マザースパイダーに60魔法ダメージ!
*デュラル、ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
2ラウンド:PC【442】 VS 敵【358】 /敵側に84ダメージ!(マザースパイダー54、ヒュージスパイダーA59、B59、C59、D59)
母蜘蛛が体液をまき散らしながら奇怪な叫び声を発すると、塔の上部から子蜘蛛がカサカサと姿を現した。
*増援:ヒュージスパイダーMR80*3
*ヒュージスパイダーC、特殊能力/毒の牙(エミリア/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*ヒュージスパイダーD、特殊能力/毒の牙(クリフ/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「くっ……長引くとこっちが不利か」
噛まれた腕を抑えながらエミリアが警告する。
「各自、できうる限りの魔術を使え!」
*アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。マザースパイダーに20魔法ダメージ!
*サマ《これでもくらえ!》詠唱。マザースパイダーに20魔法ダメージ!
*デュラル《炎の嵐》詠唱。ヒュージスパイダーABCDに20魔法ダメージ!
*ポル《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。ヒュージスパイダーABCDに6魔法ダメージ!
3ラウンド:PC【362】 VS 敵【472】 /PC側に110ダメージ!(アンドレア44、クリフ31、デュラル24、スパイデイ24、エミリア11、ポル14、メックリンガー老14、サマ14、スパルトイA19、B19)
*ヒュージスパイダーE、特殊能力/スパイダーウェブ(スパイデイ/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
「集中しろ! 母蜘蛛さえ倒してしまえば……」
「ええい、奥の手じゃい」
*メックリンガー《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。マザースパイダーに40魔法ダメージ! マザースパイダー死亡
*デュラル、屍人使いエリファスの杖を使用。《L2これでもくらえ!》発動! ヒュージスパイダーAに40魔法ダメージ! ヒュージスパイダーA死亡
*クリフ、炎の石を使用。ヒュージスパイダーBCDに合計32魔法ダメージ!
*サマ《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。ヒュージスパイダーE、昏睡。
母蜘蛛は甲高い叫びとともに絶命し、ひっくり返ってビクビクと痙攣していた。しかし子蜘蛛の集団に依然周囲を取り囲まれている。
「数が多すぎる……」
蜘蛛の巣に絡め取られ、何度も噛み付かれた数人は青い顔でうなだれており、長くは持ちそうにない。エミリアも同様に憔悴しきっていたが、やがて毅然とした表情を取り戻し懐に手を入れた。
「アンドレア、あれを使うぞ」
「!……わかった」
*アンドレア、熊神石を使用。ワーベア化→MR+30
*エミリア、熊神石の破片使用。ワーベア化→MR+25
4ラウンド:PC【230】 VS 敵【266】 /PC側に33ダメージ!(アンドレア74、クリフ28、デュラル24、スパイデイ24、エミリア33、ポル14、メックリンガー老14、サマ14、スパルトイA16、B16)
*ヒュージスパイダーF、特殊能力/毒の牙(ポル/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*ヒュージスパイダーG、特殊能力/毒の牙(メックリンガー/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*デュラル、熊神石を使用。ワーベア化→MR+30
5ラウンド:PC【288】 VS 敵【271】 /敵側に17ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B19、C19、D20、E78(昏睡)、F77、G77)
*クリフ《イーゼルヴァンの黒き手》詠唱。ヒュージスパイダーCに10魔法ダメージ!クリフ10回復。
6ラウンド:PC【303】 VS 敵【263】 /敵側に40ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B13、C13、D3、E71(昏睡)、F70、G70)
7ラウンド:PC【311】 VS 敵【249】 /敵側に62ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B2、C2、D0、E61(昏睡)、F60、G60)
8ラウンド:PC【294】 VS 敵【192】 /敵側に102ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B0、C0、D0、E41(昏睡)、F39、G39)
9ラウンド:PC【305】 VS 敵【108】 /敵側に197ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:アンドレアMR44/50防5、クリフMR35/40防5魔防5、デュラルMR24/30防5、スパイデイMR24/30防5、エミリアMR5/20防5、ポルMR2/20防5、メックリンガー老MR2/20防5、サマMR14/20防5、スパルトイA16/30(送還)、B16/30(送還)
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体液と巣の残骸がこびり付いた塔の石壁を、報告を受けた司書ゴーレムが一心不乱に清掃していた。
その様子を眺めながら休息を取っていた一行の耳に、唐突に年老いた声が響き渡った。
《上がってまいれ》
塔の内壁に沿って設けられた螺旋階段が、淡い輝きとともにゆっくりと動き出した。
一行は顔を見合わせ逡巡したが、やがて意を決して一人ずつ飛び乗った。
塔の最上階はこの古城でもっとも美しく飾られた部屋で、壁や天井には装飾が施されていた。小さくはあるが大量の書物や古道具が収められた書斎のようで、全員が部屋に入ると背後で扉が自動的に閉まった。
小型のパイプオルガンからは楽団もいないというのに小さく音楽が奏でられている。
《ようこそお若いの》
眼前の書斎の椅子に、うっすらと透き通る姿で老魔術師が腰掛けていた。一行は驚きを隠せずに繁々とその姿を眺めた。
《ふん、こんなものが珍しいか。幻じゃよ。儂はここにはおらぬわ》
老魔術師は面白くなさそうな調子で口を開いた。
「大魔術師ダルゴン、お目にかかれて光栄ダ」
サマが一歩踏み出して、カエル人として敬意を表す仕草を取った。
《ほほう。さてはお主か。儂に関する文献を寄贈したというのは》
ダルゴンはにやりと笑みを浮かべると、サマを見返した。
《頭の良いカエルめ。儂のことを詳しく知るものが未だにおるとはの》
ダルゴンは満更でもない様子でつぶやくと、椅子に深く背を預けた。
《して何が望みじゃ》
「魔術師ダルゴン、高名な貴殿の独自の魔法を伝授賜りたいのだが」
デュラルが一歩前に進み出た。
「わ、儂も」
メックリンガーが慌てて続いた。
《何かを得るためには何かを支払わねばならぬ。それが物事の道理というもの》
老魔術師の眼光が鋭く光る。
《……しかし、そうじゃな。そう難しい事でもない。この館を維持するため、司書たちでは手が回らぬ雑用が幾つかある》
ダルゴンは顎に手をやり、しばらく思案するように首をかしげてから、口を開いた。
《それに、既に書庫やこの塔は掃除してくれたようじゃしな》
億劫そうに片手を振ると、サイドテーブルの上に鎖で繋がれた漆黒の大きな魔導書が、風もないのにパラパラとめくれ、やがて頁が開いた。
デュラルたちは食い入るようにその頁を見つめた。
《ああ、それからその辺のガラクタで良ければ持っていっても構わんぞ》
ダルゴンは一行の背後にある、ごちゃごちゃと雑多なものが押し込まれた棚を指差した。
エミリアとクリフが興味津々といった様子で、棚の古道具に手を伸ばした。
《う゛う゛う゛う゛う゛う゛……》
棚に立てかけられた杖が、まるで呻くようにカタカタと振動し、エミリアはぎょっとした様子で老魔術師を振り返った。
ダルゴンはいかにも面白そうにくっくと含み笑いをする。
《愚かなダーヴィドよ。静かにするのだ。120年ぶりにここから出る機会をお前にくれてやろうというのだぞ》
そう語りかけると、杖の震えが止まった。一行は気味悪げに遠巻きに眺めていた。
《儂の秘術を盗もうとした不肖の弟子よ。数百年はそうしておるわ。たまには外に出たかろうて。お主らに貸し与えるゆえ、飽きるまで使うが良いぞ》
一夜明け、外壁の清掃と草むしりを行った末、特別閲覧室の蔵書の閲覧もひと通り済ませた一行はそろそろ砦に帰る算段を始めていた。
そこへアンドレアが、自分はもう少し残ると告げた。
「ここの本ですが、貸出はできずとも写本なら許可を頂けるそうですから。写して帰りたいんですよ」
あらかじめ見越していたのだろう。数日は泊まり込みできるよう、アンドレアは食料と水を多めに持参していた。
夕刻になり、帰路につく一行をアンドレアは古城の入口で見送った。各々が収穫物を手にし、浮かれた様子で峡谷の小道へ向かう。
そこへ、司書ゴーレムが足音も激しく追ってきた。一行の怪訝な視線が、前回同様にポルに集まる。
しかし司書ゴーレムは一冊の本を片手に差し出した。
「こちらをお忘れです」
革装丁の自費出版本には『ポル・ポタリアかく語りき』と金文字で書かれていた。
こっそり置いてきたのがバレてしまったポルは気まずい顔で苦笑した。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
アンドレア →熊神石が完全に砕け散った。写本入手、持参した巻物にダルゴンのオリジナル呪文を1つ書き写させてもらえた。
エミリア →熊神石の破片が完全に砕け散った。
クリフ →炎の石を使用した。
サマ
スパイディ
デュラル・アフサラール →熊神石が完全に砕け散った。
ポル・ポタリア
メックリンガー老 →《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用した。
■入手した財宝
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。
物品はそれぞれ1つしか無いため先着順。(呪文習得は重なっても可能)
・特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》(一通りの魔法を習得しているが、気が向いたときにしか発動しない)
・《教え》:《ダルゴンの暗き眼差し》(敵1体を永続的にMR半減/1事件に1回使用可能)
・《教え》:《ダルゴンの暗き残像》(2体の分身を作成し身代わりとする。分身はダメージを受けると霧散する/1事件に1回使用可能)
・《教え》:《ダルゴンの暗き雷鳴》(5ターンの間、敵1体に魔法ダメージ15点/1事件に1回使用可能)
・《魔神の剣》の呪文石*2 5ターンの間、ダメージ3倍/1回限り
・《魔神の盾》の呪文石*2 5ターンの間、防御点3倍/1回限り
・異界獣の黒曜石*2(MR40ブラックハウンドを召喚/1回限り)
・魔除けのメダリオン(魔法防御+10)
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■事件B:4人出撃
聖遺物のひとつ《鏡》をなんとか手にし、砦に戻った君たちを司令室にてガガック兵長が出迎えた。
「〈竜塚〉の部隊から伝令だ。今のところ、竜の鳴動は抑え込めているとの事。しかしそう長くは持つまい」
西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンは悩みながら言葉を重ねる。
「時間が足りぬか。どうにか二手に分かれられればよいのだが」
守護獣への対処は不安が残るが、君たちに片側を探索してもらい、ギルサリオンと森林警備隊が残る側に当たることとしたい。
《玉》と《杖》……どちらを選ぶべきか?
脅威予測)中
報酬)小
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
〈シャンキナルの森〉の奥へと再度進軍した一行は、〈聖地シャンス〉で二手に別れた。
ギルサリオン隊長率いる森林警備隊の一団を見送ると、レックス砦の一行は目の前の霊廟を振り仰いだ。聖地はいつ来ても薄暗く、不気味に静まり返っていた。
聖遺物のひとつ《玉》がそこには安置されているはずであった。かつて竜と戦い、太古の故郷〈ホーラ・ルー・ヤー〉よりこの地に降り立った〈古き森〉の主たち。そして彼らが西方エルフに授けたとされる人外の力を秘めた三種の聖遺物。来るべき竜との戦いのために創られたものなればこそ、〈カザンの悪夢〉を封じる際にもエルフ王ベリエンベールによって使われたのだろう。
一行は深き森の静寂に気圧されたように、無言で霊廟を見つめていた。
その一行から少し離れたところで、獲物を狙う鷹のような目で油断なく周囲に気を配っている一人の女がいた。今回のために雇われた剣士だ。褐色の肌に縮れた毛をドレッドヘアに編み込み、炎の大地と呼ばれるゾルの伝統的な刀剣フリッサを帯び、鰐皮の胸当ての上から赤いマントを纏っている。
「一緒に探索するのは久しぶりだな、ゲルダ」
今回の雇い主であり、旧知の仲でもあるマロウズが後ろから話しかけた。
「ああ。アンクル・アグリーの地下迷宮以来か」
女剣士ゲルダは厳しい顔を緩め、にこりと笑顔を向けた。
「俺たち4人だけでは力不足。お前の剣の腕が頼りだ」
「……マロウズ、お前の頼みとあれば、私はいつでも力を貸す。それがあの迷宮で命を救われたお前への恩返しだ」
「ありがとう、ゲルダ」
マロウズは何かを思い出したのか、ふと噛みちぎられたような右耳の古傷にそっと手を当てた。
ヘルトが提げている見慣れない武器を目にし、ニンツが声を掛ける。
「へえ、新調したのか?」
「ああ、先日は慣れぬ棒術で無様なところを見せてしまったからな」
そう言ってヘルトが陽に掲げた武器は、鋭い黒曜石の刃を複数、木製の直刀に固定したものだ。
太陽を崇めるという南のスコーピオン連邦でよく使われている刀剣で、現地の言葉ではマクアウィトル、カザン語でいう「手の木」と呼ばれていた。切れ味は金属剣と比べても遜色なく、人間の首をも切断でき、古来は太陽に捧げる生贄の儀式にも使われていたらしい。
ヘルトがこれまで愛用していた剣を霊廟の入口に置くと、ニンツも同じように鉄製の短剣を腰から外した。そして借り物の黒曜石の短剣を取り出し、ふた振りを腰に下げ、もうひと振りをヘルトに渡した。
「そういうお前は……魔術訓練を受けていたようだが」
「ああ、エルフどもはいい顔しねえだろうが、そんなこと言ってられる状況じゃねえ」
ニンツはへっと笑うと早口で言葉を続けた。
「大事の前の小事ってやつだ。こっちのやり方でやらせてもらうぜ」
カーモネーギーは弓の弦の調子を確かめながら、不安な様子を隠せずにいた。
「いるんだろうなぁ。ここにも守護獣とやらが……」
前回の激しい戦いを思い出し、頭を何度も振って嫌な考えを追いやった。
「ほんとに、正攻法しかないのかなぁ……」
一行の士気に水を差すわけにもいかず、カーモネーギーは独り言ちた。
全員が改めて霊廟の入口を眺めた。深い暗闇が口を開けている。果たしてどこまで続いているのか。
「第二の聖遺物は、玉……か」
一行は慎重に霊廟の奥に足を運んだ。《鏡》の霊廟と造りは同じらしく、奥の広間に向かう回廊はひんやりとした静謐な空気に満ちていた。
石畳には一行の靴音だけが硬く響きわたる。緊張を紛らわすためか、ニンツが黒曜石の短剣を弄りながら軽い調子で呟いた。
「隊長のやつは上手くやってやがるかね」
「……人のことを心配している余裕はないと思うがな」
マロウズが少し硬い調子で応えると、すっと前方を指し示した。一寸先も見通せない暗闇の先に、大広間が口を広げていた。
先行したヘルトが無言で篝火に松明の火を移すと、柱が立ち並ぶ大広間が、明かりに照らされて浮かび上がった。
「……《鏡》の時と違って、デカブツはいねえようだな」
ニンツが奥の祭壇の上に置かれているアカシアの木の箱に目をやりながら呟いた。
《鏡》の霊廟と同じく優美な装飾を施された聖櫃は、広大な玄室の主として堂々たる様子で安置されている。
《汝、力を求めるか》
一行の脳裏に、低い声が直接響き渡った。
「油断するな。囲まれているぞ」
女剣士ゲルダが警告の声をあげる。
カーモネーギーが慌てて周囲を見回すと、立ち並ぶ柱の1柱1柱に、台座に飾られた木製の像が据え付けられていた。神像は左右にずらりと立ち並び、全部で39柱。それぞれまるで違うモチーフの異形の獣が象られ、印象的なポーズを取っていた。
《汝、力を求めるか》
声が再び問いかけた。意を決してマロウズが一歩前に進み出る。
「……求める!」
《力を求める者よ。ではその資格を示すが良い》
夜空を模した天蓋に、無数の星が煌めいた。星々はみるみるうちに強く輝きを増し、やがて雷のように激しい光が地上に舞い降りた。光に撃たれた8柱の神像が威圧感のある動きで台座から降り立つ。
「さぁて、御伽噺のようにいくかな……」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:マロウズMR40防5、ヘルトMR40防5、ニンツMR35防5、カーモネーギーMR35防10、女剣士ゲルダMR60防5
(ヘルト、ニンツは借り物の武器の為MR-5)
敵:守護獣*8(紫微、貪狼、巨門、禄存、文曲、廉貞、武曲、破軍)
MR32防5魔防10
*守護獣・紫微 特殊能力/恐怖の叫び。カーモネーギー行動不能。
辺りに響き渡る叫びを耳にしたカーモネーギーが、引きつった表情で足をガクガクと震わせる。
「引け。任せろ」
ゲルダはカーモネーギーを後ろに押しのけ、片刃剣フリッサを素早く引き抜くと、鋭い切っ先で二連続の突きを入れ、流れるような動きで刀身を横に薙ぎ払った。緩やかに湾曲した鋭利な刃が、木像の表面を撫で切りにする。
1ラウンド:PC【163】 VS 敵【219】 /PC側に56ダメージ!(マロウズ34、ヘルト34、ニンツ29、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ54)
*守護獣・貪狼 特殊能力/雷招来。ゲルダに30魔法ダメージ
「危ないっ!」
自分を取り戻したカーモネーギーが急いで防護呪文を詠唱する。
*カーモネーギー《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。ゲルダの魔法防御+15。
「す、すまん」
ゲルダが冷や汗を拭いながら礼を言った。
「いや、こっちこそだよ」
*マロウズ《いだてん》詠唱。2回行動。
2ラウンド:PC【221】 VS 敵【242】 /PC側に21ダメージ!(マロウズ34、ヘルト34、ニンツ29、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ39)
*守護獣・巨門 特殊能力/流星招来。ニンツに30魔法ダメージ
*ニンツ《ないことに》詠唱。守護獣・巨門の《流星招来》を無効化
「悪ぃがめんどくせえのは無しにさせてもらうぜ」
*カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。
*マロウズ、ヘルト《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
3ラウンド:PC【331】 VS 敵【235】 /敵側に96ダメージ!(紫微25、貪狼25、巨門25、禄存25、文曲25、廉貞25、武曲25、破軍25)
*守護獣・禄存 特殊能力/威圧の叫び。ヘルトMR半減。
*ヘルト《ないことに》詠唱。守護獣・禄存の《威圧の叫び》を無効化
*ニンツ《これでもくらえ!》詠唱。紫微に20魔法ダメージ!(紫微15)
「まずいな……あまり長引くとこっちが不利だ」
「奥の手も使いどころってとこだな」
マロウズとヘルトが肩で息をつきながら目配せした。
4ラウンド:PC【233】 VS 敵【218】 /敵側に15ダメージ!(紫微15、貪狼25、巨門25、禄存25、文曲25、廉貞25、武曲25、破軍25)
*守護獣・文曲 特殊能力/月光招来。PC側全員に15魔法ダメージ。
*カーモネーギー《ないことに》詠唱。守護獣・文曲の《月光招来》を無効化
*ニンツ《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。貪狼に40魔法ダメージ!(貪狼・無力化)
「いよぉし!」
「でも兄貴……魔術の残りが、もう……」
喝采を上げるニンツと対照的に、カーモネーギーが不安そうな顔で呟いた。
5ラウンド:PC【180】 VS 敵【211】 /PC側に31ダメージ!(マロウズ39、ヘルト33、ニンツ28、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ38)
*守護獣・廉貞 特殊能力/炎の息。PC側全員に15魔法ダメージ
「くっそ、炎には炎……やるぞヘルト!」
「ああ」
マロウズが目の前の守護獣と切り結びながら、ちらりと横目を送った。
「ゲルダ、時間を稼いでくれ」
「……承知」
ゲルダは一歩前に踏み出すと懐から、信じられないほど邪悪な形をした投げナイフを取り出した。
大きく振りかぶって勢いをつけ、水平に投げつけると、多方向に刃の伸びたナイフはグルグルと回転しながら飛翔し、守護獣たちを次々に切り裂いた。
その隙に左右に分かれたヘルトとニンツは魔法語を詠唱した。
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、我が敵を打ち倒す焔よ来たれ……」
二人は襲い来る守護獣の鉤爪を、詠唱を途絶えさせず身をかわす。
「「《炎の嵐》!」」
*ヘルト、ニンツ《炎の嵐》詠唱。敵全体に20魔法ダメージ*2
*守護獣・武曲 特殊能力/氷の息。《炎の嵐》を1つ無効化
6ラウンド:PC【147】 VS 敵【156】 /PC側に9ダメージ!(マロウズ24、ヘルト18、ニンツ13、カーモネーギー19、女剣士ゲルダ23)
*守護獣・破軍 特殊能力/陽光招来。PC側全員に15魔法ダメージ。
*ヘルト《ないことに》の呪文石を使用。守護獣・破軍の《陽光招来》を無効化
*ニンツ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*カーモネーギー、ゲルダ、神の如き回復薬を使用。30回復。
*マロウズ、エルブンダガーを使用。銀狼化→MR+20
7ラウンド:PC【210】 VS 敵【142】 /敵側に68ダメージ!(紫微0、貪狼0、巨門10、禄存10、文曲10、廉貞10、武曲10、破軍11)
8ラウンド:PC【186】 VS 敵【121】 /敵側に65ダメージ!(紫微0、貪狼0、巨門4、禄存4、文曲4、廉貞4、武曲4、破軍6)
9ラウンド:PC【189】 VS 敵【109】 /敵側に80ダメージ!(敵無力化)
《汝らに、資格あり》
戦闘終了:マロウズMR33/40防5、ヘルトMR18/40防5、ニンツMR23/35防5、カーモネーギーMR35/35防10、女剣士ゲルダMR53/60防5)
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守護獣たちが動きを止めると、満身創痍の一行は祭壇の聖櫃に近づいた。
ニンツが無造作に聖櫃の蓋を開けると、中には小ぶりな勾玉が安置されていた。
取り出された勾玉は神秘的な深い緑色を湛えており、見つめているだけで自然に背筋が伸び、身の引き締まるような感覚があった。
勾玉の表面には、上位エルフ語でこう刻まれていた。
イ・オツ・ミスマル
《神の印が私を守護する》
「遅すぎる……」
霊廟の前でギルサリオン隊長以下、森林警備隊の一団を待つマロウズの声には困惑が含まれていた。
森には日暮れが近づいていた。
空には暗雲が立ちこめ始め、遠くでごろごろと雷の音が耳に響いた。
「何やってやがるんだ、隊長のやつ」
応急処置をした怪我の具合を確かめながら、石段に腰を下ろしたニンツが苛立たしげに口にした。
やがて雨が降り出した。
一行は無言で雨音を聞きながら、森を眺め続けていた。
ふとカーモネーギーがなにかを目にし、立ち上がった。四人も遅れて視線を走らせる。
雨の中、森の奥から足を引きずりながら、ギルサリオンが姿を現した。
折れた左手が力なくだらりとぶら下がっていた。
「無様なところを見せたな」
「お前一人だけか? ほかの奴らは」
「森林警備隊は全滅だ……貴様らはうまくやったようだな」
ギルサリオンは額に流れる血の混じった雨水を拭いもせず、右手に握りしめた一本の杖を一行に差し出した。
その杖は、見た目の簡素さとは裏腹に神威に満ち、全身から不思議に芽が吹き、生命の輝きを湛えている。
「《杖》と……《鏡》、お前たちに託す。私も必ず後から……」
そう言い残すと、ギルサリオンは糸が切れた人形のようにぐらりと身体を傾けると、雨の中に倒れ伏した。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ →戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
カーモネーギー →神の如き回復薬を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
ヘルト →《ないことに》の呪文石を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
偵察兵のニンツ →奇跡的な回復薬を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
■隠された財宝(副葬品)
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。
それぞれ1つしか無いため先着順。
・七星剣(MR+20)
・クリス・アカラベス(MR+10/魔法防御+10)
・星のメダリオン(流星招来・敵単体に魔法ダメージ30/1事件に1回使用可能)
・神像を模した人形(MR40守護獣召喚/1事件に1回使用可能)
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■事件C:7人出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層は古典的とも言える石造りの迷宮になっているようだ。
幻術によるものか不可思議な現象も起こっている。一層の注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP2.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
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【隊列】
前衛:ソーグ、ヤスヒロン、へーざぶろー
中衛:万太郎、ケン、シャオリン
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
第四階層到着→北2→西4→南2→東2→南2
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「ここに来るのも三度目か……」
第四階層の迷宮の石壁に、万太郎の呟き声が虚ろに響き渡った。遅々として進まぬ探索を前に、一行も無言でその意に同じた。
「で、隊長。今度はどこから行くよ?」
左右の通路を見回しながら、ソーグが問いかけた。
「遅参の借りは働きで返させてもらうさ」
出発ギリギリで追いかけてきた事をしきりに詫びつつ、ソーグは照れたように頬をかいた。
「そうだな……【#9】の、例の酒場の幻影の部屋から別の扉に行こうか」
「了解」
前回の探索から新たに何か仕掛けられた痕跡がないか手早く目を走らせたあと、ソーグはそっと扉を開けた。
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Room #6:
・東西4ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・古ぼけた家具
【進路】
扉(南)→東2→南4→扉
Room #9:
・東西5ブロック*南北5ブロック
・扉(北・南*2・東・西)
・カウンター、テーブル、椅子、水飲み場、戸棚、汚い毛皮、汚物の入ったバケツ、廃棄された武器
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「まだ行ってないのは、西と南西と北か……」
「いや、北はさっきの【#6】につながってるだけだ。こないだクリスティと調べておいた」
「ほう、手回しが良いではないか」
へーざぶろーの発言にヴェルサリウスが満足げに頷いた。
一行は、西と南西のどちらに向かうか軽く話し合い、結局、南西の扉を選ぶことにした。西は以前、ウルクの武装兵が大挙として突入してきたイメージが強く、幻影とわかってもあまり気分のいいものではない。
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【進路】
扉(南西)→南2
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「ん……?」
T字路にぶつかり、前衛のヤスヒロンが左右を確認すると奇妙な声を上げた。
「どうした」
「いや、たぶんその扉は【#13】のだな」
ヤスヒロンは左手に少し進んだ先に見える、金属板のはめ込まれた重々しい鉄扉を指差した。
「へえ、よくわかるな」
「あの電撃の痛みは忘れん」
ヤスヒロンはまだ痺れが残っているかのように右腕をさすった。
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【進路】
西2→北2→西2→南2→扉
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2ブロック進むごとに右へ、左へ、また左へ……。
一行の前に、また扉が現れた。通路はまだ西へと続いている。
ソーグはチラリと振り返り、同意を確認すると扉を調べ始めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない→開く
Room #11:
・東西2ブロック*南北3ブロック
・扉(北・東・西)
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木製の簡素な作りの扉をそっと押し開けると、そこは狭い小部屋だった。左右に扉が見えるが、それ以外特に目立ったものも無い。
「これくらい小さいとアタシには丁度いいサイズなんだけどナァ」
シャオリンが新人のナカダンジョウ・ケンに話しかける。東洋風の装束を身に纏ったこの男は、万太郎やシャオリンと同じようにソナン・イエからやって来たのかと思われたが、よくよく話を聞くとどうやらニホンという国から不思議な門をくぐり抜けて、この世界に迷い込んできたらしい。
「押忍! 先輩にはお似合いであります!」
「アリガト」
ソーグは二つの扉に目を走らせると、まず東側の扉を調べ始めた。
「やれやれ、盗賊が俺しかいないってのは参ったね……」
イェスタフはカンダック師からの呼び出しでスラムグリオン魔法学校へ向かっている。前回活躍してくれた女盗賊クリスティも今回は雇う資金がなく、金の切れ目が縁の切れ目と離れていった。
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・扉(東)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない
・扉(西)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない
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「めずらしいな。入口はおろか、どの扉にも何の仕掛けもないなんて、この階層では初めてだ」
「そういう時こそ注意が必要だと思うがね」
ヴェルサリウスが古代帝国の宝珠を掲げた。魔術的な光が古ぼけた石壁をまばゆく照らす。しかし光が収まったとき、隠されたものを示す紫の発光はどこにも無かった。
「ふむ。こういうこともある、か。」
ヴェルサリウスが呟き、宝珠を懐にしまった。
もう安心と判断し、へーざぶろーが東の扉を押し開ける。
「長い通路が続いているぞ」
「こっちはすぐに別の扉だヨ」
シャオリンが西の扉を引き開けながら報告した。
「手近な方は後に回そう」
万太郎が決断し、ソーグが東の奥の扉へ先行した。
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【進路】
扉(東)→東3
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まっすぐな通路をしばらく進むと、奥にまた扉が見えた。ヤスヒロンは歩きながらなにか違和感を覚えた。足下の感覚が妙におかしい。しかし、何だ……?
「あ、わっ」
シャオリンが急に転んで尻餅をついた。万太郎が苦笑しながら手を差し出す。シャオリンが床に着いていた手を伸ばしたが、その手がぬるりと滑った。
「な、なんだ?」
「後ろ!」
ヴェルサリウスが警告の声を上げた。入ってきた扉の方角を振り返ると、気づかぬうちに廊下の床の角度が斜めに持ち上がっており、一行はやや下に向かって進んでいる格好だった。違和感の正体に気づいたヤスヒロンは舌打ちをした。
そして更に悪いことに、側壁から大量の油が噴出し激しく流れ始めた。
「うわぁぁぁぁあああ」
一行は有り得ない速度で東へ向かって廊下を滑り続けた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
(強制移動)東2→扉(激突) *全員MR-5
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激しい音を立てて数人が扉に激突すると、扉は内へ開いた。全員が団子状態にもつれ合いながら、部屋の中央までゴロゴロと転がり込んで、金属製の檻に身体をぶつけてようやく勢いが止まった。
油の濁流はご丁寧に扉の足下の排水溝に吸い込まれていく仕掛けになっていた。
「ここは……?」
頭を振りながら万太郎が周囲を見回した。見覚えのある檻がいくつも目に入った。そこは前回の探索でやってきた【#13】の部屋であった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #13:
・東西3ブロック*南北5ブロック
・扉(北・東・西*2)
・一部崩落した天井、猛獣用の檻、樽、コート掛け、鉄の棒
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一行は油でヌルヌルになった身体を引きずって、北の扉から出て元の部屋を目指した。不快な匂いを身に纏いながら、先ほどと同じ道を辿る。
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【進路】
扉(北)→西5→北2→西2→南2→扉
Room #11
【進路】
扉(西)→西1→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていないが歪んで開かない。
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー&ケン&ヤスヒロン)→開かない
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「チェストー! セイッセイッセーイッ!」
ケンが習い覚えた武術の型で、扉を連続で蹴りまくった。しかし扉はビクともしない。
「だめだな、こりゃ。別なところへ回るか」
へーざぶろーがあきらめ顔で振り返った。同意の旨を返そうとした万太郎の耳に、ゴゴゴと重い石が擦れるような音が響いた。
「ん……なんだ」
周囲に目をやると、両側の壁に小穴が開き、液体が噴出するところであった。
「またかよぉぉぉぉぉおおお」
全員が叫ぶと同時に、床が斜めに持ち上がった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
(強制移動)東1→扉(激突)→東2→扉(激突)→東5→扉(激突) *全員MR-5
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
扉に激突しつつ【#11】の部屋を通過し、長い廊下に何度も身体をぶつけながら、全員そのまま【#13】の部屋まで転がり込んだ。
一行は悪態をつきながら身体を起こし、気を取り直すと、痛む身体をさすりながら三度目となる道を辿った。
【#11】の扉を越えた先に、もう一つ南向きの扉が見えたのをソーグが指摘したからだ。構造上はさっき開かなかった【#11】から続く通路がここに繋がっていていいはずだった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(北)→西5→北2→西2→南2→扉(無視)→西3→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠発見!(ギロチン扉)→罠解除(ソーグ)→解除失敗!
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「罠はあるが、古典的なやつだ。扉を開けた拍子に、扉の脇柱に沿って巨大なギロチンの刃が落下してくるって仕掛けさ」
「ふぅむ。わかっていれば避けられなくはなかろうが……」
「すまんが俺の腕じゃ無効化は出来なかった」
ヴェルサリウスとソーグが並んで思案する。
「アタシが開けて、すぐピューンって逃げようか」
「いやそりゃ無理だろ」
シャオリンの提案をへーざぶろーが一蹴した。
「小鬼に開けさせよう」
ヤスヒロンが一歩進み出た。兜のスリットから細めた目で扉を睨みつけ、甲高い音で下手くそな口笛を吹く。一行はあっけに取られた様子で見守った。
やがて通路にくすぶった煙があがり、小さなコウモリの羽が生えた1匹の小鬼が躍り出た。
「ハイなハイな。呼びましたかダンナ〜」
「この扉の罠を解除してくれ」
ヤスヒロンはむすっとした様子で扉を指し示した。
「こんなもん、ワイに任せてもろたら、ちょちょいのちょいや!」
小鬼は扉を眺めると、なにやら気難しげな表情をすると、聞いたことのない言葉でなにかを唱えた。扉が不思議な光に包まれる。
「ほうら、終わりましたでえ」
小鬼は無造作に扉を引き開けると、恐ろしげなギロチンの刃が落ちてこないのを証明するように、何度も出入りした。そして得意げな様子でヤスヒロンを振り返った。
「また口笛吹いてくれはったら、いつでも駆けつけまっせ〜」
ケケケと笑い声を残しながら小鬼は姿を消した。ヤスヒロンはふうとため息をついた。
一行は動きを止めているギロチンを横目に、恐る恐る扉をくぐった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #10:
・東西4ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南*2・東*2)
・トゲだらけの大穴
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「な、なんだこいつぁ」
へーざぶろーは部屋をのぞき込んで唖然とした表情で呟いた。
部屋の中央にはびっしりとスパイクが敷き詰められた穴が大きく口を開けており、その縁の部分をぐるりと取り巻くように、回廊状に床が配置されている。
南と東に2つずつ扉が見えた。おそらく東のどちらかが、【#11】へ続く通路のはずだ。
「慎重に進む必要があるな。右回りか、左回りか……」
ヴェルサリウスが思案げな様子で口にした。
2人並べばぎりぎりという通路幅で、足を踏み外せば串刺しは必至である。一行はおっかなびっくり右回りに歩を進めた。最初の扉に辿り着き、ソーグが手早く調査した。
「間違いない。これはさっきの扉だ」
「開けるなよ。もう油まみれになるのはごめんだ」
万太郎が苦笑しながら答えた。へーざぶろーもそれを笑いながら、先の扉へ向かった。
その瞬間、へーざぶろーの姿が消えた。
「!?」
「待て。進むな」
ヴェルサリウスの制止を受けて、万太郎が急いで懐から《そこにあり》の呪文石を掴み出した。魔術の光とともに辺りの光景がぐにゃりと歪み、一変する。
中央の大穴はどこにも無く平らな床が広がり、変わりに目の前に奈落が口を開けていた。慌てて覗き込むと全身を強く打ったへーざぶろーが倒れ込んでいた。
ソーグはロープをヤスヒロンとケンに握らせると急いで奈落の底に降り立ち、へーざぶろーの具合を確かめた。命に別状はないが重傷だ。
「そっと引き上げてくれ。そっとだ」
床に寝かされたへーざぶろーは低いうめき声を上げた。
「誰か薬を持っていないか」
何人かが懐に手をやった。しかしヤスヒロンがそれを制して前に出た。
「先日手に入れたものだが……」
ヤスヒロンのごつい手に、古めかしい指輪がはめられている。
「ザルダック商店の鑑定士の言うことには、回復の力があるらしいんで」
そう言いながら、手のひらをへーざぶろーの身体にかざす。柔らかな光がヤスヒロンの手から放たれた。
へーざぶろーの荒い呼吸が徐々に整ってゆく。
「ディニエルが……妹が昔、怪我したときにはこうして治してくれたな。まぁ兄さん、気の毒に、って」
ヤスヒロンは遠い目をして呟いた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(東南)
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
・扉(南東)
調査(シャオリン)→失敗
《そこにあり》の呪文石(シャオリン)→罠はかかっていない
鍵開け(シャオリン)→鍵開け失敗
蹴破る(シャオリン)→開かない
蹴破る(シャオリン&ヤスヒロン)→成功
・扉(南西)
調査(へーざぶろー)→失敗
《そこにあり》(へーざぶろー)→罠はかかっていない
鍵開け(へーざぶろー)→鍵開け失敗
蹴破る(へーざぶろー)→成功
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「こっちとこっちは繋がってるヨ!」
「先輩がた、こちらの通路が先に通じているようです!」
「ようし、どんどん行くぜ!」
「いやお前ら……もうちょっと、その、慎重にやれよ」
力ずくで突き進む前衛たちに、ソーグは呆れたように天を仰いだ。とは言え、ここが生き物の住処では無いだけまだマシではあった。
しばしの力任せの探索の成果で、結局のところ【#10】から伸びる通路はどれも【#13】の部屋に繋がっていることがわかった。
引き時を感じてはいたが、まだ何の収穫もないのは後ろ髪を引かれるところであった。せめて、何かひとつふたつは見つけて帰りたい。
一行は【#10】の部屋の北扉から出て、さらに探索を継続することにした。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
西1→北2→東2→北2→T字路→西2→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
踏み込んだ部屋は、薄暗く先が見通せない様子だったが、中央にぼんやりとランタンの灯りでテーブルが照らされていた。
数人の人影が椅子に座ってなにやら話し込んでいるように見えた。
ソーグは小さく舌打ちし、誰も聞こえないように呟いた。
「気に入らねぇ……」
警戒しながらテーブルに近づく一行に、目つきの悪い細身の男が振り返ると、わざとらしい大袈裟な身振りで制止した。
「シーッ、悪いな客人。今はデカい賭けの最中なんだ。遊びたけりゃ、順番を待つんだな」
テーブルでは神経質な顔つきの男が手元のカードをじっと眺めていた。よく見ると手先が震え、唇は青ざめている。かたや周りの観客はにやにやしながらそれを見つめている。
「なんだ……賭博場……?」
万太郎が不信感もあらわに呟いた。
「馬鹿な。こんな所にある訳が無い。およそこれも……」
ヴェルサリウスが小声で返した。
「気に入らねぇな」
強い口調に視線が集まった。
「これは俺の記憶だ」
ソーグが吐き捨てるように口にした。
「ここは俺の故郷ガル市で、今は5年前。この後の筋書きはこうさ。幼なじみがイカサマ賭博で負けて吊るされる。あの時、俺は後ろで見ているだけで何もできなかった。……だがな。この後悔も、友との思い出も、すべて俺のものだ。参の騎士、お前になど渡さん」
ソーグは懐から出した棒手裏剣をカードを手にした賭博師の喉元に投げつけた。
「お前のやり口は汚すぎるんだよ!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:へーざぶろーMR40/50防5、ソーグMR35/45防5、ヤスヒロンMR35/45防10、シャオリンMR35/45防5魔防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、無敵の万太郎MR15/25防5、ナカダンジョウ・ケンMR10/20、バードドールMR20/30、ハンタードールMR25/35
敵:盗賊風の男MR40防3*5
*盗賊風の男ABCDE《いだてん》詠唱。2回行動。
*先制射撃:ハンタードール【28】/盗賊風の男Aに28ダメージ!(盗賊風の男A17)
1ラウンド:PC【265】 VS 敵【344】 /PC側に79ダメージ!(へーざぶろー36、ソーグ31、ヤスヒロン35、シャオリン31、ヴェルサリウス20、万太郎11、ケン2、バードドール12、ハンタードール16)
「くそっ、早いな」
「こっちも呪文で対抗しよう」
万太郎とソーグが頷き合う。
「ケン、無理するな。いったん下がれ」
「お、押忍!」
ヴェルサリウスの声かけに応じ、トンファーで身を守りながら、ケンは2体のドールの背後に身を隠す。
「こっちはアタシが。アンタは向こうヨ」
「任せておけ」
シャオリンとヤスヒロンが二手に分かれる。
「こちとら辛気くさい罠ばかりでイライラしてたんだ。暴れさせてもらうぜえ」
へーざぶろーがトゲ棍棒を両手に構え突進していく。
*万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
*ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
*へーざぶろー、シャオリン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
2ラウンド:PC【366】 VS 敵【339】 /敵側に27ダメージ!(盗賊風の男A14、B37、C38、D38、E38)
万太郎は意を決して、前回の探索で手に入れた薬を飲み干した。刹那、全身に力が満ちあふれ、筋肉がもりもりと音を立てて膨れ上がった。
「天と地と人の名において、我が怨敵の急所を見通す禍々しき眼を我に与えよ……《凶眼》!」
「燃えろぉ!!」
*万太郎、?くすりびん使用。力の薬=MR+10
*ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*シャオリン、炎のガントレットを使用。《炎の嵐》発動! 敵全員に20魔法ダメージ!
「ええい。犬だ、犬を放て!」
*増援:ハウンドMR30*4
「おせえよ」
3ラウンド:PC【398】 VS 敵【302】 /敵側に96ダメージ!(盗賊風の男A0、B8、C9、D9、E9、ハウンドA18、B18、C18、D18)
*ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《炎の嵐》発動! ハウンドたちに20魔法ダメージ!(ハウンド全滅)
4ラウンド:PC【261】 VS 敵【88】 /敵側に173ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:へーざぶろーMR36/50防5、ソーグMR31/45防5、ヤスヒロンMR35/45防10、シャオリンMR31/45防5魔防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、無敵の万太郎MR21/35防5、ナカダンジョウ・ケンMR2/20、バードドールMR12/30、ハンタードールMR16/35
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
幻影が消え失せ、がらんとした部屋を見つめながら、ソーグは傍らのドワーフの若者に声をかけた。
「前にも言ったろ、ヤスヒロン。参の騎士は卑劣な奴だ。二人で必ずこの貸しは取り立てるぞ」
「は、はいっ」
部屋には幾ばくかの財宝が見つかった。ここらが潮時と判断し、一行は帰還を決める。
全員が扉を出た後、ソーグはふと立ち止まり振り返った。先程までの喧騒が嘘のように静まり返っている。
「悪いな……まだそっちには行けないんだ」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #8:
・東西2ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
・獣の剥製、角笛、風景画、古ぼけた棚
・隠された財宝(金貨100枚、銀貨2150枚(金貨215枚相当))
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
ヴェルサリウス27世
シャオリン
ソーグ
ナカダンジョウ・ケン
へーざぶろー
ヤスヒロン →戦闘後《そこにあり》の呪文石を使用し、隠された財宝を発見。
無敵の万太郎 →《そこにあり》の呪文石、力の薬を使用した。
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ランキング
*今回参考に、事件Aに参加したメンバーの持参した書籍と価格も掲載しておきます。
1位:
"片耳の"マロウズ/MR45防5
+金貨80枚、選択した財宝
→(所持品:金貨85枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)
・雇い人(ゾルの女剣士ゲルダL2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
2位:
カーモネーギー/MR35防10
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨115枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《わたしを守って、あなたを守って》)
ヘルト/MR45防5
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨60枚。高品質な武器+2【マクアウィトル】&高品質な武器【カッツバルゲル】、(予備)高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《厄払い》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
偵察兵のニンツ/MR40防5
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《L2これでもくらえ!》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
5位:
アンドレア/MR80防5+++
+金貨35枚、選択した財宝、写本(内容は魔導書以外であれば自由に設定可能)、ダルゴンの巻物(呪文1つ選択/1回限り使用可能)
→(所持品:金貨35枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》)
・書物(金貨10枚)内容は近代の天文学に関する学術書
・書物(金貨20枚)写本用の空白の本とペン、インク
・書物(金貨10枚)同じく空白の巻物
6位:
エミリア/MR30防5
+金貨40枚、選択した財宝
→(所持品:金貨105枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬*2、竜の牙、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能))
・書物(金貨30枚)1冊(しっかりした作りの日記帳)
デュラル・アフサラール/MR40防5+
+金貨40枚、選択した財宝
→(所持品:金貨60枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬*2、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》)
・書物(金貨40枚)「グリムトゥースのトラップブック」
8位:
サマ/MR20防5
+金貨35枚、選択した財宝
→(所持品:金貨40枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)
・書物(金貨50枚)魔術師ダルゴンの人物像・業績に関する論文
9位:
クリフ/MR55防5魔防5++
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬、竜の牙、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》)
・書物(金貨35枚)ヘローム王国時代以降の歴史書
スパイデイ/MR40防5+
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨45枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》)
・書物(金貨10枚)「岩悪魔の恩返し」
ポル・ポタリア/MR30防5
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨45枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)
・書物(金貨5枚)「ハッピー教聖典」:ねずみ講なエセ宗教の本
・書物(金貨5枚)「素敵な(犯罪)結社の作り方」:仲間集めから運営、「こうしたら捕まるよ!」が詰まった一品
・書物(金貨5枚)「詐欺師になるには」:なるにはブックス幻の一冊
・書物(金貨5枚)「怖いお義父さんのいなし方」:拳士ワカ=シマヅの娘ノリコとのラブロマンス?
・書物(金貨100枚)「自費出版の本」:ポル・ポタリアの生涯。皮装丁で内容はポルのグラビアと名(迷)言集
メックリンガー老/MR30防5
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨30枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:《ないことに》)
・書物(金貨85枚)『ウス=異本:桃源エルフ村妖精狩り・異聞』
13位:
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
+金貨45枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、?たて=紋章の盾(魔法を跳ね返す/1事件に1回使用可能)、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《小鬼の口笛》の呪文石、幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))
シャオリン/MR45防5魔防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨165枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《大まぬけ》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)
ソーグ/MR45防5+
+金貨45枚
→(所持品:金貨170枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、奇跡的な回復薬、《ないことに》の呪文石、棒手裏剣(狙撃)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)
ナカダンジョウ・ケン/MR20
+金貨45枚
→(所持品:金貨45枚)
へーざぶろー/MR50防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨120枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】&【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)
ヤスヒロン/MR45防10
+金貨45枚
→(所持品:金貨125枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)?ゆびわ=回復の指輪(ダメージ10点回復/1事件に1回使用可能)、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:《小鬼の口笛》)
無敵の万太郎/MR25防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨120枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*4、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、黒豹の彫像(異界獣召喚/1事件に1回使用可能)、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))
■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)
ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。
<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。
・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
B:
西方エルフの多大な犠牲を払い、聖遺物《鏡》《玉》《杖》が揃った。
折しも〈竜塚〉の術士アルヴェルディアより、竜の鳴動が激しくなっているとの報告が入っている。
これ以上は如何に西方エルフ最高峰の術士隊カルドゥニアといえども、押さえ切れそうにない。
急ぎ向かわねばなるまい。
なおギルサリオン隊長は意識不明の重体との事。指揮は君たちに任される。
脅威予測)大
報酬)中
C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索も半ばが過ぎた。幻術に注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【作戦会議室・峡谷の山猫亭】
https://www1.x-feeder.info/FTGAME/
出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】
https://jp.surveymonkey.com/r/QYYZPZ8
参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
*投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。
【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。
■今回の締切:9/6(日)24時まで
*ep.14配信予定:10月中旬〜下旬
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
■今日の新聞に対するご感想はコチラ!
ぜひ、お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m
↓
https://jp.surveymonkey.com/r/55LXC8M
【FT新聞・バックナンバー保管庫】 *2週間前までの配信記事が閲覧可能です。
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発行責任者: 杉本=ヨハネ (FT書房)
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T&T読者参加企画『カザン帝国辺境開拓記』 ep.13
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
from 水波流
月イチペースでお送りする、読者参加企画。
今回は総勢19名のご参加を頂いております。
1点、みなさまにご報告です。
2018年12月から始まったこのゲームも、約1年半が経過し、そろそろ一区切りをつけたいと考えています。
理由は色々とあるのですが、
・開始当初考えていたものより小説ベースのゲームになり、GMもキャラクターに愛着が出てきたため、無造作に死亡させたりミッション失敗させたりしづらくなったこと
・ずっと同じキャラクターでゲームを続ける事で能力がインフレしてしまうこと
等があげられます。
具体的にはあと2回、ep.15で終了する形で考えています。
(それでも丸2年間の連載になりますね……感謝)
続編については、読者の皆さんからのお声を頂ければ、なにか考えてみたいと思っております。
それでは引続き、どうぞよろしくお願いいたします。
さて本文ですが、毎度の長文ですのでパソコンでご覧頂くのを推奨いたします。
もし携帯電話などで受信し、途中で切れたりしている場合は、下記バックナンバー保管庫からご確認をお願いいたします。
https://ftnews-archive.blogspot.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
事件の結末
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件A:8人出撃
〈大断崖〉風の峡谷の〈ダルゴンの大図書館〉の調査を継続する。
神の如き力を持つと言われた魔術師の1人、ダルゴンの遺した魔導書を手に入れることが出来れば、ひと財産である事は間違いない。
先遣隊の報告によると、2階特別閲覧室への入室には本1冊の寄贈が必須のようだ。赴く者はザルダック商店で購入を済ませておくように。
また未確認ではあるが、司書ゴーレムから得た情報によると2階から更に塔の最上階に館長室が存在するらしい。
各自、細心の注意を払って調査に当たるように。
脅威予測)中
報酬)大
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
「やあやあ、司書くんお元気?」
古城の石壁にポル・ポタリアの軽妙な声が響き渡る。
「ようこそいらっしゃいました、ミスター」
恭しくゴーレムの司書が頭を垂れた。
「ねえキミの知り合いに美人、いや美ゴーレムっているかな? いやぁボクの友人に美ゴーレムを連れた海賊がいてさ。あんな感じに身の回りの世話とかお願いしたいんだよね〜」
カウンターに身体を預けながら、意味のあるのかないのかわからぬ会話を続けるポルの背後で、初めての訪問となるカエル人サマが物珍しそうにあたりを眺めていた。
「これは……凄いものダナ」
前回の探索を経て、各自は思い思いの書物を手に乗り込んできていた。
司書とポルの会話に割り込むように、老兵メックリンガーが懐から取り出した冊子をカウンターに叩きつけるように投げ出した。
「デュラル殿によるとじゃな、『ウス=異本』という類の禁断の知識を載せた書だそうな。この大図書館にはふさわしかろうと思って有り金はたいて買ってきたのじゃ。さぁ、これを受け取って館長とやらにあわせんかーい!」
カウンターに置かれた薄い冊子の表紙には『桃源エルフ村妖精狩り・異聞』のタイトルと肌色が多そうな人物画が見えた。
続いてデュラルが苦笑しながら、その横に自分の本を重ねる。
「俺はこれだ。『グリムトゥースのトラップブック』……君のマスターもよくご存じだろう。迷宮罠作りの達人と呼ばれたグリムトゥースその人が手がけたとされる秘伝の書さ。今後の図書館の防犯対策にも役に立つはずだ」
司書ゴーレムは嬉しそうに図解されているページをめくった。
「子供にと思って買ったものですが、面白くて、最後は切なくて、私読んで、泣いちゃいましたよ」
スパイデイが遠い目をしながら絵本『岩悪魔の恩返し』を差し出す。その横からクリフが背負い袋から三分冊になった革装丁の本を取り出した。
「儂はヘローム王国時代以降の歴史書じゃよ。ここには古いものは沢山あるようじゃが、新しいものも必要じゃろうて」
「近代天文学に関する本をお持ちしました。日付と天気を記した巻物を見かけましたが、ここでは空に関する何かの観測研究をおこなっているのではありませんか。であれば、何かお役に立てるかと思いまして」
アンドレアが静かな笑みを湛えながら専門的な学術書を差し出した。
「ワタシはこれダ……本当は、本人に直接お渡ししたかったのだがナ」
サマが取り出したのは、魔術師ダルゴンの人物像・業績に関する論文をまとめた羊皮紙の束だった。
「これはこれは。マスターもお喜びになりますよ」
司書ゴーレムが双眸の赤い光を瞬かせながら答えた。
後ろからエミリアが珍しく躊躇したように差し出したのは、しっかりとした装丁の日記帳だった。
「希少本なんか買わずとも、もっと価値のあるものを持ってきた。いつの日かカザン帝国辺境開拓軍の誰かが、後世に残るような偉業を成し遂げたら、この日記にはとんでもない値がつくぞ。ここには普通の者なら知る事ができないプライベートな情報も書いてあるしな」
興味深そうに覗き込んだ連中に、エミリアは言い訳がましく小声になりながら付け加えた。
「それに任務の中で、自分が死んだ途端に誰からも忘れ去られるのは面白くないから……」
「へえ、どんな風に書いたんだ」
「だ、ダメだっ。見るなっ」
エミリアは顔を赤らめて拒否した。
ポルは含み笑いをしながらそれを眺めつつ、自分の背負い袋に手を入れると安い作りの本を何冊も取り出した。
「ボクが持ってきたのはね、まずはこれ『ハッピー教聖典』人を集めて大儲けする宗教のやり方が書いてあるんだ。それに『素敵な(犯罪)結社の作り方』でしょ。仲間集めから運営、「こうしたら捕まるよ!」が詰まった一品だよ。それに、なるにはブックス幻の一冊と言われた『詐欺師になるには』……あとは『怖いお義父さんのいなし方』っと」
「一冊で結構です、ミスター……」
司書ゴーレムが困ったように口を挟んだ。
司書ゴーレムに見送られ、カウンター背後の大階段を上がると、二階の広間に出た。
四方の壁には多数の紋章が飾られ、肖像画や風景画などが目に入る。1階に比べて書棚は少なく、見通しは良い。
広間の奥には知恵の守護者たるスフィンクスの石像が台座に収まっている。その背後に二つの扉が見えた。
一行は顔を見合わせる。アンドレアが小さく頷くと、デュラルと共に先頭に立って足を進めた。
石像まであと数歩というところで、どこからともなく低い声が広間に響いた。
《よくぞ来た》
アンドレアは1歩前に進みでると、丁重に礼をし話しかけた。
「貴方が館長か」
《そうとも言えるし、そうでないとも言える》
禅問答のような答えが返ってくる。アンドレアは重ねて問いかける。
「では貴方がダルゴンなのか?」
《まさか。私ごときは神の如きダルゴン様には遠く及ばぬ》
スフィンクスの石像は皮肉な調子で語り続けた。
《我はシーモア。蔵書の管理をマスター・ダルゴンより任されている》
「ではダルゴンとやらはここにはおらんと言うのじゃな?」
メックリンガーが横から口を挟んだ。
《そうとも言えるし、そうでないとも言える》
また謎めいた答えが返された。デュラルが端的な口調で切り返す。
「我々は魔導書の閲覧を希望している。特別閲覧室への入室条件となる書物については、先程納めさせてもらった」
《確かに確認している。貴公らの閲覧を許可しよう》
スフィンクスの背後の右扉が、重々しい音を立てて開いた。
「さて、どうする?」
エミリアが一行に尋ねかけた。
「まずは魔導書じゃろ」
「いや館長室も気になりますよ」
メックリンガーとスパイデイが異なる意見を口にした。
サマやポルは任せるとばかりにだんまりを決め込んでいる。
思案げな様子でアンドレアが口を開いた。
「文献の調査にはしっかり時間をかけたいところです。であれば閲覧室は後回しにして、先に館長室を訪ねるのはどうでしょう」
「儂も賛成だ」
クリフが顎髭を捻りながら頷いた。
「ねえシーモアくん。マスター・ダルゴンのお部屋には、どこから行けばいいんだい?」
ポルが相変わらず物怖じしない様子で石像に語りかけた。
《謁見にはそれ相応の資格を示してもらわねばならぬ》
スフィンクスは堅い調子で答えた。
《……と、普段なら言うところだが、貴公らに1つ頼みがある》
「やれやれ、また掃除とはの」
「いちいち文句を言うな」
不満げなメックリンガーにエミリアが冷たい口調で言葉を封じた。
司書長シーモアの依頼とは、塔に住み着いた大蜘蛛の退治。どうも先日、一階の書庫で一行が遭遇したのもその子蜘蛛だったようだ。
《奴らめ、私が動けぬのをいい事に、産卵して子蜘蛛まで増やしおって。後顧の憂いを断つためにも、根絶やしにして欲しいのだ》
困った調子で話す石像の言葉を思い返しながら、エミリアはそっと含み笑いをした。
「武器がないんじゃぞ、武器が」
「いやぁ、でも今回は魔法の使用許可も事前に出ていることですし……」
「甘いんじゃ若造。備えあれば憂い無しと言うじゃろ。物事には常に万全を期さねばならんのじゃ。いいか、転ばぬ先の杖とも言ってな……」
なだめるつもりで口を挟んだスパイデイが、いつもの長話に苦い顔で相づちを打っていた。
エミリアとクリフが竜の牙を用意し、魔術の心得のある各自も詠唱の準備をしている。
「用意はいいな? 開けるぞ」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:アンドレアMR50防5、クリフMR40防5魔防5、デュラルMR30防5、スパイデイMR30防5、エミリアMR20防5、ポルMR20防5、メックリンガー老MR20防5、サマMR20防5
敵:マザースパイダーMR120防10、ヒュージスパイダーMR80*4
*アンドレア、デュラル、スパイデイ、ポル《いだてん》詠唱。2回行動。
*エミリア、クリフ、竜の牙使用。MR30スパルトイ*2召喚。
「さっさと片付けるぞ」
「了解」
1ラウンド:PC【398】 VS 敵【378】 /敵側に20ダメージ!(マザースパイダー120、ヒュージスパイダーA76、B76、C76、D76)
*ヒュージスパイダーA、特殊能力/スパイダーウェブ(アンドレア/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
*ヒュージスパイダーB、特殊能力/スパイダーウェブ(デュラル/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
「この前は不覚を取りましたが……きっちり訓練してきましたよ。借りは返させていただきます!」
スパイデイが愛用の細身の剣に代わり、箒を構え、母蜘蛛に何度も突きかかった。
*エミリア、屍人使いエルファニの指輪を使用。《L3これでもくらえ!》発動! マザースパイダーに60魔法ダメージ!
*デュラル、ポル《凶眼》詠唱。攻撃力*3
2ラウンド:PC【442】 VS 敵【358】 /敵側に84ダメージ!(マザースパイダー54、ヒュージスパイダーA59、B59、C59、D59)
母蜘蛛が体液をまき散らしながら奇怪な叫び声を発すると、塔の上部から子蜘蛛がカサカサと姿を現した。
*増援:ヒュージスパイダーMR80*3
*ヒュージスパイダーC、特殊能力/毒の牙(エミリア/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*ヒュージスパイダーD、特殊能力/毒の牙(クリフ/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
「くっ……長引くとこっちが不利か」
噛まれた腕を抑えながらエミリアが警告する。
「各自、できうる限りの魔術を使え!」
*アンドレア《これでもくらえ!》詠唱。マザースパイダーに20魔法ダメージ!
*サマ《これでもくらえ!》詠唱。マザースパイダーに20魔法ダメージ!
*デュラル《炎の嵐》詠唱。ヒュージスパイダーABCDに20魔法ダメージ!
*ポル《メメコレオウスの黒き礫》詠唱。ヒュージスパイダーABCDに6魔法ダメージ!
3ラウンド:PC【362】 VS 敵【472】 /PC側に110ダメージ!(アンドレア44、クリフ31、デュラル24、スパイデイ24、エミリア11、ポル14、メックリンガー老14、サマ14、スパルトイA19、B19)
*ヒュージスパイダーE、特殊能力/スパイダーウェブ(スパイデイ/3ターンのあいだ攻撃力1/2)
「集中しろ! 母蜘蛛さえ倒してしまえば……」
「ええい、奥の手じゃい」
*メックリンガー《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。マザースパイダーに40魔法ダメージ! マザースパイダー死亡
*デュラル、屍人使いエリファスの杖を使用。《L2これでもくらえ!》発動! ヒュージスパイダーAに40魔法ダメージ! ヒュージスパイダーA死亡
*クリフ、炎の石を使用。ヒュージスパイダーBCDに合計32魔法ダメージ!
*サマ《イーゼルヴァンの黒き夢》詠唱。ヒュージスパイダーE、昏睡。
母蜘蛛は甲高い叫びとともに絶命し、ひっくり返ってビクビクと痙攣していた。しかし子蜘蛛の集団に依然周囲を取り囲まれている。
「数が多すぎる……」
蜘蛛の巣に絡め取られ、何度も噛み付かれた数人は青い顔でうなだれており、長くは持ちそうにない。エミリアも同様に憔悴しきっていたが、やがて毅然とした表情を取り戻し懐に手を入れた。
「アンドレア、あれを使うぞ」
「!……わかった」
*アンドレア、熊神石を使用。ワーベア化→MR+30
*エミリア、熊神石の破片使用。ワーベア化→MR+25
4ラウンド:PC【230】 VS 敵【266】 /PC側に33ダメージ!(アンドレア74、クリフ28、デュラル24、スパイデイ24、エミリア33、ポル14、メックリンガー老14、サマ14、スパルトイA16、B16)
*ヒュージスパイダーF、特殊能力/毒の牙(ポル/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*ヒュージスパイダーG、特殊能力/毒の牙(メックリンガー/5ターンのあいだ毎ターン防御無視3ダメージ)
*デュラル、熊神石を使用。ワーベア化→MR+30
5ラウンド:PC【288】 VS 敵【271】 /敵側に17ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B19、C19、D20、E78(昏睡)、F77、G77)
*クリフ《イーゼルヴァンの黒き手》詠唱。ヒュージスパイダーCに10魔法ダメージ!クリフ10回復。
6ラウンド:PC【303】 VS 敵【263】 /敵側に40ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B13、C13、D3、E71(昏睡)、F70、G70)
7ラウンド:PC【311】 VS 敵【249】 /敵側に62ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B2、C2、D0、E61(昏睡)、F60、G60)
8ラウンド:PC【294】 VS 敵【192】 /敵側に102ダメージ!(マザースパイダー0、ヒュージスパイダーA0、B0、C0、D0、E41(昏睡)、F39、G39)
9ラウンド:PC【305】 VS 敵【108】 /敵側に197ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:アンドレアMR44/50防5、クリフMR35/40防5魔防5、デュラルMR24/30防5、スパイデイMR24/30防5、エミリアMR5/20防5、ポルMR2/20防5、メックリンガー老MR2/20防5、サマMR14/20防5、スパルトイA16/30(送還)、B16/30(送還)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
体液と巣の残骸がこびり付いた塔の石壁を、報告を受けた司書ゴーレムが一心不乱に清掃していた。
その様子を眺めながら休息を取っていた一行の耳に、唐突に年老いた声が響き渡った。
《上がってまいれ》
塔の内壁に沿って設けられた螺旋階段が、淡い輝きとともにゆっくりと動き出した。
一行は顔を見合わせ逡巡したが、やがて意を決して一人ずつ飛び乗った。
塔の最上階はこの古城でもっとも美しく飾られた部屋で、壁や天井には装飾が施されていた。小さくはあるが大量の書物や古道具が収められた書斎のようで、全員が部屋に入ると背後で扉が自動的に閉まった。
小型のパイプオルガンからは楽団もいないというのに小さく音楽が奏でられている。
《ようこそお若いの》
眼前の書斎の椅子に、うっすらと透き通る姿で老魔術師が腰掛けていた。一行は驚きを隠せずに繁々とその姿を眺めた。
《ふん、こんなものが珍しいか。幻じゃよ。儂はここにはおらぬわ》
老魔術師は面白くなさそうな調子で口を開いた。
「大魔術師ダルゴン、お目にかかれて光栄ダ」
サマが一歩踏み出して、カエル人として敬意を表す仕草を取った。
《ほほう。さてはお主か。儂に関する文献を寄贈したというのは》
ダルゴンはにやりと笑みを浮かべると、サマを見返した。
《頭の良いカエルめ。儂のことを詳しく知るものが未だにおるとはの》
ダルゴンは満更でもない様子でつぶやくと、椅子に深く背を預けた。
《して何が望みじゃ》
「魔術師ダルゴン、高名な貴殿の独自の魔法を伝授賜りたいのだが」
デュラルが一歩前に進み出た。
「わ、儂も」
メックリンガーが慌てて続いた。
《何かを得るためには何かを支払わねばならぬ。それが物事の道理というもの》
老魔術師の眼光が鋭く光る。
《……しかし、そうじゃな。そう難しい事でもない。この館を維持するため、司書たちでは手が回らぬ雑用が幾つかある》
ダルゴンは顎に手をやり、しばらく思案するように首をかしげてから、口を開いた。
《それに、既に書庫やこの塔は掃除してくれたようじゃしな》
億劫そうに片手を振ると、サイドテーブルの上に鎖で繋がれた漆黒の大きな魔導書が、風もないのにパラパラとめくれ、やがて頁が開いた。
デュラルたちは食い入るようにその頁を見つめた。
《ああ、それからその辺のガラクタで良ければ持っていっても構わんぞ》
ダルゴンは一行の背後にある、ごちゃごちゃと雑多なものが押し込まれた棚を指差した。
エミリアとクリフが興味津々といった様子で、棚の古道具に手を伸ばした。
《う゛う゛う゛う゛う゛う゛……》
棚に立てかけられた杖が、まるで呻くようにカタカタと振動し、エミリアはぎょっとした様子で老魔術師を振り返った。
ダルゴンはいかにも面白そうにくっくと含み笑いをする。
《愚かなダーヴィドよ。静かにするのだ。120年ぶりにここから出る機会をお前にくれてやろうというのだぞ》
そう語りかけると、杖の震えが止まった。一行は気味悪げに遠巻きに眺めていた。
《儂の秘術を盗もうとした不肖の弟子よ。数百年はそうしておるわ。たまには外に出たかろうて。お主らに貸し与えるゆえ、飽きるまで使うが良いぞ》
一夜明け、外壁の清掃と草むしりを行った末、特別閲覧室の蔵書の閲覧もひと通り済ませた一行はそろそろ砦に帰る算段を始めていた。
そこへアンドレアが、自分はもう少し残ると告げた。
「ここの本ですが、貸出はできずとも写本なら許可を頂けるそうですから。写して帰りたいんですよ」
あらかじめ見越していたのだろう。数日は泊まり込みできるよう、アンドレアは食料と水を多めに持参していた。
夕刻になり、帰路につく一行をアンドレアは古城の入口で見送った。各々が収穫物を手にし、浮かれた様子で峡谷の小道へ向かう。
そこへ、司書ゴーレムが足音も激しく追ってきた。一行の怪訝な視線が、前回同様にポルに集まる。
しかし司書ゴーレムは一冊の本を片手に差し出した。
「こちらをお忘れです」
革装丁の自費出版本には『ポル・ポタリアかく語りき』と金文字で書かれていた。
こっそり置いてきたのがバレてしまったポルは気まずい顔で苦笑した。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
アンドレア →熊神石が完全に砕け散った。写本入手、持参した巻物にダルゴンのオリジナル呪文を1つ書き写させてもらえた。
エミリア →熊神石の破片が完全に砕け散った。
クリフ →炎の石を使用した。
サマ
スパイディ
デュラル・アフサラール →熊神石が完全に砕け散った。
ポル・ポタリア
メックリンガー老 →《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用した。
■入手した財宝
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。
物品はそれぞれ1つしか無いため先着順。(呪文習得は重なっても可能)
・特別製の魔法の杖《愚かなダーヴィド》(一通りの魔法を習得しているが、気が向いたときにしか発動しない)
・《教え》:《ダルゴンの暗き眼差し》(敵1体を永続的にMR半減/1事件に1回使用可能)
・《教え》:《ダルゴンの暗き残像》(2体の分身を作成し身代わりとする。分身はダメージを受けると霧散する/1事件に1回使用可能)
・《教え》:《ダルゴンの暗き雷鳴》(5ターンの間、敵1体に魔法ダメージ15点/1事件に1回使用可能)
・《魔神の剣》の呪文石*2 5ターンの間、ダメージ3倍/1回限り
・《魔神の盾》の呪文石*2 5ターンの間、防御点3倍/1回限り
・異界獣の黒曜石*2(MR40ブラックハウンドを召喚/1回限り)
・魔除けのメダリオン(魔法防御+10)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件B:4人出撃
聖遺物のひとつ《鏡》をなんとか手にし、砦に戻った君たちを司令室にてガガック兵長が出迎えた。
「〈竜塚〉の部隊から伝令だ。今のところ、竜の鳴動は抑え込めているとの事。しかしそう長くは持つまい」
西方エルフ森林警備隊長ギルサリオンは悩みながら言葉を重ねる。
「時間が足りぬか。どうにか二手に分かれられればよいのだが」
守護獣への対処は不安が残るが、君たちに片側を探索してもらい、ギルサリオンと森林警備隊が残る側に当たることとしたい。
《玉》と《杖》……どちらを選ぶべきか?
脅威予測)中
報酬)小
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
〈シャンキナルの森〉の奥へと再度進軍した一行は、〈聖地シャンス〉で二手に別れた。
ギルサリオン隊長率いる森林警備隊の一団を見送ると、レックス砦の一行は目の前の霊廟を振り仰いだ。聖地はいつ来ても薄暗く、不気味に静まり返っていた。
聖遺物のひとつ《玉》がそこには安置されているはずであった。かつて竜と戦い、太古の故郷〈ホーラ・ルー・ヤー〉よりこの地に降り立った〈古き森〉の主たち。そして彼らが西方エルフに授けたとされる人外の力を秘めた三種の聖遺物。来るべき竜との戦いのために創られたものなればこそ、〈カザンの悪夢〉を封じる際にもエルフ王ベリエンベールによって使われたのだろう。
一行は深き森の静寂に気圧されたように、無言で霊廟を見つめていた。
その一行から少し離れたところで、獲物を狙う鷹のような目で油断なく周囲に気を配っている一人の女がいた。今回のために雇われた剣士だ。褐色の肌に縮れた毛をドレッドヘアに編み込み、炎の大地と呼ばれるゾルの伝統的な刀剣フリッサを帯び、鰐皮の胸当ての上から赤いマントを纏っている。
「一緒に探索するのは久しぶりだな、ゲルダ」
今回の雇い主であり、旧知の仲でもあるマロウズが後ろから話しかけた。
「ああ。アンクル・アグリーの地下迷宮以来か」
女剣士ゲルダは厳しい顔を緩め、にこりと笑顔を向けた。
「俺たち4人だけでは力不足。お前の剣の腕が頼りだ」
「……マロウズ、お前の頼みとあれば、私はいつでも力を貸す。それがあの迷宮で命を救われたお前への恩返しだ」
「ありがとう、ゲルダ」
マロウズは何かを思い出したのか、ふと噛みちぎられたような右耳の古傷にそっと手を当てた。
ヘルトが提げている見慣れない武器を目にし、ニンツが声を掛ける。
「へえ、新調したのか?」
「ああ、先日は慣れぬ棒術で無様なところを見せてしまったからな」
そう言ってヘルトが陽に掲げた武器は、鋭い黒曜石の刃を複数、木製の直刀に固定したものだ。
太陽を崇めるという南のスコーピオン連邦でよく使われている刀剣で、現地の言葉ではマクアウィトル、カザン語でいう「手の木」と呼ばれていた。切れ味は金属剣と比べても遜色なく、人間の首をも切断でき、古来は太陽に捧げる生贄の儀式にも使われていたらしい。
ヘルトがこれまで愛用していた剣を霊廟の入口に置くと、ニンツも同じように鉄製の短剣を腰から外した。そして借り物の黒曜石の短剣を取り出し、ふた振りを腰に下げ、もうひと振りをヘルトに渡した。
「そういうお前は……魔術訓練を受けていたようだが」
「ああ、エルフどもはいい顔しねえだろうが、そんなこと言ってられる状況じゃねえ」
ニンツはへっと笑うと早口で言葉を続けた。
「大事の前の小事ってやつだ。こっちのやり方でやらせてもらうぜ」
カーモネーギーは弓の弦の調子を確かめながら、不安な様子を隠せずにいた。
「いるんだろうなぁ。ここにも守護獣とやらが……」
前回の激しい戦いを思い出し、頭を何度も振って嫌な考えを追いやった。
「ほんとに、正攻法しかないのかなぁ……」
一行の士気に水を差すわけにもいかず、カーモネーギーは独り言ちた。
全員が改めて霊廟の入口を眺めた。深い暗闇が口を開けている。果たしてどこまで続いているのか。
「第二の聖遺物は、玉……か」
一行は慎重に霊廟の奥に足を運んだ。《鏡》の霊廟と造りは同じらしく、奥の広間に向かう回廊はひんやりとした静謐な空気に満ちていた。
石畳には一行の靴音だけが硬く響きわたる。緊張を紛らわすためか、ニンツが黒曜石の短剣を弄りながら軽い調子で呟いた。
「隊長のやつは上手くやってやがるかね」
「……人のことを心配している余裕はないと思うがな」
マロウズが少し硬い調子で応えると、すっと前方を指し示した。一寸先も見通せない暗闇の先に、大広間が口を広げていた。
先行したヘルトが無言で篝火に松明の火を移すと、柱が立ち並ぶ大広間が、明かりに照らされて浮かび上がった。
「……《鏡》の時と違って、デカブツはいねえようだな」
ニンツが奥の祭壇の上に置かれているアカシアの木の箱に目をやりながら呟いた。
《鏡》の霊廟と同じく優美な装飾を施された聖櫃は、広大な玄室の主として堂々たる様子で安置されている。
《汝、力を求めるか》
一行の脳裏に、低い声が直接響き渡った。
「油断するな。囲まれているぞ」
女剣士ゲルダが警告の声をあげる。
カーモネーギーが慌てて周囲を見回すと、立ち並ぶ柱の1柱1柱に、台座に飾られた木製の像が据え付けられていた。神像は左右にずらりと立ち並び、全部で39柱。それぞれまるで違うモチーフの異形の獣が象られ、印象的なポーズを取っていた。
《汝、力を求めるか》
声が再び問いかけた。意を決してマロウズが一歩前に進み出る。
「……求める!」
《力を求める者よ。ではその資格を示すが良い》
夜空を模した天蓋に、無数の星が煌めいた。星々はみるみるうちに強く輝きを増し、やがて雷のように激しい光が地上に舞い降りた。光に撃たれた8柱の神像が威圧感のある動きで台座から降り立つ。
「さぁて、御伽噺のようにいくかな……」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:マロウズMR40防5、ヘルトMR40防5、ニンツMR35防5、カーモネーギーMR35防10、女剣士ゲルダMR60防5
(ヘルト、ニンツは借り物の武器の為MR-5)
敵:守護獣*8(紫微、貪狼、巨門、禄存、文曲、廉貞、武曲、破軍)
MR32防5魔防10
*守護獣・紫微 特殊能力/恐怖の叫び。カーモネーギー行動不能。
辺りに響き渡る叫びを耳にしたカーモネーギーが、引きつった表情で足をガクガクと震わせる。
「引け。任せろ」
ゲルダはカーモネーギーを後ろに押しのけ、片刃剣フリッサを素早く引き抜くと、鋭い切っ先で二連続の突きを入れ、流れるような動きで刀身を横に薙ぎ払った。緩やかに湾曲した鋭利な刃が、木像の表面を撫で切りにする。
1ラウンド:PC【163】 VS 敵【219】 /PC側に56ダメージ!(マロウズ34、ヘルト34、ニンツ29、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ54)
*守護獣・貪狼 特殊能力/雷招来。ゲルダに30魔法ダメージ
「危ないっ!」
自分を取り戻したカーモネーギーが急いで防護呪文を詠唱する。
*カーモネーギー《わたしを守って、あなたを守って》詠唱。ゲルダの魔法防御+15。
「す、すまん」
ゲルダが冷や汗を拭いながら礼を言った。
「いや、こっちこそだよ」
*マロウズ《いだてん》詠唱。2回行動。
2ラウンド:PC【221】 VS 敵【242】 /PC側に21ダメージ!(マロウズ34、ヘルト34、ニンツ29、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ39)
*守護獣・巨門 特殊能力/流星招来。ニンツに30魔法ダメージ
*ニンツ《ないことに》詠唱。守護獣・巨門の《流星招来》を無効化
「悪ぃがめんどくせえのは無しにさせてもらうぜ」
*カーモネーギー《いだてん》詠唱。2回行動。
*マロウズ、ヘルト《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
3ラウンド:PC【331】 VS 敵【235】 /敵側に96ダメージ!(紫微25、貪狼25、巨門25、禄存25、文曲25、廉貞25、武曲25、破軍25)
*守護獣・禄存 特殊能力/威圧の叫び。ヘルトMR半減。
*ヘルト《ないことに》詠唱。守護獣・禄存の《威圧の叫び》を無効化
*ニンツ《これでもくらえ!》詠唱。紫微に20魔法ダメージ!(紫微15)
「まずいな……あまり長引くとこっちが不利だ」
「奥の手も使いどころってとこだな」
マロウズとヘルトが肩で息をつきながら目配せした。
4ラウンド:PC【233】 VS 敵【218】 /敵側に15ダメージ!(紫微15、貪狼25、巨門25、禄存25、文曲25、廉貞25、武曲25、破軍25)
*守護獣・文曲 特殊能力/月光招来。PC側全員に15魔法ダメージ。
*カーモネーギー《ないことに》詠唱。守護獣・文曲の《月光招来》を無効化
*ニンツ《L2これでもくらえ!》の呪文石を使用。貪狼に40魔法ダメージ!(貪狼・無力化)
「いよぉし!」
「でも兄貴……魔術の残りが、もう……」
喝采を上げるニンツと対照的に、カーモネーギーが不安そうな顔で呟いた。
5ラウンド:PC【180】 VS 敵【211】 /PC側に31ダメージ!(マロウズ39、ヘルト33、ニンツ28、カーモネーギー34、女剣士ゲルダ38)
*守護獣・廉貞 特殊能力/炎の息。PC側全員に15魔法ダメージ
「くっそ、炎には炎……やるぞヘルト!」
「ああ」
マロウズが目の前の守護獣と切り結びながら、ちらりと横目を送った。
「ゲルダ、時間を稼いでくれ」
「……承知」
ゲルダは一歩前に踏み出すと懐から、信じられないほど邪悪な形をした投げナイフを取り出した。
大きく振りかぶって勢いをつけ、水平に投げつけると、多方向に刃の伸びたナイフはグルグルと回転しながら飛翔し、守護獣たちを次々に切り裂いた。
その隙に左右に分かれたヘルトとニンツは魔法語を詠唱した。
「原祖たる太陽の灼熱を用いて、我が敵を打ち倒す焔よ来たれ……」
二人は襲い来る守護獣の鉤爪を、詠唱を途絶えさせず身をかわす。
「「《炎の嵐》!」」
*ヘルト、ニンツ《炎の嵐》詠唱。敵全体に20魔法ダメージ*2
*守護獣・武曲 特殊能力/氷の息。《炎の嵐》を1つ無効化
6ラウンド:PC【147】 VS 敵【156】 /PC側に9ダメージ!(マロウズ24、ヘルト18、ニンツ13、カーモネーギー19、女剣士ゲルダ23)
*守護獣・破軍 特殊能力/陽光招来。PC側全員に15魔法ダメージ。
*ヘルト《ないことに》の呪文石を使用。守護獣・破軍の《陽光招来》を無効化
*ニンツ、奇跡的な回復薬を使用。10回復。
*カーモネーギー、ゲルダ、神の如き回復薬を使用。30回復。
*マロウズ、エルブンダガーを使用。銀狼化→MR+20
7ラウンド:PC【210】 VS 敵【142】 /敵側に68ダメージ!(紫微0、貪狼0、巨門10、禄存10、文曲10、廉貞10、武曲10、破軍11)
8ラウンド:PC【186】 VS 敵【121】 /敵側に65ダメージ!(紫微0、貪狼0、巨門4、禄存4、文曲4、廉貞4、武曲4、破軍6)
9ラウンド:PC【189】 VS 敵【109】 /敵側に80ダメージ!(敵無力化)
《汝らに、資格あり》
戦闘終了:マロウズMR33/40防5、ヘルトMR18/40防5、ニンツMR23/35防5、カーモネーギーMR35/35防10、女剣士ゲルダMR53/60防5)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
守護獣たちが動きを止めると、満身創痍の一行は祭壇の聖櫃に近づいた。
ニンツが無造作に聖櫃の蓋を開けると、中には小ぶりな勾玉が安置されていた。
取り出された勾玉は神秘的な深い緑色を湛えており、見つめているだけで自然に背筋が伸び、身の引き締まるような感覚があった。
勾玉の表面には、上位エルフ語でこう刻まれていた。
イ・オツ・ミスマル
《神の印が私を守護する》
「遅すぎる……」
霊廟の前でギルサリオン隊長以下、森林警備隊の一団を待つマロウズの声には困惑が含まれていた。
森には日暮れが近づいていた。
空には暗雲が立ちこめ始め、遠くでごろごろと雷の音が耳に響いた。
「何やってやがるんだ、隊長のやつ」
応急処置をした怪我の具合を確かめながら、石段に腰を下ろしたニンツが苛立たしげに口にした。
やがて雨が降り出した。
一行は無言で雨音を聞きながら、森を眺め続けていた。
ふとカーモネーギーがなにかを目にし、立ち上がった。四人も遅れて視線を走らせる。
雨の中、森の奥から足を引きずりながら、ギルサリオンが姿を現した。
折れた左手が力なくだらりとぶら下がっていた。
「無様なところを見せたな」
「お前一人だけか? ほかの奴らは」
「森林警備隊は全滅だ……貴様らはうまくやったようだな」
ギルサリオンは額に流れる血の混じった雨水を拭いもせず、右手に握りしめた一本の杖を一行に差し出した。
その杖は、見た目の簡素さとは裏腹に神威に満ち、全身から不思議に芽が吹き、生命の輝きを湛えている。
「《杖》と……《鏡》、お前たちに託す。私も必ず後から……」
そう言い残すと、ギルサリオンは糸が切れた人形のようにぐらりと身体を傾けると、雨の中に倒れ伏した。
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
"片耳の"マロウズ →戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
カーモネーギー →神の如き回復薬を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
ヘルト →《ないことに》の呪文石を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
偵察兵のニンツ →奇跡的な回復薬を使用した。戦闘後の探索で《そこにあり》を詠唱。隠された財宝を発見。
■隠された財宝(副葬品)
全員、下記から好きなものを1つ選択して下さい。
それぞれ1つしか無いため先着順。
・七星剣(MR+20)
・クリス・アカラベス(MR+10/魔法防御+10)
・星のメダリオン(流星招来・敵単体に魔法ダメージ30/1事件に1回使用可能)
・神像を模した人形(MR40守護獣召喚/1事件に1回使用可能)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
■事件C:7人出撃
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層は古典的とも言える石造りの迷宮になっているようだ。
幻術によるものか不可思議な現象も起こっている。一層の注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP2.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
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【隊列】
前衛:ソーグ、ヤスヒロン、へーざぶろー
中衛:万太郎、ケン、シャオリン
後衛:ヴェルサリウス、ハンタードール、バードドール
【進路】
第四階層到着→北2→西4→南2→東2→南2
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「ここに来るのも三度目か……」
第四階層の迷宮の石壁に、万太郎の呟き声が虚ろに響き渡った。遅々として進まぬ探索を前に、一行も無言でその意に同じた。
「で、隊長。今度はどこから行くよ?」
左右の通路を見回しながら、ソーグが問いかけた。
「遅参の借りは働きで返させてもらうさ」
出発ギリギリで追いかけてきた事をしきりに詫びつつ、ソーグは照れたように頬をかいた。
「そうだな……【#9】の、例の酒場の幻影の部屋から別の扉に行こうか」
「了解」
前回の探索から新たに何か仕掛けられた痕跡がないか手早く目を走らせたあと、ソーグはそっと扉を開けた。
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Room #6:
・東西4ブロック*南北3ブロック
・扉(北・南・東・西)
・古ぼけた家具
【進路】
扉(南)→東2→南4→扉
Room #9:
・東西5ブロック*南北5ブロック
・扉(北・南*2・東・西)
・カウンター、テーブル、椅子、水飲み場、戸棚、汚い毛皮、汚物の入ったバケツ、廃棄された武器
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「まだ行ってないのは、西と南西と北か……」
「いや、北はさっきの【#6】につながってるだけだ。こないだクリスティと調べておいた」
「ほう、手回しが良いではないか」
へーざぶろーの発言にヴェルサリウスが満足げに頷いた。
一行は、西と南西のどちらに向かうか軽く話し合い、結局、南西の扉を選ぶことにした。西は以前、ウルクの武装兵が大挙として突入してきたイメージが強く、幻影とわかってもあまり気分のいいものではない。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(南西)→南2
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「ん……?」
T字路にぶつかり、前衛のヤスヒロンが左右を確認すると奇妙な声を上げた。
「どうした」
「いや、たぶんその扉は【#13】のだな」
ヤスヒロンは左手に少し進んだ先に見える、金属板のはめ込まれた重々しい鉄扉を指差した。
「へえ、よくわかるな」
「あの電撃の痛みは忘れん」
ヤスヒロンはまだ痺れが残っているかのように右腕をさすった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
西2→北2→西2→南2→扉
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2ブロック進むごとに右へ、左へ、また左へ……。
一行の前に、また扉が現れた。通路はまだ西へと続いている。
ソーグはチラリと振り返り、同意を確認すると扉を調べ始めた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない→開く
Room #11:
・東西2ブロック*南北3ブロック
・扉(北・東・西)
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
木製の簡素な作りの扉をそっと押し開けると、そこは狭い小部屋だった。左右に扉が見えるが、それ以外特に目立ったものも無い。
「これくらい小さいとアタシには丁度いいサイズなんだけどナァ」
シャオリンが新人のナカダンジョウ・ケンに話しかける。東洋風の装束を身に纏ったこの男は、万太郎やシャオリンと同じようにソナン・イエからやって来たのかと思われたが、よくよく話を聞くとどうやらニホンという国から不思議な門をくぐり抜けて、この世界に迷い込んできたらしい。
「押忍! 先輩にはお似合いであります!」
「アリガト」
ソーグは二つの扉に目を走らせると、まず東側の扉を調べ始めた。
「やれやれ、盗賊が俺しかいないってのは参ったね……」
イェスタフはカンダック師からの呼び出しでスラムグリオン魔法学校へ向かっている。前回活躍してくれた女盗賊クリスティも今回は雇う資金がなく、金の切れ目が縁の切れ目と離れていった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(東)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない
・扉(西)
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていない
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「めずらしいな。入口はおろか、どの扉にも何の仕掛けもないなんて、この階層では初めてだ」
「そういう時こそ注意が必要だと思うがね」
ヴェルサリウスが古代帝国の宝珠を掲げた。魔術的な光が古ぼけた石壁をまばゆく照らす。しかし光が収まったとき、隠されたものを示す紫の発光はどこにも無かった。
「ふむ。こういうこともある、か。」
ヴェルサリウスが呟き、宝珠を懐にしまった。
もう安心と判断し、へーざぶろーが東の扉を押し開ける。
「長い通路が続いているぞ」
「こっちはすぐに別の扉だヨ」
シャオリンが西の扉を引き開けながら報告した。
「手近な方は後に回そう」
万太郎が決断し、ソーグが東の奥の扉へ先行した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(東)→東3
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
まっすぐな通路をしばらく進むと、奥にまた扉が見えた。ヤスヒロンは歩きながらなにか違和感を覚えた。足下の感覚が妙におかしい。しかし、何だ……?
「あ、わっ」
シャオリンが急に転んで尻餅をついた。万太郎が苦笑しながら手を差し出す。シャオリンが床に着いていた手を伸ばしたが、その手がぬるりと滑った。
「な、なんだ?」
「後ろ!」
ヴェルサリウスが警告の声を上げた。入ってきた扉の方角を振り返ると、気づかぬうちに廊下の床の角度が斜めに持ち上がっており、一行はやや下に向かって進んでいる格好だった。違和感の正体に気づいたヤスヒロンは舌打ちをした。
そして更に悪いことに、側壁から大量の油が噴出し激しく流れ始めた。
「うわぁぁぁぁあああ」
一行は有り得ない速度で東へ向かって廊下を滑り続けた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
(強制移動)東2→扉(激突) *全員MR-5
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
激しい音を立てて数人が扉に激突すると、扉は内へ開いた。全員が団子状態にもつれ合いながら、部屋の中央までゴロゴロと転がり込んで、金属製の檻に身体をぶつけてようやく勢いが止まった。
油の濁流はご丁寧に扉の足下の排水溝に吸い込まれていく仕掛けになっていた。
「ここは……?」
頭を振りながら万太郎が周囲を見回した。見覚えのある檻がいくつも目に入った。そこは前回の探索でやってきた【#13】の部屋であった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #13:
・東西3ブロック*南北5ブロック
・扉(北・東・西*2)
・一部崩落した天井、猛獣用の檻、樽、コート掛け、鉄の棒
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
一行は油でヌルヌルになった身体を引きずって、北の扉から出て元の部屋を目指した。不快な匂いを身に纏いながら、先ほどと同じ道を辿る。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(北)→西5→北2→西2→南2→扉
Room #11
【進路】
扉(西)→西1→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠も鍵もかかっていないが歪んで開かない。
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー)→開かない
蹴破る(へーざぶろー&ケン&ヤスヒロン)→開かない
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「チェストー! セイッセイッセーイッ!」
ケンが習い覚えた武術の型で、扉を連続で蹴りまくった。しかし扉はビクともしない。
「だめだな、こりゃ。別なところへ回るか」
へーざぶろーがあきらめ顔で振り返った。同意の旨を返そうとした万太郎の耳に、ゴゴゴと重い石が擦れるような音が響いた。
「ん……なんだ」
周囲に目をやると、両側の壁に小穴が開き、液体が噴出するところであった。
「またかよぉぉぉぉぉおおお」
全員が叫ぶと同時に、床が斜めに持ち上がった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
(強制移動)東1→扉(激突)→東2→扉(激突)→東5→扉(激突) *全員MR-5
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扉に激突しつつ【#11】の部屋を通過し、長い廊下に何度も身体をぶつけながら、全員そのまま【#13】の部屋まで転がり込んだ。
一行は悪態をつきながら身体を起こし、気を取り直すと、痛む身体をさすりながら三度目となる道を辿った。
【#11】の扉を越えた先に、もう一つ南向きの扉が見えたのをソーグが指摘したからだ。構造上はさっき開かなかった【#11】から続く通路がここに繋がっていていいはずだった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
扉(北)→西5→北2→西2→南2→扉(無視)→西3→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠発見!(ギロチン扉)→罠解除(ソーグ)→解除失敗!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「罠はあるが、古典的なやつだ。扉を開けた拍子に、扉の脇柱に沿って巨大なギロチンの刃が落下してくるって仕掛けさ」
「ふぅむ。わかっていれば避けられなくはなかろうが……」
「すまんが俺の腕じゃ無効化は出来なかった」
ヴェルサリウスとソーグが並んで思案する。
「アタシが開けて、すぐピューンって逃げようか」
「いやそりゃ無理だろ」
シャオリンの提案をへーざぶろーが一蹴した。
「小鬼に開けさせよう」
ヤスヒロンが一歩進み出た。兜のスリットから細めた目で扉を睨みつけ、甲高い音で下手くそな口笛を吹く。一行はあっけに取られた様子で見守った。
やがて通路にくすぶった煙があがり、小さなコウモリの羽が生えた1匹の小鬼が躍り出た。
「ハイなハイな。呼びましたかダンナ〜」
「この扉の罠を解除してくれ」
ヤスヒロンはむすっとした様子で扉を指し示した。
「こんなもん、ワイに任せてもろたら、ちょちょいのちょいや!」
小鬼は扉を眺めると、なにやら気難しげな表情をすると、聞いたことのない言葉でなにかを唱えた。扉が不思議な光に包まれる。
「ほうら、終わりましたでえ」
小鬼は無造作に扉を引き開けると、恐ろしげなギロチンの刃が落ちてこないのを証明するように、何度も出入りした。そして得意げな様子でヤスヒロンを振り返った。
「また口笛吹いてくれはったら、いつでも駆けつけまっせ〜」
ケケケと笑い声を残しながら小鬼は姿を消した。ヤスヒロンはふうとため息をついた。
一行は動きを止めているギロチンを横目に、恐る恐る扉をくぐった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #10:
・東西4ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南*2・東*2)
・トゲだらけの大穴
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「な、なんだこいつぁ」
へーざぶろーは部屋をのぞき込んで唖然とした表情で呟いた。
部屋の中央にはびっしりとスパイクが敷き詰められた穴が大きく口を開けており、その縁の部分をぐるりと取り巻くように、回廊状に床が配置されている。
南と東に2つずつ扉が見えた。おそらく東のどちらかが、【#11】へ続く通路のはずだ。
「慎重に進む必要があるな。右回りか、左回りか……」
ヴェルサリウスが思案げな様子で口にした。
2人並べばぎりぎりという通路幅で、足を踏み外せば串刺しは必至である。一行はおっかなびっくり右回りに歩を進めた。最初の扉に辿り着き、ソーグが手早く調査した。
「間違いない。これはさっきの扉だ」
「開けるなよ。もう油まみれになるのはごめんだ」
万太郎が苦笑しながら答えた。へーざぶろーもそれを笑いながら、先の扉へ向かった。
その瞬間、へーざぶろーの姿が消えた。
「!?」
「待て。進むな」
ヴェルサリウスの制止を受けて、万太郎が急いで懐から《そこにあり》の呪文石を掴み出した。魔術の光とともに辺りの光景がぐにゃりと歪み、一変する。
中央の大穴はどこにも無く平らな床が広がり、変わりに目の前に奈落が口を開けていた。慌てて覗き込むと全身を強く打ったへーざぶろーが倒れ込んでいた。
ソーグはロープをヤスヒロンとケンに握らせると急いで奈落の底に降り立ち、へーざぶろーの具合を確かめた。命に別状はないが重傷だ。
「そっと引き上げてくれ。そっとだ」
床に寝かされたへーざぶろーは低いうめき声を上げた。
「誰か薬を持っていないか」
何人かが懐に手をやった。しかしヤスヒロンがそれを制して前に出た。
「先日手に入れたものだが……」
ヤスヒロンのごつい手に、古めかしい指輪がはめられている。
「ザルダック商店の鑑定士の言うことには、回復の力があるらしいんで」
そう言いながら、手のひらをへーざぶろーの身体にかざす。柔らかな光がヤスヒロンの手から放たれた。
へーざぶろーの荒い呼吸が徐々に整ってゆく。
「ディニエルが……妹が昔、怪我したときにはこうして治してくれたな。まぁ兄さん、気の毒に、って」
ヤスヒロンは遠い目をして呟いた。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
・扉(東南)
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
・扉(南東)
調査(シャオリン)→失敗
《そこにあり》の呪文石(シャオリン)→罠はかかっていない
鍵開け(シャオリン)→鍵開け失敗
蹴破る(シャオリン)→開かない
蹴破る(シャオリン&ヤスヒロン)→成功
・扉(南西)
調査(へーざぶろー)→失敗
《そこにあり》(へーざぶろー)→罠はかかっていない
鍵開け(へーざぶろー)→鍵開け失敗
蹴破る(へーざぶろー)→成功
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「こっちとこっちは繋がってるヨ!」
「先輩がた、こちらの通路が先に通じているようです!」
「ようし、どんどん行くぜ!」
「いやお前ら……もうちょっと、その、慎重にやれよ」
力ずくで突き進む前衛たちに、ソーグは呆れたように天を仰いだ。とは言え、ここが生き物の住処では無いだけまだマシではあった。
しばしの力任せの探索の成果で、結局のところ【#10】から伸びる通路はどれも【#13】の部屋に繋がっていることがわかった。
引き時を感じてはいたが、まだ何の収穫もないのは後ろ髪を引かれるところであった。せめて、何かひとつふたつは見つけて帰りたい。
一行は【#10】の部屋の北扉から出て、さらに探索を継続することにした。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【進路】
西1→北2→東2→北2→T字路→西2→扉
・扉
調査(ソーグ)→罠はかかっていない
鍵開け(ソーグ)→鍵開け成功!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
踏み込んだ部屋は、薄暗く先が見通せない様子だったが、中央にぼんやりとランタンの灯りでテーブルが照らされていた。
数人の人影が椅子に座ってなにやら話し込んでいるように見えた。
ソーグは小さく舌打ちし、誰も聞こえないように呟いた。
「気に入らねぇ……」
警戒しながらテーブルに近づく一行に、目つきの悪い細身の男が振り返ると、わざとらしい大袈裟な身振りで制止した。
「シーッ、悪いな客人。今はデカい賭けの最中なんだ。遊びたけりゃ、順番を待つんだな」
テーブルでは神経質な顔つきの男が手元のカードをじっと眺めていた。よく見ると手先が震え、唇は青ざめている。かたや周りの観客はにやにやしながらそれを見つめている。
「なんだ……賭博場……?」
万太郎が不信感もあらわに呟いた。
「馬鹿な。こんな所にある訳が無い。およそこれも……」
ヴェルサリウスが小声で返した。
「気に入らねぇな」
強い口調に視線が集まった。
「これは俺の記憶だ」
ソーグが吐き捨てるように口にした。
「ここは俺の故郷ガル市で、今は5年前。この後の筋書きはこうさ。幼なじみがイカサマ賭博で負けて吊るされる。あの時、俺は後ろで見ているだけで何もできなかった。……だがな。この後悔も、友との思い出も、すべて俺のものだ。参の騎士、お前になど渡さん」
ソーグは懐から出した棒手裏剣をカードを手にした賭博師の喉元に投げつけた。
「お前のやり口は汚すぎるんだよ!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
【戦闘】
PC:へーざぶろーMR40/50防5、ソーグMR35/45防5、ヤスヒロンMR35/45防10、シャオリンMR35/45防5魔防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、無敵の万太郎MR15/25防5、ナカダンジョウ・ケンMR10/20、バードドールMR20/30、ハンタードールMR25/35
敵:盗賊風の男MR40防3*5
*盗賊風の男ABCDE《いだてん》詠唱。2回行動。
*先制射撃:ハンタードール【28】/盗賊風の男Aに28ダメージ!(盗賊風の男A17)
1ラウンド:PC【265】 VS 敵【344】 /PC側に79ダメージ!(へーざぶろー36、ソーグ31、ヤスヒロン35、シャオリン31、ヴェルサリウス20、万太郎11、ケン2、バードドール12、ハンタードール16)
「くそっ、早いな」
「こっちも呪文で対抗しよう」
万太郎とソーグが頷き合う。
「ケン、無理するな。いったん下がれ」
「お、押忍!」
ヴェルサリウスの声かけに応じ、トンファーで身を守りながら、ケンは2体のドールの背後に身を隠す。
「こっちはアタシが。アンタは向こうヨ」
「任せておけ」
シャオリンとヤスヒロンが二手に分かれる。
「こちとら辛気くさい罠ばかりでイライラしてたんだ。暴れさせてもらうぜえ」
へーざぶろーがトゲ棍棒を両手に構え突進していく。
*万太郎、古代帝国の指輪を使用。《凶眼》発動! 攻撃力*3
*ソーグ《いだてん》詠唱。2回行動。
*へーざぶろー、シャオリン《死の刃》詠唱。攻撃力*2。
2ラウンド:PC【366】 VS 敵【339】 /敵側に27ダメージ!(盗賊風の男A14、B37、C38、D38、E38)
万太郎は意を決して、前回の探索で手に入れた薬を飲み干した。刹那、全身に力が満ちあふれ、筋肉がもりもりと音を立てて膨れ上がった。
「天と地と人の名において、我が怨敵の急所を見通す禍々しき眼を我に与えよ……《凶眼》!」
「燃えろぉ!!」
*万太郎、?くすりびん使用。力の薬=MR+10
*ソーグ《凶眼》詠唱。攻撃力*3
*シャオリン、炎のガントレットを使用。《炎の嵐》発動! 敵全員に20魔法ダメージ!
「ええい。犬だ、犬を放て!」
*増援:ハウンドMR30*4
「おせえよ」
3ラウンド:PC【398】 VS 敵【302】 /敵側に96ダメージ!(盗賊風の男A0、B8、C9、D9、E9、ハウンドA18、B18、C18、D18)
*ヤスヒロン、古代帝国の杖を使用。《炎の嵐》発動! ハウンドたちに20魔法ダメージ!(ハウンド全滅)
4ラウンド:PC【261】 VS 敵【88】 /敵側に173ダメージ!(敵全滅)
戦闘終了:へーざぶろーMR36/50防5、ソーグMR31/45防5、ヤスヒロンMR35/45防10、シャオリンMR31/45防5魔防5、ヴェルサリウス27世MR20/30防10魔防5、無敵の万太郎MR21/35防5、ナカダンジョウ・ケンMR2/20、バードドールMR12/30、ハンタードールMR16/35
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
幻影が消え失せ、がらんとした部屋を見つめながら、ソーグは傍らのドワーフの若者に声をかけた。
「前にも言ったろ、ヤスヒロン。参の騎士は卑劣な奴だ。二人で必ずこの貸しは取り立てるぞ」
「は、はいっ」
部屋には幾ばくかの財宝が見つかった。ここらが潮時と判断し、一行は帰還を決める。
全員が扉を出た後、ソーグはふと立ち止まり振り返った。先程までの喧騒が嘘のように静まり返っている。
「悪いな……まだそっちには行けないんだ」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Room #8:
・東西2ブロック*南北4ブロック
・扉(北・南・東・西)
・獣の剥製、角笛、風景画、古ぼけた棚
・隠された財宝(金貨100枚、銀貨2150枚(金貨215枚相当))
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴
☆戦果
ヴェルサリウス27世
シャオリン
ソーグ
ナカダンジョウ・ケン
へーざぶろー
ヤスヒロン →戦闘後《そこにあり》の呪文石を使用し、隠された財宝を発見。
無敵の万太郎 →《そこにあり》の呪文石、力の薬を使用した。
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
攻略済み
【#6】町の幻影
【#1】レッドドラゴンの幻影
【#9】酒場の幻影
【#13】バラクたちの幻影
【#11】何もない小部屋
【#10】トゲの大穴の幻影
【#8】賭博場の幻影
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ランキング
*今回参考に、事件Aに参加したメンバーの持参した書籍と価格も掲載しておきます。
1位:
"片耳の"マロウズ/MR45防5
+金貨80枚、選択した財宝
→(所持品:金貨85枚。黒き短剣、エルブンダガーMR+10(使用すると銀狼化MR+20/1事件に1回使用可能)、高品質な武器+2【チェーン・ソード】、高品質な防具【レザージャケット】、《ないことに》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《死の刃》《そこにあり》《いだてん》)
・雇い人(ゾルの女剣士ゲルダL2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
2位:
カーモネーギー/MR35防10
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨115枚。高品質な武器+2【魔弓・イチイバル】、高品質な防具【革鎧】、高品質な防具【籠手に付けれる小型盾】、《開け》の呪文石、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《わたしを守って、あなたを守って》)
ヘルト/MR45防5
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨60枚。高品質な武器+2【マクアウィトル】&高品質な武器【カッツバルゲル】、(予備)高品質な武器【シュヴァイツァー・サーベル】、高品質な防具【メイル・アーマー】、保存食*1、《開け》の呪文石、《厄払い》の呪文石、呪文:《死の刃》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
偵察兵のニンツ/MR40防5
+金貨50枚、選択した財宝
→(所持品:金貨55枚。高品質な武器【良い短剣】&【鋭い短剣】、高品質な防具【硬い皮鎧】、《L2これでもくらえ!》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《ないことに》《炎の嵐》)
5位:
アンドレア/MR80防5+++
+金貨35枚、選択した財宝、写本(内容は魔導書以外であれば自由に設定可能)、ダルゴンの巻物(呪文1つ選択/1回限り使用可能)
→(所持品:金貨35枚。黒き剣、ファイアブランドMR+15(《炎の嵐》を発動/1事件に1回使用可能)、高品質な武器【鞭】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、《ないことに》の呪文石、モンゴーのしるし、呪文:《これでもくらえ!》《いだてん》)
・書物(金貨10枚)内容は近代の天文学に関する学術書
・書物(金貨20枚)写本用の空白の本とペン、インク
・書物(金貨10枚)同じく空白の巻物
6位:
エミリア/MR30防5
+金貨40枚、選択した財宝
→(所持品:金貨105枚。ベアクロー、高品質な防具【ブレストプレート】、《開け》の呪文石*2、《そこにあり》の呪文石*4、《ないことに》の呪文石*7、奇跡的な回復薬*2、竜の牙、屍人使いエルファニの指輪(《L3これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能))
・書物(金貨30枚)1冊(しっかりした作りの日記帳)
デュラル・アフサラール/MR40防5+
+金貨40枚、選択した財宝
→(所持品:金貨60枚。高品質な武器【弓】、灰色熊の毛皮、奇跡的な回復薬*2、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《ないことに》の呪文石、屍人使いエリファスの杖(《L2これでもくらえ!》/1事件に1回使用可能)、呪文:《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》)
・書物(金貨40枚)「グリムトゥースのトラップブック」
8位:
サマ/MR20防5
+金貨35枚、選択した財宝
→(所持品:金貨40枚。高品質な防具【スケイル・アーマー】、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石、奇跡的な回復薬、呪文:《これでもくらえ!》《そこにあり》《耐えよ》《イーゼルヴァンの黒き夢》)
・書物(金貨50枚)魔術師ダルゴンの人物像・業績に関する論文
9位:
クリフ/MR55防5魔防5++
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨35枚。高品質な武器+2【斧】、高品質な防具 【???】、魔封じの首飾り(魔防+5)、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬、竜の牙、呪文:《イーゼルヴァンの黒き手》)
・書物(金貨35枚)ヘローム王国時代以降の歴史書
スパイデイ/MR40防5+
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨45枚。高品質な武器【細身の剣(レイピア)】、高品質な防具 【鋼の鎧、楯セット】、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、スパイダーベノム1瓶、呪文:《いだてん》)
・書物(金貨10枚)「岩悪魔の恩返し」
ポル・ポタリア/MR30防5
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨45枚。高品質な武器【鞭】、高品質な防具【飛来物除けの護符を織り込んだジャケット(緑色)と足になじむ靴】、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石*2、奇跡的な回復薬*3、スパイダー・ベノム1瓶、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《メメコレオウスの黒き礫》)
・書物(金貨5枚)「ハッピー教聖典」:ねずみ講なエセ宗教の本
・書物(金貨5枚)「素敵な(犯罪)結社の作り方」:仲間集めから運営、「こうしたら捕まるよ!」が詰まった一品
・書物(金貨5枚)「詐欺師になるには」:なるにはブックス幻の一冊
・書物(金貨5枚)「怖いお義父さんのいなし方」:拳士ワカ=シマヅの娘ノリコとのラブロマンス?
・書物(金貨100枚)「自費出版の本」:ポル・ポタリアの生涯。皮装丁で内容はポルのグラビアと名(迷)言集
メックリンガー老/MR30防5
+金貨30枚、選択した財宝
→(所持品:金貨30枚。高品質な武器【槍】、いにしえの胸当て、《そこにあり》の呪文石、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:《ないことに》)
・書物(金貨85枚)『ウス=異本:桃源エルフ村妖精狩り・異聞』
13位:
ヴェルサリウス27世/MR30防10魔防5+
+金貨45枚
→(所持品:金貨85枚。高品質な武器【超小型単弓】、高品質な防具【キルテッド・シルク】、?たて=紋章の盾(魔法を跳ね返す/1事件に1回使用可能)、古代帝国の首飾り、古代帝国の宝珠(《開け》《そこにあり》《ないことに》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《小鬼の口笛》の呪文石、幸福の黄色い耳栓、呪文:《イーゼルヴァンの黒き夢》、ハンタードール(MR35、先制攻撃可能))
シャオリン/MR45防5魔防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨165枚。高品質な武器+2【ヒョウ】、高品質な武器【鉄扇】、高品質な防具 【火鼠の皮衣】、カザン帝国勲章、《開け》の呪文石、《そこにあり》の呪文石、《大まぬけ》の呪文石、《粉みじん》の呪文石、奇跡的な回復薬*2、炎のガントレット(《炎の嵐》《炎の壁》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、木製自作ドール「睡蓮」、呪文:《死の刃》《ないことに》《炎の嵐》)
ソーグ/MR45防5+
+金貨45枚
→(所持品:金貨170枚。高品質な武器+2【グレートソード】、高品質な防具【レザーアーマー】、奇跡的な回復薬、《ないことに》の呪文石、棒手裏剣(狙撃)、呪文:《ないことに》《いだてん》《凶眼》)
ナカダンジョウ・ケン/MR20
+金貨45枚
→(所持品:金貨45枚)
へーざぶろー/MR50防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨120枚、高品質な武器+2【トゲこん棒】&【トゲこん棒】、高品質な防具【レザーアーマー】、呪文:《死の刃》《そこにあり》《炎の嵐》《メメコレオウスの黒き礫》)
ヤスヒロン/MR45防10
+金貨45枚
→(所持品:金貨125枚。高品質な武器+2【鍛冶師の弟子考案、自作の:飛び出せ!くん【モーニングスター】壱号くん+2】、高品質な武器防具【バイキングスパイクシールド】、高品質な武器【ヘヴィーメイス】、高品質な防具【首、腕など急所を部分的に鉄板で覆った鎖帷子】、古代帝国の杖(《L3これでもくらえ!》《炎の嵐》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)?ゆびわ=回復の指輪(ダメージ10点回復/1事件に1回使用可能)、《開け》の呪文石、《ないことに》の呪文石、《魔神の盾》の呪文石*2、奇跡的な回復薬、ボンバの実、呪文:《小鬼の口笛》)
無敵の万太郎/MR25防5
+金貨45枚
→(所持品:金貨120枚。高品質な武器+2【ソナン・イエの槍】、高品質な防具【アーミング・ダブレット】、古代帝国の指輪(《凶眼》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》のうち、1つを選んで使用可能/1事件に1回使用可能)、《そこにあり》の呪文石*4、《大まぬけ》の呪文石、《小鬼の口笛》の呪文石、黒豹の彫像(異界獣召喚/1事件に1回使用可能)、奇跡的な回復薬、バードドール(MR30、飛行可能))
■砦にて待機(今回投稿無し)
《冬の嶺の炎》バラク=ヘルムハート/MR50防5
→(所持品:金貨110枚。黒き大斧、高品質な武器【バスタードソード】、高品質な防具【革鎧】、《開け》の呪文石、奇跡的な回復薬*1、身代わりの依り代、呪文:《そこにあり》《ないことに》《いだてん》《メメコレオウスの黒き礫》)
ゲディス/MR20 →(所持品:金貨35枚)
イールギット/MR30 →(所持品:金貨40枚。いにしえの短剣)
アクロス/MR20 →(所持品:金貨50枚)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■
☆ザルダック商店
金貨を入手している場合、買い物をしても構わない。自由筆記欄に記載すること。
商品は変わる場合があるので、次回以降に残しておくこともできる。
<商品リスト>
・高品質な武器+2 金貨60枚 MR+15/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい(高品質な武器から買い替える場合、古い武器は金貨10枚で引き取ってくれる)
・高品質な武器 金貨30枚 MR+10/好きな武器タイプを自由筆記に記載下さい
・高品質な防具 金貨30枚 防御点+5/好きな防具タイプを自由筆記に記載下さい
・奇跡的な回復薬 金貨10枚 ダメージ10点回復/1回限り
・神の如き回復薬 金貨25枚 ダメージ30点回復/1回限り
・《L2これでもくらえ!》の呪文石 金貨20枚 魔法ダメージ40点/1回限り
・《L3これでもくらえ!》の呪文石 金貨40枚 魔法ダメージ60点/1回限り
・《死の刃》の呪文石 金貨15枚 1ターンのみダメージ2倍/1回限り
・《開け》の呪文石 金貨10枚 鍵開け/1回限り
・《そこにあり》の呪文石 金貨10枚 隠されたものを感知する/1回限り
・《ないことに》の呪文石 金貨20枚 魔術を1度だけ無効化する/1回限り
・《いだてん》の呪文石 金貨40枚 3ターンの間2回行動が可能/1回限り
・《凶眼》の呪文石 金貨40枚 1ターンのみダメージ3倍/1回限り
・《炎の嵐》の呪文石 金貨40枚 敵全体に魔法ダメージ20点/1回限り
・《耐えよ》の呪文石 金貨40枚 5ターンのあいだ防御点2倍/1回限り
・《わたしを守って、あなたを守って》の呪文石 金貨40枚 2ターンのあいだ1名に魔法防御15点/1回限り
・雇い人(戦士L2) 金貨60枚 MR60防5/1事件限り
・雇い人(戦士L3) 金貨100枚 MR85防10/1事件限り
・雇い人(盗賊L2) 金貨60枚 MR40・《死の刃》《開け》《そこにあり》/1事件限り
・雇い人(盗賊L3) 金貨100枚 MR55防2・《死の刃》《開け》《そこにあり》《いだてん》《耐えよ》/1事件限り
・雇い人(魔術師L2) 金貨60枚 MR25・《L2これでもくらえ!》《ないことに》《凶眼》/1事件限り
・雇い人(魔術師L3) 金貨100枚 MR35・《L3これでもくらえ!》《ないことに》《いだてん》《凶眼》《炎の嵐》《耐えよ》《わたしを守って、あなたを守って》/1事件限り
☆訓練場
金貨を使用して、ガガック兵長に特別訓練をつけてもらえる。自由筆記欄に記入すること。
支払い可能であれば複数回選択しても構わない。
なお魔術訓練で覚えるのはあくまで呪文そのものであり、高レベルで呪文をかける事は魔術師のみができる特技のため、PCにはできない。
・戦闘訓練:金貨100枚/基本MR+10
・魔術訓練1:金貨50枚/(これでもくらえ、死の刃、開け、そこにあり、ないことに)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
・魔術訓練2:金貨80枚/(いだてん、凶眼、炎の嵐、耐えよ、わたしを守ってあなたを守って)から1つ選択。今後1事件に1回使用可能に。(呪文石との併用可)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【ルール】
・PCはカザン帝国の辺境開拓軍の戦士です。
・T&Tシステム的にはPCは盗賊にあたり、戦士の特技も魔術師の特技も持ち合わせません。
・毎回、「事件」が更新されます。どの事件を解決に向かうか選択して下さい。
・同じ事件に向かったPCが多ければ、解決しやすいですが報酬も少なくなります。逆に1人だと報酬は総取りですが、失敗の可能性も高くなります。
・トロールワールドは無情です。運が悪ければあっけなく死ぬでしょう。死んだときは死んだときです。新たなPCで1から出直して下さい。
・事件の処理はシンプルにモンスターレートで行います。(PCも一律でMR表記処理)PCの初期戦闘力はMR20(3D6+10)です。
・事件を解決したら、報酬がもらえます。報酬はカザン帝国への貢献度として、順位付けされます。順位によっては特別報酬がもらえることもあるでしょう。
・報酬を使って装備を購入したりすることもできます。商品は毎回変わるので使うか、貯めるかは判断のしどころでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【未解決事件】
A:
自由行動。
これまで手がけてきた事件や出会った人物などで、もし君が気になっている事があるならば、行動を起こしても良い。
何をしたいのか、具体的に申告するように。
脅威予測)?
報酬)?
B:
西方エルフの多大な犠牲を払い、聖遺物《鏡》《玉》《杖》が揃った。
折しも〈竜塚〉の術士アルヴェルディアより、竜の鳴動が激しくなっているとの報告が入っている。
これ以上は如何に西方エルフ最高峰の術士隊カルドゥニアといえども、押さえ切れそうにない。
急ぎ向かわねばなるまい。
なおギルサリオン隊長は意識不明の重体との事。指揮は君たちに任される。
脅威予測)大
報酬)中
C:
〈大断崖〉手前の盆地の古代帝国時代の塔について、探索を継続する。
第四階層の石造りの迷宮の探索も半ばが過ぎた。幻術に注意をして探索に望むように。
もし具体的に調査したい部屋などがあれば申告せよ。
(下記より方針を選択して下さい)
・新しいエリアへ進むことを重視
・未探索の扉や通路を埋めていくことを重視
・各部屋の中を丁寧に調査することを重視
脅威予測)未知数
報酬)莫大・金貨よりも魔法の物品の入手可能性が高い
■現在の攻略状況(MAP)
https://ftbooks.xyz/ftnews/KhazanEmpire/4F_MAP3.png
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【作戦会議室・峡谷の山猫亭】
https://www1.x-feeder.info/FTGAME/
出撃前に相談をしたり、雑談や交流ができるチャットルームです。
PC・スマホ・携帯から閲覧/書き込みできますので、ぜひご活用下さい!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
【参加方法】
https://jp.surveymonkey.com/r/QYYZPZ8
参加フォームに下記を記入し、送信して下さい。
・キャラクター名
・今回選択する事件
・(任意・自由筆記)事件への対応や購入した商品、キャラ設定(年齢・性別・性格・生い立ち・風貌・特徴・口癖など)
・プレイヤー名・メールアドレス
*投稿内容の詳細確認などが必要な際にこちらからご連絡をする場合があります。
【参加締切】
配信日の2週間後を締切とします。
締切を過ぎますと次回は「待機」となります。
■今回の締切:9/6(日)24時まで
*ep.14配信予定:10月中旬〜下旬
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ぜひ、お叱りなど一言ご意見ください。m(_ _)m
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